1: 2013/07/12(金) 00:45:44.66 ID:LJrYJIaj0
ちゃぶ台と座布団があるだけの、狭い部屋。

ルキア「失礼する」ガチャッ

キルア「どこだ、ここ……?」ガチャッ

ルキア「む……」

キルア「あ、ども……」

ルキア「…………」

キルア「…………」

6: 2013/07/12(金) 00:49:13.51 ID:LJrYJIaj0
ルキア「私の名は──」

キルア「俺は──」

ルキア「…………」

キルア「…………」

ルキア「貴様から先にいってくれてよいぞ」

キルア「いや、でもそっちのが一瞬早かったし……」

ルキア「…………」

キルア「…………」

ルキア「じゃ、じゃあ私から……」

キルア「あ、ああ」

10: 2013/07/12(金) 00:53:17.09 ID:LJrYJIaj0
ルキア(……相手は子供だ。正直に話しても、問題はあるまい)

ルキア「私は朽木ルキアだ」

ルキア「護廷十三隊の十三番隊に所属する氏神だ」

ルキア「未熟ながら、副隊長を務めておる」

キルア「へぇ~」

キルア(と相槌を打ったものの、護廷十三隊? 氏神? なにがなにやら、だな)

キルア(でも、悪い奴じゃなさそうだし……)

キルア「俺はキルア=ゾルディック」

キルア「元々は頃し屋やってたけど、今はハンターやってんだ」

ルキア「ほう」

ルキア(こんな少年が頃し屋をやっていたのか……なんと嘆かわしい)

13: 2013/07/12(金) 00:56:09.51 ID:LJrYJIaj0
キルア「え……と、ルキアはなんでここに?」

ルキア「ふむ……何故といわれても説明はしにくいのだが──」

ルキア「隊舎で雑務をこなしていたら」

ルキア「いきなり激しい光に包まれて──この部屋に通じるドアの前に立っていたのだ」

キルア「ふうん……俺と同じだな」

キルア「俺は妹と旅をしてる途中で、いきなり変な光に巻き込まれたんだ」

キルア「一応壁を攻撃したりしたけど、ビクともしねーし」

キルア「多分、ここの壁やドアは全部壊せないんだろうな」

キルア「どうやら俺たち、完全に閉じ込められたみてーだな」

ルキア「ふむ……」

ルキア「お互い災難だったな」

キルア「ああ」

ルキア「ところで貴様、さっきから気になっていたのだが──」

17: 2013/07/12(金) 01:00:10.86 ID:LJrYJIaj0
ルキア「目上の人間を、いきなり呼び捨てするというのは感心せんな」

キルア「目上って……アンタ、俺とそう年変わんないだろ?」

ルキア「貴様は幾つだ?」

キルア「え、と……13だけど」

ルキア「ふっふっふ」

キルア「?」

ルキア「教えてやろう、私は貴様の軽く十倍は生きておる!」

キルア「ゲ!?」

キルア(こいつもビスケ系かよ! なんで俺はこうババアと縁があるんだ?)

キルア「もしかしてお前……実はものすごくマッチョとかじゃねーよな?」

ルキア「当たり前だ!」

キルア「…………」ホッ…

ルキア「まあよい、呼び捨ては許してやろう」

22: 2013/07/12(金) 01:03:08.43 ID:LJrYJIaj0
キルア「──ところでさ」

ルキア「ん?」

キルア「氏神っていったいなんなんだ?」

キルア「やっぱ、人間の魂を抜き取ったりすんのか?」

キルア「まさか、俺の魂を抜き取りに来たわけじゃねーよな?」

ルキア「たわけ! そんなことはせぬわ!」

ルキア「氏神の仕事は数多いが、代表的な任務といえばやはり──」

ルキア「整(プラス)を尸魂界に送ったり、虚を退治することだろうな」

キルア「プラス? ホロウ?」

ルキア「ようするに、日々迷いし霊を導いたり、悪い霊と戦っておるということだ」

キルア「なるほどね」

キルア(名前は氏神だけど、やってることは霊能力者って感じか)

27: 2013/07/12(金) 01:06:37.99 ID:LJrYJIaj0
ルキア「ハンターというのは、どんな任務をこなすのだ?」

キルア「特に決まった仕事はねーよ。色々さ」

キルア「財宝を狙う奴、遺跡を発掘する奴、賞金首を追いかける奴……」

キルア「各々が定めた獲物を追い求めるってのが、ハンターなんだ」

キルア「ちなみに俺がこないだ関わった任務は、危険生物の駆除だった」

ルキア「つまり、貴様は危険生物ハンターということか?」

キルア「いや、そういうわけじゃない」

キルア「その任務についたきっかけは、半ば成り行きみたいなもんだったしな」

キルア「俺自身が、どんなハンターになるかは」

キルア「これからじっくり決めていこうと思ってんだ」

ルキア「そうか……頑張るのだぞ!」

30: 2013/07/12(金) 01:09:23.60 ID:LJrYJIaj0
キルア「話は変わるけどさ」

キルア「ルキアのその、腰に差してる刀……かっこいいな!」

ルキア「ん、これか?」

ルキア「これは斬魂刀といってな」

ルキア「氏神の武器であり、誇りであり、相棒でもある」

キルア「へぇ~」

キルア「なぁ、ちょっと見せてくれねーか?」

35: 2013/07/12(金) 01:13:37.22 ID:LJrYJIaj0
ルキア「……まぁ、ちょっとくらいなら」コホン

キルア「サンキュー!」

ルキア「…………」チャキッ

スラッ……

キルア「おお、かっこいいな!」

キルア「こいつを振り回して、さっきいってた悪霊とかと戦うのか?」

ルキア「いや、これはあくまで仮の姿に過ぎぬ」

ルキア「斬魄刀の名を呼ぶことで、初めて真の姿を解放できるのだ」

キルア(変形機能付きかよ! ツボネみてーな刀だな)

ルキア「念のため、少し離れておれ」

キルア「分かった」スッ…

36: 2013/07/12(金) 01:16:07.50 ID:LJrYJIaj0
ルキア「舞え」

ルキア「『袖白雪』」

キィィィン……

キルア「おお~すげえ!」

キルア「真っ白な刀になった! すっげーキレイじゃん!」

ルキア「これは『袖白雪』といって、氷雪系に属する斬魄刀だ」

キルア(氷雪系……雪や氷を操るってことか)

キルア「これ、俺が名前を呼んでもやっぱダメだよな?」

ルキア「ああ、刀の主でなければな」

37: 2013/07/12(金) 01:19:36.28 ID:LJrYJIaj0
ルキア「どれ折角だ、技もひとつ見せてやろう」

キルア「へえ、気前いいな」

ルキア「貴様とは、敵対する間柄でもなさそうだからな」

ルキア「次の舞・白漣!」

サァァァ……!

キルア「うおおおおっ!?」ピシピシ…

キルア「バカ! 俺まで氷漬けになっちまったじゃねーか!」

キルア「いくら俺でも、氷漬けになる訓練はそこまで受けてねーんだ!」

ルキア「す、すまぬ!」

ルキア(むしろ氷漬けになる訓練など、受けてるのが驚きだ……)

42: 2013/07/12(金) 01:23:27.09 ID:LJrYJIaj0
キルア「ふぅ……寒かった……」

キルア「よし、じゃあ次は俺の技を見せてやるよ」

ルキア「いいのか?」

キルア「ルキアの技だけ見たんじゃ、不公平だろ?」

キルア「そういうの、借り作るみたいで好きじゃねーんだ」

ルキア「独自の美学を持っておるようだな、キルア」

キルア「そーいうこと」

キルア「じゃ、行くぜ!」

バチバチバチバチ……!

44: 2013/07/12(金) 01:26:43.75 ID:LJrYJIaj0
ルキア「おお……!? これは──体から雷を出しているのか?」

キルア「ああ」バチバチ…

ルキア「いったいどうやって……?」

キルア「『念』っていう技術の応用で──」

キルア「平たくいや、人間の体に流れてるエネルギーっていうかオーラってのを」

キルア「電気にするって感じかな」

ルキア「そんなことが可能なのか!」

キルア「オーラには強化系、変化系、操作系、具現化系、放出系、特質系ってのがあって」

キルア「いちいち全部説明はしねーけど、俺って変化系だから」

キルア「オーラの性質を変化させるのが得意なんだ」

ルキア「オーラ、か」

ルキア「霊圧とは少し違う力のようだな」

48: 2013/07/12(金) 01:30:16.69 ID:LJrYJIaj0
キルア「あ、あと」

ルキア「?」

キルア「サービス」ニヤッ

バチッ!

ルキア「ギャッ!?」

ルキア「たわけ! な、何をする!」

キルア「ルキアだって、さっき俺を凍らせかけただろうが」

ルキア「……分かった。今ので貸し借りなしということにしておこう、キルア」

キルア「氏神ってもっと怖いかと思ってたけど、そうでもねーんだな」

ルキア「うむ、名前の響きだけで氏神を判断されては困る」

ルキア(恐ろしい人は本当に恐ろしいのだがな……)

55: 2013/07/12(金) 01:35:06.57 ID:LJrYJIaj0
キルア「ルキア」

キルア「さっきポロッといってた霊圧ってのは、さっきの斬魄刀を操る力なのか?」

ルキア「いや、それだけではないぞ」

ルキア「『鬼道』という術がある」

キルア「鬼道?」

ルキア「決められた言霊を詠唱して、攻撃や補助を行う技術だ」

キルア(あれか? テレビゲームの魔法みたいなもんなのかな)

キルア「やってみてもらっていいか?」

ルキア「よいぞ」

59: 2013/07/12(金) 01:38:29.36 ID:LJrYJIaj0
ルキア「君臨者よ!」

ルキア「血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ!」

ルキア「真理と節制」

ルキア「罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ!」

ルキア「破道の三十三、蒼火墜!!!」

ズドォンッ!

キルア「おお……」

60: 2013/07/12(金) 01:41:37.62 ID:LJrYJIaj0
キルア「すげぇ、すげぇけど──」

キルア「戦闘中にいちいち今のを唱えるのか? 結構危なくねー?」

ルキア「うむ、そのとおり」

ルキア「力量が互角以上の相手に、面と向かって完全詠唱することはかなり難しい」

ルキア「そういう敵と戦う場合には詠唱破棄という技術もあるが」

ルキア「やはり完全詠唱しなければ威力は落ちてしまうな」

キルア「手順を省略することもできるが、その分効果も落ちるってことか」

キルア「念能力の制約と誓約に近いものがあるな」

キルア(それに今の呪文、正直意味不明だし、なんだこりゃと思ったけど──)

キルア(カッコイイと思っちまった……)ドキドキ…

62: 2013/07/12(金) 01:46:35.63 ID:LJrYJIaj0
キルア「他にも色々あんのか?」

ルキア「氏神の戦闘術には大別して斬拳走鬼の四つがあるが──」

ルキア「斬魄刀が斬、拳は白打、走は歩法、鬼は鬼道」

ルキア「私は鬼道が比較的得手だが、白打が不得手だな」

キルア(白打……多分、体術とか格闘みたいな分野なんだろうな)

キルア(たしかにルキアは苦手そうだ)

キルア「残りの走ってのは?」

ルキア「瞬歩という高速を誇る独特の歩法を中心にした、移動術だ」

キルア「ふ~ん、高速ね……」

64: 2013/07/12(金) 01:49:34.32 ID:LJrYJIaj0
キルア「ルキア、俺もスピードにかけてはちょっと自信あるぜ」ニッ

キルア「俺はさっきの電気を生み出す技を応用して」

キルア「神経に電気を流すことで体を高速で動かすことができるんだ」

キルア「あとほとんど自動で敵の攻撃に反応することも可能だ」

キルア「神速(カンムル)って名づけたんだけど……多分瞬歩ってのより速いぜ」

ルキア「ほう?」ピクッ

ルキア「キルア、貴様ずいぶんな挑発をするではないか」

キルア「なんなら勝負する?」

ルキア「よかろう!」

シュッ! シュッ!

70: 2013/07/12(金) 01:54:16.23 ID:LJrYJIaj0
ゴッ!

キルア「いでで……っ!」

ルキア「あだだ……っ!」

キルア「なんでお前まで動くんだよ……! あんなの避けれるかよ!」

キルア「このクソ狭い中で同時に動いたら、ぶつかるに決まってんだろ! バーカ!」

ルキア「たわけ! 莫迦は貴様の方だ!」

ルキア「あの状況なら挑戦を受けた私が先攻だろう! 考えの足らぬ餓鬼め!」

キルア「ガキ扱いすんな、バーカ!」

ルキア「年長者には敬語を使え、たわけ!」

キルア「バーカ、バーカ、バーカ!」

ルキア「たわけ、たわけ、たわけ!」

72: 2013/07/12(金) 01:58:08.19 ID:LJrYJIaj0
キルア「…………」ハァハァ…

ルキア「…………」ハァハァ…

キルア「……ゴメン」

キルア「先に勝負ふっかけたのこっちだし、俺が悪かったよ」

ルキア「いや私こそ……すまなかった。ついムキになってしまった」

キルア「ルキア、お前っていい奴だな」

ルキア「貴様こそな」

すると──

77: 2013/07/12(金) 02:01:15.79 ID:LJrYJIaj0
ガチャッ……

神「おめでとう」

キルア(ドアが!?)バッ

ルキア(開いた!?)バッ

キルア「だれだ……てめえ」

ルキア「何者だ!?」

神「私は……神だ」

ルキア&キルア(神!?)

神「君たちをこの部屋に呼び寄せた、張本人だ」

81: 2013/07/12(金) 02:05:34.43 ID:LJrYJIaj0
神「君ら二人は、もう十分心を通わせ合った」

神「よってこのドアの外にある出口から、それぞれの世界に戻ってよい」

神「なお、この空間では時間は完全停止しているので」

神「不在中の心配などはしなくてよい」

ルキア「貴様、ふざけるなよ! 突然こんなところに我々を呼び寄せおって!」チャキッ

キルア「オイ待てよ」

キルア「なあアンタ、なんで俺とルキアをこんなところに閉じ込めたんだ?」

神「神とは、常に世界に刺激を与える義務がある」

神「よって時折こうやって、全く異なる世界に生きる者二名を選別し」

神「交流させることで、異なる世界同士にわずかながら絆を結ばせるのだ」

キルア「ふぅん……」

84: 2013/07/12(金) 02:08:46.19 ID:LJrYJIaj0
キルア「いいたいことは色々あるけど──」

キルア「俺はアンタに感謝してるよ」

ルキア「キルア!?」

キルア「ルキアって面白い奴だったし、いい体験ができたし」

キルア「最初は戸惑ったしムカついたけど、今はさほど怒りはわいちゃいねー」

ルキア「それは……私もそうかもしれぬ」

ルキア「神よ、感謝する。刃など突きつけて、すまなかった」

神「いや、そんなことはかまわぬ」

神「互いの世界に戻ったら、二度と会うことはないかもしれんが」

神「二人とも、ここで培った絆を忘れないでくれ」

キルア「……ところでさ、今回はなんで俺たち二人が選ばれたわけ?」

神「理由は簡単だ」

89: 2013/07/12(金) 02:12:14.72 ID:LJrYJIaj0
神「だってさ──」

神「ルキアとキルアって、すっげー名前似てんじゃん!」

ルキア「…………」

キルア「…………」

ルキア「次の舞・白漣ッ!!!」ビュアッ

キルア「落雷(ナルカミ)ッ!!!」バリバリッ



神(強……!)(速……)(避……)(無理!)

神(受け止める)(無事で!?)(出来る!?)

神(否)(氏)

神(これがそうか、この身に突き刺さる冷気と電撃が)



神(            心            か            )

92: 2013/07/12(金) 02:18:12.76 ID:LJrYJIaj0
キルア「スカッとしたぜ。ざまーみやがれ」

ルキア「あんな派手にふっ飛んでいく敵は初めてだな……」

キルア「さて、出口も開いたままだし、これで俺たちはいつでも帰れるってわけだ」

ルキア「そういうことだな」

ルキア「…………」

キルア「…………」

キルア「なあ、せっかくだ」

キルア「互いに互いの技を一つくらい、覚えてから帰らねーか?」

ルキア「……そうだな!」

96: 2013/07/12(金) 02:22:21.72 ID:LJrYJIaj0
キルア「んじゃ、俺から」

キルア「氏神が念能力覚えられるか分かんねーから」

キルア「ルキアのいう歩法を一つ披露するぜ」ス… スス…

ルキア「む!?」

ルキア(動き自体はゆっくりなのに、キルアが何人もいるように見える──)

ルキア(瞬歩と似ているようで、全く異なる技術──)

ルキア「後ろに!?」バッ

キルア「チェックメイト。これは『肢曲』ってんだ」

ルキア(まだ十を少し過ぎたばかりの少年が)

ルキア(このような、暗殺に特化した技術を身につけているとは……)

ルキア(いったいどれほど過酷な人生を歩んできたというのだ……)

99: 2013/07/12(金) 02:25:18.26 ID:LJrYJIaj0
ルキア「では、私は先ほどの『蒼火墜』を教えよう」

ルキア「貴様からも霊圧を感じるし、念能力とやらの要領で」

ルキア「コツさえ掴めばすぐ撃てるはずだ」

ルキア「それに、詠唱を気に入ったようだったのでな」ニヤッ

キルア「バッ……き、気に入ってなんかねーよ!」

ルキア「ふふっ……」

ルキア「まあよいではないか。身につければきっとハンターの仕事にも役立つ」

キルア「わーったよ」

103: 2013/07/12(金) 02:29:14.72 ID:LJrYJIaj0
そして──

ルキア「…………」ススッ…

ルキア「どうだ?」スッ…

キルア「さすが! 瞬歩ってのを元々できてたから、覚えがはえーや」

キルア「なんかちょっと悔しいぜ」

ルキア「そういう貴様こそ、詠唱破棄で『蒼火墜』を撃てるようになったではないか」

キルア「まだまだ威力はへなちょこだけどな」

キルア「破道の三十三、蒼火墜!」

ボシュッ……

キルア「これじゃ、近づいて殴った方が全然マシなぐらいだ。修業しねーとな」

106: 2013/07/12(金) 02:33:22.49 ID:LJrYJIaj0
キルア「自分の中にあるオーラとはまた異なる力……これが霊圧ってやつなんだろーな」

キルア「これを放出系の技みたいなイメージで飛ばすわけだけど──」

キルア「本来、俺は変化系だから放出は苦手なんだけどさ」

キルア「霊圧じゃ、さほど関係ないみたいだから助かったぜ」

ルキア「キルア。そのオーラの系統とやらだが」

ルキア「もし私にもオーラがあったとしたら、私は何系統だと思う?」

キルア「う~ん……」

キルア(ルキアって俺には似てねーし、ゴンやレオリオともタイプがちがう)

キルア(兄貴たちともちがうよな)

キルア(となると残るは──)

キルア「特質よりの具現化系、かな……なんとなく」

109: 2013/07/12(金) 02:38:30.08 ID:LJrYJIaj0
ルキア「──さてと」

ルキア「そろそろこの部屋を出るとするか」

キルア「そーだな」

キルア「時間は止まってるっつっても、いつまでもアルカを待たせておけねーし」

ルキア「世話になったな、キルア。ありが──」

キルア「待った」

キルア「俺らはもう友達(ダチ)だ。礼をいうのはナシにしようぜ」

ルキア「ふっ……そうだな」

キルア「じゃあな!」

ルキア「貴様こそ、達者でな!」

ガチャッ バタン……

119: 2013/07/12(金) 02:44:11.06 ID:LJrYJIaj0
その後──

ルキア「どうだ、恋次?」スス…

ルキア「こんな歩法は見たことなかろう?」ススッ…

恋次「なんだこりゃあ……」

恋次「ルキア、いったいどこでこんな技を覚えてきたんだ!?」

ルキア「内緒だ」

恋次「ぐぬぅ……」

ルキア「さあ、滅却師(クインシー)襲来に向けて鍛錬を続けるぞ恋次!」

恋次「お、おう!」

126: 2013/07/12(金) 02:47:10.07 ID:LJrYJIaj0
キルア「君臨者よ!」

キルア「血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ!」

キルア「真理と節制」

キルア「罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ!」

キルア「破道の三十三、蒼火墜!!!」

ドォンッ!

キルア「どうだ、アルカ? すげーだろ?」

アルカ「すごいすごい! さすがお兄ちゃん!」パチパチ…

アルカ「でも、呪文が……ちょっと長いし意味分かんない、かな」クスッ

キルア「うぐっ……」

───
──

141: 2013/07/12(金) 02:52:13.92 ID:LJrYJIaj0

──
───

天使「大丈夫ですか、神様」チョンチョン

神「あ、あだだ……マキロンしみるぅ……いでぇ……」

天使「ムリヤリ呼び寄せた理由が名前が似てるからなんて、そりゃ誰だってキレますよ」

神「うぅ……」

神「よし、決めた!」

天使「なにをです?」

神「次は海賊のクロコダイルと獣王クロコダインを呼び寄せよう!」

天使(コイツ、全然懲りてねぇ……)





<おわり>

144: 2013/07/12(金) 02:53:09.28 ID:14Mhi/bf0
よかったよ

150: 2013/07/12(金) 02:57:08.86 ID:kn6cPixI0
クロコダイルとクロコダインの方が見てみたいな

引用元: ルキア「私は朽木ルキアだ」キルア「俺はキルア=ゾルディック」