106: 2010/07/03(土) 14:19:47 ID:JvRUDI4k
第四幕

さむいひ!

Aパート



がちゃ

律「お・・一番乗りか?」

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
どんどんどどどん!

律「そろそろ練習して、ツインバスかなぁ」
けいおん!Shuffle 1巻 (まんがタイムKRコミックス)
107: 2010/07/03(土) 14:23:55 ID:JvRUDI4k
がちゃ

澪「お…早いな、律」

律「澪~。ツインバスさ、迷ってるんだけど」

澪「まだ早いだろ。走り癖直せないのにツインじゃリズム取れなくなるよ」

律「ぶぅ~」

がちゃ

紬「遅くなっちゃった・・・あら?」

律「お疲れ、ムギ」

108: 2010/07/03(土) 14:26:31 ID:JvRUDI4k
紬「私だけ遅くなったのかと思って走ってきちゃった」

澪「唯はさわちゃんに呼ばれてたな。梓は分からないけど」

律「揃うまで休憩だな!」

澪「またそうやってさぼる!部長らしくちゃんとしろよ」

紬「まぁまぁ。この組み合わせも最近じゃ珍しいし。いいんじゃない?」

律「だよな、ムギ」

109: 2010/07/03(土) 14:28:53 ID:JvRUDI4k
紬「はい、どうぞ」

澪「あ・・ありがと。いつも悪いな、ムギにお茶入れてもらってばかりで」

律「澪が入れたら、高い紅茶が台無しになるかもな~」

澪「なんだとー!!」

律「ありがと、ムギ」

110: 2010/07/03(土) 14:30:22 ID:JvRUDI4k
紬「早いものね、もうすぐ冬休みね」

澪「そうだな。そして卒業・・・律は卒業出来るように頑張らないとな」

律「馬鹿にして!ちゃんと点数とってるもんね!」

紬「…」

律「どうした、ムギ」

111: 2010/07/03(土) 14:32:00 ID:JvRUDI4k
紬「早いものね、もうすぐ冬休みね」

澪「そうだな。そして卒業・・・律は卒業出来るように頑張らないとな」

律「馬鹿にして!ちゃんと点数とってるもんね!」

紬「…」

律「どうした、ムギ」

112: 2010/07/03(土) 14:48:47 ID:JvRUDI4k
紬「卒業して、大学とか…私達どうなるんだろうなって」

澪「…」

律「そ、そりゃ、たまには会ってさ、演奏したりしてさ、な、澪」

澪「そ、そうだよ、私達、ずっと一緒さ!!」

紬「そうね、ごめんね変な事言って」

113: 2010/07/03(土) 14:51:58 ID:JvRUDI4k
澪「この三人からのスタートだったよな、軽音部」

律「だね」

紬「唯ちゃんもいるじゃない?」

澪「そうだけど。あの最初の日、ムギが来てくれたなかったら始まらなかったよ」

律「活動どころか、廃部の危機だったもんな~。ムギが来てなかったら、諦めてたかも」

紬「うふふ、私、部屋に入ったら、たった二人しか居なくて。あらあらって」

澪「まずい所に来たなって感じ?」

紬「んー…二人の邪魔しちゃったかなって」

律「ば…なんだよそれー」



114: 2010/07/03(土) 14:53:39 ID:JvRUDI4k
澪「な…なんか律、顔赤いぞ?気持ち悪いなぁ」

律「べ…別に赤くなってねーって!」

紬「…でも、ホント、あの日から始まったのよね、軽音部」

澪「今じゃ、後輩も入ったし、亀まで居るし」

律「だよな!亀だぜ!!亀まで増えたんだもんな!」

紬「…」

澪「…」

律「…」

115: 2010/07/03(土) 14:58:46 ID:JvRUDI4k
律「なぁムギ。ムギは将来なんになりたいの?」

紬「まず大学進学で…順調に大学を受かったら…まだその先は考えていないなぁ」

律「澪は?」

澪「うん…私も今はまだ。取り敢えず大学って感じかな」

律「ん~。要するに時間稼ぎだな」

澪「時間稼ぎって…」

律「私は無理っぽいもん、大学。時間も稼げないよ」

紬「律っちゃんも今から頑張れば…」

律「まぁな。でもなんか違う気がするんだよ。取り敢えずって、そういうのは」

澪「じゃ、どうするんだよ?」

律「わかんない」

澪「話しにならないぞ、律」

紬「…」

116: 2010/07/03(土) 15:06:19 ID:JvRUDI4k
律「毎日がひょっとして、夢なのかなって思う時があるんだ。優しい先生。
放課後の楽しい時間。おやつと紅茶。可愛い後輩。ライブ。凄い充実してるよな」

澪「ああ。そうかもな」

律「でも、卒業式が終わった途端、何の余韻も無く、唐突にこの全てが終わるんだぜ」

紬「…」

律「はい、充実生活終了ー!って。そして世の中に押し出されていくんだ。きっと物凄い
速さで時が流れていく」

澪「律…」

117: 2010/07/03(土) 15:08:14 ID:JvRUDI4k
律「怖いし悲しい。軽音部はあまりにも居心地が良くてさ。此処を出て、新しい事へ向かうワクワク感
が考えられないし、想像しても感じられないんだ」

紬「…」

律「最近溜息ばっかりでてるよ、家ではさ」

澪「…律もか」

律「?澪も?」

澪「うん。たまにぼーっとする。このまま卒業しないで、日にちが1年分、元に戻らないかなって思う
時があるよ」

紬「…」

118: 2010/07/03(土) 18:04:19 ID:JvRUDI4k
律「三年間、軽音部やって。自分の将来の事なんて考えもせず。毎日の楽しさに身を委ねて。
今も具体的な目標も無くて。私、駄目駄目だよ」

澪「でも、いつかは卒業しなきゃだろ?怖いけど、踏み出していかなきゃ」

紬「それが…」

律「?」

紬「それが、「大人になる」って事だと思う。楽しくて、嬉しくて緩やかな日々が唐突に終わって。
見渡しても、自分だけしか居ない。振り返ることも出来ず、ただただ進んでいく、そんな世界に出て行く事が」

律「…」

紬「そうして、いつか、この桜高軽音部の毎日をしみじみと思い返すときが来ると思うの
振り返るのではなくて、思い返すの」

澪「…」

119: 2010/07/03(土) 18:29:44 ID:JvRUDI4k
紬「…その時が…夢の終りよ」

律「夢の、終わりか…」

律「うん。そうだな。覚めない夢は無いんだし。だから、私は今を!後悔しないように毎日頑張る!
そして、今、私が頑張る事が出来るのは!」

タタタッ

澪「おい、律!狭いのに走るなよ!」

どんどんどんっどどん!じゃーん!だだん!

律「精一杯ドラムを叩く事だけだな!」

紬「律っちゃん…」

120: 2010/07/03(土) 18:45:23 ID:JvRUDI4k
澪「勉強もだろ?」

律「あ…やっぱし…それもだよね?」

紬「うふふふふ」

律「へへへ」

澪「あははは…決まらないな、律は。でも、なんか律らしいよ」

律「律っちゃんのキャラじゃないよ~てか?」

紬「唯ちゃんの真似!!似てるー!」

澪「だな!」

律「…ずっと、ずっとさ、これから生きていく中で沢山、いろんな事があると思うけど、
でも、軽音部の事忘れないよ。」

澪「私も。桜高校での毎日、軽音部での事、ずっと忘れない。私の宝物だもん」

紬「私も。夏の日の事も!ライブの事も!きっと、きっと忘れない!」

121: 2010/07/03(土) 18:53:02 ID:JvRUDI4k
律「ムギに逢えて良かったよ。合宿とか沢山助けてくれたしさ、
紅茶とお菓子と。きっと学校卒業してもさ、こういう場所探すと思うんだけど、
きっともう出会えないな、こういう場所に」

澪「うん。だろうな。律の家に行くのとか、ムギの家に行くのとも違うんだ。
この場所とか空気とか。だからいいんだろうな。居心地が良いのは、ムギの
お陰が大きいと思うよ」

紬「うふふ、なんか褒められて嬉しいな。私も沢山、皆にいろいろなことを教えてもらえた。
この毎日はかけがえの無いものよ。お金では買えないもの、尊いものよ」

122: 2010/07/03(土) 19:18:33 ID:JvRUDI4k
律「んー…唯来ないなぁ」

紬「あら、ほんと、もうこんな時間なのにね」

澪「…でも、なんかさ、三人でいろいろ話して新鮮だったな」

律「そうだな!こういうのもたまにはいいよな!」

紬「うん。そうね!!」

律「なんか愚痴っちゃって悪かったなー!」

澪「律が暗いと、調子が出ないよ」

紬「そうね、「律っちゃんのキャラじゃないよ」」

澪「…」

紬「…あれ?外した?」

律「50点位だな」

紬「うふふ」

123: 2010/07/03(土) 19:32:10 ID:JvRUDI4k
澪「それにしても、唯もそうだけど、梓まで来ないって言うのは…」

律「だなぁ。ま、間も無く下校時刻だし。今日は終わりだな。明日ちゃんと言わなきゃ。
無断欠席は重罪だーって」

澪「まぁ、来てもお茶飲む時間の方が長いんだけどな」

紬「じゃあ、澪ちゃんは明日はおやつ要らないのね?」

澪「…欲しいです…」

律「ハハハ、なんだよ澪!澪も決まらないな!」

澪「う。五月蝿いな!」

律「じゃさ、最後にさ、あの曲で締めようよ!」

澪「?」

紬「…あ!あれね!」

澪「えーと…」

124: 2010/07/03(土) 19:53:07 ID:JvRUDI4k
~♪~~~~♪

澪「あ…そうか!」

紬「今 私の願い事が 叶うならば」

澪「翼が欲しい」

律「この背中に 鳥のように」

紬「白い翼 つけてください」

澪「この大空に 翼を広げ」

律「飛んで行きたいよ」

紬「悲しみの 無い」

澪「自由な 空へ」

律「翼はためかせ」

澪律紬「行きたい~」

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・

125: 2010/07/03(土) 20:55:50 ID:JvRUDI4k
さむいひ!

Bパート


唯「ふぇえ~。遅れたぁ。さわちゃん先生、いつに無く厳しいんだもんな~」

唯「…でも、ムギちゃんの紅茶飲んだら元気になるかなぁ~!」

唯「?」

唯「なんだろ、皆でお話してる…ちょっと聞き耳を…」

唯「…凄い真面目な話してるなぁ。律っちゃんのキャラじゃないよ…」

唯「私が部活入る前の話かぁ…なんだか部室に入りづらいなぁ」

126: 2010/07/03(土) 21:13:43 ID:JvRUDI4k
梓「…唯先輩?何してるんですか?」

唯「あ、あずにゃん!しー!!!!」

梓「?なんです?そんな小声で…」

唯「なんか今日は、三人限定な雰囲気なんだよ~…」

梓「?…」

唯「ね?」

梓「ですねぇ。三人で思い出話に花が咲いちゃってます…」
でも唯先輩!練習しないと、演奏会あるんだし」

唯「ん~、でもさぁ~。な~んかこういう時って、話の流れを断ち切るの嫌じゃない?」

梓「もう、何言ってんですか…」

127: 2010/07/03(土) 21:45:06 ID:JvRUDI4k
唯「ん~…おお!そうだ!あずにゃん!いい事考えたよ!」

梓「?」

唯「今日は、分かれて部活しよう!で、私達、ゆいあずだけで練習しよう!」

梓「ちょ…駄目ですよそんな勝手に!」

唯「まぁまぁ!私、今の曲でどうしても上手く弾けないフレーズあるし~。
あずにゃんに教えて欲しかったし!」

梓「でも、明日怒られますよ?」

唯「大丈夫だよ~私がちゃんと言っておくから」

128: 2010/07/03(土) 21:57:18 ID:JvRUDI4k
梓「う~…」

唯「あずにゃんは私と練習したくないの…?」

梓「!!…いえ、そんな事…ないですけど…」

唯「じゃ決まり!邪魔にならない所に行こう!」

梓「あ、ちょっと!手を引っ張らないで下さいよ!唯先輩~!!!」

129: 2010/07/03(土) 22:08:10 ID:JvRUDI4k
梓「で、結局此処ですか…」

唯「意外と無いんだね~フリーな場所って」

梓「少し寒いですけど、屋上なら音出ても大丈夫でしょうし」

唯「でももうすぐ本格的に冬だね~寒いな~」

梓「唯先輩、風邪引かないようにしてくださいね。じゃ、リフの所から弾きますから、
ついてきて下さいね」

唯「はーい」

しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!

唯「ん~こんな感じかな」

130: 2010/07/03(土) 22:30:51 ID:JvRUDI4k
梓「アンプから音出せないのであれですけど…そんな感じです。
もう少しスピード上げますよ」

唯「ん~。あ、ちょっと待って」

梓「?」

唯「此処に座って弾くー」

梓「ちょっと唯先輩!そんなに引っ付いたらネックが邪魔で
ぶつかっちゃいますよ!」

唯「じゃ背中合わせならいいよね。背中が暖かいし」

梓「ん…ま、まぁいいですけど…。じ、じゃ弾きますから続いてくださいね」

唯「はーい!」

しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!

131: 2010/07/03(土) 22:43:34 ID:JvRUDI4k
梓「そうそう!ばっちりですよ唯先輩。それを4回連続で弾けばいいんです」

唯「そうか~。前の所からの繋ぎがいつも上手く出来なかったんだ。コツ掴めば出来そうだね!」

梓「じゃ、通しますよ。さんはいっ」

しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!

唯「おお~弾けたぁ!」

梓「やりましたね、先輩!」

唯「やっぱりゆいあずは最高だねぇ、あずにゃん!」

梓「うわわ…もう、そんなに引っ付かないで下さいよ!」

唯「でも暖かいよ~」

梓「ん…ま、まぁいいですけど…」

132: 2010/07/03(土) 22:51:49 ID:JvRUDI4k
唯「ねぇあずにゃん。一つ聞いてもいいかな?」

梓「はい?なんですか?」

唯「あずにゃんは、将来何になりたいの?」

梓「え?将来ですか?うう~ん…まだちゃんと考えてないです。取り敢えずは
大学目指そうかなって思ってはいますけど」

唯「そっか~。あずにゃんは勉強できるもんね」

梓「唯先輩は?進路決まってるんですか?」

唯「それがさぁ~、さわちゃん先生に怒られまくりなんだよ。私、
これと言ってやりたい事もないし。大学も自信ないし…」

梓「駄目ですよ、唯先輩。唯先輩も目標作って頑張らなくちゃ」

133: 2010/07/03(土) 23:11:48 ID:JvRUDI4k
唯「うん…そうだよね。今のままじゃ駄目だって言うのは分かってるんだ。私なんか、
どじでおっちょこちょいで。何か始めると何かを忘れるし。こんなんじゃ世の中に出ても
生きていけないよ」

梓「…」

唯「毎日が楽しくて。皆と同じクラスで、お喋りして、放課後はお茶とお菓子を食べて、
ギター弾いて。あずにゃんにも毎日会えて」

梓「え?あ、いやまぁ…そうなんですか?」

唯「そうだよ~あずにゃんと演奏できて。それで帰ったら少し宿題とか勉強して、
ギター練習したらもう一日がお終い」

梓「…」

134: 2010/07/03(土) 23:17:29 ID:JvRUDI4k
唯「毎日楽しすぎて。気がついたら先の事なんか全然考えもしなかった。何をどう頑張ればいいんだろう?
何に成れるんだろう?ねぇあずにゃん。私、どうすればいいんだろう」

梓「唯先輩…」

唯「毎日とっても楽しくて。まるで楽しい夢見てるみたいで。でも、卒業式が終わった途端、全部と
さよならしなくちゃいけないんだよね…」

梓「大丈夫ですよ、唯先輩。卒業しても会えるじゃないですか。元気出してくださいよ!」

唯「あずにゃん…」

梓「ほ、ほら!来年も演芸会あるんじゃないですか?また出ましょうよ!」

唯「…」

135: 2010/07/03(土) 23:25:35 ID:JvRUDI4k
梓「ゆ、唯先輩さえよかったら、また…ゆ、ゆいあずで…出ましょうよ。ね?」

唯「あずにゃん、嬉しいな。有難う。でも、そう言う事じゃないんだよね。
自分の将来。もう考えなきゃいけないんだよ。分かってはいるんだけど」

梓「…」

唯「もう一度、時が戻ればいいのにな。まだ卒業したくないや。このまま留年しちゃおうかな~」

梓「駄目ですよ。唯先輩。それ逃げてるだけです。留年したって
今、この時はもう戻らないじゃないですか!戻らないから、戻れないから!
毎日一生懸命頑張るんじゃないですか!」

唯「あ、あずにゃん…」

梓「私だって先の事なんか判りません。いつも不安で一杯です。出来れば今がずっと
続けばいい、そう思います。でも、楽しい夢のような毎日だって、いつか終わるんです」

唯「…」

136: 2010/07/03(土) 23:29:22 ID:JvRUDI4k
梓「唯先輩も私も、一人で、歩き出す時が必ず来ます」

唯「…」

梓「その時が…夢の終わりです」

唯「夢の…終わりか…」

梓「…御免なさい、唯先輩。豪そうな事言ってしまって…」

唯「うううん、そんな事ないよ。あずにゃん、ありがとう。私、
今は目標ないけど、もっと考えるよ。頑張って卒業して、胸を張って
あずにゃんに会えるように頑張る!」

梓「唯先輩…それでこそ、唯先輩ですよ!」

唯「わーい、あずにゃんに褒められた~」

梓「ちょ…唯先輩、そんなに強く抱きつかないで下さい、苦しいですよう…」

137: 2010/07/03(土) 23:33:07 ID:JvRUDI4k
唯「あ、ごめんごめん。うん、取り敢えず!」

梓「?」

しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!しゃんしゃかしゃん!

唯「今、私が頑張るのはこれだね!ギー太でこのフレーズを完璧に弾くこと!」

梓「ぷっ・・・あははは。そうですね!それです。唯先輩!」

唯「そして卒業したら、ゆいあずでデビューしよう!みゆーじしゃん!!ね!あずにゃん!」

梓「うぇ…あ、それも…可能性としては…あるのかなぁ…??」

138: 2010/07/03(土) 23:39:15 ID:JvRUDI4k
梓「あ、唯先輩、もうこんな時間ですよ。校舎、閉まりますよ」

唯「そうだね~。じゃ、今日の部活はお終い!…なんか今日、楽しかったね」

梓「はい!でも結局サボっちゃいましたね」

唯「まぁ、明日は律っちゃんに言っておくよ。また二人でお話し、しようね」

梓「あ…はい、唯先輩がよければ」

唯「あずにゃん」

梓「はい?」

唯「私、今日の事忘れない。きっと、ずっと忘れないよ!」

梓「…私もです。唯先輩!」

唯「じゃ、帰ろうか?」

139: 2010/07/03(土) 23:41:19 ID:JvRUDI4k
梓「待ってください。唯先輩。折角だから、一曲歌って終わりにしましょう」

唯「ん~、ここで?」

梓「はい!この夕日の下で!」

唯「…うん!じゃ、ゆいあずのあの曲を!」

梓「はい!」


唯「ふでペ~ン FU FU~」

梓「ふるえ~る FU FU~」

唯梓「はじめてキミへ~の GREETING CARD~」

梓「ときめ~き PASSION~」

唯「あふれ~て ACTION~」

唯梓「はみだしちゃうかも~ね~」

140: 2010/07/03(土) 23:47:33 ID:JvRUDI4k
梓「キミの笑顔想像して~」

唯「いいとこ見せたくなる~よ~」

唯梓「情熱を~にぎりしめ~振り向かせなきゃ~!」

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・

141: 2010/07/03(土) 23:51:07 ID:JvRUDI4k
翌日

律「あ、唯!」

唯「あ~、おはよう律っちゃん!澪ちゃん!ムギちゃん!」

律「おはよう~って、あのな、唯!昨日なんで部活来ないんだよ!」

唯「えー、昨日はあずにゃんと自主練習してました!」キリッ

澪「そ、そうだったのか?」

紬「二人きりで…二人きり…」

唯「?うん。職員室に呼ばれて遅れちゃって。あずにゃんも遅れてきたんだけど、
皆と合わせる前にどうしても弾けない所があったから、あずにゃんに無理言って
教えてもらってたら、行きそびれちゃったんだ。御免なさい。」

142: 2010/07/03(土) 23:54:06 ID:JvRUDI4k
澪「まぁ…梓も一緒に練習してたんだから、いいか」

紬「ええ。私達も…自主練してたようなものだし」

律「ん~。ま、今回だけな!心配するんだから、遅くなってもちゃんと顔出しに来いよ!」

唯「はーい。あ、あずにゃんは怒らないで上げてね。私が無理言ったんだから」

律「分かった分かった」

唯「あずにゃんと二人で練習も楽しいけど…」

澪「?」

唯「やっぱり放課後はみんな揃った方が楽しいよね~!」

紬「!」

143: 2010/07/04(日) 00:00:14 ID:JvRUDI4k
律「あたりまえじゃん。それにな、まだ放課後ティータイムは5人揃ってやっと一人前なんだぞ」

澪「ま、半人前なのは、律だけだけどな」

律「なにおー!」

紬「今日も沢山おやつ用意してあるの。唯ちゃん、昨日の分も沢山食べてね」

唯「うわーい!ムギちゃん、ありがとう!楽しみだな~!!おやつおやつ~」

澪「全く…本当に唯は甘いの大好きだな」

唯「ん~、でも昨日はちょっとだけピリ辛だったよ」

澪「?」


おわり

144: 2010/07/04(日) 05:31:27 ID:AUYiEbfd
また出来たので書いてみました。

心広い方の暖かい言葉、痛み入ります。纏めてくださった方が居ました。

有り難い事です。まためげずに書きますので、その時は宜しくお願いします。

けいおんはアニメオリジナルも良いですね。(個人的には好きです)

それでは!

145: 2010/07/24(土) 11:39:16 ID:6J3fuhyE
遅くなりましたが新作読みました

ほのぼのとしてて良いですね!
個人的に斉藤がツボりましたwwwかわいいwww
けいおん!は日常4コマ漫画なのにループしないところが新鮮ですよね
みんな大人になるんだなあ

作品全て面白かったです
また何か書いて下さいな。応援してます!

引用元: 唯「ぷれすて!」