1: 2011/10/24(月) 21:26:08.62 ID:J/JJw3my0
娘「お客様かしら、いらっしゃいませ。お茶を用意致しましょう」

狼「……いや、遠慮しておこう。お茶は飲めないものでな」

娘「あら残念。折角来てくださったのに、お茶以外は用意できませんの。ごめんなさいね」

狼「気遣いは感謝する。お茶の代わりというのはなんだが、しばらくここで休ませてはくれないだろうか」

娘「ええ、お好きなだけ休んでらしてください。ではその間、お話し相手になってもらってもよろしいですか? なにしろ、しばらく独り身でしたもので」

狼「私で良ければ、構わんよ」

3: 2011/10/24(月) 21:28:09.80 ID:J/JJw3my0
狼「貴女は」

娘「はい」

狼「失礼なことを伺うが、目が見えないので?」

娘「えぇ。子供の頃に病で視力を失ってしまって。だからここで隠居暮らしなんですの」

狼「では、私の姿も見えないと?」

娘「えぇ。ですが、あなたの声は声はしっかりと私の耳へ届いています。素敵な声ですね」

狼「赤面するよ」

娘「そのお顔をうかがえないのが、残念ですね」

狼「薄汚い獣かもしれないぞ?」

娘「そうであれば、あなたは私を食べるのですか?」

狼「滅相もない」

4: 2011/10/24(月) 21:30:17.49 ID:J/JJw3my0
狼「では、そろそろお暇させてもらうよ」

娘「そうですか。お話、楽しかったですよ」

小鳥「ぴーちち」パタパタ

娘「あら、可愛い声の、小鳥さんかしら?」

狼「……!」ダダッ ガブッ

娘「……? どうかされましたか?」

狼「いや、何でもない。……では、失礼する」

娘「はい。よろしければ、またいらして下さいな」

狼「……是非とも」

5: 2011/10/24(月) 21:32:21.44 ID:J/JJw3my0
狼「……」バリッゴリッ ゴクン

狼「流石に、足りないか……」

狼「……彼女は、私が人間だと思っているのだろうか。もしくは既に……」

6: 2011/10/24(月) 21:34:47.51 ID:J/JJw3my0
狼「お邪魔するよ。お早う」

娘「あら、その素敵な声は、昨日の方ですか? またいらして下さったのですね。では

朝食をご一緒になさりませんか?」

狼「見えなくとも出来るので?」

娘「もう慣れましたから。普通に生活するのであれば、支障はありません」

狼「それは大層苦労したことだろう」

娘「もう前の話ですよ。さ、朝食に致しましょう。今朝、良いベーコンが届いたの」

狼「では、私もお呼ばれしよう」

9: 2011/10/24(月) 21:36:58.75 ID:J/JJw3my0
狼「これ程美味しいものを食べたのは初めてだ。ご馳走になった」

娘「ふふっ、喜んでもらえて良かったです。お粗末さまです」

狼「お礼に何かお話でも一つ、して差し上げよう」

娘「まぁ、それは楽しみですね」

狼「では、竜と少女の物語でもしようか」

10: 2011/10/24(月) 21:38:59.11 ID:J/JJw3my0
娘「切ない、お話でしたね」

狼「昔、この話を聞いたものでね。私のお気に入りなのだよ。昔から面白い話を集める

のが好きだったのだ」

娘「でも素敵なお話でした。あなたは、良いご趣味をお持ちです」

狼「趣味、か……。そうか、これが……」

娘「何か仰りました?」

狼「いや、何でもない。……では、私はこれで」

娘「あら、もう少し居てくださってもよろしかったのに」

狼「何分、込み入った事情があるものなのでな。今日はここらでお暇する」

娘「そうですか。分かりました」

狼「あぁ、こちそうになった。また話を仕入れてこよう。それまでお楽しみにな」

娘「はい。楽しみにしております」ニコリ

13: 2011/10/24(月) 21:45:11.81 ID:J/JJw3my0
娘「もう出て行かれましたか……」

娘「本当に、素敵な、でも寂しい声。例えるなら、孤独な獣のような……。そういえば、

少し獣の臭いがしました。猟師の方だったのでしょうか?」

娘「……また、お話をしたいものです」

16: 2011/10/24(月) 21:47:12.62 ID:J/JJw3my0
狼「今日も行こうか、彼女の元へ」

大狼「待ちな」

狼「貴様は……。何の用だ、貴様の群れにはもう戻らないと言った筈だ」

大狼「つれねぇ事を言うなよ。お前一匹で何が出来ると思ってんだ? そのままじゃ

飯にありつけなくて野垂れ氏ぬだけだぜ?」

狼「余計なお世話だ。それに、食い扶持はもうあるのでな。貴様の入る幕ではない」

大狼「まさか人間から餌を与えてもらってる訳じゃあるめぇな? 唯の犬に成り下が

ったってか?」

狼「どうとでも言うがいい」

大狼「どうだ? 俺の雌になれば、誇り高き狼としての群れに戻ることが出来るぜ?



狼「何度も言わせるな! 今すぐ私の目の前から消え失せろ! でなければその喉

を喰い千切ってやる!」

大狼「おぁ、怖い怖い」タタッ

狼「……」

17: 2011/10/24(月) 21:49:55.94 ID:J/JJw3my0
狼「今晩は」

娘「今晩は。今日は遅かったですね」

狼「少々込み入っていてな、少し遅れてしまった。……部屋が荒れている様子だが、ど

うかしたので?」

娘「ちょっと探し物をしていたのですが、少々はしたなかったですね、申し訳ありませ

ん」

狼「気になさらず。どれ、片づけを手伝ってやろう。目が見えなくてはままならないだ

ろう」

20: 2011/10/24(月) 21:52:01.33 ID:J/JJw3my0
娘「あ、その前に、あなたにお渡したいものがあるのです」チャラ

狼「……これは?」

娘「ネックレスです。昔大事にしていた物なんですが、もう私には必要ありませんし。仲

良くなった証として、あなたにプレゼントしたいのです。さぁ屈んで下さいな。私が着

けて差し上げます。あ、屈むのは家の風習なんです。主君へ付き従う騎士の叙任に因

んでるんです」

狼「……いや、私には似合わんよ」

娘「遠慮なさらずに」

狼「あ、あぁ……」

21: 2011/10/24(月) 21:54:01.60 ID:J/JJw3my0
娘「では」スッ サラッ

娘「あら……?」

狼「……ッ」スススッ

娘「確かに、お渡し致しましたよ」

狼「あぁ、確かに、貰い受けた」

娘「よくお似合いですよ。……見えませんけどね」クスクス

狼「……」

娘「さ、では早速お片付けです」

23: 2011/10/24(月) 21:56:01.83 ID:J/JJw3my0
狼「……危うくばれそうになった」

狼「何故、正体がばれるのを恐れる? そして何故私は彼女に懐いているんだ?」

狼「彼女といると居心地が良くなる。だからか? この感情が何なのか、私には分か

らない……」

24: 2011/10/24(月) 21:58:20.50 ID:J/JJw3my0
娘「お手伝い、ありがとうございました。あなたが居なければ、今日中には終わらな

かったことでしょう」

狼「力になれて何よりだ」

娘「では少し休憩にしましょうか」

狼「いや、私は用事を思い出したので、済まないが帰らせてもらう」

娘「そうですか、何かお礼をして差し上げたかったのですが……」

狼「私に、礼なんて必要ないさ。では失礼する」

26: 2011/10/24(月) 22:00:20.81 ID:J/JJw3my0
娘「……」ギュッ

27: 2011/10/24(月) 22:02:21.07 ID:J/JJw3my0
狼「私は今の状況に甘んじてしまっている。本当にこれで良いのか……?」

狼「これでは私の為にも、何より彼女の為にも良い事にはならない」

狼「……」

28: 2011/10/24(月) 22:04:21.21 ID:J/JJw3my0
娘「あの方、今日はいらっしゃいませんでした……」

狼「……」

29: 2011/10/24(月) 22:07:00.30 ID:J/JJw3my0
娘「今日も、でしたね……」

娘「きっと、お仕事がお忙しいのでしょう。明日なら来て下さるでしょうか」

娘「……少し、寂しいですね。以前ならこれ位なら何とでもありませんでしたのに」


狼「これで、良いのだ、これで…

30: 2011/10/24(月) 22:09:24.01 ID:J/JJw3my0
狼「……」

大狼「よう、久しぶりだな。随分とやつれたんじゃねぇか?」

狼「また貴様か」

大狼「ははん、さてはあの人間の雌から暫く餌を貰ってねぇんだろ?」

狼「何故、彼女のことを」

大狼「手下に尾けさせてたのさ。そしたら何だ? お前ともあろう者が、犬みてぇに

人間様に買われてるときた。首輪まで着けて、一端の飼い犬気取りかぁ?」

狼「そんな事、私の勝手であろう」

31: 2011/10/24(月) 22:11:43.82 ID:J/JJw3my0
大狼「……もうすぐ冬が近づいてくる。そしたら食い物も減るだろうな」

狼「……何の話だ?」

大狼「あの人間の雌なら、肉は少なくとも、いちんちふつかは楽に過ごせるだろうな

ぁ?」

狼「貴様! 何をするつもりだ!」

大狼「言葉の通りよ! 目の前で飼い主が生きたまま食われて、飼い犬はどうなるん

だろうなぁ?」

狼「彼女に手は出させん……!」グルル

大狼「この体格差で俺に勝てるとでも思ってるのか? まぁ、条件さえお前が呑めば

、見逃してやらんこともないがな」

33: 2011/10/24(月) 22:13:46.38 ID:J/JJw3my0
狼「条件とは?」

大狼「お前がまた群れに戻ってくるだけで良いんだ。お前は俺にとって大層魅力的だ

からな。このまま野垂れ氏なれるのはあまりにも惜しい。そうすりゃあ、あの人間には

手は出さん。どうだ?」

狼「……」

狼(奴の元には二度と戻りたくは無い。たとえ戻ったとしても苗床にされるだけだろう

。だから私は奴から逃れたのだ。……しかし、彼女に危害が及ばないのであれば……)

狼「私は」

ニア呑む
呑まない

>>38

38: 2011/10/24(月) 22:17:04.00 ID:39Oxvj6P0
呑ませてたまるか

40: 2011/10/24(月) 22:19:49.84 ID:J/JJw3my0
大狼「お? 意を決めたか?」

狼「強欲なのだよ」ニヤリ

大狼「何だと?」

狼「嫌なものは嫌なのだ。貴様と添い遂げるのも、彼女が傷つくのもな」

大狼「残念だ。惜しいが、どうやらお前を腹の足しにしなければならないようだな。あ

の人間を頃すのはその後だ」ガルル

狼「その首、捻じ切ってやろうぞ」グルル

43: 2011/10/24(月) 22:21:58.22 ID:J/JJw3my0
 奴はその巨体で私の体を覆う様に跳び掛って来た。しかし身のこなしでは小柄な分、
私の方が有利な筈だ。左側に跳び退いてかわす。しかし奴は着地の衝撃を巧く利用し、
体全体をバネにして私へと突進してきた。それを脇腹に受け。私の身体は宙に舞ってから
地面に叩き付けられた。
 伊達に狼の群れのリーダーはしてない訳だ。軋む身を持ち上げ、相手を見据える。余裕の表情だ。暫くは水以外を口にしていないせいか、
自身の身体に力が入らない。

先程のダメージが身に染み込んでいきている。状況は圧倒的に不利となった。

44: 2011/10/24(月) 22:24:11.68 ID:J/JJw3my0
 再び巨体が突っ込んできた。対応が遅れ、すぐさま奴に組み敷かれて私の身体は仰向けとなる。
奴が口を大きく開け私の喉元へと照準を合わせた。すんでのところで身体を捩じらせる。

喉が食い破られるのを辛うじて避けたが、その牙は私の右前肢の付け根に食い込ん

だ。かなり痛い、がそれが逆にチャンスとなった。喉に噛み付けなくとも、咥えている足を喰

い千切ろうとする首に、力一杯噛み付いた。奴は抵抗するが、意地でも放さない。

45: 2011/10/24(月) 22:26:28.22 ID:J/JJw3my0
 やがて口の中にじわりと血の味が広がってきた。しだいに奴の噛み付く力が抜けていく。恐る恐る喉から口を放すと、巨体は力なく崩れ落ちた。
 私の勝ちだ。立ち上がろうとすると、先程噛み付かれた足がうまく動かず、立つ事

すらままならない。傷口からは血が流れ出ている。
 彼女の元へ戻らなければ。右前足を引き摺りながら、時折倒れつつ、それでも彼女

の元へと、歩みを進めた。最期くらいは、彼女の側で逝きたかった。

46: 2011/10/24(月) 22:28:37.59 ID:J/JJw3my0
執事「今週の分の食料をご用意しておきました。しかし、本当に大丈夫なのですか?

 お食事をご自分でお作りになさって」

娘「良いのです。それ位は、目が見えずとも自分で出来ますし」

執事「しかし、お元気がないように伺えますが?」

娘「……何でもありませんよ、じいや。少し、考え事をしていただけですから」

執事「……そうでございますか」

ゴトリ

娘「なんでしょう?」

執事「私が見て参りましょう」

48: 2011/10/24(月) 22:30:38.24 ID:J/JJw3my0
執事「これは……狼? 何故ヒトの家などに……。しかも血だらけではないか」

執事「……!? 何故、この狼がこれを!?」

娘「どうかしたのですか?」

執事「お嬢様、これは母君の形見のネックレスです。なのに何故このような狼がこれを

……」

娘「狼……やはりそうですか」

執事「……?」

50: 2011/10/24(月) 22:34:07.46 ID:J/JJw3my0
狼「あ……う……」

娘「大丈夫ですか!? 血が沢山出ているそうですが、一体何が!?」

狼「……貴女を、守りたかったの、だよ」

娘「私、を?」

狼「私は、一匹狼なのだ。聞こえはいいが、実のところ狼は集団で群れを作り、狩りを

する。それから離れた狼は、満足に狩りも出来ず、そして氏んでいく」

娘「……」

狼「実際、私も餓えに苦しんでいた。そこで、貴女を目にしたのだ。人間の雌なら楽に

狩れるだろうと思ってな」

51: 2011/10/24(月) 22:36:07.78 ID:J/JJw3my0
      |⌒|   |⌒|  
      |┃|   |┃|
      |┃|__|┃|
      | ノ      ヽ
     / -□―□- |
    |    ( _●_)  ミ   <先輩、あの建物はなんですか?
   /彡、   |∪|  ミ
  (  (/     ヽノ_  |
  ヽ/     (___ノ
               
  /ヾ::::::::::::::::::ヽヽ、    あれはビルってやつだ
 く___>:::::::::::,'ヘヽ >   
  /  ●   ● |      あれもビルだな
  |    ( _●_)  ミ     
 彡、   |∪|  、` ̄ ̄ヽ   ついでに言うとその隣の建物がビルで 
/ __  ヽノ   Y ̄)  |   その手前の建物もビルで
(___)       Y_ノ    まぁここまでのビル的な物は全部ビルだ

53: 2011/10/24(月) 22:38:08.19 ID:J/JJw3my0
狼「いざ家に入ってみれば、さも客人の様に迎えられたのだ。拍子抜けしたとも」

狼「餓えてた筈が、すっかり食欲も失せてしまった。その後、貴女が盲目だと知ったの

だ」

狼「それから、貴女の元へとよく行くようになった。今思えば、寂しかったのだろう。本

来は群れをなしていたのだから。こんな結果を生んだのは自業自得と言えよう」

娘「そうでしたのね。実は薄々勘付いていたのです」

狼「ほう、何時から」

娘「あなたから、度々獣の臭いがしていて、確信に近づいたのは、あなたにネックレス

を渡した時です。手の甲に触れた感触がヒトの髪と違うものでしたので」

狼「やはりか」

55: 2011/10/24(月) 22:40:22.33 ID:J/JJw3my0
娘「それからです。どうしてあなたは姿をお消しになったのですか?」

狼「貴女に正体がばれてしまうのを恐れたからだ。そうなれば、私は居場所をまた無

くし、本当に独りぼっちになってしまうと思ったのでな」

娘「そんなことはありません! お友達を私は見捨てたりなんかしません!」

狼「友達か、やはり貴女は御優しいなぁ……ガホッ!」ビシャッ

56: 2011/10/24(月) 22:42:30.24 ID:J/JJw3my0
娘「大丈夫ですか? 苦しそうな声……」

狼「どうやら、血を失い過ぎたようだ。もう何も見えなくなってしまいそうだ」

娘「なりません! 見えなくなっては、永遠に暗闇を彷徨ってしまうことになってしま

います! 私以外には誰にも、そのような思いはさせたくありません!」

狼「出来るのであれば、貴女の、目と、なりたかった……」

娘「言ったでしょう! 私は、お友達を見捨てたりはしないと! じいや!」

執事「はい、お嬢様」

娘「早くこの方の手当てを!」

執事「……しかしこの怪我では、もう」

娘「じいや!」

執事「畏まりました」

58: 2011/10/24(月) 22:46:46.57 ID:J/JJw3my0
幾日か経ち


狼「う……む……」

狼「……ここは」

娘「すぅ……すぅ……」

狼「……」

執事「お嬢様はここ3日間、ずっとつきっきりで看病していたのですよ」

狼「!?」

執事「安心しなさい。貴女を治療したのは私だ」

狼「……感謝する」

執事「お嬢様との間に何があったかは聞かない。お嬢様がああ言っていらしたのであ

れば、貴女は信頼できよう」

59: 2011/10/24(月) 22:49:06.50 ID:J/JJw3my0
娘「……あ、あぁ……お気づきになられたのですね! 良かった!」ダキッ

狼「あ痛たたたた!」

娘「あ、申し訳ありません! 私としたことが」

狼「あつつ……いや、もう少しだけ、このままでいていただいてもよろしいか」

娘「では、ゆっくりと」

狼「うむ。……心配をかけて済まなかった。……そうか、私はまだ生きているのだな」

娘「ほとんど生きているのが奇跡なくらいなんです」

61: 2011/10/24(月) 22:52:50.21 ID:J/JJw3my0
狼「先程のご老人が治療をして下さったと」

娘「えぇ、私の執事なのです。私が産まれたときから、そして視力を失ってからも、身の回りの世話をして下さったのです」

狼「借りが出来たようだな」

執事「狼に借りを作らせてしまうとはな。長く生きていると面白いことがある。では、私は他に用事があるのでお邪魔させて貰おう」

狼「恩に着る」

娘「本当に、ありがとう」

執事「お嬢様の為なら、どの様な事でも成し遂げてみせましょう。では」

63: 2011/10/24(月) 22:55:44.67 ID:J/JJw3my0
狼「では、叙任された騎士として、貴女に付き従わせ頂いても、よろしいだろうか。単一の群れではなく、絆としての主従を望みたい」

娘「……えぇ! もちろんです! ですが、お友達であることも、お忘れなく」

狼「あぁ、またお話をしよう」

娘「ではもう放しませんよ? この様なことがもう二度と無いように。一生私につい

てこられると、誓いますか?」

狼「仰せのままに」

~fin~

69: 2011/10/24(月) 22:58:28.32 ID:J/JJw3my0
おわり^q^
まだバッドえんどと番外編がのこってるよ^q^
番外編はイメージぶちこわしだからふんいきをくずさないまま余韻にひたりたいかたはまわれみぎ^q^

バッドor番外編
>>74

74: 2011/10/24(月) 23:01:56.62 ID:bMerKq5z0
番外編

78: 2011/10/24(月) 23:05:05.21 ID:J/JJw3my0
狼娘「……つまり、どういうことなのだ」

娘「どうかしたのですか?」

狼娘「いや、どうかしたというか……どうにかなってしまった」

娘「はい?」

狼娘「人間になってる……」

81: 2011/10/24(月) 23:10:45.73 ID:J/JJw3my0
娘「失礼ッ!」シュバッ モミモミ

狼娘「おい、何故そんな所を触る」

娘「次ィッ!」サワサワ

狼娘「はふっ……んっ、くすぐったいぞ」

娘「最後ッ!」ワシッ

狼娘「んくっ……尻は触るんじゃない」

娘「出ました! 上から89、59、87ですね!」

狼娘「何の数字なんだ」

娘「……圧倒的理不尽ッ!」ガクッ

83: 2011/10/24(月) 23:16:07.29 ID:J/JJw3my0
狼娘「しかし何故このような姿に」

娘「細けぇこたぁいいんです!」

狼娘「いいのか」

娘「そんなことより、貴女は私の忠実なる僕なのですよね? どんな時でも付き従うのであれば当然の帰結です!」

狼娘「……まぁ、そうなる」

娘「じゃあどんな命令でも聞いてくれるのですよね!?」

狼娘「……そうなる」

娘「じゃあ足を舐めてください」

狼娘「なんでそうなる」

88: 2011/10/24(月) 23:25:23.23 ID:J/JJw3my0
娘「ほれほれ、主人の命令が聞けないとでも?」

狼娘「……」

娘「もっとお利口さんだと思ったんですがねぇ、こんな事も出来ないんですか?」

狼娘「……」ウズウズグルグル

娘「拍子抜けですねぇ。じゃあもうやめty……」

狼娘「かぷっ」

娘「~~~~~~っ!!」ゾクゾクッ

狼娘「れろ、ちゅ、ちゅぱ……じゅぶっ、じゅるるっ」

娘「ふぅ、んっ……いい、ですよぉっ、んんっ……もっと、丹念に……そうです、くぅっ」

90: 2011/10/24(月) 23:28:05.46 ID:J/JJw3my0
狼娘「はぁっ、はぁっ」オオイカブサリッ

娘「んっ」ドサリ

狼娘「狼を本気にさせたようだな?」フリフリ

娘「フフッ、やっぱりどの姿でも貴女はケダモノなのね。その証拠の、可愛い耳と尻尾」

狼娘「ケダモノになるのも、たまには悪くない」

娘「キス、してくださいませんか?」

狼娘「仰せのままに……」

93: 2011/10/24(月) 23:30:17.80 ID:J/JJw3my0
狼「……」ムクリ

狼「夢、か……」


「キス、してくださいませんか?」

「仰せのままに……」


狼「……」ゾクリ

狼「もう少し、長くても良かったな」

~fin~

95: 2011/10/24(月) 23:32:18.07 ID:J/JJw3my0
おわり^q^









なんかごめん^q^

96: 2011/10/24(月) 23:32:32.59 ID:LscgHvco0
もう少し長くてもいいんだぜ?

102: 2011/10/24(月) 23:38:08.33 ID:J/JJw3my0
とりあえずありがとな^q^
つぎはいつになるかわからないのぜ^q^
さいごにひとこと^q^












柿ピーのピーはいらない^q^

引用元: 娘「あらあら」狼「む……」