野崎「今年はみんなどんな物を頼むのだろうか」

野崎「去年は恋しよっを頼んでた人は一人もいなかったからな……今年はいたら嬉しいが」

野崎「まずは俺の周りの人からプレゼントを届けに行こう」

野崎「そうだな……佐倉なら恋しよっを欲しがってるかもしれないな」

野崎「見つけた、ここが佐倉の家だ」

佐倉「zzz……」

野崎「紙に欲しい物を書いてあるはずだ……どれどれ……」

『野崎くん』

野崎「！！！？」

佐倉「zzz……」

野崎「……」

佐倉「zzz……」

野崎「……」

佐倉「zzz……」

野崎「……っは！！」

佐倉「zzz……」

野崎「そういうことか……そういうことだな佐倉！！」

野崎「……」キュッキュッキュッキュッ

『佐倉さんへ 夢野咲子』

野崎「俺は伊達に佐倉と長い間いないぞ……つまりこれはサインが欲しいと言う意味だな」

野崎「さて、次は御子柴の所へ行くか」

御子柴「zzz……」

野崎「いた、寝てるな……」

野崎「しかしピンクのパジャマとは……流石マミコ」

野崎「そんな御子柴が欲しいのは一体……？」

『ガールズプリンセスver.2011 初回生産版』

『限定200本しか発売されてないのでください』

野崎「……」

御子柴「zzz……」

野崎「……すまない、サンタでも全て持ってるわけじゃないんだ」

野崎「……御子柴のことを考えてオークションで落とせばよかったな」

野崎「さて、次はそうだな……鹿島の所に行こう」








鹿島「zzz……」

野崎「鹿島が欲しい物……なんだろうか」

『ユナクロのスカート』

野崎「ユナクロ……あの超有名なブランドのスカートか」

野崎「しかし何故鹿島がそんな物を……？」

鹿島「堀先ぱぁい……むにゃむにゃ」

野崎「！！！」

鹿島「zzz……」

野崎「成る程……そういうことか」

鹿島「zzz……」

野崎「鹿島……今回はお前の事を考えてプレゼントをあげるのはなしにする」

野崎「これ以上堀先輩にやられるとお前の身体が持たないかもしれないからな」

その後も……

堀「zzz……」

野崎「堀先輩は……」

『綺麗な足の写真』

野崎「」













若松「zzz……」

野崎「若松は……」

『ローレライさんの新曲』

野崎「……」

野崎「佐倉から貰いそびれた……」

野崎「参った……最初の佐倉以外にちゃんとプレゼントをあげていない」

野崎「このままでは来年、サンタとして活動できるかどうかも怪しいぞ」

野崎「……気持ちを切り替えよう、次は瀬尾だ」

野崎「あいつの事だ、小学生が持ってそうな銃のおもちゃでもあげたら喜ぶだろう」










野崎「さてと……ここが瀬尾の家か」

野崎「まずは窓を開けてっと……」ガラガラ

瀬尾「つーかまーえーた！！」

ガシッ

野崎「！！？」

瀬尾「いやー夜中まで起きてサンタを待った甲斐があったぜー！！」

野崎「くっ……やめろ、離せ！！」

瀬尾「おーすげー！！ サンタ喋ったー！！」

野崎「人間なんだから喋るのは当たり前だろう！！」

瀬尾「……あれ、お前どこかで見たことあるような……」

野崎（まずい！！ 正体がバレるとサンタとして活動できなくなるという掟がある！！）

遼介「おい！！ なんの騒ぎだ！！」

瀬尾「見て見てにいちゃん！！ サンタ！！ マジモンの！！」

遼介「！！？」

瀬尾「窓から入って来たの！！」

遼介「……もしもし、警察ですか？ 不法侵入で……はい、サンタの格好をした男が……」

野崎「！！！！？」

野崎「というわけで俺は捕まってしまったんだ」

佐倉「野崎くんがサンタだったなんて……」

野崎「くそっ……くそっ……」

佐倉「悔しいよね……恋しよっが連載中止になっちゃったから……」

野崎「もうサンタとして活動できないのか……！！」

佐倉「そっち！？」

前野「メリークリスマース！！ みんなのプレゼントを届けるサンタだよ☆」

宮前「……メリークリスマス。 なんで俺がトナカイになんなきゃいけねえんだよ」

野崎「……」

野崎（体格的に逆だな）

子ども「うわーん！！ プレゼント来なかったー！！」

子ども「うわーん！！ 僕の所も来なかったー！！」

子ども「紙にゲームくださいって書いたのにー……」








御子柴「おいサンタ！！ なんでプレゼント届けにいかねえんだよ！！」

真由「すいませんトナカイさん、面倒くさくて……」

堀「じゃあ今度の演劇のクリスマスの話は……とりあえず主役のサンタ役は鹿島で決まりか」

鹿島「はい！！ 頑張ります！！」












鹿島「フフフ……メリークリスマス」

堀「……」

バッ！！ ビリビリ！！

鹿島「ええっ！？ ちょっと先輩、なんでいきなり帽子と付けひげとるんですか！！？」

堀「お前の顔が全然見えねえ」

瀬尾「メリークリスマース！！」

若松「……メリークリスマス」

瀬尾「いやーまさかお前の方からクリスマス一緒に過ごそうなんて言うとは思わなかったわー」

若松「……」

若松（いいんだ……これでよかったんだ……だって……）

若松（性格の悪い瀬尾先輩の事だからクリスマスは独りぼっち→気分を損ねる→次部活に来た時に攻撃が激しくなる→そうならない為に一緒にクリスマスを過ごしてあげる）

若松（……これでいいはずだ！！）グッ

瀬尾「おいおい、ガッツポーズなんかして……そんなに私とクリスマス過ごせるのが嬉しいのかー」

野崎「俺、佐倉、御子柴、都さん、真由の五人でプレゼント交換をすることになった」

都「プレゼント交換なんて久しぶりだわ」

佐倉「えっと……そろそろストップした方がいいんじゃない？」

御子柴「そうだな」

真由「……」

野崎「じゃあ開けるか」

パカッ

佐倉「あっ！！ 私、ペンのセットだ！！」

都「あ、それは私のやつね」

佐倉「都さんのですか！？ ありがとうございます！！ 大切に使います！！」

都「ええ、気に入ってくれたならよかったわ」

野崎「都さんのは誰のですか？」

都「私は……CDね。 誰のかしら」

御子柴「俺のっすね」

都「御子柴くんの？ ありがとう」

御子柴「えっと……そのアーティスト知ってますか？」

都「ええ、有名よね」

御子柴（ならよかった……）

御子柴（俺の持ってるCD全部アニソンばっかだけど……非アニソン歌手のアニソンあげたらオタクって思われねえよな）

御子柴「そんで俺のは……？」

御子柴「……！！ 美少女フィギュア！！！ しかも超レアなやつじゃねえか！！」

真由「俺のです」

野崎「真由がそんなのをあげるなんて珍しいな」

真由「誰にあげてもデッサン用になるかと思って」

御子柴「……お前のことだからあげるのもめんどくさがって何もあげないかと思ったぜ」

真由「なんもあげなかったら色々言われるのがめんどくさいので」

御子柴「そんでお前は何もらったんだ？」

真由「これです」

佐倉「あ！ 私のやつ！！」

野崎「佐倉、これは……？」

佐倉「恋愛成就のお守り！！」

真由「……ありがとうございます」

御子柴（こいつ、ぜってえいらねーだろうな）

佐倉（このお守り、本当は私も持ってて野崎くんとペアルックになりたかったんだけどなぁ……）

野崎「……」

野崎（クリスマス用に描いたイラストが自分に来た……）

佐倉「みこりん、もうすぐクリスマスだね」

御子柴「そういやそうだな」

佐倉「クリスマスは……絶対に野崎くん家で過ごすんだから！！」

御子柴「！！」

御子柴（そうだよな……こんなでっけえイベント、逃すわけにはいかねえもんな）

佐倉「だって今回の恋しよっのベタ、まだ終わってないもん」

御子柴「それが理由かよ！！」

野崎「すまないな……クリスマスという一大イベントに漫画の作業を手伝わせるようなことをしてしまって」

佐倉「ううん！！ 気にしないで！！」

佐倉（寧ろ嬉しい！！）

御子柴「野崎、終わったぜ」

佐倉「私も終わったよ！！」

野崎「二人ともありがとう」

野崎「……そうだ。 二人とも、これから予定はあるか？」

佐倉「へ？ どうして？」

野崎「よかったら……うちでクリスマスパーティしないか？ ケーキも作ってあるんだ」

佐倉「ええっ！？ いいの！！？」

野崎「ああ、付き合わせてもらったお詫びとして作っておいたんだ」

佐倉「そんな！！ お詫びだなんて！！」

野崎「御子柴……お前はどうする？」

御子柴「わりい！！ ギャルゲーでクリスマスにしか見れねえイベントがある！！ じゃあな！！」ダッ

佐倉「す、凄い速さで行っちゃったね」

野崎「ああ……」

佐倉「……！！」

佐倉（野崎くんと……二人きりで……クリスマスパーティ！！！）

佐倉「いただきまーす！！」

野崎「まだまだいっぱいあるから食べて」

佐倉「うん！ ありがとう！！」

佐倉「……」モグモグ

佐倉（私今……凄い幸せだぁ///）

野崎（佐倉が喜んでくれてる……よかった）

野崎「そういえばクリスマスなんだからクリスマスプレゼントを用意しとけばよかったな……」

佐倉「……うふふ」

野崎「？」

佐倉「私ね、もうもらってるよ！！」

野崎「……なんだ？」

佐倉「それはのざ……あっ！！」

佐倉（『野崎くんと二人きりでいられること！！』 って言うのは流石に言えないから……）

野崎「のざ？」

佐倉「ご、ご馳走！！ 野崎くんが作ってくれたご馳走！！ 本当にありがとう！！」

野崎「……佐倉が喜んでくれたら何よりだ」

佐倉「わ、わたしの方こそごめんね！！ プレゼント何もなくて……」

野崎「いや、俺も佐倉からプレゼントをもらったよ」

野崎「ベタのアシスタントをしてくれたことだ」

佐倉「野崎くん……」

野崎「そういえばクリスマスだと言うのに肝心なあれを言ってなかったな」

佐倉「あ！！ そういえばそうだね！！ じゃあ言おっか！！」

野崎「ああ……メリークリスマス」

佐倉「うん！ メリークリスマス！！！」

マミコ『クリスマス……鈴木くんと一緒に過ごしたいな……』

マミコ『けど鈴木くんと連絡が取れない……どうして？』

『お荷物でーす』

マミコ『お荷物……？』

マミコ『！！ 凄い大きい箱！！』

パカッ

鈴木『マミコーーーーー！！！』

マミコ『鈴木くんが箱の中から出てきた！！』

鈴木『クリスマスプレゼントは……僕さ！！』

マミコ『鈴木くーーーーーん！！』










宮前「」

～終わり～

おつおつ
御子柴は空気が読めるナイスガイ
しかし当の二人が気付いてないという…

乙
こういう時のみこりんは素で帰ってそう
後で気付いて俺ってカッコいいって思った所で何も無い事に佐倉ちゃんにツッコむ