1: 2016/02/28(日) 18:38:55.46 ID:VQa9Uab50
奉仕部にて……

ガラガラ

結衣「やっはろーー!!」


シーーーーーン

結衣「って、ヒッキーもゆきのんまだ来てないんだ………あれ?」

『やがて、季節は移ろい、雪は解けゆく。』

2: 2016/02/28(日) 18:39:59.55 ID:VQa9Uab50
プリーーーン!

結衣「あ、テーブルの上にプリンが置いてあるし!!」

プリリン、プリリン

結衣「うわぁ〜超美味しそう……テーブルの上に置いてるけど、これ誰のかな? ゆきのんのかな?」

結衣「でも普通テーブルの上にプリンを置きっぱにしないよね。あっ、平塚先生からの差し入れとかッ!?」

4: 2016/02/28(日) 18:40:41.57 ID:VQa9Uab50
グゥーーー

結衣「うぅぅ……お腹すいたし。まあ、置きっぱにしてるってことはきっと食べてくれよってことだよね。うん、ここはありがたく食べちゃおう!」

結衣「というわけで、いっただきまぁーーーす!」
アァーーン



雪乃「待ちなさい、由比ヶ浜さん!」

結衣「うわッ、びっくりしたぁ〜!ゆきのん、いつの間に来てたし!?」ビクッ

5: 2016/02/28(日) 18:41:30.72 ID:VQa9Uab50
雪乃「由比ヶ浜さん、それを食べてはいけないわ!」

結衣「あっ、やっぱりこのプリンゆきのんのだったの?えへへ、ごめんね勝手に食べようとしちゃって」

雪乃「いいえ、それは私のプリンというわけではないわ」

結衣「そうなの?じゃあ、平塚先生の?」

雪乃「違うわ、由比ヶ浜さん。そもそもそれはプリンではないのよ」

6: 2016/02/28(日) 18:42:39.24 ID:VQa9Uab50
結衣「えぇッ!? いやいや何言ってんのゆきのん、これどっからどう見ても美味しそうなプリンじゃん!」

雪乃「一見プリンに見えるその物体………実はね、比企谷君なの」

結衣「えっ!?」

雪乃「比企谷君が、プリンになってしまったの!!」

結衣「えぇぇぇぇぇーーーーー!!?」

7: 2016/02/28(日) 18:43:24.49 ID:VQa9Uab50
それから数分後の部室にて、

ガラガラ

平塚先生「お〜い、比企谷はいるか?」


シーーーーーン

平塚先生「誰もいないだと?比企谷君はともかく、雪ノ下と由比ヶ浜の姿を見えないぞ………ん?」

8: 2016/02/28(日) 18:44:00.95 ID:VQa9Uab50
プリーーーーーーン

平塚先生「こんなところにプリンが置いてある。雪ノ下か由比ヶ浜のか?」

平塚先生「まあ、そうだとしてもこんなところに置き忘れるとは思えないしな………」

平塚先生「そういえば小腹が空いてきたな。甘いものでも食べて、リフレッシュでもするか」
アァーーン

9: 2016/02/28(日) 18:45:00.51 ID:VQa9Uab50
結衣「あぁッ、平塚先生ストーーープ!!」

雪乃「先生、それを食べてはダメですッ!!」

平塚先生「うわ、いたのかお前たち!?なんだ、このプリンはやっぱりお前らのか?」

雪乃「そのプリン、比企谷君なんです!」

平塚先生「な、なんだってぇぇぇぇぇーーーーーーー!!?」

10: 2016/02/28(日) 18:46:09.31 ID:VQa9Uab50
さらに数分後……

ガラガラ

いろは「せんぱ〜〜〜い、ヤバいですヤバいですぅ〜〜!」


シーーーーーン


いろは「あれ、誰もいない?」

11: 2016/02/28(日) 18:47:33.27 ID:VQa9Uab50
プリーーーン

いろは「あ、テーブルの上にプリンが置いてある!」

いろは「結衣先輩のかな?それとも雪ノ下先輩の?」

いろは「でも名前とか書いてないし、こんなとこに置きっぱにするのが悪いんだよ!」

いろは「というわけで、いっただきまぁーす!」
アァーーン

12: 2016/02/28(日) 18:48:12.29 ID:VQa9Uab50

結衣「うわわッ、いろはちゃんストーーープ!!」

雪乃「一色さん、それはプリンではなくて比企谷君なのよ!!」

いろは「な、なんですとぉーーーーー!!」

13: 2016/02/28(日) 18:49:35.60 ID:VQa9Uab50
次の日……

ガラガラ

戸塚「はちまん、いる?」


シーーーーーン


戸塚「あれ、誰もいないのかな………あっ」

14: 2016/02/28(日) 18:50:14.19 ID:VQa9Uab50
プリーーーン

戸塚「机の上にプリンが置いてある。はちまんのかな?いや、由比ヶ浜さんのかな…………」


グゥーーー

戸塚「うぅ……そういえばぶかつどうでお腹すいちゃったんだった。誰のでもないなら、僕が食べちゃおうかな」


結衣「あっ、待ってさいちゃん! それ食べちゃダメーーー!!」

雪乃「戸塚くん、それは比企谷君なのよッ!!」

戸塚「えぇッ、これはちまんなのぉ〜〜〜!!」

15: 2016/02/28(日) 18:51:13.52 ID:VQa9Uab50
こうしてプリンとなった八幡は雪乃や結衣に守られ、食べられずに数日が経過した。

そして、ある日のこと


ガラガラ

材木座「八幡、我の新作を是非とも読んでくれ!」


シーーーーーン

材木座「ぬお、誰もいないとは………ん?」


プリーーーン

材木座「プリンがあるではないか。ここは創作活動の疲れを甘い物で癒そうではないか」

16: 2016/02/28(日) 18:52:10.35 ID:VQa9Uab50
ガラガラ

雪乃「今日は平塚先生と部の方針について話していて遅くなってしまったわ」

結衣「やっはろーヒッキー………って、あれ!? 厨二そんなとこで何してるしッ!?」

材木座「ん?……………」モグモグ



結衣・雪乃「……………………」

17: 2016/02/28(日) 18:53:06.14 ID:VQa9Uab50
アナウンサー『続いてのニュースです。千葉市内にある進学校で先日、大規模な火災が発生し、教員生徒の半数近くが氏傷する大規模な事故が発生しました』

アナウンサー『消防と警察の調べによると、火災の火元は学校内の部室からとのことで、薬品が持ち込まれそれが反応し大規模な爆発が起こり、火災が発生したとのことです』

アナウンサー『火の手は瞬く間に学校中へと広まり、大半の生徒や教員たちが冷静さを欠き逃げ遅れてしまったとのことです。何とか逃げ切った生徒の証言によると、突然鼓膜が破れるかのような大きな爆発音がして、あっという間に学校中が火の海に包まれたとのことです』

アナウンサー『火の手の元と見られる部室からは、誰の者とも判明がつかないほどの酷く焼け焦げた遺体が発見され、そのうちの二つはその部に所属する女子部員二人のものとされております』



おしまい

引用元: 雪乃「大変だわ、比企谷君がプリンになってしまったわ!」