Ｐ「奇遇だな」

比奈「でスね」

Ｐ「なにしてんの？」

比奈「買い物の帰りに力尽きちゃって」

Ｐ「なにしてんの」

比奈「徹夜明けだったので」ﾃﾍ

Ｐ「おいアイドル」

比奈「夏は書き入れ時なんでス！」

Ｐ「上手いけども」

比奈「それで…ちょっと公園で一休みしてたとこッス」ﾊｲ

Ｐ「なるほど」

比奈「風もあるし、木陰だとけっこう涼しいでスよ」

Ｐ「なになに」ﾎﾟｽﾝ

Ｐ「……ホントだ」


ｿﾖｿﾖ


Ｐ「…」ｺﾞﾛﾝ

比奈「…」

比奈「ふふ…事務所に戻らなくていいんでスか？」

Ｐ「…ちょっとくらい…いいだろ。暑いし」

比奈「でスか」

Ｐ「です」

比奈「暑いでスねぇ」

Ｐ「暑いなぁ」


ｻﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ…


ｷｬｯｷｬｯ


Ｐ「…」

比奈「…」

Ｐ「……、涼しそうだなぁ」

比奈「水浴びはさすがに自重して欲しいッス」

Ｐ「分かってますぅー」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

比奈（ワイシャツのおっさんが昼間から公園で寝転がるの図も大概でスけど）

Ｐ「…」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

Ｐ「…、があっ！　暑ゥい！」ｶﾞﾊﾞｯ

比奈「大人しく寝てれば涼しいのに…」

Ｐ「性に合わん」

比奈「知らんでス」

Ｐ「…、とりあえず…なにか、飲み物でも買って来よう」

比奈「あ、私もなにかお願いしていいでスかねー」

Ｐ「いいよ。スーパード○イでいい？」

比奈「平日。昼間」

Ｐ「はい」

比奈「お茶でいいでス」

Ｐ「はい」

Ｐ「行って来ます」ｽｸｯ

比奈「ああもう、背中草いっぱい……ちょっとしゃがんで」

Ｐ「仕方ないなあ」

比奈「…」ｹﾞｼ

Ｐ「ごめんなさい」

比奈「…」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

Ｐ「んっ」

比奈「ちょ、変な声出さないでくださいよっ…」

Ｐ「くすぐったくて」

比奈「…」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

Ｐ「んふっ」

比奈「…」ｹﾞｼｹﾞｼ

Ｐ「いたいいたい」

Ｐ「ただいま」

比奈「お帰りなさい」

Ｐ「お、このやり取りはなんだか楽しいな」

比奈「そ、そうでスか？」

Ｐ「うん。童心を思い出すなあ。おれおままごと好きだったんだよ」

比奈「…、…」ｹﾞｼ

Ｐ「なんで？」ｲﾀｲ

Ｐ「はいお茶」

比奈「ども」

比奈「…」ｸﾞｸﾞ…

Ｐ「…」ﾊﾟｷ

Ｐ「？」ｺﾞｸ

比奈「…」ｸﾞﾇﾇ…

Ｐ「…、開けてやろうか？」

比奈「！　い、いえ、けっこうでス！」

Ｐ「そんなに勢い込んで拒絶しなくても…」

比奈（いや手汗とかのせいなんで、さすがに渡すのはちょっと……うぅ）ｺﾞｼｺﾞｼ…

Ｐ「？　ハンカチ使う？」

比奈「い、いえいえ！　けっこうでスから！」

Ｐ「なんだよー」

ﾊﾟｷ


比奈（…開いた…）ﾎｯ…

Ｐ「…、それにしても…」

比奈「？」ｺﾞｸ


ﾐﾝﾐｰﾝ


Ｐ「夏だな」

比奈「夏でスねぇ」

市原仁奈「夏でごぜーますねー」ﾓﾌｺﾛﾝ


Ｐ「なんか増えた」

仁奈「おはようごぜーます！」ﾍﾟｺ

Ｐ「うん」

比奈「おはよーっス。仁奈ちゃん」

仁奈「日陰でお休みですか。仁奈も混ぜやがるですよ」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

Ｐ「おっいい転がりっぷりだな。これは俺も負けていられない」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

仁奈「ふふっ仁奈のスピードについて来やがれますか！？」ｺﾞﾛｰ

Ｐ「俺を舐めるなよ！」ｺﾞﾛｰ

比奈（…、暑いのに元気ッスねぇ…）ﾊｱ

ｺﾞﾛﾝ


Ｐ「暑ゥい……」ｾﾞﾊｧ

比奈「言わんこっちゃない」

仁奈「Ｐはだらしねーですね」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「仁奈ちゃんはきぐるみで暑くないんでスか？」

仁奈「ふふ。」ﾆﾔ

仁奈「心頭滅却の気持ちになれば火もまた涼しですよ！」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗｰ

比奈「できてねーでス」

比奈「水分補給はちゃんとしなきゃでスよ」ﾊｲ

仁奈「め、めんぼくねーです…」ｺﾞｷｭｺﾞｷｭﾌﾟﾊｰ

比奈「？　…あれ、でも仁奈ちゃん、なんだか体はひんやりしてるッスね…」ﾓﾌﾓﾌ

仁奈「はい。ちゃんと保冷剤なんかを内側に入れてるので」

比奈「なるほど。さすが、だてにきぐるみアイドルをやってるわけじゃないでスねぇ」

仁奈「えっへへ♪　照れちまいます」ﾓﾌﾓﾌｰ

Ｐ「話は聞かせてもらった」ｻﾞｯ

比奈「だめッス」

Ｐ「まだなにも言っていないんですが」

比奈「セクハラなんで」

Ｐ「横暴だー」ﾌﾞｰﾌﾞｰ

仁奈「？？」

比奈「ということで仁奈ちゃんは私がもふるッス」ﾓﾌﾓﾌ

仁奈「わぷ」

Ｐ「あっずる」

比奈「おー。ひんやりもふもふとか天使ッスか仁奈ちゃん…」ﾓﾌﾓﾌ

仁奈「照れるですよー」ｴﾍﾍ

Ｐ「いいなー」

喜多見柚「話は聞かせてもらったよ！」ﾊﾟﾊﾟｰﾝ


Ｐ「また増えた」

柚「みんなおはよっ！」ﾆﾊﾟｯ

Ｐ「うん」

比奈「おはよっス」

仁奈「柚おねーさん！　おはようごぜーます！」ﾓﾌﾓﾌ

柚「うんっ。ねーＰサン。ほらほら、仁奈チャンがもふれないならアタシをもふるといいよー♪」

Ｐ「どこをもふればいいんだ？」

柚「…………」

柚「ふ、フードとかカナ？」ﾊﾟﾀ

Ｐ「見切り発車かよ」

ﾓﾌﾓﾌ…


Ｐ「あ、でもちょっと気持ちいい…」

柚「ホント？　えへへ、よかったー」

Ｐ「うん」ﾓﾌﾓﾌ…

高垣楓「もふると言えば」ﾆｮｷ


Ｐ「どんどん増える」

柚「楓サン！　えっへへ、おはよー」ﾊﾟｯ

楓「うん。おはよう」ﾆｺ

比奈「おはようございまス」

仁奈「おはようですよ！」

楓「私、髪の毛のもふっぷりにはけっこう自信があるんですけれど…」

Ｐ（不思議な自信ですね…）

楓「…」ﾄﾞｳﾃﾞｼｮｳｶ…

Ｐ「…、で、では、…ちょっと失礼して」

楓「はい。どうぞ」

Ｐ「…」ﾓｻ…

楓「…」

Ｐ「…」ﾓﾌﾓﾌ

Ｐ「…、けっこうなお手前で」

比奈「なに言ってんでスか」

Ｐ「俺も分からん」

楓「よかったですー」ﾆｺｰ

柚「あー。Ｐサンってばー浮気はずるいよーアタシももふってー」ｸﾞｲｸﾞｲ

Ｐ「はいはい」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「今さらですけどもふるってちょっとえろ」

Ｐ「俺も思ったけど言わないで」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「ス」ﾓﾌﾓﾌ

仁奈「♪」

楓「♪」

柚「♪」ﾑﾌｰ

ﾐﾝﾐｰﾝ


Ｐ「……夏だなぁ」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「夏ですねぇ。お互い夏っぽくない擬音がついてますけど」ﾓﾌﾓﾌ

Ｐ「うん。暑いけど、……」



楓（…草の上で寝転んでいると…）ｺﾛﾝ

楓（ふふ。私いま、草に溶け込めているかしら…。草の気持ちになるですよー、なーんて…）ﾌﾌ…

柚「いい天気だなー。…うう、なんだか体、動かしたくなって来たかも…」ｳｽﾞｳｽﾞ

仁奈「えへへ。今日はたくさんもふってもらえてしあわせでごぜーます」



Ｐ「…まあ、こうしていると、あんまり気にならなくていいな」

比奈「そうでスねー」

Ｐ「でも暑い」

比奈「なんスかそれ」ﾊﾊ


ｸﾞｲ


柚「ねねＰサン、ちょっとバドミントンしたくなったから、付き合ってよー♪」

Ｐ「えー。でも暑いし…。いや…ちょっと運動した後のビールは魅力的だな…」

比奈「まだ懲りてなかったんでスか」

Ｐ「てへ」

楓「ビール？」ﾋﾟｸ

比奈「空耳でスよー」

楓「そ、そんなことないもの。ねえプロデューサーさん、よかったら私、付き合いますよー…？」

Ｐ「本当ですか？」

仁奈「ねえ、Ｐはまだ仁奈をもふってねーですよ。もっともふってくだせー」ｸﾞｲｸﾞｲ

Ｐ「よしよし。仁奈からそう言われちゃ断れないなー」ﾓﾌﾓﾌ


ﾜｲﾜｲ…。


比奈「……」

比奈「あっ今回は私が止める役って感じでス？」ｺﾚ

ｸﾞｲ


Ｐ「ん」

比奈「ほら。仕事、あるでしょ。そろそろ事務所に戻らなくちゃだめッスよ」ﾒｯ

Ｐ「…」

比奈「…、なんでスか」

Ｐ「そう言えば比奈だけまだもふってないな」

比奈「は？」

Ｐ「…比奈もけっこう髪の毛なんかはもふりがいがありそうだし…」

比奈「セクハラっスよー」

Ｐ「優しくするから！」

比奈「セクハラっスよー」

Ｐ「もふらせてください！」

比奈「もふりたいんスか」

Ｐ「はい！」

比奈（いい返事っス…）

比奈「…」

比奈「じゃあ、えっと、はい」ｽ…

Ｐ「おう」


ﾎﾟﾝ


Ｐ「…」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「…」ﾓﾌﾓﾌ

比奈「ど、…どうでスか？」

Ｐ「…」ﾓﾌﾓﾌ

Ｐ「けっこうなお手前で」

比奈「…」

比奈「…」ｸｽ

ｺﾂﾝ


Ｐ「いて」

比奈「だから、なんなんスか、それ」ｸｽｸｽ

Ｐ「なんだろう」

比奈「ふふっ…。はぁ…まあ、なんでもいいッス」

比奈「ほら。もー十分休憩したッスよね。事務所、戻るッスよー」

Ｐ「はーい」

柚「うんっ」

仁奈「了解ですよー」

楓「はーい。比奈お姉さん♪」

比奈「……、いやまあ、いいでスけど…」

比奈「…今日も一日頑張るッス」

Ｐ「はーい」

柚「はーい♪」

仁奈「はいっ」

楓「はい」

比奈「…はい」ﾆｺ



・・・・おしまい

乙