1: 2017/07/22(土)22:25:29 ID:8s3
アイドルマスターシンデレラガールズです。

佐藤心「暑い……」千川ちひろ「夏ですから」

これと世界観同じですが、読んでなくて問題ないです。
心さんとちひろさんがお友達です
【佐藤心】 アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 トレーディングスライドキーホルダー

2: 2017/07/22(土)22:26:04 ID:8s3
7月22日 22時頃 千川ちひろアパート

ちひろ「もう一度言いますよ。は?」

心『ちょっ☆ 言葉がキツイぞ☆』

ちひろ「さっきまで事務所の皆で散々お祝いしてあげたじゃないですか」

心『んー……そうなんだけどさー……☆』

ちひろ「不満か。不満だったのか」

心『不満じゃないし☆ とっても嬉しかったに決まってるだろ☆』

心『でも、お酒飲むとさ、ラーメン食べたくなるじゃん? あんな感じ』

ちひろ「酒なんて飲んでないでしょ、あんた」

心『例えですぅー!』

ちひろ「はぁ……。どうして私なんですか。麻理菜さんとか菜々さん誘えば良いじゃないですか」

心『マリナルは明日サーフィンらしくて断られた。菜々先輩は明日朝イチで仕事あるからって』

ちひろ「ちっ……」

心『ちょっ、舌打ちすんな~☆』

3: 2017/07/22(土)22:26:40 ID:8s3
ちひろ「あのですね。心さん」

心『なぁに?』

ちひろ「私も明日は普通にお仕事なんです」

心『へー、大変だね☆』

ちひろ「そうなんです。大変なんです。明日が休みの心さんと一緒にしないでください」

心『ん☆ オッケ♪』

ちひろ「わかってくれればいいです」

心『うん♪ で、どこのラーメン食べ行く?』

ちひろ「わかってないのかてめぇ」

心『いーじゃーん! 今日ははぁとのスウィーティーな誕生日なんだし、付き合って☆』

ちひろ「スウィーティーなのにラーメンですか。はっ、片腹痛い」

心『まぁ、ぶっちゃけね? 事務所でケーキはしこたま食べたからしょっぱいものが食べたい』

ちひろ「あー、かな子ちゃん愛梨ちゃんの渾身の作品だけあって絶品でしたからねぇ」

心『だよね☆ マジで美味しくて、なんかもうはぁとが金出すから事務所で定期的に売って欲しい』

ちひろ「事務所で販売……。案外乗ってくるアイドル多そうですね」

心『だと思うぞ☆ みんなケーキ好きだし、なによりかな子ちゃんと愛梨ちゃんの特製ケーキなら喜んで買うと思う』

4: 2017/07/22(土)22:27:03 ID:8s3
ちひろ「……『かな子ちゃん、愛梨ちゃんの手作りケーキ』とかって販売したらどれだけ儲かると思いますか?」

心『かな子ちゃんと愛梨ちゃんが過労死する気がするからやめれ☆』

ちひろ「名前だけ借りて実際は工場で一括生産とか……」

心『おい☆ あくどいぞ☆』

ちひろ「……まぁやりませんよ。えぇ」

心『今の間はなんだ☆』

ちひろ「かな子ちゃん、愛梨ちゃん『監修』ならいけるかなって思いまして」

心『んー。確かにそれなら問題なさそう。監修だったとしてもすごいクオリティになりそうだし』

ちひろ「ですよね! ちょっとプロデューサーさんに提案してみます」

ちひろ「と言うわけで企画書作るんで、もう電話切りますね。さよなら、さよなら、さよなら」

心『はぁっ!? ちょっ!? おまっ――』

ちひろ「これ以上付き合ってられないですし。一方的に切るが正解」

5: 2017/07/22(土)22:27:33 ID:8s3
ちひろ「さて……寝ますかねー……んん!?」

??『おいっ! コラっ! 開けて☆ 開けろ☆』

ちひろ「近所迷惑! やめて!」

心「はぁい♪ アナタのはぁとをシュガシュガスウィート☆」

ちひろ「警察呼びますよ」

心「待って。それはガチになるから止めよう」

ちひろ「と言うかあれですか。あなた私の部屋の前から電話してたんですか」

心「ラーメン食べ行くって言っただろ☆ だから電話しながらちひろちゃんのアパートまで移動してた☆」

ちひろ「私が断る可能性は?」

心「考慮してません☆」

ちひろ「はははっ。ぬかしおる」

心「と言うわけで行くぞ☆」

ちひろ「行きたくないですぅー!」

心「はい却下ー! 行くぞー!」

ちひろ「嫌だって言ってるのに、なんだこいつめんどくせぇ」

6: 2017/07/22(土)22:27:58 ID:8s3
心「誕生日くらいはぁとのワガママに付き合え☆」

ちひろ「普段だって付き合ってあげてる事ないですか?」

心「……」

ちひろ「……」

心「やぁん♪ ちひろちゃんってばいつも優しい~☆」

ちひろ「歯を食いしばれ」

心「タンマ、タンマ! アイドル! はぁとアイドルだから! 顔はダメ!」

ちひろ「じゃあボディーに行きます。ボディーなら跡が残ってもバレませんよね」

心「これから夏真っ盛りなんだからヘソ出しの仕事増えるし、バレるぞ☆」

ちひろ「ちっ!」

心「おい☆ 舌打ちでかいぞ☆」

ちひろ「今の私の気持ちの大きさを表してみました」

心「ちひろちゃん……!」

心「そんなにお腹空いてるのか☆ じゃあさっさと行こう☆」

ちひろ「お前、とことんアホになる事あるよな」

心「失礼な事言うな☆ 割とアホ寄りかもしれないけど、これでもはぁとは頑張ってるんだぞ☆」

7: 2017/07/22(土)22:28:20 ID:8s3
ちひろ「じゃあその頑張りを帰宅に向けて使ってください」

心「誕生日に誰も居ない暗くて暑い部屋に一人で帰れと?」

ちひろ「プロデューサーさんでも連れ込めば良かったじゃないですか」

心「んな事できるか、このバーカ!」

ちひろ「あー! バカって言った方がバカなんですぅー!」

心「バーカ、バーカ!」

ちひろ「アホー!」

心、ちひろ「「……」」

心「不毛、じゃね?」

ちひろ「不毛ですね」

心「ねぇ、どうしてそんなにはぁととラーメン行くの嫌なの?」

ちひろ「むしろなんで行くと思ったんですか?」

心「はぁとの誕生日会でちひろちゃんあんまり食べてなかったし、お腹空いてるかなって」

ちひろ「まぁ、あんまり食べてないのは事実ですけど……」

ちひろ「でもそんなにお腹空いてない」

8: 2017/07/22(土)22:28:49 ID:8s3
心「ラーメンなら入るんじゃない?」

ちひろ「なんで? ラーメンって結構重いよ?」

心「えぇっ!? だってラーメンだよ?」

ちひろ「え、ちょっと待って。え? 噛み合わない」

心「え? だってラーメン好きでしょ?」

ちひろ「そりゃ好きですけど……。むしろ嫌いな人って滅多に居ませんよ」

心「ね?」

ちひろ「はい」

心「だから、ラーメン行こ?」

ちひろ「バカなの?」

心「はぁとがバカって認めればラーメン行く?」

ちひろ「認めようか認めまいがラーメン行かない」

心「なんでそんなに強情なの!」

ちひろ「行きたくないからですよ!」

9: 2017/07/22(土)22:29:21 ID:8s3
心「おーけーおーけー。じゃあ奢るから!」

ちひろ「え? 何? 連れまわしておきながら奢らないつもりだったんですか? 失望しました、行くの止めます」

心「お前☆ ハナッから行く気ないんだろ☆」

ちひろ「私は自分を曲げないよ!」

心「みくちゃんとか各所から怒られてしまえ」

ちひろ「じゃあ怒られてくるんで、その間に心さんはご自宅へどうぞ」

心「暗くて暑い部屋に帰りたくない」

ちひろ「電気点けてエアコン使えば?」

心「おい☆ 辛辣だぞ☆」

ちひろ「はぁ……。どうしたら帰宅してくれますか」

心「ラーメン食べたら帰る☆」

ちひろ「カップ麺で良くね? うちに備蓄ありますよ」

心「良くない☆」

ちひろ「近所にこんな時間までやってるラーメン屋ないですよ」

心「こっから歩いて10分くらいのとこに深夜2時まで営業してるラーメン屋あるって☆」

ちひろ「わぁースマホって便利ー……」

心「だろう☆」

心「さ、観念して行くぞ☆」

ちひろ「はぁ……行きたくねぇ……」

心「おい☆ 声がでかいぞ☆ もっと小声で言え☆」

ちひろ「明日、プロデューサーさんに心さんが豚になるって伝えておきますね!」

心「う、運動するから大丈夫だし……」



10: 2017/07/22(土)22:30:10 ID:8s3


ラーメン屋からの帰路

ちひろ「うぅ……結局誘惑に負けて食べてしまった……カロリー……」

心「美味かったんだからつべこべ言うなよ☆」

ちひろ「……明日起きたら心さんが肥えてますように! 届け! この願い!」

心「朽ち果てろ! その願い!」

ちひろ「くそぅ……薄着の季節なのにっ……! 痩せなきゃいけないのに……!」

心「だいじょーぶ、だいじょーぶ☆ ちひろちゃんスリムスリム☆」

ちひろ「確かに、壊れた体重計に乗って太ったとかどうとか大騒ぎしてた人よりはスリムですね」

心「ぶっ飛ばすぞ☆」

ちひろ「けっ! やれるもんならやってみやがれ! あ、コンビニ寄りますね」

心「良い度胸だって、何か買うの?」

ちひろ「夏にラーメン食べるとアイス食べたくなりません? 氷菓系の」

心「あー、わかるかも。ガリ○リ君とか美味しいよね」

11: 2017/07/22(土)22:30:30 ID:8s3
ちひろ「そうなんですよ。なのでアイス買おうかなって」

心「カロリーが、とかは良いの?」

ちひろ「こんな時間にラーメン食べてますし、今更かなって……」

心「まぁ確かに……」

ちひろ「大丈夫です……私も運動すればまだ……」

心「来週辺りはぁと達のレッスンに参加する?」

ちひろ「……あまりにもヤバそうならお願いするかも」

心「結構ハードだからすぐ痩せるぞ☆」

ちひろ「ついていけるかなぁ……」

心「筋肉痛は二日後に来るぞ☆」

ちひろ「きっとまだ翌日に来てくれるはず……」



12: 2017/07/22(土)22:30:54 ID:8s3


コンビニからの帰路

心「あー、うめぇ……」

ちひろ「美味しいですねぇ……」

ちひろ「で、心さん」

心「んー……?」

ちひろ「そのアイスは何個目ですか?」

心「二個目☆」

ちひろ「お腹壊しますよ」

心「ちひろちゃん待ってる間にガリ○リ君は食べ終わっちゃったし、それでも満足できなかったから☆」

心「それに誕生日だし、神様もきっと見逃してくれる」

ちひろ「トイレで神様に祈る事にならなければいいですね」

心「きゃー! セクハラよ!」

ちひろ「うわ、うっざ」

心「だから、辛辣☆」

13: 2017/07/22(土)22:31:17 ID:8s3
ちひろ「心さん相手だとつい辛辣になっちゃうんですよね。なんででしょう?」

心「はぁととちひろちゃんが心の友だから?」

ちひろ「あはは! 面白い事を言いますね!」

心「てめぇ☆」

ちひろ「はぁ……。まぁ、確かに心さんとはお友達ですけど……」

心「けど?」

ちひろ「最近、特に心さんがめんどくさいなーって」

心「そういう日もあるんだよ☆」

ちひろ「そういう日ばっかりですよね?」

心「そんっ、な……こ……と、ねぇ……よ?」

ちひろ「自信無くなってるじゃないですか」

心「でも、最近のはぁとは確かにめんどくさい気がするし……」

ちひろ「はいはい……。これあげますから」

心「うぉっ、冷たい☆」

心「みかん?」

ちひろ「冷凍みかんです。コンビニのアイスのとこにありましたよ」

14: 2017/07/22(土)22:31:37 ID:8s3
心「へー、珍しいね☆」

ちひろ「ですね。私も思わず買っちゃいましたし」

心「この絶妙な溶け具合がなんとも……」

ちひろ「良い感じになるまで待ってましたから。あ、美味しい」

心「こういう素材の味が生きている系? ってたまに食べたくなるよね」

ちひろ「どういうカテゴライズかは知りませんが、まぁ同意します」

心「子供の頃を思い出す味だ……」

ちひろ「冷凍みかんよく食べてたんですか?」

心「よくって程じゃないけど、夏になるとばーちゃんが冷凍してたからね☆」

ちひろ「あぁ、そういやおばあちゃん子でしたっけ」

心「うん☆ ばーちゃん大好き☆」

ちひろ「……おばあさまはいつになったら心さんの花嫁姿が見られるんでしょうかね」

心「はいはい! この話はやめやめ!」

15: 2017/07/22(土)22:31:59 ID:8s3
心「あ」

ちひろ「どうしました?」

心「あとちょっとではぁとの誕生日が終わっちゃう☆」

ちひろ「……ほんとですね」

心「今年も楽しくて幸せな誕生日だった☆ ありがとね、ちひろちゃん♪」

ちひろ「私は何にもしてないので」

心「嘘つけ☆ はぁとの誕生日会を率先して取り仕切ってくれたって菜々先輩が言ってたぞ☆」

ちひろ「……はぁ、菜々さんってばおしゃべりなんだから」

心「菜々先輩だけじゃなくて、みーんなはぁとに教えてくれたけどね☆」

ちひろ「むぅ……」

心「えへへ♪ ありがと、ちひろちゃん☆」

ちひろ「……どういたしまして」

16: 2017/07/22(土)22:32:11 ID:8s3
心「さて、楽しかった誕生日もお終いだし、また来週からはいつも通りよろしくね☆」

ちひろ「はい、こちらこそ」

ちひろ「……心さん」

心「ん? なぁに?」

ちひろ「お誕生日おめでとうございます」

心「へへっ、ありがと☆」

End