215: 2018/08/21(火) 14:42:02.08 ID:FJIN7o3jo
確認しました
気が向いたら書きます


武内P「正直、動物は苦手です」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(12) アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場 (電撃コミックスEX)
216: 2018/08/21(火) 14:43:49.28 ID:FJIN7o3jo
みく「えっ!? そうなの!?」

武内P「はい」

みく「苦手って、どうして?」

武内P「何故か、とても警戒されてしまいまして」

みく「じゃあ、ネコチャンは!?」

武内P「……」


武内P「……申し訳、ありません」


みく「……!?」

217: 2018/08/21(火) 14:50:02.68 ID:FJIN7o3jo
  ・  ・  ・

みく「――っていう事があったにゃ!」

アーニャ「ミク。声が、大きいです」

のあ「そうなのね」

みく「反応が薄い!」

みく「ネコチャン系アイドルとして、自覚が足りないよ!」

アーニャ・のあ「はあ」


みく「Pチャンの、動物への苦手意識!」

みく「一刻も早く、これを何とかする必要があるにゃ!」


アーニャ・のあ「……はあ」

218: 2018/08/21(火) 14:55:51.26 ID:FJIN7o3jo
みく「まず、ネコちゃんを好きになって貰う!」

みく「そうじゃないと、色々と困るにゃ!」

アーニャ「イズヴィニーチェ、すみません……あの」

アーニャ「困る、とは? 何が、困るのですか?」

みく「あーにゃん、落ち着いて聞いて」

アーニャ「ダー」


みく「あーにゃん、ネコっぽいでしょー?」

みく「つまり、ネコが苦手って事は――」

みく「Pチャンは! あーにゃんが苦手って事になるにゃ!」


アーニャ「シトシトシトシト――!?」


のあ「落ち着いて」

219: 2018/08/21(火) 14:59:27.27 ID:FJIN7o3jo
みく「あーにゃんは、それでも良いの!?」

アーニャ「ニェニェニェニェ――ット!!」

アーニャ「嫌、です!! 駄目、です!!」

アーニャ「アーニャ、ネコミミを捨てます!」

みく「そんな事しても無駄だよ、あーにゃん!」

アーニャ「シトー!? どうして、ですか!?」


みく「ネコミミは、一度つけたら外れないにゃ!」

みく「人は誰しも……心にネコミミを着けてるんだから!」


アーニャ「……ニェート……アー、そんな……!」


のあ「そんな事は無いと思うわ」

220: 2018/08/21(火) 15:03:29.39 ID:FJIN7o3jo
みく「だから、方法は一つしか無いにゃ」

アーニャ「ミク……?」

みく「Pチャンに、動物――ネコチャンを好きになって貰うの!」

みく「そうしたら……むしろ!」

アーニャ「プロデューサーに……好きになって、貰えますね!?」

みく「その通りにゃ! あーにゃん、頑張ろう!」

アーニャ「ダーダーダー! ミク、頑張りましょう!」


みく「――と言う訳で、のあにゃん」

アーニャ「――良い方法、ありますか?」


のあ「あるわ。それも、とても簡単な方法が」


みく・アーニャ「!」

221: 2018/08/21(火) 15:10:00.05 ID:FJIN7o3jo
みく「サクッとあるって言ったにゃ!」

アーニャ「ノア、教えてください!」


のあ「彼が、動物が苦手なのは、動物が彼を警戒するから」

のあ「なら、彼を警戒しない動物と触れ合わせれば良い」

のあ「それにより、苦手意識の排除を図る」

のあ「今回の場合は、彼を警戒しない猫、と言った所かしら」


みく「……でも」

アーニャ「……それは、難しいですね?」


のあ「――いいえ、とても簡単よ」


のあ「……」ポコジャガポコジャガ!


みく「の……のあにゃん?」

アーニャ「そのダンスは……何ですか?」

222: 2018/08/21(火) 15:17:36.49 ID:FJIN7o3jo
のあ「……」ポコジャガポコジャガ!


みく・アーニャ「……」


のあ「……」ポコジャガポコジャガ…

のあ「!」ポン!

のあ「……これで、準備は整ったわ」

のあ「みく、アナスタシア。後は……貴女達次第」


みく・アーニャ「な、何が!?」


のあ「今、彼の瞳に介入したわ」

のあ「彼の瞳は、アイドルは全て猫に見えるようになっている」

のあ「偽りの姿、偽りの声、けれど……彼は、それに気づけない」

のあ「気づけなければ、それは真実と認識されるわ」


みく・アーニャ「!」

ガチャッ、バタンッ!


のあ「……頑張りなさい、みく、アナスタシア」

223: 2018/08/21(火) 15:27:48.12 ID:FJIN7o3jo
  ・  ・  ・

みく「はぁ……はぁ……! 急ぐにゃ、あーにゃん!」

アーニャ「ミク! 遅れているのは、ミク、です!」

みく「とにかく! これで、Pチャンにネコを好きになって貰えるね!」

アーニャ「ダー! アーニャを好きになって貰えます!」

みく「思いっきり愛想を振りまいて、メロメロにしちゃうにゃ!」

アーニャ「ダダッダー! 今日のアーニャは、甘えん坊、ですね!」


ガチャッ!


みく「Pチャン!」

アーニャ「プロデューサー!」


武内P「……! 撫でても、逃げない……!」ジーン…!

凛「にゃ……にゃ~ん///」


みく・アーニャ「!?」

224: 2018/08/21(火) 15:35:56.90 ID:FJIN7o3jo
武内P「何故、事務所に猫がと、思いましたが……」

ナデナデ…

凛「あっ、あっ……にゃにゃ~ん///」

武内P「逃げない……! 撫でても、逃げない……!」ジーン…!

武内P「毛並みもツヤツヤで……キミは、誰かの飼い猫だろうか」

ナデナデ…

凛「あっ、あっ、あっ……アンタが私のプロデューにゃ~ん……///」


みく・アーニャ「……」

みく「凛チャン?」

アーニャ「リン?」


凛「ふにゃ~ん/// 悪くにゃい……」


みく・アーニャ「……」


凛「……」

凛「違うの――っ! これは違うの――っ!」

225: 2018/08/21(火) 15:42:34.23 ID:FJIN7o3jo
武内P「っ!? きゅ、急に……何が!?」

凛「なんか! プロデューサーが! 私を猫って! 猫ってー!」ジタバタ!

武内P「こ、こういう時は、どうすれば……!?」

凛「犬派だけど! 犬派だけど、最近猫もアリだって! そんな感じで!」ジタバタ!

武内P「! 確か、喉を……!」

コチョコチョッ!

凛「っふっ、やっ、ちょっとプロデューサー! くすぐったいってば!」

武内P「! も、もう少し……こう、ですか?」

凛「あっ、やめ、やめ……やめやめ……!///」

武内P「笑顔です……笑顔です……」

凛「やめっ、や、や、にゃ……にゃああ……///」


みく・アーニャ「……」

226: 2018/08/21(火) 15:50:32.94 ID:FJIN7o3jo
武内P「……落ち着いた、ようですね」

ナデナデ…

凛「……///」

武内P「動物は、苦手だと思っていましたが……」

武内P「猫は……はい、可愛いですね」ホッコリ

ナデナデ…

凛「はあぁぁ……!/// これはやばいにゃあ……///」


みく「……と、途中はどうあれ!」

みく「Pチャン、猫を好きになったみたいだね、あーにゃん!」


アーニャ「ニャ――ンッ!」

アーニャ「ニャニャニャニャ――ンッ!」


みく「!?」


武内P「猫が……もう一匹、いや、二匹……?」

227: 2018/08/21(火) 15:58:13.86 ID:FJIN7o3jo
武内P「っ!? お、怒っている……!?」


アーニャ「リンだけ、ズルい、です! ニャン!」

アーニャ「アーニャも、撫でて欲しいです! ニャン!」


武内P「っ……!? ど、どうしたら……!?」

凛「ちょっと、アーニャ! プロデューサー、困ってるでしょ!?」

凛「困って、私を撫でる手が止まってるから! 静かにして!」


アーニャ「ニャ――ンッ! アーニャも!」

アーニャ「アーニャも、撫でて欲しい、です!」

アーニャ「ニャン! ニャン! ニャ――ンッ!」

スリスリッ!


武内P「これは……撫でろと、そういう事……でしょうか?」


アーニャ「ハラショ――ッ! その通り、です! ニャン!」


みく「あ、あの……あーにゃん!?」

228: 2018/08/21(火) 16:06:04.97 ID:FJIN7o3jo
武内P「……しかし……引っ掻かれは、しないでしょうか……?」

そーっ…

アーニャ「ンー! ンー! プロデューサー!」

スリスリッ!

武内P「! この白猫は――」

ナデナデナデナデ

アーニャ「オー♪ アー♪ ニャン♪ ニャニャニャーン♪」

武内P「――人懐っこい……!」

ナデナデナデナデッ

アーニャ「アー、フフッ/// ンフフッ/// ニャンニャーン///」

武内P「こ……これは、とても可愛いですね……!」ジーン…!


みく「目的は達成してるけど!」

みく「達成してるけど、どう見てもやっべー状況にゃあああ!!」

229: 2018/08/21(火) 16:14:35.68 ID:FJIN7o3jo
みく「凛チャン、あーにゃん!」

みく「もう良いでしょ!? さっさと逃げるにゃ!」


凛「みく、何馬鹿な事言ってるの?」

アーニャ「ミク、逃げるのは、アー、バカのする事ですね?」

武内P「! 両手で……二匹の猫を同時に撫でれば――」

武内P「――とても、幸せな気分になれるのでは……!?」

ナデナデナデナデッ

凛・アーニャ「にゃああああ///」

武内P「凄い……! 何という事だろう……!」ジーン…!


みく「二人がバカにゃ!」

230: 2018/08/21(火) 16:19:50.31 ID:FJIN7o3jo
武内P「しかし……もう一匹の猫は、寄ってきませんね」


みく「っ!? よ、寄らないよ!?」

みく「もう、十分ネコチャンを好きになったでしょー!?」


武内P「撫でるには……手が足りませんが」


みく「だっ、だよね! みくの出番は無いにゃ!」


武内P「――膝」ポツリ


みく「へっ?」


武内P「両手で、猫を一匹ずつ撫でつつ……」

武内P「……膝の上に猫を乗せられたら」

武内P「きっと……今よりも、猫を好きになれると、そう、思うのですが」


みく「……!?」

231: 2018/08/21(火) 16:27:24.92 ID:FJIN7o3jo
凛「……みく」

アーニャ「……ミク」


みく「凛チャン……あーにゃん……?」


凛「プロデューサーの膝の上、乗ってあげて」

アーニャ「ダー。リンの、言う通り、です」


みく「で、でも……///」


凛「プロデューサー、そっちを気にして撫でるの止まってるんだよね」

アーニャ「ミク。ネコは、膝の上に乗るもの、ですね?」

凛「うん。ねえ、みくのネコキャラへの思いって、そんなものだったの?」

アーニャ「恥ずかしがっては、いけませんね?」


みく「う……う~っ!」

みく「みくは、自分を曲げないよっ!」

232: 2018/08/21(火) 16:32:02.77 ID:FJIN7o3jo
  ・  ・  ・

みく「はああぁぁぁ……膝の上、落ち着くにゃああ……」

凛「ね、ねえ……ちょっと、後で交代してよ」

みく「無理にゃあああ……みく、ここから動けないにゃああ……」

アーニャ「プロデューサー、ミクだけずるい、です!」

武内P「? もっと、撫でろと……?」

ナデナデナデナデ…

みく・アーニャ・凛「にゃあああ……///」



ちひろ「なっ……何をしてるんですか……!?」



みく・アーニャ・凛「……」

みく・アーニャ・凛「あっ」

233: 2018/08/21(火) 16:39:25.37 ID:FJIN7o3jo
みく「こっ、これには事情があって!」

アーニャ「だっ、ダー! 事情、あります!」

凛「プロデューサーは、私達が猫に見えてて!」


ちひろ「えっ!?」


みく「そうなの! Pチャンは、ネコチャンと戯れてると思ってるにゃ!」

アーニャ「プロデューサーは、動物が、猫が苦手と聞きました!」

凛「なんかそんな感じで! それを治すためで……他意は無いから!」

武内P「……」

ナデナデナデナデ…

みく・アーニャ・凛「ふにゃああああ……///」


ちひろ「わっ、わからないけど……わかりました!」

234: 2018/08/21(火) 16:44:04.78 ID:FJIN7o3jo
武内P「何処かから、迷い込んできたようで――」


ちひろ「にゃん♪ にゃんにゃん♪」

ちひろ「プロデューサーさーん、猫ちゃんだにゃ~ん♪」

ちひろ「可愛いにゃ~ん♪ ほらほら~♪」

ちひろ「にゃにゃにゃにゃ~ん♪」


武内P「えっ?」


ちひろ「……えっ?」


みく「あっ、いやあの、その……ちひろさん」

アーニャ「プラスチーチェ、ごめんなさい……アー、ごめんなさい」

凛「その……猫に見えるの……アイドルだけ、らしいんだよね」


武内P「……」


ちひろ「……」

ちひろ「えっ?」

235: 2018/08/21(火) 16:48:07.29 ID:FJIN7o3jo
武内P「……」

ちひろ「……」


みく「あっ! み、みく達、もう行くね!?」

アーニャ「ダー! レッスンまで、あと二時間しかない、です!」

凛「そっ、そうだね! 遅刻しちゃまずいから!」

みく・アーニャ・凛「――それじゃっ!」

ガチャッ! バタンッ!


武内P「……」

ちひろ「……」

236: 2018/08/21(火) 16:52:16.00 ID:FJIN7o3jo
武内P「……あの」

ちひろ「何ですか?」

武内P「……千川さん」

ちひろ「何ですか?」

武内P「……今のは」

ちひろ「何ですか?」

ちひろ「何なんですか?」

ちひろ「にゃんにゃがにゃーん!?」

武内P「っ!?」

武内P「す、すみません……何でも、ありません」

ちひろ「はい」

237: 2018/08/21(火) 16:59:01.63 ID:FJIN7o3jo
武内P「……」

ちひろ「黙ってないで、何か言ってください」

武内P「えっ!?」

ちひろ「良いですか? 私、ちょっと限界ですよ?」プルプル!

武内P「っ!?」

武内P「そ、その……ですね、ええ、と……はい……!」

ちひろ「……」プルプル!

武内P「ど、動物は、どちらかと言えば、苦手だったのですが……!」

ちひろ「はい、それで?」プルプル!

武内P「……ねっ――」


武内P「猫は、可愛いですね」



おわり

238: 2018/08/21(火) 17:04:03.55 ID:r2fyAALDO
猫は可愛いけど、緑の招き猫はちょっと…

引用元: 武内P「ムラムラ、ですか」