恵美「二人ともカタいよね〜。マジなテンションも嫌いじゃないけどさ。」

紗代子「そう、そこよ！」

恵美「うわびっくりした。何よ急に。」

紗代子「自慢じゃないけど私は融通のきかない性格だわ。琴葉さんもそうでしょう？」

琴葉「そうね。最近は恵美やみんなのおかげで少しだけ変われた気はしてるけど。」

紗代子「そのせいか、つい熱中して周りに迷惑をかけたり、レッスンのし過ぎでオーバーワークも。それでかえってマイナスになったりするなんて事もしょっちゅう。」

琴葉「気持ち分かるわ、私も何回同じ事繰り返したか…」

恵美「よしなよ二人とも。せっかくライブ成功のご褒美にオフ貰ったんだしさ、そういうのナシで楽しもう？」

紗代子「そうね、その為のお泊まり会なんだし。」

恵美「そういうこと。じゃ、何しよっか？」

紗代子「…何もしないわ。」

恵美「え？」

紗代子「真ちゃんや海美に言われて分かったの。オーバーワークは逆効果、過ぎたるは及ばざるが如し。腹八分目で済ませた方がいい時もある…」

美奈子｢今カ口リーの話しました？｣ｶﾞﾁｬ

紗代子「してないよ。」

美奈子｢わっほーい…｣ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

恵美(今の何？)

紗代子「だから決めたの、やる時は徹底的にやる。やらない時はとことんダラダラ休む！」

恵美「いや、何かそれも微妙に違う気するけど。」

琴葉「…いいと思う。」

恵美「琴葉？」

琴葉「紗代子の言うこと、すごくよく分かる。メリハリを付けるのって大切なことよ。うん、いいと思うなそれ。」

紗代子「ありがとうございます、琴葉さんになら分かってもらえるって思ってました。」

恵美「はあ。じゃ、今日はもう何もせずにこのまま寝るってことでいいんだね？」

紗代子「甘いわよ、ダラダラするって言ったじゃない。ダラけてる人の生活の特徴と言えば何？」

琴葉「遅寝、夜更かし。違う？」

紗代子「正解です。というわけでこれからダラダラの基礎、夜更かしを始めましょう！」

琴葉「おー！」

恵美「ダラダラの基礎って何よ…まあいいか、楽しんでるみたいだし。」

恵美「お、そうだ。二人ともこっち向いて？」

琴葉「どうしたの？」

恵美「せっかくだし写真撮ろうよ。あとでイン〇タにアップするから可愛くお願いね？」

紗代子「写真撮るのはいいわ、けど〇ンスタに上げるのは駄目。ダラけた女子高生はそんなお洒落な事しないわ。」

琴葉「そうね。今日の私たちはアイドルじゃなくてぐうたら女子高生三人組なんだもの。SNSを見る事はあっても、写真を上げるなんて面倒な真似は絶対にしないわよね。」

恵美「そういうもの？」

琴葉「どうでしょう琴葉さん、いっそ携帯はオフにします？ダラダラするなら電話がかかってくるのもナシにするべきかなって思うんですけど。」

琴葉「うーん…いや、それは駄目よ。ダラダラにスマホは必須アイテムだわ、ダラけてる人って無意味にスマホ弄ってたりしてるでしょう？」

紗代子「あ、そうか。そこは気づきませんでした。ダラダラも難しいですね…」

琴葉「大丈夫、私たちならやれるわ。頑張ってダラダラしましょう？」

紗代子「はい！」

恵美「いや、まあ楽しんでるみたいだからいいんだけどね…」

琴葉「とりあえず買ってきたお菓子出しておくわね。あと飲み物も。」

紗代子「テレビ付けておこうか、何か見るわけじゃないけどダラっとする時には付いてるイメージだし。」

恵美「漫画とかない？テキトーに一気見出来るくらいのやつ。」

紗代子「まつりさんに頼んで良さげなの借りておいたわ、好きなの読んでね。」

恵美「一話完結のやつに四コマ漫画か。そうそう、ダラっとする時はこういうテキトーなやつがぴったりなんだよね。」

琴葉「うーん、この時間だとテレビもあまり無いわね。」

紗代子「でしたらネット動画とかどうでしょう。父にタブレット借りてます、色々入ってますので。」

琴葉「いいかも。こんな時じゃなきゃなかなか見られないもんね。あ、これ観てみようかな。｣

恵美「昔の海外ドラマかあ。もっと気軽に見られるヤツにしたら？」

琴葉「いいのよ、こういうの見る機会はあんまり無いでしょ？これ見てみかったのよ、このみさんも小鳥さんも面白いって言ってたし。」

恵美「ふーん。じゃ、アタシは漫画読んでるから。」

紗代子「私も漫画読もっと。それじゃあいざ、ダラダラ開始！」

恵美「宣言するようなものじゃないってば！？」


恵美「…よし、面白かったと。琴葉、まだ見てんの？」

琴葉「ええ、今三話目よ。恵美も見る？一話完結のやつだから途中からでも大丈夫よ。」

恵美「うーん、ちょっといいかな。でも漫画にも飽きたし…あれ、紗代子ゲームやるんだ？」

紗代子「それは弟のよ、今日の為に借りておいたの。やる？」

恵美「事務所で美奈子やのり子達がやってる対戦格闘にパズルに…紗代子の弟くん、色々持ってるんだね。」

紗代子「いや、それは私が買ってきた分よ。今日の為に杏奈ちゃんからアドバイスもらっておいたの。」

恵美「わざわざ！？アタシ達ゲームやる方じゃないのに。」

紗代子「そうなのよね。買ってから気付いたわ、これはひょっとしたら無駄になるかもしれないって。」

恵美「買う前に気付きなよ…」

琴葉「いいじゃない。失敗する事は悪い事ばかりとは限らないわ、それもふくめて色んな事を積み重ねて成長していけばいいんだから。」

紗代子「琴葉さん…」

恵美「いや、そういう話じゃないかんねこれ。」

恵美「…ふう、そろそろ１時か。二人ともまだ寝ないの？」

紗代子「私はもう少し起きてるわ、この漫画読んでしまいたいし。」

琴葉「私もせっかくだから。あと何話かは見るつもりよ、ちょっと眠たくなってきたけどね。」

紗代子「じゃ、コーヒーでも入れましょうか。こういう時にはインスタントじゃなくてちゃんとしたコーヒーがいいんですよ、あらかじめ買っておいたやつがあるので。」

恵美「お、いいかも。しかし色々用意してるね〜。」

紗代子「ダラダラするのに何がいるかは前もってリサーチ済みよ、抜かりはないわ。」

恵美「やっぱ、なんか間違ってる気がする…あ、トイレ一階だっけ？」

紗代子「二階にもあるわ。でもね…」

恵美「何？」

紗代子「876の水谷絵理ちゃんに聞いたことがあるの。ダラダラを極めたいならペットボトルで…」

恵美「絶対やだかんね！？」

琴葉「…」

恵美「ん、どうしたの琴葉。」

琴葉「え？ああいや、その。」

琴葉「…そこのコーラ、もう空になってるわよね？」

恵美「早く行って！」

以上です。お目汚し失礼致しました。

いよいよこれで最後の誕生日お祝いとなってしまった『アイドルマスター　ミリオンライブ！』と

紗代子のSSR衣装がなかなかに刺激的な『ミリオンライブ　シアターデイズ！』を

どうぞよろしくお願い致します。

乙。
紗代子誕生日おめでとう！