1:◆aDRXZRX9R2 2017/04/05(水) 00:51:18.020 ID:XzR5RxJT0.net
お題
>>2
>>3
>>4

あからさまな荒らしやコピペAAは安価下

2: 2017/04/05(水) 00:52:17.307 ID:6mtBsslfd.net
大学

3: 2017/04/05(水) 00:52:32.032 ID:JBVagJK90.net
純愛

4: 2017/04/05(水) 00:53:37.173 ID:JthW8zK/0.net
挫折

13: 2017/04/05(水) 01:01:16.764 ID:XzR5RxJT0.net
 高校を卒業して数か月が経った。



ガヴリール「ヴィーネ、ノートコピーとらせて」

ヴィーネ「しっかり授業は出てるんでしょうね」

ガヴリール「出席を取るやつだけはね」

 勉強熱心なヴィーネと、ネトゲから離れたくなかった私はそのまま進学した。
 サターニャとラフィエルはそれぞれ魔界と天界に帰ったらしい。

ヴィーネ「ノートだけじゃ単位取れないわよ?」

ガヴリール「その時はヴィーネが教えてくれるでしょ」

ヴィーネ「高校までとは違うんだから」

ヴィーネ「私だってそんなに余裕じゃないわよ」

7: 2017/04/05(水) 00:57:03.354 ID:zJ+1B5220.net
クッソ重苦しくなりそう

16: 2017/04/05(水) 01:08:16.785 ID:XzR5RxJT0.net
ヴィーネ「大学は自分で勉強するところなんだから」

ヴィーネ「ガヴもやりたい事みつけなきゃ」

ガヴリール「別にこの学部でやりたいことなんてないし」

ガヴリール「ネトゲさえ出来ればそれでいい」

ヴィーネ「あんたはブレないわね……」

ガヴリール「ヴィーネがいれば単位は大丈夫だと思ったし」

ガヴリール「頼りにしてるぞ」b

17: 2017/04/05(水) 01:12:16.984 ID:XzR5RxJT0.net
ガヴリール「ヴィーネはこの文学部で何かやりたいことあるのか?」

ヴィーネ「うん」

ヴィーネ「小説を書いてみたいと思ってて」

ガヴリール「小説か」

ガヴリール「ヴィーネは映画とか好きだし」

ガヴリール「創作は向いてるんじゃないか?」

ヴィーネ「そうだといいんだけど」

ガヴリール「構想とかはあるの?」

ヴィーネ「やっぱり恋愛よね」

ガヴリール「なるほど」

19: 2017/04/05(水) 01:15:07.779 ID:XzR5RxJT0.net
ヴィーネ「特に純愛って素晴らしいと思わない?」

ヴィーネ「見返りを求めない無償の愛」

ヴィーネ「いい……最高だわ」

ガヴリール「お、おう」

ヴィーネ「今の課題がひと段落したら一度書いてみようと思ってるの」

ガヴリール「そっか」

ガヴリール「書いたら読ませてくれ」

ヴィーネ「うん、恥ずかしいけどね」

20: 2017/04/05(水) 01:21:22.743 ID:XzR5RxJT0.net


ヴィーネ「さて、早速書くわよ!」

ヴィーネ「まずは男の子と女の子が曲がり角で……」

ヴィーネ「いや、図書館で同じ本を……」

ヴィーネ「やっぱり不良の男の子が……」

ヴィーネ「……よし」

ヴィーネ「じゃあ次は……」

21: 2017/04/05(水) 01:22:38.702 ID:XzR5RxJT0.net


ヴィーネ「……」

ヴィーネ「恋愛って、何……?」

ヴィーネ「男の子と女の子が好きになったら恋愛……?」

ヴィーネ「恋愛……」

ヴィーネ「うーん」

ヴィーネ「こうでもない」

ヴィーネ「ああでもない」

22: 2017/04/05(水) 01:24:45.837 ID:XzR5RxJT0.net
ガヴリール「ヴィーネ、調子はどう?」

ヴィーネ「ギギギ……」

ガヴリール「どうしたヴィーネ!?」

ガヴリール「っていうか床がゴミまみれじゃないか」

ガヴリール「これ全部まるめた原稿用紙?」

ヴィーネ「ガ……ガピーッ!」

ガヴリール「もういい少し休めヴィーネ!」

24: 2017/04/05(水) 01:38:13.161 ID:XzR5RxJT0.net


ヴィーネ「──ということでスランプなの」

ヴィーネ「自分の書いてみたかったものがわからなくなってしまって」

ヴィーネ「もうどうすればいいのか……」

ガヴリール「確かにこれはひどいな」ペラッ

ガヴリール「どうして惑星と衛星の遠距離恋愛なんて書いてるんだ」

ヴィーネ「私だってわからないわよ……」

ガヴリール「つまり、ヴィーネは恋愛の経験がないってことだよな」

25: 2017/04/05(水) 01:41:55.256 ID:XzR5RxJT0.net
ヴィーネ「そういうものなのかな」

ガヴリール「じゃあさ」

ガヴリール「恋愛してみればいいんじゃね?」

ヴィーネ「恋愛っていっても……」

ヴィーネ「うーん、無理無理!」

ヴィーネ「男の子と話すだけでもあんまり慣れてないのに!」

ガヴリール「別に男女だけが恋愛じゃないさ」

ガヴリール「私が協力してやろう」

ガヴリール「ヴィーネのおかげで単位も取れたしな」

27: 2017/04/05(水) 01:48:28.841 ID:XzR5RxJT0.net
ヴィーネ「ガヴと……恋愛?」

ヴィーネ「なるほど……」

ヴィーネ「一理あるわね」

ガヴリール「それで、どんな恋愛ものが書きたいんだっけ?」

ヴィーネ「純愛ものね」

ガヴリール「じゃあ純愛の練習をしてみよう」

ガヴリール「明日から私たちは恋人だ」

ヴィーネ「なんだか緊張しちゃう」

ヴィーネ「けどせっかくガヴがやる気になってくれたんだもの」

ヴィーネ「しっかり作品に活かさなきゃね」

29: 2017/04/05(水) 01:58:18.144 ID:XzR5RxJT0.net
◇翌日

ピンポーン

ヴィーネ「ガヴー、学校いくわよー」

ガチャ

ガヴリール「ヴィーネか」

ガヴリール「ほら、気にしないで入りなよ」

ガヴリール「恋人なんだからさ」

ヴィーネ「こ、恋人っ」

ヴィーネ「そ、そうよね」

ヴィーネ「恋人だものね!」

31: 2017/04/05(水) 02:16:35.543 ID:XzR5RxJT0.net


ガヴリール「お腹すいた」

ヴィーネ「学食いこっか」

ガヴリール「ん」

ヴィーネ「お、おごるわよ」

ガヴリール「え、マジ?」

ヴィーネ「こっ……」

ヴィーネ「恋人だからさ」

ガヴリール「じゃあ私スタミナ丼!」

32: 2017/04/05(水) 02:18:08.941 ID:XzR5RxJT0.net


ガヴリール「ごめんヴィーネノート写させて」

ヴィーネ「また?」

ヴィーネ「自分でまとめないと意味ないわよ」

ガヴリール「いいじゃんいいじゃん」

ガヴリール「恋人なんだからさ」

ヴィーネ「恋人……」

ガヴリール「見返りを求めない純愛……ってやつだよ」

ヴィーネ「なるほど……」

33: 2017/04/05(水) 02:19:25.556 ID:XzR5RxJT0.net


ガヴリール「ヴィーネーっ」



ガヴリール「頼む!」



ガヴリール「恋人だろ?」



ガヴリール「ヴィーネ」



ガヴリール「ヴィーネ」



ガヴリール「ヴィーネ」

35: 2017/04/05(水) 02:20:32.166 ID:XzR5RxJT0.net
ヴィーネ「ねえ」

ヴィーネ「これ、普段と変わらなくない?」

ガヴリール「ばれたか」

ヴィーネ「むしろ恋人になった分普段より悪化してる気がする」

ガヴリール「つまり、そういうことだ」

ヴィーネ「?」

36: 2017/04/05(水) 02:21:59.354 ID:XzR5RxJT0.net
ガヴリール「ヴィーネは普段から私に無償の愛をそそいでいた」

ガヴリール「最初からヴィーネは純愛を知っていたのさ」b

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「しばらくガヴには厳しくしなきゃダメみたいね」

ガヴリール「えっ」

ガヴリール「そこをなんとか……」

ヴィーネ「しません!」

37: 2017/04/05(水) 02:23:11.190 ID:XzR5RxJT0.net
◇後日

ヴィーネ「だめだ……何を書いてもヒモ男に尽くす女の子の話になってしまう……」

ヴィーネ「純愛なんて……わかんない!」


38: 2017/04/05(水) 02:23:23.709 ID:XzR5RxJT0.net
これ難しい

40: 2017/04/05(水) 02:25:35.567 ID:zJ+1B5220.net
おつおつ
お題に沿ってたしいいと思う

引用元: ガヴリール「ガヴドロ三題噺」