1: 2015/03/31(火) 00:23:28.35 ID:6iHvBEIF.net
ーー部室 放課後

ことり「小鳥さんが海に落ちるとどうなるか知ってる?」

海未「ことりが?」

ことり「そう!小鳥さん」

海未「急いで助けに参りますが……」

ことり「もうっ違うよ海未ちゃん!」

ことり「ことりじゃなくて、小鳥さんだよぉ」

海未「いえ、ですから……」

海未「ん?」ピクッ

海未「ことり、もしやそれは鳥類の小鳥のことですか?」

ことり「そうですっ」

3: 2015/03/31(火) 00:25:55.26 ID:6iHvBEIF.net
海未「それなら最初からそう言ってください」

ことり「言ったんだけどなぁ」

ことり「まあ、気を取り直してクイズに戻ります!」

海未「小鳥が海に落ちるとどうなるかでしたっけ」

海未(そんなの、普通に考えたら一つしか答えはないと思いますけど……)

海未(しかしそれではあまりにも簡単すぎてクイズとして成立しないような気が)

海未「」ウ-ン

4: 2015/03/31(火) 00:32:28.74 ID:6iHvBEIF.net
ことり「全然難しく考える必要なんてないよ?」

海未(……難しく考えなくていいなら答えは一つですね)

海未「なら当然、溺れますよ」


ことり「うーん……半分せいかいで~す!」パチパチ

海未「半分……?」ナンデ?

ことり「どうかしたの?」

海未「いえ、なぜ正解が半分なのかよくわからなかったので」

ことり「え~、今のでわかってくれないの?」プク-

海未「わかるわけないでしょう」

8: 2015/03/31(火) 00:35:21.67 ID:6iHvBEIF.net
ことり「うーん、じゃあ宿題ね!」ネッ

海未「……宿題ですか?」

ことり「答えはまた今度聞かせてね」


ことり「じゃあことりは衣装作りがあるから今日は帰ります!」



バイバ-イ



海未「……一体なんだったんでしょうか」ポツ-ン

9: 2015/03/31(火) 00:36:44.26 ID:6iHvBEIF.net
海未「まあいいです、今はさっきのクイズの事を考えましょう」

海未「小鳥が海に落ちると……溺れる」

海未「当たり前ですよね」

海未「しかし、この解答だと半分だけ正解とのことですが……」ウ-ン

海未「どういうことなんでし……」

バ-ンッ!!






にこ「今日も元気ににっこにっこにー♪」ニッコニッコニ-

にこ「笑顔届ける矢澤にこに……」ピタ

にこ「って海未しかいないじゃないのよ!」

10: 2015/03/31(火) 00:37:28.60 ID:6iHvBEIF.net
希「こらこらにこっち、急に開けたら中におる人がびっくりするやろ」コラ

希「……ん?今日は海未ちゃんだけなん?」キョロキョロ


海未「にこと希でしたか……」フウ-

海未「一瞬、どこのおかしな人が入って来たかと思いましたよ」マッタク

にこ「だぁれがおかしな人よ!」

希「にこっちに決まってるやん。で、海未ちゃんはそんなに難しい顔してどうしたん?」

にこ「さらりと言うのやめてくれない……?」グサリ


海未「……少し、宿題がわからなくて」

11: 2015/03/31(火) 00:38:42.62 ID:6iHvBEIF.net
希「宿題が?海未ちゃんがわからんとは珍しいなー」

希「ウチでよかったら教えよーか?」

海未「いえ、お気持ちは嬉しいのですが……学院の宿題ではないので」

にこ「じゃあ何処の宿題よ。あんた塾とか行ってないでしょ」

海未「ことりです」

にこ「ことり?ことりってあのことり?」ハア

海未「はい、μ'sで衣装を担当してくれていることりです」

希「ほおー、なんでまたことりちゃんから宿題なんかもろうたん?」

海未「ことりにある問題を出されたんです」

にこ「内容は?」

海未「小鳥が海に落ちるとどうなるか、という内容のものでした」

希「……」フム

12: 2015/03/31(火) 00:39:41.98 ID:6iHvBEIF.net
にこ「なにそれ、簡単すぎじゃない」

希「じゃあにこっち答えてみて」

にこ「溺れるに決まってるでしょ、それ以外ないわ」

希「溺れる……」

希(なるほどなー……)

海未「ええ、正解です」

にこ「それで、これのどこが宿題なのよ」

海未「……ただし、半分だけですが」

にこ「半分?他に何か付け足せっていうの?」

海未「それがわからないからこうして悩んでいるんですよ……」ハア…

にこ「ヒントとかはないの?」

海未「全然です…ことりは衣装作りがあると言って帰ってしまいましたし」

14: 2015/03/31(火) 00:43:26.88 ID:6iHvBEIF.net
にこ「……わっかんないわね。希、アンタなら何かわかるんじゃないの?」チラッ

にこ「こういうの得意そうじゃない」

希「ウチは別にこういうの得意なわけではないんやけどね」ハハ

希「まあ、大体の予想は出来たかなー」

にこ「はやっ!」スゴッ

海未「流石希ですね……」オ-

希「合っとるかどうかはわからんよ?あくまでも予想やし」

海未「それで、もう半分の答えとは一体……?」

にこ「そうよ!わかったんなら教えなさいよ!」

希「……」

希(もしこの答えが正解だったとしたらウチが言うべきではないかなー)

希「うーん……秘密♪」

15: 2015/03/31(火) 00:44:53.36 ID:6iHvBEIF.net
海未「はっ?」エッ

にこ「いやいやいや!なんでそうなるのよ!?」

にこ「今のは流れ的に言うところでしょ!」

希「だってこれ宿題なんやろ?じゃあ海未ちゃんが自分でやらんとダメやん?」

海未「ああ……それは確かに」

にこ「だったらアタシは聞いても大丈夫ね」

16: 2015/03/31(火) 00:46:46.05 ID:6iHvBEIF.net
にこ「さ、耳打ちでいいから教えなさい希」ホラ

希「もーにこっちは仕方ないなー」

にこ「はやくはやく!」ワクワク

希「じゃあいくで?」

にこ「いつでも!」ワクワク









希「ふぅ~」イキフキカケ

にこ「ひゃあああぁ///」ゾクゾク


ペタリ…

17: 2015/03/31(火) 00:47:53.67 ID:6iHvBEIF.net
希「やーい、にこっち引っ掛かったー!」

にこ「な、なななっ!何すんのよ希っ!」

希「んー海未ちゃんにだけ秘密にするのも悪いから、にこっちもってことで」

にこ「えっ私巻き添え?」

希「まー簡単に言うとそういうことやね」

希「それじゃ、ウチは何時まで経ってもやってこないエリチを探してくるから」

希「また、後でな~」

バイバ-イ……

18: 2015/03/31(火) 00:48:50.52 ID:6iHvBEIF.net
にこ「ちょっと、希まで行っちゃったんだけど」

海未「どうしましょう……私たちでは何もわかりませんよ」

にこ「いえ、こうなったら私たちで考えるしかないわ。ていうか考えるわよ!」

海未「何故にこがそこまで熱くなってるんですか……」

にこ「だってなんかムカツクじゃない!希はすぐわかったのに私達は全然だなんて」ムキ-

にこ「それに、完全に弄ばれたしね……」フフフ

海未「ここまで来るとただの私怨ですね」

にこ「なんでもいいから、とにかく考えるわよ」

19: 2015/03/31(火) 00:49:52.33 ID:6iHvBEIF.net
海未「わかりました。では、もう一度問題を思い出してみましょうか…」

にこ「えーと確か『小鳥が海に落ちるとどうなるか』だったっけ?」

海未「ええ、そうです」

海未「そして解答は、溺れる…の場合半分だけ正解だそうです」

にこ「何が足りないのかしら……」ウ-ン


海未「……小鳥という部分が鍵になりそうな気はするんですが」ウ-ン

にこ「そうね、それは私も思ったわ」

海未「!」ハッ

にこ「なにかわかったの?」

20: 2015/03/31(火) 00:50:48.81 ID:6iHvBEIF.net
海未「もしや……小鳥という部分には鳥の名前が入るのではないですか?」

にこ「ふんふん、例えば?」

海未「例えば……」








海未「……オオルリとか」

にこ「ちょっとストップ、なにそれ?」

海未「え?オオルリ知りませんか?」

にこ「いやいや、普通に知らないわよ!」

にこ「ここって普通は雀とかウグイスとかその辺引っ張ってくるもんじゃないの!?」

21: 2015/03/31(火) 00:51:42.10 ID:6iHvBEIF.net
海未「……あ、すいません。オオルリが好きなものでつい」

海未「あの、オオルリってすごく綺麗なんですよ。特に雄の配色がですね……」ペラペラ

海未「……それで鳴き声もすごく美しくて……」ペラペラ

にこ「お、オッケーわかったわかった!」

海未「え、もういいんですか?」

にこ「うん大丈夫。オオルリ綺麗よね、うん」

海未「でも……」

にこ「海未、私達はオオルリの生態について話し合ってるわけじゃないのよ」

海未「……え?そうでしたっけ?」キョトン

にこ「そうよっ!私達はことりの宿題について話し合ってたんでしょーが!!」

22: 2015/03/31(火) 00:52:22.24 ID:6iHvBEIF.net
海未「……ああ」

にこ「アンタ完全に忘れてたのね……」

海未「ん、んんっ!……たまにはそんなこともあります」

にこ「まあいいわ。じゃあ話を戻わよ」

にこ「……」

海未「にこ?」






にこ「どこまで話したっけ?」

海未「しっかりしてくださいよ……」ハア-

23: 2015/03/31(火) 00:53:14.86 ID:6iHvBEIF.net
にこ「今のアンタにだけは本気で言われたくない言葉ね」

海未「確か小鳥という部分には何かしらの鳥の名前が入るのではないか、という話ではなかったですか?」

にこ「ああ、そういえばそうだったわ……」

にこ「それじゃ小鳥という部分に、アンタが言ってたオオルリとやらを当てはめてみましょ……読むわよ?」

海未「はい」








にこ「『オオルリが海に落ちるとどうなるか』」

海未「そりゃ当然溺れますよ」キッパリ

24: 2015/03/31(火) 00:53:55.14 ID:6iHvBEIF.net
にこ「……」

海未「……」

にこ「……」

海未「……」





にこ「ダメじゃん!!」

海未「いや、だってオオルリは本来山間に生息する鳥ですから……」

にこ「そう言う事を言ってるわけじゃないわよっ!!」バンッ

海未「じゃあどうしてですか?」

にこ「溺れるだけじゃダメなんでしょーが……」

海未「そうですね、それだと五十点です」

にこ「だからよ……」

海未「なら他の鳥にします?」

にこ「あんたねえぇ……」ゴゴゴゴゴ 👀

25: 2015/03/31(火) 01:00:17.88 ID:6iHvBEIF.net
ガチャ…



真姫「ごめんなさい、遅れ……」

にこ「なんでそうなるのよ!?」バンッ

真姫「?何やってんの?」

海未「あ、真姫ちょうどいい所に」

にこ「……はあ、やっとまともに考えられそうな人が来たわね」

真姫「……だからなんなのよ」

26: 2015/03/31(火) 01:01:11.59 ID:6iHvBEIF.net
海未「えーとですね……」

カクカクシカジカ…

フンフン…

ヴェエエ…


海未「……ということなんです」フウ

真姫「……」

にこ「どうしたのよ?黙り込んじゃって」

真姫「馬鹿じゃないの?」ハア-

にこ「……否定できないだけに余計腹立つわね」クッ

27: 2015/03/31(火) 01:01:55.87 ID:6iHvBEIF.net
海未「まあまあにこ、そう気を落とさないでください」ヨシヨシ

にこ「アンタが一番馬鹿なんだからね!?」

海未「え?」マジデ?

にこ「なに自分は関係ないみたいにしてんのよ」

海未「私はにこと違って自分の案も出してますし……ですよね真姫?」

真姫「いや両方よ」バッサリ






海未「」チ-ン

にこ「海未、認めなさい。私達は馬鹿なのよ……」カタポン…

30: 2015/03/31(火) 01:13:08.42 ID:6iHvBEIF.net
海未「にこと同レベル……」ズ-ン

にこ「殴るわよ?」ニコッ

海未「でも、にこと同レベルですよ……」ズ-ン

にこ「マジで殴ろうかしら……」

真姫「はいはい、茶番はいいからさっさと考えるわよ」

にこ「茶番って何よ!……って考える?」

真姫「そ、にこちゃんと海未じゃいつまで経っても正解にたどり着きそうにないからね」

真姫「この真姫ちゃんが力を貸してあげるわ」フフン

31: 2015/03/31(火) 01:14:16.46 ID:6iHvBEIF.net
海未「おお、それは有難いです」

にこ「ま、今は少しでも人手が欲しいから借りてあげるわ」

海未「素直ではありませんね、にこ」フフッ

にこ「……うるさいわよ」フン




真姫「じゃあまずは何から手をつけるの?」

海未「そうですね、とりあえず小鳥の部分を鳥の名前に変える案は失敗しましたから……」

32: 2015/03/31(火) 01:15:51.28 ID:6iHvBEIF.net
真姫「次は海の部分?」

にこ「まあ、順番でいけばそうなるわね」

海未「呼びました?」

にこ「アンタの事じゃないわよ……」

真姫「もはやお約束ね」

海未「いやー何て言いますか、反射的に反応してしまうんですよね。昔から穂乃果にからかわれていたというのもありますが」

にこ「ああー分かる分かる」

33: 2015/03/31(火) 01:17:06.05 ID:6iHvBEIF.net
にこ「私も物の数とか数える時、よくからかわれたわ」

にこ「『一個、二個……おーいにこだってよ!』って感じでね」

海未「わざわざ具体例を……ありがとうございます」

真姫「それだったら私もあるわね」

海未「あら、真姫もですか?」

真姫「ええ、恵方巻とかカッパ巻きとかそんな風にね」

真姫「しかも今でも、たまに凛にからかわれるわ」

海未「そこは私と同じですね。私もいつも穂乃果と海に行くと言われますから」

34: 2015/03/31(火) 01:17:56.83 ID:6iHvBEIF.net
にこ「ふーん、私は流石になくなったわね」

真姫「希とか結構言ってきそうな感じじゃない?」

海未「ああ、分かります。希ってああ見えて悪ノリするんですよね……」ハア-

にこ「なんかあったの?」

海未「いつもいつもユニット練習の度に凛と希には手を焼かされていますから」ハハ…

にこまき(リリホワじゃなくてよかった……)

にこ「まあ、希はそういうのは特に言ってこないわね」

35: 2015/03/31(火) 01:18:40.61 ID:6iHvBEIF.net
にこ「その分わしわしはされまくるけど……」トオイメ

真姫「あれは辛いわよね……」ウンウン

海未「私はされた事ないのでよくわかりませんが…」

海未「しかし、こうして考えると案外μ'sには身近な物に関する名前のメンバーが多いですね」

にこ「確かに、私たちの他にも希とかことりがいるわね」

海未「ことりもよくからかわれていましたよ、そういえば」

真姫「一番身近にいる物だものね、小鳥って」

にこ「いつもニコニコしてるけど案外苦労してるのかしら……」

37: 2015/03/31(火) 01:24:40.20 ID:6iHvBEIF.net
海未「そうですね、小学生の頃はことりの事を好きな男子によくからかわれていました」

にこ「好きな女の子にはちょっかい出したくなるってのでしょ。聞いたことあるわ」

真姫「思春期男子のあるあるって奴?」

海未「ことりは可愛いですからね、ことりの事を好きな男子も多かったです」

にこ「なるほど、その分だけからかわれることも多かったと」

真姫「でも、そんなに言われてことりは大丈夫だったの?」

にこ「ことりってそういうの結構弱そうなイメージだけど」

海未「それはご心配なく」

海未「からかわれる度に私と穂乃果が守っていましたから」

にこ「やるじゃない、さすが幼馴染み」

38: 2015/03/31(火) 01:25:38.50 ID:6iHvBEIF.net
海未「ふふっ褒めてもなにも出ませんよ」

真姫「まんざらでもないのね」

海未「///」テレッ

にこ「なーに照れてんのよ!」バシッ


ウフフ……

アハハ…

フフフ…








希「あの二人全然進んでないやん……」ノゾキ

39: 2015/03/31(火) 01:26:31.00 ID:6iHvBEIF.net
希「いつの間にか真姫ちゃんも混ざっとるし」ノゾキ

絵里「どうしたの、入らないの?」ガチャ

希「あっ」




ガチャ


にこ「それでね……あっ希!」

海未「やっと戻ってきましたか、待ちくたびれましたよ」

真姫「絵里も一緒なのね」

絵里「ごめんなさい、ちょっと用事があって遅れちゃったわ」

真姫「構わないわよ、私も少し遅れたし」

40: 2015/03/31(火) 01:28:51.49 ID:6iHvBEIF.net
絵里「まだ全員揃ってないのね」

海未「ええ、ちなみにことりは今日は衣装作り、穂乃果は店番の為に参加できないとのことです」

絵里「あら、そうなの?」

真姫「あ、それだったら花陽と凛も」

希「なんか用事あるん?」

真姫「明日英語の小テストがあるから、今日は花陽が付きっきりで凛に教えるって」

にこ「真姫は教えてあげなくていいの?」

真姫「花陽がせめて真姫ちゃんだけでも参加してくれって言うから」シブシブ

希「ということは今日はこれで全員?」ミワタシ

絵里「になるわね」

41: 2015/03/31(火) 01:29:31.74 ID:6iHvBEIF.net
海未「五人ですか……」

真姫「ちょっと少ないわね」

にこ「練習できないことはないけど……どうする?」


皆『……』ウ-ン









希「はいはーい!」パッ

絵里「ん?どうしたの、希」

希「今日は練習お休みにして海未ちゃんの宿題を手伝ってあげない?」

にこ「あんた、ちょっと前は自分でやれって言ってなかったっけ?」

希「まあまあ、細かいことは気にせんと♪」

43: 2015/03/31(火) 01:31:43.30 ID:6iHvBEIF.net
絵里「宿題?海未なら私達が手伝うまでもないでしょ」

にこ「違うわよ、実はね……」

カクカクシカジカ…

フンフン…

チカ-…

絵里「OK理解したわ。ならこのKKEに任せなさい!」ドンッ

にこ「ていうか説明してて思い出したんだけど、私達いつの間にか話ズレてたわね」

海未「言われてみれば…」アア

真姫「全然気付かなかったわ」タシカニ


希「このメンバーで大丈夫やろか……」

44: 2015/03/31(火) 01:38:55.61 ID:6iHvBEIF.net
絵里「というわけでこれからことりから海未に提出された宿題『小鳥が海に落ちるとどうなるか』をみんなで解いていくわよ!」

希「ちなみにウチは自分で解いたから、アドバイザーとして参加させてもらうよ」

真姫「だったら答え教えてくれたらいいじゃない」

海未「それが教えてくれないんですよ」

真姫「なんでよ?」

希「それはウチが説明するよ」

45: 2015/03/31(火) 01:39:39.28 ID:6iHvBEIF.net
希「この問題には恐らくやけどことりちゃんからのメッセージが隠されてる筈なんよ」

希「だから、それをウチが勝手に言うのは違うかなって思って」

絵里「ことりからのメッセージ……」フム

にこ「……さっぱり見当もつかないわね」

希「まあウチから出来るアドバイスは今はこれくらいかな。後は皆で頑張ってみて」

絵里「わかったわ、ありがとう希」

絵里「じゃあ、さっそくいくわよ。何か案がある人いる?」

にこ「……」

海未「……」

真姫「……」

絵里「……」エ-ト

絵里「……無いの?」


希「これは前途多難やなー」

46: 2015/03/31(火) 01:48:42.22 ID:6iHvBEIF.net
海未「まあ、無いことはないと言いますか……」

にこ「あるにはあるんだけどね」

希「おお、あるんやったら言ったらええやん!」

真姫「海ってワードを別のワードにしてみるって考えなんだけど……」

希(あー……そこ変えちゃうん?でも面白そうやし乗ってみよ♪)

希「ああーええやん!!例えば?」

真姫「例えば!?……そうね」ウ-ン

真姫「ブルーシーとか」

絵里「え?ブルーシート?」ナンダッテ?

希「エリチ……ブルーシーや」

54: 2015/03/31(火) 09:16:43.01 ID:6iHvBEIF.net
海未「ブルーシー……良い表現ですね」

真姫「やめてよ、恥ずかしいんだからっ」モウッ

にこ「それで、ブルーシーに変えたのはいいけどどうするの?」

希「あ、それじゃいっそのこと小鳥の部分も変えてみたら?」

海未「それは既に試しました」

絵里「どうだったの?」

にこ「海未の小鳥に対する雑学を聞かされただけだったわ……」ウンザリ

55: 2015/03/31(火) 09:17:43.87 ID:6iHvBEIF.net
真姫「オオルリだったっけ?」

海未「ええ!そうです!」キラキラ

海未「あのですね……!」

希(あ、これまずい奴や……)

にこ「海未、やめなさい」

海未「ですが!」

にこ「駄目だって言ってるでしょ……?」ニコニコォ

海未「うぅ……わかりました」シュン

絵里「えーと、話進めても大丈夫?」

にこ「ええ、さっさと進めましょ」

56: 2015/03/31(火) 09:18:22.86 ID:6iHvBEIF.net
絵里「じゃあ……ついでだから海未の案ももう一度採用しましょうか」

希「ということは、小鳥がオオルリで」

真姫「海がブルーシーになるってことね」

にこ「なんかよくわかんなくなってきたわ……」

絵里「まあひとまず通して読んでみるわよ」

希「そうやね、エリチお願い」

絵里「わかったわ。それじゃ……」







絵里「『オオルリがブルーシーに落ちるとどうなるか』」

全員『…………』

57: 2015/03/31(火) 09:19:19.34 ID:6iHvBEIF.net
希「……なんていうか」

真姫「大瑠璃にブルーシーと来ると凄く青そうなイメージを受けるわね」

海未「もはや原型を留めていませんし」

絵里「自分で読んでおいてなんだけど、絶対違うと思うわ、これ」ナイナイ

にこ「はい、この案は失敗ね。次いくわよ!」ツギィ!

71: 2015/03/31(火) 23:44:16.93 ID:Dq5RYYhi.net
海未「誰か、案がある方は……?」

にこ「この文にはことりからのメッセージがあるんでしょ?」

にこ「なら文を変える必要はないのかしら」

真姫「元のままでいいってことね」

にこ「そういうこと」

絵里「じゃあ次は元の文で考えてみる?」

希(お、いい方向に進んできたかも)

海未「まずは、『小鳥』ですね」

希「ここから連想されるのは……」

にこ「まあ私達が小鳥から連想するとしたらμ'sのことりじゃない?」

真姫「やっぱりそうなるわよね」

72: 2015/03/31(火) 23:46:52.61 ID:Dq5RYYhi.net
絵里「その考えでいくと、『海』も海未でいいのかしら?」

海未「とりあえずは、それでいいんじゃないんですか」

希(一気に正解に近づいとる……やれば出来るやん!)オオ!

にこ「そう考えてもう一度文を読んでみると……」





『ことりが海未に落ちるとどうなるか』





海未「いい線いってると思うんですが……」

にこ「なんかピンとこないのよねー」

73: 2015/03/31(火) 23:51:38.72 ID:Dq5RYYhi.net
真姫「確かこれと合わせて、回答が溺れるで半分正解だっけ?」

絵里「落ちるってのもイマイチわからないわ」

にこうみえりまき『……』ウ-ン

希(惜しいなー、ちょっとヒントあげよっ)

希「多分やけど、落ちるとか溺れるとかはそのままの意味やなくて」

希「比喩表現でのことやない?」

海未「比喩表現ですか?」

絵里「腑に落ちないとか策に溺れるとかそういうこと?」

希「うん、そんな感じやね」

74: 2015/03/31(火) 23:55:20.60 ID:Dq5RYYhi.net
にこ「じゃあこの文の『落ちる』ってのも何かの比喩表現ってわけね」

真姫「ことりが海未の何に落ちるのよ?」

にこ「さあねー」

絵里「~に落ちるって言葉他に無いかしら?」

海未「私が知る限りでは、語るに落ちる、心に落ちる……ぐらいですかね」

にこ「落ちる、落ちる……ん?」

真姫「どうしたのよにこちゃん?」

76: 2015/03/31(火) 23:59:59.62 ID:Dq5RYYhi.net
にこ「いや、ちょっと思いついたんだけど……」

絵里「それなら遠慮なく言ってくれていいのよ?」

にこ「いや、うん……でもちょっと待って」

にこ「希、ちょっといいかしら」

希「ウチ?どうしたん?」

にこ「ちょっとこっち来て」




にこ「あのさ」コソコソ

希「うん」コソコソ

にこ「もしかしたらなんだけど」コソコソ

希「うんうん」コソコソ

にこ「私、答えわかっちゃったかも」コソコソ

77: 2015/04/01(水) 00:02:14.99 ID:DrDfyC9p.net
希「ええ!?にこっちが!?」

うみえりまき『……!?』ビクッ

にこ「ちょっ、声大きいわよ……!」コソコソ

希「あ、ごめん……」コソコソ

にこ「てかにこっちがって何よ」コソコソ

希「それもごめん……」コソコソ

にこ「まあいいわ。それで、私の答えなんだけど……」ゴニョゴニョ

希「……」ウンウン

希「……!」ピクッ

にこ「お、もしかして正解?」コソコソ

希「すごいやんにこっち!正解かはわからんけどウチの考えとは一緒や」コソコソ

にこ「希と一緒ならもう正解したようなものね」コソコソ

78: 2015/04/01(水) 00:05:10.08 ID:DrDfyC9p.net
絵里「ねえ、さっきから二人で何話してるの?」

真姫「私たちにも教えなさいよ」





にこ「ふっふっふ……」ニヤ

海未「急にどうしたんですか?」

絵里「あまりにも分からなすぎておかしくなっちゃったんじゃない?」

真姫「あー、ありえるわね」

にこ「ありえないわよ!アンタらどんだけ失礼なのよ!」

80: 2015/04/01(水) 00:13:45.35 ID:DrDfyC9p.net
絵里「じゃあなんだっていうのよ」

にこ「えぇ~知りたいのぉ~?」

真姫「……絵里、殴ってもいいかしら?」イライラ

絵里「ええ、認めるわぁ!」イライラ

海未「ま、待ってください二人とも!」

真姫「止めないで海未。これは私達二人とにこちゃんの問題なの」

絵里「そうよ、止めても無駄よ」

海未「何訳わからないこと言ってるんですか!いいから落ち着いてください」

81: 2015/04/01(水) 00:22:56.00 ID:DrDfyC9p.net
海未「にこ!貴方もふざけていないで真面目に答えてくださいね」

希「そうやでーにこっち、あんまりからかうようやったら……」ワシワシ

にこ「わ、わかったわよ!ちょっと遊んでみただけじゃないの……」

海未「それで、実際の所どうしたんですか?」

にこ「……わかったのよ」

絵里「わかった?」

真姫「何が?」

にこ「そんなの一つしかないでしょ、問題の答えよ」










うみまきえり『は?』

82: 2015/04/01(水) 00:32:55.89 ID:DrDfyC9p.net
海未「にこ、冗談はほどほどにと言ったでしょう……」

にこ「いやいや、本当だってば!」

絵里「じゃあ、答え教えてくれてもいいんじゃない?」

にこ「うーん、それはちょっとね……」

真姫「あら、言えないのかしら」

にこ「だって、ねえ?」




海未「ああ、これは多分嘘ですね」

絵里「ええ、わかってないわね」

真姫「そうね、にこちゃんだし」

にこ「アンタらホンット私に容赦ないわね……」

84: 2015/04/01(水) 00:57:55.30 ID:DrDfyC9p.net
希「はいはい、海未ちゃんもエリチも真姫ちゃんも一旦ストップ」

絵里「希、どうしたのよ?」

希「にこっちは嘘言っとらんよ、さっきウチが聞いたし」

絵里「それ、本当なの?」

希「エリチ、ホンマやよ」

海未「にわかには信じがたいコトですが……」

真姫「まあ希が言うんなら仕方ないわよね……」

希「うん!わかればよろしい」

にこ「だから言ったでしょ本当だって」フン

海未「……申し訳ないです」

にこ「別に気にしてないけどね」

85: 2015/04/01(水) 01:01:36.10 ID:DrDfyC9p.net
にこ「ま、そんなわけで私は一抜けさせてもらうわ」

真姫「そんな……にこちゃんに負けるなんて」ズ-ン

絵里「KKEのこの私が……」ズ-ン

にこ「……そろそろスルーさせてもらうわよ、面倒だし」




にこ「時に海未っ!」ビシッ

海未「は、はいっ!?」ビクッ

86: 2015/04/01(水) 01:13:16.00 ID:DrDfyC9p.net
にこ「アンタは絶対この問題解きなさいよ!」

海未「え、えっと何故、ですか?」

にこ「この問題に隠されているメッセージはアンタ宛なのよ」

海未「私に?もう少し詳しく……」

にこ「それは私からは言えないわ、自分で考えなさい」

海未「そんなこと言われましても…」

にこ「絵里も真姫もいるから大丈夫よ」

にこ「最悪希もいるしね」

希「まあウチは本当の最終手段と思っといてな」

海未「わ、わかりました!努力します!」グッ

101: 2015/04/02(木) 01:59:25.44 ID:iXuX3vvZ.net
にこ「じゃ頑張りなさい。今日はお疲れ様」

絵里「あら、もう帰るの?」

にこ「妹たちがお腹空かせて待ってるのよ」

希「こころちゃん達?」

にこ「そ、だから帰るわ」

真姫「それなら引き止めるわけにはいかないわね、お疲れ様」

海未「お疲れ様ですにこ。助言ありがとうございました」

絵里「お疲れ、美味しいご飯作ってあげてね」

希「お疲れーにこっち」

にこ「また明日ねー」




バタン……

102: 2015/04/02(木) 02:01:04.82 ID:iXuX3vvZ.net
絵里「……さて、にこまで帰った事で遂に四人になってしまった訳だけど」

真姫「私達頭良い組がなんで残ってるのかしら」

海未「学力とは別ということなんでしょうか……」

希「頭の柔軟性が足りんってことやろな~」

絵里「ああ、言われてみれば」

真姫「確かに私達」

海未「結構頭堅いですもんね」

103: 2015/04/02(木) 02:10:47.37 ID:iXuX3vvZ.net
希「そうやろ?だからもうちょっと頭柔らかくして考えてみたらええんやない?」

真姫「つまり、もっとバカになれってこと?」

希「それはちょっと極端すぎやない……?」

絵里「違うわ真姫!バカになっちゃ意味が無いじゃない!」

希「お、さすがエリチ。わかってるやん」







絵里「適度にバカになればいいのよ!」ドヤァ

希「」

海未「絵里、その発言が既にバカです」

104: 2015/04/02(木) 02:17:43.50 ID:iXuX3vvZ.net
絵里「なんでよ!希が言ってるのはそういうことでしょ?」

希「うん……間違ってはないけど」

絵里「ほらねっ!」ドヤァ

希(エリチってこんなに頭悪かったっけ……?)

真姫「適度にバカってどんなのよ」

絵里「え?そうね、例えば…」





絵里「チッカチカチー!あなたのハートにチカチカチー!笑顔届ける綾瀬エリチカ~!エリチ~って覚えてラブチカー!」

絵里「的な?」

108: 2015/04/02(木) 02:40:35.52 ID:iXuX3vvZ.net
希「エリチ……」

海未「これはひどいですね」

真姫「思いっきりにこちゃんの事バカって言ってるわよ、これ」

絵里「そんなことないわ、ええ決して」

希「もう、エリチは放っといていいから二人で考えてみたら?」

絵里「希っ!?」ガ-ン

希「エリチはちょっとお説教な?」

絵里「」チカ-…

111: 2015/04/02(木) 23:03:17.97 ID:iXuX3vvZ.net
海未「では、二人で考えてみましょうか」

真姫「ええ」

海未「ことりが私に伝えたいこと……」

真姫「何なのかしらね…心当たりとかないの?」

海未「心当たりですか……」ウ-ン

真姫「最近ことりと何かあったとか」

海未「」ウ-ン

真姫「些細なことでもいいのよ?」

海未「最近……」ハッ!

112: 2015/04/02(木) 23:06:18.47 ID:iXuX3vvZ.net
真姫「何かあったみたいね」

海未「ええ、ですがこれが関係あるのでしょうか」

真姫「とりあえず話してみたら?」

海未「そうですね、では……」

…………

……


113: 2015/04/02(木) 23:16:46.06 ID:iXuX3vvZ.net
ーー部室


海未『ふぅ……もう秋だというのに今日は暑いですね』パタパタ

ことり『ね~。部室はクーラーないから倒れちゃいそうだよぉ』パタパタ

海未『さすがに団扇だけで過ごすのは無理がありますからね』

海未『少しでも暑さを和らげる方法があればいいのですが……』

ことり『あるよ?』

海未『本当ですか?是非教えてください!』

ことり『では、ちょっと失礼しま~す♪』ズイッ

114: 2015/04/02(木) 23:26:35.87 ID:iXuX3vvZ.net
海未『こ、ことりっ!?な、何を!?』

ことり『もう~うごいちゃだ~めっ♪』プチプチ

海未『ちょっと……や、やめてくださ……』カアア

ことり『照れてる海未ちゃん可愛いっ♪』

海未『///』ウツムキ

ことり『ふふっ、もう終わったから大丈夫だよ』

海未『あ、あの……これは?』

ことり『……や~ん海未ちゃんセクシ~!』ヤ-ン

海未『何故制服のボタンを……』

115: 2015/04/02(木) 23:37:17.77 ID:iXuX3vvZ.net
ことり『涼しいでしょ?』ネッ?

海未『確かに涼しいですけど……恥ずかしいです』

ことり『似合ってると思うけどな~』

海未『だめですよ……』

ことり『じゃあ……』

海未『ことり?』

ことり『こうします♪』プチプチ

海未『へっ!?』

117: 2015/04/02(木) 23:47:28.16 ID:WTuxAw8L.net
ことり『へへ~お揃いだねっ』

海未『あ、あああなたまで何をしているんですか!?』アタフタ

ことり『だって海未ちゃん恥ずかしいって言うから』

ことり『だからことりも一緒にやったら恥ずかしくないかな~って』エヘ

海未『そ、そういう問題ではありませんっ!』

ことり『どう?ドキドキする?』

海未『べ、別にしませんよっ!』プイッ

ことり『むっ』ピクッ

ことり『ホントに~?』ムネチラッ

海未『っ!』バッ

121: 2015/04/03(金) 00:04:15.96 ID:b53buh4z.net
ことり『あれ~?……海未ちゃんのえOち~♪』クスクス

海未『破廉恥ですっ!』

ことり『ことりは暑いからちょっと胸元を開けただけだよ~?』

海未『~~!』カアア

海未『……だとしてもです!』

海未『私達はアイドルなんですからもう少し節度のある行動をですね……』ガミガミ

海未『万が一ファンの方にでも見られたら……』ガミガミ





ことり『……』ナガイ

122: 2015/04/03(金) 00:13:15.18 ID:b53buh4z.net
海未『……ということです。わかっていただけましたか?』フウッ

ことり『……はーい』ブ-ブ-

海未『ことり?』ニコッ

ことり『はいっ!』ピシッ



……

………

海未「……ということがありました」

真姫「……」ムスッ

123: 2015/04/03(金) 00:13:15.84 ID:b53buh4z.net
海未『……ということです。わかっていただけましたか?』フウッ

ことり『……はーい』ブ-ブ-

海未『ことり?』ニコッ

ことり『はいっ!』ピシッ



……

………

海未「……ということがありました」

真姫「……」ムスッ

124: 2015/04/03(金) 00:14:11.55 ID:b53buh4z.net
>>123ミス

125: 2015/04/03(金) 00:23:53.74 ID:b53buh4z.net
海未「真姫?」

真姫「なにそれ、惚気?」

海未「い、いえ最近あったことりとの出来事ですけど」

真姫「完全にカップルのそれよね」

海未「違います!」

真姫「……まあいいわ。元々私が話してって言ったんだし」

海未「それで、今の話で何か感じたことはありましたか?」

真姫「海未とことりは神聖な部室でいつもそんなことをしてるのかと思ったぐらいよ」

海未「だから違いますって!」

126: 2015/04/03(金) 00:36:37.52 ID:b53buh4z.net
海未「あれだってことりが勝手に……」

真姫「だから海未は被害者だと」

海未「その通りです」

真姫「でも、ことりの胸見たのよね?」

海未「うっ」グサッ

真姫「あ、図星」

海未「し、仕方ないじゃないですか!」

真姫「さらに逆ギレと」

海未「あんなに大きなモノが目の前で露わになったら嫌でも見てしまいます!」

真姫「嫌なの?」

海未「そんな事はないです」キッパリ

真姫「正直ね」

127: 2015/04/03(金) 00:49:44.44 ID:b53buh4z.net
海未「だからと言っていやらしい気持ちで見たわけではありませんからね?」

真姫「わかってるわよ」

真姫「それに少しは海未の気持ちもわからなくはないわ」

海未「……わかっていただけて安心しました」

真姫「にしても、ホント仲いいわね」

真姫「流石に私は凛と花陽とはそういう事したことないわ」

海未「いえ、私だって初めてでしたよ」

真姫「えっ?」

海未「だから記憶に残ってたんですよ」

海未「何だかことりがいつもより積極的に感じたので」

真姫「そうなの?」

128: 2015/04/03(金) 01:00:53.34 ID:b53buh4z.net
海未「穂乃果と一緒になってふざける事は偶にありますが」

海未「ことりが一人であんな事をしてきたのは初めてでした」

真姫「ふーん……」

真姫(んっ?)

海未「あの時は特に何も感じませんでしたが、今になると何か意図があったのではないかと勘ぐってしまいますね」

真姫「というより……」

海未「?」




真姫「好きなんじゃないの?」

海未「好き?急に何を言ってるんですか?」

129: 2015/04/03(金) 01:07:33.93 ID:b53buh4z.net
真姫「いや、ことりがそんな事したのって」






真姫「海未の事が好きなんじゃないの?」

138: 2015/04/03(金) 23:32:15.33 ID:b53buh4z.net
海未「…………」

真姫「聞いてる?」

海未「い、いやいやいやいやっ!」ブンブン

海未「何故そんな突拍子もないことを!?」

真姫「そんな驚くようなことでもないでしょ」

海未「驚きますよっ!!」

真姫「だってそう考えたら辻褄が合うもの」

140: 2015/04/03(金) 23:37:47.71 ID:b53buh4z.net
真姫(さっき海未から聞いた話に、にこちゃんが言ってたことりからの海未への隠されたメッセージ)

真姫(そして、ことりが海未に落ちると溺れる……これは比喩表現だって希が言ってたわね)

真姫(これらを合わせて考えると……)


真姫「なんで気づかなかったのかしら、簡単なことだったのに」

海未「どういうことですか?」

真姫「ことりが海未の事を好きだと仮定すると」

真姫「他に誰もいない二人きりの部室なんだから、好きな人にアピールするのって普通でしょ?」

海未「まあ……ですが……」

真姫「納得できないって感じね」

真姫「なら、いくつか質問させてもらってもいいかしら?」

海未「……どうぞ」

141: 2015/04/03(金) 23:43:45.52 ID:LtcHADwJ.net
真姫「ありがと。じゃあ一つ目」

真姫「ことりが最近積極的な行動を取ってきたって言ったわよね?」

海未「そうですね」

真姫「だったら、言動は?」

真姫「そうね……恋愛に関する事とか」

海未「……好きな人はいるのか、タイプはどのような人物か等なら最近聞かれましたが」

142: 2015/04/03(金) 23:47:29.64 ID:LtcHADwJ.net
真姫「十分ね。なら二つ目」

真姫「さっきの続きなんだけど恋愛話ってよくするの?」

海未「いえ、普段はほとんどしませんね」

真姫「そう、次三つ目いくわよ」

真姫「最近ことりと二人きりになることって多かった?」

海未「二人きりになると言いますか……」

海未「最近はよくことりに遊びに誘われる事は多いです」

海未「しかし、私の習い事が忙しくてあまり遊べてはいません」

真姫「……なるほどね」

143: 2015/04/03(金) 23:50:27.81 ID:LtcHADwJ.net
真姫「四つ目」

真姫「もし、ことりが本当に海未の事が好きだとしたら」

真姫「海未はどうするの?」

海未「…………」

海未「……そうですね」

真姫「……」



海未「わかりません」

海未「それに、決まっていたとしてもそれはことりに伝えることです」

海未「よって、今この場では答えられません」

真姫「……それもそうね、ごめんなさい」

海未「いえ、お気になさらず」

145: 2015/04/04(土) 00:02:41.61 ID:h2W8RFas.net
真姫「まあさっきまでの質問をまとめると」

真姫「普段はしない恋愛話をここ最近になってし始めて」

真姫「よく遊びにも誘われて、積極的な行動もしてくる」

真姫「ここから導き出される答えは一つしかないんじゃない?」

海未「……そう、みたいですね」

146: 2015/04/04(土) 00:11:28.74 ID:h2W8RFas.net
真姫「それじゃ、最後に」

真姫「問題の答え……ってわけにはいかないけど」

真姫「今から真姫ちゃんからのスペシャル大ヒントを教えてあげるわ。聞き逃すんじゃないわよ?」フフッ

真姫「海未」

海未「はい」





真姫「『恋ってね落ちるものなのよ』」

149: 2015/04/04(土) 00:19:49.94 ID:h2W8RFas.net
海未「恋……落ちる……」

真姫「そして、恋に落ちて夢中になった状態のことを」

真姫「『恋に〇〇〇る』って言うの」

海未「恋に…………る」ハッ!



海未「……ああ、なるほど」

海未「そういうことだったのですね。ことり」

真姫「まだ、説明は必要かしら?」

海未「……大丈夫です」

真姫「ならよかったわ」

150: 2015/04/04(土) 00:24:31.22 ID:h2W8RFas.net
海未「あの、真姫」

真姫「なに?」

海未「ありがとうございました」

真姫「……後で、にこちゃんにもお礼言っときなさいよ」

真姫「にこちゃんがヒント残してくれたから私も解けたんだし」

海未「はい、もちろんです」

151: 2015/04/04(土) 00:31:23.89 ID:h2W8RFas.net
真姫「……で、これから海未はどうするの?」

海未「決まっていますよ」

海未「ことりの所へ行ってきます」

真姫「そ、行ってらっしゃい」

海未「失礼しますっ!」ダッ




ガチャ バタンッ!!






真姫「……頑張りなさいよ」

153: 2015/04/04(土) 00:40:25.64 ID:h2W8RFas.net
希「あ~お説教って疲れるなぁ……あれ?海未ちゃんは?」

真姫「行ったわよ」

希「問題は?」

真姫「この私が解いたわ」フフン

希「さっすが真姫ちゃん!」

真姫「当然よ」

希「四番目やね」フフッ

154: 2015/04/04(土) 00:44:25.57 ID:h2W8RFas.net
真姫「……何言ってんのよ?」

真姫「希、にこちゃんと来て私でしょ?」

希「って思うやん?」

真姫「……まさか」








絵里「そう、そのまさかよっ!!」ドヤァ

真姫「う、嘘でしょ……」ガックリ

…………

………

……

155: 2015/04/04(土) 00:53:33.81 ID:h2W8RFas.net
ーーことりちゃん家

海未「……はあっはあっ」

海未「急いでいたので何も考えずに来てしまいました……」

海未「が、今更考えても遅いことです。なるようになるでしょう」

海未「いきます」スッ

ピンポ-ン




『は~い、どちら様ですか~?』


海未「ことり、私です。海未です」

ことり『えっ、海未ちゃん?』

156: 2015/04/04(土) 01:02:24.00 ID:h2W8RFas.net
ことり『急にどうしたの?練習でなにかあった?』

海未「いえ、そういうわけではありません」

海未「ただ少し」

海未「ことりと話がしたいな……と思いまして」

ことり『……わかった、ちょっと待っててね』

海未「はい、お手数をおかけします」




ガチャ

ことり「お待たせしましたっ♪」

海未「お待たせされました」

ことり「海未ちゃ~ん!」モウッ

海未「冗談ですよ」フフッ

157: 2015/04/04(土) 01:11:01.66 ID:h2W8RFas.net
ことり「それでお話って?」

海未「ここで話すのもなんですから、公園にでも行きませんか?」

ことり「いいよ~」

海未「では……」スッ


ギュ

ことり「えっ!?う、海未ちゃん!?」アタフタ

海未「行きましょうか」ニコ

ことり「え、あ、はいぃ……」カアア


…………

………

……

175: 2015/04/05(日) 22:54:59.30 ID:dDj/qd48.net
ーー公園 夕刻

海未「ふぅ……ここに来るのも久しぶりです」

ことり「うん、昔は穂乃果ちゃんも一緒に三人でよく遊んでたよねぇ」シミジミ

海未「ここも……随分と変わりましたね」

ことり「……あれから一杯時間経っちゃったから」

海未「時間が経てば変わってしまう」

海未「なら私達も変わったんでしょうか?」

ことり「変わったんじゃないかなぁ」

176: 2015/04/05(日) 22:59:52.53 ID:dDj/qd48.net
ことり「だって海未ちゃん、あんまり恥ずかしがらなくなったでしょ?」

ことり「昔はあんなに恥ずかしがり屋さんだったのにね」フフッ

海未「アイドル活動の賜物です」エッヘン


海未「それを言うなら、ことりだって変わったじゃないですか」

ことり「ことりも?」

海未「ええ、あの留学騒動を通して」

ことり「あはは……その節はご迷惑をおかけしました……」

海未「自分の意思で物事を決断出来るようになった」

海未「当たり前ですがとても大切なことです」

ことり「うんっ」

177: 2015/04/05(日) 23:03:48.41 ID:dDj/qd48.net
ことり「そういえば、もう一つことりは変わりましたっ」

海未「もう一つですか?」

ことり「そう、もう一つ」

ことり「ここで遊んでた時はことり達は小さかったよね」

海未「そうですね、小学生ぐらいでしたから」

ことり「その時って海未ちゃんは好きな人とかいた?」

海未「いえ、全くですね」

ことり「じゃあ今は?」

海未「今はアイドル活動、日舞、弓道と忙しいので尚更です」

ことり「……そっか」

178: 2015/04/05(日) 23:11:06.34 ID:dDj/qd48.net
ことり「あのね、ことりも小さい頃はいなかったの」

ことり「でもね、今はいるんだ」

海未「そうなんですか」

ことり「驚かないんだね」

海未「ええ、まあ」

ことり「ことり、アイドルなんだよ?怒らないの?」

海未「私はにこではありません」

海未「それに、ことりもアイドルである前に一人の女の子ですから」

179: 2015/04/05(日) 23:16:05.36 ID:dDj/qd48.net
ことり「普通の人を好きになってるとは限らないよ?」

海未「どういう意味ですか?」

ことり「怖くて危ない人とか、変な人かもしれないよ?」

海未「ことりはそんな人を選びません」

ことり「……なんでそう言いきれるの」

海未「そうですね……」

海未「その質問に答える代わりに一つ」

ことり「うん……」

海未「私がここに来たわけでもお話しましょうか」

182: 2015/04/05(日) 23:21:34.88 ID:dDj/qd48.net
ことり「ことりとお喋りしにきたんじゃないの?」

海未「それも間違ってはいませんが、本当は」








海未「答え合わせに来ました」

ことり「答え合わせ?」

183: 2015/04/05(日) 23:25:48.33 ID:dDj/qd48.net
海未「……忘れたとは言わせませんよ?今日の事」

ことり「……」ハッ!

ことり「う、ううううそ!?う、海未ちゃんもうわかっちゃったの!?」アタフタ

海未「その反応を見る限り、私の解答は間違ってなさそうですね」

ことり「えっ!?いや……その」アセアセ

海未「ことり、答えを……聞いてもらえますか」

ことり「……あ、あうぅ///」

185: 2015/04/05(日) 23:33:10.41 ID:dDj/qd48.net
海未「ことりが私に出した問題」


『小鳥が海に落ちるとどうなるか』


海未「これをまずは私とことりの名前に変換して」


『ことりが海未に落ちるとどうなるか』


海未「これだけでは私にはよくわかりませんでした」

海未「ですが、真姫からヒントを得たんです」

海未「恋は落ちるものだと」

ことり「あ、あの~もういいんじゃないかな~……」

海未「駄目です、ちゃんと聞いてください」

ことり「……はい」

186: 2015/04/05(日) 23:38:46.10 ID:dDj/qd48.net
海未「これを踏まえてもう一度問題を見てみると」


『ことりが海未への恋に落ちるとどうなるか』


海未「こ、こうなる……わけ……です、よね?」

ことり「///」コクッ

188: 2015/04/05(日) 23:44:30.72 ID:dDj/qd48.net
海未「そ、そして最後に、私が最初に回答した溺れる」

海未「この単語に少し付け加えて」


Q.『ことりが海未への恋に落ちるとどうなるか』

A.『ことりが恋に溺れる』


海未「これで完全解答になるはずです、が」

海未「ど、どうでしょうか……」

ことり「……せ、せいかいです///」ゴニョゴニョ

191: 2015/04/05(日) 23:50:22.41 ID:dDj/qd48.net
海未「……間違ってなくて良かったです」フウ

海未「しかし、なんでまたこんな回りくどい方法を……」

ことり「だって……」

ことり「恥ずかしいんだもん……///」モジモジ

海未「恥ずかしがることりというのは中々貴重ですね」フフッ

ことり「からかわないでよぉ~!」モウッ

海未「ああ、すいません。そんなつもりではなかったんです」

海未「ただ……」

海未「恥ずかしがることりも可愛いな、と思ったので」

194: 2015/04/05(日) 23:54:41.37 ID:dDj/qd48.net
ことり「……」

海未「ことり?」

ことり「……海未ちゃんはズルイよね」

海未「えっ?狡いですか?」

ことり「うん、だっていつもは恥ずかしがり屋さんで」

ことり「ことりが海未ちゃんに可愛いって言っただけで顔を真っ赤にしちゃうのに」

ことり「決める時はビシッと決めるんだもん」

海未「それは狡くはないと……」

ことり「ズルいのっ!」

海未「そう、なんですかね……?」

ことり「そうだよ、でもね」

196: 2015/04/05(日) 23:58:43.80 ID:dDj/qd48.net
ことり「ことりはそんな海未ちゃんが好きっ!」


ことり「大好きですっ!」

197: 2015/04/06(月) 00:03:17.50 ID:sxSlkCgy.net
ことり「始まりはいつだったかはもう覚えてないの」

ことり「気がついた時には海未ちゃんの事をいつも目で追ってて」

ことり「最初はね、友達に対する好きだって思ってたんだけど」

ことり「時間が経つにつれて、わかったの」

ことり「ああ、これは想い人に対する好きなんだなって」

海未「……ありがとうございます」

198: 2015/04/06(月) 00:08:03.04 ID:sxSlkCgy.net
ことり「そして、いつの間にか海未ちゃんへの恋に落ちちゃったことりは」

ことり「海未ちゃんという海で恋に溺れていたんです」

ことり「えへへ……ちょっと海未ちゃんの作詞した歌詞みたいかな?」

海未「とても素敵な表現だと思いますよ」

海未「ことりにも作詞の才能あるんじゃないですか?」

ことり「それはもう……いいかな~って」コリゴリ

海未「ふふっ、それは残念です」

199: 2015/04/06(月) 00:13:01.13 ID:sxSlkCgy.net
ことり「で、それはそれとして……」

ことり「あの~海未ちゃん」

海未「はい」

ことり「ことりとしては……別の解答も聞きたいな~って思ったり思わなかったり///」


海未「……やはり、答えなくてはいけませんね」

海未「ことりが恥ずかしさを押し切って伝えてくれましたから」

海未「私も自分の気持ちを伝えます」

ことり「……」ゴクリ

200: 2015/04/06(月) 00:20:15.33 ID:sxSlkCgy.net
海未「単刀直入に言いますよ」

ことり「は、はいっ!」

海未「私はことりのことを」













海未「そういう目では見られません」

202: 2015/04/06(月) 00:30:31.92 ID:sxSlkCgy.net
ことり「……え?」



ことり「……あっ」ジワッ



ことり「……そ、そっか」


ことり「そうだよねっ!お、女の子同士だもんね!」ジワリ


ことり「おかしい……もんねっ!迷惑……だもんね……!」


海未「ことり……あの」

205: 2015/04/06(月) 00:35:02.88 ID:sxSlkCgy.net
ことり「海未ちゃんは……いそがしいし……ひぐっ」


ことり「ことりが……勝手に……好きになった、だけだから……」


海未「ことり、聞いてくださ……」


ことり「やだぁ!聞きたくないよぉ……」


海未「……」

208: 2015/04/06(月) 00:44:44.37 ID:sxSlkCgy.net
ことり「ごめんね……ごめんね……」


ことり「もう……言わないから……」


ことり「忘れるから……」


ことり「だから……えぐっ……」


ことり「……ううっ」




ことり「うわあああああああぁん!!!」








海未「ことりっ!!」

210: 2015/04/06(月) 00:52:57.12 ID:sxSlkCgy.net
ことり「!?」ビクッ

海未「私はまだ最後まで言っていません!」

ことり「ふぇっ……え?」

海未「全く……早とちりもいいところですよ」

ことり「え?え?」

海未「いいですか、もう一度言います」

海未「次はちゃんと最後まで聞いてくださいね?」

211: 2015/04/06(月) 01:00:47.52 ID:sxSlkCgy.net
海未「私はことりのことを」

海未「そういう目では見られません」

ことり「……」ジワリ

海未「ですが」

海未「それは、現時点での話です」

ことり「そ、それって……!」

海未「正直、今は戸惑っています」

海未「まさか、ことりが私の事をそんなに好いてくれていたとは知りませんでしたから」

海未「なので」

海未「少しだけ……時間を下さい」

213: 2015/04/06(月) 01:05:43.62 ID:sxSlkCgy.net
ことり「……」

海未「ことり?」

ことり「そ、そっかぁ……あはは」

ことり「あははー……う、ううっ」ポロポロ

海未「えっ?何故泣いてるんですか!?」

ことり「だって、だって!絶対に嫌われたと思ってぇ……」ポロポロ

海未「それは……すいません」

海未「最初に時間が欲しいと伝えるべきでしたね……」

ことり「ホントだよぉ……」

214: 2015/04/06(月) 01:10:14.42 ID:sxSlkCgy.net
ことり「でもでも、まだことりにもチャンスはあるってことだよね?」

海未「そういうことです」

ことり「じゃあ海未ちゃん、覚悟しててねっ」

ことり「今度はことりが海未ちゃんを恋に溺れさせちゃうから♪」

海未「ええ、楽しみにしていますよ」

216: 2015/04/06(月) 01:17:47.99 ID:sxSlkCgy.net
海未「……後ですね」

海未「さっき泣かせてしまったお詫び、というわけではないのですが今度二人で出かけませんか?」

ことり「おでかけ?」

海未「そうです」

ことり「二人だけ?」

海未「私とことりだけで……」

ことり「いくっ!」

海未「わかりました。行きましょう」フフッ

217: 2015/04/06(月) 01:22:15.11 ID:sxSlkCgy.net
海未「しかし……山の方に行こうと思っているのですが、大丈夫ですか?」

ことり「えっ……登山……?」

海未「山登りではなくですね……」

ことり「ピクニック?」

海未「バードウォッチングです」

ことり「小鳥さん!」

海未「ふふっそうですね、小鳥さんです」

ことり「海未ちゃん、そんな趣味あったの?」

218: 2015/04/06(月) 01:26:09.50 ID:sxSlkCgy.net
海未「ええ、趣味の登山を続けている内に」

海未「山を登る事だけでなく、そこに生息する様々な鳥のさえずり」

海未「山を登りきったあとの山頂からの綺麗な景色も楽しめるようになりました」

海未「それからは、偶にですがバードウォッチングもするようになったんです」

ことり「それなら楽しそうっ♪」

海未「はい、とても楽しいです」

219: 2015/04/06(月) 01:30:15.21 ID:sxSlkCgy.net
海未「それとですね、私のとても好きな鳥がいるんですよ」

ことり「そうなの?なんて名前の小鳥さん?」

海未「まるでことりの様な」

海未「……とても美しい鳴き声と美しい姿をした」









海未「オオルリという鳥です」



222: 2015/04/06(月) 01:36:45.63 ID:sxSlkCgy.net
これにて本編終わりです。
読んでくれた方ありがとうございました。

最後にかなり短いですがおまけを投稿して速報に戻ります
またラブライブ板でも機会があれば書こうと思います

223: 2015/04/06(月) 01:40:18.68 ID:sxSlkCgy.net
ーー海未が出ていった後の部室

真姫「なんで絵里の方が私より速く解いてるのよ!?」

真姫「希にお説教されてたんじゃなかったの?」

絵里「されたわ!」クワッ

絵里「それはもうアレなくらいに……」ガクブル

絵里「でもね、お説教されてる時にふと思いついたの」

絵里「あれ?そういえば~に落ちるって言葉もう一個あるじゃない!」

絵里「ってね」

224: 2015/04/06(月) 01:45:05.46 ID:sxSlkCgy.net
絵里「もうそこからは私の輝かしい頭脳がフル回転よ」

絵里「あれよあれよと思考を巡らせて、お説教そっちのけで問題を解いたわ」

絵里「そして解答を導き出した私」

絵里「あの時の私は、きっと凄く晴れやかな顔をしていたに違いない」

絵里「だって……」









希『エ~リチッ♪』ゴゴゴゴゴ……

絵里「目の前にえらく笑顔の希が立っていたんだから」

真姫「」アチャ-

225: 2015/04/06(月) 01:50:01.13 ID:sxSlkCgy.net
希「あの時のエリチは面白かったなぁ」クスクス

絵里「笑わないでよ、ホントに怖かったのよ」

希「ごめんなー、でもちゃんと話を聞かんかったエリチも悪いんよ?」

絵里「それは反省してるわ……ごめんなさい」

真姫「で、笑顔の希が立っててその後どうなったのよ」

絵里「ああ、その後は簡単よ」

絵里「もうめちゃくちゃ怒られたわ」

真姫「そのままなのね……」

226: 2015/04/06(月) 01:53:25.13 ID:sxSlkCgy.net
絵里「と、そんなわけで真姫が海未と話し合っている間に、私は一人で解いたというわけなのよ」ドヤァ

真姫「納得いかないわ」

希「まあまあ、それでも海未ちゃんの背中を押したのは他でもない真姫ちゃんなんやから」

希「これくらいは、ね?」

真姫「それは、確かに……」

227: 2015/04/06(月) 01:57:37.72 ID:sxSlkCgy.net
絵里「本来なら先輩である私が押してあげたかったんだけどね」

絵里「真姫に先を越されちゃたわ♪」フフッ


真姫「いや、なんかイイ話風に言ってるけど」

希「エリチが余計なこと言ってお説教されなかったらよかっただけの話やからね」

絵里「貴方たち手厳しいわね……」

228: 2015/04/06(月) 01:58:34.00 ID:sxSlkCgy.net
真姫「まあ、絵里の事はもういいわ」

真姫「それより海未は上手くやってるかしら」

絵里「さてどうかしら、海未って結構恥ずかしがり屋だものね」

希「でも、決めるところは決めるから大丈夫やない?」

真姫「それもそうね」

絵里「なら、私達は海未を信じましょう」

希「そうそう、どうせウチらはここまで来たら待つしか選択肢ないんやし」

真姫「後で海未からたっぷり話を聞けばいいってわけよ」

絵里「じゃあ、これでやっと私達も帰れるわね」

希「真姫ちゃんも帰ろっか?」

真姫「そうね、今日は何だか疲れたわ」

229: 2015/04/06(月) 02:00:23.61 ID:sxSlkCgy.net
ーー帰り道

真姫「ん~っ、頭使ったらお腹減っちゃった」ノビ-

希「なんか食べてく?」

絵里「パフェとかどうかしら?」

絵里「この前亜里沙と一緒に出掛けた時に見つけた、美味しいお店があるんだけど」

真姫「パフェね、いいんじゃない?」

希「夕飯前やから食べ過ぎんようにせんとね」

絵里「決まりっ♪」

希「それじゃ、早く行こっか!」ワクワク

真姫「そんなに慌てなくてもパフェは逃げないわよ」コラコラ

230: 2015/04/06(月) 02:02:01.45 ID:sxSlkCgy.net
絵里「今回は三人だけど」

絵里「次はにこも誘いましょ」

希「うんっ、にこっちも絶対喜ぶと思う」

真姫「花陽と凛も……誘っていいかしら?」

絵里「もちろんよ」

希「じゃあ穂乃果ちゃんも誘わんとね」

真姫「ことりと海未はどうする?」

絵里「あの二人はいいでしょ。二人で仲良くやってるわよ、多分」

真姫「それもそうね」フフッ

231: 2015/04/06(月) 02:02:30.86 ID:sxSlkCgy.net
絵里「さあ、遅くならない内に行きましょうか」

真姫「ええ、パフェが晩御飯になるのだけはゴメンだわ」

希「それでは、エリチオススメの絶品パフェに向けて……」


のぞえりまき『しゅっぱぁ~つ!!』



今度こそ完

236: 2015/04/06(月) 12:37:07.54 ID:HucHy5ng.net
おっつー!

次回あるなら楽しみにしてる!

引用元: ことり「いきなりですがクイズです!」