1 :18/04/10(火) 18:28:05 ID:4kI
アイドルマスターシンデレラガールズです。



これと世界観同じですが、読んでなくて問題ないです。
心さんとちひろさんがお友達です。

2: 2018/04/10(火)18:28:34 ID:4kI
事務所

心「ねー、ちひろちゃん。今日暇?」

ちひろ「用事が何かわからないのに答えられると思いますか?」

心「お米、好き?」

ちひろ「はい? そりゃ好きですけど」

ちひろ「ご飯行こって話なら良いですよ」

心「じゃあはぁとの家ね☆」

ちひろ「は?」

心「? お米好きなんでしょ?」

ちひろ「待ってください。お米は好きですが、それとこれとは話が別です」

ちひろ「なんで急に心さんの部屋に行かなきゃいけないんですか」

心「実はね。今日のバラエティで美味しいお米もらったの」

ちひろ「へぇ、良かったじゃないですか」

心「うん。一俵」

ちひろ「へー。一俵……いっぴょう!?」

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3: 2018/04/10(火)18:29:02 ID:4kI
心「うん……。どうすればいいんだって話だよね」

ちひろ「え、一俵って確か60キロとかありませんか?」

心「あー。かも。プロデューサーが死にそうになりながら運んでくれたけど、はぁとじゃビクともしなかったし」

ちひろ「食べきれるんですか?」

心「だからちひろちゃんを呼ぶのです」

ちひろ「私と心さんの二人で60キロとか無理ですよ!」

心「何も一日で食えなんて言ってないだろ☆」

ちひろ「あ、そっか」

心「菜々先輩とか一人暮らししてる娘にもある程度配るつもりだから安心して☆」

ちひろ「じゃあ私も分けてもらっていいですか?」

心「ん☆ おっけー♪ 最初からそのつもりだしね☆」

ちひろ「あぁ、だから私を呼んだんですね」

心「まぁね☆ あとせっかくだから一緒にご飯でもどうかなって」

ちひろ「最初からそう言ってくれれば、はいいいですよって終わったのに」

心「お米一俵のインパクトを味わってほしかった☆」

ちひろ「さすがバラエティ向きですね。いつでも笑いの提供に余念がない」

心「鈴帆ちゃんと笑美ちゃんには勝てないぞ☆」

ちひろ「あの二人は別格ですから……」

4: 2018/04/10(火)18:29:33 ID:4kI
ちひろ「他には誰か呼ぶんですか? 楓さんとか菜々さんとか?」

心「声はかけたんだけどね。みんな仕事入ってるらしくて☆」

心「それに楓ちゃんって飲むとあんまり食べないでしょ? お米減らないかなーって」

ちひろ「なるほど。確かにお酒飲む人はあんまり食べないですしね」

心「あと菜々先輩は収録いつまでかかるかわからないらしいし」

心「だから今日はちひろちゃんと二人かな☆」

心「どうせなら白ご飯に合う食材色々買ってお米食べようぜ☆」

ちひろ「明太子とか好きですよ。私」

心「漬物とか美味しいよね」

ちひろ「お魚の干物とか」

心「納豆!」

ちひろ「ちりめんじゃこ!」

心「ツナ缶!」

ちひろ「肉味噌!」

心「おっといけない……よだれが……」

ちひろ「私もお腹の音が……」

心、ちひろ「「へっへっへ!」

心「行っちゃいますか!」

ちひろ「行っちゃいましょう!」

心、ちひろ「「いざ、スーパーへ!」

5: 2018/04/10(火)18:29:57 ID:4kI


心 アパート

ちひろ「とりあえず色々買ってはきましたけど」

心「正直、買い過ぎたと思うぞ☆」

ちひろ「日持ちしない奴は優先して食べましょうか」

心「だね☆」

心「じゃあとりあえずお味噌汁作ろっか」

ちひろ「それぐらいは私がやりますよ」

心「ホントに? じゃあはぁとはお米準備しよっかな☆」

ちひろ「豆腐とわかめにしときますね」

心「あーい☆」

ちひろ「心さんって出汁ってどうしてます?」

心「めんどくさいから顆粒出汁使ってる☆」

ちひろ「煮干しとかで出汁とると美味しいんですけどね」

心「そんなめんどくさい事は自分のご飯でしたくないです」

ちひろ「わかります」

6: 2018/04/10(火)18:30:14 ID:4kI
心「よしっ! 研ぎ終わりっと」

ちひろ「楽しみですね」

心「だね☆ 炊けるまでに色々準備しとくね♪」

心「油揚げをこんがりと焼きます」

ちひろ「しょうが醤油で頂きましょう」

ちひろ「味噌の濃さはこれくらいですか?」

心「ん、あーん」

ちひろ「あーん」

心「あっつ!」

ちひろ「そりゃ熱いでしょうよ。なんで私の手から味見しようとしたんですか」

心「んー? なんとなく?」

ちひろ「なんとなくって……」

ちひろ「はい、このくらいなら熱くないですよ」

心「ん☆」

心「あ、美味しい美味しい☆ こんなもんで大丈夫☆」

ちひろ「じゃあ一旦コンロ空けますね」

7: 2018/04/10(火)18:30:42 ID:4kI
心「ちひろちゃんは何か作るの?」

ちひろ「ふふん! 冷ややっこです!」

心「……」

ちひろ「冗談ですからそんな目で見ないで」

心「いや、うん。大丈夫。はぁと、わかってるから。うん」

ちひろ「冗談ですって!」

ちひろ「ちゃんと肉味噌作りますから……」

心「ホントに火使うの? 大丈夫? 火事とか火傷とか……」

ちひろ「あんたは私をなんだと思ってるんですか」

ちひろ「えぇい! 邪魔です! 私の実力見せてあげますよ!」

心「んじゃはぁとは向こうでそのまま食べられるもの広げてくるね☆」

ちひろ「はーい」



8: 2018/04/10(火)18:31:14 ID:4kI


ちひろ「あとは炊けるのを待つだけですね!」

心「だね☆」

ちひろ「それにしても色々買いましたね」

心「スーパー行ったら色々目移りしちゃったからね☆」

心「てか、赤ウインナーって懐かしいな、オイ☆」

ちひろ「見かけたのでつい……」

ちひろ「それにしても、心さんの卵焼きすっごく綺麗ですね」

心「でっしょー☆ いつでもお嫁さんに行けちゃうぞっ☆」

ちひろ「はいはい。早く行けばいいのに」

心「やぁん♪ 照・れ・るぅ~☆」

ちひろ「うっざ……」

心「てめぇ☆」

ちひろ「味付けはお砂糖ですか? お塩ですか?」

心「今日はしょっぱいもの多いし、お砂糖にしてみたぞ☆」

心「箸休め的にどうぞ☆」

ちひろ「本当に心さんってなんだかんだ家庭的ですよねー」

心「褒めんな褒めんな☆」

ちひろ「中身が残念な分を家事スキルにポイント振ったのか……」

心「おい、今なんて言った☆」

ちひろ「お腹空いたなーって言いました」

心「無理があるだろ☆ 文字数的にも!」

9: 2018/04/10(火)18:31:40 ID:4kI
ちひろ「ところで、そろそろですかね。ご飯」

心「だと思う☆」

ちひろ「美味しそうなおかずを前に私の空腹は限界に近いです……」

心「んー……?」

ちひろ「鼻をヒクヒクしてどうしました?」

心「いや……ご飯の炊ける匂いがしないなーって」

ちひろ「言われてみればそうかもですね」

ちひろ「……まさか」

心「いやいやいや! いくらはぁとでも……」

ちひろ「急に目が泳ぎ出しましたがどうしましたか」

心「炊飯器のボタンを押した記憶がないなー、なーんて☆」

ちひろ「……」

心「顔! 顔怖い!」

ちひろ「見に行きますよ、炊飯器」

心「はぁと! はぁとが行きますから! ちひろさんはごゆるりと!」

ちひろ「うるさいです。行きますよ」

心「いやぁ……!」



10: 2018/04/10(火)18:32:07 ID:4kI


30分後

心「お腹空いたんだけど」

ちひろ「誰のせいだと思ってるんですか」

心「いやいや、だってボタン押し忘れるとか思わなくない?」

ちひろ「思いませんよ! どうして私はこんなに美味しそうなおかずを目の前にお預けなんですか! お腹空いた!」

心「確認しなかったちひろちゃんにも非が……」

ちひろ「あぁん!?」

心「ないですね。はい。だからその時子ちゃんばりの視線やめて」

ちひろ「お腹空きすぎてお腹と背中がくっつきそう……」

心「あと20分だから! ね!」

ちひろ「心さんがちゃんとボタン押してれば30分前には食べられたのに……」

心「いやぁ、人間誰しもミスはあるじゃん?」

心「そのミスを受け入れるのも人間の器の大きさって奴だと思わない?」

ちひろ「それには同意しますが、今回に限っては許しません」

11: 2018/04/10(火)18:32:40 ID:4kI
心「はぁととちひろちゃんの仲でしょ☆ ね、許して☆」

ちひろ「私と心さんの仲だからこそ許しません。明日プロデューサーさんに言いつけてやる」

心「子供か☆」

ちひろ「子供に戻りたくなるのが大人なんですよ……」

心「あー。わかるけど」

ちひろ「はぁ……ご飯……」

心「極限だな☆」

ちひろ「むしろ心さんは大丈夫なんですか?」

心「はぁともお腹空きすぎて死にそう」

ちひろ「急に真顔になるの止めて」

心「正直、はぁとも空腹は限界なんですよ」

ちひろ「淡々としないでください」

心「なんでボタン押し忘れるかなぁ……もうホントに……私ってこれだから……」

ちひろ「あー、よしよし。私も言い過ぎたんでそんな落ち込まないでください」

心「なんで人間ってお腹空くとネガティブになるんだろね?」

ちひろ「食欲が三大欲求の一つだからじゃないですかね?」

心「なのかなぁ……」

12: 2018/04/10(火)18:33:07 ID:4kI
心「ん?」

ちひろ「チャイムの音ですね。誰か来るんですか?」

心「そんな予定はないけどな……」

心「ちょっと見てくる」

ちひろ「私も行きます」

心「はーい、どちら様ですかー?」

菜々「こんばんは! はぁとちゃん!」

心「菜々先輩じゃないですか!」

ちひろ「こんばんは、菜々さん」

心「あれお仕事は終わったんですか?」

菜々「はいっ! 超特急で終わらせてきました!」

菜々「あ、ご飯の炊ける良い匂いがしますねぇ~」

心、ちひろ「「!!」」

心「炊けた! 炊けたぞちひろちゃん!」

ちひろ「はい! 食べましょう! すぐに! 速やかに!」

菜々「えっ、ふ、二人とも……?」

心「あ、菜々先輩も早く入ってください!」

ちひろ「さぁ! 遠慮せずに!」

菜々「あ、はい! お邪魔します!」

13: 2018/04/10(火)18:33:33 ID:4kI
心「炊けました!」

ちひろ「いやっふぅー!」

菜々「わ、わー……い?」

心「開けちゃうぞ☆ 開けるぞ☆」

ちひろ「いいぞぉー! いぇーい!」

菜々(どうしよう、この二人がなんか怖い)

心「炊飯器! オープン!!」

ちひろ「ヒャッハー!」

菜々「わぁ! 美味しそうなご飯ですね! お米が立ってますよ!」

心、ちひろ「「……」」

菜々「わ、わー! ど、どうしたんですか! 二人して泣き出して!」

心「ちひろちゃん……」

ちひろ「心さん……」

心「ご飯が食べられるぞ☆」

ちひろ「やったね! 心さん!」

菜々(え、えぇ~……)

心「各々方、茶碗を持てぃ!」

ちひろ「イエス、マム!」

菜々「せめて世界観を統一して!」

14: 2018/04/10(火)18:34:15 ID:4kI
心「さて……」

心「では、手を合わせてください」

心、ちひろ、菜々「「「いただきます!」」」

心「うっめぇ……」

ちひろ「美味しいですね……」

菜々「確かにとても美味しいですね! お米の味が濃いです!」

心「……」

ちひろ「……」

菜々(二人して無言で粛々とお米食べてる……)

菜々「いったい二人に何が……」

心「ん~……はぁ……スウィーティー……☆」

ちひろ「塩気の強いおかずによって米本来の甘味がこれでもかと引き立てられている……」

心、ちひろ「「生きててよかった……」」

菜々「お米農家さんもそこまで言ってもられば本望でしょうねぇ」

15: 2018/04/10(火)18:34:41 ID:4kI
菜々「あ、そうでした!」

心「どうしました?」

菜々「今日の収録で肉じゃが作ったんですよ!」

菜々「タッパーに詰めてきたんでこれもどうぞ!」

心「おかん……!」

ちひろ「お母さん……!」

菜々「だ、誰がお母さんですか!?」

菜々「はぁ……。とにかく! よければどうぞ。お口に合うと良いんですけど。えへへ……」

心「菜々先輩」

菜々「は、はい!?」

心「嫁に来ませんか」

ちひろ「ふざけないでください。菜々さんは私が嫁に貰います」

菜々「ななな、何を!?」

心「本当に美味しい☆」

ちひろ「冷えたからより味が染みてて。ご飯が進む進む」

菜々「えへへ……照れちゃいますね」

心「美味しいご飯を友達とわいわいしながら食べる」

ちひろ「なんて言うか……幸せですね」

心「……うん☆」

心「ありがとね、ちひろちゃん☆ 菜々先輩☆」

End