1: 2013/10/29(火) 21:41:40.58 ID:wWTX6UFZ0
皐月「腹が冷えぬのだろうかアレは」

猿投山「さあ……本人は気にしてないようですが」

蛇崩「それにあの転校生がお腹を冷やしてお腹壊したところで何の問題も……」

皐月「ならぬ!」

蛇崩「!?」ビクッ

皐月「もし奴と決着をつけることになった日、奴が腹を壊し体調が万全でなかったらどうする!?」

皐月「私は奴とは正真正銘全力の戦いで決着を付けねばならんのだ! もちろん私の勝利でな!」

皐月「にも関わらず奴が体調不良で全力を出せなかったなど、私はそんな決着は認めん!」

皐月「だから奴には健康体でいて貰わねばならぬのだ!」

蛇崩「は、はあ……」

3: 2013/10/29(火) 21:43:00.86 ID:wWTX6UFZ0
皐月「というわけで腹巻を作ろうと思う」

蟇郡「腹巻! なるほど! 露出しているならばそこを覆ってしまえば問題解決というわけですな!」

蛇崩「女の子に腹巻……でもウエストウォーマーって言えば最近の女の子も割と買ってたりするか……」

犬牟田「しかし纏流子のウエストサイズのデータがありません……これでは腹巻を作ろうにもサイズがわかりません……」

皐月「仕方がない。私自らが奴のウエストを測って来よう!」

猿投山「え、いや皐月様! 何も皐月様自ら行かずとも……皐月様ー!」

6: 2013/10/29(火) 21:44:43.03 ID:wWTX6UFZ0
 カッ――!

皐月「纏流子はいるか!」

マコ「うわぁ! 授業が終わって帰ろうとしたら突然教室に皐月様が!?」

流子「教室のドアの窓から光が溢れたと思ったらテメェかよ……登場する度後光が出るそのシステムどうなってんだ」

皐月「纏……用件にそんなに時間はかからない。だから抵抗せず言うことを聞け」

流子「抵抗するなって言われると抵抗したくなるのは何でだろうねぇ……? まあ用件の内容にもよるけどよォ」

皐月(……あ、しまった巻尺を持ってくるのを忘れた……仕方がない、手で測るか)

皐月「纏」

流子「んだよ?」

皐月「腰を触らせろ」

流子「……」



流子「は?」

11: 2013/10/29(火) 21:46:34.52 ID:wWTX6UFZ0
マコ「さ、皐月様が流子ちゃんの腰を!?」

流子「……えーと……何の御冗談でしょうか生徒会長さん……?」

皐月「……」

流子(やべぇこいつ私の腰の辺りに向けてる目が本気だ……!)ゾワ

皐月(やはりどう考えてもあのヘソ出し姿は腹を冷やす……早く腹巻を作らねば……!)スタスタ

流子「おいやめろこっちくんな気持ち悪い!」

皐月「動くな! 黙って貴様の腰を触らせろ!」

流子「誰か! 誰か助けてくれ! ここに変態がいる!」

皐月「誰が変態だ! 私はただ貴様の腰を触りたいだけだ!」

流子「いや変態じゃねぇか!」

12: 2013/10/29(火) 21:47:34.53 ID:wWTX6UFZ0
流子「マコ! 早く助けを呼んで来てくれ!」

マコ「わかった! じゃあよりたくさんの人に助けて貰えるように、大声で現状を説明しながら校内を走り回るね!」

流子「うん……うん? 何か嫌な予感がするけど頼む!」

マコ「みんなー! 大変だよー!」

マコ「皐月様が流子ちゃんの腰の辺りに手を伸ばして流子ちゃんがそれに悶えてるよー!」

流子「おい待てマコそれ何か違う! 余計にアレな状況になってる!」

16: 2013/10/29(火) 21:49:10.68 ID:wWTX6UFZ0
 サワ

流子「ひゃぅんっ!?」

皐月「ふむ……見て思ってはいたがやはり細いな……」

流子「さ、触るな! 私の体に触れるなぁ!」

 ナデナデ

流子「あっ、やっ、やめっ、くすぐった……」

皐月(それにやはり皮膚表面の体温が低い……日々空気に晒しているからこうなるのだぞまったく……)

 スリスリ

流子「んっ、くっ、ふぅんっ……」

皐月(あれ……でも何かちょっと体温が上がってきたような……)

17: 2013/10/29(火) 21:50:44.49 ID:wWTX6UFZ0
皐月(大体の大きさはわかったか……もういいだろう)

流子「はぁ……はぁ……」

皐月「用件は済んだ……ではさらばだ」

マコ「ただいまー! うわぁ流子ちゃんが机に突っ伏してヒクヒクしてる! 皐月様にどこまでヤられちゃったの!?」

流子「お、落ち着け……こ、腰を入念に触られただけだ……」

マコ「そっかー、よかったねー流子ちゃん!」

流子「しかし……触るだけで満足して帰っていくとか一体どんな特殊性癖持ってんだあいつ……」

マコ「もしかしてちょっとずつエスカレートしていくんじゃない?」

流子「怖いこと言うな……」

18: 2013/10/29(火) 21:52:17.12 ID:wWTX6UFZ0
 翌日

皐月「できたぞ! 纏流子用特製腹巻3号だ!」

蟇郡「3号? 1号と2号はどうなさったのですか?」

皐月「編み物というのは意外に難しくてな……1号は突然発火、2号は爆発して消えた」

猿投山「一体何をどうしたらそうなるんですか皐月様!?」

蛇崩「私が編み物について色々教えんだけど……皐月様って……ある意味すごい才能をお持ちなのよね……」

犬牟田(……身に着けて大丈夫なのかあの3号……)

皐月「ははははは! 待っていろ纏流子ー!」

19: 2013/10/29(火) 21:53:23.92 ID:wWTX6UFZ0
 カッ――!

皐月「纏流子はいるか!?」

流子「また来やがった!?」

マコ「二日続けて皐月様が授業終了後に流子ちゃんの腰を触りに!?」

流子「く、来るな! き、昨日は動揺して動けなかったが、今日はそうはいかねぇぞ!」

皐月「落ち着け纏……今日は貴様の腰を触りに来たのではない」

流子「え?」

皐月(……しかしより健康を気にするならば今日学校から帰る時から腹巻を付けて貰い、腹を温めて貰いたい……)

皐月(そうなると腹巻をこの場で着せるべきか……無理やりにでも)

皐月(ならば一旦……)

皐月「服を脱いで貰おうか」



流子「エスカレートってレベルじゃねええええええ!」

22: 2013/10/29(火) 21:55:10.97 ID:wWTX6UFZ0
皐月(しかし上から被るように腹巻を着けるとすぐ伸びてしまいそうだな……下から穿かせるか)

皐月「全部脱ぐ必要は無い……サスペンダーを外してスカートを降ろせ」

流子「しかも着衣プレイをご所望かよ! 勘弁してくれよ私にその気はねぇんだよ!」

皐月「? よくわからんが脱がぬのならば私が無理やりにでも脱がす」

流子「来るな来るな変態! マコ! 人呼んで来い! 誤解を招かないようにできるだけ直接的表現でな!」

マコ「うん! わかった!」

マコ「みんなー! 皐月様が流子ちゃんと教室で着衣セッk」

流子「直接的表現ってそういうことじゃねーよ!」

24: 2013/10/29(火) 21:56:54.05 ID:wWTX6UFZ0
 ガシ

流子「ひっ!?」

皐月「捕まえたぞ纏……」

流子「は、離っ……あっ」

 ガタンッ

流子(うわあああああ押し倒された! 完全にあの体勢だコレ!)

皐月「そんなに怖がるな」

皐月「(腹巻を)下から突っ込むだけだ」

流子「うわぁぁぁぁぁああああああああああ!!」

27: 2013/10/29(火) 21:58:37.26 ID:wWTX6UFZ0
皐月「装着完了……スカートも穿かせた。文句あるまい」

皐月「いいか? 明日からそれを着けて学校に来るように……」

流子「はっ……はっ……」

マコ「ただいまー! うわぁ流子ちゃんが床に仰向けになって涙目で息を荒くしてる! 皐月様にどこまでヤられちゃったの!?」

流子「何か知らんが無理やり腹巻着せられて明日から着けて学校に来いって言われた……わけがわからん……」

マコ「……ローターでも仕込まれてるんじゃない?」

流子「腹巻に?」

29: 2013/10/29(火) 22:00:18.17 ID:wWTX6UFZ0
 さらに翌日

皐月「無事纏流子に腹巻を付けさせることに成功した……」

蟇郡「流石皐月様! 見事な手際!」

皐月「しかし私はこの程度では満足せん!」

蛇崩(まだ続けるの!?)

皐月「外部からの冷気に耐えられる状態になったとしても……奴が冷たい物を食いすぎてはすぐに腹を冷やす!」

猿投山「つまり、体内から温める……食事療法という手段を取ろうというわけですか」

犬牟田「体を温めるというと……これなどいかがでしょう。ネットにも作り方が載っています」カタカタ

皐月「ほう……これは興味深い……」

32: 2013/10/29(火) 22:02:11.03 ID:wWTX6UFZ0
 その翌日

 カッ――!

皐月「纏流子!」

流子「ひぃぃいっ!?」

マコ「流子ちゃんが皐月様を見ただけで悲鳴を!」

皐月「ほう……言われた通り腹巻をしているようだな……」

流子「ま、まあな……きょ、今日は何をしに来た……?」

皐月「今日は貴様にこれを飲んで貰いに来た……」

マコ「水筒……?」

皐月「安心しろ、家で作って来たが魔法瓶構造だからまだ暖かい」トポトポ

流子(……これは……まさか……)



流子(怪しい薬か……!?)

33: 2013/10/29(火) 22:03:50.32 ID:wWTX6UFZ0
皐月「さあ飲め。体が温まるぞ」

流子( 体 が 温 ま る だ と !? )

流子(私の体を火照らせて何をするつもりだこいつ!? いや予想できるけど予想したくない!)

皐月「どうした。早く飲まないと冷めるぞ」

流子「……一応聞いておくが……これを飲んだ後どうするつもりだお前……」

皐月「どうする……? そうだな……」

34: 2013/10/29(火) 22:05:18.63 ID:wWTX6UFZ0
皐月(どうするも何も……今日は生姜湯以外持って来てないし……)

皐月(四天王は皆用事があって帰ってしまったから今後の纏流子の腹を温める相談もできん……)

皐月(生徒会の仕事も特に溜まってはいないから……)

皐月(学校にいてもやることが無い……つまり……)

皐月「帰る」

流子「何でだよ!?」

35: 2013/10/29(火) 22:06:27.75 ID:wWTX6UFZ0
流子「飲ませて何もしねぇとかどんだけ特殊性癖だテメェ!?」

流子「いや別に何か期待していたとかそういうわけじゃねぇけどな!?」

皐月「……? 貴様は何を……」

流子「何でもねぇよ! 飲めばいいんだろ飲めば!」ゴクゴク

流子(あれ……? これって……)

皐月「では水筒ごと渡しておく……冷蔵庫に入れておけば2,3日は持つだろうが早めに飲め」

流子「お、おう……」

マコ「……で、どう? ムラムラしてきた?」

流子「いやこれ生姜湯だったわ」

38: 2013/10/29(火) 22:07:57.94 ID:wWTX6UFZ0
 また翌日

皐月「しかし体を温める作用が強い食べ物を長期連職すると逆に悪い作用も生む……」

皐月「食事療法系は少しずつ行っていくとしよう」

蟇郡「流石皐月様! どこまでも纏流子の健康をお考えに!」

蛇崩(何かもうただの仲の良い友達になってる気がする)

犬牟田「しかしそうなると次は何を用意しますか? コートなどの防寒着は流石にまだ早いですし……」

皐月「うーむ……体全体を温めるのも腹には良いと聞くが……流石にコートは早いな……」

犬牟田「体全体を温めるといえば、聞いたことがあるのは山などで遭難したとき――」

40: 2013/10/29(火) 22:09:09.46 ID:wWTX6UFZ0
マコ「思ったんだけどさー、皐月様って流子ちゃんの体を暖めたいだけなんじゃないの?」

流子「え?」

マコ「お腹の周りのサイズを手で確認して、腹巻を作って、生姜湯を飲ませて……」

流子「いや、まあ確かに暖かいけどさぁ、この腹巻とか生姜湯とか……」

マコ「皐月様はお嬢様だから一般常識がちょっとアレで、あんな風になっちゃうだけだよきっと!」

流子「お前さりげなくあいつのことバカにしてね?」

41: 2013/10/29(火) 22:09:53.91 ID:wWTX6UFZ0
マコ「次来た時にちゃんと確認してみようよ!」

流子「……そうするか……」

 カッ――!

マコ「あ、後光」

流子「来たか……今日は一体何を……」



皐月「纏流子! 私と裸で抱き合って寝ろ!」

流子「やっぱテメェただの変態じゃねぇか!」


 おわり

46: 2013/10/29(火) 22:11:17.62 ID:+zyqEeli0

引用元: 鬼龍院皐月「纏流子は常にヘソ出しの格好をしているが」