1: 2018/10/21(日) 23:36:20.53 ID:GTkJcN4+.net
海未「おじい様、腰はいかがですか?」

海未おじ「おうおう、大分良いよ」

海未「全く、おじい様はいつも急なんですから」

海未おじ「ははは、たまにはこうやってのんびり散歩するのも良いじゃろう?」

海未「・・・ええ、そうですね。良い天気ですし・・・」

海未おじ「あぁそうだ、久しぶりに穂むらに行こうか、ほむまんを食べたくなったよ」

海未「良いですね、私も食べたいです」

海未おじ「よし行kアイタタタタ!!」

海未「お、おじい様!?」

海未おじ「こ、腰が・・・」プルプル

海未「ゆ、ゆっくり行きましょう、ね?」

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4: 2018/10/21(日) 23:43:14.11 ID:GTkJcN4+.net
ダイヤ「おじい様、あまりはしゃがないで欲しいですわ」

ダイおじ「だって久しぶりの東京だぜ!?はしゃぎたくもなるってもんよ!」

ダイヤ「気持ちは分かりますが・・・もういいお年なんですし、お体に障りますわよ」

ダイおじ「おうおう、可愛い孫の事でも聞き捨てならねぇな!この俺がヨボヨボのジジィに見えんのか!?」

ダイヤ「そこまでは言ってません」

ダイおじ「そんな事より和菓子が食いてぇぞ!この辺に和菓子屋はねぇのか?」

ダイヤ「騒がしいおじい様ですわ・・・東京観光は間違いだったかしら」

ダイおじ「何か言ったかー?」

ダイヤ「何も言ってませんわ、えーっとこの辺に和菓子屋は・・・」スマホスッ

ダイおじ「なんだそれ、鏡か?」

ダイヤ「これは携帯ですわ・・・あ、ここからすぐに和菓子屋さんがあります」

ダイおじ「そりゃホントか!?よぅし行くぞダイヤ!!」

ダイヤ「あ、そんな走ると・・・」

スッテーン

ダイおじ「いってぇ!!」

ダイヤ「遅かったですわね・・・」

6: 2018/10/21(日) 23:48:03.93 ID:GTkJcN4+.net
ー穂むらー

ガラガラッ

穂乃果「あ、いらっしゃいまー・・・海未ちゃん!!」

海未「ごきげんよう、穂乃果」

穂乃果「それと海未ちゃんのおじいちゃん!いらっしゃいませー!」

海未おじ「おうおう、穂乃果ちゃんはいつも元気だねぇ」

穂乃果「えへへー、元気だけが取り柄ですから!」

海未「自分で言ってちゃ世話無いですよ・・・」

穂乃果「あそうそう!見てそこ!」

海未「え?・・・わあ、食事スペースですか?」

穂乃果「すぐに食べたいお客さんの為に、お父さんが作ったんだー!」

海未おじ「こりゃ有難い、使わせて貰ってもいいかい?」

穂乃果「勿論!他のお客さんだって今はいないし!」

海未「ではおじい様はそこにお座り下さい、私が買ってきますから」

海未おじ「すまないね、頼むよ」

穂乃果「どれにする?海未ちゃん!」

海未「そうですね・・・」

ガラガラッ

7: 2018/10/21(日) 23:52:36.94 ID:GTkJcN4+.net
ダイおじ「おお!良い店だなぁ!!」

ダイヤ「やかましいですわよ、おじい様」

穂乃果「いらっしゃいませー!!」

ダイヤ「こんにちは、和菓子を買いに来ました」

海未「あ、宜しければお先にどうぞ」

ダイヤ「いえそんな、お先に」

海未「良いのです、まだ決められそうに無いので・・・」

ダイおじ「おう、優しいお嬢ちゃんだな!所で俺ぁ疲れたから、そこ使わしてもらっていいかな?」

ダイヤ「あれだけ騒ぐからですわ・・・座って待ってて下さい」

海未おじ「おっと、すまないね」

ダイおじ「いや良いんだ良いんだ、ちょいと失礼しっ・・・!!」

海未「?」

ダイヤ「?」

ダイおじ「園田・・・!?」

海未おじ「・・・黒澤か?」

15: 2018/10/21(日) 23:59:17.55 ID:GTkJcN4+.net
海未おじ「・・・」ズズッ

ダイおじ「・・・」

ー別席ー

海未「黒澤さん・・・と言うのですね」

ダイヤ「はい、東京に観光へ来たのですが・・・まさかおじい様の知り合いがいらっしゃるとは」

海未「私も驚きました、おじい様の交友関係は私もあまり知らないので・・・」

ダイヤ「・・・あ、頂きますわ」

海未「あぁどうぞ、ほむまんは美味しいですよ」

穂乃果「そうだよ!」ズズッ

海未「・・・貴女店番はどうしたのです」

穂乃果「雪穂に変わってもらった!」

雪穂「私という尊い犠牲の上にお姉ちゃんはそこに居るって事、忘れないでよね・・・」

穂乃果「はーい!」

18: 2018/10/22(月) 00:10:23.62 ID:a8Cij17j.net
ダイおじ「・・・何年ぶりだ?」

海未おじ「・・・10年、それ以上か」

ダイおじ「えらく老け込んだな」

海未おじ「そりゃ、この年にもなりゃァな」

ダイおじ「はぁ・・・お前が急に組抜けてから大変だったんだぜ?」

海未おじ「静岡の沼津組に、わしが抜けて何か困る事があるのか?」

ダイおじ「おめぇ自分の影響力知らねぇな?元神田組の若頭さんがよぉ?」

海未おじ「・・・」ズズッ

ダイおじ「「夜斬りの園田」が足抜けたってのは、あん時ゃ全国に広まってたんだぜ」

海未おじ「・・・もうその名を呼ぶな、今はただのジジィだ」

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穂乃果「ふんふん」

海未「何の話をしてるんでしょう?」

ダイヤ「さあ・・・おじい様は昔の仕事の話をしたがらないですから・・・」モグモグ

穂乃果「なんか、神田組?とか沼津組?とか聞こえるけど・・・」

海未「なんでしょう、お神輿の会でしょうか」

ダイヤ「おじい様はお神輿に興味は無いと思うのですが・・・」

19: 2018/10/22(月) 00:18:08.39 ID:a8Cij17j.net
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海未おじ「・・・お前が昔、ウチにカチコミかけてきたのはよく覚えてるよ」

ダイおじ「ああ、そんな事もあったな。あん時ゃとにかく名を売りたかったんだよ」

海未おじ「その手段がカチコミか?全く粗暴だな・・・」

ダイおじ「いやぁ、男ってのぁそういうもんだろ!?自分の腕っ節だけで天下に上り詰めるもんさ!」

海未おじ「くははっ、お前は変わらねぇな」

ダイおじ「おうともよ、俺は俺のまま、ずーっとこのままさ!」

アーッハッハッハッ・・・

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海未「あんなに笑うおじい様は久しぶりです・・・」

ダイヤ「思い出話に花が咲いてるのでしょうか」

穂乃果「そんな感じだね、あ、お茶持ってくるよ」

海未「お手伝い致します」

ダイヤ「あ、運びますわ」

穂乃果「ええっ、いいよ二人とも!座ってて!」

20: 2018/10/22(月) 00:25:58.79 ID:a8Cij17j.net
海未おじ「お前とは組同士のやり取りの中、妙な顔馴染みになっちまった」

ダイおじ「お前だって、昔は切れた日本刀みたいだったぜ?」

海未おじ「やかましいわ、それじゃお前なんかトンカチみてぇだったよ」

ダイおじ「トンカチ結構、出る杭は叩き潰してやるさ」

海未おじ「ふっ、全く・・・」ズズッ

ダイおじ「・・・あぁそういや、高坂の姐さんは今頃どうしてんだ?」

海未おじ「・・・」

ダイおじ「あの美貌だ、今頃色っペー女になってんだろうなぁ」

海未おじ「・・・あそこの、わしの孫と話してる娘が分かるか」

ダイおじ「ああ、あの娘かぃ、随分高坂の姐さんに似てると思ってたんだ」

ダイおじ「・・・まさか」

海未おじ「あの娘は高坂穂乃果ちゃん、アイツの孫だ」

ダイおじ「そりゃホントかよ・・・」

22: 2018/10/22(月) 00:34:22.73 ID:a8Cij17j.net
ダイおじ「お前と姐さん、俺で飯に行ったりしてたよな」

海未おじ「お前の組との手打ちの後だったか」

海未おじ「わしは何とかあの人に振り向いて貰いたかった、一心不乱に男を磨いて、一緒になって欲しかったよ」

海未おじ「だがあの人はあっさり別の人と一緒になって、組から抜けちまった」

ダイおじ「・・・急に組抜けたから何事かと思ってたんだよ」

ダイおじ「ちょっと待て、ってぇ事はお前さんが組を抜けたのって」

海未おじ「あの人がいなくなって、俺は魂が抜けたようだったよ」

海未おじ「俺は今まで何の為に男磨いて来たんだってな」

ダイおじ「それで、足洗ったのか」

海未おじ「全く情けねぇ話だ、だからなるべく誰にも言わずに辞めたんだよ」

ダイおじ「なんで、俺には話してくれんだ?」

海未おじ「お前もアイツにほの字だったろ?」

ダイおじ「・・・まあな」

海未おじ「だったら事実叩き付けて、どんな苦い顔すんのか見たかったのさ」

ダイおじ「おおお前っ、性格悪ぃぞ!?」

海未おじ「カカカッ、よく言われるわい」

24: 2018/10/22(月) 00:38:30.54 ID:a8Cij17j.net
海未おじ「つまり、この和菓子屋はアイツの店さ」

ダイおじ「そうだったのか・・・すげぇ偶然だな・・・」

ダイおじ「ま、お互い振られたもん同士、慰め合いと行こうか」

海未おじ「やなこった気色悪ぃ!」

ダイおじ「頭から否定すんじゃねぇやな!」

海未おじ「・・・おろ?海未達はどこだ?」

ダイおじ「話ずらすなよ・・・あれホントにいねぇ」

ワーワー・・・

海未おじ「厨房か?」

ダイおじ「何してんだろうな」

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26: 2018/10/22(月) 00:44:48.37 ID:a8Cij17j.net
ー少し遡るー

穂乃果「・・・で、こうするの、分かった?」

ダイヤ「成程・・・お饅頭はこうやって出来るのですわね」

海未「穂乃果、なぜ急に饅頭作りをしてるのです、お茶を取りに来たのでは無いのですか?」

穂乃果「まーまー、折角ウチに来てくれたんだし、サービスサービス!」

ダイヤ「えーとこうやって・・・」

穂乃果「あっ、違う違う!」

ソッ・・・

ダイヤ「えっ、えっ?///」

穂乃果「こうやって、あんがはみ出さない様に丸めて・・・」ギュッ

ダイヤ「(当たってます!大きなふたつのほむまんが当たってますわぁ!!///) 」

穂乃果「そうそう!上手いよダイヤちゃん!」

ダイヤ「だ、ダイヤちゃん・・・!」

海未「・・・」ムッ

穂乃果「あ、海未ちゃん、お茶出してくれたんだね!」

穂乃果「ありがとう!!」ギュー

海未「はえっ!?///い、いえ当然の事ですから・・・!///」

ダイヤ「・・・」ムッ

27: 2018/10/22(月) 00:51:04.71 ID:a8Cij17j.net
ーーーーーーーーーーーーーーーー

ー時は戻ってー

穂乃果「おとと、重いな・・・」

ダイヤ「!」キュピーン

海未「!」キュピーン

ダイヤ「穂乃果さん、お持ちしますわ!!」

穂乃果「わあ、ありがとうダイヤちゃん!」

ダイヤ「ダイヤちゃん・・・///いえ、お客として当然の事ですわ!」

海未「・・・穂乃果、先程の饅頭、後は焼くだけですよ」

穂乃果「海未ちゃん、下準備してくれたの!?ありがとう!」

海未「いえ、お・さ・な・な・じ・みとして当然ですから」

ダイヤ「・・・っ、穂乃果さん、お茶が入りましたわ!」

穂乃果「わあ、丁度喉乾いてたんだぁ!」

海未「穂乃果!新作のメロンパンを買ってきましたよ!」

穂乃果「やったぁ!!」

ダイヤ「穂乃果さん!!」

海未「穂乃果!!」

穂乃果「二人ともありがとー!!」

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海未おじ「・・・」

ダイおじ「・・・」

28: 2018/10/22(月) 00:52:32.91 ID:a8Cij17j.net
海未おじ「血は争えねぇな・・・」

ダイおじ「血は争えねぇな・・・」

29: 2018/10/22(月) 00:57:23.59 ID:a8Cij17j.net

31: 2018/10/22(月) 01:21:35.71 ID:vi1IwcXa.net

33: 2018/10/22(月) 07:50:11.28 ID:8WYG0lDE.net

穂乃果はクール組キラー

25: 2018/10/22(月) 00:44:21.91 ID:z4oKCrJj.net
ほう…うみおじダイおじですか…

引用元: 海未「穂むらでの」ダイヤ「一幕」