1: 2010/03/22(月) 16:37:29.77 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「・・・・・・」

レイ「・・・・・・」

シンジ「なにか用?」

レイ「朝食・・・・・・・」

シンジ「いらない」

レイ「・・・・・・」

レイ「ちゃんと食べないと・・・直らないわ」

シンジ「いーよべつに」

レイ「碇指令からの命令なの、だから食べて」

シンジ「・・・・・・」

シンジ「やっぱりそうなんだ、僕のこと心配してない」

レイ「そんなことない」

シンジ「いいよ、綾波は指示に従ってただけなんだから」

シンジ「どーせ僕を心配してないんだろ?」

2: 2010/03/22(月) 16:43:55.96 ID:4l2cnxRJ0
レイ「・・・・・・」
シンジ「・・・・・・」

レイ「ちゃんと食べてね」スタスタ

シンジ「・・・・・・」

シンジ「・・・・・・」

シンジ「そうなんだ・・・・・・、わかったよ」

シンジ「僕はパイロットとしての存在価値しかないんだね」

シンジ「・・・・・・」

綾波も
アスカも
ミサトさんも
リツコさんも
加持さんも
ケンスケも
トウジも
委員長も
父さんも

シンジ「・・・・・・」
母さん・・・・・・

しんじ「・・・・・・ううっ」

3: 2010/03/22(月) 16:48:35.77 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「えっ」

しんじ「・・・・・ううっ」

シンジ「あれは……僕?」

しんじ「ううう……」

シンジ「……」


僕は泣いてるの?
なんで… ていうか何で僕が目の前にいるんだ?

しんじ「うううっ…」

シンジ「ねぇ」

スカッ

シンジ「えっ… 触れない…?」

しんじ「ううう…」

シンジ「お、おい」スカッ

4: 2010/03/22(月) 16:55:47.83 ID:4l2cnxRJ0
しんじ「……ううう」
シンジ「お、おい!」

しんじ「…うう」
シンジ「誰だよ、僕のなんなの?」

しんじ「……うう」
シンジ「返事しろよ・・・ なんなのさ!」

スカッ

シンジ「返せ! 僕を返せ!」

スカッスカッ

シンジ「返せ!! 返せ返せ返せぇっ!」

しんじ「……」

しんじ「……」ニヤ

シンジ「え…」

ミサト「おきなさい!!」

シンジ「うっ」

ミサト「遅れるわよ、はやくしてちょうだい!」

シンジ「…」

5: 2010/03/22(月) 17:01:31.10 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

ミサト「ほら、エントリープラグに入る準備してちょうだい」

シンジ「……」

シンジ「ミサトさんは僕はなんだとおもってますか?」

ミサト「え?」

シンジ「ミサトさんはぼくのこと…」

ミサト「時間ないの、あとで聞いてあげるから」

マヤ「準備完了」

ミサト「おっけー、じゃあ次に…」

シンジ「…」

シンジ「…」


8: 2010/03/22(月) 17:04:45.71 ID:4l2cnxRJ0
アスカ「それじゃ、加持さんまた後で♪」

アスカ「ふんふん♪」

シンジ「……」

アスカ「ん?」

シンジ「……」

アスカ「邪魔」

シンジ「……」

アスカ「聞こえない? 邪魔だって」

シンジ「……」

シンジ「アスカはぼ…」

アスカ「邪魔っつてんでしょ! 馬鹿シンジ!!」

シンジ「……」

シンジ「……ごめん」

9: 2010/03/22(月) 17:09:10.08 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

ミサト「シンジ君聞いてる? ねぇ」

シンジ「聞いてますよ」

ミサト「じゃあインダクションモード始めるわ」

シンジ「……」

ミサト「基本動作だからね? 目標をセンターにいれて」

シンジ「……」

ミサト「きいてんの!?」

シンジ「聞いてますよ」

ミサト「あっそ、じゃあ始めて」

10: 2010/03/22(月) 17:14:26.19 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」
ミサト「なにこの結果」

シンジ「……」
ミサト「2発しか命中してないじゃない、どういうこと?」

シンジ「……」

シンジ「さあ…」

シンジ「…僕が使えないからでしょ?」

ミサト「……」

シンジ「僕が駄目人間で、つかえないからですよ」

シンジ「僕はエヴァに乗るためだけの人間なのに」

シンジ「そうですよね……」

ミサト「ホントネ、呆れるわ…」

ミサト「そんな弱音はいてちゃ話になんない」スタスタ


12: 2010/03/22(月) 17:17:46.68 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

シンジ「……」


だれからも必要とされてないんだ。
僕は誰からも…

生きる価値なんてないよ
だってそうでしょ?

だれからも愛されてないんだから…

居ても居なくても一緒なんだ…

13: 2010/03/22(月) 17:25:52.57 ID:4l2cnxRJ0
レイ「……」
シンジ「……」スタスタ

レイ「…碇君」

シンジ「……」
シンジ「……」


夢の中の綾波も僕を必要としていなかった。
どうせこの綾波も一緒なんだろ?
レイ「どこか具合悪いの?」

シンジ「……別に」

レイ「じゃあ今日の訓練の結果はなに?」

シンジ「聞いてどうするわけ?」

レイ「……」

シンジ「綾波がなにかできるの?」

シンジ「できないだろ? それとも冷やかし?」

レイ「……」

シンジ「同情とかならいいよ、ほっといて」スタスタ

レイ「……」

14: 2010/03/22(月) 17:31:36.56 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

レイ「ちょっと待って」

シンジ「……」

シンジ「なんだよ… まだ茶化し足りないのか?」

レイ「……」

レイ「私はそんなつもりない」

レイ「碇君は被害妄想が激しいわ」

シンジ「……」カチン

シンジ「なんだよ、はっきり言えよ……」グッ

レイ「え…っ…」

シンジ「言いたいこと言えよ… ほら」グッ

レイ「碇君? 離して…」

16: 2010/03/22(月) 17:42:18.24 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「あ? 綾波から喧嘩うったんだろ?」
綾波「だから私は…」

シンジ「言い訳するなよ!!!」ガンッ
レイ「……うっ」

シンジはレイを乱暴に押し付けた。

シンジ「いいい言いたいことがあるんだろ!!? い、いえよ! おい!」
綾波「……いか…り君?」

シンジ「僕が弱虫だって言えよ!!」

シンジ「僕は生きてる価値なんてないんだろ!? そう言えばいいじゃないか!!」

シンジ「僕は君みたいに優れてないんだろ!? 屑なんだろ!?」

レイ「……っ」

シンジ「はやく言えよ!! ぶっ頃すぞ!!」

リツコ「し、シンジ君?」

シンジ「おい! 頃してやるっ! ころしrwrw」ギュッ

レイ「…うっ」

リツコ「やめなさい! シンジ君っ」タタタッ

17: 2010/03/22(月) 17:46:00.86 ID:4l2cnxRJ0
リツコ「シンジ君っ!」

シンジ「はなせ!」

綾波「……」ブルブル

シンジ「ころす!! ふーっ! ころしr」

加持「ん? あれは…」

リツコ「彼を止めてっ」

シンジ「はなせえええええ!!」






18: 2010/03/22(月) 17:51:48.92 ID:4l2cnxRJ0





シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……母さん」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……僕はこれからどうしたらいいの?・・・」

シンジ「……」

シンジ「エヴァ…?」

シンジ「母さんは…  エヴァなの?…」

シンジ「エヴァに母さんがいるの?…」

19: 2010/03/22(月) 18:05:34.04 ID:4l2cnxRJ0
レイ「……」

レイ「碇君…」

レイ「……」

レイ「私は碇君の事… なにもわかってない」

レイ「……」

私だけを見て…… 

レイ「……」

レイ「……碇君」

――――――――

21: 2010/03/22(月) 18:15:50.94 ID:4l2cnxRJ0


――――――――
冬月「正気か」

ゲンドウ「やむを得んよ」

ゲンドウ「ダミーシステムが使えなくなった」

冬月「というと?」

ゲンドウ「レイのダミーシステムだよ、容器が謎の劣化を引き起こした」

冬月「……」

ゲンドウ「レイの中にはユイの魂がある」

ゲンドウ「苦しませるのはごめんだ」

冬月「……」

冬月「本当にいいんだな? 処分という形で」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「容器はまた作ればいいさ…」

ゲンドウ「構わんよ…」

冬月「……」

23: 2010/03/22(月) 18:21:39.07 ID:4l2cnxRJ0
冬月「なんとかしてやれんかね、リツコ君」

リツコ「私じゃどうしようもできません」

冬月「……」

冬月「もってどれくらいかね?」

リツコ「……」

リツコ「多く見積もってあと5日でダミーシステムは崩れるでしょう」

冬月「……」

冬月「五日…か…」

冬月「……」

24: 2010/03/22(月) 18:30:46.70 ID:4l2cnxRJ0
――――――――
母さん……?
どうしたの? 僕に会いに来てくれたの?

母さん「……」

母さん… 寂しかったよ…
母さん… 今いくから…

しんじ「……」

誰? もう一人の僕?

しんじ「屑っていえよ、頃してやる」

えっ?
しんじ「頃してやる、ぶっ頃してやる」ギュッ

や、やめろ! 母さんの首をしめるな!
やめろ!

しんじ「ころしてやるころしてやる」

やめろ! やめてお願いだから!
かあさんを虐めないで!
やめろやめろやめろやめろ!

シンジ「やめろおおお!!」ガバッ

シンジ「はぁ はぁ はぁ… はぁ…」ゼエゼエ

26: 2010/03/22(月) 18:34:37.99 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「はぁ はぁ はぁ」

シンジ「夢… はぁ はぁ はぁ」

シンジ「はぁー」ガサッ

シンジ「……夢だったんだ」

シンジ「……」

シンジ「夢でよかった……」

シンジ「……」

シンジ「……」zzz






27: 2010/03/22(月) 18:38:26.60 ID:4l2cnxRJ0


――――――――
シンジ「……」

アスカ「……」モグモグ

シンジ「……」

シンジ「アスカ…」

アスカ「……」

アスカ「…なによ」

シンジ「……」

シンジ「今日… 学校行く?」

アスカ「さぁーね」ガタッ スタスタ…

シンジ「……」

シンジ「……」

28: 2010/03/22(月) 18:41:34.94 ID:4l2cnxRJ0


”冷たい”





みんなそうなんだ。
僕にだけ冷たいんだ。

だから僕は一人で生きるんだ。

でも一人は嫌なんだ。

僕はどうすればいい?

誰からも必要とされない僕はどうすればいいの?

僕は…







僕は……

30: 2010/03/22(月) 18:47:03.77 ID:4l2cnxRJ0
レイ「……」

レイ「……」

シンジ「聞いてますよ…」

ミサト「もうっまったく… じゃあ始めるわよ?」

シンジ「はい」

レイ「……」


碇君は私が嫌い?
人形みたいな私が嫌いなの?

だから殺そうとしたの?

だってそうだもの。

碇君は私のこと見てくれてないもの。

碇君の眼中に私はいないんだもの……。


レイ「……」

レイ「碇君は……」

レイ「私が嫌いなのね…」

31: 2010/03/22(月) 18:53:27.89 ID:4l2cnxRJ0
私の物にしたい。

碇君を私の物にしたい。

でも伝えられない。

碇君は私を嫌ってるから。

碇君は私を拒絶する。

私の物にできない。

でもそれが我慢できない。

碇君と一つになりたい。

今すぐにでも

でもできない。

それが耐えられない。

こんな苦しみはもう嫌。

私は碇君がほしい。

リツコ「じゃあ刺すわね、ちょっとチクッてするけど」

レイ「……」

33: 2010/03/22(月) 19:00:15.20 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……っ」

ミサト「ほら、センターに入れて! なにやってんの!」

シンジ「……っち」

ドウンドウン

シンジ「……っくそ!」

ミサト「シンジ君、落ち着いて! こんなんじゃ使徒どころじゃないわ!」

シンジ「わかってますよ!」

ミサト「……」

シンジ「指示通りに動いてますよ! どうせミサトさんは地位を守りたいだけなんでしょ?」

ミサト「……!」

ミサト「なんですって?」

シンジ「はぁ はぁ」

ミサト「中断して」

マヤ「あ… はい」

シンジ「……」

36: 2010/03/22(月) 19:32:30.33 ID:4l2cnxRJ0
ミサト「言ってみなさい」

シンジ「……」

ミサト「どうしたの? ほら、言いなさいよ」

シンジ「……」

ミサト「勇気ないの? 私の目の前ではいえないの?」

シンジ「……」

シンジ「……ふふ、そうですよ」

ミサト「……」

シンジ「弱虫ですもんね、僕は。 しかたないですよ」

ミサト「……!」

バチッ

シンジ「……」ヨロッ

ミサト「はぁ… はぁ…」

ミサト「甘えんじゃないわよ!」

シンジ「……」

37: 2010/03/22(月) 19:41:07.28 ID:4l2cnxRJ0
ミサト「あんた自覚がなさすぎる! パイロットなのよ!?」
ミサト「あんたの思い通りになるわけないでしょ!?」

シンジ「……」

シンジ「ほっといてよ……」ボソッ

ミサト「え? なに? もっとはっきりと…」

シンジ「ほっとけっつてんだよおぉ!!」

ミサト「……」ビクッ

シンジ「そんな扱いなんだろォ!? 僕は! じゃあほっとけよ!!」

シンジ「自由にさせてよ!! なんで指示だすのさ!!」

シンジ「僕のことを僕として……みてくれてないじゃないか!!」

シンジ「僕をエヴァのパイロットとしてしかみてくれてないじゃないか!!」

シンジ「むしが良すぎるんだよ!!」ダッ

ミサト「し、シンジ君っ…!」

タタタタッ

ミサト「……」

ミサト「シンジ…君…」

38: 2010/03/22(月) 19:48:13.87 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
リツコ「そうなの?」

ミサト「…はぁ」

ミサト「ほんとあの子は難しいわ」
ミサト「……」

ミサト「あんなに怒鳴ってるあの子初めてみたわ…」

リツコ「……」
ミサト「……」

ミサト「ちょっとシンジ君を探してくる…」

リツコ「……」

ミサト「謝ってくるわ、私シンジ君のこと全然わかってなかった」

リツコ「……」
リツコ「わかる人っているのかしら?」

ミサト「わからないわよ、誰も…」スタスタ

リツコ「……」

39: 2010/03/22(月) 19:54:02.74 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

僕は僕が嫌いだ。

人に認められたい僕。

一人ぼっちの僕。

そしてまっ黒な僕。

僕は僕が嫌いだ。 大嫌いだ。

しんじ「……」

シンジ「……」

しんじ「……やあ」

シンジ「お前は誰?」

しんじ「僕は君だよ」

シンジ「嘘だ、お前は僕じゃない」

シンジ「お前は僕じゃない!」

しんじ「僕の名前は碇シンジ」

シンジ「違うッ! 僕じゃない!!」

40: 2010/03/22(月) 20:02:40.34 ID:4l2cnxRJ0


お前が僕を乗っ取ろうとしてる!!

さっきの僕も…… さっきの僕は僕じゃない!

綾波の時だって…! あれは僕じゃなかったんだ!

しんじ「なに言ってるの? 僕は―――」





”お前は僕じゃない!”


マヤ「えっ?」

ミサト「どうしたの?」

マヤ「パ、パルス逆流!!」

ミサト「なんですって!? そんなはず…」

ミサト(やっと見つけだしたと思ったら搭乗を拒絶… まったく世話がやけるわ)

シンジ「うっ…! 気持ち悪い…」

ミサト「起動中止!」

41: 2010/03/22(月) 20:08:32.76 ID:4l2cnxRJ0
レイ「……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「…碇君」

シンジ「ん… 綾波」

レイ「……」

シンジ「なんか用?」

レイ「…朝食… 持ってきたわ」

シンジ「……」

シンジ「いらない……」

レイ「……」

レイ「お願いだから食べて……」

シンジ「いらないって」


これは――――――――
夢じゃない。 あの時と一緒だ。

42: 2010/03/22(月) 20:14:05.73 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

そして綾波がこう言うんだ。

レイ「碇指令も… 食べるようにって…」


シンジ「……」

これが正夢って奴か。
本当にあったんだな。

正夢って。

シンジ「やっぱりそうなんだ、命令されて持ってきたんだね君は」

レイ「違う…… 違うわ…」

そして僕がこう問うんだ。
すると綾波が捨てるかのように部屋から出る。

シンジ「やっぱり君は僕の事どうでもいいんだね」

44: 2010/03/22(月) 20:18:40.41 ID:4l2cnxRJ0


シンジ「……」

さあはやく出ていってくれ。 こんな正夢いらないよ。

レイ「……」

レイ「……」ギュッ

シンジ「…え?」

レイ「……」ポロポロ

レイ「……そんなこと」

レイ「言わないで……」

シンジ「……」

レイ「お願い……」

シンジ「……」


45: 2010/03/22(月) 20:19:30.94 ID:4l2cnxRJ0
風呂いってくる

49: 2010/03/22(月) 20:49:44.32 ID:4l2cnxRJ0


僕みたいな屑でも人間だ。




屑で駄目な僕は無意識に人を選んでいた。

ミサトさんはなにもわかってくれやしない、でも部屋を貸してくれてる。

アスカは僕を貶してばかり。
邪魔者扱いをする。

僕はアスカと仲良くしたかった。
アスカと仲良くなればすべて済む気がしていた。




綾波? あーそういえばいたな。

綾波は父さんと仲がいい。
父さんは僕よりも綾波のほうが大事みたいだね。

綾波も父さんが好きなんだろ?

だから僕なんかどうでもいいんだろ?

――――――――

50: 2010/03/22(月) 20:54:51.36 ID:4l2cnxRJ0


”違う”

嘘つくなよ。 綾波は僕のことなんかどうでもいいんだ。
綾波は心の中で僕を嫌ってるんだ。

そうだろ?

”違う”

嘘つくなっ… 僕の事が嫌いなくせに…
父さんとばっかり仲良くして…!
綾波はそれで幸せなんだろ?


”違う”


私は――――――――

51: 2010/03/22(月) 21:01:58.46 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「……」

レイ「…うっ…  うっ…」

シンジ「……」


”温かい”



シンジ「……」

シンジ「綾波の手がすごく温かい……」

レイ「……う… うぅ…」ポロポロ

シンジ「泣いてるの? 綾波」

レイ「……ぅ  …ぅ」

シンジ「………泣かないでよ… 僕まで泣いちゃうじゃないか」

レイ「……うぅぅ」

シンジ「… ぁ…綾波…」ウルッ

52: 2010/03/22(月) 21:11:56.74 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「ごめんね…」ギュッ

レイ「……ぁ」

シンジ「僕は本当にバカやろうだ…!」

シンジ「僕は……」

レイ「……」

シンジ「……僕はっ…!」ポロポロ

レイ「……」

シンジ「……っ」ブルブル

レイ「碇君……」

シンジ「声だ… して… 泣いちゃだ…め?」

レイ「……」

レイ「私がついてるから…」

レイ「ずっと…」

シンジ「――――――――」

――――――――

53: 2010/03/22(月) 21:17:37.25 ID:4l2cnxRJ0

僕は声を出して泣いてた。
恥ずかしいくらい声を出してたみたい。

それは綾波に後から聞いた。

綾波は母さんみたいだ。

包み込むように僕を慰めてくれる。


母さん……。


僕、決めたよ。

僕は綾波と生きていく。

僕の…… 母さんと生きていくよ。

見守っていて… エヴァで… 

僕と

綾波を

54: 2010/03/22(月) 21:28:49.27 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
トウジ「ほんま久しぶりやな~」

ケンスケ「あとシンジ… お前…」
シンジ「なにっ」

ケンスケ「明るくなったな…」

シンジ「えっ? そっかぁ?」

トウジ「ごっつう気持ち悪いで? 自分」

シンジ「そこまで言わなくてもいいだろ!」

レイ「碇くん」

シンジ「え? あっ」

シンジ「じゃあ、僕は… これで…」

レイ「……」

シンジ「あはは/// それじゃ…」

ケンスケ&トウジ「……」ポカーン

ケンスケ「まじっすか…」

トウジ「できちゃった、てやつやな」

58: 2010/03/22(月) 21:37:45.66 ID:4l2cnxRJ0
毎日が楽しい!と言っても彼女ができてまだ1日目。
これから楽しくなるんだ。

シンジ「綾波、どうするの? そのまま帰るの?」

レイ「どうしよう」

シンジ「……」
これは言うべきなのか? わからない…。
うちに来い!っていっていいの? 
といってもミサトさんちだけど……。

レイ「……じゃあ」

レイ「碇君の家によろうかな……」

シンジ「え……///」

レイ「……///」

レイ「……だめ?」

シンジ「そ、そんなわけないよ! いいようちにきても!」

レイ「そう」

シンジ「…うん///」

まさか綾波から言うなんて予想もしなかった。
ミサトさんはいないし……ってなに考えてんだよ///

59: 2010/03/22(月) 21:43:53.09 ID:4l2cnxRJ0


――――――――
シンジ「散らかってるけど上がって」

レイ「本当ね」

シンジ「僕じゃないからね! このビール缶は!」

レイ「わかってる」

レイ「碇くんはそんな人じゃないもの」

シンジ「そ、そうかな……///」

シンジ「そこに座って、コーヒーかなんか作るからっ」

レイ「ありがとう」

シンジ「あったっけな… あ~あったあった… ってこれ腐ってない!?」ガサガサ

レイ「……」

レイ「……」

60: 2010/03/22(月) 21:49:50.69 ID:4l2cnxRJ0

私の望みが叶った。

これで碇君は私しか見ない。



レイ「……」


心拍数の上昇……。
こんな気持ちはじめて。

人を好きになるってこんな気持ちなのね…。


ずっとこの関係でいたい。
ずっと……。




ズキッッッッッッッ!!

レイ「きぁっ!!」

シンジ「え…?」

シンジ「綾波っ!!」ダッ

62: 2010/03/22(月) 21:57:26.13 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
冬月「なんではやく言わなかった」

リツコ「予定より早すぎます」

冬月「……」

リツコ「……」

冬月「どこを負傷した…?」

リツコ「鎖骨の複雑骨折です」

冬月「なるほど……」

冬月「じわじわと劣化していくのか……」

冬月「対処は?」

リツコ「いまはLCLに浸して治療中です」

冬月「……」

冬月「これはもう楽にしてやるべきか……」

リツコ「……」

冬月「……」

64: 2010/03/22(月) 22:19:04.42 ID:4l2cnxRJ0
ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……」

レイ「……」コポコポ

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……すまない、レイ」

レイ「……」コポコポ

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「すまない……」








すまない、ユイ――――――――

65: 2010/03/22(月) 22:25:56.40 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
シンジ「……」
シンジ「……」

ガチャ

ミサト「……」
シンジ「あっ」スクッ

シンジ「綾波はっ! 綾波は無事でしたか!?」
ミサト「……」

シンジ「会わせてください! 綾波に会わせてくださいっ!」
ミサト「駄目よ」

シンジ「……!」
ミサト「今、レイは裸で治療受けてるんだからだ~めっ」

シンジ「…へ?」
ミサト「レイは大丈夫だったわ」

シンジ「本当ですかっ……」
シンジ「良かった…」ヘナヘナ

シンジ「本当によかった~…」

ミサト「……」

ミサト「……」

66: 2010/03/22(月) 22:41:13.07 ID:4l2cnxRJ0


残酷な天使テーゼ――――――――




運命は残酷ね。

シンジ君……あなたはレイが好きなの?
レイはもういなくなっちゃう……。

私は……


悲しんでいる彼を見たくない。

だから嘘ついちゃったの。

ごめんね……。

67: 2010/03/22(月) 22:47:23.44 ID:4l2cnxRJ0
シンジ「よかった……」

シンジ「本当によかった…」

ミサト「明日にはレイも戻れるわ、だから帰りなさい」

シンジ「で、でも…」

ミサト「レイのことを好きなんでしょ?」

シンジ「えっ! なんでミサトさんがそれを…///」

ミサト「女の勘ってやつよ」

ミサト「レイのことを想うのならかえんなさい」

ミサト「レイだって迷惑かけたくないわよ」

シンジ「……」

シンジ「じゃあわかりました、レイをよろしくお願いします」

ミサト「……」

シンジ「それじゃ」タタタッ

68: 2010/03/22(月) 22:53:32.39 ID:4l2cnxRJ0


あえて下の名前で呼んだわね、シンジ君

ミサト「……」

ミサト「……」

ミサト「……」

――――――――
リツコ「駄目だわ、レイ自身が治療を拒絶してる」

ゲンドウ「……」

リツコ「意識はないはずよ… どうしてなの…?」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「言いたいことがあるのか?」

レイ「……」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「レイをプラグからだせ」

リツコ「えっ!?」

69: 2010/03/22(月) 22:58:26.31 ID:4l2cnxRJ0
リツコ「それは駄目!」

ゲンドウ「……」

リツコ「今のレイの体は酷い状態なの! 耐えれるわけないわ!」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「言いたい事があるそうだ」

リツコ「そんなっ! わかるわけない!」

ゲンドウ「わかるさ」

リツコ「……」

ゲンドウ「聞き終えたら俺が楽にする」

リツコ「……」

ゲンドウ「そこの二人、レイをプラグから出してやってくれ」

EVA「はい」

73: 2010/03/22(月) 23:06:02.74 ID:4l2cnxRJ0
――――――――
レイ「……」ヒューヒュー

ゲンドウ「……」

レイ「……っあぁ…!」

ゲンドウ「……」

リツコ「……」スタスタ

リツコ(あんな苦しんでるのに…… 見てられない!)

ゲンドウ「……」

レイ「はあっ… はあっ… あぁっ! ぅぅ!」

ゲンドウ「さあ、聞いてやる」

レイ「……はあ…っ…っく はあっ」

ゲンドウ「はやく言え…」

レイ「あぁっ……ぁぁ!」

ゲンドウ「頼む… 言ってくれ…」

レイ「…はぁ…たの…んっ…」

ゲンドウ「……なんだ?」

74: 2010/03/22(月) 23:13:30.63 ID:4l2cnxRJ0
レイ「……はぁ…はあ」

レイ「たの… んだわ…」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……」

レイ「あ……の… 子…を…」

レイ「たの… んだわ……」

ゲンドウ「―――――――」

レイ「あっ……」

ピーーーーー
EVA「心拍数低下! 緊急処置を…!」

ゲンドウ「…やめろ」

EVA「し、しかしっ!」

ゲンドウ「やめろっ!」

EVA「……」

ゲンドウ「いいんだ……」

ゲンドウ「これでいいんだ……」

75: 2010/03/22(月) 23:18:32.58 ID:4l2cnxRJ0


――――――――
シンジ「どうしようかな… 明日なにかプレゼントしよう」

シンジ「綾波ってなにが好きなんだろう……」

シンジ「……うーん」

シンジ「……あ、アレにしよう!」

シンジ「ふふ、綾波喜ぶぞっ」



ピーーーーー

レイ「……」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「片づけろ……」

76: 2010/03/22(月) 23:25:06.55 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
ドサッ




シンジ「え……」









シンジの手から渡すはずの紙袋が落ちる。



シンジ「は… はは、嘘だろ? ねぇ…」

シンジ「返事しろよ… みんな返事しろよ!…」

シンジ「なに黙ってんのさ… あ、綾波は…? は、はやく会わせてよ!」

シンジ「ねぇ! みんななんで黙ってるの! 綾波をはやく! 返せよ!」

シンジ「僕の綾波を返せよっ!! ねぇ!」

77: 2010/03/22(月) 23:31:10.58 ID:4l2cnxRJ0


シンジ「はっ…」

レイ「どうしたの? 汗だくで」

シンジ「はぁ… 怖い夢をみた…」

レイ「そう」

シンジ「すごく怖かったよ…… また独りぼっちになる夢をみたんだ…」

レイ「心配しないで… 私がいるわ」

シンジ「綾波……」

シンジ「これからもずっと一緒にいて… 僕と離れないで…」

レイ「私も… 離れたくないわ…」

シンジ「ありがとう…」


僕は綾波しかいないんだ。
綾波が居なくなっちゃうと僕が僕じゃなくなる。
綾波がいての僕なんだ…。

79: 2010/03/22(月) 23:38:22.94 ID:4l2cnxRJ0
レイ「ありがとう、うれしかったわ」
シンジ「うれしかった? なに言ってるの? これからじゃないか」

レイ「……」

シンジ「えっ… 綾波っ」
レイ「ありがとう」

シンジ「あやな… み…」

レイ「さようなら……」


じゃない――――――――母さん? 母さんなの?

待ってよ母さん……

また僕を一人にするの?

母さん! 行かないで!

僕を一人にしないでよ!

シンジ「母さんっ……!」

ミサト「……」

リツコ「……」

シンジ「母さん…を 母さんを返せぇぇ……」

80: 2010/03/22(月) 23:45:32.70 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……綾波を…」

シンジ「…母さんを返して…」

カァー カァー

シンジ「……うぅ…ぅ」




僕はまた孤独になった。

僕を愛してくれる人はいなくなった。
どうして?

なんで?
こんなに辛いのなら愛されなくてもいい……。

失うことがこんなにもつらいのなら。
僕はもうなにもいらない。

僕は”孤独”に生きる。

82: 2010/03/22(月) 23:53:29.98 ID:4l2cnxRJ0

――――――――
ミサト「……」

リツコ「……」

ミサト「私… 彼を支えれる自身ないわ」

リツコ「誰だってそうよ… あの子を支えるなんて難しい」

ミサト「……」

ミサト「レイは… 彼を支えることができたのね…」

リツコ「……」

彼を支えたのはレイではない。

彼を支えたのはレイの中の「魂」よ…。

サルページなんかじゃない、碇ユイの魂。

リツコ「……」

あなたの魂は初号機にあるんでしょ?
なんでレイにも存在するの?

じゃあ初号機の魂は誰?

リツコ「……」

84: 2010/03/23(火) 00:01:27.44 ID:GmuLcatA0


ファーファーファー!

『上空に未確認飛行物体を確認!! 繰り返します…』

ミサト「……」

リツコ「……」

ミサト「使徒ってほんと空気読めない奴ね」

リツコ「しかたないわ」

リツコ「シンジ君とアスカをエヴァに待機させて」

ミサト「わかってるわ」

リツコ「あの子もね」

ミサト「ええ、言われなくても」スタスタ

85: 2010/03/23(火) 00:07:18.71 ID:GmuLcatA0
――――――――
ゲンドウ「……」

ゲンドウ「君の名前を聞かせてもらう」
レイ「綾波レイ」

ゲンドウ「そうだ、君は綾波レイだ」

レイ「はい」

ミサト「指令、レイを連れていきます」
ゲンドウ「……」

ミサト「行くわよ」

レイ「……」タタタッ

ゲンドウ「レイ」

レイ「……はい」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「初号機を頼む」

レイ「はい」

タタタッ

ゲンドウ「……」

86: 2010/03/23(火) 00:12:08.65 ID:GmuLcatA0
アスカ「あいつきてないの!? まったく亀ね~!」

ミサト「…はぁ」

ミサト「そっか… アスカは知らないか」

アスカ「え? なに?」

ミサト「いやなんでも」

マヤ「パターン青!」

ミサト「やっぱり使徒ね」

ミサト「ほんとシンジ君なにしてんのよ~」

レイ「……」

レイ「探してきます」

ミサト「え?」

タタタッ

ミサト「……」

88: 2010/03/23(火) 00:17:53.32 ID:GmuLcatA0
「碇シンジ君、碇シンジ君。 至急……」

シンジ「……」

シンジ「……」

シンジ「……」

タタタッ

シンジ「……?」

レイ「……」タタタッ

シンジ「…え」

シンジ「綾波…?」

シンジ「あ、綾波っ!」ダッ

レイ「……?」

シンジ「綾波っ…! 生きてるじゃないか!」

シンジ「なんで嘘ついたの? びっくりさせないでよ」

レイ「あなたが碇シンジ君?」

シンジ「……」

89: 2010/03/23(火) 00:28:09.20 ID:GmuLcatA0
シンジ「綾波…?」

レイ「使徒よ、急いで」

シンジ「僕のこと覚えてないの?」

レイ「……」

シンジ「綾波っ! 僕だよ! 碇シンジだ!」

レイ「……」

シンジ「僕は君と生きていくって… 君は僕と生きていくって誓い合ったんだ!」

レイ「……」

レイ「何で泣いてるの?」

シンジ「……」

レイ「急いでね」タタタッ

シンジ「……」

シンジ「あ… ァ…あああ…」

シンジ「…うぅ……っ」

まるであの夢のようだった。
まるであの夢の綾波を見ているようだった。

91: 2010/03/23(火) 00:32:44.53 ID:GmuLcatA0


――――――――
ミサト「やっと来たわ…」

シンジ「……」トボトボ

ミサト「シンジ君……」

シンジ「……」

ミサト「……」

シンジ「エヴァに乗りたくない……」

ミサト「……」

ミサト「わかったわ」

ミサト「アスカ、レイをエントリープラグへ! 起動準備を急いで!」

シンジ「……」

シンジ「……」

93: 2010/03/23(火) 00:40:59.87 ID:GmuLcatA0
マヤ「LCL注水!」

マヤ「A10神経接続開始!」

シンジ「……」

マヤ「両者のパルス正常を確認!」

ミサト「拘束具を解除して! 1番から13番の安全装置解除!」

マヤ「はい!」

シンジ「……」


今の僕になにもできないのは僕が一番わかってるよ。
氏ににいくようなものなんだ……。

シンジ「……」

もうイヤだ。
友達なんていらない、恋人なんていらない
愛なんていらない! 友情なんていらない!


シンジ「……」


そうすればなにも失わないで済むんだから――――。

94: 2010/03/23(火) 00:52:35.38 ID:GmuLcatA0
マヤ「目標まで後、6000m! ジオフロントの出入り口を完全閉鎖!」

ミサト「……」

ミサト「上空に位置してるわね、こんどの使徒は」

ミサト「ポジトロン・スパイナー・ライフルを用意して!」

シンジ「……」

ミサト「シンジ君」

ミサト「ずっとここに座ってるつもり?」

シンジ「……」

シンジ「素直に乗れって言えばいいじゃないですか…」

ミサト「……」

シンジ「乗りますよ、乗ればいいんでしょ?」

ミサト「乗らなくていいわ、ずっとそこに座ってて」

シンジ「……」

ミサト「頼りないパイロットは足手まといよ」

シンジ「……」

95: 2010/03/23(火) 01:01:10.77 ID:GmuLcatA0
アスカ「シンジは乗らないのかしら?」

レイ「……」

アスカ「……」

アスカ「ちょっと! アンタに言ってんのよ!」

レイ「私?」

レイ「彼は乗らないみたいね」

アスカ「どうしちゃったのアイツ、すごく元気なさげだったけど」

レイ「……」

”僕だよ! 碇シンジだ!”

レイ「……」

”誓い合ったんだ! 君と僕は愛しあってたんだよ!”

レイ「……」

なんで彼を思い出すの……?
さっき初めて会ったのに。
すごく胸が痛い。

ミサト「レイは目標を狙撃することに専念して、アスカはレイのバックアップをよろしく頼むわ」

96: 2010/03/23(火) 01:08:02.44 ID:GmuLcatA0
アスカ「わ、私がバックアップ!?」

ミサト「命令よ、従わないんなら降りて」

アスカ「……」

アスカ「はいはい、わかりましたよ~」

ミサト「レイ、準備はいい?」

レイ「はい」

ミサト「いくわよ」

マヤ「最終安全装置を解除! 進路オールグリーン!」

マヤ「エヴァンゲリオン零号機発進!!」

バシュッ!

シンジ「……」


僕は見ないよ。 あれは綾波じゃないんだ。
僕は見ない。

あんな人知らない。 他人だよ。

98: 2010/03/23(火) 01:22:54.91 ID:GmuLcatA0
あれ、プレゼントどこやったっけ…
あ、もういらないのか。

だってそうだよ、渡す人はもういないじゃないか。

もう忘れたい。
忘れさせて

忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ 
忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ
忘れるんだ

シンジ「……忘れるんだ」

シンジ「忘れるんだ……」

なにもかも、抹消するんだ。

だってそうでしょ?

もう彼女はいないんだ。

おわり

引用元: シンジ「どうせ僕なんてどうでもいいんでしょ?」