1: 2010/03/24(水) 02:13:26.51 ID:9wuPtKsqO
ミサト「どうしたのよ溜め息なんてついちゃって」

アスカ「べ、別に意味はないわよ。」

ミサト「そういやアスカと司令って全然接点ないわよね」

アスカ「嫌われてるのかしら」

ミサト「別に嫌われてはないんじゃない。接点がないだけで」

アスカ「でもこの間すれ違った時挨拶したらシカトされたわよ」

ミサト「忙しかったんじゃないの?」

アスカ「その後すれ違ったレイとはヘラヘラ笑って喋ってんのに?」

ミサト「それは……」

リツコ「完全に嫌われてるわね」

アスカ「……………」
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2: 2010/03/24(水) 02:26:29.06 ID:9wuPtKsqO
ミサト「しかしなんで突然そんなこと気にしてるのよ。アスカらしくないわよ」

リツコ「碇司令に嫌われたところで実害なんてありゃしないわよ」

アスカ「なんとなくよ」
アスカ「敵は少ないに越したことないじゃないの」

ミサト「ふぅーん。ま、シンちゃんのパパだもんね~♪」

アスカ「ちょっ!ミサト!何言ってんのよ…!」

リツコ「なるほどそう言うこと。」

ガラッ

ゲンドウ「レイはいるか」

アスカ「!?」



3: 2010/03/24(水) 02:28:05.73 ID:9wuPtKsqO
リツコ「いいえ。もうすぐこちらへ来る予定なのですが…」

ゲンドウ「そうか」

ゲンドウ「………」ジッ

アスカ「あっ…あっ…あっ」ドキドキ

アスカ「こ、こんにちは」ドキドキドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「ああ」

アスカ(応えてくれた?)ドキドキドキドキ

ゲンドウ「では、レイが来たら知らせてくれ」

ガラッ

ミサト「良かったじゃないアスカ~嫌われてないみたいで」

アスカ「…………」ドキドキドキドキ

アスカ(あれっ……何で私ドキドキしてんのかしら)

4: 2010/03/24(水) 02:32:43.69 ID:9wuPtKsqO
シンジ「アスカ」

アスカ「………」ジッ

シンジ「どうしたの?」

アスカ「あんたとあんたのお父さんってちょっと似てなくもないわよね」

シンジ「いきなりどうしたんだよ」

アスカ「…………」ジッ

アスカ「…………」

シンジ「アスカ?」


アスカ「………」


5: 2010/03/24(水) 02:37:24.73 ID:9wuPtKsqO
アスカ「やっぱりそっくりよ」

シンジ「そんなことないよ。僕はあんなに悪人面してないし」

アスカ「髭をそってちょっと根性を良くしたら」

シンジ「そりゃ何だよ…」

アスカ(しょ、正直シンジのことは嫌いじゃないわ)

アスカ(どっちかって言うと好きなのかもしれない)

アスカ(でも……)

アスカ(何だろう…碇司令と話したときに感じたドキドキは)

ガラッ

アスカ「!?」

綾波「それは恋よ」


シンジ「あ…綾波!?」

6: 2010/03/24(水) 02:41:26.75 ID:9wuPtKsqO
綾波「あなたは碇くんを好き…なんでしょ」

シンジ「な!あ、綾波いきなりなにを…!」

アスカ「ち、ち、違うわよ!」

綾波「そう。違うのよ」

アスカ「……えっ」

綾波「あなたは碇くんに碇司令を重ね合わせていた。」

綾波「あなたが好きなのは碇くんじゃなくて」

綾波「碇司令なのよ」

アスカ「そんなわけないじゃないの」

アスカ「ほとんど話したことない相手にそんな…」

綾波「ドキドキ、なんてするかしら」

アスカ「……っ!」

綾波「あなたは碇司令が好き、なのよ」

シンジ「アスカ?アスカ?ホントなのアスカ?」

アスカ「…………」

8: 2010/03/24(水) 02:46:33.16 ID:9wuPtKsqO
アスカ「ち、違う!全然違うんだから!」タッ

ガラッ

シンジ「あ、アスカ?」

綾波「………」ニヤッ



―自動販売機―

アスカ「………ファ、ファーストめ」

アスカ「そんな私が碇司令を好きな訳が…」

アスカ「第一私が好きなのは加持さんだし」

アスカ「シンジなんか好きでもないし」

アスカ「ましてや司令なんか…」

ゲンドウ「…………」スタスタ

アスカ「!?」

9: 2010/03/24(水) 02:53:05.32 ID:9wuPtKsqO
アスカ「し……司令」ドキドキドキドキ

冬月「セカンドか。」

冬月「こんなところで油を売る暇などないはずだが」

アスカ「それは……」ドキドキ

ゲンドウ「ふん。構わん。」

アスカ「えっ……」ドキドキ

ゲンドウ「正直期待などしていないからな」

冬月「おい碇!」

ゲンドウ「先にいく。」スタスタ

冬月「セカンド……試験場に…」

アスカ(ツン………デレ?)

アスカ「………」ポッ

冬月「えっ」


11: 2010/03/24(水) 02:56:08.40 ID:9wuPtKsqO
―テスト中―

マヤ「………センパイ!」

リツコ「どうしたのマヤ」

マヤ「アスカのシンクロ率が…」

ミサト「ちょ……15%も上がってるじゃないの!」

リツコ「………何があったのかしらね」

アスカ(碇司令碇司令碇司令碇司令碇司令)

アスカ(ヤダッ……あたしったら碇司令のこと……)

アスカ「…………///」


ゲンドウ「…………」ゾクッ

13: 2010/03/24(水) 03:00:28.90 ID:9wuPtKsqO
マヤ「はーいお疲れさま」

ゲンドウ「…………」

リツコ「どうしました碇司令」

ゲンドウ「いや、別に……」

リツコ「そうですか。で、今日の予定ですが」

ゲンドウ「午後から会議だ。その間にMAGIのメンテナンスを頼む」

リツコ「はい。それとレイですが―」


アスカ「…………」ジッ

ミサト「どしたのアスカ」

アスカ「あの二人……昔から思ってたけどなんか怪しいわよね」

ミサト「そう?普通の上司と部下にしか思えないけど」

アスカ「ふぅん……」


シンジ「アスカ……どうしちゃったのかなぁ」

綾波「………さぁ。」

14: 2010/03/24(水) 03:24:46.12 ID:9wuPtKsqO
ミサト「じゃ、私先いくわね」

マヤ「センパイ!お茶行きましょうよ」

リツコ「私はまだやることがあるから」

マヤ「わかりました~」

綾波「碇くん、いきましょ」

シンジ「あ、う、うん……」

アスカ「………」

シンジ「アスカ?」

アスカ「え!あ、いくわよ」


15: 2010/03/24(水) 03:28:30.05 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「………行ったか」

リツコ「ええ」

ゲンドウ「…………」ギュッ

リツコ「ん……碇司令……」チュッ

ゲンドウ「……………」サワッ

リツコ「やだ……流石にここでは……」

ゲンドウ「構わんよ。」ナデナデ

リツコ「もぉ…あんっ」

ゲンドウ「舐めてくれ」

リツコ「喜んで」
リツコ「んっ………」


アスカ「……………」ジッ

アスカ「……フケツ」


シンジ「あれっアスカは?」

綾波「……さぁ」

23: 2010/03/24(水) 14:13:51.22 ID:9wuPtKsqO
―自販機前―

アスカ(フケツだわ…実験場であんなこと!)

アスカ(……やっぱりあの二人、そういう関係だったのね)

アスカ(………って!違う!違うわよ!)

アスカ(私は別に碇司令なんか……)


ゲンドウ『セカンド』

ゲンドウ『ふん。構わん。』

ゲンドウ『……舐めてくれ』


アスカ「イヤアアアァァァアアアァアア!!!!!!!!」


24: 2010/03/24(水) 14:15:48.37 ID:9wuPtKsqO

シンジ「アスカ……ホントに父さんのこと…」

綾波「ねえ、碇くん」

シンジ「何?」

綾波「セカンドの事、手伝ってあげたいの」

シンジ「えっ」

綾波「とてもじゃないけど見ていられないわ」

シンジ「で、でも…アスカが僕の母親なんて…」

綾波「大丈夫よ。所詮は子供の恋愛。上手くいくわけないわ」

綾波「だけどセカンドの気がすめば…」

シンジ「綾波……アスカのこと」

綾波「大事な同僚ですもの」

シンジ「綾波!」

綾波(とか言いつつも、ウザいセカンドとウザい碇司令がくっつけば…私と碇くんが…)

綾波(ふふふふふふふふ)

26: 2010/03/24(水) 14:24:47.28 ID:9wuPtKsqO
シンジ「でも具体的に何をすれば…」
綾波「私は碇司令とよく話すわ」
シンジ「うん」
綾波「でもセカンドとはあんまり仲が良くない。」
シンジ「僕は逆、だよね」

綾波「だから私が碇司令をどうにかするから碇くんはセカンドを…」

シンジ「わかった。」
シンジ「で。具体的にどうするの?」

綾波「私が碇司令を呼び出すわ」

シンジ「そうか!同じ場所にアスカを呼び出せばいいんだね。」

綾波「そうよ。その後ろを私達が追い回す」

加持「なんだか…中学の時を思い出すなぁ」

綾波・シンジ「!?」

加持「あぁ、話は聞かせて貰ったよ。」
加持「俺もこの作戦に参加してもいいかい?」

綾波「どうぞ」

加持「じゃあ場所のセッティングとフォローは俺に任せてくれ」
加持(アスカが司令に夢中になってくれれば葛城にへんな誤解を……)

28: 2010/03/24(水) 14:33:54.15 ID:9wuPtKsqO
シンジ「で、最終的に……」

マヤ「頑張ります!」

裏マヤ(センパイを奪い返すためなら手段は……)

冬月「碇も好かれたもんだな」
裏冬月(碇の淫行を掴めば私が司令に……)

ミサト「何?何?楽しそうじゃない」

シンジ「副司令まで…」

30: 2010/03/24(水) 14:42:23.45 ID:9wuPtKsqO
綾波「じゃあとりあえず作戦にあたって、あだ名を決めるわ」
シンジ「必要あるの?」
綾波「あるかもしれないでしょ」

綾波「あなたはスイカ」
加持「スイカ……」
ミサト「もうちょいひねってあげたら?バレバレよ」

綾波「葛城さんは乳牛」
ミサト「ただの悪口じゃない」

綾波「伊吹二尉はクリームパンレO」
マヤ「どこからそんな酷い名前……」

綾波「冬月副司令は老害」
冬月「ろ………」

綾波「碇くんは……」

シンジ(ウジウジ野郎、とかかな…)

綾波「……シンジ君」

シンジ「えっ」
綾波「シンジ君。ダメかしら?」
シンジ「べ、別に……」
綾波「////」

一同「…………」

41: 2010/03/24(水) 16:25:58.43 ID:9wuPtKsqO
―ミサト宅―

アスカ(………碇司令)

アスカ「はっ」

アスカ(また碇司令のこと考えちゃってる……)

アスカ(好きじゃないのよ。全然好きでもないのよ。)

アスカ(第一全然話なんかしたことないし)

アスカ(ただファーストが変な事を言うから…)

アスカ(い、い、意識しちゃって…)

シンジ「ただいまー」

アスカ「………」

シンジ「どうしたのアスカ」

アスカ「………」

シンジ「?」

アスカ(やっぱりシンジを見てもドキドキしない……)

43: 2010/03/24(水) 16:39:28.87 ID:9wuPtKsqO
アスカ(違う!違うわよアスカ!)

アスカ(碇司令のことは別に好きでもなんでもないの!)

アスカ(そう。慣れない相手と喋ったから、ちょっと緊張しちゃっただけなのよ。)

アスカ(そうよ、アスカ。あなたはちょっと疲れてるだけで…)

シンジ「ねえアスカ」

アスカ「な、何よ」

シンジ「明日さ、ちょっと買い物に付き合って欲しいんだけど」

アスカ「いいわよ。気分転換に付き合ってあげるわ」

シンジ「そう。じゃ僕午前中は用事があるから…13時にマルコシデパートね」

アスカ「わかったわ。」

アスカ「…………」ジッ

シンジ「な、何だよ」

アスカ「…………はぁ」

シンジ「アスカ………」

44: 2010/03/24(水) 16:45:36.71 ID:9wuPtKsqO
―司令室―

ゲンドウ「………」

綾波「碇司令、どうしたんですか」

ゲンドウ「最近誰かに付きまとわれている気がする」

綾波「気のせいです」

ゲンドウ「………ならよいのだが」

綾波「司令」

ゲンドウ「なんだ」

綾波「あした……一緒に昼食を食べに行きたいです」

ゲンドウ「お前から誘うなんて珍しいな」

綾波「だめ…ですか?」

ゲンドウ「行きたいのは山々だが」

ゲンドウ「午後からは……」

プルルルルルル

46: 2010/03/24(水) 16:57:23.59 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「守秘回線か。」
ゲンドウ「……碇だが」
SOUND ONLY「碇か。」
ゲンドウ「はい碇です。」
SOUND ONLY「明日の委員会だがすまないが中止になった」
ゲンドウ「中止?」

SOUND ONLY「委員が謎の腹痛を起こしてな。かくいう私も……」ギュルルルルルル

看護師「あらあらキールさん。またウンチ漏らしちゃって…」
SOUND ONLY「と、とにかくそう言うことだ。頼んだぞ碇。」

プツッ

ゲンドウ「…………」
綾波「ダメ、ですか?」
ゲンドウ「分かった。行こう」
綾波「じゃあマルコシデパート8Fの料亭たちきで」
ゲンドウ「予約したのか」
綾波「はい。」
ゲンドウ「………分かった行こう」

綾波「………」ニヤリッ

―盗聴中―

冬月「老人どもも、ちょろいものだな」
加持「いやはや、下剤入りの女体盛りとは斬新なアイデアですな」
冬月「色欲と食欲は老いてもなお、だよ。」

49: 2010/03/24(水) 17:04:08.06 ID:9wuPtKsqO
アスカ「ん………」

ゲンドウ「起きたかセカンド」
アスカ「!」
アスカ「い、碇司令!」

ゲンドウ「今まで無視してすまなかったなセカンド」

アスカ「べ……別に……」

ゲンドウ「なあ、セカンド」

アスカ「なっ……なんですか」

ゲンドウ「アスカ、と呼んでもいいか」

アスカ「えっ!?」

ゲンドウ「私のことは…その……」
ゲンドウ「す、好きに呼びたまえ」

アスカ「好きに……?」

ゲンドウ「例えば…名前だとか……」

アスカ「ゲ、ゲンドウ」
ゲンドウ「アスカ」

ゲンドウ・アスカ「ふふっ」

50: 2010/03/24(水) 17:07:47.92 ID:9wuPtKsqO
アスカ「笑った顔、意外に可愛いじゃない」

ゲンドウ「………そうか」

アスカ「ね、まだ奥さんのこと」

ゲンドウ「好きだ」

アスカ「…………リツコのことは」

ゲンドウ「割りきった関係だよ。」

アスカ「ねえ、ゲンドウ。私のこと…弄ぶつもり?」

ゲンドウ「どうかな」ギュッ

アスカ「もう」

チュッ☆

…………………
…………

アスカ「イヤアアアァァァアアアァアア!!!!!!!」

アスカ「ハア…ハア……」

アスカ「…………夢か」

52: 2010/03/24(水) 17:10:31.78 ID:9wuPtKsqO
アスカ「イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!」

アスカ「碇司令とキス……なんて……」

アスカ「好きでもないのになんであんな……」


ゲンドウ『アスカ』チュッ


アスカ「キス顔イヤアアアァァァアアアァアア」


アスカ「………ファーストキッスだったのに……」


シンジ「………アスカ」

ミサト「ダメよシンちゃん。誰でも通る道。」

ミサト「ここは大人にならなきゃ」

シンジ「はい。」

53: 2010/03/24(水) 17:14:47.64 ID:9wuPtKsqO
―マルコシデパート―

シンジ「1時になったね」

綾波「作戦開始よ」

ミサト「乳牛ワン配置オッケーよ」

マヤ「クリームパンレO、8F待機。客は全て身内にしてあります。」

マヤ「何だか興奮してきました♪」

綾波「了解」

シンジ「わぁ…こんな小型無線機一日で良く用意できたね」

綾波「クリームパンレOが赤木博士から拝借してきたそうよ」

シンジ「その…クリームパンレOって長くない?」

綾波「レO」

シンジ「それは……」

綾波「じゃあクリちゃん」

シンジ「…………」

54: 2010/03/24(水) 17:19:24.18 ID:9wuPtKsqO
加持「こちらスイカ1。老害から碇司令が到着するとの連絡を受けた。」

綾波「シンジ君、セカンドは」

シンジ「多分もうすぐ来ると思うよ」

綾波「…………」


アスカ「シンジ、おっそいわね…」

アスカ「携帯も繋がらないし……」

アスカ「全く……」

アスカ「…………」キョロキョロ

アスカ「!」

アスカ(ってなんで無意識に私、碇司令を探してる…)

アスカ(もうやだぁ……)

55: 2010/03/24(水) 17:22:42.95 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「では、四時に迎えにこい」

冬月「分かった。」

冬月「楽しんでこい」

ゲンドウ「ふん」

バンッ

冬月「……………」

冬月「こちら老害、碇の降車を確認した。」

綾波「了解。」

綾波「じゃあシンジ君」

シンジ「なんだか騙してるみたいだなぁ……」

綾波「セカンドの幸せの為よ」

ミサト「まあ、事実シンクロ率も上がってるしね」

シンジ「……………」

プルルルルルル

56: 2010/03/24(水) 17:27:25.70 ID:9wuPtKsqO
プルルルルルル

アスカ「あ、シンジから電話」

アスカ「もしもし」
シンジ「ああ、僕だけど」
アスカ「なによ!あんた呼び出しときながら遅刻じゃない!」
シンジ「ごめん。お詫びにご飯奢るからさぁ……」
アスカ「マジ?」
シンジ「えっと……8Fのたちきまで来てくれないかな」
アスカ「ふぅん。分かったわ。お腹一杯食べてやるから覚悟しなさいよ!」

プープープープープー

シンジ「…………」

綾波「じゃあ、私たちもいきましょ」

シンジ「でも、バレちゃうんじゃ…」

綾波「はい」

シンジ「なにこれ」

綾波「フェイスマスク」
シンジ「………逆に目立つよね」


73: 2010/03/24(水) 22:09:58.71 ID:9wuPtKsqO

マヤ「………アスカ、たちきへの進入確認しました」

綾波「了解」

綾波「シンジ君、私たちも行くわ」

シンジ「………もっと他のフェイスマスクなかったの」

綾波「高級料亭だもの。それなりの風格は必要よ」

シンジ「だからって総理と元総理のフェイスマスクって…」

綾波「あら、いかにも高級料亭に来そうな二人だしいいんじゃない」

ミサト「私は幹事長……か」

マヤ「いいじゃないですかぁ!私なんか総書記ですよー」

キャッキャキャッキャ

アスカ「なんか聞いたことある声が…」

アスカ「きのせいよね」

75: 2010/03/24(水) 22:15:01.04 ID:9wuPtKsqO
―料亭たちき―

女将「前菜をお持ちしました」

ゲンドウ「ご苦労」

ゲンドウ「しかしレイはどうしたのか」

ゲンドウ「遅いな」

ゲンドウ「むう………」


ガラッ


ゲンドウ「レイ!」

アスカ「シーンジ♪」


ゲンドウ「えっ」
アスカ「えっ」



76: 2010/03/24(水) 22:19:29.30 ID:9wuPtKsqO
アスカ「な、な、な、なんで碇司令が!!!!!」ドキドキドキドキ

ゲンドウ「こちらが聞きたい。何故お前がここに来る。私はレイと……」

アスカ「………」キョロキョロ

アスカ「ここで…間違いないわよね」

アスカ「なんでシンジに呼び出されたのに…碇司令が……」ドキドキドキドキ

アスカ(どどどどうしようどうしよう)ドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「こちらが問いたい!レイが久しぶりに私と食事をしたいと言うから………」

プルルルルルル

ゲンドウ「?」

着信>>>>>レイ


78: 2010/03/24(水) 22:23:37.51 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「……レイ。一体何がどうなっている」

綾波「シンジ君と碇司令とセカンドと私でポカポカ食事会を開こうと思ったのですが」

綾波「私とシンジ君は急用が入ってしまったので行けなくなりました」

アスカ「ちょっとレイ!いつの間にシンジの呼び名、変えたのよ」

綾波「あら。自然に……かしら」

アスカ「ムムム……」

綾波「でも今のあなたには関係ないでしょ」

綾波「とりあえず碇司令、セカンドと楽しくお食事してきてください。」

ゲンドウ「ちょっと!レイ!待て!待ってくれ!」


プープープープープープープープー

79: 2010/03/24(水) 22:28:36.55 ID:9wuPtKsqO
ピッ………

アスカ「…………」ドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「…………」

アスカ「…………」ドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「……………」

アスカ「……………」ドキドキドキドキ

アスカ(どうしようどうしよう……二人っきり……)

ゲンドウ「あ、あー」

アスカ「ひゃい!」ドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「………帰る」

アスカ「えっ」

81: 2010/03/24(水) 22:48:30.06 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「お前も騙されて来たんだろ」

アスカ「え…あ……まあ…」

ゲンドウ「なら長居をする必要もない」

ゲンドウ「お前は適当に食事をして行け。代金はこちらでもつ。」

アスカ「えっ……あ……」

アスカ(やっぱり…レイとは違うんだ…)

アスカ(あはっ)



シンジ「どうするの綾波。父さん帰っちゃうよ」

綾波「…ミッションB2を発動させるわ」

シンジ「ミッション?」

綾波「……このときのためにお客さんをすべて身内にしておいたの」ニヤリッ

83: 2010/03/24(水) 22:58:37.71 ID:9wuPtKsqO
ゲンドウ「それじゃ、会計を………」

キャアアアア!

ゲンドウ・アスカ「!?」

ガラッ

綾波・ミサト「強盗よ!」

シンジ「………強盗だ」

マヤ「強盗でーす♪」


アスカ「ご、ご、ご、強盗!?」

ゲンドウ「………」

綾波「………縛って」

ミサト「了解」グルグル

アスカ「ちょ、ちょ、ちょ、何するのよ!」

シンジ「綾波………」ボソッ
シンジ「さすがにまずいんじゃ……」

綾波「大丈夫よ。料亭には小切手を渡してあるから」
冬月「碇名義の、な」

87: 2010/03/24(水) 23:32:14.73 ID:9wuPtKsqO
アスカ「…………」

ゲンドウ「…………」

シンジ「へっへっへこれでお前らは逃げられないぜー(棒読み)」

アスカ「くっ……」


綾波「一歩でも動いたらそれはそれはもう大変なことになるから」



ガラッ


アスカ「…………」

ゲンドウ「…………」

ゲンドウ「縛られたな」

アスカ「……はい」



綾波「……これで碇司令は逃げられないわ」

シンジ「……綾波って手段を選らばないタイプなんだね」

89: 2010/03/24(水) 23:52:58.46 ID:9wuPtKsqO
アスカ「…………」ドキドキドキドキドキドキ
アスカ(碇司令と、二人っきりで…)
アスカ(し、しかも縛られてる……)

ゲンドウ「…………大丈夫か。」

アスカ「えっ」

ゲンドウ「いや、別に他意はない。」
ゲンドウ「大事なパイロットが傷付いたら元も子もないからな」

アスカ「心配してくれてるんですか…」ドキドキ

ゲンドウ「勘違いするなパイロットとしてだな……」

アスカ「…………」

ゲンドウ「なんだその目は」

アスカ「いや」

アスカ「司令は……ツンデレなんだなって」

アスカ「あ!いや、その!………すいません失礼なことを」

ゲンドウ「………お前が言うのか」

アスカ「………えっ」

ゲンドウ「…………まあいい」

92: 2010/03/25(木) 00:44:22.30 ID:VhLIXmF7O
アスカ「あの………」

ゲンドウ「なんだ」

アスカ「あんまり、私のこと……」

ゲンドウ「興味はない。」

アスカ「ですよね」

ゲンドウ「…………」

アスカ「…………」

ゲンドウ「この縄がほどければ諜報に連絡がつくのだがな」
アスカ「帰りたいんですか」
ゲンドウ「まあな。普段関わりのない人間と一緒なのはお互い気まずいだけだろう」
アスカ「………」

綾波「…………」イライラ

シンジ「なんだか展開がまるでないね」
ミサト「そりゃあ両手を縛られてちゃね…」
綾波「それもそうだったわね」
シンジ「綾波、何を?」
綾波「…………」

ガラッ

124: 2010/03/25(木) 14:25:52.02 ID:VhLIXmF7O
綾波「………オイコラ」ガチャ

一同「!?」

綾波「……お前らつまんねーんだよ撃つぞ」

アスカ「キャアアアアアアアアアアアア!!」

ゲンドウ「つまらないと言われてもだな…」

綾波「き……キスをして…」

アスカ「えっ」

綾波「し、……しないと撃つわ」

シンジ(なんで言ってる綾波の方が照れてるんだよ)

125: 2010/03/25(木) 14:31:39.24 ID:VhLIXmF7O
(※ちなみに綾波は前総理のフェイスマスクをしているのでゲンドウには正体はバレていません)

ゲンドウ「……すれば、解放するんだな」

綾波「ええ。」

アスカ「ちょ、ちょっと……」ドキドキドキドキドキドキドキドキ

ゲンドウ「よかろう。接吻など、子供の戯れと同等だよ」

ゲンドウ「顔をかせ」


シンジ「えっえっ!」

ミサト「ちょっと急展開じゃない?」

マヤ「うわぁ…やる気まんまんですよね…」

アスカ(し……司令とちゅー)

アスカ(や、やだどうしようわたし…わたし……)

ゲンドウ「ん………」

アスカ(か、顔が…近づいてくる)

アスカ(夢と………)

126: 2010/03/25(木) 14:35:31.45 ID:VhLIXmF7O
アスカ(あ、司令の唇って思ったよりぷるぷる…)

アスカ(ベロも綺麗でながくて)

アスカ(意外と睫毛もながくて)

アスカ(ちゃんと髭も眉毛もお手入れ……されてる)

アスカ(………カワイイ…カモ)

アスカ(どうしようこれが好きってことなのかな……)

ゲンドウ「ん………」

アスカ「ん……///」

スッ

アスカ「ん?」

128: 2010/03/25(木) 14:38:51.89 ID:VhLIXmF7O
ゲンドウ「んっ」

綾波「!?」

チュっ☆


アスカ「えっ」

綾波「ん………?んー!んー!」

ゲンドウ「はむっ」

綾波「うーうー(なんで…なんで…)」

ゲンドウ「なんだかマスク越しだが懐かしい匂いが……」

ゲンドウ「んん……」ムチュー

綾波「うーうーあー!(舌を入れないで!)」


アスカ「…………」ポカーン

130: 2010/03/25(木) 14:44:55.15 ID:VhLIXmF7O
ゲンドウ「ぷはっ」

綾波「……………」

ゲンドウ「どうした満足したか」

綾波「……」ダッ

ガラッ

ゲンドウ「?」

シンジ「あ、綾波!大丈夫か?」

綾波「…………ファースト……キッスだったのに……」

シンジ「それは……」

綾波(最悪だわ。碇くんにあんなところ見られて……)
綾波(しかも髭にファーストキッスまで……)
綾波(…………)

ゲンドウ『んっ』

綾波(でも意外とあのキス顔………)

シンジ「どうしたの綾波」

綾波「えっ………あ……なんでもないわ」

131: 2010/03/25(木) 14:47:10.73 ID:VhLIXmF7O
ミサト「いいわ。次に私がいく。」

シンジ「乳牛!」

ミサト「まっかせときなさい♪」


アスカ「…………」

ゲンドウ「……………」

アスカ「あの………」

ゲンドウ「なんだ」

アスカ「お腹………すきましたね」

ゲンドウ「ああ」

アスカ「……………」

アスカ(ダメだわ会話が続かない……)

ガラッ

アスカ「!?」

134: 2010/03/25(木) 14:50:44.35 ID:VhLIXmF7O
ミサト「おい、そこの二人つまんねーんだよ」

アスカ「また………」

ゲンドウ「今度はなんだ」

ミサト「あ……じゃあ……そこの髭」

ゲンドウ「ああ」

ミサト「おっOいを揉め」

アスカ「…………えっ」

ミサト「揉んでもんで揉みしだけ!」

アスカ「そ、そ。そんな……」
シンジ「ちょっと展開が早すぎますよ!」

ゲンドウ「了解した」
ゲンドウ「では、揉むぞ」

アスカ「や……やだ……」

ゲンドウ「…………」

アスカ(司令の手……ゴツゴツして……)
アスカ(あっ……)

136: 2010/03/25(木) 14:55:13.24 ID:VhLIXmF7O
アスカ「司令の手がああああああああ」

ミサト「あんっ」

アスカ「あん?」

ゲンドウ「…………」モミッモミッ

ミサト「あん!」

加持「!?」

ミサト「や……あんっ!な、なんで私……」

ゲンドウ「揉みしだかんと撃つと言ったではないか」

ミサト「ちが………あたしがいったのは…あん!」

ゲンドウ「少し黙ったらどうだ」モミッモミッ

ミサト「そ…そこはらめっ!…加持君よりイイ……」

加持「…………」

138: 2010/03/25(木) 14:57:55.12 ID:VhLIXmF7O


ゲンドウ「…………」

ミサト「イヤアアアァァァアアアァアア!!!」ダッ


ガラッ

シンジ「乳牛さん大丈夫ですか?」

ミサト「……加持くんでもいったことなかったのに」

シンジ「それは……」チラッ

加持「…………」

140: 2010/03/25(木) 15:01:26.16 ID:VhLIXmF7O
ミサト「………でもあのテクニック……」

シンジ「どうしたんですかミサトさん」

ミサト「べっ……別に……」

ガラッ

一同「!」

ゲンドウ「………」

アスカ「ふぅん。そう言うことね」

シンジ「えっ!あ、え!」

アスカ「さっきそこの幹事長が司令って口走ってたのが気になったのよ」

シンジ「………」

ミサト「あっ……」

141: 2010/03/25(木) 15:04:29.48 ID:VhLIXmF7O
アスカ「………どう言うつもりよ」

アスカ「騙して……司令にセクハラまでさせて」

シンジ「だってそれは……」

アスカ「それは?」

綾波「貴方が碇司令のこと、好きだって言ったから」

アスカ「え、あ、ちょ、ちょそんなことあたしは……」

ミサト「言わなくてもバレバレよ。」

ゲンドウ「なるほど……それでセカンドの挙動が……」

アスカ「えっえっ」

143: 2010/03/25(木) 15:14:56.18 ID:VhLIXmF7O
アスカ「ち……ちが……」

アスカ「わたしは………」

一同「………」ジー

アスカ「うっ………」

アスカ「うわぁああああん」

ミサト「な、なくこたないでしょうが」

綾波「………」アタフタ

アスカ「だって…だって……」シクシク

アスカ「なんで……こんなことに……」

ゲンドウ「……………」

144: 2010/03/25(木) 15:19:26.50 ID:VhLIXmF7O
アスカ「…………」

ゲンドウ「……お前は…私に、好意を持っているのか」

アスカ「…………えっ」

ゲンドウ「…………」

アスカ「それは………」

ゲンドウ「持っているのか」

アスカ「………はい」

アスカ(って……アスカあんたなにを………!)

ゲンドウ「ならば、覚悟はあるのか」

アスカ「えっ?」

145: 2010/03/25(木) 15:22:21.00 ID:VhLIXmF7O
アスカ「それって……」

ゲンドウ「私と共に歩む覚悟が、だ。」

アスカ「えっ………」

ゲンドウ「…………」

シンジ「えっ」

綾波「…………」

ミサト「それって」

ゲンドウ「どうだ」

アスカ「あ……あ………」

アスカ「……べ、別に…司令がそう言うなら……」

ゲンドウ「そうか。では後で連絡する。冬月、帰るぞ」

冬月「い、碇!」

ゲンドウ「…………」

146: 2010/03/25(木) 15:25:01.13 ID:VhLIXmF7O
シンジ「あ………」

アスカ「………これって」

ミサト「うまく行ったってコト?」

シンジ「よ、良かったじゃないアスカ」

アスカ「え……あ……まぁね……」

綾波「…………」

綾波「帰るわ」

147: 2010/03/25(木) 15:29:09.15 ID:VhLIXmF7O
―車内―
ゲンドウ「…………」

冬月「どう言うつもりだ碇」

ゲンドウ「どう言うつもりか、というと?」

冬月「あんな子供と関係を持つなんてお前は……」

ゲンドウ「ネルフは超法規機関だ。」

冬月「だからと言って……」

ゲンドウ「それに事実、私に好意を持ってからセカンドはシンクロ率が上がっている。」
ゲンドウ「利用しない手はなかろう。」

冬月「……事実お前は二人をそんな目に合わせるわけか」

ゲンドウ「ふっ人類補完計画…その為になら手段を選ばんよ」


おわり

148: 2010/03/25(木) 15:35:13.51 ID:VhLIXmF7O
秋田

引用元: アスカ「碇司令……か」