梨子「どしたの、よっちゃん？」

善子「リリー....、一応聞くけどなにその歌」

梨子「よっちゃんの歌」

善子「えぇ....」

梨子「いい歌でしょ？」

善子「てっきり嫌がらせかなんかだと」

梨子「なんで！？」

善子「だって....いや、何でもないわ」

梨子「なんか諦められた！？」

善子「とりあえずリリーは当分作詞に関わらないほうがいいわよ」

梨子「よっちゃんがいぢめるぅ～」ｼｸｼｸ

善子「はいはい」

善子「っていうか替え歌でしょ？今の」

梨子「さすがに知ってるかー」

善子「そりゃあね」

梨子「よっちゃんは自分のことよっちゃんって言わないのでヨハネに変えてみました」ﾄﾞﾔｯ

善子「そんなところでドヤられても」

善子「.....っていうかちょっと待って」

梨子「？」

善子「あの、確認なんだけど」

梨子「うん」

善子「リリーは私のこと『よっちゃん』って呼ぶけど」

善子「『よっちゃん』っていうのはヨハネの略で合ってるわよね」

梨子「えっ？」

善子「えっ？」

梨子「.....」

善子「.....」

梨子「も、もちろんヨハネの略だよー」ﾆｺｯ

善子「....リリーって嘘へたよね」

梨子「ぐはっ」

梨子「で、でも善子っていい名前だよ？かわいいよ？」

善子「かわっ.....！まぁ、いい名前なのは否定しないけど....」

善子「なんていうか....ヨハネのイメージにちょっと合わないのよねー」

梨子「イメージ？」

善子「ほら、私ってやっぱり堕天使だから。どっちかっていうと悪い子じゃない？」

善子「だから善い子と書いて善子なんてイメージと違うっていうか....」

梨子「よっちゃんが悪い子？」

善子「うん」

梨子「.....ふっ、ふふっ」

善子「リリー？」

梨子「ふふっ、だめだっ。ふっ、あははははは！よっちゃんっ、笑わせないでよもう！」

善子「笑わせたつもりはないけど！？」

梨子「よっちゃんが悪い子だったら人類の9割は大悪党だよ」ｱﾊﾊｯ

善子「そこまで！？」

梨子「ふふふっ、あー面白かった」

善子「くっ見てなさい。近いうちに悪いことするんだからっ」

梨子「へー。....例えば？」

善子「た、例えば？えーっと、そうね....」ｱｾｱｾ

梨子「うんうん(よっちゃんの考える悪いことってたいしたことじゃなさそう)」

善子「（悪いことって要するにされて困ることよね....）」ｳ~ﾝ

善子「（あっ、そうだ）」

善子「明日曜さんに後ろからハグするわ！」

梨子「」

善子「ど、どうしたのリリー？」

梨子「わ、悪いことしようって話でなんでそうなったの？」

善子「えーっとね、悪いことっていうのはつまり誰かを困らせればいいわけでしょ」

梨子「うん」

善子「そして曜さんはいつも千歌さんにハグされて困っています」

梨子「えっ？....あー」

＝＝

千歌「よ～うちゃん♪」ﾀﾞｷｯ

曜「ひゃっ！？ち、千歌ちゃん！？」

千歌「ふふふ～、驚いた？」ｷﾞｭｳ

曜「お、驚いたよ！？ていうか顔近っ、やわらかっ....じゃなくて！」///

千歌「おっ、今のはひょっとして千歌と近いをかけて....」

曜「ないよ！？て、ていうかほらっ、私いまちょっと汗かいてるから....」ｱﾜｱﾜ

千歌「汗？あっ、確かにいつもより良いにおいが....」

曜「しないから！は、早く離れて～」

千歌「むぅ....そんなこと言う曜ちゃんには逆にずっとくっついてるよ！」ｷﾞｭｳｳｳ

曜「えっ、ちょっ！？よ、よーそろー！！」

＝＝

善子「ね？」

梨子「あー」

梨子「（曜ちゃんはどっちかっていうと別の意味で困ってる気がするけど）」

善子「よしっ、そうと決まれば明日決行！曜さんにバラしちゃダメよ？リリー」

梨子「えっ、そ、それは....（ま、まずい！このままではようよしフラグが立ってしまう！それはそれで見たい気もするけど！ああでも.....！）」

梨子「えっと....よ、曜ちゃんはいつも千歌ちゃんにされてるからさすがにかわいそうじゃない？(ちょっと苦しいかな)」

善子「リリー....」

梨子「な、な～んて...」

善子「確かにそうね。曜さんはかわいそうかも」

梨子「ほっ」

善子「じゃあずら丸とか？」

梨子「は、花丸ちゃんは意外と鋭いからすぐ気づくかもっ」

善子「マリーとか」

梨子「や、やり返されるかもっ」

善子「果南…」

梨子「マリさんから嫉妬ファイヤーが飛んでくるよっ」

善子「やる相手いないじゃない！」

梨子「わ、私....とかっ」

善子「いや、バレてるじゃない！？」

善子「はぁ....こんな調子じゃイタズラなんてできそうにないわね」

梨子「あれ？まだ千歌ちゃんとか言ってないよ？」

善子「千歌さんは曜さんにいっつもやってるから困らなさそう」

梨子「あー（千歌ちゃんは意外と恥ずかしがりそうだけど）」

梨子「でもまだ黒澤姉妹がいるよ？」

善子「リリーはヨハネに[ﾋﾟｰｰｰ]っていうのね」

梨子「そこまで！？ルビィちゃんならハードル低いと思うけど....」

善子「何言ってるの。むしろダイヤのことを考えるとルビィにやるほうが難しいわよ」

梨子「それは....確かに」

善子「『ななな何をしているんですの善子さん！ルビィが困ってるじゃありませんの！大体なんでそんな暑そうな服で練習に....！』とか言いそう」

梨子「あぁ～（ごめんダイヤさん。すごく納得しちゃった）」

善子「お説教する人って連鎖して別のことまで説教しだすのよねー」

梨子「あはは。でもよっちゃんもダイヤさんに怒られることばっかしちゃダメだよ？」

善子「うっ....ま、前向きに善処するわ」

梨子「（あ、これしないやつだ）」

善子「ふぅ....イタズラって結構難しいのね」

梨子「そうだねー（ほとんど私が邪魔しちゃったからだけど）」

善子「まぁでもあれよね」

梨子「？」

善子「どうやって人を困らせようかを考える....。これだけでも十分悪魔的に悪いことをしているといっても過言ではないわね」ｸｸｸ

梨子「.....」

梨子「そうだねー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

善子「ちょっ！？なんで頭をなでるのよ！」

梨子「なんでもないよー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

善子「くっ、見てなさい。今に悪い子になってやるんだから....」

梨子「はいはい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

梨子「......」ﾋﾟｰﾝ

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次の日、私はよっちゃんに後ろからハグをした。よっちゃんは耳まで真っ赤になってｱﾜｱﾜし、あまりの可愛さに私はノックアウトした。わが生涯に一片の悔いなし。

おわり

これはかわいい