1: 2017/01/28(土) 10:23:45.37 ID:4AxPLGVp.net
はや13作目  ヨハネのリトルデーモンゆえ、ラスト付近での規制に定評があります

2: 2017/01/28(土) 10:24:29.28 ID:4AxPLGVp.net
善子「今日はVR内のずらまるをヤンデレにして遊ぼうっと」ピッ

VR花丸「マ……マルは、善子ちゃん無しでは生きていけません……///」

善子「ここで重要なのは、ヤンデレに優しくすると、いともたやすく純愛ものにすり替わる事実」

VR善子「花丸……私も、あなた無しでは生きていけないわ……///」

VR花丸「よ……善子ちゃん……!! /////」ウルウル

VR善子「花丸!!」ヒシッ

VR花丸「善子ちゃん!!」ギュッ

VR善子・VR花丸「「愛してる……♡」」

善子「……はいはい、これではヤンデレものにした意味なーし」

善子「巻き戻しっと」ピッ

3: 2017/01/28(土) 10:26:00.59 ID:4AxPLGVp.net
VR花丸「マ……マルは、善子ちゃん無しでは生きていけません……///」

VR善子「そ、そうなんだ……あはは……」

VR善子「私、ちょっと用事があるから……行くね……」ダッ

VR花丸「よ……善子ちゃ……」ウルッ

タッタッタッタッタッタッ

VR花丸「ま、待ってよぅ……」ウルウル

善子「ヤンデレを持続させるには多少なりとも冷たく接する必要あり、っと……」


~~~~~~

VR善子「それで、私言ってやったのよ……」

4: 2017/01/28(土) 10:28:13.93 ID:4AxPLGVp.net
VR善子「私は、堕天使ヨハネよ! って……」

VR千歌・VR梨子「「あ、あははは……」」

VR曜「そ、そうなんだー」


VR花丸「…………」ジーー


~~~~~~

VR善子「マリー、宿題でちょっと分かんないところがあるんだけど、教えてー」

VR鞠莉「う~ん、しょうがないな~」

VR鞠莉「マリーが優しく教えてア・ゲ・ル♡」

VRダイヤ「やれやれ、私も手伝って差し上げますわ」

5: 2017/01/28(土) 10:30:18.08 ID:4AxPLGVp.net
VR果南「善子、それ花丸に頼めばいいんじゃないの」

VR善子「いや~、だって、ずらまるに教えてもらうより上級生に頼んだ方が断然早いでしょ」


VR花丸「…………」ジーー


~~~~~~

VR善子「ルビィ、一緒にお昼食べよ?」

VRルビィ「最近よく誘ってくれるね♪ いいよ、善子ちゃん!」


VR花丸「…………」ジーー

6: 2017/01/28(土) 10:32:34.50 ID:4AxPLGVp.net
~~~~~~

VR花丸「ここのところずっと、善子ちゃん……全然おらに構ってくれない……」

VR花丸「他の人たちとばっかり仲良くしてる……」

善子「ふむ」

VR花丸「許せない……絶対に許さない……」ブツブツ

VR花丸「善子ちゃんの隣に居ていいのはおらだけ……許してなるものか……」

善子「あ……」

VR花丸「そうだ! 善子ちゃんと仲いい子を、1人ずつ消していこう!!」

VR花丸「さて、まずは誰から……」

善子「ちょーーーっと待ったああああああああああ!!!」

7: 2017/01/28(土) 10:34:53.64 ID:4AxPLGVp.net
善子「ヤンデレと言っても、人に危害を加えるヤンデレは絶対に禁止!!」

善子「その上で、冷たい私に健気に付いてくる! ……っと」ピッ

VR花丸「ここのところずっと、善子ちゃん……全然おらに構ってくれない……」

VR花丸「他の人たちとばっかり仲良くしてる……」

VR花丸「でも、きっといつか、おらに振り向いてくれるよね……」


~~~~~~

VR花丸「善子ちゃ~ん」タタッ

VR善子「あっ、曜さん! 一緒に帰りましょ!」ダッ

8: 2017/01/28(土) 10:37:08.37 ID:4AxPLGVp.net
~~~~~~

VR花丸「善子ちゃん」

VR善子「マリー! また相談があるんだけど!」


~~~~~~

VR花丸「善子ちゃ」

VR善子「リリー、ここのダンスの振りはこんな感じでいいのよね?」


~~~~~~

VR花丸「善子ちゃん……」

VR善子「あ、ずらまる居たの?」

VR花丸「!!」

9: 2017/01/28(土) 10:40:50.28 ID:4AxPLGVp.net
VR善子「ごめーん、気付かなかったわ」

VR花丸「い、いいよ……気にしてないから///」

VR善子「今度の土曜日、一緒に買い物行きましょうよ」

VR花丸「ほんと!? 行く行く! ///」


~~~~~~

VR花丸「待ち合わせから2時間……遅いなぁ善子ちゃん」

VR花丸「こっちから電話しても出ないし、ラインもメールも……」

prrrrr

VR花丸「あ、善子ちゃんから電話だ」

VR善子『あ、ずらまる! ごめん、アンタと買い物の約束してたの忘れてたわ』

VR花丸「……え?」

12: 2017/01/28(土) 10:43:35.83 ID:4AxPLGVp.net
VR善子『今日ルビィと映画見る約束をしてたのよね!』

VR善子『っていうか今、ルビィと2人きりで映画館にいるわ』

VR花丸「そ……そうなんだ」

VR善子『だからごめん、買い物いつになるか分かんないけど、また今度ね』プツッ

VR花丸「う……うん……あ、切れちゃってる……」

VR花丸「……善子ちゃん……」ウルウル

善子「さてと……この状態のずらまるを盛大に振ったら、どうなるかしら?」ゾクゾクッ


~~~~~~

VR花丸「あ、あの、善子ちゃん」

VR善子「ずらまる」

13: 2017/01/28(土) 10:46:17.79 ID:4AxPLGVp.net
VR花丸「! な、なぁに? ///」

VR善子「もう私に関わらないで」

VR花丸「……え」

VR善子「授業やAqoursの活動等での、必要最低限の会話以外で私に話しかけないで」

VR花丸「…………」

VR善子「じゃあね。もう私に付いてこないでね」スタスタスタ

VR花丸「…………」

VR花丸「…………はい…………」



――それから程なくして、国木田花丸は屋上から飛び降り、自頃した――

14: 2017/01/28(土) 10:48:28.97 ID:4AxPLGVp.net
善子「ノオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

善子「……強すぎる愛が、行き場を失うとこうなるのね……」

善子「ま、巻き戻し!!!」ピッ

VR花丸「あ、あの、善子ちゃん」

VR善子「ずらまる」

VR花丸「! な、なぁに? ///」

VR善子「私、今まで馬鹿だったわ……ほんと、大馬鹿だった」

VR花丸「え? そ、そんなこと……」

VR善子「花丸!!!」ギュッ

VR花丸「あ……/////」ギュウ

17: 2017/01/28(土) 10:50:52.36 ID:4AxPLGVp.net
VR善子「私が間違ってた……あなたを蔑ろにしてたなんて……」

VR善子「どうかしてた……」

VR花丸「よ……善子ちゃん……/////」ウルウル

VR善子「私……やっと気付いたの……」

VR善子「誰よりも……あなたのことが誰よりも……」

VR花丸「…………」ウルウルウル

VR善子「この世で一番、大切で…………好きなんだって……」

VR花丸「…………」グスッ

VR花丸「善子ちゃん……」ポロポロ

18: 2017/01/28(土) 10:53:21.48 ID:4AxPLGVp.net
VR花丸「マルも……善子ちゃんのことを……」ポロポロ

VR花丸「世界で一番…………愛してます……!!」ポロポロ ニコッ

善子「…………」

善子「…………うん」

善子「やっぱり純愛が一番ね」

善子「…………純愛……かぁ」


「善子ちゃーん」


善子「あ、ずらまるが呼んでる……行かなきゃ」

善子「モード・ヨハネ!」ギラン

ヨハネ「…………」バサァッ

19: 2017/01/28(土) 10:56:01.64 ID:4AxPLGVp.net
~浦女・昼休み・屋上~

ヨハネ「お呼びでしょうかマスター」ギュオオオンッ バサァッ

花丸「遅いよ。瞬間移動もできるくせに、なんでいちいち飛んでくるの」

ヨハネ「も……申し訳ありません」

ヨハネ「この程度の距離での瞬間移動は、エネルギー効率的にですね……」

花丸「まあいいや。善子ちゃん」

善子「……何? ずらまる」シューーン

花丸「善子ちゃんはマルの奴隷なんだから、3秒で来るずら」

善子「……すみません、マスター」

花丸「善子ちゃん」

善子「あ」

20: 2017/01/28(土) 10:59:02.88 ID:4AxPLGVp.net
花丸「そこは『ごめん、ずらまる』でしょ」

善子「しまった……ごめん、ずらまる」

花丸「まったく……堕天使ヨハネモードとは別人格の設定なんだから」

花丸「善子ちゃんモードの時は敬語不要! マスター呼び不要! ずら」

善子「ごめんなさい」

花丸「マルは今、とっても退屈なんだ」

善子「そう、なの」

花丸「何か面白いことないかな」

善子「うーん……そう言われても」

21: 2017/01/28(土) 11:01:39.07 ID:4AxPLGVp.net
花丸「善子ちゃんは『堕天使』なのに、なんでもできるよね?」

善子「なんでも……とは言えないけど、できないことはほとんどないかも」

花丸「じゃあ、限りなく『神』に近いよね」

善子「アンタたち人間にとってはね」

花丸「へえ……じゃあ神ってもっと凄いんだ」

善子「私も会ったことはないけど、全知全能よ? 私も神に生み出されたし」

善子「私がなんで堕天使になったかというとね、話せば長くなるけど」

花丸「うん、じゃあいいや」

善子「…………」

22: 2017/01/28(土) 11:03:47.87 ID:4AxPLGVp.net
花丸「それで……さ」

善子「うん」

花丸「地上に降りてきた堕天使は、力の呪縛から解き放たれて人間になることができる」

花丸「……とか……前言ってたよね」

善子「……まあ……そうね」

花丸「なんだっけ? その条件って」

善子「…………」

善子「契約したマスターと……」

花丸「うん」

善子「……恋に堕ちた上で……キスをすること」

23: 2017/01/28(土) 11:06:18.05 ID:4AxPLGVp.net
花丸「…………」

花丸「人間になりたい?」

善子「ええ」

花丸「……どうして?」

善子「私の持つ堕天使の力……」

善子「こんな力を持ってても……虚しいだけだから……」

花丸「虚しい? 贅沢ずら~」

善子「…………」

善子「それから……マスターとの主従契約からも解き放たれて……」

善子「自由の身になれるから」

24: 2017/01/28(土) 11:08:54.61 ID:4AxPLGVp.net
花丸「…………」

花丸「ふっふっふ……」

花丸「その願いは、叶わないずら」

花丸「このマルが、善子ちゃんの力を手放すとでも?」

善子「…………」

花丸「あー、それにしても退屈ずら。こんな世界、いっぺん滅ばないかなー」

善子「…………」

ヨハネ「かしこまりました」バサァッ

ヨハネ「その位置から絶対に動かないでくださいね、マスター」

ドスドス ドスドス ドスドス ドスドス ドスドス ドスドス ドスドス ドスッ

花丸「!?」

25: 2017/01/28(土) 11:11:31.31 ID:4AxPLGVp.net
花丸「な……ぁ……」ブルブル

ヨハネ「とりあえず人類を滅ぼすことに焦点を当ててみました」

ヨハネ「マスターを除く全人類は、降り注いだ天の槍によって全員串刺しになりました」

ヨハネ「天の槍はあらゆる物質を貫通します。どこに隠れていようが、海に潜っていようが、1人残らず即氏です」

花丸「…………」

ヨハネ「ああ、宇宙空間に居た人間共も忘れずに頃しておきましたよ」

花丸「…………」

ヨハネ「表情が優れないですよ、マスター。お気に召しませんか?」

ヨハネ「全ての動植物も滅ぼしておきましょうか? それとも、この星の存在全てを消し去りましょうか?」

花丸「……やめておくよ」

花丸「ヨハネちゃんも泣いていることだしね」

26: 2017/01/28(土) 11:14:18.13 ID:4AxPLGVp.net
ヨハネ「! ……っ」ポロポロ

花丸「感情があって、涙を零すなんて……まるで人間みたい……」

花丸「随分心優しい堕天使だね」

ヨハネ「……すみません……」ポロポロ

花丸「強大すぎる力……万能な力……」

花丸「うん……そうだね……」

花丸「こっちの方がよっぽど退屈で…………虚しいもの、だね……」

ヨハネ「はい……」ゴシゴシ

花丸「天の槍を使用する前に、時間を巻き戻して」

ヨハネ「はい……!」ゴゴゴゴゴ ギュオオオオオオオオオ

27: 2017/01/28(土) 11:17:01.91 ID:4AxPLGVp.net
ワイワイ ザワザワ ガヤガヤ 

花丸「…………」

花丸「ヨハ……善子ちゃん」

善子「何? ずらまる」

花丸「おらが間違ってたよ」

花丸「……もう、善子ちゃんはおらの奴隷じゃないずら」

善子「……え……」

花丸「やっぱり……」スッ

花丸「純愛が一番ずら」チュ

善子「ん……」

28: 2017/01/28(土) 11:19:19.13 ID:4AxPLGVp.net
花丸「ど……どう?」

善子「…………」

善子「見なさい、花丸……」

善子「モード・ヨハネ!」ギラン

ヨハネ「…………」バサァッ

花丸「な……なぁぁ!?」

善子「……だって、当たり前じゃない」シューン

善子「私、まだアンタのこと……心から好きじゃないから」

花丸「…………はは」

花丸「まあ、そりゃそうだよね」

善子「だから……」

29: 2017/01/28(土) 11:21:52.48 ID:4AxPLGVp.net
善子「これから好きにさせてよね……花丸」

花丸「! 望むところずら……! ふふっ、楽しませてくれるね……!!」

善子「アンタが楽しんでどーすんのよ……。楽しませてもらうのはこっちの方でしょ?」

善子「……お互い、退屈しないで済みそうね」

花丸「……絶対に善子ちゃんを人間にしてあげるよ……!」

善子「ふん」

善子「期待しないで待ってるから」





おしまい

30: 2017/01/28(土) 11:25:00.74 ID:4AxPLGVp.net
おまけ


花丸「じゃあ、とりあえず……善子ちゃん、その首……チョーカー外していいよ」

善子「ええ!? なんでよ! っていうか、今首輪って言おうとしたでしょ!?」

花丸「言ってない言ってない、チョーカー、チョーカー」

花丸「今まで毎日付けてくれてありがとう。そしてごめん、マルが悪かったずら」

善子「なんで謝るのよ! アンタがプレゼントしてくれた物でしょ!」

花丸「あー、いやー……、奴隷の印として……」

善子「ええ!? ひどっ!? せっかく喜んで……」

花丸「ん? 喜んで?」

31: 2017/01/28(土) 11:27:25.80 ID:4AxPLGVp.net
善子「よ、喜んでない! 嬉しくない!! ///」

善子「そうよ! 毎日嫌々付けてたのよ! アンタに言われたから仕方なく! ///」

花丸「じゃあ返してよ。悪かったよ」

善子「なんで貰った物返さなきゃいけないのよ!」

花丸「えー、だって嫌だったんでしょ?」

善子「い、いらないなんて一言も……!」

花丸「え……いるの?」

善子「い、いらない!」

花丸「……ふむ」

32: 2017/01/28(土) 11:29:29.98 ID:4AxPLGVp.net
花丸「いらないと」

善子「いる!!」

善子「……あ///」

花丸「…………」

善子「え、ええっとね! ///」アセアセ

善子「い、いらない! ……けど!」

善子「これは! アンタのことが大嫌いであると、自分を戒め続けるために!」

花丸「そんなぁ……」

善子「ずっと付けといてやるんだから!!」





おしまい

34: 2017/01/28(土) 15:16:30.97 ID:4AxPLGVp.net

引用元: 善子「ずらまると」 ヨハネ「マスター」