1: 2017/03/31(金) 19:52:15.615 ID:oOWO5bBr0.net


ガヴリール「………」カチッカチッ

ガヴリール「…っち、これくらい堪えろよ、雑魚タンクが…」カチッ

ガヴリール「…こいつこのレベルでなんでこんなに低火力なんだよ、舐めてんのか…」カチッカチッ

ガヴリール「……………」イライラ

ガヴリール「しかたない、ここは私がビシッと指示してやるか…………っ!?」


『インターネットとの接続が切断されました、タイトル画面に戻ります』


ガヴリール「………んなっ……!!はぁぁぁぁぁぁぁ!?おいおいおい!!ふざけたこと言ってんじゃ…」


ブチッ


ガヴリール「………!?」

ガヴリール(部屋の明かりが消えた……停電か…!?)

4: 2017/03/31(金) 19:58:12.580 ID:oOWO5bBr0.net
ゴソゴソゴソゴソゴソ……


ガヴリール「…………」ガタガタガタガタ

ガヴリール(な、何だよこの物音、明らかに洗面所のほうから聞こえてくるんだが…)


ガタッガタッガタッ!!ガンッ!!


ガヴリール「ひゃあああああぁぁぁぁ~っ!!!」ビクッ


ガヴリール「だ、誰かぁ!!誰か助けてぇーっ!!ヴィーネぇ!!」


ガヴリール(そうだ、携帯!!携帯でヴィーネに電話しよう…!!)


ガヴリール「………………」ポチポチ


プルルルルルルル、プルルルルルルル



………


ヴィーネ「………………」スヤスヤ

8: 2017/03/31(金) 20:02:01.886 ID:oOWO5bBr0.net
………

『お掛けになった携帯電話は、現在電源が…』

ガヴリール「…………でない…」

ガヴリール「やばいやばいやばい、絶対普通じゃないってこれ…」


ゴトン!!!ゴトンゴトン…!!!


ガヴリール「……うぅ」グスッ

ガヴリール「あ、諦めちゃだめだ、ラフィエルに電話してみよう…」

ガヴリール「きっとあいつなら神足通ですぐに来てくれるはずだ…」ポチッ


プルルルルルルル、プルルルルルルル…






ラフィエル「………サターニャさぁん…」ムニャムニャ

14: 2017/03/31(金) 20:06:26.874 ID:oOWO5bBr0.net
……

ツー、ツー………


ガヴリール「ラフィエルも駄目か……」

ガヴリール「…くそ、残るはサターニャだが…」

ガヴリール「正直、あいつにだけは絶対に頼りたくないな…」


ガコンッ!!!ガンガンガンッ!!!


ガヴリール「……っ!!!?」ビクッ



ガヴリール「……サターニャ、お願いだから出てくれ…!」グスッ



ポチッ、プルルルルルルル……

15: 2017/03/31(金) 20:09:32.692 ID:oOWO5bBr0.net
………

『お前だけは許せない、頃してやる!』

『ま、待ってくれ!俺が悪かった…!許してくれ!!』


サターニャ「ふっふっふ…」

サターニャ「平日の夜に夜更かしして、録画しておいたサスペンスドラマを見る…!!」

サターニャ「なんて、なんて悪魔的なのかしら!!!!」

サターニャ「明日学校でガヴリール達に自慢してやるわ………!」



プルルルルルルル、プルルルルルルル


サターニャ「ん?こんな時間に誰かしら……」

17: 2017/03/31(金) 20:23:15.686 ID:oOWO5bBr0.net


『……つながった!!もしもし!?』

サターニャ「ど、どうしたのよ、あんたが電話してくるなんて珍しいわね…」

『まぁ、ちょっと事情があるんだよ』

サターニャ「事情………?」

『とりあえず、後で説明するから!今すぐうちに来てくれ!!』

サターニャ「はぁ?今何時だと思ってるのよ、明日にしなさいよ」

『お願いだサターニャ………!お前しかいないんだ……!』

サターニャ「ふん、どーせあんたのことだから、私に何か面倒な事を押し付けようとしてるんでしょ?」

『………ひぐっ……サターニャぁ…っ…!』

サターニャ「って、もしもし!?あんた泣いてるの!?」

『お願いだから、私を一人にしないで…っ…』

サターニャ「あーもう、わかったから!ちょっと待ってなさい!!」

20: 2017/03/31(金) 20:30:15.976 ID:oOWO5bBr0.net
………

ガコッ、ガコッ、ガコッ、ガコッ!!!


ガヴリール「……………」ガクガクガクガク


ガヴリール「なにやってんだよサターニャのやつ、はやくこいよぉ…」グスッ

ガヴリール(ていうか何だよこの音、まるで何かが暴れまわってるみたいな…)



ピンポーーーン………


ガヴリール「………きたっ!!」ダダッ


ガヴリール「サターニャ……!!今開けるから!!」

24: 2017/03/31(金) 20:33:37.596 ID:oOWO5bBr0.net
ガチャッ……

ガヴリール「………は?」


シーーーン……

ガヴリール「な、なな、なんで………今確かにチャイムがなったのに……」ビクビク



サッ…


サターニャ「わぁっ!!!!!」

ガヴリール「いやぁぁぁぁぁぁぁぁーーっ!!!!!」

……


サターニャ「んなーーーーーっはっはっは!!引っ掛かったわねガヴリール!!」


ガヴリール「」

27: 2017/03/31(金) 20:38:31.372 ID:oOWO5bBr0.net
……

ガヴリール「な、なんで、なんでこんなひどいごどするんだよ……ぉ…っ…!!」ポロポロ


サターニャ「ちょっと!!何も泣くことないじゃない!!」アセアセ

ガヴリール「サターニャのばかぁ………っ………」グスッ

サターニャ「あーーもう、悪かったわよ…」

サターニャ「謝るから泣き止みなさい…」

ガヴリール「…………」グスッ

サターニャ「…………あー」

サターニャ「…そこのコンビニでアイス買ってきたのよ、あんたも食べる?」

ガヴリール「…………」コクッ

28: 2017/03/31(金) 20:42:08.154 ID:oOWO5bBr0.net


カチッ、カチッ

サターニャ「ブレーカーが落ちてただけじゃない、何で確認しなかったのよ…」

ガヴリール「だ、だって!洗面所から凄い音がしてたんだぞ!確認なんてできるわけないだろ!」

サターニャ「…凄い音?」

ガヴリール「ほら、今だってなってるだろ!!」


………シーーーン…


サターニャ「……………」

ガヴリール「本当だって!さっきまで音がしてたんだよ!!」

31: 2017/03/31(金) 20:47:58.631 ID:oOWO5bBr0.net
サターニャ「あんたまさか、私に構って欲しくて呼んだとか…?」ニヤニヤ

ガヴリール「そんなわけないだろ!本当に凄い音がしてたんだって!!」

サターニャ「…本当かしら」

ガヴリール「本当だって言ってるだろ!!何で信じてくれないんだよ!!」

サターニャ「……へぇ」ニヤニヤ

ガヴリール「私が下手に出てやってるからって、あまり調子に乗るなよサターニャ…」イラッ

サターニャ「あらそう、そんなこと言っちゃうんだ?」

ガヴリール「……はぁ?」

サターニャ「私は別に今すぐ家に帰ってもいいんだけど…」

ガヴリール「………………!!」

サターニャ「まぁ、あんたがそんな態度を取るようじゃ仕方ないわよね?ガヴリール……?」

ガシッ

ガヴリール「あ、い、いや……サターニャ、ごめん、私が悪かった、お願いだから帰らないで」

サターニャ「…ふん、わかればいいのよ!」

34: 2017/03/31(金) 20:54:57.144 ID:oOWO5bBr0.net
……一日前…

『悪魔の皆さんこんばんは!今回も魔界通販のお時間がやってまいりました!!』

『今回ご紹介する商品はこちら!!いたずら好きな使い魔です!!』

『この使い魔はなんと、指定した相手の家に忍び込み、様々な嫌がらせを仕掛けます!』

『トイレットペーパーを巻き取って芯だけにしたり、入ろうと思ったお風呂のお湯を勝手に抜いたり、夜中に騒音を鳴らしたりなどなど……』

サターニャ「…………!!」

『それでいてこの使い魔は、飼い主がいる時は絶対にいたずらをしません!なんと賢い悪魔でしょうか!!』


サターニャ「これを使えばガヴリールのやつをぎゃふんと言わせられるわ!!」


………………


サターニャ「それにしても凄い音ねぇ、一体何が原因なのかしら…」ニヤッ

ガヴリール「とりあえず、今日だけでいいからうちに泊まっていってくれ、頼む」

36: 2017/03/31(金) 21:00:00.163 ID:oOWO5bBr0.net


ガヴリール「サターニャ、その……」モジモジ

ガヴリール「お前が来る前からずっと我慢してたんだけどさ…」ソワソワ

サターニャ「…?」

ガヴリール「一人でトイレにいけないんだが…」

サターニャ「…へぇ」ニヤッ

ガヴリール「つ、ついてきてくれると助かるんだが…」

サターニャ「うーーーん、どうしようかしらー?別についていってあげてもいいんだけどーーー…」

サターニャ「頼み方ってものがあるんじゃないかしらー?」ニヤニヤ

ガヴリール「…………っ」ギリッ

ガヴリール(サターニャの奴はムカつくが、漏らしてしまうよりはマシだ、ここはこいつに従うしかないか…)


ガヴリール「お、お願いします………サターニャ様……」

37: 2017/03/31(金) 21:08:32.293 ID:oOWO5bBr0.net
……

ガヴリール「サターニャ、ちゃんと待ってる…?」

「はいはい、廊下で待ってるから早く済ませなさい」

ガヴリール「うん……」

ガヴリール「………………」

ガヴリール「…いる?」

「いるって言ってるでしょ!さっさとしなさい!!」

ガヴリール「うん…」


ガヴリール「んっ……」


チョロロロロロ…



「随分と我慢してたのね…」


ガヴリール「…うっさい!!音を聞くな!!」カァァァ

41: 2017/03/31(金) 21:17:09.935 ID:oOWO5bBr0.net


ガチャッ

サターニャ「やっと出てきたわね、随分と遅かったじゃない」

ガヴリール「お、音が出ないように勢いを頃してたんだよ…」

サターニャ「別に女の子同士なんだし、そんなの気にしなくてもいいじゃない」

ガヴリール「いや、流石に恥じらうべきだろ……」


ササッ……


ガヴリール「!?」


ガヴリール「サ、サターニャ!!今なんか!!今なんかいたんだけど!!」ギュッ

サターニャ「ぐぇっ……ちょ、ちょっと!!いきなり抱きつかれたら苦しいじゃない!!」


ガサガサッ………


ガヴリール「いる!絶対なんかいるって!今洗面所のほうに………!」

サターニャ「…まさか」

42: 2017/03/31(金) 21:23:59.480 ID:oOWO5bBr0.net


サターニャ(丁度いいわ、そろそろネタばらししてあげようかしら…)

ガヴリール「サ、サターニャ?本当に追いかけるの?」

サターニャ「当たり前じゃない、あんたの言ってた騒音の原因かもしれなのよ?」

ガヴリール「まぁ、確かに………」

サターニャ「もしかしたらただのネズミかもしれないわ、捕まえて放り出しちゃいましょう」

ガヴリール「そうだな……」


………

サターニャ「まずは私から入るわ、合図するから、それまでドアの前で待ってなさい」

ガヴリール「…わかった」

44: 2017/03/31(金) 21:27:44.983 ID:oOWO5bBr0.net
………

サターニャ「ふぅ………」

サターニャ(ふふん、所詮は私が通販で買った下級の使い魔よ、呼び掛ければすぐに戻ってくるわ…)

サターニャ「……出てきなさい、使い魔」


ゴソゴソッ


サターニャ「ふふ、そこにいるのね、あなたは良くやってくれたわ…」

サターニャ「ほら、姿を見せなさい、あなたの仕事はもう終わり…」


バッ………


サターニャ「………え?」

46: 2017/03/31(金) 21:35:47.136 ID:oOWO5bBr0.net


ガヴリール「………おかしい」

ガヴリール(もう十分も立つのにサターニャからの合図がない…)

ガヴリール(流石に心配になってきたな…)


ガヴリール「…少し、様子を見に行くか…」

………


ガチャッ…


ガヴリール「おい、サターニャ……どこだー?」


ガコッ…ガコッ…ガコッ


ガヴリール「………っ…この音……」

48: 2017/03/31(金) 21:40:00.560 ID:oOWO5bBr0.net


サターニャ「あーごめん、洗濯物が溜まってたから洗濯機回してたわ」

ガヴリール「は?」





49: 2017/03/31(金) 21:40:23.219 ID:oOWO5bBr0.net
眠かった、すまん

55: 2017/03/31(金) 21:44:33.795 ID:G2ifqrDHa.net
まあ幸せエンドでよかった

引用元: ガヴリール「一人でトイレに行けないんだが…」