1: 2014/08/12(火) 23:38:18.15 ID:r4DrGx+E0

3: 2014/08/12(火) 23:39:48.14 ID:r4DrGx+E0
杏「はぁー…外暑ー…早く中で涼みたい…」

杏「…ん、事務所のドアに見慣れない掛け看板が」

杏「…メイドカフェオオカミ?」

杏「………前もなんかこんなのなかったっけ?」

杏「前と同じパターンなら…多分、中で…」

杏「どれどれ…一応、中の様子を…」カチャ

5: 2014/08/12(火) 23:41:02.53 ID:r4DrGx+E0
美玲「ガオーッ!」

杏「おわぁっ」

美玲「ヘヘッ、待ち伏せ成功!」

杏「いや、なんなの…あと、メイドカフェオオカミってやっぱり美玲だったか」

美玲「オオカミと言えばウチだからなッ」

杏「ワンコじゃなくて?」

美玲「ワンコじゃなくてオオカミッ!」

杏「…その格好で言われても」

美玲「ううッ」

杏「いやまぁ、似合ってるよ。可愛い可愛い」

美玲「ううううッ…!」

杏「んで、これはメイドの練習的なそういうアレなの?」

美玲「…そ、そーだッ。プロデューサーがウチにメイドのお仕事なんか持ってきて…!」

杏「なるほどねー」

美玲「でも、やるからにはカンペキを目指すッ!」

美玲「べ、別にノリノリとかそんなんじゃないからなッ!!」

美玲「プロデューサーがやれっていうから仕方なくだ!」

杏「へー」

美玲「棒読みやめろよーッ!」

6: 2014/08/12(火) 23:43:00.68 ID:r4DrGx+E0
杏「じゃ、せっかくだから杏をもてなしてもらおうか」

美玲「えー…」

杏「おい、メイド」

美玲「分かったよ…じゃあ、杏もあっちに適当に座ってて」

杏「ん、『も』?」

美玲「ほら、こっち」

杏「おー?」

輝子「や、やぁ…杏さん…」

小梅「えへへ…おかえりなさい…」

杏「あー、二人が先客だったわけね。ただいまー」

美玲「じゃあ、注文言えよなッ」

小梅「メ…メニューは…?」

美玲「ないッ!」

輝子「フヒ…どういうことなの…」

杏「まぁ、美玲らしいというかなんというか…じゃあ、とりあえず飲み物でもよろしく」

小梅「あ…わ、私も…」

輝子「同じく…フヒ」

美玲「……よし、ちょっと待ってろ」

7: 2014/08/12(火) 23:45:17.33 ID:r4DrGx+E0
美玲「待たせたなッ」

杏「お、きたきたー…って、何これ、メロンソーダ?」

美玲「抹茶ソーダだ!」

杏「抹茶…ソーダ……?」

小梅「初めて…聞いた…」

輝子「美味しい…のか…?」

美玲「知らないッ!キッチン覗いたらあったから適当に作った!」

杏「えー…」

小梅「せ、せっかくだから…飲んでみよう…?」

輝子「だな…ちょっと…怖いけど」

杏「なんか緑色のが底に沈んでる…ストローでかき混ぜないと…」

杏「……よし、それじゃ…」チュー

小梅「ど、どう……?」

杏「…あれ、意外と美味しい」

美玲「当然だ、ウチが作ったんだからなッ!」

杏(さっき適当にって…)

小梅「ごく……あ、本当だ…美味しい…」

輝子「不思議な…感じだ…フヒ」

8: 2014/08/12(火) 23:46:45.81 ID:r4DrGx+E0
杏「他になんかメイドっぽいことできるの?」

美玲「うッ…な、何をやればいいんだ」

杏「えー…じゃあ、ご主人様って言って」

美玲「んなッ…!そ、そんな事絶対言わないモン!」

杏「メイドなのにー?」

美玲「言わないッ!」

杏「あの奈緒だって『萌え萌えキュン』ってやったのに」

杏(正確にはやらせたんだけど)

美玲「な、なんだそれッ!?」

杏「メイドになったら色んな恥ずかしい事やらされるかもしれないし、今の内に慣れとかないと」

美玲「メイドって…そ、そんなにヤバいのか…!?」

小梅(また…杏さんの…言いくるめ術が…)

輝子(いつものヤツだな…フヒヒ)

杏「そーだよー。だから、最低でもご主人様ぐらい言えるようにならないと」

杏「やるからには完璧を目指すんでしょー?」

美玲「ううッ…そ、そうだけど…!」

杏「じゃあ、とりあえず試しに1回だけ『おかえりなさいませご主人様』って」

美玲「……い、一回だけだからなッ!…すー……はー……」

12: 2014/08/12(火) 23:48:31.59 ID:r4DrGx+E0
麗奈「帰ったわよー」ガチャ

光「ただいま!」

紗南「ただいまー♪」

美玲「おかえりなさいませご主人様ッ♪」

杏「あ」

麗奈「………」

光「おお!?」

紗南「わーっ」

美玲「……………ぁ」

麗奈「……」カシャッ

美玲「撮るなーッ!?」

麗奈「アッハハハハハ!帰ってきて早々面白いものが見れたわー!」

紗南「美玲ちゃん可愛いー!」

光「メイド服だ!」

美玲「ウガーッ!消せッ、今すぐ消せーッ!」

麗奈「イヤに決まってるじゃない!こんな面白い写真誰が消すって言うのよ!」

美玲「あ、杏のせいだぞー!」

杏「…」カシャッカシャッ

美玲「何で杏まで撮ってるんだーッ!?」

杏「いや、面白いから…」

美玲「引っかくぞ!」

13: 2014/08/12(火) 23:50:09.56 ID:r4DrGx+E0
美玲「はー…はー…!」

麗奈「あー、面白かった!」

紗南「レイナちゃん、あんまり美玲ちゃんをからかっちゃかわいそうだよー!」

光「そうだぞ麗奈!美玲可愛いじゃないか!」

美玲「フォローに見せかけた追い討ちやめろー!」

麗奈「クククッ!美玲がメイドねぇ…ま、いいんじゃないー?」

美玲「身内に見られるのが一番恥ずかしい…ッ!」

杏(気づいた)

美玲「もーッ!やっぱりウチがメイドとか絶対おかしいし!」

小梅「お…おかしく…ないよ…」

輝子「いいと…思う…」

美玲「ぷくーッ」

紗南(頬膨らませてる…)

杏(かわいい)

小梅(あ…そうだ、確か…倉庫に…)

杏「ん、小梅どこ行くの?」

小梅「ちょ、ちょっと…待っててね…えへへ」

杏・輝子・美玲・麗奈・光・紗南「?」

14: 2014/08/12(火) 23:51:24.18 ID:r4DrGx+E0
小梅「お、おまたせ…」

杏「メイド服じゃん」

輝子「5着…」

麗奈「ホント、何でもあるわね、ウチの事務所」

紗南「面白いよねー!」

光「それで、これをどうするんだ?」

小梅「あ、杏さん以外が…着る…」

杏「ほほう」

輝子「フヒッ」

麗奈「なっ!?」

光「えっ」

紗南「あたしも!?」

小梅「み、みんなで…メイドになれば…美玲さんも…平気…だよね…」

美玲「…ま、まぁ、ウチだけこんな格好なのは気に入らないしな」

小梅「みんなで…メイドになって…杏さんをおもてなし…えへへ」

杏「それは素晴らしい」

麗奈「イ、イヤに決まってるじゃない!アタシはパスよ、パス!」

紗南「はい、レイナちゃん確保ー!」ガシッ

麗奈「ギャー!?やめなさい、紗南!後で酷いわよ!」

輝子「みんなで…メイドになれば怖くない…フヒヒ」

麗奈「やめっ、やめなさ…ギャー!?」

16: 2014/08/12(火) 23:52:42.85 ID:r4DrGx+E0
紗南「うわー、メイド服なんて初めて着た!」

光「や、やっぱりちょっと落ち着かないな…!」

輝子「ちょっと…照れる…フヒ」

麗奈「……」

杏「麗奈の目から光が消えてる」

紗南「よっぽどイヤだったんだね…」

小梅「み、美玲さん…どう…?これで…大丈夫…?」

美玲「…うん、なんか、頑張ろうって気持ちになった」

麗奈「何でアタシを見て言うのよ!?」

杏「じゃあ、メイドの諸君に杏を精一杯おもてなししてもらおう~」

小梅「きょ、今日は…あいさんがいないから…私がメイド長…だよ…えへへ」

輝子「よ、よろしく…メイド長…フヒヒ」

紗南「分からないことは教えてね!」

光「頼りにしてるぞ!」

美玲「まぁ、参考にしてやらないこともないッ!」

麗奈「……早く脱ぎたい……」

杏「麗奈が完全に廃人になってるんだけど」

17: 2014/08/12(火) 23:53:49.65 ID:r4DrGx+E0
紗南「どう、痛くないー?」

杏「あー…ちょうどいいよー…そのまま肩たたきよろしくー…」

輝子「フヒ…足のマッサージ…」

杏「いい感じいい感じー…今日も歩いて凄く疲れたからねー」

光「はい、飴玉どうぞ!」

杏「あーん…ころころ…」

美玲「抹茶ソーダのおかわり持ってきたぞッ」

杏「ありがとー、飴玉舐め終わったら飲ませてー」

杏「はー…ご主人様ってのはいいもんだねー…極楽極楽」

美玲「…ホントにこれでメイドの練習になるのか?」

杏「メイド長がなるって言ってるんだからなるんじゃないのー…あー、そこそこ、ちょっとだけ強めに」

美玲「そのメイド長はどこにいったんだ?」

杏「麗奈と一緒にお菓子作ってるってさ」

光「麗奈が…お菓子作り…!?」

紗南「大丈夫かな…」

杏「小梅が見張ってるから大丈夫だとは思うけど…食べるのは杏だからちょっと怖い」

18: 2014/08/12(火) 23:55:17.92 ID:r4DrGx+E0
小梅「れ、麗奈ちゃん…牛乳…とってくれる…?」

麗奈「はいはい。これでいいの?」

小梅「あ…ありがと…これを…ゆっくり混ぜて…」

麗奈「……それぐらいならアタシもできるから、小梅はあっちの様子も見てきなさいよ」

麗奈「メイド長なら同じ場所に付きっきりなワケにもいかないでしょ?」

小梅「あ…そ、そうだね…じゃあ、美玲さん達の様子…見てくるね…」

麗奈「はいはい」

麗奈「………………行ったわね?」

麗奈「ったく、なんでレイナサマがメイドなんか…!」

麗奈「この中にタバスコ入れて杏に食べさせてやるんだから…」ガサゴソ

小梅「……麗奈ちゃん?」

麗奈「ひぃっ!?いつの間に真後ろに!?」

小梅「…イタズラは…ダメ……」

麗奈「わ…わ…分かってるわよ!チッ」

麗奈(今、絶対気配がなかった…)

19: 2014/08/12(火) 23:57:35.66 ID:r4DrGx+E0
―30分後―

小梅「お…おまたせ…フレンチトースト…作ったよ…」

杏「やったーっ」

紗南「だ、大丈夫?レイナちゃんイタズラしてない?」

光「タバスコが入ったりしてるんじゃ…」

小梅「ちゃんと…見張ってたから…大丈夫…えへへ」

麗奈「…ふんっ」

小梅「じゃ、じゃあ…美玲さんが…食べさせてあげて…」

美玲「えっ、ウ、ウチが!?」

小梅「美玲さんの…練習だから…」

杏「はやくーはやくー」

美玲「むむむッ…わ、わかった…。ほら食べろッ」

杏「あーん…もぐもぐ…うん、うまー」

美玲「そ、そうか。ウチが作ったわけじゃないけど…」

小梅「今度は…料理も…練習しようね…」

美玲「料理…ウチが料理…」

輝子「フヒ…頑張れ」

20: 2014/08/13(水) 00:00:02.98 ID:r4DrGx+E0
杏「あー、美味しかった。いやー、満足満足。なんかメイドさんが欲しくなっちゃったなー」

紗南「ねぇ、フレンチトーストって杏さんの分しかないの…?」

小梅「みんなの分も…あるから…今から…一緒に食べよう…」

光「やったー!」

麗奈「まぁ、タダ働きなんてゴメンだものね。しかもメイドなんて…」

杏「どう、美玲、メイドの事、ちょっとは分かった?」

美玲「ンー…少し」

輝子「フヒ…よかったな…」

小梅「私で…よかったら…練習…付き合うから…!」

美玲「うん、ありがと」

紗南「えへへ、お腹空いちゃった!フレンチトースト食べよう!」

麗奈「もういい加減着替えて良いわよね?全く、こんな事に付き合わされるなんて思わなかったわ…」

光「特撮…メイド…うーん」

杏「その組み合わせはレベルが高すぎると思うよ」

輝子「メイド戦隊…?」

杏「モテナスンジャー?」

麗奈「ダッサ」

美玲「ウチもそれはどうかと思うぞ…」

23: 2014/08/13(水) 00:03:35.12 ID:CE0kWCVN0
―数日後―

友紀「巴ちゃんメイド姿似合ってるー♪」

巴「そうか?似合っとるか…うむ」

友紀「せっかくだから、何かメイドっぽいことしてよ!」

巴「めいどっぽいこと…掃除でもすればええんか?」

友紀「それもいいけどー、何か飲み物を用意してくれるとか!」

巴「給仕か?まぁ、できんことはないが…茶でも入れてくればええんか?」

友紀「ビール!」

巴「ええ加減にせえよ」

友紀「えー…じゃあ、『キャッツ勝てキャッツ勝て萌え萌えキュン♪』ってやって」

巴「氏んでもやらん」


おしり

27: 2014/08/13(水) 00:17:13.42 ID:6kUZnH5ko
メイドこずえちゃんが出ない訴訟も辞さない
おつかれっす

引用元: 杏「メイドカフェオオカミ」