329: 2017/11/19(日) 22:27:30.86 ID:ens/y4Rdo
武内P「カリスマが行方不明?」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(1) (電撃コミックスEX)
331: 2017/11/19(日) 22:30:09.73 ID:ens/y4Rdo
凛「ねえ、それって今更だと思うんだけど」

美嘉「ちょっと凛! 今回はマジでヤバいんだって!」

武内P「あの……仰っている意味が、よくわからないのですが」

美嘉「ほら……アタシって、カリスマJKとしてやってるワケじゃない?」

武内P「そうですね。とても魅力的だと思います」

美嘉「そ、そう?///アンタもそう思う?///」

凛「照れてないで話を進めて」

332: 2017/11/19(日) 22:33:18.25 ID:ens/y4Rdo
美嘉「と、とにかく! 本当に今回のはヤバいの!」

武内P「あの……私には、普段の城ヶ崎さんと変わらない様に見えますが」

凛「うん。私にもそう見える」

美嘉「ああもう! ちょっとそこで見てて!」

武内P・凛「?」


美嘉「ヤッホー! チョーイケてるってカンジ!」


武内P・凛「……」

美嘉「ほら、ヤバいでしょ!?」

武内P「あの……」

凛「どこが?」

334: 2017/11/19(日) 22:38:25.37 ID:ens/y4Rdo
美嘉「はぁ!? マジでわかんないの!?」

武内P「……申し訳ありません」

凛「大丈夫大丈夫、美嘉はいつもイケてるよ」

美嘉「ちょっと凛! 適当に返事しない!」

凛「……」

美嘉「いい? もう一回いくからね?」


美嘉「アタシってば、カ・リ・ス・マ!」


美嘉「……ほら! ね!?」

凛「そうだね、カリスマだね」

美嘉「凛!? 面倒臭がらないで!?」

335: 2017/11/19(日) 22:41:35.62 ID:ens/y4Rdo
武内P「あの……もしかしたら、なのですが」

美嘉「!」

凛「? 何か違いがわかったの?」

武内P「その……いつも言葉の中に感じられる黒い星が感じられません」

美嘉「そう! それ! まさにソレなの!」

凛「ふーん」

美嘉「おーい! もうちょっと興味持って!?」

336: 2017/11/19(日) 22:45:10.96 ID:ens/y4Rdo
武内P「そうですね……確かに、これは非常にまずいかもしれません」

美嘉「でしょ!? アタシからカリスマを取ったら、JKアイドルになっちゃう!」

凛「私は、あの黒い星がカリスマだったのかと思ってるよ」

武内P「JKアイドルは……はい、無数に所属していますから」

美嘉「そう、そこなんだよね……」

凛「……そんなに深刻になること?」

337: 2017/11/19(日) 22:49:08.09 ID:ens/y4Rdo
武内P「確かに、普通のアイドルだったら問題は無いかも知れません」

美嘉「でもほら……アタシには、妹の莉嘉がいるじゃん?」

凛「ああ、なんとなくわかったよ」

武内P「城ヶ崎莉嘉さんは、既にカリスマJCとして認識されていますからね」

美嘉「その姉のアタシがカリスマを失ったら……!」

凛「カリスマJCの姉のカリスマが無い方、って呼ばれるのかな」

美嘉「イヤアアア! そんなの耐えられない!」

武内P「じょ、城ヶ崎さん! 落ち着いてください!」

美嘉「……ゴメン、こんな事してる場合じゃないよね」

338: 2017/11/19(日) 22:54:27.96 ID:ens/y4Rdo
武内P「……ひとまず、白い星で代用してはどうでしょうか?」

美嘉「……ううん、今まで黒い星しか使ってこなかったからダメみたいなの」

武内P「そう……ですか」

美嘉「……」

凛「いや、あのさ」

美嘉「? 凛、どうしたの?」

凛「どうしてそこまで深刻なのかな、と思って」

武内P「……城ヶ崎さんがこのままカリスマ――黒い星を使えない場合……」

美嘉「……引退、するしかないかな、って……」

凛「……」

凛「えっ?」

339: 2017/11/19(日) 22:57:36.06 ID:ens/y4Rdo
凛「ま、待って!? そんなに!?」

美嘉「だから、ずっとヤバいって言ってたんだよ!」

武内P「引退とまではいかなくても、仕事量は十分の一に落ちるでしょうね……」

凛「じゅ、十分の一……!?」

武内P・美嘉「……」

凛「な、何か黒い星――カリスマの行方に心当たりはないの?」

美嘉「朝起きたら消えてたんだよ……寝る前まではあったのに」

凛「……」

341: 2017/11/19(日) 23:01:27.98 ID:ens/y4Rdo
美嘉「アハハ……アタシ、元々カリスマってガラじゃなかったのかもね!」

凛「み、美嘉……?」

美嘉「実はさ、アタシの黒い星――カリスマって、元からあったワケじゃないんだ」

武内P「元からあった訳ではない……?」

美嘉「……そう、小さい頃にね、星にお願いしたの」

凛「星にお願い?」

美嘉「うん……名前も知らない、北斗七星の横に光ってた星に」

武内P「……」

武内P「!?」

342: 2017/11/19(日) 23:05:45.18 ID:ens/y4Rdo
美嘉「アタシもね、別に星に詳しいわけじゃないんだよ」

武内P「あの……」

美嘉「だけど、北斗七星は知ってたんだ。名前、なんだかカッコイーじゃん?」

凛「それは……うん、わかる気がする」

美嘉「必氏で莉嘉と一緒に探して、アタシだけ横にあった星を見つけたの」

武内P「……やはり……!?」

美嘉「その星にお願いした次の日の朝から、アタシは黒い星がつくようになってた」

凛「……なんだか素敵だね」

武内P「……」

343: 2017/11/19(日) 23:10:00.36 ID:ens/y4Rdo
武内P「ジェネレーションギャップで知らない……のでしょうか」ボソボソ

美嘉「……だから、もしかしたらもう黒い星はどこにも無いのかもしれない」

凛「まだ、わからないよ」

美嘉「ううん、魔法が解けて……天に還る時が来たのかも」

武内P「!?」

武内P「城ヶ崎さん!」

ガシッ!

美嘉「な、何!?」

武内P「良いですか、決して諦めてはいけません!」

美嘉「ちょ、ちょっと……痛いって……」

武内P「っ! す、すみません」

344: 2017/11/19(日) 23:14:52.35 ID:ens/y4Rdo
武内P「城ヶ崎さん」

美嘉「な、何?」

武内P「私は、貴女をとても素晴らしいアイドルだと思います」

美嘉「う、うん」

武内P「そして、私の知る貴女はそんなに簡単に諦める人ではありません」

武内P「……必ず探し出しましょう……カリスマ――いえ、黒い星を」

美嘉「……」

武内P「私も……微力ながらお手伝いします」

美嘉「……うん、ありがと」グスッ

凛「当然、私も手伝うよ。友達のためだもん」

美嘉「凛……えへへ、サンキュ」

346: 2017/11/19(日) 23:20:36.00 ID:ens/y4Rdo
  ・  ・  ・

凛「……まあ、とは言ってみたものの」

武内P「……何と言いますか」

美嘉「探し方すらわからないしねぇ」

武内P・凛・美嘉「……」

凛「もうさ、試しに違うのをつけてみれば?」

美嘉「違うのって……」

美嘉「こんなのとか♦イイカンジ?♠」

武内P「待ってください! それは危険すぎます!」

美嘉「そ、そう? ならやめとくけど……」

347: 2017/11/19(日) 23:25:02.72 ID:ens/y4Rdo
美嘉「……もう、今日は探すのやめとくよ」

武内P「城ヶ崎さん……!?」

美嘉「もー! アンタはアタシの担当じゃないんだから!」

武内P「ですが……!」

美嘉「仕事を放ってまで、アタシの黒い星探してちゃダメでしょ!」

武内P「しかし……命がかかってるかもしれませんから……」

美嘉「命って……アイドル生命の事?」

凛「大げさだよ、プロデューサー」

武内P「……」

348: 2017/11/19(日) 23:29:12.68 ID:ens/y4Rdo
美嘉「そっ、大げさなのよアンタは!」

武内P「城ヶ崎さん……」

美嘉「もしも黒い星が見つからなくて、カリスマがなくなったとしても、アタシはアタシ」

美嘉「……でしょ?」

凛「美嘉……」

美嘉「だから、アンタも見てなさいよ! これからのアタシを!」

武内P「……」


美嘉「元カリスマJK――城ヶ崎★美嘉の活躍を!」


武内P・凛「!?」

美嘉「? 何よ、その顔」

凛「へ、変な所に挟まってたー!?」

349: 2017/11/19(日) 23:34:31.05 ID:ens/y4Rdo
  ・  ・  ・

武内P・美嘉・凛「……」

武内P「少し……驚きすぎましたね」

美嘉「驚いた拍子にどっか飛んでったって……そんなのアリ?」

凛「ねえ、あれがカリスマだとしたら、美嘉のカリスマ剥がれやすすぎない?」

美嘉「ひどくない!?」

武内P「しかし……全く手がかりが無い状態に逆戻りですね」

美嘉・凛「……」

350: 2017/11/19(日) 23:43:42.22 ID:ens/y4Rdo
武内P「一刻も早く見つけなければ……」


コンコココンコン、コンコン!


凛「このノックの仕方……未央だろうね」


ガチャッ!


未央「おっはよー!☆☆★ なんだか今日は絶好調の未央ちゃんだよ!☆☆★」


武内P・美嘉・凛「!?」


未央「あれ?☆☆★ どうしたの、変な顔して?☆☆★」


美嘉「あ、あああ、アタシのカリスマ!」

武内P「いえ、その……それに加えて……!?」

凛「他の二つはどこから持ってきたの!?」

351: 2017/11/19(日) 23:52:50.26 ID:ens/y4Rdo
  ・  ・  ・

武内P「……結局、社内の遺失物係に届けるしかありませんでしたね」

凛「白い星を使うアイドルは多いから……」

美嘉「まあでも、アタシのカリスマは戻ったじゃん★」

武内P「……そうですね、本当に、良かったと思います」

美嘉「チョーイケてるっしょ★」

未央「ふーん。まあ、悪くないかな」

凛「!?」

未央「どうしたの?」

凛「ねえ……未央?」


未央「ほら、行くよ。蒼い風が、駆け抜けるように!」


凛「もう良いよ!」



おわり

352: 2017/11/19(日) 23:53:53.22 ID:ens/y4Rdo
ネット回線の調子が悪いので一旦締めます

353: 2017/11/20(月) 00:17:00.13 ID:aLxPJm9OO
乙 
すべてのオチの後にありがとうございましたつけたら完全に漫才

引用元: 武内P「大人の魅力、ですか」