419: 2013/11/10(日) 22:13:04.68 ID:cc86ve7C0
それでは番外編を投下します。
420: 2013/11/10(日) 22:35:35.62 ID:cc86ve7C0
修学旅行 二日目の夜のこと
総武高校2年J組、雪ノ下雪乃はある男性から呼び出された…
??「ずっと前から好きだったんだ、俺と付き合ってくれない?」
雪乃「…いやよ」
421: 2013/11/10(日) 22:49:34.04 ID:cc86ve7C0
バスケ部イケメンエース「あれっ?冗談だよね。へ、返事間違ってない?ほら知らない?俺、バスケ部エースのさ……」
雪乃「返事はNOよ、間違えようがないわ、あなたのことなんて知らないし、知っていたとしても付き合うことはありえないわ。
私用事があるの、もう行ってもいいかしら」
エース「いやいやちょっと待ってよ、知らないのはショックだけど、それなら俺を知ってもらうためにも、もう少し話しさせてよ」
雪乃「知る必要なんてあるのかしら?あなたの魅力なんてどうせ陳腐で薄っぺらい内容でしょう?そんな下らない自分語り興味ないわ」
422: 2013/11/10(日) 22:57:33.30 ID:cc86ve7C0
エース「で、でも、やっぱり君のこと気に入っているしどうしても諦めきれないんだ」
雪乃「…はぁ、しつこいわね、そこまで言うのなら一体私の何処が好きなのか言ってみてくれないかしら?
少しでも私の琴線に触れるような内容であれば、話を続けさせてあげなくもないわ」
エース「え、えーとやっぱりその綺麗で美しいところと君が持つ雰囲気っていうのかな、そういった所を含む全てだよ」
雪乃「あらそう、私の容姿に対して褒めていただいたことに関してはお礼を言うわ。
であなたは、その私に釣り合う自信があってここにいるのかしら?
私がみたところそれほど大した容姿ではないように感じるのだけれど…」
423: 2013/11/10(日) 23:21:13.81 ID:cc86ve7C0
エース「ははっ、手厳しいなぁ…まぁ、自分で言うのもなんだけどアイツと違って雪ノ下さんの隣に立っていても、そこまで違和感を与えないくらいではあると思っているんだけどダメかな?」サワヤカスマイル
雪乃「あなた、誰と張り合っているのか知らないけれど、美的感覚なんて主観でしかないのよ?つまり、あなたと私の二人しかいないこの場では私の言うことだけが正しいのよ?」
エース「え?な、なにを言っているかよくわかんないんだけど…」タジタジ
雪乃「…はぁ、この程度の理屈も理解できないの?あなた日本語使える?国語って知っているかしら?もう一度小学生から授業受け直してきたほうがいいかもしれないわね。
そう言えば小学校であなたみたいな人いたわ、低学年の頃はグループの中心になって私に嫌がらせをかけてきたくせに、高学年では掌を返したように優しく構って来たんだけど、あなたも身に覚えあるんじゃない?」
エース「はははー俺はそんな底の浅い男じゃないさー(棒)そ、それにそんなに劣等扱いしないで欲しいな。こう見えて俺、そんなに国語の成績は悪くないんだよね、学年30位以内には入っているんだぜ」ドヤァ
雪乃「30位程度でいい気になっている時点で程度が低いわね。だいたい私に認めて欲しいなら、1桁ズレているわ、せめて学年3位以内に入ってからそういう自慢をしたほうがいいわよ」
424: 2013/11/10(日) 23:23:10.24 ID:cc86ve7C0
エース「国語3位以内って…うちの学年の秀才たちが幻の表彰台として誰も入れないって嘆いているレベルじゃないか。
君は当然入っているとして、噂ではにっくきサッカー部キャプテンのあいつがその一人と噂されているが……
や、やっぱり雪ノ下さんも葉山が好きなのか?またアイツなのか?くそっアイツさえいなければ俺の天下だったのに…」ブツブツ
雪乃「最後はよく聞き取れなかったけれど、もういいかしら?あなたに割いている時間が無駄なのだけれど…」
エース「他に好きな奴でもいないなら、友達からでも…」
雪乃「それは無理、ありえないわ」
425: 2013/11/10(日) 23:28:10.14 ID:cc86ve7C0
エース「なんでだよ。あんな眼が腐ったような奴と友達になっているくらいだったら、俺の方が数倍マシじゃないか」
雪乃「……あなた今何て言ったの?眼の腐った奴って比企谷くんのこと?どうやらあなたの方が眼が腐っているみたいね。
まず、何を根拠に私と彼が友達であるという空虚な妄想に浸ることになったのか説明しなさい」
エース「だ、だってほら春くらいだったか昼休みにテニス勝負していた時からちょくちょく一緒にいるだろ?
やっぱり二人が一緒にいても釣り合ってなくて違和感ありまくりだし、さっきもちょっと言ったけれど俺とだったらそんなことにはならないぜ、きっと息ピッタリのベストカップルになれると思うんだけど…」
426: 2013/11/10(日) 23:47:45.35 ID:cc86ve7C0
雪乃「…………あなた、少しその軽薄で頭の悪そうな単語しか生み出しそうにない口を閉じなさい、不愉快よ」
エース「いやでもだってさ、あいつ校内でもいい噂も聞かないし、あんな暗そうなぼっちの男なんかより絶対俺のほうが」
雪乃「黙りなさい!口を閉じなさいと言ったのが聞こえなかったのかしら?あなたには口ではなく息をピッタリ止めたほうが良さそうね、あなたガムテープ持ってない?口封じってのはよく言ったものね、存在を消すという意味が私の意思と息ピッタリだわ。あと彼のこと目が腐っていると言ったわね、確かに彼は目が腐っているわ、腐りすぎて腐臭が漂わないのが不思議なレベルよ。そう、良く解っているじゃない。あら初めてあなたと意見が合致したわね。意外だったわ私とあなた、もしかしたら意見が合うのかもしれないわね。私一人でいるのが好きなの、もちろん意見の合うあなたも一人が好きよね?私のことが好きなのだから私に合わせてくれるんでしょ?あら不満顔ね?嫌なの?私と一緒に孤高の道を歩んでみましょうよ。あ、でも一人だから一緒には無理ね。ごめんなさいあなた一人で独りの道を歩んでね、大丈夫、心配しなくていいわ、私奉仕部なの、あなたちゃんと独りになれるよう面倒見るわ、いい方法があるのよ。ただトラウマを量産するだけ、ちゃんと実績ある方法だから心配は無用よ。あなたあまり挫折したことがないんじゃないかしら?人は挫折を繰り返し人間的に大きくなっていくのよ、貴方の人間性が矮小で陳腐な理由はどん底に堕ちたことがないからだと思うの、だから私があなたに慈悲の心を持って挫折を味あわせてあげる。遠慮はいらないのよ、あなたの誠意ある告白への御礼なのだから、そうねまずはなんで自信を持っているのか理解できないその容姿についてかしら?よくよく見るとあなたその程度の容姿でよくも自信があるようなセリフを吐けるわね、吐き気がするわ、あとそのファッション、なんでズボンを腰まで下げているの?もしかしてカッコいいとか思って…、いえ流石にそこまで馬鹿じゃないわよね?気持ち悪いとからちゃんと穿いたほうがいいわよ。あとよく見るとあなた背が高いのね?えーとなんて言うのだったかしら?そう、木偶の坊!いえそれよりもウドの大木のほうが適当ね、あれでしょ?髪型も鳥の巣みたいにメチャクチャだけれど大木に巣食う鳥をイメージしているのよね?斬新だわ!私としたことがそのセンスに多少の興味を禁じ得ないわ。でももう一捻り欲しいわね、どうせ鳥ならいっそのこと鶏の頭のようにしていれば三歩歩くと忘れるという鶏の格言が頭の悪そうなあなたにピッタリなのにね。でもそれじゃ今せっかく与えられてるトラウマもすぐ忘れてしまうかもしれないわね?分かったわ仕方ないわね、もう少しだけ付き合ってあげる。あらまた不満顔ね、遠慮しなくていいのよ、さてさっきから変な匂いがするのだけれど、もしかしてあなたの体臭かしら?あなたの体臭ハッキリいって臭いわよ、もしかして香水なんてことはないわよね?そんな不快な匂いの香水、売っているワケないでしょうし、ちゃんとお風呂には入ったほうがいいわよ。あとその首に掛けてるシルバーの十字架だけどあなたクリスチャンなの?学生なのに普段から信仰厚い人はステキよ!まさかファッションでつけてるとかそんな恥ずかしいことではないのでしょう?偉いわ今度あなたの通っている教会教えてくれるかしら?あなたがいかに矮小で惨めな人間でも頑張って生きていけるように私もそこでお祈りさせてもらうわ。あらごめんなさい私あなたのためにもっと客観的評価とアドバイスを提言してあげたいのだけれど、あなたのその腐った外見くらいしか褒めてあげることができないの。お互いもっと中身を知れば他にも言えることがあるかもしれないけれどその薄っぺらい空虚な中身を知る時間が私にはもう残ってないのよ。あら少しだけ魅力的な眼になってきたようね、でもまだまだ彼のレベルには達していないわ、仕方がないわね、依頼を途中で投げ出すのは良くないわ、今度私と目があった時には今日の続きをするというルールにしましょう!」
427: 2013/11/10(日) 23:56:19.54 ID:cc86ve7C0
雪乃「だ、か、ら、今後はできる限り私とは距離をとって行動するよう注意したほうがいいわよ」
エース「……………グス」
雪乃「もういいかしら?今後はあなたの身の丈にあった言動をお勧めするわ、早く私の視界から立ち去って頂戴」
440: 2013/11/12(火) 23:36:41.09 ID:uWMuVlRY0
??「ずっと好きでした。僕と付き合ってください」
雪乃「えっと、あなた見たことあるわね。何処でだったかしら?」
J組モブA「お、同じクラスメイトだよ。文化祭実行委員でも一緒だったんだけど…」
雪乃「あら、そうごめんなさいね、興味ない人の顔はあまり覚えられないの。
……と、同じクラスメイトのよしみで遠回しに断っているのだけれど理解してくれたかしら?」
モブA「な、なんで?クラスでも何度も目が合って、てっきり雪ノ下さんも僕のこと少しは気にしているのかななんて思っていたのに…」
雪乃「まずは目が合ったという事実誤認を正す必要がありそうね…あなた少し思い込みが激しいんじゃない?まぁいいわ、私急いでいるの、もういいかしら」
441: 2013/11/12(火) 23:38:54.39 ID:uWMuVlRY0
モブA「くそっ、やっぱり比企谷なのか…」ボソ
雪乃「なんですって?」ピク
雪乃「あなた今、何て言ったのかしら?」
モブA「その反応…やっぱり雪ノ下さん、比企谷と何かあるの?」
雪乃「どうしてそこで比企谷くんの名前が出てくるのかしら?」
モブA「だって今クラスで噂になっていて、クラスの女子達ももしかしたらアイツと付き合っているかもしれないなんて言ってたし…」
442: 2013/11/12(火) 23:42:26.75 ID:uWMuVlRY0
雪乃「つ、付き合っている?流石にその噂は捨て置けないわね、いったいどういった根拠でそのような噂が流れているのかしら?」ゴゴ
モブA「いや俺も最近の二人での行為が噂になっているのを聞いた人達が、面白可笑しく脚色しているだけだと信じているんだけど…」
雪乃「そんな事実無根の行為がでっち上げられているのね?詳しく話しなさい!」ゴゴゴ
モブA「まずは文実のスローガン決めの際、アイツの発言で凍りついたあの空気の中、雪ノ下さんは肩を震わせ笑っていたり「あ、あれは怒りよ」、
文化祭自体も二人一緒にまわっていたし「あ、あれは仕事の一貫よ」、
模擬店のトロッコにも二人一緒に乗ったり「あ、あれは無理矢理」、
あいつとペットの模擬店で二人いちゃついていたり「し、仕事よ」、
文化祭開始の際も二人でインカムを使って漫談していたり、「あ、あれは…くっ」、
お姉さんのバンドの演奏を見ながら身を寄せあって話してたり「寄せ合ってなんか、た、たまたま」、
文化祭終了後、人気のない教室で二人逢引き?していたり、「た、ただの部活よ、な、なんでそこまで知って」」
モブA「そういった話をクラスの女子に話したら、それはもう付き合っているとしか考えられないって話が盛り上がって……」
443: 2013/11/12(火) 23:44:54.57 ID:uWMuVlRY0
雪乃「………………」ゴゴゴ
雪乃「……えぇと、何?つまり 貴方がその噂を作り出した張本人ということでいいのかしら?」ゴゴゴゴ
モブA「うーん、そうなるのかな……あ、あれ、雪ノ下さん?おかしいな目が(ゴシゴシ)…雪ノ下さんのいつもの冷ややかな表情が崩れて、か、髪がなんで重力に逆らっているの、静電気?でも、そ、そんな雪ノ下さんも魅力的かも…、んっ?か、身体が動かない…なにこれ金縛り…?」
雪乃「あなた、少しやり過ぎたわ、よくもまぁそんな嘘八万を並べて私を貶めようと企んでくれたわね」
モブA「だ、だって全部事実じゃ…」
雪乃「黙りなさいっ!「ハイィ」まずは私と彼が付き合っているという事実はないわ、「で、でも」な・い・わ!「ハ、ハイ」
その前提の元、あなたの告白について回答させてもらうわ、覚悟はいいかしら?「か、覚悟?」」
雪乃「そうよ、私あなたの誠意ある告白に心打たれたのよ、だから誠心誠意、あなたの気持ちに回答するわ。それを受け入れる覚悟よ」
モブA「え?ま、まさかのここから大逆転ホームラン?」パアァ
444: 2013/11/12(火) 23:52:48.51 ID:uWMuVlRY0
雪乃「まずあなた、とても魅力的よね?その自分の存在感のなさは際立っているわ、私一度聞いた人の名前忘れないのだけどにあなたの名前はおろか存在自体も記憶にないの。それに関してあなたは何も思うことはないのかしら?いえごめんなさい、でもそんな存在感のないあなたがよくもこの私に告白なんてできたものね。あまりの身の程知らずっぷりに逆に感心するわ。一体どんな脳内お花畑の空想、妄想が蔓延って私に告白してきたのかしら?もちろん告白してきたからには勝算があってのことよね?いえ少し興味あるのよ、いったいどのような思考回路を紡げばそんな無謀な行為に至ることができるのか、心理学的な好奇心なので気にしないで答えてくれていいのよ」
モブA「いや、そんな魅力的だなんて困るな~(テレテレ)、これまで雪ノ下さんも時々俺のことを見ているの気がついたし、夢の中でも何度も話しかけこともそうだし、雪ノ下さんっていつも俺の行く所にいるんだよね、だからこれはもう運命なのかなってさ!」
(なんかさりげなく罵倒されているような気もするが、俺の勇気を賞賛してくれているみたいだな、俺の天使が罵倒なんてするはず無いし…きっと照れ隠しなんだな)
雪乃(!?この私の口撃が効かないですって……これは自虐史観の比企谷君より性質が悪いわ。
仕方ないわ、不本意だけれど作戦の方針転換が必要のようね…)
445: 2013/11/13(水) 00:02:28.56 ID:rp31NHdb0
雪乃「そう、あなた最初に私と目が合ったとか言っていたけれどかなり重症ね、文化祭当日の行動についてもよく知っていたようだけど、もしかして後をつけていたの?存在感のなさ故に気付かなかったわ。
確かにストーカー被害の加害者評として、『そんな人に見えなかった』『優しそうな人にだと思った』というのが定型文句となっているこのご時世、きっとあなたのような人が将来、犯罪者になるのね。
いえ心配しているのよ、あなたのそのストーカー癖が世間に晒され、あなたの将来が崩壊してしまうんじゃないかと、
だから私が矯正してあげる。いえ礼には及ばないわ。犯罪者予備軍を捨て置くなんて私の正義感が許さないだけだから」
モブA「わかった、そこまで言われたら僕も男だ、君のために己を変えよう」
(危険な男に惹かれ、そしてその身を案じるがあまり彼を変えようとする彼女、マジ天使)
446: 2013/11/13(水) 00:13:17.94 ID:rp31NHdb0
雪乃「そ、そう。(本当に重症ね)まずあなた、勉強はできるのかしら?テストの順位は?
早く答えなさい、反応まで愚鈍だなんてあなた本当にいいトコなしね」
モブA「まぁ真ん中よりちょっといいくらいかな、国語は壊滅的なんだけどね」(ツンデレ属性キター)
雪乃「それはマズイわ、あなたのような何の特徴もない人が頭も平凡だなんて、それはもう世の中に生きている価値がないレベルよ、いやでもここ日本は一億総中流と言われるだけあってあなたの様な平凡な人でも生きていきやすい国だったわ。良かったわねあなたのアイデンティティである平凡がこの国では認められているようよ。
ただ自慢出来る程の能力がないから性格が鬱屈してしまうのね、あなたこれから毎日最低授業以外で10時間は勉強なさい。でもそうね、努力より結果が必要ね、これから毎回テストの順位を報告なさい、奉仕部の相談メールというのがあるからそこに送ればいいわ」
(時間があるから余計なことを考えてしまうのよね…)
モブA「くっ、それくらい、愛する人のためやってみせる!」
(そうだよな、自分より劣る彼氏だと恥ずかしいよな、彼女に釣り合う男に…俺はなる!)
雪乃「ちなみに総合で30位以内に入っていないと今後私の視界に入ることを許さないわ」
モブA「えっ?それはハードル高いんじゃ…視界も同じクラスだし難しいと…」
雪乃「国語の点数で3位以内に入ればご褒美を上げるわ」
モブA「よっしゃ分かった!やってやんぜ」
447: 2013/11/13(水) 00:21:38.17 ID:rp31NHdb0
雪乃「次に容姿ね、あらあなたよく見たら普通なのね?身長も平均くらいだし、見た目も少し悪いくらいでしょうし、まぁ少し足が短いようね。その短足さをアピールしたらすこし印象には残るんじゃない?
ごめんなさい頑張ると意気込んだ割にあなたへの容姿に関してこれ以上の印象に残る部分を見出せないわ、なかなか難しいわね、これは斬新な変更が必要ね。髪型でなんとかできないかしら?
そうだわ、あなた坊主いえ、スキンヘッドにしなさい!そうすれば目立つしあなたの特徴が際立つと思うの。
いいわね、明日の自由時間ですぐ床屋に行くのよ!」
(放っておくと危険だから目立つようにしておかないと…)
モブA「え、流石にそれは…ハイ、分かりました」
(ヤベー目がマジだ、髪がないのが趣味だったのか…調査不足だったぜ、でも俺のために一生懸命だし、
きっと自分色に染めたいんだな、もしかして束縛とかキツイのかな~、まぁ愛されてると思って我慢するか)
雪乃「あとはあなた何か部活には入っているの?」
モブA「帰宅部だけど…」
(もしくは雪ノ下調査部、調査結果見せたら喜んでくれるかな~)
雪乃「だからそんな貧弱な身体なのね。あなたの精神が病んでいるのは体を鍛えていないからよ。
すぐ部活に入りなさい…そうね、柔道部がいいと思うわ、来週には入部届を出しなさい。」
(身体も酷使すればより安全、保険は必要よね…)
モブA「え、流石にそれは…そうか、分かった」
(これはいざという時には私を守ってアピールだな、もしくは雪ノ下さん合気道の達人だったから、乱取り展開からのラッキースケベが…)
448: 2013/11/13(水) 00:36:54.01 ID:rp31NHdb0
雪乃「まぁこんなところかしらね、私あなたに期待してるのよ。
これであなたがまともな人間に生まれ変わることが出来ると信じてるわ。
次にあなたと話すのは私があなたが変わったと認めた時よ!
それまではお互い距離を置きましょう、もちろんこの話は他言無用よ」
モブA「くっ、辛い選択だけど、それはお互い様ってことだな、分かった」
(会えない時間が愛を育む…か、同じクラスで理解り合えているのは二人だけ…いいね)
雪乃「今から私とあなたはまた他人に戻るの、この意味わかってくれるわね…」
モブA「…あぁ分かった!僕を信じて待っててくれ」キリッ
雪乃「それじゃあ、私の前から消えてくれるかしら?」
モブA「あぁ、次に君の前に現れる時は今の僕とは違う僕をみせてあげるよ!」タタッ
雪乃(ふぅ、恐ろしい相手だったわ、あんな人もいるのね…比企谷くんがまともに見えてしまうわ)
454: 2013/11/13(水) 22:05:23.47 ID:rp31NHdb0
雪乃「ごめんさい、お待たせしたわね、少し止めを刺すのに手間取ってしまって…」
??「止め?」
雪乃「いえ、ごめんなさいこっちの話よ、で話って何かしら?あなたから呼び出されるなんて少し意外なんだけど」
??「雪ノ下、どうやら俺は君の事が好きみたいだ。それを言いたかったんだ。…すまんな時間をとらせて」
455: 2013/11/13(水) 22:09:26.62 ID:rp31NHdb0
雪乃「あら?言うことはそれだけかしら城山くん。多少なりとも縁があった間柄なのだから理由くらい聞かせてもらってもいいんじゃない?」
城山「あぁ、流石に俺も身の程はわきまえているし、付き合おうだとかそんな分不相応なことは考えていない。
ただあの大会で君の素晴らしい技を見て以降どうにもモヤモヤしてな、
君には迷惑なだけの話だとわかっているが自分の気持ちに気付いてからは単にただ気持ちを伝えてスッキリしたかっただけだ、自分勝手な理由で済まんな」
雪乃「いえ、今まで受けた数多くの告白のなかで不快にならなかった告白は数少ないの、あなたの告白はその一つだったわ。気持ちに答えられなくてごめんなさいね。」
城山「そう言ってもらえると気が楽になる、ありがとう。氷の女王と呼ばれる君のことだし、玉砕した人達の話を聞く限り幾ばくかの精神的ダメージは覚悟していただけに内心、ホッとしているよ」
雪乃「……そう、そんな風評を聞いてもこうして告白できるなんて勇気があるのね」
城山「まぁこんな精神状態だと部活にも集中できないし、完全に自己中な理由だ、君の修学旅行での貴重な時間も奪っていることだし、とても褒められる類のものではないさ」
456: 2013/11/13(水) 22:16:33.02 ID:rp31NHdb0
雪乃「あ、そうだわさっき柔道部にぜひとも入りたいって人を見つけたの。こんな時期だけど根は単純そうだから厳しくしごいてあげて」
城山「おぉそうか、こんな時期なのに珍しいな、部員はいくら増えても困らないから助かる、もっと詳しい話を聞きたい所なんだが、
君に貴重な時間を割いてもらっているのにはもう一つ別の理由があってな…実は君に聞きたかったことがあるんだが、
まぁ今回の告白のきっかけになったあの大会での最後の試合、君はどうみた?」
雪乃「最後というと比企谷くんの試合のこと?」
城山「そうだ、俺の先輩との対戦について何か思う所はないか?」
457: 2013/11/13(水) 22:19:00.54 ID:rp31NHdb0
雪乃「……そうね…端的に言うなら『惜敗』だったと思うわ」
城山「……流石だな、見る目も一流って訳か、他の観客にはいちゃもんつけて足掻いた挙句、アッサリ負けただけのようにしか見えなかっただろうが、実際は違う、たしかに君の言う通り惜しかった。
先輩の怒りや動揺を誘った手管に関してはまぁ何とも言えんが心理戦も駆け引きの一つ、曲がりなりにもスポーツ推薦で進学までした人に素人が危うく勝ちそうな所までいったというのは正直信じられない、アイツは何か武道の経験者なのか?」
雪乃「いえ…確か中二時代に、色々手をだしたとか言ってた気もするけれど、私の知る限り武道に関しては素人よ」
城山「そうか…センスがありそうだし部活に勧誘しようかと思ったんだが……
いや、でも先輩からアイツを柔道部に関わらせるなとキツく言われているしな」(苦笑)
458: 2013/11/13(水) 22:22:15.78 ID:rp31NHdb0
雪乃「フフッ、そうね、彼を引き抜かれると奉仕部の人員が減って困るわ、代わりに入る部員をしごいてあげて。
それにまだ私には比企谷くんを調ky、真人間に矯正するという使命も負っていることだし…
それにやはり彼はオススメできないわね、きっと直ぐにサボったり姑息な手段を使ったりときっと他の部員に悪影響を与えるわ、彼をしつk、管理するのは想像以上に大変よ」(微笑)
城山「!? ……そうか、そうだったんだな…」
雪乃「どうしたの…?」
城山「いや、なんでもない、いや振られたってのに清々しい気持ちだな、ちゃんと諦めがついたってことか、うん、これで部活にも集中できそうだ。
それにちょっと珍しいものが見れたし、そうだ!お礼にいいコトを教えてやろう」ニヤ
雪乃「珍しいもの?それにお礼って…?」
459: 2013/11/13(水) 22:25:29.61 ID:rp31NHdb0
城山「あの大会で君が試合に出るという話になった際、まぁ俺も含め会場中の誰もが驚きや心配、懸念の眼差しを向ける中、
一人だけ自信に満ちた顔で君を信頼しきっていた奴がいたよ。俺もその顔をみて試合をすることを決断したんだが…」
雪乃「……誰?もしかして…」
城山「…あぁ比企谷だよ」
雪乃「っ!!…………そ、そうなの?へぇ比企谷くんが……ま、まぁそんなの当たり前でしょう。
彼は私のことを他の誰よりもよく理解っているのだから……って、あっ、ち、ちがっい、いまのは」カアァ
城山「今サラリと凄いセリフを聞いた気がしたんだが」ニヤニヤ
460: 2013/11/13(水) 22:28:36.84 ID:rp31NHdb0
雪乃「あ、貴方、な、なにか勘違いしていないかしら?今のは彼のストーカー気質を揶揄しただけよ。
あぁそうね、確かに私が悪かったわ、私としたことが大失態ね、最も危険なストーカーをこれまで容認してきたなんて、私の正義感も堕ちたものね。
いいでしょう、彼を即刻社会から抹頃するための方策を練ることにするわ、そう丁度さっきいい方法を編み出したところなのよ、それを使えば」
城山「わかった、わかった、これでも俺はアイツにも感謝しているんだ。あまりアイツを虐めてやるなよ、まるで小学生が……
おっと誰か来たようだな。俺はかまわんが君はこんなところ見られると困るだろう。じゃあ俺行くわ」
雪乃「……えぇ分かったわ、告白ありがとう」
461: 2013/11/13(水) 22:33:03.20 ID:rp31NHdb0
城山「あぁ最後に君が彼のことを語っている時、とてもいい表情(かお)してたよ、珍しいもんってのはそれのことだ、いいもん見させてもらった。
そんな表情させることのできるアイツに、まぁ正直嫉妬してしまったよ、おかげで諦めもついたわ、じゃあな」タタッ
雪乃「~~っ!な、な、なにを、言って、ちょ、ちょっとま、待ちなs………ハァ」
番外編 ~完~
462: 2013/11/13(水) 22:38:02.46 ID:rp31NHdb0
原作では本日13日が修学旅行2日目ということで、この日に合わせてみました。(合っているよね?)
8巻待ち遠しい皆様の少しでも暇つぶしになればと思います。
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります