1:◆2C5kzhFqI. 2016/10/09(日) 11:08:43.57 ID:DYbe/s3L0
浅利七海ちゃんとクラスメイトがおデートする話。

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2: 2016/10/09(日) 11:15:04.60 ID:DYbe/s3L0
俺「(遅いなぁ…集合時間は過ぎてるのに…)」

俺「(まさかバックれ…?いやいやいや、アイツってそういう事しなさそうだし…)」

俺「(でも…)」




七海「俺く~ん!」テテテッ




俺「(きっ…来た!)」

3: 2016/10/09(日) 11:15:59.85 ID:DYbe/s3L0
俺「よ…よう!遅いぞ!」

七海「ごめんなさいれすぅ…着てくる服を選んでたら時間かかっちゃいまして~…」

俺「え?…それって…」

七海「七海のアイデンティティーを主張しつつ、身バレしない格好って難しいんれすよ~」

俺「ああ…そうだよな…」

七海「…」

俺「…どうした?」

七海「俺くん、クラスでは地味なくせに私服は派手れすね」

俺「う、うっせぇ!て言うか『くせに』ってなんだよ!」

七海「ふっふ~ん♪何でもないれすよ~」テッテッテ

俺「あっ、おい!」

4: 2016/10/09(日) 11:17:02.80 ID:DYbe/s3L0
七海「早く行くれすよ~」

俺「早くって…水族館のチケットは俺持ってんだからな!」

七海「はーい。でも二人っきりで水族館なんてデートみたいれすね~」

俺「は!?しっ…仕方ないだろっ、みんな都合が合わなかったんだから!」



俺「(ホントはみんなに頼んで2人にしてもらったんだけどな)」



七海「ふむぅ…ま、とにかく行きましょー!」

俺「はいはい…」

5: 2016/10/09(日) 11:18:41.46 ID:DYbe/s3L0
~バス停~


俺「えっと…このバスだな」

七海「は~い。あ、そこの席空いてます~」

俺「ん」トスッ

七海「~♪」トスッ

俺「……」

俺「(女の子の肩って…柔らかいんだな…)」

6: 2016/10/09(日) 11:20:01.07 ID:DYbe/s3L0



ブロロロ…



俺「…」

七海「…」

俺「………」

七海「………」

俺「(まずい…会話が無い…)」

俺「(何か…何か無いか…)」

七海「俺くん」

俺「!?………ど、どした?」

七海「鼻息荒いれす」

俺「え、あ、ごめん」

7: 2016/10/09(日) 11:20:57.57 ID:DYbe/s3L0
七海「まったくもう…そんなのだから童Oなのれすよ~」

俺「なっ!?ちげぇし!!」

七海「え?経験あるんれす?」

俺「えっ、あっ………お前さ…女子がそういう事言うか?普通」

七海「ふふーん、七海は大人なのれ」

俺「どこがだよ…俺よりちっちゃいくせに」

七海「むー、俺くんがおっきいだけれすっ」

俺「はっはっはー」

七海「縮めぇ~!」ギュー

俺「頭押したって小さくなるかよ」

七海「ハゲろ~」ゴリゴリ

俺「おい!」

8: 2016/10/09(日) 11:21:57.08 ID:DYbe/s3L0
七海「七海お魚は好きですけど、河童は好きじゃないれす」

俺「だったら止めろ!」

七海「しーっ、公共交通機関では静かにしなきゃ駄目れすよ」

俺「お前な…!」

七海「ふふふ~」

俺「後で覚えてろ…」

9: 2016/10/09(日) 11:22:49.15 ID:DYbe/s3L0
~水族館前~


七海「とうちゃ~く!」

俺「あ~結構かかったな」

七海「ほら!行きますよ!早く早く!」

俺「はいはい」

七海「あなたは大洋~のHamachi♪えーんじぇーる♪」

俺「何だよそれ」

七海「こないだ番組でご一緒したのれ~」

俺「え!?マジで!?」

七海「モノマネ芸人さんですけろ」

俺「芸人かよ!」

10: 2016/10/09(日) 11:23:41.59 ID:DYbe/s3L0
七海「えへっ☆」

俺「ブリっ子すんな」

七海「ハマチだけにれすか?」

俺「分かりづらい返しだな…」

七海「えへへ~♪でも、このボケを分かってくれる人なんて俺くんと七海のプロデューサーくらいれす~」

俺「マジかよ」

七海「七海はお魚好きに囲まれて嬉しいれすよ~」

俺「…そっか」

俺「(まあ勉強したからな…)」

11: 2016/10/09(日) 11:26:34.18 ID:DYbe/s3L0
~水族館内~


七海「あ、メンダコさんこんにちわ~、相変わらずキュートなお顔れす~♪」

俺「へぇ~こんなタコいるんだ…食える?」

七海「も~そんな感想しかないんれすか~?」

俺「いいじゃん別に!」

七海「いいれしょう!今日は七海がお魚の魅力をじっくりこってりしっぽりと教えてあげます!」

俺「ん?待って今しっぽりとか何とか聞こえたぞ」

七海「口から墨吐く前と後ろに『ギョー!』を付けるれす!」

俺「ぎょーヤダぎょー」

七海「よろしい、ならば出発れす~♪」

俺「お前人の話を…おい!」

12: 2016/10/09(日) 11:27:12.03 ID:DYbe/s3L0
七海「おー!この辺りはサメさんがいっぱいいます~」

俺「うっわーでけえなあ…あんな口で食われたらそりゃ氏ぬわ…」

七海「あれはウバザメさんなのれ、人を食べたりしないれすよ~」

俺「え?そうなんだ、なんとなくサメって人を襲うイメージあるから、つい」

七海「確かに肉食が多いれすけろ。獰猛さではシャチさんも負けないれすよ?オルカって映画もありましたし~」

俺「え?そうなの?へぇ~可愛い見た目の割りに結構怖いんだな」


七海「まるで七海みたいれす~」


俺「は?」

七海「?」

13: 2016/10/09(日) 11:27:43.26 ID:DYbe/s3L0
七海「あ、ドクターフィッシュさんれす!」

俺「あーあの人の古い皮膚とか食べてくれるやつか」

七海「かわいいれすね~、ほら、手を入れてもいいみたいれす!」チャプ

俺「あ、ホントだ。どれどれ」

七海「あ、来た来たっ!うふふっ、くすぐったい♪」

俺「あははっ、ホントだ。くすぐった…ん?」

七海「?……どうかしました?」

俺「ぃ…いや別に…」

俺「(ブラ紐見えてる………黒か)」

14: 2016/10/09(日) 11:29:10.10 ID:DYbe/s3L0
七海「あははっ、手を動かすと着いてきます~♪それそれ~」

俺「ほ、ほんとだ~…ははー…」

俺「(前に屈んだらブラまで見えないかな…)」

七海「~♪」グッ

俺「(お!?)」

七海「~♪」グググ-

俺「(見え…見え……うおお!おっ…おっp!)」

15: 2016/10/09(日) 11:29:45.43 ID:DYbe/s3L0















七海「…」ジー




俺「…」



七海「…」ジー



俺「…」



七海「えOち」



俺「…何ノ事ヤラデスネ」

16: 2016/10/09(日) 11:31:15.55 ID:DYbe/s3L0








七海「…」ツーン

俺「…」

七海「…」ツーン

俺「………あの」

七海「…」ツツーン

俺「…」

七海「…イカ焼き」

俺「…へ?」

七海「次のイルカショー…イカ焼き買ってくれたら許してあげます」

俺「…うん」

七海「はい♪」

俺「ちなみに…」

七海「はい?」

俺「2つ買うって言ったら…どこまで…」

七海「……」ゴゴゴ…

俺「ごめんなさいゆるしてください調子にのりました」

17: 2016/10/09(日) 11:32:25.69 ID:DYbe/s3L0
~イルカショー~



バッシャーン

キュキュッ!キュキュッ!

ワーワー!パチパチパチ!


七海「おおー!今日のイルカさんは元気いっぱいれす~!」

俺「イルカショーなんて久しぶりに見たけど凄いな!アレ何メートルくらい跳んでんだ!」

ガヤガヤ

七海「イルカさんは水面から5m近く跳び上がれるんれすよ!」

18: 2016/10/09(日) 11:33:39.83 ID:DYbe/s3L0
ワー!ワー!

俺「え?」

七海「耳貸して!」グイッ

俺「っ!?」

七海「5m!跳ぶんれす!」

俺「5m!?凄いなー!」

七海「凄いれすよねー!」


俺「(むっちゃいい匂いしたむっちゃいい匂いしたむっちゃいい匂いした…)」

19: 2016/10/09(日) 11:34:58.64 ID:DYbe/s3L0
七海「あっ!ほら見てくらさい!輪っかくぐりする見たいれすよ!」

俺「お…おおっ!」



バッシャア

ワーパチパチパチ


七海「あははっ、凄い凄~い!」

俺「なー!凄いなー!いやー今日来て良かったわ!」

七海「七海もれす!」

俺「また来ような!」

七海「………はい!」

20: 2016/10/09(日) 11:35:49.65 ID:DYbe/s3L0
~クラゲコーナー~


俺「うわ…すげー数のクラゲ…」

七海「そうれすねぇ~…クラゲコーナーがこの水族館の自慢らしいれすよ」

俺「へぇ…」

七海「ロマンチックれすねぇ…」

俺「なぁ」

七海「…はい?」

俺「ありがとな、今日」

七海「それは…七海の台詞れすよ…?」

俺「まぁ…そうかもだけど…俺と2人って話になったから、来てくれないと思ってた」

七海「ふふっ、七海はお魚さんのいるところならどこへでもいきますよ~」

俺「ははっ、そっか」

七海「えへへっ…」



俺「…」

七海「…」

21: 2016/10/09(日) 11:37:11.00 ID:DYbe/s3L0
七海「ホントに…デートみたいれすね」

俺「あ…ああ」

俺「…」

七海「…」

俺「あの…」

七海「俺くん、好きな人とかいないんですか…?」

俺「え、あ…いやっ……別にいないけど…」

七海「ふぅん…そっか」



七海「七海、好きな人がいるんれす」

俺「…え?」

22: 2016/10/09(日) 11:38:07.93 ID:DYbe/s3L0
七海「意外れした?」

俺「う…うん、まあ」

七海「えへへ…でも七海はアイドルれすから恋愛はご法度って言われてるんれす」

俺「やっぱそうなんだな…でもさ、隠れてやってる奴もいるんだろ?」

七海「まぁ…少しは…」

俺「じゃあ…良くないか?」

七海「七海はアイドルのお仕事が好きれすし…万が一を考えると」

俺「そりゃ…なあ…」

七海「困っちゃいますよねぇ…へへっ…」

俺「………なんで俺に聞くんだ?」

七海「……何でれしょう?雰囲気に流されてるだけかもれす」

俺「ふぅん」

七海「……」




俺「なぁ…それって…」

23: 2016/10/09(日) 11:40:48.69 ID:DYbe/s3L0
七海「はい…?」

俺「………俺の事だったり…する…?」


七海「…………」


俺「…………」

24: 2016/10/09(日) 11:41:25.98 ID:DYbe/s3L0










七海「……自意識過剰、気持ち悪いれすよ?」

俺「なっ!?うるせえ!!」

七海「ふふっ…」






25: 2016/10/09(日) 11:42:21.39 ID:DYbe/s3L0
~帰りのバス~



俺「…」

七海「…」

俺「…」ウトウト

七海「………俺くん?」

俺「……Zzz…」

七海「……」













キュッ




七海「(手を握るくらいなら…いいれすよね?プロデューサー……)」

26: 2016/10/09(日) 11:43:01.07 ID:DYbe/s3L0
~バス停~



俺「…さて、帰るか」

七海「そうれすね…」

俺「じゃあ、俺、あっちだから」

七海「はい、それじゃあ…」



俺「…」

七海「…」



俺「………七海、俺っ…!」

27: 2016/10/09(日) 11:43:39.78 ID:DYbe/s3L0
七海「俺くん」

俺「すっ…え?」

七海「また明日、学校でっ」ニパッ

俺「お、おう…またな!」

七海「はい、バイバイなのれす~!」

俺「おおっ、また明日な!」

28: 2016/10/09(日) 11:44:37.01 ID:DYbe/s3L0







タッタッタッタ…


七海「…」フリフリ




七海「また…明日………」


七海「ふふっ、また明日、会いたいな…」

29: 2016/10/09(日) 11:45:15.72 ID:DYbe/s3L0
おしまい


お誕生日おめでとう。七海ちゃん。

引用元: 浅利七海「ドルフィン・ラブ」