420: 2018/08/26(日) 21:35:24.55 ID:D7lAIHHno
>>408
書きます


武内P「ゼクシィ、ですか」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(12) アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場 (電撃コミックスEX)
421: 2018/08/26(日) 21:38:32.11 ID:D7lAIHHno
武内P「……何故、私のデスクの上に?」

武内P「……」

武内P「書類に挟まっていたので、手違い……でしょうか」

武内P「……」

…スッ

武内P「……」

ペラッ…ペラッ…

武内P「……」

422: 2018/08/26(日) 21:41:19.80 ID:D7lAIHHno
武内P「……」

ペラッ…ペラッ…

武内P「……」


ガチャッ


ちひろ「……危ない危ない」

ちひろ「あんなに大きい雑誌を忘れるなんて……」

ちひろ「……疲れてるのかな」


武内P「千川さん、お疲れ様です」


ちひろ「あれっ? プロデューサーさん?」

ちひろ「今日は、戻ってくるのが遅くなるはずじゃ――」

ちひろ「――っ!?」


武内P「?」

…ペラッ

423: 2018/08/26(日) 21:44:10.67 ID:D7lAIHHno
ちひろ「あの……その、手に持ってるのは……?」

武内P「ああ、これですか」

武内P「デスクの上に、置かれていたので……」

武内P「せんか」


ちひろ「違います」


武内P「……えっ?」


ちひろ「違いますよ? プロデューサーさん♪」ニコッ


武内P「……は、はあ」

武内P「そう……ですか」

424: 2018/08/26(日) 21:52:08.08 ID:D7lAIHHno
  ・  ・  ・

武内P「……成る程、そういう事でしたか」

ちひろ「はい」


ちひろ「アイドルは、女の子が憧れる存在でもありますよね」

ちひろ「それで、女の子の小さい頃の夢が、お嫁さん」

ちひろ「……なんて、聞いたことありません?」

ちひろ「だから、ゼクシィが、プロデュースの役に立つかなと思いまして」

ちひろ「決して、何か意味があっての事じゃありません」

ちひろ「プロデューサーさん、わかっていただけました?」


武内P「……」

武内P「はい」

425: 2018/08/26(日) 21:55:43.03 ID:D7lAIHHno
武内P「そう、でしたか」

武内P「ありがとうございます、千川さん」


ちひろ「いえいえ、気にしないでください」

ちひろ「最近、ちょっと疲れが溜まってたりとか、関係ありませんから」

ちひろ「あっ、でも、ちょっと中身を確認してみたんですけど……」

ちひろ「……あー、やっぱり良いなぁ、ってなりました」

ちひろ「あっ、今のは、憧れるなっていう意味だけですからね?」

ちひろ「プロデューサーさん、わかっていただけました?」


武内P「……」

武内P「はい」

426: 2018/08/26(日) 22:03:44.83 ID:D7lAIHHno
武内P「私も、先程少し中身を見てみたのですが……」

武内P「……はい、参考になる部分も、ありました」

ちひろ「えっ?」

武内P「特に、キャッチコピーは、素晴らしいですね」

ちひろ「ああ、『プロポーズされたら、ゼクシィ!』ですよね?」

武内P「はい。それに加えて……」


武内P「結婚しなくても幸せになれる、この時代に、私は――」


ちひろ「……っ」


武内P「――あなたと結婚したいのです」


ゼクシィ~ン♪


ちひろ「っ……!」


武内P「……というコピーg」

ちひろ「――はいっ♪」ニコッ!


武内P「……えっ?」

427: 2018/08/26(日) 22:08:38.47 ID:D7lAIHHno
武内P「あの……千川さん?」

ちひろ「買っておいて良かった、ゼクシィ……!」

武内P「千川さん?……あの、千川さん?」


ちひろ「はいっ♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「ですが、その……どうか、されたのですか?」

ちひろ「えっ? どうか、って……」

武内P「……」


ちひろ「……すみません、プロデューサーさん」

ちひろ「少し、一人にして貰えますか?」


武内P「……は、はあ」

428: 2018/08/26(日) 22:15:30.32 ID:D7lAIHHno
  ・  ・  ・

武内P「……」

武内P(……何故、千川さんは落ち込んでしまったのだろうか)

武内P(……)

武内P(……少ししたら、戻って仕事をしなければ)


早苗「あら! 珍しい人が居るじゃない!」

瑞樹「確か、さっき戻ってきたのを見かけたわ」

楓「おはようございます」ペコリ


武内P「……片桐さん、川島さん、高垣さん」

武内P「おはよう、ございます」


早苗「おはようございます。で、サボりならタイホするわよ?」

瑞樹「おはようございます。そんなタイプじゃないでしょう?」


武内P「いえ……実は――」

430: 2018/08/26(日) 22:20:13.48 ID:D7lAIHHno
  ・  ・  ・

武内P「――という事が、ありまして」

早苗・瑞樹・楓「ゼクシィの、キャッチコピー」

武内P「……はい」


武内P「コピーを言ったら、千川さんはとても喜んでいる様子で……」

武内P「……そして、すぐに落ち込まれてしまったのです」

武内P「その理由が、私には……よく」


楓「そのコピーは、どういったものだったんですか?」

楓「すみません……私、そういったものに疎くて」


武内P「はい、それは――」


早苗・瑞樹「っ!?」

431: 2018/08/26(日) 22:27:00.50 ID:D7lAIHHno
早苗「まずいわよ! 早く、耳を塞いで!」バッ!

瑞樹「わかってるわ! ほら、楓ちゃんも!」バッ!

早苗・瑞樹「早く!」

楓「? は~い♪」

…そっ

早苗・瑞樹「私達のじゃなく、自分の耳を!」


武内P「結婚しなくても幸せになれる、この時代に、私は――」


楓「……」


武内P「――あなたと結婚したいのです」


ゼクシィ~ン♪


楓「っ!」ビクッ!


武内P「……というコピーd」

楓「……」


楓「……」…ポロッ


武内P「……えっ?」

432: 2018/08/26(日) 22:35:44.91 ID:D7lAIHHno
武内P「あ、あのっ!? た、高垣さん!?」

楓「えっ?……あっ?」ポロポロッ

武内P「どっ、どうか、されましたか!?」


楓「……ふふっ、急な申し出は、もう、仕出かさないでくださいね? うふふっ」ニコッ!

楓「そのお話、お受k」


早苗・瑞樹「ストップストップ! 楓ちゃん、スト――ップ!」

早苗「なんか、こんなノリじゃ駄目でしょ!?」

瑞樹「楓ちゃん! 貴女、今日『こいかぜ』歌ったわね!?」

楓「えっ? はい、レッスンの時に……」

早苗・瑞樹「それだわ!」


武内P「あっ、あの、皆さん……?」


早苗・瑞樹「早く行って!」


武内P「いっ、いえ、ですが……」


早苗・瑞樹「早く!」


武内P「っ!? わ、わかりました!」

433: 2018/08/26(日) 22:40:10.22 ID:D7lAIHHno
  ・  ・  ・

武内P「……はい……ええ、そうですか」

武内P「……さりげなくテンションがマックスだった?」

武内P「は、はぁ……ええ、わかりました」

武内P「埋め合わせ?」

武内P「……えっ!? あの、待ってください! オールは!」

武内P「待ってください! それは、流石に強引すぎます!」

武内P「待ってください、オールは! 待っ……」

武内P「……」


武内P「何故……こんな目に……」

435: 2018/08/26(日) 22:46:49.88 ID:D7lAIHHno
武内P「……」ションボリ

武内P(……戻ったら、千川さんも居なかった)

武内P(ゼクシィのキャッチコピーを言っただけだと言うのに……)


ガチャッ!


未央「おっはよーございまーす!」

卯月「プロデューサーさん、おはようございます♪」

凛「おはよう、プロデューサー」


武内P「……本田さん、島村さん、渋谷さん」ションボリ

武内P「おはよう……ございます」ションボリ


未央・卯月・凛「……?」


武内P「……」ションボリ

436: 2018/08/26(日) 22:52:15.16 ID:D7lAIHHno
  ・  ・  ・

武内P「……と言う事が、ありまして」ションボリ


未央「んー、イマイチわからないかなぁ」

卯月「はい……だって、まだ高校生ですし」

凛「ふふっ、でもさ、卯月は良いお嫁さんになるんじゃない?」

未央「あっ、それわかる! いつまでもラブラブって感じの!」

卯月「もっ、もー!/// からかわないでください!///」


武内P「……」ションボリ


未央「とっ……とりあえずさ!」

卯月「はっ、はい! どんなキャッチコピーだったんですか?」

凛「それがわからないと、理由も予想しようが無いかな」


武内P「……はあ」

437: 2018/08/26(日) 23:00:15.50 ID:D7lAIHHno
未央「ほら、プロデューサー! シャキッとしてって!」

卯月「笑顔です、プロデューサーさん♪」

凛「さすがに、それは難しいんじゃない?」

未央・卯月・凛「――はい、どうぞ」

武内P「……努力、してみます」


武内P「――結婚しなくても幸せになれる、この時代に」キリッ!


未央「っ!///」


武内P「……私は――」キリリッ!


卯月「っ!///」


武内P「――あなたと結婚したいのです」


ゼクシィ~~ンッ♪


凛「っ!?///」


武内P「……という、コピーです」

438: 2018/08/26(日) 23:09:14.93 ID:D7lAIHHno
武内P「確かに、良いコピーだと……そう、思います」

武内P「ですが……一体、何が――」


未央「わっ、私……まだ、15歳だよ!?///」

未央「急にそんな事言われても……こ、困るじゃん///」

未央「で、でも……16歳になったら、その時は……その……///」

卯月「えっと、あ、あははは……うぅっ……!///」

卯月「あの……ですね、その……あうぅっ……///」

卯月「がっ……頑張ります!/// だから、宜しくおねがいします!///」


武内P「――何がですか!?」


凛「ちょっと! 二人共!?」

439: 2018/08/26(日) 23:21:10.45 ID:D7lAIHHno
凛「未央! 卯月!」

未央・卯月「……はっ!?」ビクッ!

未央「やっ、やばかった! 今の、やばかった!」

卯月「キャッチ! キャッチされましたよね!?」

凛「……もう、しっかりしてよ、二人共」

未央・卯月「……すみません」


凛「今、言われたのは私だから」


未央・卯月「えっ?」


凛「……二人っきりじゃないのは、少し残念だったけど」

凛「まあ――悪くないかな♡」


武内P「……」

武内P「えっ!?」

440: 2018/08/26(日) 23:28:58.03 ID:D7lAIHHno
未央「しっ……しぶりん……?」

凛「何?♡」

卯月「凛ちゃん!? あの、様子が……」

凛「どうしたの?♡」

武内P「しっ、渋谷さん……?」

凛「もう……さっきから何?♡」


凛「変なものでも見るような目で♡」


未央「だって、変なんだもん!」

卯月「凛ちゃん!? あの、大丈夫ですか!?」

凛「えっ?♡ うん、大丈夫だよ♡」


凛「式には、ちゃんと二人も呼ぶから♡」


未央・卯月「何の!?」

武内P「……!?」

441: 2018/08/26(日) 23:39:33.67 ID:D7lAIHHno
未央「戻ってきて! 戻ってきてよ、しぶりん!」

凛「二人共……ごめん♡」

卯月「どうして謝っ……謝ってる感じしませんよ!?」

凛「私……――行くよ♡」


凛「蒼い風♡が、駆け抜けるように♡」


未央「やばいって! 完全にハートキャッチされてるよ、あれ!」

卯月「プロデューサーさん! 凛ちゃんにかけた魔法をといてください!」

武内P「そっ、そう言われましても……!?」


凛「一緒にいる二人がずっと――」

凛「――一緒に居ることを決める♡」

凛「ただ、それだけの……大いなる喜びでした♡」


未央・卯月・武内P「……!?」

442: 2018/08/27(月) 00:01:01.71 ID:JtTkuJQ2o
  ・  ・  ・

武内P「……」

武内P「……ゼクシィを買ってくる、と」

武内P「そう言って、何とか逃げられました……が」

武内P「……」


武内P「責任を……取る必要が、あるかも知れませんね」


武内P「……」

武内P(アイドルとしての姿を……ずっと見続けていきたい、と)

武内P(……そう、思っていたが)

武内P(まずは……部長に報告すべきだろう)

武内P(そして、最悪の場合は、一からスタートしよう)


武内P「リクルートから」



おわり

443: 2018/08/27(月) 00:13:36.84 ID:gtTETmaJ0
この流れで転職なんてしたら千川さん泣いちゃうだろうな

444: 2018/08/27(月) 00:17:09.07 ID:kWIBXvyZo
凛「お父さん、花屋の店員のアルバイトさあ」
この後こうなりかねないのか

引用元: 武内P「ムラムラ、ですか」