864: 2018/10/21(日) 19:33:09.32 ID:4eXdRCL1o
>>861
書きます


武内P「ゼロカ口リー論、ですか」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(12) アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場 (電撃コミックスEX)
865: 2018/10/21(日) 19:35:30.30 ID:4eXdRCL1o
かな子「はい♪」ニコニコ!

武内P「それが、何か?」

かな子「私、ゼロカ口リー論を知って感動したんです!」ニコニコ!

武内P「あの、何故?」

かな子「えっ? だって、ゼロカ口リー論だと――」


かな子「ゼロカ口リーだから、食べ放題ですよね♪」ニコニコ!


武内P「……」

武内P「三村さん?」

866: 2018/10/21(日) 19:38:16.65 ID:4eXdRCL1o
かな子「本当に、世界が広がりました!」ニコニコ!

武内P「あの、三村さん」

かな子「もっと早く、この理論を知っていればなぁ~!」ニコニコ!

武内P「待ってください」

かな子「でも! これからは安心してください♪」ニコニコ!


かな子「ゼロカ口リー論で大丈夫です♪」ニコニコ!


武内P「……」

武内P「三村さん」

867: 2018/10/21(日) 19:41:57.59 ID:4eXdRCL1o
かな子「うふふっ、遠慮なくお菓子を作っちゃいますよ♪」ニコニコ!

武内P「ゼロカ口リー論と言うのは、ですね」

かな子「あっ! 皆にも、教えてあげないと!」ニコニコ!

武内P「三村さん」

かな子「それで、皆で事務所でお茶会をするんです♪」ニコニコ!


かな子「お菓子たっぷりの……ふふっ! 幸せな毎日です♪」ニコニコ!


武内P「……」

武内P「……三村さん」

868: 2018/10/21(日) 19:45:51.82 ID:4eXdRCL1o
かな子「プロデューサーさん、甘い物は大丈夫ですよね?」ニコニコ!

武内P「三村さん、待ってください」

かな子「明日はケーキにしちゃおっと!」ニコニコ!

武内P「三村さん」

かな子「生クリームたっぷりの、あま~いケーキ♪」ニコニコ!


かな子「一人ずつに、ワンホールで!」ニコニコ!


武内P「……」

869: 2018/10/21(日) 19:49:01.52 ID:4eXdRCL1o
武内P「三村さん」

かな子「生クリームは、北海道産のを使うのがポイントです♪」ニコニコ!

武内P「本当は、わかっているのでしょう?」

かな子「北海道の雄大な大地に、カ口リーが還っていくんです♪」ニコニコ!

武内P「三村さん」


武内P「ゼロカ口リー論は、幻です」


かな子「……」

かな子「プロデューサーさん?」

870: 2018/10/21(日) 19:54:09.54 ID:4eXdRCL1o
武内P「ドーナツ等の、中心が空洞の食べ物は――」

かな子「ゼロカ口リーです!」

武内P「カ口リーは、中心に集まる性質がある、でしたか」

かな子「だから、ゼロカ口リー! 形も、ゼロを表してます!」

武内P「……」


武内P「それは、間違いです」


かな子「!?」

かなこ「プロデューサーさん!?」

871: 2018/10/21(日) 20:00:25.22 ID:4eXdRCL1o
武内P「ドーナツ化現象をご存知ですか?」

かな子「! それは……素敵な響きですね?」

武内P「夜間は、都市郊外や衛星都市の人口が増加」

武内P「結果的に、中心部に空洞が発生するという都市現象です」

かな子「えっと……つまり?」


武内P「夜に食べるドーナツは、物凄く太ります」


かな子「!?」

かな子「プロデューサーさん!?」

872: 2018/10/21(日) 20:04:06.24 ID:4eXdRCL1o
かな子「待って……待ってください……!」

武内P「昨晩、ドーナツをいくつ食べましたか?」

かな子「三個! 三個です!」

武内P「本当の事を仰ってください」

かな子「三個! 三個です!」


武内P「三個と三個で、合計六個ということですね?」


かな子「……」

かなこ「美味しかったですよ?」

873: 2018/10/21(日) 20:08:04.84 ID:4eXdRCL1o
かな子「でも、理論的に考えてください」

武内P「三村さん」

かな子「ドーナツ化現象とドーナツに、関連性はありません」

武内P「三村さん」

かな子「ううん、もしも関係してるとしたら――」


かな子「ドーナツ化現象の、中心の空洞部分」

かな子「そこは、ゼロカ口リー地帯です」

かな子「つまり、そこでは何を食べてもゼロカ口リーです」


武内P「……」

874: 2018/10/21(日) 20:12:06.98 ID:4eXdRCL1o
武内P「では、都市中心ではカ口リーを摂取出来ないのでしょうか?」

かな子「そんな事はないですよ、大丈夫です」

武内P「はい、当然ですね」

かな子「ただ、本気を出せばゼロカ口リーです」


かな子「私、本気です」

かな子「だから、ゼロカ口リーです♪」ニコッ!


武内P「……」

武内P「……三村さん」

875: 2018/10/21(日) 20:17:32.30 ID:4eXdRCL1o
武内P「こちらに、体重計があります」

かな子「はい♪」ニコニコ!

武内P「はい、ではなく」

かな子「いいえ?」ニコニコ!

武内P「違います」


武内P「こちらの体重計に、乗って頂けますか?」


かな子「!?」

かな子「プロデューサーさん!?」

876: 2018/10/21(日) 20:21:05.43 ID:4eXdRCL1o
かな子「体重計に乗せて、何をするつもりですか?」

武内P「体重を量ります」

かな子「? 体重を……えっ? 何がですか?」

武内P「三村さん、体重計に乗ってください」

かな子「? カ口リーは、ゼロですよ?」


武内P「量るのは、貴女の体重です」


かな子「!?」

かな子「プロデューサーさん!?」 

877: 2018/10/21(日) 20:24:19.19 ID:4eXdRCL1o
かな子「どうして、私の体重を量るんですか?」

武内P「説明が、必要ですか?」

かな子「すみません、マシュマロを食べても?」

武内P「何故ですか?」

かな子「ちょっと、理解が追いつかなくて……」


かな子「マシュマロは、白いからカ口リーは白紙」

かな子「それに、美味しいから大丈夫です」


武内P「……」

武内P「三村さん」

878: 2018/10/21(日) 20:29:58.62 ID:4eXdRCL1o
武内P「体重計に、乗ってください」

かな子「ゼロカ口リーです」

武内P「三村さん、体重計に、乗ってください」

かな子「美味しいから大丈夫です」

武内P「三村さん」


武内P「本当に、そう思っていますか?」


かな子「……」

かな子「プロデューサーさん」

879: 2018/10/21(日) 20:34:21.01 ID:4eXdRCL1o
かな子「私だって、わかってるんです」

武内P「そう、ですか」

かな子「レッスン前の更衣室で、ですね」

武内P「……」

かな子「皆が、『マジで?』って顔で私を見たんです」


かな子「それで、私は悲しくなりました」

かな子「だから、お菓子を食べて嬉しくなれば――」

かな子「――打ち消し合って、カ口リーゼロですね?」


武内P「……」

武内P「三村さん?」

880: 2018/10/21(日) 20:37:57.25 ID:4eXdRCL1o
かな子「確かに、ゼロカ口リー論は幻かも知れません」

武内P「間違いなく、幻です」

かな子「でも、私はアイドルなんです」

武内P「三村さん?」


かな子「ファンの皆さんに、幻想的で幸せな世界を見て貰いたい」

かな子「そう思うのって、いけない事でしょうか?」

かな子「ゼロカ口リー論で、更に、美味しいから大丈夫」

かな子「それじゃ、駄目なんでしょうか?」


武内P「……」

武内P「駄目です」

881: 2018/10/21(日) 20:43:40.05 ID:4eXdRCL1o
かな子「甘いものを食べて、美味しいと思った……幸せな気持ち」

武内P「……確かに、貴女が甘い物を食べている時の表情」

武内P「それは、とても幸せそうです」


かな子「その幸せな気持ちにカ口リーを乗せて、ファンの人たちへ届ける」


武内P「待ってください」


かな子「それが――私の、ゼロカ口リー論です」ニコッ!


武内P「三村さん」

武内P「……良い、迷惑です」

882: 2018/10/21(日) 20:52:09.03 ID:4eXdRCL1o
  ・  ・  ・

かな子「――どうしたんですか?」

かな子「また、呼び出しだなんて……」

武内P「三村さん」

武内P「ゼロカ口リー論を広めましたね?」

かな子「今日は、チョコチップスコーンを焼いてきました♪」


武内P「私に、苦情が届いています」


かな子「スコーンは、体重がスコーンと落ちるのが語源です」

かな子「だから、ゼロカ口リー」

かな子「むしろ、痩せすぎ注意の食べ物です」

883: 2018/10/21(日) 20:56:29.58 ID:4eXdRCL1o
武内P「担当アイドルの体重が増えた、と」

武内P「どうしてくれるんだ、と」

武内P「……そう、苦情が届いています」

かな子「怒ってましたか?」

武内P「どう、思われますか?」


かな子「怒ってたなら……大丈夫ですね♪」ニコッ!


武内P「……」

武内P「三村さん?」

884: 2018/10/21(日) 21:04:23.14 ID:4eXdRCL1o
かな子「怒ると疲れるのは、カ口リーを消費するからです」

かな子「そんな、カ口リーを消費する程の、熱意」

かな子「その熱意が、担当アイドルに向いていれば」

かな子「すぐにカ口リーは消費されて、体重も減ります♪」ニコッ!


武内P「なるほど」

武内P「怒りの矛先が私だからいけないのだ、と」

武内P「だから、私の体重が減っていくのだ、と」

武内P「……そういう訳ですか」


かな子「……」

かな子「プロデューサーさん?」

885: 2018/10/21(日) 21:11:36.26 ID:4eXdRCL1o
かな子「体重、減ってるんですか?」

武内P「はい」

かな子「ずるくないですか?」

武内P「いいえ」


かな子「ゼロカ口リー論は幻だって……!」

かな子「……そう、言ったのに!」

かな子「あっ……このクッキー、美味しい~♪」ニコニコ!


武内P「ゼロカ口リー論が、本当ならば」

武内P「貴女は、今、物凄い勢いでカ口リーを消費している筈です」

武内P「それこそ……ガリッガリになってしまう程」


かな子「美味しいから大丈夫です♪」ニコッ!




おわり

886: 2018/10/21(日) 22:43:12.24 ID:rMibUwCko
他のアイドルの方々はむしろ痩せすぎと思うのでそのあたりプロデューサーも気にするべき
骨と皮じゃん…

引用元: 武内P「ムラムラ、ですか」