152: 2017/12/17(日) 21:07:45.02 ID:LOedC/RGo
私は、実はお酒が好きだ。
愛しているとまでは言わないが、かなり。
お酒もそれに応えてくれているらしく、私はお酒が人よりは強い。
しかし、そのおかげで、今のこの状況があるならば下戸でいたかった。
「それで、キミはどう思うね?」
何が悪かったのだろう。
言わずもがな、目の前の部長が原因だ。
お酒が美味しく、お料理が美味しく、話も弾んでいた。
そう、悪くは無かったのだ。
「ほらほら、早く吐かないと逮捕しちゃうわよ!」
「困るわ。このタイミングで、吐くとか言わないでよ」
「ナナも気になりますねー」
「うふふっ! 観念しないと、駄目だかんねん♪」
意外にも楽しいお酒だった。
昔話に花を咲かせ、今の自分達の努力を褒め合う。
そして、会話が途切れて私がお酒を口に含んだ時、部長が言い出したのだ。
「……皆さんの10年後、ですか」
私は、笑顔が好きだ。
しかし今は、向けられた笑顔が、突きつけられた銃口に見える。
愛しているとまでは言わないが、かなり。
お酒もそれに応えてくれているらしく、私はお酒が人よりは強い。
しかし、そのおかげで、今のこの状況があるならば下戸でいたかった。
「それで、キミはどう思うね?」
何が悪かったのだろう。
言わずもがな、目の前の部長が原因だ。
お酒が美味しく、お料理が美味しく、話も弾んでいた。
そう、悪くは無かったのだ。
「ほらほら、早く吐かないと逮捕しちゃうわよ!」
「困るわ。このタイミングで、吐くとか言わないでよ」
「ナナも気になりますねー」
「うふふっ! 観念しないと、駄目だかんねん♪」
意外にも楽しいお酒だった。
昔話に花を咲かせ、今の自分達の努力を褒め合う。
そして、会話が途切れて私がお酒を口に含んだ時、部長が言い出したのだ。
「……皆さんの10年後、ですか」
私は、笑顔が好きだ。
しかし今は、向けられた笑顔が、突きつけられた銃口に見える。
153: 2017/12/17(日) 21:18:09.14 ID:LOedC/RGo
事の発端は、部長が同僚と飲みに行くから付き合え、と言ったからだ。
思えば、誰が来るのかを確認せず了承した私が迂闊だった。
その迂闊さが巡り巡ってこの状況を作り出しているとしたら、
私は「お供します」と言った時の自分を殴り飛ばしてやりたい。
「10年後かー。うー、考えたくないわねぇ!」
「わかるわ。でも、他の人の意見を聞くのは大事よね」
「な、ナナは10年後でも17歳ですよ! きゃはっ!」
「まあ、それなら私もピッチピチの25歳でーす」
冗談交じりで盛り上がる彼女達は、とても楽しげだ。
そして、部長も私がなんと答えるのかを眺めている。
「10年後……うーん、どうなっているんだろうねぇ!」
「……」
一方で、私は酔いが一気に覚め、背中で大量の汗を流していた。
自然と右手が首筋にいきそうになるが、それは耐える。
迂闊な答えは氏を招き、動揺を悟られるのもまた同様。
……一緒に飲んでいると、駄洒落が移るというのは本当ですね。
思えば、誰が来るのかを確認せず了承した私が迂闊だった。
その迂闊さが巡り巡ってこの状況を作り出しているとしたら、
私は「お供します」と言った時の自分を殴り飛ばしてやりたい。
「10年後かー。うー、考えたくないわねぇ!」
「わかるわ。でも、他の人の意見を聞くのは大事よね」
「な、ナナは10年後でも17歳ですよ! きゃはっ!」
「まあ、それなら私もピッチピチの25歳でーす」
冗談交じりで盛り上がる彼女達は、とても楽しげだ。
そして、部長も私がなんと答えるのかを眺めている。
「10年後……うーん、どうなっているんだろうねぇ!」
「……」
一方で、私は酔いが一気に覚め、背中で大量の汗を流していた。
自然と右手が首筋にいきそうになるが、それは耐える。
迂闊な答えは氏を招き、動揺を悟られるのもまた同様。
……一緒に飲んでいると、駄洒落が移るというのは本当ですね。
154: 2017/12/17(日) 21:27:01.56 ID:LOedC/RGo
「――それじゃあ、あたしはどうなってると思う?」
年齢順で聞いて――と、この考え方はまずい!
今は年齢の話をしているのではく、10年後の話をしているのだ。
藪をつついて蛇を出す必要はない。
「そうですね……」
最適解は、何だ。
いや、最適でないにせよ、明日へ命を繋ぐ選択肢は、何だ。
「10年後でも、とても魅力的で……アイドルを続けて――」
氏。
「――いる、かは、わかりませんが……!」
何だ……何だと言うのだ、今の悪寒は!?
「……へぇ、あたしは引退してるかもしれないんだ?」
穏やかに見える笑顔が、今は只々恐ろしい。
この笑顔のまま、猛スピードで走るトラックの前へ放り投げられても不思議ではない。
155: 2017/12/17(日) 21:37:00.07 ID:LOedC/RGo
「そう、ですね……はい」
「ふーん?」
アイドルを続けている、という答えでは不正解だったようだ。
何とか、ギリギリで命を繋いだ。
「それで?」
しかし、危機は未だ目の前にある。
生と氏のデッド・ヒートは未だ続いている。
「10年後ともなれば、今よりも落ち着きが出て……」
「……それで?」
命がけのチキン・ラン。
待つのは爆発炎上か、
「――子供の友達が羨む、素敵なお母さんになっていると思います」
明日のための緊急停止か。
「……なるほどね」
私は、この賭けに――
「す、素敵なお母さんかー! あたしって、そんな風になりそう?」
――勝利した。
「ふーん?」
アイドルを続けている、という答えでは不正解だったようだ。
何とか、ギリギリで命を繋いだ。
「それで?」
しかし、危機は未だ目の前にある。
生と氏のデッド・ヒートは未だ続いている。
「10年後ともなれば、今よりも落ち着きが出て……」
「……それで?」
命がけのチキン・ラン。
待つのは爆発炎上か、
「――子供の友達が羨む、素敵なお母さんになっていると思います」
明日のための緊急停止か。
「……なるほどね」
私は、この賭けに――
「す、素敵なお母さんかー! あたしって、そんな風になりそう?」
――勝利した。
156: 2017/12/17(日) 21:51:15.11 ID:LOedC/RGo
「面倒見が良く、締める所は締める。理想的な母親像だと、私は思います」
「そ、そう? いやー、なんか照れちゃうわねー!」
まあまあ飲みなさいよ、と手元のタッチパネルを操作してビールを注文している。
非常に機嫌が良さそうで、とても良い笑顔だ。
私は、追加注文されたビールが来る前に、手元にある残りを一気に飲み干した。
何故かいつもよりも苦味を感じ、飲み下すのにも苦労したが。
「――ねぇ、私はどうなってると思う?」
タン、とジョッキをテーブルに置いたと同時に、新手。
今の勝利は、所詮は四連戦の内の初戦。
……駄洒落ている場合ではないのだ。
「そうですね……」
こういう時は、まずは相手を褒めるのが言いと聞いた事がある。
まずは褒めて、少し気分を良くして貰おう。
「今は、とても綺麗――」
氏。
「――と、いうか……か、可愛らしいので……!」
お酒によって軽くなるのは、気分や足取り、財布だけではない。
命もそうなのだと、私は今日知った。
「そ、そう? いやー、なんか照れちゃうわねー!」
まあまあ飲みなさいよ、と手元のタッチパネルを操作してビールを注文している。
非常に機嫌が良さそうで、とても良い笑顔だ。
私は、追加注文されたビールが来る前に、手元にある残りを一気に飲み干した。
何故かいつもよりも苦味を感じ、飲み下すのにも苦労したが。
「――ねぇ、私はどうなってると思う?」
タン、とジョッキをテーブルに置いたと同時に、新手。
今の勝利は、所詮は四連戦の内の初戦。
……駄洒落ている場合ではないのだ。
「そうですね……」
こういう時は、まずは相手を褒めるのが言いと聞いた事がある。
まずは褒めて、少し気分を良くして貰おう。
「今は、とても綺麗――」
氏。
「――と、いうか……か、可愛らしいので……!」
お酒によって軽くなるのは、気分や足取り、財布だけではない。
命もそうなのだと、私は今日知った。
159: 2017/12/17(日) 22:04:25.36 ID:LOedC/RGo
「可愛らしいだなんて……いやだわ、もう!」
「いえ……私は、そう思います」
お酒が入ってほんのりと赤く染まっていた頬が、僅かだが赤味を増した。
軌道修正は上手く行ったようだが、胸をなでおろす暇はない。
「それで?」
嗚呼、何故私の前には読み上げる原稿が無いのだろう。
今の私は、海図も無しに航海に出る船旅人。
「10年後ですと、さすがに見た目に年齢を感じるようになるでしょうが……」
「……それで?」
しかし、漕ぎ出さなければ始まらない。
待つのは嵐か、
「――新たな可愛らしい一面が見つかり、より一層魅力的な女性になっていると思います」
快晴の末の、財宝か。
「……なるほどね」
彼女の天気は――
「そ、そんなに可愛らしいって言われたら困るわ! ち、ちなみにどんな所が可愛い?」
――晴れマーク。
「いえ……私は、そう思います」
お酒が入ってほんのりと赤く染まっていた頬が、僅かだが赤味を増した。
軌道修正は上手く行ったようだが、胸をなでおろす暇はない。
「それで?」
嗚呼、何故私の前には読み上げる原稿が無いのだろう。
今の私は、海図も無しに航海に出る船旅人。
「10年後ですと、さすがに見た目に年齢を感じるようになるでしょうが……」
「……それで?」
しかし、漕ぎ出さなければ始まらない。
待つのは嵐か、
「――新たな可愛らしい一面が見つかり、より一層魅力的な女性になっていると思います」
快晴の末の、財宝か。
「……なるほどね」
彼女の天気は――
「そ、そんなに可愛らしいって言われたら困るわ! ち、ちなみにどんな所が可愛い?」
――晴れマーク。
160: 2017/12/17(日) 22:15:54.25 ID:LOedC/RGo
「ふとした瞬間に見せる無邪気な表情が、とても可愛らしいと、私は思います」
「わ、私そんな表情してる時がある? キミって、よく見てるのね……」
まあまあ食べなさい、と手元のタッチパネルを操作しておつまみを注文している。
非常に機嫌が良さそうで、とても良い笑顔だ。
私は、いつの間にか来ていたビールを半分程飲み干した。
心なしか、先程のものよりも美味しく感じられるのが不思議だ。
「――それで、ナナはどうなってると思います?」
タンッ、とジョッキをテーブルに置いたと同時に、新手。
前半戦は過ぎ、残すは後半戦。
もうひと踏ん張り、あと少しだ。
「そうですね……」
残すは後……一人。
彼女? 彼女は、言うなれば、そう――
「むしろ……10年後、ウサミン星はどうなっていますか?」
ボーナスステージだ。
「は、はいっ!? 10年後のウサミン星ですか!?」
聞き返されるとは思ってもいなかったのか、とても焦っている様だ。
今はとても有り難いが、容易すぎて彼女の10年後が逆に不安になる。
「わ、私そんな表情してる時がある? キミって、よく見てるのね……」
まあまあ食べなさい、と手元のタッチパネルを操作しておつまみを注文している。
非常に機嫌が良さそうで、とても良い笑顔だ。
私は、いつの間にか来ていたビールを半分程飲み干した。
心なしか、先程のものよりも美味しく感じられるのが不思議だ。
「――それで、ナナはどうなってると思います?」
タンッ、とジョッキをテーブルに置いたと同時に、新手。
前半戦は過ぎ、残すは後半戦。
もうひと踏ん張り、あと少しだ。
「そうですね……」
残すは後……一人。
彼女? 彼女は、言うなれば、そう――
「むしろ……10年後、ウサミン星はどうなっていますか?」
ボーナスステージだ。
「は、はいっ!? 10年後のウサミン星ですか!?」
聞き返されるとは思ってもいなかったのか、とても焦っている様だ。
今はとても有り難いが、容易すぎて彼女の10年後が逆に不安になる。
161: 2017/12/17(日) 22:26:54.23 ID:LOedC/RGo
「じゅ、10年後のウサミン星は関係ないと思います!」
「いえ……とても、大事な事です」
彼女もかなり酔っているのか、思考が上手くまとまらないようだ。
酒に溺れ、目が泳ぎ、思考の海に沈んでいくウサミン星人。
「じゅ、10年後のウサミン星は……」
電波の受信が上手くいかないらしい。
しかし、残念ながら私も酔っているので助ける事は出来ない。
「み、皆とっても笑顔で、楽しく暮らしてて……」
「……それで?」
皆が笑顔……とても、素晴らしい場所だ。
そんな、素晴らしい場所は、
「……――う、ウサミン星は、永久に不滅です!」
何故か、巨人軍の住処のようになっているようだ。
いや、マスコットキャラクターは、ウサギをモチーフにしたものだったか?
「……なるほど」
後日――
「ウサミン星は、とても、素晴らしい所ですね」
――姫川さんに聞いてみよう。
「いえ……とても、大事な事です」
彼女もかなり酔っているのか、思考が上手くまとまらないようだ。
酒に溺れ、目が泳ぎ、思考の海に沈んでいくウサミン星人。
「じゅ、10年後のウサミン星は……」
電波の受信が上手くいかないらしい。
しかし、残念ながら私も酔っているので助ける事は出来ない。
「み、皆とっても笑顔で、楽しく暮らしてて……」
「……それで?」
皆が笑顔……とても、素晴らしい場所だ。
そんな、素晴らしい場所は、
「……――う、ウサミン星は、永久に不滅です!」
何故か、巨人軍の住処のようになっているようだ。
いや、マスコットキャラクターは、ウサギをモチーフにしたものだったか?
「……なるほど」
後日――
「ウサミン星は、とても、素晴らしい所ですね」
――姫川さんに聞いてみよう。
164: 2017/12/17(日) 22:41:53.23 ID:LOedC/RGo
「10年後も不滅な素晴らしい場所が故郷、それはとても誇れる事だと、私は思います」
「そ、そうなんです! 私はウサミン星人である事を誇りに思いますよ! キャハッ!」
なんだかおかしい気がする、とキュウリの浅漬けをポリポリと齧っている。
首を傾げて不思議そうにしているが、話をぶり返す気はないようだ。
私は、いつの間にか来ていた唐揚げを頬張ると、ジューシーな肉の油が口の中で弾けた。
熱々の肉汁はほんのりと甘く、付けられた下味と絶妙に絡みあって至高のハーモニーを織りなす。
それをサッと冷えたビールの苦味と喉越しで流すのは、最高の贅沢だ。
「――はーい♪ 最後は私でーす♪」
しかし、贅沢ばかりもしてはいられない。
戦いの前の贅沢は済んだ。
この先私が口にするのは、勝利の美酒か、最後の晩餐か。
「そうですね……」
最後の一人。
ここを乗り切れば、笑顔で終われる。
「そう、ですね……」
……だというのに、何も浮かばない!
「10年後の私は、どうなってると思いますか?」
催促するように言われているが、何が正解なのかわからない。
わからないので、一先ずジョッキの残りを飲み干した。
「そ、そうなんです! 私はウサミン星人である事を誇りに思いますよ! キャハッ!」
なんだかおかしい気がする、とキュウリの浅漬けをポリポリと齧っている。
首を傾げて不思議そうにしているが、話をぶり返す気はないようだ。
私は、いつの間にか来ていた唐揚げを頬張ると、ジューシーな肉の油が口の中で弾けた。
熱々の肉汁はほんのりと甘く、付けられた下味と絶妙に絡みあって至高のハーモニーを織りなす。
それをサッと冷えたビールの苦味と喉越しで流すのは、最高の贅沢だ。
「――はーい♪ 最後は私でーす♪」
しかし、贅沢ばかりもしてはいられない。
戦いの前の贅沢は済んだ。
この先私が口にするのは、勝利の美酒か、最後の晩餐か。
「そうですね……」
最後の一人。
ここを乗り切れば、笑顔で終われる。
「そう、ですね……」
……だというのに、何も浮かばない!
「10年後の私は、どうなってると思いますか?」
催促するように言われているが、何が正解なのかわからない。
わからないので、一先ずジョッキの残りを飲み干した。
165: 2017/12/17(日) 22:57:33.57 ID:LOedC/RGo
「まあ! もしかして、皆には言ったのに私だけ仲間外れですか?」
「いえ……貴女は、とても素晴らしいアイドルです。それも、目が離せない程の」
手元のタッチパネルを操作して追加注文しようとするが、うまくいかない。
……なるほど、水滴がついて誤反応を起こしていたのか。
「それで?」
と、問われても思い浮かばないのだから答えようがない。
すみませんが、ナプキンで水滴を拭いているので待ってください。
「10年後……そうですね、10年後ですか……」
「……」
よし、これで注文が出来る。
我ながら、
「――貴女を見続けていたら、何年経っているか忘れてしまいそうですね」
完璧だ。
「……なるほど」
しかし、追加の注文は――
「詳しく聞きたいので、賢明なら、二軒目行きましょう♪」
――出来そうにない。
「いえ……貴女は、とても素晴らしいアイドルです。それも、目が離せない程の」
手元のタッチパネルを操作して追加注文しようとするが、うまくいかない。
……なるほど、水滴がついて誤反応を起こしていたのか。
「それで?」
と、問われても思い浮かばないのだから答えようがない。
すみませんが、ナプキンで水滴を拭いているので待ってください。
「10年後……そうですね、10年後ですか……」
「……」
よし、これで注文が出来る。
我ながら、
「――貴女を見続けていたら、何年経っているか忘れてしまいそうですね」
完璧だ。
「……なるほど」
しかし、追加の注文は――
「詳しく聞きたいので、賢明なら、二軒目行きましょう♪」
――出来そうにない。
166: 2017/12/17(日) 23:06:15.29 ID:LOedC/RGo
・ ・ ・
「それじゃあ、年寄りはここで失礼させて貰うよ」
会計が済んだ後、店の前で突然部長はそう言った。
面白いものを見せて貰ったと、先程の店は部長の奢りだ。
「部長、二軒目は私が出しますので」
「いやいや! あまり無理をさせないでくれ!」
そう言うと、笑いながら部長はこちらに背を向け、駅に向けて歩き出した。
「……それでは、私もここで――」
私もそれに倣おうとしたが、
「なんて言い分が通ると思ってるの!? 強制連行よ!」
「今帰るなんてあり得ないわ。まだまだ、夜はこれからよ」
「あれ!? ナナの10年後の話、してませんよね!?」
「お酒は避けられず、飲みに行くのみ♪」
……と、言う事らしい。
おわり
「それじゃあ、年寄りはここで失礼させて貰うよ」
会計が済んだ後、店の前で突然部長はそう言った。
面白いものを見せて貰ったと、先程の店は部長の奢りだ。
「部長、二軒目は私が出しますので」
「いやいや! あまり無理をさせないでくれ!」
そう言うと、笑いながら部長はこちらに背を向け、駅に向けて歩き出した。
「……それでは、私もここで――」
私もそれに倣おうとしたが、
「なんて言い分が通ると思ってるの!? 強制連行よ!」
「今帰るなんてあり得ないわ。まだまだ、夜はこれからよ」
「あれ!? ナナの10年後の話、してませんよね!?」
「お酒は避けられず、飲みに行くのみ♪」
……と、言う事らしい。
おわり
168: 2017/12/17(日) 23:11:41.80 ID:qEJlXrfJO
乙、武内Pは不憫が似合うと思います
可能ならCP vs 25歳児の正妻戦争が見たいです
可能ならCP vs 25歳児の正妻戦争が見たいです
引用元: 武内P「便秘、ですか」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります