1: 2015/02/17(火)22:42:10 ID:QFn
西東京市 武蔵野


…。

この辺は人通りが激しく、狭苦しい。

中でも学生達が多い。

…。

ああいう学ランや、セーラー服を見ると、学生時代を思い出し、センチメンタルな気分になる。

そういえば、知り合いの娘が今年受験なんだっけ。

人生という名のマラソンはもう始まっている。

俺には頑張れとしか言えないが。

…合格したら、何か美味い物でも買ってやるとしようか?

…俺のやる事ではない、か。



時間や社会に囚われず、幸福に空腹を満たすとき、つかの間、彼は自分勝手になり、自由になる。
誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという孤高の行為。
この行為こそが、現代人に平等に与えられた最高の癒し、と言えるのである。


西東京市 武蔵野のいなり寿司
孤独のグルメ【新装版】 (SPA!コミックス)

4: 2015/02/17(火)22:50:01 ID:QFn
武蔵野にある美術予備校に、玄関に展示する絵画が欲しいと言われ、めぼしい物のサンプルをいくつか持ってきた。

歴史的価値のある物ではなく、今現在描かれた物が良い、と向こうからの要望で海外の友達のダニエルという画家に声をかけた所、最近描いた絵を譲ってくれるそうなのだ。

…持つべきものは、友である。

6: 2015/02/17(火)22:56:53 ID:QFn
「…」

俺には絵の才能は無いが、この男の絵の上手さは俺でも何となく分かる…気がする。

昔から俺はそういった才能には恵まれなかった。

勿論子供時代は絵を描いたりしていた事もあったが。

あの頃は美術の時間に飯の絵を描いてよく怒られたっけ。

俺は昔から変わらないのかもしれない。

ダニエルの描いた絵は様々だ。

風景だったり、野鳥だったり。

人物だったり、料理だったり。

…ん、料理…?

しかし随分リアルに描くものだ。

涎が出てきそうなくらい。

いかん。
少し小腹が空いた。

…。

よし。

まだ時間には余裕があるな。


この辺で何か適当にいれておくことにするか。

7: 2015/02/17(火)22:59:19 ID:QFn
この辺で何か店は無いだろうか。

時間も無いからそんなに選んではいられない。

なるべく近い所がいいが。

「…ん?」

…武蔵野、茶房。

武蔵野にある、茶房、武蔵野茶房。

…分かりやすい。

8: 2015/02/17(火)23:02:23 ID:QFn
「いらっしゃいませー!一名様ですか?」

「え?あ、いや、その…」

「今でしたら空いておりますのでどうぞ!」

「あ、は、はい…」

「いらっしゃいませー!」

…。

客引きが上手いのか強引なのか。

だがこれも、才能といえば才能。

俺にもこれくらいの強引さがあったら、どうなるだろう。

…いや、俺もそういう時、あるよな。

9: 2015/02/17(火)23:06:25 ID:QFn
流されるまま席についてしまったが、一体この店には何があるのか。

コーヒー。

紅茶。

お茶。

結構種類は豊富なようだ。

外は寒かったし、とりあえずホットコーヒーを…。


「…?」

フロート。


ぶどう果汁フロート?

写真で見る限りは、ソフトクリームだけど。

…季節外れだがちょいとそそる。


10: 2015/02/17(火)23:08:09 ID:QFn
…。

…よし。


「すいません」

「はい!」

「ホットのコーヒーを一つと、後このぶどう果汁フロートを一つ下さい」

「かしこまりましたー!少々お待ちください!」


11: 2015/02/17(火)23:12:55 ID:QFn
「…お」

この時間に帰る、学生。

時間はまだ昼を少し過ぎたくらいだ。

いわゆる、テスト期間というやつだろうか。

学生達にとっては、遊びたいけど遊べないジレンマでいっぱいだろうな。

真っ直ぐ家に帰って、明日の予習をして。

仕方ない、学生は勉強が仕事だ。







「いらっしゃいませー!5名様ですか?」

「はい!」

「はーやっと二日目終わったー!」

「どーする?カラオケ行く?」

「はー?ゲーセン行こうぜ?」






…。

たまには、息抜きも必要、か。

12: 2015/02/17(火)23:17:07 ID:QFn
「お待たせしましたー!ホットコーヒーと、ぶどう果汁フロートです!」



「…」

これ、ソフトクリームだよな。

フロートってより、生クリームというか。

味はどうだろうか?

…。

お?

ガリガリ音がする。

氷が砕かれて混じってるのか。

ああ、だからフロート、ね。

うん。
これ良い。

甘さも、ちょうど良くてスッキリしてる。

たが、ホットとアイスで何かアンバランスにはなってしまっている。

そこは反省しなければ。

19: 2015/02/18(水)06:30:03 ID:BeE
「ありがとうございましたー!」

…。

丁度良い時間だ。

では早速。

五郎、参る。














…道間違えた。

20: 2015/02/18(水)06:33:55 ID:BeE
…ここか。

武蔵野、美術予備校。

武蔵野美術予備校。

…武蔵野の建物は、覚えやすいのか?



…しかし随分大きい。

予備校というより、普通の学校のようだ。

玄関を入って…。

…ここ、か。

ここに絵画を展示して、生徒達をお出迎えするという事か。

21: 2015/02/18(水)06:36:54 ID:BeE
「…あ、あのー…」

「は、はい!?」

「…もしかして、井之頭さんですか?」

「は、はい」

「ああ~良かった!この辺入り組んでますから、迷ってないか心配で…」

…そんな入り組んでたか?

…確かに道は間違えたが。

「え~っと…じゃあ、こちらの部屋でお待ちください」

「はい」

22: 2015/02/18(水)06:53:25 ID:BeE
…美術を専門にしてるだけあって、環境が整っている。

…この壷を、皆で描いたりするんだろうな。

「…お?」

…これは、ここの生徒の作品だろうか。

森野、きりんさんか。

…可愛らしい名前だ。

それにしても、上手いな。

どうやったらこんな絵が描けるんだろうか。

…将来が楽しみだ。

「井之頭さん!入りますよー!」

「!?………はい」

23: 2015/02/18(水)07:38:47 ID:BeE
「…というわけで、いくつかサンプルをお持ちいたしました」

「…はい、はい…。…いや、どれも本当に素晴らしいですね!お手本にバッチリです!」

…そういえば、もっと歴史的価値のある骨董品とかじゃくて良かったんだろうか。

そっちの方が手本には向いてる気がするが。

「…?」

「あ、いえ…」

「…あー…えっと…まあ、そんな予算も無いものですから…」

「!……い、いえ…そんな事は…」

…いかん。
また顔に出ていたか。

俺の悪い癖だ、治さなければ。

24: 2015/02/18(水)12:17:05 ID:BeE
「では、向こうに連絡しておきます」

「はい!よろしくお願いします!…あ。で、その、予算の方なんですが…」

「ええ。出来る限りお安くしますので」

「ありがとうございます!いや~井之頭さんに頼んで良かったですよ!」

「…今後ともご贔屓にお願いします」

25: 2015/02/18(水)12:20:14 ID:BeE
満足してもらえたようだ。

今日は良い仕事が出来た。

…でも少し早過ぎたか?

「…」

うむ。

今日は武蔵野ブラリ旅と洒落込もう。

新しい発見があるかもしれない。

26: 2015/02/18(水)12:21:45 ID:BeE
「…?」

あの子は何だろう。

中学生くらいかな。

米に野菜に、調味料に…。

あんなに沢山持って、大丈夫なのだろうか。

…心配になる。

27: 2015/02/18(水)12:23:15 ID:BeE
「…きゃっ!」

「!?」

あちゃ~…。

やっぱり持てないんだな。

…どうしようか。

…よし。

28: 2015/02/18(水)12:28:13 ID:BeE
「あの…」

「?」

「もし良かったら、お持ちしましょうか?」

「え、えっと…あの…」

…いかん。

いきなり知らんオジサンから話しかけられたら、そりゃ困るよな。

「あ、いえ、その…決して怪しいものでは無い、ですので…」

「…………」

「…………」

…。

……。

………。

「…で、では…よろしくお願い…します…?」

「あ、はい…」

危なかった。

大声で叫ばれたらどうしようかと思った。

…これからは気をつけなければ。

29: 2015/02/18(水)12:29:15 ID:BeE
「…」

「…」

沈黙。

何を話していいのか分からん。

俺も、この子も。

30: 2015/02/18(水)12:35:53 ID:BeE
「…あの…?」

「は、はい…?」

「さっき、美術予備校に来てた方、ですよね…?」

「え?…あ、はい」

「やっぱりそうだったんですね!何処かで見たかなって…思いまして…」

「そう…ですか。ええと、玄関に飾る絵を探して欲しいと頼まれたもので……あ、私、こういう者です」

「…井之頭、五郎さん…個人貿易商…?」

「はい。雑貨がメインなんですが、他にも絵画だったり、土地だったり…」

「凄いんですね…。あ、私、町子 リョウといいます!よろしくお願いします!」ペコ

「あ、此方こそ…」ペコ

「あ!お酢が落ちてしまいますよ!」

「あ!……す、すいません」

「い、いえ…」

31: 2015/02/18(水)12:38:57 ID:BeE
「ここが私のお家です!」

…。

はぁ~…。

このアパート、全部この子の家か。

広々として、羨ましい。

俺の事務所も、これくらいあれば…。

…いや、俺一人が仕事をするには広過ぎるな。

俺には、あれくらいで十分だ。

しかし随分歩いたな。



…。

いかん。

昼から全く食べてなかったから。

腹が。

減った。

32: 2015/02/18(水)12:40:19 ID:BeE
「…井之頭さん?」

「…い、いえ、では私はここでs」グウウウウウウ

「」

「」









「…お腹、空いてるんですか?」

「あ、ええと…」

…めちゃめちゃ空いてます。

33: 2015/02/18(水)12:43:10 ID:BeE
「…ええと、で、でしたらウチで食べていって下さい!」

「え?」

「私、料理は得意な方なんです」

…いや、こんなオッサンを家に招き入れてはいけないんじゃなかろうか。

「それに、ここまで運んで貰ったのに、申し訳ないですから…」

「…」

ううむ。

これは予想外だ。

しかし、腹が減って氏にそうなのは明白だ。

…ほんの少し、ほんの少しだけお邪魔するとしよう。

35: 2015/02/18(水)19:02:44 ID:BeE
…。

また、流されるまま来てしまった。

女子中学生にご馳走になる。

これが自分の子供なら分かるが、赤の他人。

…あの子、少し心配だな。


…しかし、何を作っているんだ。

ご飯に、お酢に、…あれは…。


36: 2015/02/18(水)19:03:58 ID:BeE
「お待たせしました!いなり寿司です!」



…。



…。

いなり寿司。

単品。

量、多し。


37: 2015/02/18(水)19:09:04 ID:BeE
「…」

「…ど、どうかされましたか?」

「?あ、いえ…いただきます」

俺の分と、彼女の分。

まさかこれが今日の飯になるとは。

人生、何があるのか分からんものだ。

「…」

…美味い。

38: 2015/02/18(水)19:34:54 ID:BeE
このいなり寿司、噛む度にダシが染み出してくる。

腹が減ってる今だからこそ、このうまみがよく分かる。

喉を刺激し、食道を通る時の何とも言えない快感。

俺の腹は今、完璧にいなり寿司を求め出した。

…。

じゅわ~…。

良い。

これ、最高。

パラパラで、少し固めの米。

酢飯に丁度良い固さ。

ダシの効いた肉厚の油揚げ。

これはたまらん。

…本当に美味い。

39: 2015/02/18(水)19:41:31 ID:BeE
しかし、こんな美味い物を作れるとは、最近の子供は侮れん。

町子 リョウ、ちゃんだったかな。

…将来は、良い奥さんになりそ…


「!」

40: 2015/02/18(水)19:46:17 ID:BeE
「ん…」

「…」

「は…んん…ん」

「…」


……。

何だろう。

凄い食べ方をする娘だ。

とんでもなく美味そうに食べてる。

「…?」

「あ」

「…ど、どうかされました?」

「い、いえ、とても美味しいので…」

「ありがとうございます。でも、私もお礼を言いたいんです」

「え?」

お礼。

それならこのいなり寿司で間に合ってるが。










「一人で食べるご飯って、何だか味気無くて、美味しくないんです」

「!!!!?」

42: 2015/02/18(水)19:58:35 ID:BeE
「い、井之頭さん!?大丈夫ですか!?お、お茶ありますから!どうぞ!」

「ゴホッ…え、ええ、ありがとうございます…」


…。

俺の人生の楽しみを、全て否定されてしまった。

一人で誰にも気を使わず食べる事って、凄い良い事だと思うんだけどな。

…。

そういえば、この子、親はどうしてるんだろうか。

てっきりおつかいの帰りかと思ってたのに。

43: 2015/02/18(水)20:05:05 ID:BeE
「…親は、外国に行って、祖母が私の面倒を見てくれてて…」

…おいおい。何だか語り出しちゃったぞ。

今日の俺は顔に出やすくなっているのだろうか。

「祖母が色んな料理を教えてくれて、ずっと一緒に食べてたんです。…今はもう、亡くなってしまいましたが」

「は、はぁ…」

「それで、一人で食べるようになったんですけど、どうしても味気無くて…。…でも、よく分かるに通い出してから、とっても仲良くしてくれる友達に出逢えたんです」

…一人飯で悪かったね。

「…その子、週末になるとウチに泊まっていって、ご飯を食べるんです。一緒に」

「…」

「…だから、もう寂しくなくなって…………あ、す、すいません。こんな事話されても困りますよね…?」

「い、いえ…まだ若いのに、立派だと思います」

…寂しくなんてないやい。

44: 2015/02/18(水)20:11:44 ID:BeE
「そんな、私なんて、まだ子供で…」

「…」

「…」

「…」

「…ええと、そ、その友達も、美術予備校に…?」

「は、はい。森野 きりんという子で、とても元気で、優しくて…」

きりん。

…ええと。

…あ。

「…予備校に、その子の作品が展示してありましたね」

「あ!そうなんですよ!きりんの描く絵って、凄く描写が細かくて、先生にも褒められてて!」

…まるで自分の事のように語る。

本当にその子が好きなんだな。

46: 2015/02/18(水)20:15:25 ID:BeE
「あの、よろしければあなたの絵を、見せていただけませんか?」

「え!?わ、私のですか?」

「え、ええ…」

「は、はい…スケッチブックですが…」


「…」

…。

ご飯の絵。

オムレツの絵。

カレーライスの絵。

うな重の絵。

…。

どうやらこの子は、俺と似た部分があるようだ。

…決定的に違う部分はあるけど。

「…とても、味わいのある絵だと思います」

「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」

「はは…」

…味わいのある絵だと思います。

47: 2015/02/18(水)20:31:18 ID:BeE
「ご馳走さまでした…お邪魔、しました」

「いえ、此方こそありがとうございました」








…あまりにも美味過ぎて、ラップに包んで貰ってしまった。

今日はツいてる日かもしれないな。

「…あ」

「…」

まだ見送ってる。

…本当に、出来た子だ。

彼女が大人になったら、どうなるんだろうな。

もしかしたら、彼女の絵が欲しいって人が現れるかもしれない。

リョウちゃん。

…その時は、色々よろしくお願いします。

ゴロ~

ゴロ~

ゴロ~

イッノッガシッラ

ゴロ~

ゴロ~

ゴロ~

イッノッガシッラ?


…けど、一人飯も悪いもんじゃないぜ。

48: 2015/02/18(水)20:31:36 ID:BeE

50: 2015/02/18(水)20:41:23 ID:BeE
今回は武蔵野にやってきました。

ふらっとQUSUMI。




「いや~…今回はね?初めて、じゃないの?人の家で飯を食う……これ孤独じゃなかったね(笑)」

「(笑)」

「いや、そりゃ人生何があるか分かりませんもんね(笑)…あ、ここですね?」

今回久住さんがやってきたのは、武蔵野にある武蔵野茶房というお店。

「武蔵野、茶房。……武蔵野茶房!(笑)…まんまだね(笑)」

51: 2015/02/18(水)20:44:54 ID:BeE
中に入ると…?

「あー…こりゃお洒落な喫茶店…んん?あんな所で女の子が一人で…」

その女の子とは…?

「あ、…ど、どうも、です…」

「いやー…撮影協力ありがとうございます…(笑)」

「い、いえ!此方こそ勉強になりました!」

「立派だよねえ。おじさんも見習いたい!(笑)」

「…ふふふ(笑)」

52: 2015/02/18(水)20:47:33 ID:BeE
今回撮影に協力してくれた、町子リョウさん。

料理の腕前は最早プロ並とも言える物!



「でもさ、もう孤独のグルメ全否定だよね(笑)」

「す、すいません…」

「いやいやいやいや!全然、こういうのもアリなんだよなって…思ったんだよね(笑)」



53: 2015/02/18(水)20:51:32 ID:BeE
今回久住さんが頼んだ物は…?

「お待たせしました!コーヒーフロートです!」

「おお~…これが、コーヒーフロート。…気になる!」

そして、町子さんが頼んだ物は?

「お待たせしました!抹茶ロールです!」

「ありがとうございます。…ご馳走になって、本当に良いんでしょうか?」

「え?良いんですよぉ~!僕もご馳走になってるから(笑)」

「…うふふ(笑)」

54: 2015/02/18(水)20:54:11 ID:BeE
お味の方は…?

「あ、これね、甘さ控えめなんだけど、もうかなりスイーツだよ(笑)たまらんね(笑)」

「この外側のモチモチとしたロールと、中の苺クリームが合わさって絶妙です!冷たいのもまた良いです!」

「あー!僕よりよっぽど良いコメントしてる!!(笑)」

「(笑)」

「あれかな?お酒が無いからかな?(笑)」

55: 2015/02/18(水)20:59:52 ID:BeE
「じゃあ、将来はやっぱり世界的な画家だったりするの?」

「どうでしょうか…美術の先生とか、まだまだ決めあぐねている段階で…」

「良いんだよ~?若いんだから、悩んで悩んでさ、その方が良い!」

「でも、先生には今のうちに決めたほうがいいとは言われるんです」

「勿論決めるのは重要だけどね。それでも人生を歩んでいく段階で変わるって事もあると思んだよね。高校卒業したら今度は漫画家になりたいって思うかもしれない」

「…」

「……………それ俺じゃん!!(笑)」

「(爆笑)」





今回久住さんがやってきた武蔵野茶房。

店の中もお洒落でとても過ごしやすい空間となっております!

ふらっと立ち寄ってみてはどうでしょうか?






58: 2015/02/18(水)23:54:58 ID:yEB
乙!
腹へった!

引用元: 井之頭五郎「西東京市 武蔵野のいなり寿司」