1: 2008/05/10(土) 04:02:16.48 ID:ClkzLgcy0

ハルヒ「ほらキョン! 早く部室行くわよ! さっさとしなさい!」

キョン「うるっせえなぁ…」

ハルヒ「えっ?」

キョン「わかったよ行くよ。行けばいいんだろ」」

ハルヒ「……」
涼宮ハルヒの直観 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)
5: 2008/05/10(土) 04:06:49.09 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「……」

ハルヒ(今…もしかしてうるさい、って言ったのかしら)

ハルヒ(まさかね…キョンがそんなこと言うわけないわよね)

ハルヒ(聞き違いよ聞き違い)

9: 2008/05/10(土) 04:11:03.96 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ「みんな揃ったわね! じゃあミーティングを始めるわ!」

キョン「…はぁ」

ハルヒ「こらキョン! なに溜息なんかついてんの! ヤル気あんの!?」

 バンッ

キョン「!! 痛って…!!」

ハルヒ「シャキっとしなさいシャキっと! はいそれじゃ、みんな今日はね」

キョン「おいちょっと待て」

11: 2008/05/10(土) 04:15:40.59 ID:ClkzLgcy0
 ガタッ

ハルヒ「ん? 何キョン?」

キョン「痛てえよ」

ハルヒ「え…」

キョン「痛てえっつってんだよ」

ハルヒ「え…え?」

キョン「…ちっ」

 ガチャッ スタスタスタ


ハルヒ「……」

19: 2008/05/10(土) 04:21:28.72 ID:ClkzLgcy0
古泉「…帰ってしまいましたね」

みくる「ど、どうしたんですかぁ今のキョン君…怖かったですぅ…」

ハルヒ「……」

みくる「大丈夫ですか涼宮さん…あ、震えてる…」

ハルヒ「! な、何言ってんのよそんなわけないでしょ! なんであたしが震えなきゃなんないのよ!」

ハルヒ「何よキョンのヤツ、かってに帰ったりして! 罰金ものだわ!」

ハルヒ「来週の不思議探索の時の昼ご飯代はあいつに出させましょ!!」

22: 2008/05/10(土) 04:26:04.83 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ(ど、どうしようどうしようどうしよう)

ハルヒ(キョンに…キョンに嫌われた…嫌われちゃった…!?)

ハルヒ(嘘…嘘よね…きっとさっきのは演技よね…ていうかあたしの考えすぎよね…)

ハルヒ(もしくは、たまには俺だって怒るんだぞっていうのをアピールしたかっただけよね)

ハルヒ(そうよ…そうに決まってる…そうよ…)

25: 2008/05/10(土) 04:32:40.28 ID:ClkzLgcy0
翌日。

ハルヒ「ドキドキドキドキ」

ハルヒ「…あ」

ハルヒ「お、おはようキョン!」

キョン「……」

ハルヒ「あんたねぇ、昨日いったい何だったのよもう! いきなり帰ったりして、何様のつもり!? 」

ハルヒ「とにかく罰として、日曜日の昼ご飯代はあんたのおごりに決まったからね! 命令よ!」

キョン「あ?」

ハルヒ「ビクッ」

28: 2008/05/10(土) 04:35:44.26 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「な、なによ文句ある!?」

キョン「文句ある?」

ハルヒ「ビクッ」

キョン「…ざけんなよおまえ」

キョン「何様のつもりっておまえが何様だよ。いつもいつもよ」

ハルヒ「……」

キョン「……」


キョン「…はーっ」

34: 2008/05/10(土) 04:39:21.02 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「……」

国木田「おーいキョン。おはよう」

キョン「おお、おっす」

谷口「聞いてくれよキョン。昨日すげーかわいい子ナンパしちゃってよ」

キョン「またか。どうせ成功しなかったんだろ?」


ハルヒ「……」

37: 2008/05/10(土) 04:45:33.48 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ「……」

ハルヒ「あ…」

ハルヒ「ね、ねえキョン」

キョン「…んだよ」

ハルヒ「ビクッ」

ハルヒ「あ、あのさ…ちょっと教科書忘れちゃったの」

ハルヒ「見せて…くれる…?」

キョン「……」

40: 2008/05/10(土) 04:48:30.16 ID:ClkzLgcy0
 ポイッ ドサッ

ハルヒ「あ…わ、悪いわね…」

キョン「…それが礼のつもりか」

ハルヒ「……」

キョン「ちっ」


教師「それじゃここ、涼宮読んでみろ」

ハルヒ「……」

教師「涼宮?」

ハルヒ「あ…は、はい…」

53: 2008/05/10(土) 04:56:46.16 ID:ClkzLgcy0
 キーンコーンカーンコーン

ハルヒ「……」

古泉「…おや? 涼宮さん。彼は今日はどうしたんですか?」

ハルヒ「あ、さ、さぁ…さっきまでいたんだけど」

古泉「帰ってしまったんですか。残念ですねぇ新しいゲームを仕入れてきたというのに」

みくる「…もしかしてキョン君、昨日のことまだ怒ってるんですか?」

ハルヒ「!! べ、べつにそんなことなかったわよ。普通だったけど」

みくる「そうですかぁ。よかったぁ」

58: 2008/05/10(土) 05:02:12.09 ID:ClkzLgcy0
古泉「ではなぜ彼は帰ってしまったんでしょうか」

ハルヒ「ふんっ。知ったこっちゃないわよ。罰金さらに追加ね」

みくる「具合でも悪くしたのかなぁ…」

長門「…ならばお見舞いに行くべき」

ハルヒ「いいのよ有希! そんな甘やかしたりしなくても!」

ハルヒ「大丈夫よきっとたいした理由じゃないわ」

ハルヒ「…きっと…」

71: 2008/05/10(土) 05:10:59.47 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ「……」

ハルヒ「…どうしよう…」

ハルヒ「あたし…キョンに嫌われちゃった…」

ハルヒ「嫌われ…」

ハルヒ「う…うっ…ぐすっ…ずずっ」


ハルヒ「…なんで…なんでよぉ…」

ハルヒ「あたし…何もしてない…してないもん…」

75: 2008/05/10(土) 05:15:57.30 ID:ClkzLgcy0
翌日。

国木田「おはよ~キョン。まだ朝は寒いね~」

キョン「おう。そーだなー」

 チョンチョン

ハルヒ「……」

キョン「…なんだ。なんか用か?」


ハルヒ「…ちょっと来て。話があるの」

89: 2008/05/10(土) 05:22:26.66 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ「……」

キョン「…なんだよ。言いたいことがあんなら早くしてくれ」

ハルヒ「…あ…」

ハルヒ「…あんたさ、何、怒ってるのよ…」

キョン「あ?」

ハルヒ「あたしが…あんたに嫌なことなんかしたっていうなら今謝るわよ…」

ハルヒ「…ごめん…」

95: 2008/05/10(土) 05:25:58.24 ID:ClkzLgcy0
キョン「……」

ハルヒ「だからさ…SOS団には今まで通り来なさいよね」

ハルヒ「もしあたしのせいで昨日も来なかったんだったら…あたしそんなの嫌だから…」

キョン「……」


キョン「…はーっ」

ハルヒ「…え…?」

キョン「話はそれだけか?」

106: 2008/05/10(土) 05:28:55.57 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「……」

キョン「なら俺からもおまえにちょっと話があるんだ。いいか?」

ハルヒ「な、なによ」

キョン「これ」

ハルヒ「…?」


ハルヒ「…な、なによこれ…!!」

ハルヒ「冗談じゃないわよ!! なによこれどういうことよ!!」

126: 2008/05/10(土) 05:35:58.34 ID:ClkzLgcy0
キョン「何って、見りゃわかるだろ。退部届けだよ」

ハルヒ「退部届けって何よ!! あんたまさかSOS団を辞める気!?」

キョン「うん」

ハルヒ「は!? 何いってんのよふざけないで!! そんなことあたしが許すわけないじゃ」

キョン「…うるせえな!!」

ハルヒ「ビクッ!!」

キョン「なんでおまえにそんなこと言われなきゃなんないんだ? え? 俺が部活やろうがやらなかろうが俺の勝手だろうが」

キョン「許すわけない? 本気でおまえはいったい何様なんだ? なあおい。教えてくれよ」

キョン「おい!!」

ハルヒ「プルプルプル」

155: 2008/05/10(土) 05:54:26.12 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「…何よ…」

ハルヒ「何よ! あんたこそ…ぐすっ…あんたこそなんなのよ! う…ひっぐ…ばか…馬鹿ぁ!!」

 バンバンバン

キョン「!! 痛ってえな…やめろこの馬鹿!!」

 ドンッ!

ハルヒ「きゃっ!」

 ドテッ

キョン「……」


キョン「…じゃ、俺もう部室にもいかないから」

167: 2008/05/10(土) 06:00:33.42 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「うっ…ひっぐ…うああああああああああん」

ハルヒ「待って…キョン…ぐすっ…待ってよキョン…!」

ハルヒ「ごめん…ごめんなさい…謝るからぁ…お願い…お願い辞めないでぇ…」

ハルヒ「キョンに辞められたら…あたし…あたしまた一人に…」

ハルヒ「も…もう…あんなの…あんなのは…」

キョン「離せっ」

ハルヒ「やだぁ!!」

177: 2008/05/10(土) 06:06:54.71 ID:ClkzLgcy0
 ぎゅっ

キョン「離せって!」

ハルヒ「や…だ…!!」

キョン「しつけえな…この!!」

ハルヒ「きゃっ…!!」

 ドサァッッ

キョン「……」

ハルヒ「うっ…ひっぐ…うう…」

189: 2008/05/10(土) 06:16:49.19 ID:ClkzLgcy0
キョン「ちっ」

 スタスタスタ


ハルヒ「待って…キョン…まっ…」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…ぐすっ…ひっぐ…ぐす…」


長門「…大丈夫?」

ハルヒ「!! ゆ、有希ぃ…!」

205: 2008/05/10(土) 06:30:13.05 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「うあああああああああああああ…!」

長門「……」

ハルヒ「有希…有希ぃ…!!」

長門「よしよし」


ハルヒ「キョンが…キョン辞めちゃう…」

222: 2008/05/10(土) 06:46:11.32 ID:ClkzLgcy0
お願い…お願いするからぁ…>>192zipでくださいぃ…

343: 2008/05/10(土) 15:58:17.43 ID:ClkzLgcy0
─────

ハルヒ「ひっぐうっくふうううううう…」

長門「……」

ハルヒ「はあううううっひっぐひっぐ」

長門「…使って」

ハルヒ「ぶびいいいいいいいいいい」


ハルヒ「……」

長門「…落ち着いた?」

346: 2008/05/10(土) 16:00:18.29 ID:ClkzLgcy0
長門「お茶…飲んで」

ハルヒ「ありがとう…有希…」

 グビグビグビ

ハルヒ「……」

ハルヒ「…ごめんね…あたしに付き合わせて…授業までさぼらせちゃって…」

長門「かまわない」

347: 2008/05/10(土) 16:03:59.49 ID:ClkzLgcy0
長門「…何があったの?」

ハルヒ「え…」

長門「彼のあの豹変ぶりは異常。何か原因があるとしか思えない」

ハルヒ「あ…さっきの…見てたの…?」

長門「コクリ」


ハルヒ「…ひっぐ…うっく…」

348: 2008/05/10(土) 16:07:27.48 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「わかんない…わかんないよぅ…」

ハルヒ「あたし…今まで通りだったのに…別になんにもしてないのに…」

長門「何か彼を怒らせるようなことをした?」

ハルヒ「フルフル」

長門「そう」


ハルヒ「…でも、ね…」

ハルヒ「きっと…やっぱり…あたしが悪いんだと思う…」

351: 2008/05/10(土) 16:10:16.58 ID:ClkzLgcy0
長門「……」

ハルヒ「だって…あたし今まで我儘ばっかりで…みんなにたくさん迷惑かけて…」

ハルヒ「それなのに団長だなんて偉そうにして…そんなやつに昼ご飯奢りなさいなんて言われたら…」

ハルヒ「…いくらキョンだってそりゃ怒るわよね」

長門「……」


ハルヒ「…ひっぐ…ひっぐ」

 なでなで

長門「よしよし」

361: 2008/05/10(土) 16:26:19.45 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「……」

ハルヒ「あたし、ね…有希…」

長門「なに?」

ハルヒ「あたし…高校に入るまで…SOS団を作るまで、友達なんて一人もいなかったの」

ハルヒ「…なんか…どんなヤツもくだらなく見えて…自分から壁を作って…」

ハルヒ「でもね…違ったの。キョンや有希や…SOS団のみんなと会って…初めてわかった…」

ハルヒ「くだらないのは自分だったって…どんな人だっていい人で、いっしょにいると楽しいんだって…」

ハルヒ「…友達っていいなって、初めてわかった…」

362: 2008/05/10(土) 16:30:12.59 ID:ClkzLgcy0
長門「……」

ハルヒ「キョンは…あたしの初めての本当の友達なの…」

ハルヒ「…あたしにいろんなことを教えてくれたのがキョンなの…」

ハルヒ「…う…ひっぐ…」


長門「…あなたは彼のことが好きなの」

ハルヒ「……」

ハルヒ「わかんない…わかんないけど…ひっぐ…」

363: 2008/05/10(土) 16:32:23.99 ID:ClkzLgcy0
ハルヒ「キョンが…キョンがいなくなっちゃったら…ぐすっ…あたしは…」

ハルヒ「…あたしは…また一人ぼっちになっちゃう…」

長門「……」


長門「大丈夫」

長門「あなたの友達は彼だけではない。あたしがいる」

ハルヒ「!! ゆ、有希ぃ…」

366: 2008/05/10(土) 16:35:05.74 ID:ClkzLgcy0
長門「私だけではない。朝比奈みくるや、古泉一樹も」

長門「だから…大丈夫」

ハルヒ「有希…有希…うああああああああああん」

長門「もう泣かないで」


ハルヒ「ありがとう…ありがとう有希…」

ハルヒ「あたしたち…ずっと友達よね…」

長門「もちろん」

ハルヒ「ありが…ぐすっ…うああああああああん」

370: 2008/05/10(土) 16:40:33.29 ID:ClkzLgcy0
─────

長門「……」

 ピンポーン

長門「…はい」


キョン「長門、俺だ。開けてくれ」

長門「どうぞ」

キョン「おう」

373: 2008/05/10(土) 16:46:56.59 ID:ClkzLgcy0
 ガチャッ

キョン「よっ長門。メシ買ってきたけど食うか? あ、あとなーアイスとかお菓子とか…って」

キョン「な…なんだよその傷は…どうしたんだよ!?」

長門「…なんでもない」

キョン「隠すなよ! またハルヒにやれらたのか!!」

長門「……」

キョン「ちくしょうあの野郎…!!」

376: 2008/05/10(土) 16:49:45.80 ID:ClkzLgcy0
長門「私は大丈夫。彼女を怒らないであげて」

キョン「何言ってんだよおまえ! そんなに傷だらけになって…大丈夫なはずないだろ! 普通なら病院いかなきゃ行けない怪我だぞ!」

長門「平気…」

キョン「くそう…なんでおまえは怒らないんだ!? あいつが神さまだからなのか!? そんなの関係ないだろ!」

長門「……」

キョン「ハルヒのやつ…長門がおとなしいからってここまでするなんて…信じられねえよ…!」


長門「私は…大丈夫…」

長門「あなたがここにいてくれれば…それでいい」

379: 2008/05/10(土) 16:50:28.53 ID:ClkzLgcy0

 チョコン

キョン「! な、長門…」

長門「ずっと…ここにいて」

キョン「……」

 ぎゅっ

キョン「長門…俺は…俺だけはどんなことがあってもおまえの味方だからな…」

キョン「俺が…俺は絶対おまえを…どんなことからでも守ってみせるから…」

長門「…ありがとう…」

381: 2008/05/10(土) 16:50:53.62 ID:ClkzLgcy0

長門「……」

長門「……」



長門「ニヤリ」

382: 2008/05/10(土) 16:51:12.43 ID:ClkzLgcy0

384: 2008/05/10(土) 16:52:03.64 ID:LWZ20vKf0
>>1
乙。なwwwwwwがwwwwwとwwwwww

引用元: ハルヒがキョンに嫌われたようです