◆

心「ちひろちゃ～ん……」

ちひろ「は～い？」

心「労基法って知ってる？」

ちひろ「もちろん知ってます。労働基準法。素晴らしい法律ですよね」

心「じゃあなんで守ってないの」

ちひろ「ごめんなさい。私、最近日本語苦手で」

心「うそつけ☆」

心「てか、なんでこんな多いの……。一人でやる量じゃないでしょ……」

ちひろ「心さん来てくれて本当に助かりました！」

心「タイミング最悪だった☆」

心「んで？」

ちひろ「新しいアイドルの娘増えたじゃないですか」

心「あぁ、なるほど」

ちひろ「所属手続きやらレッスンの手配、イベントにライブにと。やる事が山積みなんですよ」

心「それはわかるけどさぁ。普通ここまで溜まんなくない？」

ちひろ「タイミングの問題でして……」

ちひろ「決算の時期なんで通常業務もとっても多いんですよ」

心「そこに加えて新人追加だったからこうなった、と」

ちひろ「お恥ずかしながら」

心「てか、はぁと来なかったらどうするつもりだったの？　終わる？」

ちひろ「まぁ、多少無理すればなんとか……」

ちひろ「……ならないですね！」

心「駄目じゃねぇか☆」

ちひろ「それでもやれるだけやっておかないと仕事が溜まる一方なんですよ」

心「ホント、ちひろちゃんってば仕事好きだねぇ……」

ちひろ「心さん達程じゃないですよ」

ちひろ「ところで心さん、新しいアイドルの娘達に会いました？」

心「ううん。まだ」

ちひろ「あら。心さんなら真っ先に絡みに行きそうなのに」

心「はぁとははぁとで忙しくて☆　タイミング逃しちゃった」

心「ちひろちゃん的にはどう？　新しい娘」

ちひろ「みんな良い子ですよ。ちょっと個性的ですけど、それもまたうちらしくて良いかなって思います」

心「ちひろちゃんのお墨付きってわけね♪」

ちひろ「はい♪　きっと楽しくなりますよ」

心「はぁとも会うの楽しみだなぁ☆」

心「っと。ほい。完了。次は？」

ちひろ「じゃあこっちをお願いします」

心「あいあいー」

ちひろ「無理しなくていいですからね？　疲れたら休んでくれても帰ってくれても大丈夫ですから」

心「大丈夫大丈夫☆　はぁとってばぁ、やさすぃ～からちひろちゃんを見捨てられないの☆」

ちひろ「わー、やっさし～」

心「おい☆　なんだその反応は☆」

ちひろ「日本語って難しいですよね。私日本語苦手なんですよ」

心「それでまかり通ると思うなよ☆」

ちひろ「通るか通らないかじゃないです。通すんです」

心「やだ、かっこいい……」

ちひろ「疲れてます？」

心「ちひろちゃんこそ」

ちひろ「ちょっと休憩しましょうか。もう日付変わってますし」

心「ヴぇ！？　マジ？」

ちひろ「心さん、声……」

心「ほっとけ☆」

心「うわー。まーじだ。日付変わってら」

心「今日は適当にちひろちゃんと遊んですぐ帰るつもりだったのになー」

ちひろ「割と集中してましたから。こんな時間ですしもう泊まっていきますよね？」

心「そうしよっかな。あ、でもはぁとほとんど手ぶらだぞ」

ちひろ「そこら辺に心さんが置いてったの積んでありますよ」

心「ん～？　どれどれ……。あー、よゆーで泊まれるわ」

ちひろ「たまには持って帰ってくださいね」

ちひろ「……さて。よければお風呂先どうぞ。着替えは出しておきますから」

心「うん☆」

◆

心「ねぇ、今気づいたんだけどさ」

ちひろ「はい？」

心「なんではぁとのパジャマがちひろちゃんちにあんの？」

ちひろ「毎回毎回私のを貸すのもあれだったので。買いました」

心「守銭奴のちひろちゃんが、はぁとのために！？」

ちひろ「ひん剥きますよ」

心「ジョークジョーク☆　怒んなって☆」

ちひろ「心さんが断トツで多いですから」

心「ちひろちゃんとこ泊まるのが？」

ちひろ「はい。あとセールで75％オフだったんで」

心「それでも悪いからパジャマのお金払うわ。いくら？」

ちひろ「100万円の75％オフなので4000万です」

心「お前の算数どうなってんの？」

ちひろ「ごめんなさい。私、最近算数苦手なんですよ」

心「その苦手なのをシリーズ化すんな☆」

ちひろ「はいはい」

ちひろ「でも本当に気にしないでください。心さんが使わなければ私が使ってましたし。たまたま新品があっただけだと思ってください」

心「んじゃありがたく貰っとく☆」

ちひろ「はい」

心「さって！　じゃあ残りもちゃちゃっと片づけますか！」

ちひろ「無理しない範囲で手伝ってくれれば大丈夫ですよ。眠かったら寝てください」

心「ちひろちゃんは終わるまで寝ないでしょ？」

ちひろ「……まぁ、そうですね」

心「んじゃ、はぁとが地獄の果てまで付き合ってやんよ☆」

ちひろ「物好きですね」

心「ちひろちゃんに言われたくない☆」

心「それにしてもプロデューサーといいちひろちゃんといい……。なんでウチの事務所はワーカーホリックみたいなやつばっかなんだ☆」

ちひろ「心さん達がキラキラしてるから負けてらんないんですよ。スタッフにはスタッフなりの意地があるんです」

心「その意地の割にアイドルに仕事を手伝わせてるの事について何か一言」

ちひろ「……日本語苦手なんですよ、私」

心「おい☆」

◆

ちひろ「ふわぁ……」

心「おー……眠いんけ、ちっひや」

ちひろ「人間、夜は眠くなるものです」

ちひろ「眠くならないように面白い話してください」

心「雑なフリやめてくんない？」

ちひろ「心さんならなんとかしてくれるかなって」

心「はぁとへの信頼感絶大過ぎない？」

ちひろ「心さんはキラキラしてる素敵なアイドルですから」

心「え？　そ、そお？　いやぁ、照れる☆」

ちひろ「チョロい」

心「おい、なんつった☆」

ちひろ「単細胞だなって」

心「余計悪くなってんぞ☆」

心「あ、そだ」

ちひろ「面白い話ですか？」

心「ハードル上げるのやめて」

心「いや、面白い話じゃないんだけどさ」

心「日付変わったから今日って3月10日じゃん？」

ちひろ「そうですね。3月10日です」

心「『さとうの日』だなーって」

ちひろ「……はい？」

心「……いや、だから『さとうの日』」

ちひろ「……3月10日だから？」

心「3月10日だから」

ちひろ「……」

心「……」

ちひろ「わー、おもしろーい」

心「棒読みやめろ☆」

ちひろ「えぇ……？　なにそれ？　そんな事考えてたんですか？　くっだらねぇ……」

心「やめて。段々恥ずかしくなってきたからやめて」

ちひろ「で？　そんな『さとうの日』がどうかしたんですか？　佐藤心さん！」

心「今この瞬間だけはフルネーム呼びを即刻やめて」

心「いやなんとなく思いついただけなんだよぉ……」

ちひろ「まぁだろうなとは思いました」

ちひろ「それに今日が『さとうの日』なら昨日は『みくの日』ですし、『紗南の日』もありましたね」

心「そして一昨日は『サバの日』」

ちひろ「くはっ……ふゅ……」

心「お、ツボった☆」

心「なになに？　どこがそんなに面白かった？」

ちひろ「待って。なにが面白かったのかわからないから待って」

心「『サバの日』にどんな魅力を感じたのですか？」

ちひろ「ふひっ……！」

心「笑ってても手は止めないあたりプロ根性を感じる」

ちひろ「やばい。これ眠くてくだらない事が面白くなるやつだ！」

心「もうさっさと終わらせて寝よう☆　はぁとも結構限界だ☆」

ちひろ「サ、サバの日……くひっ……！」

心「おーい、思い出し笑いしないで？　帰ってこーい」

ちひろ「ふー……ふー……。もう大丈夫です」

心「ホントにかぁ？」

ちひろ「もちろんです。ほら！」

心「サバ」

ちひろ「ふひゅっ……！」

心「駄目だこりゃ☆」

心「あー！　もう！　さっさと終わらせて寝るぞ！　はい！　サバは忘れる！」

ちひろ「『さとうの日』は『サバの日』……くふふ……！」

心「ほら！　手を動かす！　『サバタイム』までには寝るぞ！」

ちひろ「ふひょっ……！　サ、サバタイム……！　ふふぉ……！」

心「あ、やべ☆　ミスった☆」

◆

ちひろ（結局、私達はサバタイムまでにお仕事は終わりませんでした）

ちひろ（起きたらお昼もとうに過ぎておやつの時間でしたし。私達は結構疲れていたみたいです）

ちひろ（こうして『さとうの日』は何事もなく終わっていきました）

ちひろ「まぁ……心さんと一緒にくだらない事して遊んでる日は毎日私にとっての『佐藤の日』ですけどね」

心「んー？　呼んだー？」

ちひろ「呼んでませーん」

ちひろ「これはこれで楽しいんですよ」

End

はい。以上です。

新アイドル続々と追加されてますね。思うところも多々ありますが、みんなまとめてアイドルマスターを信条としているので全部楽しみたいと思ってます。
黒埼ちとせさんは結構好き。

それと昨日今日はシャニの方のライブですね。現地参加の方もＬＶ参加の方もお疲れ様です。楽しそうでとても羨ましいです。

では、お読み頂ければ幸いです。

おつおつ