1: 2013/10/20(日) 23:24:37.26 ID:MhffoNi80
美希「どびんむし? 食べるの!」

P「じゃあ、はい」コトッ

美希「わーい」

P「熱いから火傷しないようにな」

美希「…………」

P「ん? どうした、美希?」

美希「……これ、どうやって食べたらいいの?」

P「ああ、やっぱ知らなかったか」

THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 4 07 星井美希

P「美希、湯葉食べるか?」

7: 2013/10/20(日) 23:28:38.39 ID:MhffoNi80
P「そうだな、とりあえず土瓶の蓋を取ってごらん」

美希「はいなの」パカッ

P「中に入ってる具が見えるか?」

美希「うん。なんか色々入ってるの。えーっと、えびにきのこに……ぎんなんかな?」

P「そうだ。正確には、松茸、白身魚、えび、鶏肉、みつば、ぎんなんだな」

美希「ま、松茸!? 松茸が入ってるの?」

P「ああ。土瓶蒸しは松茸が定番なんだ」

美希「す、すごいことになってしまったの……ミキは今史上かつてない運命の岐路に立たされているの」

P「んな大袈裟な」

8: 2013/10/20(日) 23:33:49.15 ID:MhffoNi80
美希「えっと、それでどうしたらいいの? とりあえずこの具達を食べたらいいの? っていうか、そもそも具は食べてもいいの?」

P「ああ、もちろん具も食べていいぞ。だがまずはこのままの状態で汁を飲んでみてくれ」

美希「お汁を?」

P「ああ。この沢山の具が出汁となって、すごくコクのある旨味が出てるからな」

美希「確かに……この香りだけでも美味しさが伝わってくるの」

P「じゃあ早速飲んでみるか。これに注いでな」スッ

美希「あっ、おちょこなの!」

P「熱いから気を付けろよ」

美希「はいなの」

11: 2013/10/20(日) 23:38:24.16 ID:MhffoNi80
P「こぼさないように注いで、っと……」トクトク

美希「ミキ、おちょこで何か飲むのって初めてなの」トクトク

P「はは、まあ美希の年ならそうかもな」

美希「むぅ……またそうやって、ハニーはミキのことを子ども扱いするの」

P「そうすねるなって。美希もすぐにおちょこの似合う年になるよ」

美希「それはそれでフクザツな気分なの」

P「我が儘だな……よし、注いだか?」

美希「うん」

P「それでは手を合わせて……頂きます」

美希「いただきますなの」

19: 2013/10/20(日) 23:44:34.10 ID:MhffoNi80
P「ん……」コクコク

美希「んっ……」コクコク

P「……ふぅ。ウマい」

美希「……めっ……」

P「めっ?」

美希「……めっちゃくちゃ、美味しいの!」

P「はは、そうだろ?」

美希「ミキ、こんなに美味しいお吸い物って初めて飲んだの! もっと飲もう」トクトク

P「この凝縮された旨味がたまらないんだよなあ」トクトク

美希「それに、身体もすっごくポカポカしてくるの! 最近寒くなってきてたからちょうどいいの!」

P「体の芯に染み渡るよなあ」

23: 2013/10/20(日) 23:48:01.46 ID:MhffoNi80
美希「んっ……んっ……はふぅ……最高なの……」

P「それは何より。あ、ちなみにすだちを絞って入れても美味しいぞ」

美希「すだち? 入れてみるの!」

P「はい」スッ

美希「わーい」

P「入れ過ぎると風味を損なうから、二、三滴な」

美希「はいなの」キュッ

P「俺も入れよう」

美希「はい、ハニー」スッ

P「おう、サンキュー」キュッ

25: 2013/10/20(日) 23:54:25.91 ID:MhffoNi80
美希「では早速、すだち入りのお汁を……んっ……」コクコク

P「ん……」コクコク

美希「……はふぅ……」

P「どうだ? 美希」

美希「うん。これはこれで、ほどよい柑橘系の香りが濃厚なお汁にマッチしてて、すごくすっごく美味しいの!」

P「はは、それは良かった。さ、そろそろ具の方も食べていくか」

美希「もう食べちゃっていいの?」

P「ああ、もう十分出汁は出てるからな。あとは具を食べつつ、汁を飲みつつしていけばいい」

美希「わかったの」

28: 2013/10/20(日) 23:58:55.52 ID:MhffoNi80
美希「じゃあ早速、松茸からいっちゃうの」

P「いきなりメインからか。流石美希」

美希「えへへ……ミキは美味しいものから先にいっちゃう派なの。あーん、っと……」パクッ

P「どうだ?」

美希「ん~っ……松茸の香りがお口の中いっぱいに拡がっていくの……」モグモグ

P「はは、美希、すっごく締まりのない顔になってるぞ」

美希「今はそんなことどうでもいいの~。う~ん……しあわせ~」モグモグ

P「はは、そこまで喜んでもらえて何よりだよ」

30: 2013/10/21(月) 00:02:47.66 ID:XHHCNuc50
美希「あふぅ……ミキ的には、もう氏んでもいいってカンジなの」

P「こらこら。縁起でもないこと言うんじゃありません」

美希「だってぇ……あ、でもまだ他の具もあるの。せめてこの具達を全部胃の中に収めるまでは氏ねないの」

P「だから氏ぬなって」

美希「じゃあ次は……えびちゃんにするの。あーん」パクッ

P「えびはどうだ? 美希」

美希「ん~っ。すっごくプリプリしてるの! ミキ、生まれ変わったらえびちゃんになってもいいな」

P「だからなんでそんなすぐ現世を去ろうとするんだ」

34: 2013/10/21(月) 00:08:08.43 ID:6btkqyYo0
美希「ぎんなんも甘くておいしいの」モグモグ

P「みつばとの相性も良いしな」

美希「そしてまた、ここらあたりでお汁を飲むの……」コクコク

P「汁も結構あるからな」

美希「はふぅ……美味しすぎるの……これならいくらでも飲めちゃうの」

P「ああ。飲めば飲むほど、舌がさらなる旨味を求めるって感じだな」

美希「飲んでよし、食べてよしの至高の一品なの……はふぅ」

39: 2013/10/21(月) 00:15:00.45 ID:6btkqyYo0
美希「あふぅ……あんなにあったお汁も、遂に全部飲んでしまったの」

P「具も全部食べたしな。よく食べました」ナデナデ

美希「えへへ……ごちそうさまでしたなの」

P「……で、どうだった? 美希。初めて土瓶蒸しを食べた感想は」

美希「……もう何度も言ったけど……最高! ってカンジなの!」

P「はは、そうか。それはよかった」

美希「うん。ミキね、こんなにも旨味が効いたお吸い物があったなんて、今まで知らなかったの」

P「ああ。一見バラバラな感じに見える具が、一緒に蒸されることで素晴らしい旨味を生み出しているんだな」

美希「……ねぇ、ハニー」

P「ん?」

42: 2013/10/21(月) 00:23:42.70 ID:6btkqyYo0
美希「……土瓶蒸しって、なんかミキ達みたいだね」

P「え? どういうことだ?」

美希「だってね、一見バラバラに見えるミキや他の皆が一緒にいることで……『765プロ』としての旨味が出てきてるって思わない?」

P「あー、それは……そうかもしれないな」

美希「でしょ?」

P「ああ。美希に春香、千早に貴音、真に雪歩、響にやよい、伊織にあずささん、そして亜美と真美……」

美希「それに律子……さんと小鳥、社長……そして……」

P「……ん?」

美希「ハニーという最高の具があって……『765プロ』っていう土瓶蒸しになるの!」

P「おいおい……俺はそんなたいしたもんじゃないだろ」

44: 2013/10/21(月) 00:29:23.28 ID:6btkqyYo0
美希「そんなことないの! ハニーがいなかったら765プロの旨味は半減、どころか90%減なの!」

P「ははは……まあ、そこまで言ってもらえるのは嬉しいけど……でも、やっぱりうちの事務所はミキ達アイドルあってのもんだからな。土瓶蒸しで言うと、アイドルの皆は松茸やえび、俺や社長はぎんなんやみつばってとこだ」

美希「……何気に社長まで自分と同格にしちゃうあたりが流石だね、ハニー」

P「あっ! い、いや、今のは言葉のあやっていうか……しゃ、社長には内緒だぞ?」

美希「あはは。わかってるの」

47: 2013/10/21(月) 00:37:17.72 ID:6btkqyYo0
美希「……まあでも、松茸やえびだけの土瓶蒸しじゃ、やっぱり寂しいの。ミキ的には、ぎんなんやみつばもあってこその土瓶蒸しだって思うな」

P「……美希……」

美希「だからこれからも……ミキ達アイドルの旨味を、いっぱいい~っぱい引き出してね! ハニー!」

P「……ああ、もちろんだ!」







48: 2013/10/21(月) 00:37:50.37 ID:3oH9UVfZ0
やよいのうまみは俺が引き出してやる!

乙!

49: 2013/10/21(月) 00:41:27.03 ID:TmSEirGg0
土鍋として美希を支えよう


引用元: P「美希、土瓶蒸し食べるか?」