恋「あの、虹信とは…？」

千砂都「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の信者のことだよ」

メイ「あー、ニジガクかぁ」

千砂都「Liella!は優勝目指して頑張ってるとこなんだよ」

千砂都「それなのに、他のグループに現を抜かすなんて…私達への裏切りじゃないかな？」

可可「そんな人がいるのデスか！」

メイ「そいつぁ許せねぇな！」

千砂都「実はもうすでに、虹信の目星はついてるんだ」

千砂都「ちゃんと証拠もあるから言い逃れさせないよ」

すみれ「まったく、誰ったら誰よ！私たちより虹の子を優先するなんて最低ね」

千砂都「うんうん、そうだよねぇ」


千砂都「――虹信すみれちゃん♪」

すみれ「ギャラ！？」

すみれ（まさかバレてるの…？やばいったらやばいわよ！？）

すみれ（いえ、落ち着くのよすみれ！きっと千砂都はハッタリかましてるに違いないわ！）

すみれ（ここはショウビジネスで培った演技力で切り抜けるのよ…！）


すみれ「…何言ってるのよ千砂都、私には何のことだかさっぱりだわ」←ショービズモード

千砂都「はい、これが証拠写真」つ📱

すみれ「ギャラクシー！！」

千砂都「言ったでしょ？証拠ならあるって」


メイ「同好会メンバーに囲まれて記念写真…！うらやま……いや、けしからんな！」

夏美「すみれ先輩、今まで見たことない笑顔ですの」

可可「すみれ…」

すみれ「ち、違うのよ！」

すみれ「これは写真撮影をせがまれたから仕方なく撮っただけでいわばファン対応の一環であってとにかく私にはやましいことなんてないったらないわよ！！」

千砂都「へー。じゃあこれはどう言い訳するのかな？」

すみれ「！」

千砂都「虹のリーダーとのツーショット写真。ピッタリくっついて、仲良さそうだねぇ？」

すみれ「なにやってんのよ尚美ぃー！？」

四季「解析完了。笑顔度120%」

四季「すみれ先輩は虹信で、Q.E.D.」

メイ「すみれ先輩、なぜか虹の人たちから好かれてるもんな…」

恋「すみれさん…」

すみれ（こうなったら…）


すみれ「…ええそうよ、私は虹信ったら虹信よ！」

7人「！！」

かのん「すみれちゃん！…本気で言ってるの？」

きな子「土下座しろっす！この裏切り者！」

すみれ「っ…」


可可「すみれぇ…どうしてデスか」

可可「ククたちのことは嫌いデスか…？」

すみれ「………」

千砂都「…そういうクゥクゥちゃんも怪しいよね」

可可「！？」

すみれ「ちょっと！私が虹信って認めたんだから、話はもう終わりでしょ！？」

千砂都「だめだよ～」

千砂都「ぜんっ…ぜん！丸じゃない！」🙅‍🙅‍♀

千砂都「――虹信に与える鉄槌は、まだまだ続くからね♪」

可可「ククは虹信ではありマセン！」

千砂都「そうかな？」

可可「あぇ…？」

千砂都「クゥクゥちゃんは、音響協力の人と懇意にしてるよね」

可可「はいデス！母国語で気軽に話せる相手なので、とてもなかよしデス！」

千砂都「その人ね、虹側の人間なんだよ」

可可「！？」

千砂都「虹に交われば虹に染まる――クゥクゥちゃんはもう、立派な虹信だよ」

可可「あぇあぇ…」

可可「し、知らなかったデス…。本当デスよ？！」

きな子「壺教会の実態を知らなかったとうそぶく政治家みたいっす！さっさと辞任するっす！」

千砂都「あーあ、クゥクゥちゃんも虹信かぁー」

可可「ククが…虹信…」

すみれ「クゥクゥ…」

恋「巧みな尋問です！本題に入る前に、クゥクゥさんはすべて認めてしまっていました！」

夏美「皆さんの裏の顔がどんどん暴かれていきますの…！」

かのん「そんなぁ…クゥクゥちゃんまで…」


可可「…待ってクダサイ。かのんも虹信デスよね？」

かのん「え…？」

かのん「いやいや、私は虹ヶ咲のみなさんとはなんの関係も…」

可可「見てクダサイ！この揺るがぬ証拠を！」つ📱

すみれ「かのんと写ってるのは…」

メイ「ニジガクのマネージャー、高咲さんだぁ！」

かのん「えっ、えっ」

可可「ファンの間では『ユーカー』と呼ばれているものデス！」

かのん「なにこれ、知らない記憶なんだけど！？」

千砂都「わあ…すごい量の証拠写真が残ってる。虹信度高いね、これは」

かのん「ち、ちぃちゃん…」

千砂都「さーて、かのんちゃんはどんな言い訳をするのかなー？」

かのん「………」


かのん「なにか理由があると思うんだよね」

千砂都「ないYO!!」

かのん「ごめ゛ん゛な゛ざい゛ーーー！！」

かのん（って、なんで私謝ってるの！？）

きな子「虹信が3人も！もう終わりっすよこのグループ！」

千砂都「すみれちゃんが20ポイント」

千砂都「クゥクゥちゃんは50ポイント」

千砂都「かのんちゃんは、100ポイントね」

すみれ「なにったらなによ、その数字…？」

千砂都「もろちん『虹信ポイント』だよ？」

8人「！？」

千砂都「PDP(Punishment Donating Points)、通称虹信ポイント」

千砂都「虹信的行為をするたび、ポイントざくざく貯まるYO!」


かのん「あ、あのぉ…」

かのん「そのポイントが高いと、どうなっちゃうのぉー！？」

千砂都「月末までに一番ポイントを集めた人は…」

千砂都「罰として、ネットで炎上させます！」

可可「火あぶり！？令和の魔女狩りデェス…！」

かのん「どう゛じよ゛う゛ずみ゛れ゛ぢゃ゛ん゛ー！？私、炎上しちゃうよー！」

すみれ「私も片足突っ込んでるったら大ピンチなのよー！？」


かのん「なんでもするから…炎上だけは許して…」

かのん「既に家が燃えてるのに、私まで燃えたら…」

千砂都「大丈夫だよ、かのんちゃん！」

かのん「え…？」

千砂都「かのんちゃんが貯めた虹信ポイントは減らせないけど…」

千砂都「代わりに、他の人のポイントを高めれば、かのんちゃんの炎上は回避できるんだよ！」ﾆｯｺﾘ

かのん「そ、そっか…！」

かのん「それじゃあ…」ﾁﾗｯ

すみれ「！？こっち見るんじゃないわよ！」

かのん「だってぇー！！私はもう、すみれちゃんかクゥクゥちゃんになすりつけるしか…」

すみれ「なんでそうなるのよ！他にもいるでしょ！」

かのん「たとえば？」

すみれ「た、たとえば……」

すみれ「恋…とか？」

恋「わたくしですか！？」

すみれ「ニジガクに、愛って子がいるでしょ？」

恋「はい」

すみれ「で、あなたは恋」

恋「はい、恋はわたくしです」

すみれ「恋…愛……恋愛！」

夏美「はっ！カプのにおわせですのー！？」

千砂都「これはクロだね…。虹信ポイント+30」

恋「なんでですかー！？」

千砂都「少しでも疑われたら、それはもう虹信なんだよ」

恋「ひどい言いがかりです！」

恋「…こうなっては仕方ありません、氏なば諸共――」

恋「四季さん！」

四季「！！」

恋「あなたはニジガクの方と同じ出身校で、後輩だったとお聞きしました」

四季「Oh my くま…」

メイ「まじかよ！いいなぁ……」

千砂都「四季ちゃん+50ポイント！」

夏美「リーク合戦ですの…！いつこっちに飛び火するかわからないですの…」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

きな子「叩けば叩くほど虹信が出てくるっすね！もっとあぶり出すっす！」

【現在の虹信ポイント数ランキング】
メイ　　120
かのん　100
可可　　50
四季　　50
恋　　　30
すみれ　20
きな子　0
千砂都　0
夏美　　0


メイ「ちょっと待て、いつ私に加算されてたんだよ！」

メイ「しかも120ぅ！？」

千砂都「さっきから虹を擁護する発言が多く見られたから、都度加算しておいたよ」

千砂都「あと、虹のライブで号泣してるところも写真に収まってるからね」

メイ「くそっ！バレてたのか…！」

かのん「そんなメイちゃんと20ポイント差なの、私！？」

すみれ「一応確認しておくけど、千砂都もちゃんと、この虹信ダービーに参加してるのね？」

千砂都「もろちん！」🙆‍🙆‍♀

かのん「…そういえばちぃちゃんも、虹ヶ咲の人たちと仲良くしてなかったっけ？」

可可「そうデスよ！笑顔で写真も撮ってマシタ！」

千砂都「あれは仕事だもん」

すみれ「はあ！？そんな言い訳が通用するなら、私だって――」

四季「……千砂都先輩の笑顔度0%、完全な営業スマイル」

千砂都「ね？」

すみれ「それはそれでどうなのよ…」

千砂都「月末まであと7日」

千砂都「さて、だれが虹信ポイント1位になるのかな～」


かのん（炎上は…炎上だけはいやだ…）

可可（交友関係を見直さなくては…）

すみれ（下手に行動しない方がよさそうね…）

恋（今日のお夕飯はなんでしょうか）

きな子（みんなプロ意識低すぎっす）

メイ（ヲタ活自重しなくちゃ…）

四季（もしもの時は、私が身代わりに…）

夏美（絶対に隠し通して見せますの…！）



こうして、Liella!メンバーたちの醜い足の引っ張り合いが始まったのでした。

翌日、部室

すみれ「ギャラクシー！」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

すみれ「って、だれもいないわね」

すみれ「ん…？」


⎛(cV„Ò ᴗ ÓV⎞


すみれ（寝そべりぬいぐるみ？なんで床に置いてあるのよ）

すみれ「まったく…だれよ、こんなところに置いたのは…」ﾖｲｼｮ

ﾋﾟﾋﾟｰｯ

すみれ「ギャラ！？」


千砂都「すみれちゃん。今、虹のぬいぐるみを踏まなかったね？」

千砂都「さらにそこから拾い上げて、安全な机の上に移そうとした…」

千砂都「虹信ポイント+40だよ！」

すみれ「！？」

すみれ「な、なによこれ…！？」

可可「令和の踏み絵デスよ。江戸時代に隠れキリシタンをあぶり出すために使われた、アレデス」

すみれ「クゥクゥ…！まさか、あんたがこれ仕掛けたの！？」

可可「いえ、ククも引っかかりマシタ。ついでに寝そべりに謝ってしまったので計+60されマシタ」

すみれ「そ、そう……お気の毒に」


千砂都「隠れ虹信を見つけるためには、やっぱり踏み絵だよね～」

すみれ「隠れ虹信？」

千砂都「うん、まだ0ポイントなのが2人いるでしょ？」

すみれ「…きな子と夏美ね」

千砂都「あの2人、表面上はまともに見せかけて…裏で虹信的活動をしてる可能性があるからね」

千砂都「早いうちにあぶり出しておかないと」

すみれ「なんでそこまでするのよ…」


千砂都「さ、まただれかが来るまで待機するよ」

可可「なにやってるデスか、すみれも隠れてクダサイ」

すみれ「……わかったわ」ｺｿｺｿ

千砂都（あ、だれか来たよ！）



きな子「らんらんらん～」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

きな子「ん？部室にだれもいないっすね」


⎛(cV„Ò ᴗ ÓV⎞…

きな子「………」

きな子「えいっ！」ﾌﾐｯ

⎛(cV„ ᴗ V⎞ｳｹﾞｯ



すみれ（踏んだわ！やっぱりきな子は非虹信ね）

千砂都（そうかな？）

千砂都（見られてる可能性を考慮して、わざと踏む演技をしてるのかも…）

可可（隠れキリシタンも、心を頃して踏み絵を突破したそうデスからね…まだまだわかりマセン）

すみれ（じゃあなんのためにやってるのよ！？）

千砂都（あ、また来た！）



夏美「オーニナッツー！」ｶﾞﾗｶﾞﾗ


⎛(cV„Ò ᴗ ÓV⎞


夏美「ん？なんですの、これ？」

きな子「……さあ、きな子は知らないっす」

夏美「ふーん。まあいいですの」



すみれ（夏美…！踏みなさいったら踏みなさい…！）

すみれ（踏まなきゃ、虹信認定されるわよ…！）

千砂都（………）



夏美「…ナッツー！」ﾄﾞｯｺﾗｼｮ

⎛(cV„ V⎞ｸﾞｴｯ



可可（座りマシタ！？）

千砂都（んー…）

千砂都（踏んではないけど…まあ、ギリギリセーフかな）

すみれ（よかった…）ﾎｯ

すみれ（きな子、夏美。せめてあんたたちだけでも、炎上に巻き込まれないようにしなさい…！）

――――――――――――
――――


千砂都「かのんちゃんとメイちゃんが引っかかって、+40ポイントずつかぁ…」

かのん「まさかあの子を踏まなきゃいけないなんて…！」←140ポイント

かのん「お、お願い！今から何回でも踏むから…！加点しないでぇ～！！」

千砂都「だーめ♡」

すみれ「踏んでチャラになるんだったら踏んでるわよ…」

メイ「やばいやばいやばい…」←160ポイント

きな子「メイちゃんは名誉虹信っすね～」

メイ「おい、喧嘩売ってんのか！？うれしいけど！」

きな子「ひゃー怖いっす～」

可可「きなきなとナツナツは隙がありマセン！流石デス！」

夏美「当然ですの～」

夏美「夏美は、虹信ではないですもの！」



夏美（………なーんてね）

夏美（私が虹信である証拠は、絶対に見せませんの…！）

翌日、部室

かのん「うわあ！夏美ちゃんがドカシコり気絶してる！？」

千砂都「……におうね」

恋「たしかに、まだいか臭さが残ってますね」

千砂都「そうじゃないYOー！ぷんぷんとにおうの！」

千砂都「――虹信のにおいが、ね」

7人「！？」



夏美「――はっ！ここは…？」

すみれ「気がついたわね。おはよう、夏美」

夏美「すみれ先輩……皆さんもおそろいで」

夏美「あ、夏美、ドカシコり気絶してたんだ…。ご迷惑かけて申し訳ないですの」

千砂都「ううん、いいんだよ」


千砂都「それより――」ｸﾞｲｯ

夏美「！！」

千砂都「夏美ちゃんは、ナニをおかずにしてたのかな？？」ﾆｯｺﾘ

夏美「な、なつぅ…」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

夏美「お、おかずは…」

夏美「恋先輩…ですの…」

恋「！！」ﾊﾟｱｱｱｱｱ



千砂都「」ﾍﾟﾛ

夏美「にゃはあん！？」

千砂都「うん、この汗は嘘つきの味だね」

夏美「………」

千砂都「本当はだれを――」

千砂都「否、どの虹メンで致したのかなぁ？夏美ちゃ～ん？」

夏美「……先輩、知ってます？」

夏美「このまま完全黙秘を貫けば、夏美は証拠不十分で無罪放免ですの」

千砂都「ふーん、そっかぁ。それなら……」


千砂都「みんなー！夏美ちゃんのおかずを見つけた人には……」

千砂都「ごほうびに、恩赦を与えます！」

千砂都「今貯まってる虹信ポイントを、0にしちゃうYO!!」

8人「！？」

可可「早く見つけるデス！」←110ポイント

かのん「恩赦もほしい～！Fooooo！」←140ポイント

メイ「夏美には悪いけど、絶対見つけるからな！！」←160ポイント


千砂都「やっぱり100ポイント超えてると、やる気が違うね～」

夏美「ふふん、無駄ですの。どれだけ探しても見つかるはずないですの！」

四季「夏美ちゃんのスマホ、ハッキング完了……」

四季「画像データ復元、completed」

夏美「！？」

四季「……だめ、胸やお尻の接写しかない。被写体の特定は不可能」

夏美「ふぅ…。びっくりしましたの…」

千砂都「なかなか虹信のしっぽ、出さないね…？」

夏美「夏美は虹信じゃないから、証拠なんて出るわけが――」



恋「見つけましたー！」

千砂都「ナイス恋ちゃんー！」

千砂都「……これは」

可可「レンレンのスタプロ衣装フィギュア（税込20,900円）デス…！」

恋「や、やはり、わたくしでおシコりになられてたのですね…！」

夏美「そうですの～！最初から言ってましたのー！」

メイ「これを所持しているということは、120%恋先輩推しだな！」

千砂都「嘘……そ、そんなわけ……」

四季「臭気測定の結果、これがおかずなのは確定」

千砂都「………」


恋「やりました！これで虹信ポイントが0です！」

かのん「あはは…。よかったね、恋ちゃん…」

メイ「おめでとう先輩…」

千砂都「――あ、恩赦の件は無効だよ」

恋「えっ？」

千砂都「夏美ちゃんが虹信だという証拠は見つかってないからね。ポイントはそのまま！」

すみれ「ちょっと！それじゃ話が違うわよ！」

千砂都「ほらほら、みんな着替えて。練習始めるよー！」

8人「………」

―――――――――――
――――


きな子「夏美ちゃん」

夏美「あら、きな子。どうかしましたの」

きな子「……夏美ちゃん、ほんとは虹信なんすよね？」

夏美「！」

夏美「……その続きは、場所を変えましょう」

きな子「夏美ちゃん…ほんとはだれでシコってたんすか？」

夏美「そ、それは…」

夏美（きな子の腹が読めませんの…。どうしてそんなことを聞くんですの？）

夏美（まさか、夏美を陥れるつもりなのでは…！きっと会話を録音して、千砂都先輩に密告する腹積りですの！）

夏美（信用したら裏切られるだけ…）

夏美（だったら、最初からだれも信用しなければ、私は傷付かずに済む…）

夏美（ここは、詭弁で乗り切って――）


きな子「実は、きな子…」

きな子「この前、虹信になったんすよ」

夏美「なつー！？」

きな子「道に迷ってたら、ニジガクの朝香さんにお会いして…」

果林『もう大丈夫。お姉さんについて来て♪』

きな子「…って。惚れちまったっすよ」

夏美「ちょろすぎですの」

きな子「だからきな子は、まだ虹信だとバレてない夏美ちゃんと、隠れ虹信同盟を組みたいんす！」

夏美「…わかりましたの。推しを披露されては、こちらも言わねば無作法というもの」

夏美「実は……わ、私も果林さん推しなんですの！」

きな子「ほんとっすか！？」

夏美「隠れキリシタンが、観音像を聖母マリアに見立て祈ったように」

夏美「夏美は、恋先輩のフィギュアを果林さんに見立て、シコってましたの」

きな子「ハードなオXXーしてるんすね！きな子も今度やってみるっす！」

夏美「ええ、ぜひ！」


夏美（よかったですの！きな子も隠れ虹信仲間で……さらに同担だなんて！）

夏美（信じることの大切さを、学ぶことができましたの…！）





千砂都「――見ぃちゃったぁ♪」

きなC「！？」

千砂都「あはは！つけて来て正解だった！」

千砂都「やっぱりふたりは虹信だったんだ…！もう言い逃れはできないねぇ？」

夏美「な、なつぅ…」ｶﾞｸｶﾞｸ

きな子「炎上は嫌っす！　うちの実家も既に燃えてるんすよ…！」

千砂都「でも、虹信が悪いんだよ？」

千砂都「さ、大人しく白状しよっか！自身が虹信であると――」



夏美「────！！」

きな子「────！！」

千砂都（……あれ？2人の声が聞こえない？）

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ…

千砂都「！？」

千砂都（空間が歪んでる…！世界線が変わろうとしてるんだ…！！）


――――――――――――――
―――――


かのん「でさあ～。スペインもよくわかんないけど負けちゃってさあ～。もうちょっと頑張ってほしいよね～」ﾃｸﾃｸ

かのん「…ん？ちぃちゃん、どうかした？」

千砂都「……私、何してたっけ」

かのん「ええ？練習終わって、そのまま2人で帰ってるとこだよ」

千砂都「！？」

千砂都（まさか、虹信による過去改編…！）

一、虹信は空を操る。

一、虹信は時を超える。

一、虹信は森羅万象を司る。


千砂都（学術書に書いてある通りだった…！）

千砂都（せっかく、きな子ちゃんと夏美ちゃんの尻尾を掴んだのに…！）

かのん「…ち、ちぃちゃん？顔怖いよ…！？」

千砂都「……なんでもない！さ、帰ろ？」ﾆｺｯ


千砂都（改編を受けたのは、今日の放課後、私の行動だけ…）

千砂都（つまり、きな子ちゃん夏美ちゃんは今ごろ、同盟を結んでいるところ…）

千砂都（今後、2人は結託したことにより、虹信的行為を感知できなくなってしまうかも…）

千砂都（問い詰めても、証拠がなければ無罪放免…）

千砂都（それなら…！）

翌日

夏美「……はっ！ここはどこですの！？」

千砂都『あ、起きた？』

千砂都『夏美ちゃん！ういっすー』

夏美「千砂都先輩の声…！スピーカーから聞こえますの…！」

千砂都『今ね、夏美ちゃんときな子ちゃんは、隣り合った部屋に閉じ込められてます』

夏美「なつぅ！？誘拐ですの！」

夏美「きな子！大丈夫ですの！？」

千砂都『あ、お互いの部屋の声は聞こえないようになってるから、話しかけても無駄だよ』

夏美「先輩…！どうしてこんなことするんですの！？」

千砂都『あはは♪ それはねぇ……』


千砂都『2人に、ちょっとしたゲームをしてもらおうかなって』

夏美「ゲーム…？」

千砂都『今から5分間、時間を与えます』

千砂都『その間に、あることをしてくれれば、ペナルティなしで解放することを約束するよ』

夏美「あること…？」

千砂都『うん！』


千砂都『夏美ちゃんはきな子ちゃんの、きな子ちゃんは夏美ちゃんの…』

千砂都『それぞれ相方の「虹信である証拠」を私に教えてくれたら、出してあげるね！』

夏美「な、なつぅ…！？」

千砂都『もしどちらも言い出さずに5分が過ぎたら、2人とも虹信ポイント+200だよ』

夏美「理不尽ですの…！」

夏美「も、もし、どちらかが言った場合は…？」

千砂都『片方からリークがあった場合、リークされた側に+1000だよ！』

夏美「！？」

千砂都『もろちんリークした人は+0！まんまる！』🙆‍🙆‍♀


千砂都『あ、でももし両方からリークがあれば、それぞれに+500ポイントだからね』

夏美（つまり、どちらも言わなければ、合算した被害は最小で抑えられるわけですの…）

千砂都『ちなみにだけど、私はこの「次元不干渉エリア」を作るために、ポイントを300払って上原さんと合体してるんだ』

千砂都『だから、現在の私の虹信ポイントは300！』

千砂都『もし2人とも密告しなければ、私より下で収まるから、安心してね♪』

夏美「……どうして、私ときな子を試すようなことをするんですの？」

千砂都『……それは、2人が一番わかってるでしょ？』

千砂都『知ってるんだよ……？ふふふ…』

千砂都『それじゃあ、タイマースタート！』

05:00


夏美（まさか、昨日の同盟のことがバレてますの…！？）

夏美（で、でも、あの時は近くにだれもいなかったはず…）

夏美（……いえ、いまはそんなこと考えてる場合じゃないですの）


夏美（きな子……）

夏美（信じていいの…？）

夏美（もし私が黙っていても、きな子が密告していたら、私だけが損する……）

夏美（だったら、きな子は虹信であると言ってしまった方がいいのでは…？）

夏美（…って、な、なに考えてるんですの！きな子は夏美の友達！隠れ虹信の同盟ですの！）

夏美（裏切るなんて、そんなこと…できるわけ……）


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…

03:27


夏美（だ、大丈夫…。きな子が私を裏切るわけ、ないですの…！）

夏美（大丈夫…大丈夫…）


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…

03:17


夏美（時間の流れが遅いですの…！）

夏美（早く、5分経って…！）

01:00


夏美（やっと、残り1分ですの…！）

夏美（このまま、完全黙秘を続けていれば…）

夏美（きな子も夏美も、傷は浅く済みますの…）

夏美（………）

夏美（…でも、きな子を出し抜いて、密告すれば……）

夏美（いやいや、ダメですの！友達は絶対に裏切らないですのー！）

夏美（………）

夏美（でも、もし…きな子が私を出し抜いて、密告してたら……？）


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…

00:38


夏美（もし、きな子が密告してたら…）

夏美（な、夏美は……虹信ポイント+1000…！？）

夏美（そうなるくらいなら、いっそのこと、どちらもリークすれば……）

夏美（だ、ダメですの！もしきな子が、私のことを信じてくれてたら…きな子が1000ポイントに…！）


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…

00:22


夏美（にゃはぁ～！？もう時間がないですのー！！）

千砂都（時間がないと、焦っちゃうよね～）

千砂都（焦りは判断を狂わす……さて、どうなるかな？）


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…


ﾁｸﾀｸﾁｸﾀｸ…



ﾌﾞｰｯ

00:00

夏美「…………………………」

夏美「…………きな子」

きな子「夏美ぢゃん……！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

きな子「ごめんなざい……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

きな子「ぎな子…ぎな子ぉ……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

夏美「……大丈夫ですの」

夏美「夏美も、リーク……しちゃいましたの…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

きな子「なづみぢゃん…！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


【虹信ポイント】
きな子　500
夏美　　500

翌日

すみれ「…夏美ときな子が500ポイント」

夏美「なつぅ…」

きな子「つらいっす…」

すみれ「で、かのんが1440ポイント…と」

かのん「私だけおかしくない！？」

可可「定期的に新しい素材が生み出されるので、その度ポイント加算されているみたいデス」

かのん「もっとみんなのポイントを上げなきゃ…」

メイ「私も他人事じゃないな…」

すみれ「………」

すみれ（みんな、お互いを監視し合ってる…。よくないわね…）


すみれ「……ねえ、提案があるんだけど」

かのん「提案…？」

すみれ「…千砂都は私たちのこと、何回もハメようとしたわよね？」

すみれ「だから今度は、私たちの番よ…！」

すみれ「逆襲よ！私たちで千砂都のことハメましょう！」

かのん「ちぃちゃんを…！？」

すみれ「もし千砂都がポイント数でトップになれば、流石に罰ゲームもなかったことになるでしょ？」

かのん「…ちぃちゃんは、一度決めたことは必ずやるよ」

すみれ「うっ…。それでも！あの子の自業自得ったら自業自得よ！」

夏美「…夏美は賛成。千砂都先輩のやり方には不満だらけですの」

きな子「きな子もっす！みんな、Liella!として頑張ってるのは間違いないのに、おかしいっす！」

恋「はい！わたくしは恩赦の件を反故にされました。公約破りなんて許せません！」

メイ「気は進まないけど、確かに今のままじゃダメだよな…」

四季「でも、どうやってハメよう？千砂都先輩は手強い」

可可「丸を利用して、どうにかできマセンか？」

かのん「………」

かのん「私に、考えがある」

7人「！！」

部室

千砂都「ういっすー！」

千砂都「あれ、かのんちゃんだけ？」

かのん「うん…」


すみれ（ほんとにうまくいくの…？）

きな子（信じるしかないっす…！）


かのん「……ねえ、ちぃちゃん」

かのん「私ね……音楽科に転科しようと思う」

千砂都「…！」

かのん（これで、ちぃちゃんは「いやあ！」してくれるはず…！）

かのん（例のシーンを再現したら、ちぃちゃんのポイントもかなり高くなるはず…！）

千砂都「……かのんちゃん」



千砂都「私、かのんちゃんのこと、応援するよっ！！」

かのん「！？」

かのん（あ、あれ！？「いやあ！」されない…！？）

かのん「あ、あと！私海外に留学しようかと…」

千砂都「夢のために行くんだね！応援するよっ！！」

かのん（めちゃくちゃ応援してくれる！？嬉しいけど、思ってたのと違う！！）

かのん（かくなる上は…）


――逆もアリなのでは！？

かのん「い゛や゛あ゛！！」ｵｼﾀｵｼ

千砂都「！！」


恋（かのんさんから仕掛けました！）

すみれ（いや…千砂都の体幹なら、かのんのタックルも耐えれるはず…）


千砂都「うっ…」ﾊﾞﾀｯ

スマホ「ｽﾞｷｭｰｰｰﾝ」

足）足（足


かのん「よっしゃー！」

すみれ（うそぉ！？）

夏美「千砂都先輩！見ちゃいましたのー！！」

きな子「もう言い逃れはできないっすよ！！」

千砂都「……」

四季「証拠はバッチリ」

すみれ「千砂都も、虹信ポイント加算ね！」

千砂都「……うん。かのんちゃんは+1000ポイント」


千砂都「私は、+1億ポイントだね」

8人「！？」

恋「そ、そこまでする必要はないのでは…！？」

メイ「それじゃ、トップ確定じゃねぇか！！」

千砂都「…避けようと思えば避けれたし、耐えようと思えば耐えれた」

千砂都「でも…かのんちゃんに押し倒されもいいやって、自分の欲が出ちゃった」

千砂都「こんな弱い私……虹信だよ…」

すみれ（何を言ってるのか全然理解できないんだけど）

かのん「ねえ、ちぃちゃん…」

かのん「もうこんなこと…やめよ…？」

千砂都「かのんちゃん…」

かのん「みんな、ラブライブ優勝目指して頑張ってるよ！」

かのん「虹がどうとか関係ない！私たちは私たちなんだから！！」

かのん「だから……もうポイントつけたり、ハメ合ったり、監視し合ったりするのはやめよう？」

かのん「こんなの…本物のLiella!じゃないよ！」

千砂都「……かのんちゃんは、そう思ってたんだね…」

千砂都「みんなも、同じ意見？」

すみれ「ええ」

メイ「かのん先輩が全部代弁してくれたな」

千砂都「……そっか。じゃあポイントを付け合うのは、やめにするよ」

8人「！」

千砂都「みんなのポイントも、0ポイントに戻すね」

8人「！！」



千砂都「あ、でも罰ゲームは決行するYO!」

8人「！？」

すみれ「ちょっと待って！なんで罰ゲームだけ残ってるのよ！？」

かのん「ちぃちゃん……一度決めたことは必ずやるから…」

可可「全員0ポイントで、今後加算されることがないのであれば……」

きな子「全員……罰ゲームっすかあ！？」


こうして、Liella!は炎上活動をすることになりました。



9人「国葬反対ー！！」

終わり

以上です

このSSには荒らしを助長させる意図はなかったですが、あまりいい題材ではなかったみたいです、その点は反省してます
作者の浅慮のせいで不愉快な想いをさせてしまい、申し訳ありませんでした
できれば、ネタとして受け流してください

優勝するための虹信探しだったのに全員炎上とか本末転倒すぎて草
乙