1: 2015/12/16(水) 06:32:16.641 ID:jEuiczNo0.net
千早「ケンカでもしたの?」

雪歩「いや、べつにそういうわけじゃないんだけどね……」

千早「そう……」

雪歩「うぅぅ、聞いてよ千早ちゃぁん!」

千早「なによ……」

雪歩「あのね……真美ちゃんが私とチューしてくれなくなったの」

千早「そう、萩原さんとチュー……って、あの、萩原さん?」

雪歩「真美ちゃんが小学生のころはよくチューしてたのに……」

千早「ちょっと」

雪歩「え?」
ぷちます!(14) (電撃コミックスEX)

2: 2015/12/16(水) 06:37:06.190 ID:jEuiczNo0.net
千早「チューっていうと、その……」

萩原「やだなぁ千早ちゃん、さすがに舌を入れたりはしないよぉ」

千早「萩原さん」

雪歩「え?」

千早「……まあ、なんでも、いいけれど。二人がそういう関係だったとは、知らなかったわ」

雪歩「あ、えっとね、付き合ってるとかじゃないんだけど、スキンシップの一環でね」

千早「そういうスキンシップは、日本ではあまり一般的とはいえないわね……」

雪歩「そう?」

千早「ええ」

4: 2015/12/16(水) 06:41:41.127 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「他にも、私の膝の上に座ってくれなくなったり……」

千早「へえ」

雪歩「お尻を触らせてくれなくなったり……」

千早「ちょっと」

萩原「え?」

千早「まあ、膝の上に座るのはいいとするわ……お尻を触るというのは、どういうこと?」

雪歩「それもスキンシップで……」

千早「スキンシップはセクハラの免罪符ではないわよ?」

雪歩「せ、セクハラじゃないよぉ」

5: 2015/12/16(水) 06:45:55.214 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「むしろ真美ちゃんも喜んでたから……最近はさせてくれないけど」

千早「きっと萩原さんの危険さに気づいたのね……」

雪歩「ひどいよ千早ちゃん!」

千早「スキンシップと称して中学生にチューさせたりお尻を触ったりする人間が危険じゃないとでも?」

雪歩「……わ、私たち女の子どうしだからセーフかなぁって」

千早「同性であっても超えてはいけないラインというものがあるわよ」

雪歩「なんか千早ちゃんが怖いよぉ……」

千早「むしろ私は萩原さんが怖いのだけれど」

6: 2015/12/16(水) 06:52:17.025 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「でもね千早ちゃん、きっと私の気持ちは千早ちゃんにも理解してもらえると思うの」

千早「どういうことよ……」

雪歩「例えば、やよいちゃんが千早ちゃんの膝に乗っかってきたとします」

千早「ちょっと……た、高槻さんを引き合いに出すのは卑怯だわ」

雪歩「それで向かい合う姿勢になって、抱きついてきて『ちはやさーん、ちゅーしましょう?えへへー』って言われたら?」

千早「……そ、その場合は……高槻さんの好意を無碍にはできないし、やむを得ないわね」

雪歩「はいアウトー!千早ちゃんも私の同類でしたー!」

千早「くっ……」

8: 2015/12/16(水) 06:57:38.789 ID:jEuiczNo0.net
千早「で、でも、私は実際に手を出してはいないから、萩原さんとは違うわ」

雪歩「千早ちゃんはムッツリだもんねぇ」

千早「誰がムッツリよ」

雪歩「実際やよいちゃんとそういうことしたいと思ってるんでしょ?」

千早「それは……仮に高槻さんが望むのであれば、やぶさかではないけれど」

雪歩「それは『めちゃくちゃしたい』っていうことでいい?」

千早「どうしてそうなるのよ」

9: 2015/12/16(水) 07:05:28.039 ID:jEuiczNo0.net
千早「確かに私は高槻さんのことを日本一愛しているといって過言ではないわ……」

雪歩「……」

千早「ちょっと、露骨に引かないでくれるかしら……あなたも同類じゃない」

雪歩「あ、ごめんごめん……続けて?」

千早「……でも私は高槻さんをどうこうしたいというわけじゃなく、あくまで一歩引いた位置で愛でていたいと考えているの」

千早「高槻さんが幸せになれるのであれば、たとえ私以外の誰かとくっついても私はかまわない……」

雪歩「なるほどね」

千早「わかってくれたかしら」

11: 2015/12/16(水) 07:13:03.776 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「つまり、万が一やよいちゃんが伊織ちゃんに取られても千早ちゃんは文句を言わないんだね」

千早「え、ええ……まあ、その場合、水瀬さんと今まで通りに接するのは難しいと思うけれど……」

雪歩「ぷっ、なんだかんだいって未練ありまくりじゃない」

千早「くっ」

雪歩「はい、というわけで千早ちゃんは結局ムッツリでしたぁ。現場からは以上ですぅ~」

千早「ちょ、ちょっと……カメラ回ってるの?」

雪歩「ふふ、回ってないよぉ」

千早「あのね萩原さん」

13: 2015/12/16(水) 07:19:24.026 ID:jEuiczNo0.net
真美「おはよー、ゆきぴょん、千早お姉ちゃん」

雪歩「おはよう真美ちゃん」

千早「おはよう」

真美「二人でなんのお話してたのー?」

千早「昨今の世界情勢について、少しね……」

真美「ふーん……」

雪歩「真美ちゃん、お膝の上乗る?」ポンポン

真美「え、いいよ……っていうか、千早お姉ちゃんもいるんだから、そーゆーのいい加減やめてよね」

雪歩「うぅ……ごめんね……」

真美「いつまで経っても真美のこと子ども扱いするんだから……まったく……」

16: 2015/12/16(水) 07:26:24.532 ID:jEuiczNo0.net
千早「まあ、そんなふうに言わなくてもいいんじゃないかしら」

真美「え?」

千早「ほら……そういうの、友人どうしのスキンシップとして有効だと思うわよ」

真美「そ、そっかなぁ……でもさ、膝の上に座るのってなんか子どもっぽくない?」

千早「普通だと思うけれど、ねえ萩原さん?」

雪歩「そ、そうだよ、女の子どうしなら普通だよ~」

真美「ん~……まあ、千早お姉ちゃんがそういうなら、そうかもしんないね……」

雪歩(千早ちゃんナイスですぅ!)

千早(これで一つ貸しよ、萩原さん)

18: 2015/12/16(水) 07:35:35.443 ID:jEuiczNo0.net
千早(要するに、萩原さんが嫌われているわけではなくて、真美にしてみれば単に子どもっぽいから嫌だったというわけよ)

雪歩(さすが千早ちゃん、中学生の心理を誰より知り尽くしてますぅ)

真美「んじゃ、おじゃましまーす」

雪歩「あぁ~真美ちゃんいい匂いだよぉ~」

真美「ちょ、ちょっと!あんまり嗅がないでよー!」

雪歩「ふひひ、ごめんねぇ」

真美「んもー……でも、なんかこの感じ久しぶりだなぁ」

雪歩「真美ちゃんが小学生のころはよくこうしてたもんね」

真美「うん……」

19: 2015/12/16(水) 07:39:41.667 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「それにチューも……」

真美「ちょ、ちょっと!」

千早「?」

真美「あ、なんでもないよー千早お姉ちゃん、えへへ」

真美「あのさ!千早お姉ちゃんもいるんだから、チューとか言わないでよねっ!」ゴニョゴニョ

雪歩「え?どうしてそんなに……」

真美「だって……」

千早「私はいいと思うわよ」

真美「!?」

24: 2015/12/16(水) 07:55:08.554 ID:jEuiczNo0.net
千早「欧米ではキスは挨拶として一般的だものね」

真美「そ、そーかもしんないけど……」

千早「欧米文化に精通してる女性って、とても知的で大人っぽいという印象を受けるわね」

真美「ちてきでオトナっぽい……」

千早「ええ」

真美「……」

雪歩「……」

雪歩(さすがにそれじゃ騙せないんじゃないかなぁ)

25: 2015/12/16(水) 08:01:59.334 ID:jEuiczNo0.net
真美「んっ!」

雪歩「え?」

真美「ほら、ゆきぴょん早く!」

雪歩「ちゅ、チューしていいの?」

真美「うん、だってオーベーでは普通だもんね……」

真美「真美もそのうち海外進出するかもしんないし、今のうちから練習しとかないと……」

雪歩(チョロいですぅ)

千早(チョロいわね)

29: 2015/12/16(水) 08:13:43.972 ID:jEuiczNo0.net
雪歩「ふひっ、いくよ?んーっ……」

真美「んーっ!」チュー

雪歩「ふふ……真美ちゃんのくちびる柔らかい……」

真美「真美、てっきりチューは恋人どうしがするものだって思ってたよ……」

千早「それはまあ、時と場合によるわね」

真美「そっかぁ……」

雪歩「ね、真美ちゃん……もう一回……」

真美「ん、いいよ……」

千早「……」

30: 2015/12/16(水) 08:21:01.543 ID:jEuiczNo0.net
やよい「おはようございまーっす!」

千早「高槻さん、かわいい(高槻さん、おはよう)」

やよい「はわ!雪歩さんと真美、チューしてる……!?」

千早「ええ、高槻さんも私とチューしましょう?大丈夫、欧米では……」

やよい「え、いや、すみません、私はそういうのはちょっと……」

千早「あっはい」


31: 2015/12/16(水) 08:25:36.571 ID:n/Oisnl4a.net
かわいそう

引用元: 雪歩「真美ちゃんに嫌われたかもしれない……」