1: 2017/11/12(日) 21:48:23.80 ID:rwFnrVcHo
美嘉「そう★ 何ていうか、今日のアタシは一味違わない?」チラリ

武内P「……はぁ」

美嘉「わっかんないかなー★ この魅力が」チラチラ

武内P「城ヶ崎さんは、いつでも魅力的なアイドルです」

美嘉「そ、そう? でも、昨日までのアタシよりも凄いみたいな★」チラリズム


未央・凛「……うわぁ」



2: 2017/11/12(日) 21:51:17.24 ID:rwFnrVcHo
武内P「……すみません。よく、わからないのですが」

美嘉「ゴホン! ほら、ちゃんと見てみなって★」

武内P「昨日までと、特に変わった点は無いように見えますが……」

美嘉「昨日までのアタシには無い大人の魅力がさ、あるでしょ?」

武内P「……」

美嘉「……」


未央「しぶりんやばい、私もう見てられない」

凛「奇遇だね、私もだよ」

4: 2017/11/12(日) 21:54:14.03 ID:rwFnrVcHo
美嘉「……いやー、困っちゃうなー★ 大人のフェロモンでちゃうなー★」

武内P「大人のフェロモン……ですか」

美嘉「そう! 大人のフェロモン★ もうヤバい、ドバドバ出てるっしょ★」

武内P「……すみません」

美嘉「……」

武内P「……」


未央「こんな悲しい話があっていいのかな」

凛「まあ、プロデューサー相手だし、仕方ないかな」

7: 2017/11/12(日) 21:56:49.84 ID:rwFnrVcHo
美嘉「……アタシからは、大人のフェロモンを感じない?」

武内P「……」

美嘉「……」

武内P「その、大人のフェロモンを出すにはコツがありますから、お気になさらず」

美嘉「……は?」

武内P「焦らず、ゆっくりと練習すれば、必ず出せるようになります」

美嘉「ん?」


未央・凛「ん?」

9: 2017/11/12(日) 22:01:02.49 ID:rwFnrVcHo
美嘉「ちょ、ちょっと待って! え、何? コツ?」

武内P「はい」

美嘉「コツを掴めば、大人のフェロモンが出せるようになるの?」

武内P「そう、ですね。私は、出す方はあまり得意ではないですが」

美嘉「……マジで言ってる? ってか、アンタも出せるの?」

武内P「勿論です。プロデューサーは、フェロモンを抑える事も必要になりますから」

美嘉「大人のフェロモンが、出し入れ自在?」

武内P「はい」

美嘉「……」


未央・凛「……」

11: 2017/11/12(日) 22:05:08.92 ID:rwFnrVcHo
美嘉「……へえ、面白い事言うじゃん★」

武内P「そう……でしょうか?」

美嘉「それじゃあさ、試しにフェロモン出してみてよ」

武内P「い、いけません! どうなるか予想が――」

美嘉「いいから!」

武内P「っ!? 城ヶ崎さん……?」

美嘉「今日のアタシは、昨日までのアタシと違うの」

武内P「……では、少し準備させてください」

美嘉「オッケー★」

12: 2017/11/12(日) 22:09:21.37 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

武内P「……お待たせしました」

美嘉「上着を脱いで、ネクタイを外しただけ?」

武内P「いえ、あとはシャツのボタンを少しだけ外し、袖をまくります」

美嘉「へ、へぇ?」

武内P「……私から、半径3メートルは離れてください」

美嘉「そ、それだけなら別に平気だし★」

武内P「城ヶ崎さん、離れていてください」

美嘉「う、うん」


未央「しぶりん、今の時点ではどう?」

凛「まあ、悪くないかな」

13: 2017/11/12(日) 22:13:24.57 ID:rwFnrVcHo
武内P「それでは、フェロモンスイッチ、オン!」

美嘉「? 何よソレ、アタシをからかって――」


武内P「……」ムッワアア


美嘉「はっ!?///えっ、何!?///えっ!?///」


未央「あれ……? なんか、プロデューサーかっこよくない!?」

凛「なんだかいつもと雰囲気が……えっ、何?」


武内P「これが、大人のフェロモンです」ムッワアア

14: 2017/11/12(日) 22:18:16.04 ID:rwFnrVcHo
武内P「おわかり頂けたでしょうか?」ムッワアア

美嘉「へっ?///な、何?///」

武内P「城ヶ崎さんは、焦らずとも今でも十分魅力的なアイドルです」ムッワアア

美嘉「う、うん///」

武内P「大人の魅力に囚われずとも、ありのままが一番だと、私は思います」ムッワアア

美嘉「……」

武内P「城ヶ崎さん?」

美嘉「……違う。今日のアタシは、昨日までのアタシとは違うんだから!」

武内P「!?」

15: 2017/11/12(日) 22:22:14.93 ID:rwFnrVcHo
美嘉「何が大人のフェロモンよ!」

武内P「い、いけません! あまり近づいては!」ムッワアア

美嘉「これくらい」
美嘉「――――チョー」
美嘉「―――――――余裕」
美嘉「―――――――――だし」

美嘉「……★」

美嘉「」

武内P「城ヶ崎さん! しっかりしてください! 城ヶ崎さん!」ムッワアア


未央「今……流れるように腰が砕けてったね」

凛「美嘉の所だけエスカレーターが設置されてるのかと思った」

16: 2017/11/12(日) 22:27:14.74 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

武内P「本田さん、渋谷さん、ありがとうございます」ムッワアア

未央「良いって良いって。無茶したのは美嘉ねぇなんだから」

凛「そうだよ。気にすることないって」

武内P「……すみません。一度フェロモンを出すと、止めるまでに時間が……」ムッワアア

未央「プロデューサーが美嘉ねぇを助けられないのはそれが理由だったんだね」

凛「今はソファーに寝かせてるけど、プロデューサーは近づかなくていいから」

武内P「……はい」ムッワアア

未央「……」

凛「……」

17: 2017/11/12(日) 22:33:36.26 ID:rwFnrVcHo
ガチャッ

みく「おはようございま――って、えっ? 何、この状況!?」

夏樹「美嘉が寝てるけど……何かあったね、コレ」

李衣菜「……あれ、今日のプロデューサー何だか……カッコイイ?」


武内P「おはようございます」ムッワアア


未央「やっほー三人とも! いやー、さっきは大変だったんだよ!」

みく「そうじゃなかったら、今こんな状況になってないでしょ」

凛「美嘉が、プロデューサーの大人のフェロモンにやられちゃってね」

李衣菜「な、何それ」

夏樹「……へえ、面白そうな話じゃん」

18: 2017/11/12(日) 22:39:12.29 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

武内P「……そういうわけですので、今は私に近付かないでください」ムッワアア

夏樹「悪いけど、それは聞けないね」

武内P「き、木村さん?」ムッワアア

夏樹「それだよそれ、その呼び方。アタシは、まだそれを改めさせるのは諦めてないんだよ」

武内P「いえ、ですが……」ムッワアア

夏樹「フェロモンに耐えたら呼び方を変える、これでどうだい?」

武内P「……」ムッワアア

夏樹「それに、何だろうと逃げるのはロックじゃないからね」


李衣菜「やっぱりなつきちはカッコイイなー!」

みく「……」

19: 2017/11/12(日) 22:43:51.48 ID:rwFnrVcHo
武内P「しかし、やはり……!」ムッワアア

夏樹「大丈夫だって」


夏樹「……ほら、別に平気だろ?」クネッ


李衣菜「……ん?」

みく「……あれ?」


夏樹「アタシに、大人のフェロモンなんかきかないんだって」クネッ


未央「なんというか、立ち方が……」

凛「……峰不二子みたいになってるね」

22: 2017/11/12(日) 22:49:27.68 ID:rwFnrVcHo
武内P「……さすがは木村さんですね」ムッワアア

夏樹「だろ? なんたって、アタシには熱いロックの魂があるからね」クネクネッ


未央「あれ、机があるから角度的にプロデューサーに見えてないだけだよね」

凛「見えてたらあんなに普通に対処してないって」

李衣菜「なつきち……? えっ、あれ……嘘でしょ?」


夏樹「? どうした、だりー?」クネクネッ


李衣菜「もうやめてよなつきち! 私、そんななつきち見てられないよ!」

みく「……ふふふ」

李衣菜「みくちゃん!? 何がおかしいのさ!」


みく「所詮、ロックなんてその程度にゃ!」

24: 2017/11/12(日) 22:59:33.88 ID:rwFnrVcHo
みく「夏樹ちゃんでも駄目なら、ロックじゃフェロモンに勝てないにゃ!」

李衣菜「ま、まだ負けてない! なつきちはまだ戦ってるよ!」


夏樹「おいおい、まるでアタシがやられてるみたいに言うなよ」クネクネッ


凛「思いっきりやられてるように見えるけど」


みく「やっぱり、ロックより猫耳にゃ! 熱いロックよりも、キュートな猫耳の方が強いにゃ!」

みく「みくの、猫耳に対する熱い思いがあればPチャンのフェロモンなんかに負けない!」

みく「みくは、自分を曲げないよ!」


武内P「!? いけません前川さん! 私に近づいては――」ムッワアア


みく「Pチャン、勝負にゃあああああああああああん好きにしてええええええ」ジュンジュワー


未央「ヘアピンカーブにも程があるよ!」

25: 2017/11/12(日) 23:08:56.68 ID:rwFnrVcHo
夏樹「くっ!」クネクネッ

ガシッ!

みく「にゃん♡にゃん♡にゃん♡にゃん♡にゃん♡にゃん♡」ジュンジュワー


未央「ナイスキャッチ!」


夏樹「は、はやく何とかしてくれ! なんでか力が入らないんだ!」クネクネッ


凛「微塵も腰に力が入ってないからだよ!」

李衣菜「まずい! このままじゃ二人が!」

凛「李衣菜はそこに居て! 結果は見えてるから!」

李衣菜「それでも! 仲間を見捨てるのはロックじゃない!」

李衣菜「自分がロックと信じるものがロックなら――」


李衣菜「――ロックを信じる私を信じあああああ無茶苦茶にしてええええええ♡」ジュンジュワー


未央「言わんこっちゃない!」

26: 2017/11/12(日) 23:16:48.19 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

武内P「……前川さんと、多田さんの様子はどうでしたか?」

未央「プロジェクトルームでウサミンとなつきにガチ説教されてるよ」

武内P「お二人には……申し訳ないことをしてしまいました」

凛「本当、菜々さんが通りかかってくれて助かったよ」

未央「いやー、17歳でも、ウサミン星人には大人のフェロモンはきかないみたいだね」

武内P「それは……いえ、この話はやめましょう」

27: 2017/11/12(日) 23:21:12.31 ID:rwFnrVcHo
凛「……」

未央「? どうしたのしぶりん? 急に改まった顔をして」

凛「プロデューサー、ちょっと良いかな」

武内P「? はい、何でしょうか」


凛「……」クネクネッ


武内P「?」


凛「……」ウフーン


武内P「? あの……?」

未央「しぶりんやめて、プロデューサー困ってるから。私も困るから」

28: 2017/11/12(日) 23:27:20.97 ID:rwFnrVcHo
凛「……」アハーン


武内P「あの……渋谷さん?」


未央「……うん、そうだね、しぶりんも大人の魅力とか憧れるよね」

凛「……」プルプル

未央「わかるよ、わかる。同い年だもん、そりゃわかるよ」

凛「……グスッ」

未央「今度からさ、ニュージェネでフェロモン出す練習しようね。しまむーも一緒にさ」

凛「……ヒック」

未央「プロデューサー、私達、もう行くね」

武内P「……はい。本田さん、渋谷さんをお願いします」


ガチャッ、バタン


武内P「やはり、皆さんには大人の魅力は早すぎましたね」




29: 2017/11/12(日) 23:32:54.35 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

美嘉「……ん……あれ……?」

武内P「目が、覚めましたか?」

美嘉「……・」

武内P「申し訳ありません。私の不注意で、城ヶ崎さんにご迷惑をおかけしてしまいました」

美嘉「……膝枕?」

武内P「その……差し出がましい真似だとは思ったのですが」

美嘉「……と」

武内P「と?」

美嘉「TOKIMEKIどこまでもエスカレート!」

武内P「!?」

美嘉「サイダーみたいにはじける恋モード!」ジタバタ

武内P「あの、寝たまま歌って踊らないでください! 城ヶ崎さん! 城ヶ崎さん!?」

30: 2017/11/12(日) 23:35:53.95 ID:rwFnrVcHo
  ・  ・  ・

美嘉「……」

武内P「目が、覚めましたか?」

美嘉「……はい、おかげさまで」

武内P「まさか、寝たままフルで歌って踊るとは思いませんでした」

美嘉「……ご迷惑をおかけしました」プルプル

武内P「いえ、それは……では、お互い様という事で」

美嘉「……」

武内P「……」

31: 2017/11/12(日) 23:42:38.35 ID:rwFnrVcHo
武内P「城ヶ崎さん」

美嘉「……」

武内P「……誕生日、おめでとうございます」

美嘉「……えっ?」

武内P「その、ずっと言うタイミングを見計らっていたのですが……」

美嘉「えっ?」

武内P「……」

美嘉「えっ?」


美嘉「……」

美嘉「えっ?」

32: 2017/11/12(日) 23:49:41.45 ID:rwFnrVcHo
美嘉「えっ? はっ? えっ?」

武内P「……」

美嘉「……なーんだ、覚えてたんだ★」

武内P「当然です。ですが、大人の魅力と言われたものですから……」

美嘉「いやー、別に?★ アタシも誕生日を迎えた事だし?★」

武内P「……」

美嘉「一つ大人の階段を登ったアタシだよ★ どう? これなら、R18だって――」

武内P「城ヶ崎さん、17歳の誕生日おめでとうございます」

美嘉「……」

美嘉「ん?」

35: 2017/11/12(日) 23:54:20.03 ID:rwFnrVcHo
武内P「今までも、そしてこれからも、カリスマJKとしての貴女を見ていきたいと思います」

美嘉「ちょっと待って?」

武内P「はい、何でしょうか」

美嘉「昨日までのアタシは17歳」

武内P「はい、そうですね」

美嘉「そして、誕生日を迎えたアタシはー?」

武内P「? 17歳ですが……?」

美嘉「……」

武内P「それでは、僭越ながら私が誕生日の歌を贈りたいと思います」

美嘉「……」

武内P「貴女が、これからも笑顔でいられるように……」


武内P「あっか~る~い笑ーいを~振りまいて~♪」



おわり

36: 2017/11/12(日) 23:57:33.30 ID:5cHbMUcDO
練習すればフェロモンを出し入れできる…………

ひらめいた
ちょっと出てくるぜ

39: 2017/11/13(月) 00:08:55.52 ID:YbSpOUN1O

引用元: 武内P「大人の魅力、ですか」