185: 2017/11/17(金) 00:40:30.59 ID:Z43aXat3o
武内P「おはようございます」
186: 2017/11/17(金) 00:42:42.52 ID:Z43aXat3o
蘭子「お、おは、おはおは……!」
武内P「……!」
蘭子「おは――」
武内P「!」
蘭子「――煩わしい太陽ね」
武内P「……惜しい……!」
蘭子「……」
武内P「……!」
蘭子「おは――」
武内P「!」
蘭子「――煩わしい太陽ね」
武内P「……惜しい……!」
蘭子「……」
187: 2017/11/17(金) 00:50:02.22 ID:Z43aXat3o
蘭子「我が友よ、言の葉を理解出来ぬ者へは、もう……」
武内P「いいえ、神崎さん、諦めてはなりません」
蘭子「しかし……」
武内P「申し訳ありません、これは、私の責任でもあります」
蘭子「何を言う! この業は我が物! 我が友に責は……!」
武内P「いえ、私の責任です」
蘭子「……」
武内P「まさか、普通の言葉を出すのがここまで困難になってしまうとは……」
蘭子「……」
武内P「いいえ、神崎さん、諦めてはなりません」
蘭子「しかし……」
武内P「申し訳ありません、これは、私の責任でもあります」
蘭子「何を言う! この業は我が物! 我が友に責は……!」
武内P「いえ、私の責任です」
蘭子「……」
武内P「まさか、普通の言葉を出すのがここまで困難になってしまうとは……」
蘭子「……」
188: 2017/11/17(金) 00:56:27.10 ID:Z43aXat3o
蘭子「我も、我が言の葉を理解せしむる者に頼りすぎていたわ」
武内P「ですが、さすがに使い分けが出来ないとなると不便ですから」
蘭子「それは……」
武内P「もう一度、頑張りましょう」
蘭子「我が友…・…! 其の悪魔の如き異様の内に秘めた気高き」
武内P「……やはり、私の顔は怖いですか」
蘭子「す、すまない」
武内P「……い、いえ、お気になさらず」
武内P・蘭子「……」
武内P「ですが、さすがに使い分けが出来ないとなると不便ですから」
蘭子「それは……」
武内P「もう一度、頑張りましょう」
蘭子「我が友…・…! 其の悪魔の如き異様の内に秘めた気高き」
武内P「……やはり、私の顔は怖いですか」
蘭子「す、すまない」
武内P「……い、いえ、お気になさらず」
武内P・蘭子「……」
189: 2017/11/17(金) 01:03:11.24 ID:Z43aXat3o
蘭子「最早、彼の封印を解くしか道は残されていないのか」
武内P「!? い、いけません! それだけは!」
蘭子「ばってん! 他ん方法んなか!」
武内P「神崎さん! 落ち着いてください!」
蘭子「プロデューサーに迷惑かけて、私、何しよっと!?」
武内P「神崎さん! ガチ熊本弁はいけません! 神崎さん!」
蘭子「……」
武内P「……」
武内P「!? い、いけません! それだけは!」
蘭子「ばってん! 他ん方法んなか!」
武内P「神崎さん! 落ち着いてください!」
蘭子「プロデューサーに迷惑かけて、私、何しよっと!?」
武内P「神崎さん! ガチ熊本弁はいけません! 神崎さん!」
蘭子「……」
武内P「……」
190: 2017/11/17(金) 01:08:22.25 ID:Z43aXat3o
武内P「……落ち着かれましたか?」
蘭子「……未だ胸の奥に炎が燻っている」
武内P「ゆっくり、ゆっくりで構いません」
蘭子「羽をもがれた堕天使の如く、地を這うものだとしても……?」
武内P「はい、私は構いません」
蘭子「我が友……!」
武内P「貴女の、笑顔のためですから」
蘭子「……未だ胸の奥に炎が燻っている」
武内P「ゆっくり、ゆっくりで構いません」
蘭子「羽をもがれた堕天使の如く、地を這うものだとしても……?」
武内P「はい、私は構いません」
蘭子「我が友……!」
武内P「貴女の、笑顔のためですから」
191: 2017/11/17(金) 01:19:53.50 ID:Z43aXat3o
蘭子「流石は我が魂の導き手、と言った所ね」
武内P「いえ、プロデューサーとして当然の事ですから」
武内P「……それに、努力をすれば、きっと普通に話す事も可能になります」
蘭子「……そうであろうか」
武内P「はい。貴女らしさ、というのは勿論大切です」
蘭子「魂の開放!」
武内P「ですが……やはり日常生活で不便ですから」
蘭子「……二匹の獣の交わりによって生まれし至高の存在を」
武内P「まさか、ハンバーグ等の単語もこうなってしまうとは……」
蘭子「……」
武内P「いえ、プロデューサーとして当然の事ですから」
武内P「……それに、努力をすれば、きっと普通に話す事も可能になります」
蘭子「……そうであろうか」
武内P「はい。貴女らしさ、というのは勿論大切です」
蘭子「魂の開放!」
武内P「ですが……やはり日常生活で不便ですから」
蘭子「……二匹の獣の交わりによって生まれし至高の存在を」
武内P「まさか、ハンバーグ等の単語もこうなってしまうとは……」
蘭子「……」
193: 2017/11/17(金) 01:29:56.97 ID:Z43aXat3o
武内P「その……普段の言葉と、ガチ熊本弁をうまく使い分ける事は……?」
蘭子「如何にこの身が堕天使と言えど、魂の切り替えは容易くは無い」
武内P「やはり難しい、ですか」
蘭子「……夢幻の道」
武内P「そうですね、やはり、少しずつ改善していきましょう」
蘭子「……針に包まれた、全てを喰らい尽くす魔獣」
武内P「はい、トンカツも一人で頼めるようになりましょう」
蘭子「我が友……!」
蘭子「如何にこの身が堕天使と言えど、魂の切り替えは容易くは無い」
武内P「やはり難しい、ですか」
蘭子「……夢幻の道」
武内P「そうですね、やはり、少しずつ改善していきましょう」
蘭子「……針に包まれた、全てを喰らい尽くす魔獣」
武内P「はい、トンカツも一人で頼めるようになりましょう」
蘭子「我が友……!」
194: 2017/11/17(金) 01:39:26.91 ID:Z43aXat3o
武内P「改善のポイントとして、私が考えているのが……」
蘭子「聞かせて貰おう! 深遠なる魔王の思う理を!」
武内P「神崎さんの言葉の、若干甘い所を利用できれば、と」
蘭子「あ、甘い……!?」
武内P「はい。神崎さんの言葉には複数のパターンがあります」
蘭子「!」
武内P「見るとわかりますが、完全に置き換えている場合」
蘭子「!?」
武内P「単語等を置き換えてはいますが、話の流れとして通じる場合」
蘭子「!!?」
武内P「あとは、ちょっと雑だな、という、大まかに分けて三つです」
蘭子「!!!!?」
蘭子「聞かせて貰おう! 深遠なる魔王の思う理を!」
武内P「神崎さんの言葉の、若干甘い所を利用できれば、と」
蘭子「あ、甘い……!?」
武内P「はい。神崎さんの言葉には複数のパターンがあります」
蘭子「!」
武内P「見るとわかりますが、完全に置き換えている場合」
蘭子「!?」
武内P「単語等を置き換えてはいますが、話の流れとして通じる場合」
蘭子「!!?」
武内P「あとは、ちょっと雑だな、という、大まかに分けて三つです」
蘭子「!!!!?」
195: 2017/11/17(金) 01:47:44.74 ID:Z43aXat3o
蘭子「ちょ、ちょっと雑……!?」
武内P「例えばですが、神崎さんの有名な『闇に呑まれよ』ですが」
武内P「こちらは……さすがですね、とても情熱が感じられます」
蘭子「そ、それで……?」
武内P「ですが、『何かしら?』と、少し丁寧になっただけの言葉もあります」
蘭子「そ、それは、その、……!」
武内P「そういった部分を拡大する方向でいけば、道は開けるかと」
蘭子「そ、そうかしら……?」
武内P「はい、必ず」
武内P「例えばですが、神崎さんの有名な『闇に呑まれよ』ですが」
武内P「こちらは……さすがですね、とても情熱が感じられます」
蘭子「そ、それで……?」
武内P「ですが、『何かしら?』と、少し丁寧になっただけの言葉もあります」
蘭子「そ、それは、その、……!」
武内P「そういった部分を拡大する方向でいけば、道は開けるかと」
蘭子「そ、そうかしら……?」
武内P「はい、必ず」
196: 2017/11/17(金) 01:53:54.28 ID:Z43aXat3o
武内P「なので、『おはようございます』と言うのではなく……」
蘭子「なく……?」
武内P「『ご機嫌いかがかしら?』ならば、どうかと」
蘭子「……ご」
蘭子「――ご機嫌いかがかしら」
武内P「! 神崎さん!」
蘭子「プ、プロデューサー! 私、出来ました!」
武内P「この調子で、日常生活に困らない程度に回復していきましょう!」
蘭子「はいっ!」
蘭子「なく……?」
武内P「『ご機嫌いかがかしら?』ならば、どうかと」
蘭子「……ご」
蘭子「――ご機嫌いかがかしら」
武内P「! 神崎さん!」
蘭子「プ、プロデューサー! 私、出来ました!」
武内P「この調子で、日常生活に困らない程度に回復していきましょう!」
蘭子「はいっ!」
197: 2017/11/17(金) 02:00:55.18 ID:Z43aXat3o
武内P「では、レストランで注文する時の練習をしましょう」
蘭子「ククク……! 絶望を切り裂く、漆黒の刃よ!」
武内P「では、先程のハンバーグですが……」
蘭子「……!」ゴクリ
武内P「ハンバーグ、という言葉を使うのではなく、メニューを指差して……?」
蘭子「――こちらを頂けるかしら?」
武内P「! 神崎さん!」
蘭子「凄い! 凄いです! これなら注文出来ます!」
武内P「はい……!」
蘭子「ククク……! 絶望を切り裂く、漆黒の刃よ!」
武内P「では、先程のハンバーグですが……」
蘭子「……!」ゴクリ
武内P「ハンバーグ、という言葉を使うのではなく、メニューを指差して……?」
蘭子「――こちらを頂けるかしら?」
武内P「! 神崎さん!」
蘭子「凄い! 凄いです! これなら注文出来ます!」
武内P「はい……!」
198: 2017/11/17(金) 02:15:06.66 ID:Z43aXat3o
武内P「言葉遣いも、優雅さを感じさせるものになっていると思います」
蘭子「我が友よ! 心よりの感謝を!」
武内P「プロデューサーとして当然の事ですから、お気になさらないでください」
武内P「ひとまずレッスンの時間も迫っていますし、ゆっくりやっていきましょう」
蘭子「……新たな進化を遂げた今の我ならば、可能やもしれぬ……!」
武内P「……?」
蘭子「闇に呑まれよ!――いえ、」
武内P「!? 神崎さん、それは無茶です!」
蘭子「――お疲れ様かしら?」
おわり
蘭子「我が友よ! 心よりの感謝を!」
武内P「プロデューサーとして当然の事ですから、お気になさらないでください」
武内P「ひとまずレッスンの時間も迫っていますし、ゆっくりやっていきましょう」
蘭子「……新たな進化を遂げた今の我ならば、可能やもしれぬ……!」
武内P「……?」
蘭子「闇に呑まれよ!――いえ、」
武内P「!? 神崎さん、それは無茶です!」
蘭子「――お疲れ様かしら?」
おわり
200: 2017/11/17(金) 09:02:55.05 ID:ee6h4an2o
おつおつ
201: 2017/11/17(金) 12:01:41.49 ID:V6Geh6m50
乙
引用元: 武内P「大人の魅力、ですか」
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