276: 2018/08/22(水) 19:28:33.63 ID:uj5ZVvVKo
>>274
書きます


武内P「利きアイドル、ですか」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(12) アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場 (電撃コミックスEX)
277: 2018/08/22(水) 19:31:40.72 ID:uj5ZVvVKo
未央「そう! プロデューサーなら、わかって当然!」

未央「見た目や声に頼らずに、誰か当ててもらうよん!」

武内P「……なるほど」

武内P「これは……皆さんが、そう望んだ事なのでしょうか?」

CPアイドル達「はいっ!」


武内P「私が、椅子に鎖で縛り付けられたのは――」

ガチャガシャガチャガシャッ!

武内P「――そのためですか?」


CPアイドル達「はいっ!」


武内P「……」

278: 2018/08/22(水) 19:35:12.91 ID:uj5ZVvVKo
武内P「本田さん」

未央「えっ、何?」

武内P「何故、鎖なのでしょうか?」

ガチャガシャッ!

未央「えっ? だって、縄だったら引きちぎって逃げそうじゃん?」

CPアイドル達「うんうん!」


武内P「……」

ガシャンッ!

武内P「……わかりました」

武内P「誰か判別出来るよう、努力します」


CPアイドル達「いえーい!」


武内P「……」

279: 2018/08/22(水) 19:40:12.93 ID:uj5ZVvVKo
未央「さあさあ、それじゃあ目隠しをするよ!」

武内P「……はあ、わかりました」

未央「あ、ちなみにだけど」

武内P「?」

未央「わかんないのが、普通なんだけどさ?」

未央「外れたら外れたで、結構ショックだと思うんだよね」

武内P「えっ?」


CPアイドル達「プロデューサー! ファイトォォォ~……」

CPアイドル達「おーっ!!」


武内P「……」

武内P「……!?」

280: 2018/08/22(水) 19:46:37.85 ID:uj5ZVvVKo
武内P「あの、ショックと言われましても……!」


……シン…


武内P「……」

武内P(返事がない……もう、利きアイドルは始まっているのか)

武内P(確か、皆さんは5m以上離れた位置に並んでいた)

武内P(恐らく、その位置からこちらに歩いてきて……)

武内P(何かをし、私に判別させよう、と)

武内P(……そういう事でしょうね)


サファッ、サファッ


武内P「――諸星さんです」


「にょわっ!?」

281: 2018/08/22(水) 19:52:59.87 ID:uj5ZVvVKo
「どっ、どうしてきらりんだってわかったのぉ!?」


武内P「スカートの、衣擦れの音です」

武内P「諸星さんは、他の方よりも身長が高い分、スカート丈も長いです」

武内P「加えて、今日の服装も、生地の多いロングスカート」

武内P「必然的に、歩く時の衣擦れの音も、その特徴が出ます」

武内P「なので……諸星さんだと、そう、判断しました」

武内P「正解で、間違いないと……そう、思います」


「……あ……はい、合ってるゆ」


武内P「……」


「……!?」

ザワザワッ……!

282: 2018/08/22(水) 19:58:27.66 ID:uj5ZVvVKo
「う、うっきゃ~っ!/// Pちゃん、凄いにぃ!///」

「きらりんの事、歩く音だけでわかっちゃうなんて!///」


武内P「当然の結果です」


「きっ、きらりん! プロデューサーの耳を塞いで!」

「そうにゃ! 歩くだけで当てられちゃ、面白くないにゃ!」

「うんうん! 前に立つまで、お願いきらりちゃん!」

「わ、わかったゆ! きらりんに、お任せ~! えいっ!」


武内P「……」

武内P(何も……聞こえない)

283: 2018/08/22(水) 20:01:57.65 ID:uj5ZVvVKo
武内P「……」


武内P「……」

武内P(前に立つまで、という事は……何かをする、と言う意味だろうか)

武内P(鎖で縛りつけ、これ以上、何をしようと言うのだろう)

武内P(……)

武内P(可能な限り……遠くで、当てなければ)

武内P(……何をされるか、わかりませんから)


…フワッ


武内P「――緒方さんです」


「えうっ!?」

284: 2018/08/22(水) 20:07:12.02 ID:uj5ZVvVKo
「あ、あの……なんで、わかったんですか……!?」


武内P「匂いです」

武内P「緒方さんは、今日、三村さんとお茶をしましたね?」


「は、はい……しました、けど……」

「あっ! その時の、ケーキの匂いですか!?」


武内P「それもあります」

武内P「ですが、それに加えて、青葉の香りが混じっています」

武内P「これは、緒方さんがお茶の時に、四葉のクローバーを探していたため」

武内P「青葉の香りが割合多めに感じたので……」

武内P「緒方さんだと、そう、判断しました」


「あっ……えっと、その……合ってます」


武内P「……」


「……!?」

ザワザワッ……!

285: 2018/08/22(水) 20:13:51.38 ID:uj5ZVvVKo
「ぷ、プロデューサー……そんな事まで、わかっちゃうんですね……///」

「え、えへへ……照れくさいけど、な、なんだか……嬉しいです///」


武内P「当然の結果です」


「にょ、にょわっ!? び、ビックリして手を離しちゃってたにぃ!」

「いや~、さすがにあれは驚くでしょ。でも、中々やるじゃんか」

「でもさー、Pくん、次も匂いで当てちゃいそうじゃない?」

「じゃあ……わたしも当てられたから、プロデューサーの……は、鼻をつまむね///」


武内P「……」

武内P(目も、耳も、鼻も……きかない)

286: 2018/08/22(水) 20:19:46.93 ID:uj5ZVvVKo
武内P「……」


武内P「……」

武内P(皆さんは……この状態で、私にどうしろと?)

武内P(……だが、諦めてはいけない)

武内P(皆さんは、私の……大切な、アイドルなのだ)

武内P(その、笑顔のためならば――!)


…つんっ!


武内P「――新田さんです」


「違います」


武内P「鎖の上からも、正確に乳首をつついてくる」

武内P「これは、新田さんにしか出来ない芸当です」

287: 2018/08/22(水) 20:25:20.71 ID:uj5ZVvVKo
「違います」

つんつんつんつんっ!


武内P「やめてください、新田さん」

武内P「そして――」


「……」

つんつんつんつんっ!


武内P「――アナスタシアさん」


「ニェッ、ニェート! 違い、ます!」

つんつんつんつんっ!

「アーニャは、そんな事しない、です!」

つんつんつんつんっ!


武内P「今、私の耳は聞こえていませんが」

武内P「お二人とも、否定しながら乳首をつつき続けていますね?」


「……!?」

ザワザワッ……!

289: 2018/08/22(水) 20:33:51.23 ID:uj5ZVvVKo
「あっ、アーニャちゃん! ひるんじゃ駄目!」

「ですが、美波! バレバレ、です!」

つんつんつんつんっ!


武内P「これ以上、続けるつもりでしたら」

武内P「……検討します」


「「……何を?」」

…ピタッ!


武内P「検討させて頂きます」


「「……」」


武内P「やめていただけて、何よりです」


「……!?」

ザワザワ…!

290: 2018/08/22(水) 20:41:52.99 ID:uj5ZVvVKo
武内P「諸星さん、耳を聞こえるようにして頂けますか?」

武内P「……はい、ありがとうございます」

武内P「緒方さん、あの、鼻をつまむのも……はい」

武内P「……はい、ありがとうございます」


武内P「皆さん、もう、十分ではないでしょうか?」

武内P「利きアイドル……成功という事で」


「……」


武内P「……」

291: 2018/08/22(水) 20:47:07.16 ID:uj5ZVvVKo
武内P「……ちなみに、ですが」

武内P「人数が、増えていますね?」


「……増えてないけど?」


武内P「諸星さん、緒方さん」

武内P「どちらでも良いので……目隠しを取って頂けますか?」

武内P「……はい、ありがとうございます」


CPアイドル達「……」

クローネ達「……」


武内P「……」

292: 2018/08/22(水) 20:53:51.05 ID:uj5ZVvVKo
武内P「……ちなみに、ですが」

武内P「次は、速水さんの番でしたね?」


奏「えっ!?」


武内P「宮本さん、少し前の、速水さんの物真似をお願いします」


フレデリカ「はいはーい♪」

フレデリカ「――あら、ちょうどいい所が空いてるじゃない」クネッ

フレデリカ「――ふふっ、どんな表情をするのか……」クネッ

フレデリカ「――隠れてて、見られないのは、残念だけど……ね」クネクネッ


アイドル達「似てる!」


武内P「……良い、物真似です」


奏「ちょっと!? そういうのやめてくれる!?」

293: 2018/08/22(水) 21:03:10.51 ID:uj5ZVvVKo
武内P「皆さん」

武内P「私は、皆さんがアイドルとして輝く姿を見たいと、そう、思います」

武内P「そして、貴女の声を聞けないのは、残念でなりません」


アイドル達「……」


武内P「なので、利きアイドルは終わりで……宜しいですね?」


アイドル達「……はい」


武内P「ありがとう、ございます」

武内P「わかって頂けたようで、幸いです」

武内P「……ですので、あの」

ガチャガシャガチャガシャッ!


アイドル達「……」


武内P「この拘束を解いて頂けますか?」

294: 2018/08/22(水) 21:09:22.96 ID:uj5ZVvVKo
武内P「皆さん」

武内P「私はプロデューサーで、貴女達は、アイドルです」

武内P「ですので、今の私の姿を見て、ですね」


アイドル達「……」ジィッ


武内P「――あれ? 色々するチャンスなのでは?」

武内P「という、顔を……しないで頂けますか?」


アイドル達「……」


武内P「待ってください」

武内P「アイコンタクトで会話しないでください」

武内P「……待ってください」

ガチャガシャガチャガシャッ!


アイドル達「……」ジィィッ


武内P「……」

295: 2018/08/22(水) 21:16:02.61 ID:uj5ZVvVKo
武内P「皆さん」

武内P「すぐにでも私の拘束を解かないと、後悔する事になります」

武内P「それでも……良いのですか?」


アイドル達「はいっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「ですが……それだけに、残念でなりません」


アイドル達「?」


武内P「時間切れです」


ガチャッ!

ちひろ「おはようござ――」


アイドル達「あっ」


ちひろ「――い……ます」


武内P「千川さん……良い、タイミングです」

ガチャガシャガチャガシャッ!

296: 2018/08/22(水) 21:24:06.64 ID:uj5ZVvVKo
  ・  ・  ・

武内P「千川さん、ありがとうございます」

武内P「おかげで、助かりました」

ちひろ「鎖で縛られて、何事かと思いましたよ!?」

武内P「ええ……ですが、大丈夫だと思っていました」

ちひろ「えっ?」


武内P「千川さんが……必ず来てくれる、と」

武内P「……そう、信じていたので」


ちひろ「……」

ちひろ「……囚われのヒロインみたいな台詞、言わないでください」

297: 2018/08/22(水) 21:33:15.64 ID:uj5ZVvVKo
武内P「彼女たちを刺激しないよう、大声を出さず」

武内P「且つ、千川さんが来るまで保たせよう、と」

武内P「……そう、必氏でした」

ちひろ「鎖で縛られてたら……逃げられませんもんね」

武内P「……はい」


武内P「引きちぎった鎖の破片が、ですね」

武内P「万が一、皆さんに当たらないとも……限りませんから」


ちひろ「……」

ちひろ「あ、はい」

299: 2018/08/22(水) 21:45:51.98 ID:uj5ZVvVKo
ちひろ「でっ、でも! よくわかりましたね!」

ちひろ「私が入室してくるタイミングが!」

武内P「それは……はい」

武内P「千川さんのログイn……出勤時間は、正確ですし」

武内P「何より、それを頼みに時間を稼いでいましたから」

武内P「ドアの外の気配を探るのに、全神経を集中していました」

ちひろ「もし……私が遅刻してたら?」

武内P「……すみません」


武内P「何故、そんな恐ろしいことを言うのですか?」


ちひろ「……」

300: 2018/08/22(水) 21:54:24.56 ID:uj5ZVvVKo
ちひろ「えっと……その、すみません」

武内P「あっ、いえ……こちらこそ」

武内P・ちひろ「……」

ちひろ「まっ、まあ! これで、皆もわかってくれましたよ!」

ちひろ「利きアイドルの結果――」


ちひろ「プロデューサーさんが、腕利きだ、って♪」


武内P「……そう、でしょうか」

武内P「本当にそうならば、今回のような事に、ならなかったのでは、と」

武内P「……そう、思います」


ちひろ「もう、何言ってるんですか!」

ちひろ「そういう時のために、アシスタントの私がいるんです!」


ちひろ「口利きは、任せてください♪」



おわり

301: 2018/08/22(水) 22:12:07.78 ID:uj5ZVvVKo
何故かIDが変わってました
これは初なのと、書き込みエラーも大分増えてきたので板やばいかもですね
おやすみなさい

302: 2018/08/22(水) 22:27:45.77 ID:t8QYfFw80

最近ちひろさん大正義回が多いないいぞー
ちひろさんとの大人な恋愛も見てみたい



引用元: 武内P「ムラムラ、ですか」