1: 2019/03/21(木) 02:06:04.746 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ「あ、ちょっと待ってひなた。はい、お弁当」

ひなた「おおっ! 忘れてた」

みやこ「今日はひなたが好きなおかず入れてるからね」

ひなた「みゃー姉が作るごはんなら何でも好きだぞ」

みやこ「そう」

ひなた「じゃ、行ってくる!」

みやこ「はいはい、行ってらっしゃい」
私に天使が舞い降りた!12 特装版 (百合姫コミックス)

3: 2019/03/21(木) 02:08:14.350 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ(ひなたも働き出してもう2年かあ。まだまだ子供っぽいし、今でも私のこと「みゃー姉」って呼んだり)

みやこ(ちゃんとお仕事できてるのか心配なところもあったけど。毎日笑顔で出勤するとこみてると、取り越し苦労だったかな)

みやこ「ふう。ひなたも仕事行ったし、私はもうひと眠りするかなぁ。徹夜明けで眠たいし」

母「みーやーこー」ポン

みやこ「わっ!? お母さん……急に何? 驚かさないでよ」

母「ひなたはちゃんと朝起きて、ちゃんと働いてるっていうのに……32にもなって、あんたは……」

みやこ「と、年のことは言わないでよぉ~」

母「もう恥ずかしくてご近所さんにも顔向けできないよ」

みやこ「だ、大丈夫……私はそんなに気にしてないから」

母「ちょっとは気にしなさい!」ゴツン

みやこ「あ、いったー……」

5: 2019/03/21(木) 02:10:30.959 ID:EP9FtFlH0.net
母「あんたが32で無職っていう現実は変わらないのよ」

みやこ「む、無職っていわないでよ~。わ、私は家事手伝いだから……」

母「言い方変えただけで中身は同じでしょ。ほら、ハロワのチラシもらって来たから、今から行ってきな」

みやこ「え~……今日はちょっとしんどいから、あ、明日にする」

母「前もそういって結局行かなかったじゃないの。さ、服着替えて行っといで」

みやこ「で、でもぉ~」

母「 行 き な さ い 」

みやこ「は、はい! 行きます!」ビクッ

6: 2019/03/21(木) 02:12:36.364 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ「はぁー、追い出されちゃった。ハローワーク行くの嫌だなあ……」

みやこ(ハローワークって仕事してない人たちが集まるところだよね……。何だか怖そうな人が多そう)

みやこ(と、とりあえずサングラスとマスクしなきゃ。この時期は花粉飛んでるから、してても自然だもんね)スチャ

みやこ(今日は日差しが強いなあ……。もう春も近いのかも)

みやこ(最近外出てないから季節の変化とかあんまり感じないんだよね)

7: 2019/03/21(木) 02:14:53.030 ID:EP9FtFlH0.net
ハロワ「ゴゴゴゴ・・・」


みやこ(こ、ここがハローワーク……)

みやこ(噂には聞いてたけど……本当にあるんだ)

みやこ(勝手に入っちゃっていいのかな? でも、何かハードル高い……)

みやこ(きっと、職員さんからいろいろ尋問されるんだよね……)


~~~
「30過ぎて無職なんですか?(うわぁ、これが社会のゴミか)」
「え? 今まで働いた経験ないの?(何のために生きてるんだコイツ)」
「声が聞き取りづらいのでもう少しはっきり言ってもらえますか(いい年してコミュ障って恥ずかしくないの?)」
~~~

9: 2019/03/21(木) 02:17:41.671 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ(ひぃ……こ、怖い)

みやこ(や、やっぱりやめよう。お母さんには適当に言ってごまかせば……)


「こんなところで何してるんですか?」


みやこ「ひゃぁ!?」

花「あ、やっぱりお姉さんだった」

みやこ「え、は、花ちゃん?」

花「お久しぶりです」

みやこ「ど、どうして……」

花「いえ、ハロワの前にお姉さんみたいな不審者がいたので気になって」

みやこ「そうなんだ(う、やっぱり私不審者に見えてるんだ……)」

11: 2019/03/21(木) 02:20:24.851 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ「そ、それにしても花ちゃん、どうしたのその服……コスプレ?」

花「ただのスーツですけど。というかコスプレじゃないです」

みやこ「大人っぽくてスタイリッシュな着こなしで綺麗……なのにきゅんとするような可愛らしさも兼ね備えて……」

みやこ「はぁー・・はぁー・・」

花「やっぱり通報しましょうか」シャッ

みやこ「ま、待ってえぇぇ」


花「それで、お姉さん、ここで何してるんですか。もしかして……ハロワに?」

みやこ「う、うん……そうなの。お母さんが行けってうるさいから。でも、なかなか入る勇気がなくて」

花「はぁ。お姉さん、相変わらずですね」

みやこ「うぅ……」

花「じゃあ、私もハロワに用事があるので一緒に入りましょうか」

みやこ「え、そうなの? ありがとう!」

12: 2019/03/21(木) 02:23:32.267 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ(って、あれ? 花ちゃんってひなたと同い年だから普通ならもう働いてるはずだよね)

みやこ「もしかして、花ちゃんも無職!?」

花「お姉さんと一緒にしないでください。私はちゃんと働いてますよ」

みやこ「なーんだ……」

花「何でちょっと残念そうなんですか」

みやこ「え、じゃあ花ちゃんは何しにハロワに?」

花「雇用保険関連の手続きのために、仕事で来たんですよ。別にハロワは無職だけが来る施設じゃないですから」

みやこ「へぇ、そうなんだ。……?」

花「じゃ、入りますよ」

みやこ「え、でも待って……まだ心の準備が」

花「いいから、行きましょう」ガシッ

みやこ「あ、手……//////」

花「大丈夫ですよ、お姉さん。私がついてますから」

みやこ「花ちゃん……」

14: 2019/03/21(木) 02:25:59.339 ID:EP9FtFlH0.net
受付「初めてお越しの方ですね。まずはこちらの申込書に必要事項をお書きになってください」

みやこ「ぁ……ぇっと」ソワソワ

花「わかりました」


花「……紙をもらうだけで緊張しすぎじゃないですか?」

みやこ「だ、だって、知らない人と話すのなんて久しぶりだし」

花「さあ、早くこれ書いて下さい」

みやこ「う、うん。何これ……求職申込書?」

花「ハローワークを利用して仕事を探すには求職申し込みが必要なんです」

みやこ「ふ、ふ~ん」

・氏名や住所など
・学歴
・職歴
・保有資格
・希望する求人条件(職種・給与・勤務地など)

みやこ「いろいろ書かなきゃいけないんだね……」

花「詳しく正確に書くのが大事ですよ。これを基に求職票が作られるので」

みやこ「求職票?」

15: 2019/03/21(木) 02:28:10.597 ID:EP9FtFlH0.net
花「履歴書みたいなものです。ハロワの職員はそれをもとにして職業相談に乗ったり、適性のありそうな求人を紹介してくれたりするので」

みやこ「な、なるほど」カキカキ

みやこ「えっと、職歴はなし、資格も特になし……」

花「……」

みやこ「花ちゃん、何だか書いてて辛くなるよ……」

花「まあ、これがお姉さんの現実ですからね。仕方ないですね」

みやこ「うん……そうだね(慰めてくれるかと思ったのにー)」ショボ

16: 2019/03/21(木) 02:29:50.579 ID:EP9FtFlH0.net
受付「申し込みのほう、確かに受理いたしました。こちら、ハローワークカードになります」

受付「今後、相談や希望求人の紹介の際に使用しますので、ハローワークにお越しの際はこのカードをお持ちください」

みやこ(は、はい……ありがとうございます)ペコ

花「やりましたね、お姉さん。これで就職に向けて、お姉さんも一歩踏み出したことになりますよ」

みやこ「う、うん」

花「それじゃ、私は仕事の用事を済ませてくるので」

みやこ「あ、うん。そうだね。ごめんね花ちゃん、私のために時間取らせちゃって」

花「いえ、これくらい大丈夫です」

みやこ「じゃ、私は今日は疲れたから帰るね」

花「はい?」

みやこ「え?」

19: 2019/03/21(木) 02:31:50.075 ID:EP9FtFlH0.net
PC「カタカタカタカタ」

みやこ(はぁ~)

みやこ(せっかくハロワに来たんだから求人情報くらい調べていけって、花ちゃんに叱られちゃった)

みやこ(花ちゃん、まるでお母さんみたいに……昔はあんなに小さくて可愛かったのに。いや、昔からこんな感じだったような気もする……)

みやこ(ま、まあそれに今も十分可愛いけど)ぐふふ

スタッフ「どうかなさいましたか?」

みやこ「!? ぃ、ぃぇ……」プルプル

スタッフ「そうですか。分からないことがございましたら、お気軽にお声かけくださいね」

みやこ「は、はひ……」

みやこ(うう、花ちゃんがいないとスタッフの目が気になって緊張しちゃうよ……)

20: 2019/03/21(木) 02:33:43.507 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ(求人ってこんなにたくさんあるんだ。フルタイムの求人とかパートの求人とかいろいろ分類してある)

みやこ(職種もいろいろ……。でもいっぱいありすぎて、どこから調べていけばいいのか……)

みやこ(さっきの申込書でも、希望する仕事の項目は空欄にしちゃったしなあ)

みやこ(働いたことがないから、仕事ってどういうものなのか全然イメージできないし)

みやこ(どんな仕事をやりたいかっていきなり聞かれても……。ていうか、できたら働きたくないし)

花「お姉さん。私の用事のほうは終わりました」

みやこ「あ、花ちゃん」

花「どうですか。気になる求人とか見つかりましたか?」

みやこ「う~ん、まだちょっと。仕事のこととか普段全然考えてないから、なかなか難しくって」

花「ちょっとは考えたらどうですか……でも、そうですか。それなら」

21: 2019/03/21(木) 02:36:34.732 ID:EP9FtFlH0.net
〈相談コーナー〉

カウンセラー「前職は魔王城で守衛の任務についていたということですが、具体的な職務内容は?」

求職者「は、はい。魔王直属の側近の配下として、城門の管理や夜間の警備などを――」

カウンセラー「なるほど。でしたらこちらの施設警備員の求人などいかがでしょうか。主な職務は巡回や施設警備、施錠などで――」


花「相談コーナーではカウンセラーの質問に答えながら適性を見極めて、一緒に仕事探しをすることができますよ」

花「ハロワが把握している求人企業の詳しい情報も入手できるので、就活の参考になります」

みやこ「へぇ」

花「このハロワでは臨床心理士が常駐しているので、就活の悩みとかを相談することもできるんです」

みやこ「そうなんだ」

22: 2019/03/21(木) 02:40:23.350 ID:EP9FtFlH0.net
〈多目的室〉

講師「面接では嘘やまやかし事は通用しない。自分の本音を自分らしい率直な言葉で伝えることによって――」

求職者「ホラ吹くんじゃねぇぞぉ。面接なんざただの嘘つき大会でねぇかぁ?」

求職者「そうだそうだ!」

求職者「本音で話せよ本音で!」

求職者「失業手当値上げしろよぉ!」

講師「FUCK YOU!」


花「多目的室では有識者やキャリア相談のプロを招いて講座を開いています」

花「働き方に関する講義をしたり、模擬面接や履歴書の作成練習、自己分析などのワークショップを開いたりしています」

みやこ「……い、いろいろやってるんだね。ハロワって」

24: 2019/03/21(木) 02:42:27.090 ID:EP9FtFlH0.net
花「専門学校や委託業者と連携して職業訓練を行ったりもしてるんです。実際に仕事を体験してみるといろいろな発見がありますから」

みやこ「そんなことまで……」

花「この職業訓練なんですが、基本タダで受けられるんです!」

みやこ「え、お金かからないの!?」

花「ハロワはお姉さんのような無職ニートにはハードルが高いところだと思いますけど、本気で働きたい人はしっかり支援してもらえますよ」

みやこ「本気で……かあ。……」

花「お姉さん?」

みやこ(私、本気で働く気なんてあるのかなぁ……)

25: 2019/03/21(木) 02:46:30.641 ID:EP9FtFlH0.net
(路上)

みやこ「はぁぁ~……疲れた。就活ってこんなに大変だったんだね」

花「お姉さんはまだ序の口ですけどね」

みやこ「でも、花ちゃんってハロワのこと凄く詳しいんだね」

花「はい。……その、私、以前ハロワを利用してたんですよ」

みやこ「えっ。花ちゃんが? どうして?」

花「大学を出て就職したんですけど、会社の試用期間終了日に『明日から来なくていいよ』っていわれて……」

みやこ「えっ、そんな。……ひどい会社だね。何の仕事をする会社だったの?」

26: 2019/03/21(木) 02:49:18.769 ID:EP9FtFlH0.net
花「お菓子作りをする会社だったんですけど」

みやこ「あっ……」

花「お菓子がいつでも食べられる仕事がしたいって思って就職したんです。でも、あれは失敗でしたね。よく考えたらお菓子作りは好きじゃないし」

みやこ(花ちゃんお料理苦手だもんね……)

花「それでハロワに行ってもう一度就活して、今の会社に転職したんです」

みやこ「……そっか。花ちゃん、今の仕事は楽しい?」

花「はい、楽しいですよ。会社の人たちもいい人ばかりで」

みやこ「それはよかった。……それでね、花ちゃん」

花「何ですか?」


みやこ「お菓子が食べたいなら、またうちにおいでよ」


花「!……お姉さん」

28: 2019/03/21(木) 02:51:25.693 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ「覚えてるかな。ほら、昔約束したでしょ。花ちゃんのために一生お菓子作ってあげるって」

花「は、はい。覚えてます。……お姉さんも、覚えててくれたんですね」

みやこ「忘れるわけないじゃない。花ちゃんとの約束なんだから」

みやこ「だから花ちゃん。また、いつでもうちに遊びに来てね。私、まあしばらくはまだ実家にいそうだから」

みやこ「花ちゃんが食べたいもの、何でも作ってあげるよ」

花「・・・!!」パァァ

花「じゃあ、今日、仕事が終わったら行っていいですか!」

みやこ「え、きょ、今日? うん、大丈夫だけど」

花「ありがとうございます、お姉さん。それじゃ、私そろそろ会社に戻るので、また!」

みやこ「あ、うん。待ってるね~花ちゃん」

29: 2019/03/21(木) 02:53:31.930 ID:EP9FtFlH0.net
(星野家)

母「へぇ、ハローワークカードなんてあるんだねー」

みやこ「うん、最初にみんな渡されるんだって」シャカシャカ

みやこ(カードのおかげでちゃんとハローワークに行ったって証明できてよかった)トントン

みやこ(まあ、後で花ちゃんがくるからどっちにしろ花ちゃんに証明してもらえたけど)パカッ

母「で、もうすぐ花ちゃん来るからお菓子作り?」

みやこ「そうだよ。よし、あとはクリームを塗ってっと」テキパキ

母(この子もやればできると思うんだけどねえ)

ガラッ

ひなた「みゃー姉ただいまー」

30: 2019/03/21(木) 02:59:49.771 ID:EP9FtFlH0.net
みやこ「あ、おかえり。ひなた」

ひなた「今日もみゃー姉のために仕事頑張ったぞ! みゃー姉が作ってくれたお弁当もうまかった!」

みやこ「そう、いつも残さず食べてくれてありがとね。ひなた、仕事はしんどくない?」

ひなた「みゃー姉を養うためならどんなにつらい仕事だってやり遂げてみせる!」

みやこ「そ、そう。でも、無理はしちゃだめだよ?」

ひなた「疲れたからみゃー姉分を吸収させてくれー」ぎゅう

みやこ「あ、ちょ……ひなた。もう、子どもじゃないんだから」

ひなた「みゃー姉の前ではわたしは永遠に妹だからな!」

みやこ「えー、なにその理屈ー」

31: 2019/03/21(木) 03:04:01.640 ID:EP9FtFlH0.net
ひなた「何作ってるんだ? 酒のツマミか?」

みやこ「ケーキ作ってるの。もうすぐ花ちゃんが来るから」

ひなた「お、花も来るのか! 奇遇だな」


乃愛「ミャーさん久しぶりー」


みやこ「え、乃愛ちゃん!? 前に、海外に行ったって聞いてたけど」

ひなた「さっき日本に帰ってきたらしいぞ」

乃愛「日本でやるファッションショーに出演するから帰って来たの。折角だからひなたちゃんたちに会いたくて」

みやこ「そ、そうなんだ。って……ファッションショー?」

ひなた「乃愛はモデルやってるらしいぞ」

みやこ「ええ、そうだったの!?」

32: 2019/03/21(木) 03:06:05.781 ID:EP9FtFlH0.net
乃愛「ほら見てミャーさん、このファッション誌にアタシの写真載ってるのよ」

みやこ「ほ、ほんとだ。凄い綺麗に写ってる……」

ひなた「おおー乃愛、可愛いな」

乃愛「ほんと、ひなたちゃん? アタシカワイイ? 世界一カワイイ?」

ひなた「みゃー姉の次に世界一可愛いぞ!」

乃愛「あ、うん分かってた。でも嬉しいよっ」

みやこ(ひなたも、乃愛ちゃんも、花ちゃんも)

みやこ(みんなそれぞれ道は違うけど、ちゃんと頑張って働いてるんだ)

みやこ(私も……頑張らなきゃね)

33: 2019/03/21(木) 03:09:00.174 ID:EP9FtFlH0.net
ひなた「乃愛がモデルなら世界一のみゃー姉もモデルになれるな!」

みやこ「も~、ひなた冗談言わないでよ」


花「なれますよ」


乃愛「あ、ハナちゃん」

ひなた「花も来たか」

みやこ「え、……」

花「お姉さんは変態ですけど、ちゃんといいところもありますから。きっとその気になれば、何にだってなれると思います」

みやこ「花ちゃん……(変態は余計だよ……)」

36: 2019/03/21(木) 03:11:00.517 ID:EP9FtFlH0.net
ひなた「なんだなんだ? みゃー姉本当にモデルになるのか?」

母「今日、ハロワに行きなって言ってね。花ちゃんに案内してもらって、みやこ実際求人探したりしたのよ」

乃愛「ミャーさんとうとう働く気になったんだ」

みやこ「う、うん一応ね」

乃愛「じゃあアタシのスタイリストなんてどう? ミャーさん衣装づくりもコーデも得意だし、ヘアメイクも上手だし」

花「私は……お菓子職人なんて向いていると思います」

ひなた「わたしはみゃー姉はみゃー姉のままでいいと思うぞ」

みやこ「みんな……」

母「あんただって、いいところはあるんだからね。もっと自分に自信持ちなさいよ」ポン

みやこ「お母さん……」


みやこ「ありがとう。私、これから頑張るから!」

38: 2019/03/21(木) 03:14:49.761 ID:EP9FtFlH0.net
(数か月後)

みやこ「ふあ~あ、よく寝た。もうお昼かぁ……」

みやこ「花ちゃんの新しい衣装作ってたら、つい夜更かししちゃった」

みやこ「あれ、裁ちばさみどこやったっけ。引き出しの中?」ゴソゴソ

みやこ「あ、これ……ハローワークのカード」

みやこ「結局、カード作ったきり一度も行ってないなあ。あ」

みやこ「有効期限切れてる……」

みやこ「まあ、いいか。……もうちょっと寝よ」ゴロリ

40: 2019/03/21(木) 03:16:58.573 ID:EP9FtFlH0.net
松本「みやこさん……40になって50になっても還暦を迎えても。ずっと私がそばにいるから安心してね(ニッコリ)」






(おしまい)

42: 2019/03/21(木) 03:19:55.583 ID:EP9FtFlH0.net
―おまけ―


(都内のマンション)

夏音「ただいまー」

小依「おかえりなさい。今ごはん作ってるところよ」

夏音「え、今日の晩御飯は私が当番なのに?」

小依「私が先に帰ったから、作っちゃおうと思って! 最近、かの仕事忙しそうでしょ」

小依「だから今日は私がってね! かの、もっと私に頼っていいのよ」

夏音「よりちゃん、ありがとう」

小依「どうってことな……わわっ、ちょっと見ないうちにコゲちゃう!」

夏音「ほら、火加減気をつけて」

小依「え、ええ」

夏音「よりちゃんも、お仕事の後で疲れてると思うから。続きは一緒に作ろう?」

小依「いいわよ!」にこっ


―おわり―

45: 2019/03/21(木) 03:30:49.321 ID:EP9FtFlH0.net
ハロワカードは有効期限切れても申込から2年以内なら再発行可能。これ豆な

あとみゃー姉だけ実体験です

引用元: ひなた(24)「みゃー姉、仕事行ってくる!」みやこ(32)「行ってらっしゃい」