1: 2022/10/26(水) 21:11:03.29 ID:khQCZkJB.net
※百合要素あり、短いです

2: 2022/10/26(水) 21:12:16.24 ID:khQCZkJB.net
歩夢「せつ菜ちゃん、明日一緒にカラオケに行かない?」

せつ菜「カラオケ、ですか?」

歩夢「ほら、明日はお休みでしょ? あれから上手に歌えるようになったか、せつ菜ちゃんに見て欲しくて!」

せつ菜「なるほど! ですが、それでしたら学内の収録ブースでも……」

歩夢「そうなんだけど、カラオケBOXだったら、あそこよりも多くの種類の曲が歌えるでしょ?」

せつ菜「確かにそうですが……」

歩夢「それにカラオケBOXだったら、せつ菜ちゃんの好きなアニメ映像付きで歌えるよ?」

せつ菜「──!! 是非!! カラオケBOXに行きましょう!!」グッ

歩夢「ありがとう!せつ菜ちゃん!」

3: 2022/10/26(水) 21:14:26.82 ID:khQCZkJB.net
・・・・・・



【カラオケBOX】

せつ菜「楽しみですね!」ワクワク

歩夢「部屋は予約してあるから、チェックインしてくるね」スッ

せつ菜「ありがとうございます! お願いします!」


???「カラオケに来るの、久しぶり」

???「そうだな」


せつ菜(ん……?)


青髪の女性「個室で二人きりなんて、緊張するね」

赤髪の女性「べ、別にお前とだったら緊張しねーよ!」


せつ菜(あの赤髪の方、お友達と初めてカラオケに来て、緊張しているのでしょうか?)

せつ菜(ふふっ、なんだか微笑ましいですね!)


歩夢「──お待たせ! せつ菜ちゃん、部屋いこっか!」

せつ菜「あ、はい!」

4: 2022/10/26(水) 21:16:57.87 ID:khQCZkJB.net
・・・


歩夢「じゃあ、私から歌うね!」

せつ菜「はい!」


せつ菜(へぇ~、カラオケBOXってこんなに狭い部屋もあるんですね。もっと広いお部屋かと思いました)キョロキョロ

せつ菜(椅子も狭いですし、きっと二人用のお部屋なんでしょうね)


歩夢「~♪」

8: 2022/10/26(水) 21:20:15.07 ID:khQCZkJB.net
・・・


歩夢「ふぅ……ど、どうかな?」

せつ菜「上手い……!」

歩夢「え?」

せつ菜「凄いですよ歩夢さん! この短期間でここまで上達するなんて!!」

歩夢「そ、そうかな……ありがとう!」

せつ菜「それでは、次は私の番ですね! ……うおおおおお!! アニメ映像を観ながら歌えるなんて、テンション上がりますね!!」

歩夢「……ふふっ♪」

9: 2022/10/26(水) 21:21:24.98 ID:khQCZkJB.net
・・・


せつ菜「~♪ ……イエーイ!!」

歩夢「せつ菜ちゃんも、相変わらず上手だね!」

せつ菜「ありがとうございますっ! ……あ、そういえば飲み物を取ってくるのを忘れていました! 歩夢さんの分も取ってきますね!」

歩夢「ありがとう! それじゃあ私は、紅茶をお願いしようかな」

せつ菜「了解です! では、行ってきます!」ガチャ

11: 2022/10/26(水) 21:23:44.48 ID:khQCZkJB.net
・・・


せつ菜(やっぱりカラオケは楽しいですね! 今度は他のみなさんも誘って来ましょう!)ルンルン


ガチャ


せつ菜「お待たせしまし──」


青髪の女性「ん……ちゅ……んん……」

赤髪の女性「ん……ぷはっ……お前……やめろよ、こんなところで///」

青髪の女性「大丈夫、誰も見てないはずだから──」


せつ菜「……///」カァァ


青髪の女性「あ……」

赤髪の女性「なっ!?///」


せつ菜「ごごごごご、ごめんなさい///」

バタン


せつ菜(わ、私としたことが、部屋を間違えるなんて……)ハァ ハァ

せつ菜(そういえば、今のお二人は……)


(青髪の女性「個室で二人きりなんて、緊張するね」)

(赤髪の女性「べ、別にお前とだったら緊張しねーよ!」)


せつ菜(恋人同士だったんですか……緊張って、そういうことだったんですね……///)ドキドキ

12: 2022/10/26(水) 21:26:26.17 ID:khQCZkJB.net
ガチャ


せつ菜「お、お待たせしました!」

歩夢「あっ、お帰り、せつ菜ちゃん……あれ? 大丈夫?」

せつ菜「なっ……なにがですか……?」

歩夢「なんだか顔が赤いような……はっ!もしかして熱あるんじゃ……!?」

せつ菜「い、いえっ!? そんなことは──」

歩夢「ちょっと、失礼するね」


ピタ


せつ菜「!!??///」


せつ菜(歩夢さんが、おでこを私のおでことくっつけて!? ちちち、ちちちちち、近いです///)

せつ菜(それに、歩夢さん、なんだかいい匂いがして……ああ……クラクラしてきました……///)


せつ菜「……///」プシュー

歩夢「う~ん、熱はなさそうだけど……もしかして、具合悪かったりする……?」

せつ菜「いいえ!? ぜ、全然元気ですよ!?」

歩夢「そう? ならいいけど……」


せつ菜(そういえば、今のこの状況……狭い個室で、二人きり……さっきの人たちと同じです……///)

せつ菜(どうしましょう、すごく意識してしまいます……///)ドキドキ

14: 2022/10/26(水) 21:31:03.67 ID:khQCZkJB.net
歩夢「あ、もしかして、お部屋の中が熱でこもってて暑いのかな? 換気しよっか?」

せつ菜「あ! じ、実はそうなんです! お願いします!」

歩夢「歌ってると身体が熱くなってくるもんね~」ガラガラ

歩夢「……う~ん、まだ暑いね~。上着も脱いじゃおっと」ヌギッ

せつ菜「っ!?///」ドキッ

歩夢「ふぅ……せつ菜ちゃん、まだ暑い?」

せつ菜「いえっ……だ、大丈夫です……///」

歩夢「じゃあ、次の曲入れるね~」ピッピッ

15: 2022/10/26(水) 21:35:25.54 ID:khQCZkJB.net
・・・


歩夢「~♪」

せつ菜「……」ボー


せつ菜(歩夢さん、本当に可愛い顔してますね……それに、唇もプルプルしてて柔らかそうです……どんな感触がするんでしょうか──)

せつ菜(って、私はいったい何を考えてるんですか!!///)

せつ菜(……絶対、あのカップルを見てしまったせいですね……なんとか別の事を考えるようにしなくては……)


歩夢「~♪」


せつ菜(そういえば歩夢さんの歌っている曲……ラブソングですね……)

せつ菜(はっ! ……もしかしてこの歌は、私のために歌っているのでは……///)

せつ菜(って! いやいや、またしても何考えてるんですか! そんなことあるはずが……)チラッ


歩夢「~♪」チラッ


せつ菜(あ、歩夢さんと目が合いました……)


歩夢「~♪」ニコッ


せつ菜「!!///」ドキッ


せつ菜(今、歩夢さんが私を見て、微笑みました……)ドキドキ

せつ菜(たった、それだけのことなのに……何をドキドキしてるんですかっ……私は……///)

16: 2022/10/26(水) 21:37:06.98 ID:khQCZkJB.net
・・・


歩夢「~♪ ……ふぅ、せつ菜ちゃん、今の歌、どうだった?」

せつ菜「と、とても上手に歌えていたと思いますよ!?///」

歩夢「……」ジッ

せつ菜「あ、歩夢さん?」

歩夢「ふふっ、せつ菜ちゃんは優しいんだね」

せつ菜「え?」

歩夢「実は私、さっき、あまり歌に集中できてなくって、いろいろ失敗したな、と思ってたから……」

せつ菜「あっ……」


せつ菜(そういえば、歌の途中で、歩夢さんと何度か目が合いましたね……)

せつ菜(はっ! もしかしてあの時に、私が歌を聴いていないと思わせてしまったのでは!?)ガーン

せつ菜(いけません! 今日カラオケに来ているのは、歩夢さんの歌の練習の為でもあるのに、私ったら余計な事ばかり考えてしまって……)

18: 2022/10/26(水) 21:47:13.48 ID:khQCZkJB.net
せつ菜「すみませんでした、歩夢さん!」

歩夢「え?」

せつ菜「誤解させてしまったかもしれませんが、私はしっかり、歩夢さんの歌を聴いていました!」

歩夢「……せつ菜ちゃん?」

せつ菜「歩夢さんの歌を聴いて……そのっ……凄く可愛いと思いましたよ!」

歩夢「!!」

せつ菜「その、それで歩夢さんに……思わず見惚れてしまっていたんです!!」

歩夢「……見惚れた?」

せつ菜「あっ……え、えっと……その、つまり……///」

せつ菜「あ、歩夢さんもそれくらい、スクールアイドルとして成長してるってことなんです!」

歩夢「……う、うん」

せつ菜「だから、自信を持ってください!歩夢さん!」ギュッ

歩夢「あっ……」

せつ菜「え? ……あ、ごめんなさいっ! 思わず、手を握ってしまって……///」

歩夢「……ううん! 自信が持てたよ。ありがとう、せつ菜ちゃん! 」ニコッ

せつ菜「……はいっ!!」ニコッ


せつ菜(……きっと私は本当に、スクールアイドルとしての歩夢さんに、見惚れていたんです)

せつ菜(だから、あれほどまでに、歩夢さんのことを魅力的に感じたのでしょうね)

19: 2022/10/26(水) 21:50:46.35 ID:khQCZkJB.net
・・・・・・



【夜/せつ菜宅】

せつ菜「ふぅ……今日は楽しかったですね!」


せつ菜(あの後、なんとかいつも通りの私で接することができましたが……)

せつ菜(帰宅して、今一人でいる時でも、歩夢さんのことばかり考えてしまいます……)

せつ菜(きっとそれだけ、歩夢さんが魅力的なスクールアイドルになったということなんでしょうか?)

せつ菜(……なるほど! 侑さんの言う『ときめき』とは、こういうことなんですね!)


せつ菜「同じスクールアイドルのライバルとして、負けませんよ! 歩夢さん!」グッ

21: 2022/10/26(水) 21:52:38.31 ID:khQCZkJB.net
・・・



【夜/歩夢宅ベランダ】

侑「で、せつ菜ちゃんとのお出かけ、どうだったの?」

歩夢「……いろいろ、頑張ってみたんだけどな」シュン

侑「あ~、ダメだったか~……」

歩夢「全然私のこと意識してくれなかったよ……それどころか、私のことをたくさん褒めてもらったり、急に手を握られたり、私の方がドキドキさせられちゃって……」

侑「あはは……さすがは、せつ菜ちゃんだね。でも、まだ諦めるのは早いよ! 私、ずっと応援してるから!」

歩夢「侑ちゃん……ありがとう!」

歩夢(私、絶対に負けないよ! せつ菜ちゃん!)


おわり

22: 2022/10/26(水) 21:53:31.69 ID:khQCZkJB.net
短いですが以上です。

読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

23: 2022/10/26(水) 21:56:01.26 ID:qrGE93cP.net
ぽむせつも良いな

24: 2022/10/26(水) 21:56:14.82 ID:KK4f3W8/.net

ふたりとも可愛いね

引用元: 【SS】せつ菜「歩夢さんと密室。何も起きないはずがなく……」