1: 2008/05/17(土) 05:40:56.41 ID:CjbJBRShO
古泉「やはり彼を忘れることが出来ないんですね」

ハルヒ「ごめん…なさい」

古泉「わかってましたから。わたしは彼の代わりにはなれないと」

7: 2008/05/17(土) 05:45:48.13 ID:CjbJBRShO
キョンが行方不明になったのは二年生になってからしばらくのことだった

しばらくキョンの休みが続くと思ったら先生が行方不明になった事を告げた

私はなぜもっと早く教えてくれなかったのかと問うと「みんなに心配をかけたくなかったので親御さんと相談した結果このことは黙っておくことにした」ということらしい。

12: 2008/05/17(土) 05:49:13.81 ID:CjbJBRShO
私は怒りと悲しみが入り交じり、何も言えずにその場を去った。

ハルヒ「キョンのいないSOS団なんて…」

そう私はいつからかキョンに恋をしていたのだ

13: 2008/05/17(土) 05:56:23.28 ID:CjbJBRShO
放課後、いつものように部室へ行くと既にみんなが集まっていたが、当然キョンの姿はなかった。

みくる「涼宮さんどうされたんですかあ?なんか元気ないですよ?」

ハルヒ「キョンが…」

みくる「キョンくんがどうかされたんですか?ずっと最近休んでますけど」

ハルヒ「キョンが行方不明になったって…」

私は涙を抑えずにはいられずその場でただただ泣きわめいた

20: 2008/05/17(土) 06:04:33.66 ID:CjbJBRShO
じゃあ続けさせてもらいます

三人は彼が消えるなんてあり得ないといった感じで顔を見合わせていた


そして、その日からSOS団はキョンの捜索に取りかかった

22: 2008/05/17(土) 06:20:47.18 ID:CjbJBRShO
毎日手分けしてキョンを捜したが、見つかるどころかなんの手掛かりもつかむことが出来なかった


キョン…何処へ行ってしまったの?
なんで?何があったの?


結局キョンは見つからないまま時間が流れ、高校を卒業して、みんなそれぞれの道へ進んでキョンの捜索は終わった


偶然古泉くんと大学が同じになり、私はキョンがいない寂しさから逃れようと古泉くんと付き合い始めた。

彼は私に気をつかってくれてとても優しくしてくれた。
お陰で一年以上もこの関係は続いたが、先日高校の頃のアルバムを開くとまだキョンがいた頃のSOS団の写真を見つけた
写真の中の私は凄く楽しそうでキョンをみると途端に切なくなった

ハルヒ「キョン…」

やっぱりキョンのことを忘れることなんて出来ない

私はもう一度キョンを捜す事を決意し、古泉に別れをきりだした

26: 2008/05/17(土) 06:26:47.64 ID:CjbJBRShO
キョン「あれから3年か…みんなどうしているんだろうか…」

俺は二年生の頃、下校途中突然何者かに拉致された。

誰がなんの理由でこんなことをしたのかはわからないが、どうやら俺を殺そうという気は無いらしい

俺はそれからずっと何処かわからない建物に監禁されていた

30: 2008/05/17(土) 06:42:41.14 ID:CjbJBRShO
今日は夢で何故かハルヒが出てきた

夢の中のハルヒは俺を捜そうと立ち上がった

それが何故かリアルで俺はいつもと違う行動に出ることにした

食事を持ってくる誰かに声をかけたのだ

キョン「おい!いい加減俺をここに監禁する理由を教えてくれないか!?なんだって俺はこんなところにいなきゃならない!」


監禁されたばかりの頃は毎日言っていたセリフだ

だがいつも返事が返って来ることはなかった

しかし今日は違った


?「…これは主の意向。私は逆らう事が出来ない」


キョン「なん…だと?」


そうその声は紛れもなく長門の声だった

34: 2008/05/17(土) 06:55:10.57 ID:CjbJBRShO
キョン「長門か?そうだろ?何故お前が俺をこんなところに監禁しなければならない?」

長門は味方だと思っていただけに驚いた

長門「…これは私の操り手の意向」

キョン「だからその意向とやらを教えてくれ!何があったんだ」

返事はなかった…
いや作者がまだ理由を考えていないだけかもしれない

俺もしばらく考えよう

そうして俺はスーファミの電源を入れた

40: 2008/05/17(土) 07:11:56.32 ID:CjbJBRShO
キョン「ふぅ…」

スーファミをやり終え布団へ入る

今日はやっと監禁の犯人が分かった
だがしかし何故長門が俺を監禁しなければならないのかは未だに不明だった

「さて寝るとしよう」

43: 2008/05/17(土) 07:18:25.80 ID:CjbJBRShO
ハルヒ「キョン!起きてキョン!」

懐かしい声が聞こえる…

前にもこんなことがあったな…
あれは確かハルヒと二人っきりで閉鎖空間に紛れ込んだ時だ


ハルヒ「起きなさいっつってんでしょうが!!」
ボカッ!

キョン「痛てて…」

ハルヒ「キョン!会いたかったわキョン!本物なのね!」

59: 2008/05/17(土) 10:31:19.02 ID:CjbJBRShO
キョン「ハルヒ…」

俺はこの久しぶりの再会に何を言ったら良いかわからず、思いっきりハルヒを抱き締めた

ハルヒ「心配したじゃない! 一体今までどこへ行ってたのよ!」

キョン「すまない…ハルヒ…」

辺りの状況を確認すると、以前ハルヒと二人で閉鎖空間に迷い込んだ時と同じように学校の校庭で制服を着た状態のまま倒れていたようだ

キョン「ハルヒ、帰ろう! 俺達の世界へ」

ハルヒ「どうして? 良いじゃないずっとここに居ましょう。」

ハルヒ「元の世界へ戻ったらまた離ればなれになってしまう…そんなの嫌だわ」
ハルヒ「それにね! 私気づいたの。 キョンが居なくなってどれだけ私がキョンの事を好きだったか」

キョン「大丈夫だハルヒ。 もう離ればなれになることはない絶対に」

なぜかは分からないが俺は元の世界へ戻ればまた以前のようにみんなが居て、ハルヒが居て、SOS団があって超常な日常が待ってる確信があった

60: 2008/05/17(土) 10:39:47.61 ID:CjbJBRShO
ハルヒ「嫌…絶対に嫌! もうどこにも行かないで! ずっと私のそばに居て…」

キョン「大丈夫だハルヒ。 お前がそう望めばまた一緒に居られる。 だから帰ろうハルヒ」

ハルヒ「キョン…」


すると突然、強烈な光がハルヒを包んだ
辺りが一気に明るくなり、消えた

キョン「さて、まずは部室へ行こう」


部室へ行くと朝比奈さん、古泉、そして長門が待っていた

62: 2008/05/17(土) 10:50:29.46 ID:CjbJBRShO
キョン「朝比奈さん、古泉、それに長門…」

古泉「お久しぶりです。 今長門さんに全てを話して頂きました」

古泉によると、三年前、ハルヒの力についてだいぶ解明され、そこから情報統合思念体の進化の糸口がみえたそうだ

古泉「そして長門さんが涼宮さんの力を一時的に停止させたらしいのです」

だから俺が失踪して、さらに見つける事も出来なかったわけだな

キョン「それじゃあなぜ俺を拉致して監禁する必要があったんだ?」

64: 2008/05/17(土) 11:00:49.86 ID:CjbJBRShO
長門「涼宮ハルヒの力をここで完全に無くす必要があった。 その為には涼宮ハルヒが正直になるしか方法が無かった。 だからあなたを異世界へ連れ込み、涼宮ハルヒにあなたの存在の大きさを認識させることにした」

キョン「だからといってなあ…何も三年間もほっとく事もないだろ…俺の青春どうしてくれるんだ」

長門「ごめんなさい。 でも大丈夫。 元の世界へ戻ったら時間を巻き戻し、あなたが居なくなる日まで遡らせる」

65: 2008/05/17(土) 11:10:13.84 ID:CjbJBRShO
キョン「お前、前に時間の移動は出来ないとかなんとか言ってなかったか?」

長門「時間の移動は出来ない。 しかし時間を戻す事は可能。 だから元の世界へ戻ればあなたはまた高校二年生からやり直せる」

巻き戻す事が出来るのなら移動も出来るんじゃないのかと思ったがまぁいい

それよりもまたみんなと一緒に笑い合える事がこの上なく嬉しかった

谷口や国木田、朝比奈さんや古泉、長門。
そして、ハルヒ。

また、みんなで超常な日常へと戻る事ができるならそれで…

67: 2008/05/17(土) 11:17:30.27 ID:CjbJBRShO
みくる「帰りましょう! SOS団へ!(やっとしゃべれた…あたしの出番少なすぎ。作者氏ね)」

古泉「帰りましょう元の世界へ」

長門「…今回の件はみんなの幸せを願ってやったこと。 どうか許して欲しい」

キョン「気にするな。 さあ帰ろうハルヒの元へ」

68: 2008/05/17(土) 11:22:02.48 ID:CjbJBRShO
――――――


気がつくとそこには見慣れた教室があった
そして、後ろにはあいつの気配がする

やっと帰ってきたんだな…

ハルヒ「キョン。あたしなんだか長い長い夢を見ていた気がするの」

キョン「そりゃまたどんな夢だったんだ?」

ハルヒ「夢の内容はどうでもいいの! それでねあたし気づいたの」

69: 2008/05/17(土) 11:30:16.19 ID:CjbJBRShO
ハルヒ「あたしにとってキョンはなんなのか。 ただのクラスメートでもないし、SOS団の一員だけってだけでもない」

一呼吸おいて、ハルヒは大きな声で叫んだ

ハルヒ「好きよ! キョン!」

その声は教室中に響き渡りクラスの視線は全てこちらへ向けられた

しかし周りなんてどうでも良かった
ハルヒの言葉を聞き、自分もようやく素直になれた

キョン「ああ、俺もさハルヒ」


終わり

72: 2008/05/17(土) 11:40:58.76 ID:CjbJBRShO
足らない文章に付き合ってくれた方、ありがとうございました。

まさかスレが立てられるとは思ってなくて物語の展開など全てその場で考えて書いたので大分混沌としたSSになってしまいましたね…
スマソ

引用元: ハルヒ「古泉くん別れましょ」