1: 2012/12/23(日) 09:19:44.55 ID:VlRvYwVi0
P(アイドルのプロデュースに夢見てプロダクションを建てた……。)

P(所属アイドルが佐城雪美、小早川紗枝、浜口あやめ、喜多見柚、桃井あずき、望月聖の6名…。)

ちひろ「………」カタカタ

P(何かここまで駆け抜けてきたって感じだな…。)

ちひろ「Pさん、メール来てますよ。」

P「えっ!あ、ありがとう確認するよ。」

P(ん?何だろう?)カチカチ

『 おめでとうございます!
 あなたがご応募頂いた、スタミナドリンク1ダースが当選いたしました!』

P「………………」

4: 2012/12/23(日) 09:29:13.25 ID:VlRvYwVi0
前に立てた

モバP「プロダクションを建てて二か月ちょっと……」

というスレの続きです。

次はフェスだと言ってたのですが

フェスの話が全然書けて無いので短レスの没ネタ集になります。

前回からフェスまでの間の話ということで…。
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(12) アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場 (電撃コミックスEX)
3: 2012/12/23(日) 09:24:01.43 ID:VlRvYwVi0
ちひろ「あれ?何ですかこれ?」

P「あぁ、茄子の置いて行った雑誌の懸賞に応募しといたんです。」

ちひろ「へぇー、当たるもんなんですね…。」

P「あいつやたら運が良かったし、その幸運が残ってる物なので当たったんでしょうね。」

P「でも、こんなあっさり当たるならもうちょっと良い物にしとけば良かったな…。」

イヴ「Pさん~!荷物が届いてるんですけど重くて持てません~。」

P「もう来てたのか……。」

ちひろ「スタミナドリンクで頑張るのも良いですが、たまにはPさんもゆっくりしたらどうですか?」

P「………そうですね、ここの所息つく暇も無かったですからね。」

ちひろ「それと、たまには皆の遊びにも付き合ってあげて下さいね。」

P「うーん、そうですね……。」

6: 2012/12/23(日) 09:38:57.88 ID:VlRvYwVi0
1.雪美とメアリー

メアリー「うふふ、なるほど。雪美にも恋のライバルが増えてきたってわけね。」

雪美「……心配……」

メアリー「任せなさい!他ならぬ雪美の頼みですもの。アタシも一肌脱ぐワ!」

雪美「……どう…するの…?」

メアリー「男を骨抜きにするにはやっぱりキッスよ!セクシーキッス☆」

雪美「………キス……」

メアリー「目を閉じて口をすぼめて相手の顔に迫ればイチコロよ!」

雪美「……こんな……感じ…?」

メアリー「そうそう!今の雪美は凄くセクシーよ!これならすぐに唇を奪われるワ!」

雪美「……わかった…がんばる……」

7: 2012/12/23(日) 09:43:49.03 ID:VlRvYwVi0
P「……………」ポリポリ

ちひろ「Pさん最近良くピョッキー食べてますね?」

P「柚の影響でしょうね、仕事しながらお菓子をつまむ癖がついちゃいましたよ…。」ポリポリ

イヴ「ちひろさんも欲しいお菓子があったら買ってきますので言ってください~」

ちひろ「私はいいですよ……」

ガチャッ

雪美「……………」

P「雪美じゃないか?まだ仕事の時間には早いぞ、どうしたんだ?」

トテトテトテ ポスン

P「あ、こらっ仕事中だから膝の上に乗っちゃ駄目だ。」

雪美「……んっ………」

P「ん?」

ちひろ(あ、あれってキスをねだってる顔よね…?)

イヴ(雪美さん何してるんでしょうかぁ~?)

8: 2012/12/23(日) 09:47:36.53 ID:VlRvYwVi0
P(あぁ、そういうことか……。)

P「ほれっ。」

雪美「…………………」ポリポリ

P「美味いか?」

雪美「………美味しい……」

P「もう一本いる?」

雪美「………………」コクッ

P「あ~ん」

雪美「……あーん……」ポリポリ

雪美「……美味しい……」ニコッ

----------

メアリー「で、どうだったの?キスはできた?」

雪美「……ピョッキー…美味しかった……」

メアリー「なんでピョッキー食べてるのよっ!!」バンッ!

雪美「!?」ビクッ

9: 2012/12/23(日) 09:51:33.89 ID:VlRvYwVi0
2.手裏剣

あやめ「♪~」

P「あやめは本当にその傘気に入ってるんだな。」

あやめ「P殿から頂いたこの正宗、雨が降らなくとも持ち歩きたいです。手に馴染むようですよ!」

P「そう言えば、あやめは忍者の武器とか持ってるのか?」

あやめ「ありますよ!手裏剣なら常に携帯してます!」

P「へぇー、そういやあやめは手裏剣投げるの上手かったよな。また、投げて見せてくれよ。」

ちひろ「P、Pさん!?事務所でそんなもの投げたら危ないですよ!」

あやめ「安心してくださいちひろ殿。ゴム製の手裏剣です!」

ちひろ「んー、そういう問題なのかしら…。」

P「大丈夫ですよちひろさん。あやめ、あの壁のカレンダーに当ててみてよ。」

イヴ「わ~、楽しみですぅ~!」

あやめ「いざ、あやめ参ります!」

あやめ「ヨッ!ハッ!」シュッ シュッ バシッ バシッ

10: 2012/12/23(日) 09:54:54.89 ID:VlRvYwVi0
イヴ「当たりました!凄いですぅ~!」パチパチ

P「相変わらず大したもんだな、そう言えば手裏剣ってオーバスローで投げる方が良いのか?」

ちひろ「漫画とかだと手のひらにおいて押し出すように投げてますよね?」

あやめ「あれは演出ですね……、実際にはこっちの投げ方が良く飛びますよ!」

P「へぇー、流石に詳しいな……。あやめ、俺もやってみて良いか?」

あやめ「かまいませんよ、はいどうぞ!」

P「えーっと…。こうやって投げるのか」シュッ

バシッ

柚「痛っ!頭に何か当たった!」

P「柚、それは俺のハーケンタッツだから勝手に食うなよ。」

柚「Pサン!そういう使い方は良くないよ!」

あやめ「流石P殿!飲み込みが早いですね!あやめも負けずにレッスンと…忍術の練習もせねば!」

P(なるほど便利だなこれは……。)

ちひろ(Pさんってこういうしょうもないことは器用にこなすわよね…。)

あやめ「それにしても柚殿のお菓子好きには困ったものですね!ニンともカンとも……ニンニン!」

11: 2012/12/23(日) 09:57:51.41 ID:VlRvYwVi0
3.あずきちゃん

ガチャッ

P「あずき、準備はできたか?」

あずき「あっ、Pさん……もぉ、待ちくたびれたよっ!出番まだ?」

P「もうちょいかな、それまでゆっくりしてていいぞ。」

あずき「そうなの?でもまぁ、私はもうちょっとのんびりしててもいいかなーって思うの。」

あずき「Pさん、隣座って良いよ?」

P「俺は別にかまわないよ。」

あずき「たまには休憩も必要ですよっ?」

P「………じゃあちょっと座らせてもらうかな。」

あずき「それにしても今回のお仕事、素敵な衣装で……嬉しいなぁ……」

P「喜んでもらえて何よりだよ。あずきは紗枝みたいに和服の方が似合うな。」

あずき「これもPさんと立てた計画通りっ!えへへへっ!」

P「おい、俺にもたれるなよ。」

13: 2012/12/23(日) 10:01:52.97 ID:VlRvYwVi0
あずき「ねぇ、Pさん。あずき、Pさんのおかげで最近自信がついてきたよっ!」

P「そりゃ何より……、今回も作戦は立ててるのか?」

あずき「今回は艶娘愛され大作戦っ!」

P「愛され大作戦?」

あずき「あずきね………Pさんなら、ちょっとだけ見せてあげる」ピラッ

P「ん?」

あずき「ねぇPさん……あずき……穿いて無いよ?」

P「………………」

あずき「大人の女の子として、見てくださいますか……?」

P「………色気で誘うにはまだちょっと早いな。」

あずき「あずきにはまだ早い?子供じゃないよ!」

P「ははっ、でもなかなかイイ線いってたぞ。俺も危なかったかもな。」

あずき「ホントに!?」

P「あぁ、………でもちゃんとパンツは穿いとけよ。」

あずき「最初から穿いてるよっ!ふふっ、Pさん!もっともっといろんなあずきを見てね♪」

15: 2012/12/23(日) 10:03:51.29 ID:VlRvYwVi0
4.紗枝とデート

紗枝「Pはん、今日もおつかれさんどしたなぁ。」

P「紗枝もお疲れ様。今日の仕事はこれで終わりだな。」

紗枝「Pはん。良かったらうちとこの後どっか行きまへんかぁ~?」

P「今からか?……別にかまわないけど。挨拶だけ済ませてくるからちょっと待っててくれ。」

紗枝「Pはんはほんまに頑張り屋さんやなぁ」

P「紗枝程じゃないさ、じゃあちょっと行ってくるよ。」

紗枝(なんやろなぁ……。Pはんを見てると頼もしくて、どきどき、しますわぁ……)

17: 2012/12/23(日) 10:04:56.33 ID:VlRvYwVi0
----- 喫茶店

紗枝「昨日も遅くまでお仕事してはったんどすか?」

P「いや、昨日はPaPに誘われて飲みに行ってたかな。遅くなったのは確かだけど…。」

紗枝「もう、夜遊びはあきまへんなぁ…」

P「紗枝に言われるとは思わなかったよ。」

紗枝「Pはん?冗談やないんどすから……。」

P「わかってる、気をつけるよ。」

紗枝「ふふっ、でもこうしてPはんとすごす素敵な時間、嬉しゅうおすなぁ。」

P「二人でお茶してるだけだぞ?」

紗枝「………もう、Pはんのいけずっ!」

P「え?何でだよ?」

紗枝「知りまへん!自分で考えておくれやすっ!」

P「………まぁ俺は紗枝とこうやってゆっくりしてるのは好きだけどな」

紗枝「ふふっ、うちもPはんといると、ほっこりするわぁ……」

P(帰って資料まとめないといけないけど、もうちょっとゆっくりして行くか……。)

19: 2012/12/23(日) 10:09:13.46 ID:VlRvYwVi0
5.雪美とメアリー その2



村上巴「ほう……、それでうちのとこにきたっちゅうわけか。」

メアリー「そうよ!巴なら男を骨抜きにする良い案を知ってそうだし!」

雪美「……骨抜き…に…したい……」

巴「そうじゃな……ならええこと教えたろ、待たされて女は育つもんだと親父はよく言っとったけん!」

雪美「……待つ……?」

巴「細かいことにガタガタ言わず、黙って男の帰りを待つ…。これがようできた女っちゅうもんや。」

メアリー「なるほど!じゃあ待ち伏せしとけば良いのね?」

巴「いや、待ち伏せとはまた違うじゃろ……。タマとるんとちゃうんやけ。」

雪美「…じゃあ……P…が……仕事終わる…のを待ってる……」

巴「そうじゃ、雪美はよぉーわかっとるのぉ。飴食うか?」

雪美「……………」コクッ

メアリー「じゃあ早速、雪美の大好きなPさんが仕事を終わるまで待つのよ!」

雪美「……わかった……」コロコロ

21: 2012/12/23(日) 10:11:19.37 ID:VlRvYwVi0
P(予想以上に時間を喰ってしまったな……。)

雪美「………………」

P「あれ?雪美、こんな所で何をしてるんだ?」

雪美「……P……を……待ってた……」

P「待ってたっていつから?」

雪美「……P……が……このビルに…入った時から……」

P「3時間以上前も待ってたのか……、駄目じゃないかまだ外は寒いから風邪ひくぞ。」

雪美「……待つ…女は……嫌い……?」

P「好き嫌いの問題じゃないだろ……。」

P「しょうがないな…、俺のマフラー貸しといてやるよ。雪美にはちょっと大きいけど……これでよしっと。」

雪美「……P…の…マフラー…暖かい……」

P「そりゃ何より……。風邪には気をつけろよ。」

雪美「Pも……風邪ひいたら……大変……手……つなご……あったかい…から…」

P「はいはい、せっかくだしあったかい物でも飲んで帰るか?」ギュッ

雪美「……うん……」ニコッ

22: 2012/12/23(日) 10:13:44.68 ID:VlRvYwVi0
----------

メアリー「で、どうだったの?進展はあった?」

雪美「……一緒に……帰った……」

メアリー「そのまんまじゃないっ!!」 バンッ!

雪美「!?」 ビクッ

25: 2012/12/23(日) 10:15:42.37 ID:VlRvYwVi0
6.柚ぽん

柚「ほっ!」パシッ

P「あっ!くそっ!」

柚「これでまた柚の勝ちーっ♪いぇーい♪」

P「はぁはぁ……、これで何連敗だ?」

柚「これで5連敗かな?Pサン運動不足だよ!」

P「まいった、バドミントンじゃ柚にはかなわないよ…。」

柚「へへっ、負けたPサンには約束通りどこかに連れてってもらおうかな!」

P「………しょうがないな。どこか行きたいとこでもあるのか?」

柚「んーっとね………アタシ、遊園地が良いな♪明日連れて行ってよ!」

P「はいはい、わかったよ……。」

柚「へへっ、明日はイイ日になるよ!」

P(変装だけさせとかないとな……)

26: 2012/12/23(日) 10:21:04.75 ID:VlRvYwVi0
--- 遊園地

柚「Pサン遊園地は楽しいね!お祭り気分でテンションアップだよ♪」

P「あんまりはしゃぎすぎるなよ?」

柚「色々買って貰ったし、まだまだ盛り上がっていこぉーっ!」

P「その蝙蝠の羽のヘアバンド買ってからずっと着けてるけど気に入ってるのか?」

柚「Pサンが選んでくれたし、アタシに合ってるのかも♪小悪魔ってヤツ?」

P「そうか、まぁ気に入ってもらえてるなら何よりだよ…。」

柚「………ねね、Pサン、ちょっと指出して?」

P「何かあるのか?………いてっ!!」

柚「ヴァンパイアに噛まれると言う事きくようになるんだってさ。ん~、効かないカナ?」

P「そう思ってるなら噛みつくなよ…。」

柚「へへっ、Pサンがアタシの言う事聞いてくれたら嬉しいなって!」

P「もう充分聞いてるだろ……。」

柚「Pサン、次はジェットコースターに乗ろうよ!」

P「わかったから引っ張るなよ。」

28: 2012/12/23(日) 10:24:33.22 ID:VlRvYwVi0
------

P「もうこんな時間だな、そろそろ帰るか。」

柚「今日は楽しかったなぁ、また一緒に行こうね!」

P「柚はオフの時にいつでも行けるんじゃないか?」

柚「んーそういうのじゃないんだけどナ…。」

P「そうなのか?」

柚「アタシはPサンと過ごす時間、大事にしたいなーって。へへっ」

P「…………」

柚「どしたの?」

P「なんでもないさ…、それより、ちょっと遠回りして帰るか?」

柚「えっ!?良いの?」

P「別に……、この後特に用事も無いしな。」

柚「やったぁ!Pサン、アタシ甘い物食べたいっ!」

P「わかったよ、ファミレスでも寄って帰るか。」

P(腕組むなと言いたいところだけど…、今日くらいは良いか…。)

29: 2012/12/23(日) 10:28:05.33 ID:VlRvYwVi0
6.ひじりん

P「お疲れ様、聖。握手会はなかなかの盛況だったな」

聖「初めてなんで……ちょっと……疲れちゃいました……。」

P「握手会とかはしたことなかったか?」

聖「はい……アイドルの……お仕事って色々……あるんですね……」

P「………本来はライブとかをやって行きたいところだけど、うちはあんまり宣伝力が無いからな…。」

P「こういう地道な仕事ばっかりになってしまって申し訳ない……。」

聖「私……どんなお仕事も……がんばります。」

P「………そうか、そう言って貰えると嬉しいよ。」

聖「Pさん、私……お仕事、楽しい……です……」

P「ん?」

聖「皆が……笑顔になってくれるのが嬉しくて……。」

P(アイドルの仕事に前向きになってくれてるな……。)

聖「あの……Pさん……ひとつわがまま……言って良いですか?」

P「かまわないぞ、どうかしたのか?」

31: 2012/12/23(日) 10:29:38.26 ID:VlRvYwVi0
------

P「ギター持ってきたぞ、事務所の前の公園で良いか?」

聖「うん……大丈夫。」

P(歌いたいとはね…、やっぱり歌が好きなんだな……。)

P「で、何の曲を演奏すれば良い?」

聖「Pさんの……曲が歌いたいです。」

P「………そんなに気に入ったのか?」

聖「あの曲は……思い出の曲だから……」

P「わかったよ、じゃあ弾くぞ。」

聖「あっ……待って下さい……Pさんも……歌ってくれますか?」

P「………嫌だと言ったら?」

聖「うっ………」

P「泣きそうな顔するなよ、聖の頼みだし別にかまわないさ。」

聖「うん……あ、ありがとう……Pさん…。」

P(まぁ、こういうのもありかな……。)

32: 2012/12/23(日) 10:34:51.58 ID:VlRvYwVi0
7.美世とドライブ


ブゥーン

美世「♪~」

P(やれやれ、美世のやつご機嫌だな。これはしばらく帰れないか……。)

美世「Pさん、このエンジンの音とかゾクゾクしない?」

P「俺はそこまで車に詳しくないから違いがわからんな……」

美世「もう……、つれないなぁせっかくのドライブなのに……。」

P「もうかれこれ4時間ぐらい走ってるしなぁ、明日は大丈夫なのか?」

美世「うん、あたしは休みだから大丈夫だよ。」

P(今は午前3時……。明日、昼出社にするって言っておいて助かったな……。)

33: 2012/12/23(日) 10:37:12.48 ID:VlRvYwVi0
美世「ふふっ、でも、久しぶりにPさんが付き合ってくれてるんだからもうちょっと走りたいな。」

P「美世はホントにドライブが好きだよな」

美世「そういうわけじゃないんだけどね……、ドライブはいつも一人でするから。」

P「拓海とかと行かないのか?」

美世「んー、走ってる時はエンジンの音だけを聞いてたいから。誘わないかな。」

P「毎回付き合ってるから他の人ともよく行ってると思ってたよ。」

美世「あ、あはは……Pさんは特別かな……」

35: 2012/12/23(日) 10:40:47.04 ID:VlRvYwVi0
------

P「へぇー、こんな場所があったんだな。」

美世「うん、最近見つけたの!夜景が良く見えるわりには人も少ない穴場だよ。」

P(夜景なんて久々にみたな……。)

美世「………………」

P「………………」

美世「ね、ねぇPさん?」

P「ん?どうした?」

美世「あたしって、女の子っぽく見えない?」

P「急になんだよ?」

美世「クルマとかバイクとか男っぽい趣味だけど、ホントは普通の女の子なんだよ?」

P「別に趣味は関係ないと思うけど……。美世は充分女の子だろ。」

美世「ホ、ホントに?」

P「俺はそう思うけど……、それがどうかしたのか?」

美世「ううん……ちょっと聞いてみたかっただけ……」

38: 2012/12/23(日) 10:43:15.08 ID:VlRvYwVi0
美世「………………クシュンッ!」

P「まだまだ冷えるのに薄着だから風邪引くぞ?車に戻るか?」

美世「寒いけど…、あたしはまだもうちょっと夜景を見てたいかな…。」

P「まったく……。それなら俺のコートを貸しといてやるよ。」

美世「でもそれだとPさんが……」

P「まぁ大丈夫だろ。」

美世「あ、あのPさん?こ、このコート大きいから、ふ、ふ、二人で入れば……。」

P「俺は別に寒くないけどな。」

美世「………で、でも風邪引くといけないよ?」

P「………わかったよ。」

美世「うん………」

P(ドライブと思いきや、美世と二人で一つのコートを羽織って、何やってんだ俺は……。)

美世(いつもはメンテする側だけど、やっぱりあたしはPさんにメンテされるのがイイかも…)

美世(でも、こうしてるとオーバーヒートしそうだな……。)

39: 2012/12/23(日) 10:47:33.91 ID:VlRvYwVi0
8.やりこみ

P「えぇ、このイベントに是非ともうちのアイドルを参加させて頂きたいと思いまして。」

「良いですね、弊社もそれだと助かります。」

P「ホントですか?なら早速、本日の内容を資料にまとめてメールさせて頂きますね。」

「あのー、大変申し訳ないんですか…。その資料って明日の朝一までにできますか?」

P「え!?朝一ですか……。わかりました、朝一にはお送りするようにします。」

「無理を言って済みませんが宜しくお願いします。」

P(徹夜確定か……。)

40: 2012/12/23(日) 10:50:19.14 ID:VlRvYwVi0
ガチャッ

P「お疲れ様です。今戻りました。」

ちひろ「Pさんお疲れ様です。今日は大変そうですね……。」

P「えぇ、逃がしたく無い仕事なんで徹夜で仕上げるつもりですよ。」

ちひろ「今、夜の10時ですから朝一までに仕上げるって厳しく無いですか?」

P「構想は固まってるんで大丈夫ですよ。」

イヴ「Pさん、私もお付き合いしますので何かあったらいつでも言って下さいねぇ~」

P「ありがとうイヴ、助かるよ。」

ちひろ「そう言えばイヴちゃんっていつもどこに居るんですか?」

P「あれ?知らなかったんですか?うちは女子寮なんて無いんで、事務所の物置き部屋が今はイヴの部屋になってますよ。」

ちひろ「い、いつの間に……。」

P「年末に片づけたんですよ……。ちょっと狭いけどイヴとブリッツェンの生活スペースですよ。」

イヴ「えへへっ、快適に過ごさせてもらってますぅ~。」

41: 2012/12/23(日) 10:53:19.78 ID:VlRvYwVi0
ちひろ「あっ、そうそう。Pさんに差し入れがありますよ。」

P「そりゃ助かります。今日は徹夜の用意をしてませんでしたからね。」

ちひろ「えーっと、クッキーにチョコレート、八つ橋、おまんじゅう、せんべいにピョッキーです。」

P「お、お菓子ばっかりですね……。」

イヴ「雪美さん達がPさんが徹夜するって聞いて用意してくれたんですよぉ~」

P「なるほど、そう言う事か。」

ちひろ「皆、Pさんを心配してましたからね。」

P「………ちょっと待って下さいね」カキカキ

ちひろ「どうしたんですか?」

P「ちひろさん。俺は明日の朝は寝てるんで皆が事務所に来たらこれを渡しといてもらえませんか?」

ちひろ「これは……お礼の手紙ですね。ふふっ、わかりました!」

42: 2012/12/23(日) 10:56:55.50 ID:VlRvYwVi0

木場真奈美「なかなかニクい事をするじゃないか。」

P「木場さん、居たんですか?」

真奈美「ちょっとやってる事のキリが悪くてね。すまないがお邪魔させてもらってるよ。」

P「何やってるんですか?」

真奈美「なに、トラクエ3さ…。もう少しでパラモスなんだ。」

P(木場さんって紗枝のボディーガードじゃなかったっけ……?)

ちひろ(勇者1人クリアなんて……。最近、どんどん暇つぶしのレベルが上がってるわね……)

イヴ(木場さん、ちょっと前もあのゲームクリアしてましたのに……)

43: 2012/12/23(日) 11:00:44.71 ID:VlRvYwVi0
9.雪美とメアリー その3

CuP「いきなり雪美ちゃんがCuteプロに来たと思ったらそういうわけだったんだね。」

雪美「……Pを……振り向かせたい………」

メアリー「何か良い方法は知らないの!?」

CuP「それは逆にボクが教えて欲しいんだけどなぁ~。」

雪美「……CuPは……駄目……」

メアリー「あなたがどうかは聞いて無いわよっ!」

CuP「やれやれ……、二人とも手厳しいね。じゃあそこら辺に詳しそうな先生を呼ぶとするかい?」

雪美「……先生……?」

メアリー「それって誰なの?」

CuP「まぁまぁ、ちょっと待っててね。」

45: 2012/12/23(日) 11:03:58.77 ID:VlRvYwVi0
ガチャッ


響子「急にどうしたんですか?CuPさん?」

CuP「急に呼び出して悪いね、いつでもお嫁さんにいけるくらいしっかりしてる響子にちょっと頼み事があってさ。」

響子「そ、そんなお嫁さんだなんて……」

CuP「この二人とボクに男心を掴む方法を伝授してくれない?」

雪美「………………」

メアリー「ふふっ、これは期待できそうね!」

響子(何でCuPさんも入ってるんだろう……?)

響子「そういうのはあんまり良くわかりませんが……、手料理とか作れば喜んでもらえるんじゃないですか?」

雪美「………料理………」

メアリー「まずは胃袋を掴めって事ね!」

CuP「なるほどねー、簡単にできそうな料理とかあるのかい?」

響子「なら、オムライスがピッタリですよ!早速、皆で作って見ましょう!」

46: 2012/12/23(日) 11:07:11.20 ID:VlRvYwVi0
-------

響子「皆、上手に出来ましたねっ!じゃあ最後にケチャップで仕上げですっ!」

響子「皆は何を書いたんですか?」

雪美「………P…へ……って…書いた……」

メアリー「アタシはダーリンへって書いたわよ!」

CuP「ボクは未成年には見せられ無いなぁー」

響子(時々CuPさんという人がわからなくなるなぁ……)

CuP「響子はクマだね、かわいく描けてるじゃない。」

メアリー「カエルじゃないの?」

雪美「………イヌ……だと……思う……」

響子「………ウ、ウサギです! 」

47: 2012/12/23(日) 11:11:50.88 ID:VlRvYwVi0
--------

P(そろそろお昼か……)

雪美「……P……」

P「ん?どうした雪美?」

雪美「……お昼だから……これ…食べて……」

P「オムライス……?もしかして、雪美が作ったのか?」

雪美「……うん……」コクッ

P「凄いじゃないか!食べても良いのか?」

雪美「……Pの……ために…作った……」

P「ケチャップで俺あてにメッセージ付きとは嬉しいな、いただくよ。」

P「うん、美味いな!」モグモグ

雪美「……良かった……いっぱい…食べて……」

48: 2012/12/23(日) 11:16:09.10 ID:VlRvYwVi0
--------

ガチャッ

ちひろ「お疲れ様です。……あれっ?雪美ちゃんはどうしたんですか?」

P「雪美はレッスンに行きましたよ。」

ちひろ「そうなんですか……。ふふっ、それにしても雪美ちゃんが料理を作ってくるなんて驚きですね。」

P「そうですね、上手にできてたしいつの間にあんな事覚えたんでしょうね?」

ちひろ「それだけ好かれてるって事じゃないですか?」

ガチャッ

拓海「うーっす、遊びに来たぞ。」

P「拓海か、丁度良い所に来たな。唐揚げ弁当が一個余ってるけど食べるか?」

拓海「え!?良いのかよ!」

ちひろ(Pさんって、雪美ちゃんを喜ばせるのがホントに上手いわね……)

49: 2012/12/23(日) 11:17:58.65 ID:VlRvYwVi0
----------

メアリー「で、どうだったの?オムライスは上手くいった?」

雪美「……美味しい……って言って……もらった……」

メアリー「………………」

雪美「………………?」

メアリー「やったじゃない!YOUもう結婚しちゃいなさいよっ!!」バンッ!

雪美「!?」ビクッ

51: 2012/12/23(日) 11:19:06.59 ID:VlRvYwVi0
10.たくみん

拓海「ん?オイ、P。何だよ机に置いてあるこの箱は?」

P「それか?お世話になってる会社から貰った衣装だよ。」

拓海「衣装?紗枝達に着せる奴か?」

P「いや……。貰ったのは良いんだが、うちのアイドルじゃ着れないんだよな…。」

イヴ「皆さんはサイズがあわなかったんですぅ~。」

拓海「ふーん……。ちょっと見ても良いか?」

P「別にかまわないよ。」

拓海「………なんだこりゃ?すげぇ衣装だな……。」

P「んー、こういうドレスは誰も着た事が無いからなぁ…。」

ちひろ「せっかく貰ったのに勿体無いですね。」

52: 2012/12/23(日) 11:21:50.78 ID:VlRvYwVi0
拓海「………………」

P「そうだ、拓海が着てみたらどうだ?拓海なら丁度良いサイズだと思うぞ。」

拓海「はぁ!?何でアタシが着ないといけないんだよ!アイドルじゃねぇんだぞ?」

P「まぁ、そういうなよ。一回くらい良いだろ?拓海ならきっと似合うさ。」

拓海「………全くPは口が上手いな」

P「別におだててるつもりはないんだけどな。イヴ、手伝ってやってくれ。」

イヴ「はぁーい、わかりましたぁ~」

53: 2012/12/23(日) 11:25:17.57 ID:VlRvYwVi0
------


拓海「スースーして落ち着かないぜ……」

ちひろ「これは……、予想以上に拓海ちゃんにピッタリですね。」

イヴ「拓海さん綺麗ですぅ~!」

P「良く似合ってるじゃないか。」

拓海「おだてたってなんも出ねぇよ!」

P「ははっ、おだててなんてないさ。後は髪をセットすれば完璧だな。」

拓海「そこまですんのかよ!?」

P「せっかくだし、髪の毛もちゃんとしとかないとな。ちょっと大人しくしてろよ。」

拓海「Pがやんのか?」

P「簡単なセットくらいなら俺にもできるよ。………これでどうだ?」

イヴ「Pさん凄いですぅ~!拓海さんのドレスに似合う髪形ですねぇ~。」

54: 2012/12/23(日) 11:27:27.67 ID:VlRvYwVi0
ちひろ「ふふっ、拓海ちゃんも自分で見てみたら?はいっ、鏡。」

拓海「……んだよ、こんなのらしくねぇだろ?」

P「ん?別にそんな事は思わないけどな。」

拓海「Pはアタシらしくねぇって言わないな……」

P「なんだそりゃ?そんな事気にしてるのか?」

拓海「チッ!お前といると調子狂うんだよ。」

56: 2012/12/23(日) 11:29:39.23 ID:VlRvYwVi0
拓海「オイ!言う事聞いてやったんだから飯オゴれよな!」

P「そうだな、そろそろ良い時間だし、たまには皆で晩御飯食べに行こうか?」

ちひろ「良いですね!行きましょう!」

イヴ「わぁ~い、楽しみですぅ~。」

拓海「なんか高いモン食ってやる!」

ちひろ「拓海ちゃん、その格好で行くの?」

拓海「イ、イヤ別にアタシが着たいワケじゃねぇからな?Pの顔を立ててやってんだからな!」

ちひろ「ふふっ、そういうことにしときましょうか。」

拓海「今日だけはこの格好でいてやるよ!感謝しろよな、P!」

P(何で俺に言うんだ……)

57: 2012/12/23(日) 11:33:51.70 ID:VlRvYwVi0
11.パッツン

柚(前髪のびたかな……)

柚「ねね、Pサン!ちょっと前髪切ってよ!」

P「ん?そう言えば大分と伸びてるな。ちょっと待ってろ。」

あやめ「柚殿の髪の毛はP殿が切っているのですか?」

P「そうだな、特に難しく無い髪形だからある程度までは俺が切ってるよ。」

チョキチョキ

P「ほいっ、これで良いだろ。」

柚「うん、サッパリしたかなー。」

あやめ「P殿!宜しければわたくしの前髪もおねがいできますか?」

P「かまわないよ、大人しくしてろよ。」

チョキチョキ

P「よし、終わりっと。」

あやめ「んっふっふー、わたくしも今度からP殿にお願いする事にします!」

58: 2012/12/23(日) 11:36:34.30 ID:VlRvYwVi0
紗枝「Pはん?うちの前髪もお願いしても宜しおすか?」

P「紗枝もか…、わかったよ。」

チョキチョキ

P「これでどうだ?」

紗枝「ふふっ、Pはんはお上手どすなぁ。」

雪美「……P……私も……」

P「こんなに、いっぺんに言われるとはな……。」

チョキチョキ

P「はい、できたぞ。」

雪美「……ありがとう……P……」

あずき「Pさん!あずきも前髪をすいてもらって良いかな?」

P「………………」

チョキチョキ

P「終わり……。」

あずき「なんか凄いサッパリした気がするよ!」

59: 2012/12/23(日) 11:39:01.88 ID:VlRvYwVi0
聖「Pさん……髪の毛をといてもらって良いですか?」

P「はいはいはーい。」

チョ……

P(あぶね……勢いで切りかけた……。)

聖「………………?」

P「ブラッシングすればいいんだよな?」

聖「はい……そうですけど?」

P「………わかったよ。」

あずき「あーっ!なんであずきの前髪がパッツンになってるの!?」

P「………………」

ダッ!

柚「あ、逃げた。」

あずき「Pさん!待ってよ!」

あやめ「慣れ親しんだ事こそ逆に手を抜いてはいけない、勉強になりましたね!ニンともカンとも……ニンニン!」

61: 2012/12/23(日) 11:45:42.74 ID:VlRvYwVi0
12.お守り

CuP「ちぇっ、せっかく遊びに来たのにPくんは休みかぁー」

PaP「うっしゃー!目的地一番乗りだぜ!」

CoP「代表のあいつが休みとは珍しいですね、何かあったんですか?」

ちひろ「いえ、特に用事は聞いて無いですよ。確かにPさんが全休するのは初めてですね。」

イヴ「うぇ~~ん!また貧乏神ですぅ~。」

CoP「まだ50年残ってるからイヴさんにも逆転のチャンスはありますよ。」

CuP「次の目的地はボクが一番近いね。」

PaP「そうはさせるかよ!次の目的地もリニアカードで行かせてもらうぜ!」

ちひろ(…………こ、この人達は、うちの事務所を何だと思ってるのかしら……。)

62: 2012/12/23(日) 11:50:10.41 ID:VlRvYwVi0
------


茄子「わざわざ遠いところから島根まで来て下さってありがとうございます~。」

美世「茄子ちゃんとは、ゆっくり話す機会が無かったから丁度よかったかな。」

P「まさか俺もつれてこられるとは思って無かったけどな…。」

茄子「ふふっ、Pさんもお忙しい所をありがとうございます。」

P「いや、気にしなくてかまわないさ。俺も久々に顔を見れて良かったよ。」

茄子「そう言えばPさんは4月のフェスに出られるんですか?」

P「うん、もうエントリーは済ませてあるよ。茄子にも招待状送っとくから良かったら見に来てくれ。」

茄子「ふふっ、是非とも応援に行かせてもらいますね。」

美世「あたしはテレビで応援しとこうかな…。」

茄子「あれっ?美世さんは会場に行かないんですか?」

美世「んー、知らない人が多い所は苦手だからね……。」

P「まぁ、それなら当日はイヴに事務所に残ってもらうからイヴと一緒に見ると良いさ。」

美世「そうしよっかな。」

64: 2012/12/23(日) 11:52:07.47 ID:VlRvYwVi0
------

茄子「結構話しこんじゃいましたね。」

P「ん?もうこんな時間か…。そろそろ帰らないと明日がしんどくなるな。」

美世「そうだね、そろそろ帰らないといけないかな……。」

P「じゃあ俺は先に行って車のエンジンかけてくるよ。茄子、今日は世話になったな。」

茄子「いえいえ~、またいつでも遊びに来て下さいね♪」

美世「あたしももうちょっとしたら行くね。」

65: 2012/12/23(日) 11:55:43.50 ID:VlRvYwVi0
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茄子「それにしても、美世さんが助手席に乗る事ってあるんですね?」

美世「確かに運転する方が好きだから、助手席はまず無いかな……。」

茄子「ふふっ、一緒にドライブなんて、何だかデートみたいですね♪」

美世「デ、デート……?」

茄子「あっ!?そう言えばこれを渡すの忘れてました。」ガサッ

美世「ん?何これ?」

茄子「神社で買ったお守りですよ。Pさん達にご利益があるようにって。渡しといてもらえますか?」

美世「うん、でもこれ……交通安全に健康祈願って何か色々違うような気がするけど……。」

茄子「備えあれば憂いなしって言うじゃないですか。皆さんで分けて下さいね。」

美世「!?」

茄子「どうしたんですか?」

美世「な、何でも無いよ!」

66: 2012/12/23(日) 11:57:49.62 ID:VlRvYwVi0
------

ガチャッ

美世「お、お待たせ……。」

P「遅いじゃないか?何やってたんだ?」

美世「茄子ちゃんと話してたら、ちょっと長話になっちゃって…。」

P「……まぁ良いか。じゃあ出発しようか。」

美世「うん……」

------

ブゥーン

P「………………」

美世「………………」

P(あの美世が沈黙とは…。話しかけても気の無い返事しか返って来ない……。)

P「ラ、ラジオでもつけるか?」

美世「…………いらない。それよりPさん。次のパーキングに止まって。」

P「う、うん。わかったよ。」

67: 2012/12/23(日) 12:02:02.53 ID:VlRvYwVi0
------ パーキングエリア

P「………………」

美世「………………」

P(そして、この沈黙……いったい何なんだ……。)

美世「ね、ねぇPさん?あたしのお化粧……変じゃないかな?」

P「美世が化粧するなんて珍しいなと思ったけど……。別に変じゃないよ。」

美世「…………そっか。」

P「どうしたんだ?さっきから黙ってばっかで?」

美世「ううん…、別に何でも無いけど……。」

P「そうなのか?」

美世「………ね、ねぇ?Pさん?」

P「ん?」

美世「あ、あの………。あ、あ、あたしに乗って…みない?」

P「どういう事だよ?」

70: 2012/12/23(日) 12:04:10.79 ID:VlRvYwVi0
美世「こ、こ、これ……。」

P(安産祈願のお守り………?)

P「………意味わかって言ってるのか?」

美世「あ、当たり前じゃない!」

P「恋愛祈願をすっ飛ばして、安産って気が早すぎだろ……。」

美世「ち、ちょっとダイタンすぎたかな……?」

P「ダイタンってレベルを超してるな……。」

美世「………………」ジワッ

P「な、泣くなよ」

美世「………泣いて無いよ……グスッ……オイル…漏れただけ…」

P(まいったな………)

71: 2012/12/23(日) 12:05:46.68 ID:VlRvYwVi0
美世「……グスッ……Pさんだって……もっと女の子っぽい子が好きだろうし……」

P「………………」

美世「……あたしなんて……全然かわいくないし……グスッ……」

P「普通に可愛いと思うけどな……」

美世「……一つの事考えたら……突っ走っちゃうし……ヒック…」

P「そんときゃ、俺がハンドリングしてやるさ。」

美世「……いい歳して……車やバイク以外の事なんて……ほとんど知らないし……」

P「なんだそりゃ?知らなかったら俺が教えてやるよ。」

美世「…グスッ……料理の……一つもできないし……」

P「料理だったら、俺の方がもっとできないけど……」

美世「……こうして見ると……Pさんに……好かれる所なんて……無かったな……」ボロボロ

73: 2012/12/23(日) 12:07:32.48 ID:VlRvYwVi0
P「…………フェスが終わるまでだ。」

美世「………………?」

P「俺は必ずフェスで優勝してくる。優勝したら、その時は……乗る。」

美世「そ、それって……。」

P「そう言う事だ…。もう言わないからな……。」

美世「あ、あ、あたしで良いの……?」

P「自分で誘っといてなんだよ……。美世以外に誰が居るんだ?」

美世「P、Pさんっ!」ダキッ

P「まぁ、しばらくは抱きつくくらいで我慢してくれ……。」

美世「う、うん!あたしそれまでにもっと綺麗になって、Pさんが誇れる女の子になるから!」

P「そりゃ、楽しみだな。」

美世「ふふっ、Pさん顔真っ赤じゃない。」

P「美世の方が赤いと思うぞ。それに泣きすぎて化粧も落ちてるし。」

美世「あ、えーっと……。赤ってカッコイイと思わない?」

P「ごまかすなよ……。」

74: 2012/12/23(日) 12:09:31.81 ID:VlRvYwVi0
------
P「美世……、流石に人の目も気になるからそろそろ抱きつくのやめないか?」

美世「何で?寒いからこうしてると熱々だよ!」

P「さっきまで泣きじゃくってた癖にご機嫌だな……。」

美世「今はPさんと一緒だから全然寂しくないしね!」

P(まいったな………)

美世「ねぇ、Pさん?約束、忘れないでよ?」

P「………それなら、美世にこれを渡しておくよ。」

美世「これって、Pさんがいつもつけてる指輪じゃない。」

P「上京した時に初めて買った思い出の指輪さ。美世が持っててくれ。」

美世「でも、そんな大事な物を良いの?」

P「まぁ、約束を守るっていう証みたいなもんかな。」

美世「う、うん……。あっ、でもサイズが合わない…。いつもつけてたいのに……。」

P「仕事中もつけるなら危ないな、ちょっと待ってろ……。」ゴソゴソ

P「…………よし、できた、これで大丈夫だろ。チェーンを使ってネックレスにしてみた。」

美世「あっ、これなら大丈夫かもっ!ふふっ、Pさんありがとう!」

75: 2012/12/23(日) 12:10:35.96 ID:VlRvYwVi0
P「じゃあ、そろそろ帰るとするか……。」

美世「………ねぇ、Pさん?」

P「ん?どうした?」

美世「こ、これ……。」

P「これって、美世のヘアゴムじゃないか?」

美世「ほ、ほら、あたしあんまりアクセサリとかしないからさ。いつも付けてるのがこんなのしか無くって…。」

P「良いのか?」

美世「いいの……、Pさんに何か持って貰いたかったから……。」

P「……じゃあ貰っておくよ。指輪の代わりに着けとくか。」

美世「Pさん、あたし、アクセル全開でまだまだ加速するから……!」

美世「……だから、しっかりあたしのボディをメンテして、ちゃんとハンドル握ってね!」

P「わかったよ……」

77: 2012/12/23(日) 12:11:50.68 ID:VlRvYwVi0
------ 翌日……

拓海「昨日留守にしてたと思ったら茄子に会いに行ってたのかよ?」

美世「うん、年末以来だし、茄子ちゃんから来ないかって誘われたからね。」

拓海「島根まで運転しといて、ケロッとしてるなんて相変わらずタフな奴だぜ。」

美世「ふふっ、久々に楽しいドライブだったかな。」

美世「………これでよしっと、拓海ちゃんもうちょっとで終わるからね。」

チャリッ

拓海「ん?なんだ美世?シャツの中に入ってるのってネックレスか?」

美世「……そうだね。」

拓海「なんだよ、邪魔になるから仕事中はアクセサリはつけないって言ってた癖によ。」

美世「これだけは特別……かな。」

拓海「………ふーん。」

美世(Pさん……絶対勝ってね……)

79: 2012/12/23(日) 12:13:22.72 ID:VlRvYwVi0
ガチャッ

P「ただいまー。」

イヴ「あっ、Pさん。お疲れ様ですぅ~。今日はもうお仕事は無いんですかぁ?」

P「うん、今日はもうちょっとしたら事務所を閉めようか。」

イヴ「来週はもうフェスなんですねぇ~。何だかあっという間の3ヶ月でしたぁ。」

P「………………」

イヴ「どうしたんですかぁ~?」

P「いや、何でも無いさ。」

イヴ「Pさん、なんでヘアゴムを指につけてるんですか?」

P「ん?これか?ただのお守りだよ。」

イヴ「わぁ~、何だか素敵ですねぇ~。フェスのための願掛けみたいで。」

P「そうだな、勝利の女神がくれたものだからな…」

P(負けられない理由ができたな……。)

おわり

88: 2012/12/23(日) 12:21:08.68 ID:VlRvYwVi0
お付き合い頂いた方々、支援頂いた方々。ありがとうございました。

最後の話は何となく追加したものですが、気がついたらダチャーンとこんな事になってました。

何を言ってるか分からないと思いますが、そう言う事みたいです。

次回にダチャーンがどう絡むかは未定ですが、また書き終わったら投下します。

あ、ちなみにクリスマスケーキはあずきからもらいました。

89: 2012/12/23(日) 12:22:20.36 ID:s/Pqh+XC0
乙乙乙

引用元: モバP「プロダクションを建ててから久々にゆっくり……」