1: 2017/03/31(金) 17:48:41.93 ID:DtssE+db.net
ほのうみ
2: 2017/03/31(金) 17:49:24.30 ID:DtssE+db.net
【消しゴムのおまじない】
真姫「………ねえ、消しゴムのおまじないって知ってる?」
真姫「消しゴムに好きな人の名前を書いて、使い切れば両思いになれる…。というおまじない」
花陽「うん、知ってるよ。小学校の時に流行ったよね」
凛「うんうん!凛は消しゴムにかよちんの名前を書いてたんだ~」
花陽「凛ちゃん…///」
凛「でも、結局凛はその消しゴムを使うことはなかったにゃ」
花陽「凛ちゃん…」
真姫「で、私はこのおまじないの真偽を確かめたいのよ」
凛「へー。真姫ちゃんは誰か好きな人でもいるの?」
真姫「べ、別に!?これは飽くまでも実験であって、私的な思惑は一切なくて…」
花陽「隠さなくてもいいのに~」
凛「いいのに~」
真姫「カクシテナイ!」
穂乃果「…」
真姫「………ねえ、消しゴムのおまじないって知ってる?」
真姫「消しゴムに好きな人の名前を書いて、使い切れば両思いになれる…。というおまじない」
花陽「うん、知ってるよ。小学校の時に流行ったよね」
凛「うんうん!凛は消しゴムにかよちんの名前を書いてたんだ~」
花陽「凛ちゃん…///」
凛「でも、結局凛はその消しゴムを使うことはなかったにゃ」
花陽「凛ちゃん…」
真姫「で、私はこのおまじないの真偽を確かめたいのよ」
凛「へー。真姫ちゃんは誰か好きな人でもいるの?」
真姫「べ、別に!?これは飽くまでも実験であって、私的な思惑は一切なくて…」
花陽「隠さなくてもいいのに~」
凛「いいのに~」
真姫「カクシテナイ!」
穂乃果「…」
3: 2017/03/31(金) 17:50:47.87 ID:DtssE+db.net
教室
穂乃果「………」カキカキ
穂乃果「………」ケシケシ
コロコロ……ポテッ
海未(…おや?)
海未(穂乃果の消しゴムが落ちましたね)
海未(…ここは何食わぬ顔で拾い、ポイント稼ぎをしましょう!)
穂乃果「……触らないで!!」
海未「!?」
穂乃果「………」カキカキ
穂乃果「………」ケシケシ
コロコロ……ポテッ
海未(…おや?)
海未(穂乃果の消しゴムが落ちましたね)
海未(…ここは何食わぬ顔で拾い、ポイント稼ぎをしましょう!)
穂乃果「……触らないで!!」
海未「!?」
4: 2017/03/31(金) 17:51:24.61 ID:DtssE+db.net
ことり「ほ、穂乃果ちゃん…?」
海未「いきなり声を荒げて、何なんですか!?」
穂乃果「あ…、ごめん…。
……私が拾うから、海未ちゃんは拾わなくていいよ」
海未「そ、そうですか…」
海未(あーびっくりしました…)
海未(私の考えが読まれていたのかと、ドキドキしましたよ…)
海未「いきなり声を荒げて、何なんですか!?」
穂乃果「あ…、ごめん…。
……私が拾うから、海未ちゃんは拾わなくていいよ」
海未「そ、そうですか…」
海未(あーびっくりしました…)
海未(私の考えが読まれていたのかと、ドキドキしましたよ…)
5: 2017/03/31(金) 17:52:20.31 ID:DtssE+db.net
【筆箱のおまじない】
真姫「………最近仕入れたおまじないなんだけど、
筆箱の中に好きな人のプリクラを入れておくと、恋が成就するそうよ!」
花陽「へーそうなんだー」
凛「……じゃあ、真姫ちゃんの筆箱には今、好きな人の写真が入ってるんだ?」
真姫「ゔえぇ!?な、なんでそうなるのよ!」
花陽「だって、そのおまじないを知って、真姫ちゃんが試さないわけないもん」
真姫「くっ…!で、でも、私の筆箱の中を見せなければいいだけのこと…」
花陽「今だよ、凛ちゃん!」
凛「にゃにゃにゃー!」
真姫「ああ!!私の筆箱が…!」
凛「さーて、真姫ちゃんが恋する相手は、一体誰かな!?」
花陽「誰かな!?」
凛「筆箱、オープン…!!」
真姫「………最近仕入れたおまじないなんだけど、
筆箱の中に好きな人のプリクラを入れておくと、恋が成就するそうよ!」
花陽「へーそうなんだー」
凛「……じゃあ、真姫ちゃんの筆箱には今、好きな人の写真が入ってるんだ?」
真姫「ゔえぇ!?な、なんでそうなるのよ!」
花陽「だって、そのおまじないを知って、真姫ちゃんが試さないわけないもん」
真姫「くっ…!で、でも、私の筆箱の中を見せなければいいだけのこと…」
花陽「今だよ、凛ちゃん!」
凛「にゃにゃにゃー!」
真姫「ああ!!私の筆箱が…!」
凛「さーて、真姫ちゃんが恋する相手は、一体誰かな!?」
花陽「誰かな!?」
凛「筆箱、オープン…!!」
6: 2017/03/31(金) 17:52:54.14 ID:DtssE+db.net
凛「………あれ?」
花陽「μ'sのみんなで撮ったプリクラだ…」
真姫「うぅ。……わ、私は、μ'sのみんなが大好きだから、それで…」
花陽「ズキューン」
凛「ま、真姫ちゃん…///」
穂乃果「…」
花陽「μ'sのみんなで撮ったプリクラだ…」
真姫「うぅ。……わ、私は、μ'sのみんなが大好きだから、それで…」
花陽「ズキューン」
凛「ま、真姫ちゃん…///」
穂乃果「…」
7: 2017/03/31(金) 17:53:56.21 ID:DtssE+db.net
教室
穂乃果「………」カキカキカキ
海未(……おや)
海未(穂乃果の筆箱が、今にも下に落ちそうです)
ドサッ
海未(ああ、やはり落ちてしまいました)
海未(仕方ありません。私が拾ってあげましょう)
海未(……ん?筆箱の中に、プリクラのようなものが…)
穂乃果「っ!!」シュワッチ!
海未「えええええ!?」
穂乃果「………」カキカキカキ
海未(……おや)
海未(穂乃果の筆箱が、今にも下に落ちそうです)
ドサッ
海未(ああ、やはり落ちてしまいました)
海未(仕方ありません。私が拾ってあげましょう)
海未(……ん?筆箱の中に、プリクラのようなものが…)
穂乃果「っ!!」シュワッチ!
海未「えええええ!?」
8: 2017/03/31(金) 17:54:58.91 ID:DtssE+db.net
海未「な、何やってるんですか、穂乃果!?
突然床に飛び込んで…!」
穂乃果「……今日は、床に飛び込みたい気分だったの。あはは…」
ことり「今のは綺麗なフライングレシーブだったね!
バレーボールの木村沙織選手もびっくりだよ!」
海未「解説と感想は求めていません。
……穂乃果、立てますか?」
穂乃果「う、うん…。ありがと」
海未「………」
海未(穂乃果は何故か、筆箱を隠すように抱えています)
海未(何か見せたくない物でもあるのでしょうか…?)
突然床に飛び込んで…!」
穂乃果「……今日は、床に飛び込みたい気分だったの。あはは…」
ことり「今のは綺麗なフライングレシーブだったね!
バレーボールの木村沙織選手もびっくりだよ!」
海未「解説と感想は求めていません。
……穂乃果、立てますか?」
穂乃果「う、うん…。ありがと」
海未「………」
海未(穂乃果は何故か、筆箱を隠すように抱えています)
海未(何か見せたくない物でもあるのでしょうか…?)
9: 2017/03/31(金) 17:56:29.62 ID:DtssE+db.net
【シャーペンのおまじない】
にこ「………ねえ、テストで100点を取るおまじない、知ってる?」
海未「そんなものあるわけないじゃないですか。
喋ってないで勉強に集中してください」
にこ「ちょっ!?にこの話は最後まで聞きなさいよ!」
にこ「……まずは、小さめの紙切れに『100』と書くの」
にこ「そして、その紙切れをシャーペンの中に入れて、そのシャーペンでテストに臨むと…」
にこ「あら不思議!テストで100点取り放題にこー!」
海未「ちなみに、にこは今まで何回100点を取りましたか?」
にこ「…………………………………250000回…?」
海未「やっぱり、勉強して自信をつけるのが一番のおまじないの様ですね」
にこ「ああ!勉強はいやにこぉぉぉ!」
にこ「………ねえ、テストで100点を取るおまじない、知ってる?」
海未「そんなものあるわけないじゃないですか。
喋ってないで勉強に集中してください」
にこ「ちょっ!?にこの話は最後まで聞きなさいよ!」
にこ「……まずは、小さめの紙切れに『100』と書くの」
にこ「そして、その紙切れをシャーペンの中に入れて、そのシャーペンでテストに臨むと…」
にこ「あら不思議!テストで100点取り放題にこー!」
海未「ちなみに、にこは今まで何回100点を取りましたか?」
にこ「…………………………………250000回…?」
海未「やっぱり、勉強して自信をつけるのが一番のおまじないの様ですね」
にこ「ああ!勉強はいやにこぉぉぉ!」
10: 2017/03/31(金) 17:57:31.33 ID:DtssE+db.net
希「そういえばエリチも、テストの時に何かおまじないやってたよね?」
希「生徒会で忙しくても、そのおまじないパワーで毎回高得点を叩き出してるんやもんね~」
絵里「おまじない、と言うより神頼みに近いわ」
にこ「それ、ほんと!?ねえ絵里!それは数学でも有効なの!?」
絵里「有効…だけど、数学の場合は新任の先生に変わってからは効果が落ちたわね」
にこ「ちょっとでも効果があるならいいから!にこに教えてほしいにこぉ~♡」
絵里「にこにはちゃんと勉強してほしいけれど…まあいいわ。特別に教えてあげる」
にこ「わーい!これでにこも赤点回避にこー!」
絵里「じゃあ発表するわね!
私がいつも愛用しているおまじない…。それは………」
にこ「ごくり…」
絵里「チカチカ様よ!」
にこ「は?」
希「生徒会で忙しくても、そのおまじないパワーで毎回高得点を叩き出してるんやもんね~」
絵里「おまじない、と言うより神頼みに近いわ」
にこ「それ、ほんと!?ねえ絵里!それは数学でも有効なの!?」
絵里「有効…だけど、数学の場合は新任の先生に変わってからは効果が落ちたわね」
にこ「ちょっとでも効果があるならいいから!にこに教えてほしいにこぉ~♡」
絵里「にこにはちゃんと勉強してほしいけれど…まあいいわ。特別に教えてあげる」
にこ「わーい!これでにこも赤点回避にこー!」
絵里「じゃあ発表するわね!
私がいつも愛用しているおまじない…。それは………」
にこ「ごくり…」
絵里「チカチカ様よ!」
にこ「は?」
11: 2017/03/31(金) 17:59:14.09 ID:DtssE+db.net
絵里「テストの答案用紙の裏に、チカチカ様を書いて、お願いをするの」
絵里「そうすれば、テストで良い点を取れるようになるわよ!」
にこ「………」
希「エリチ…。一応聞いておくけど、チカチカ様って何なの…?」
絵里「よくぞ訊いてくれたわ!
チカチカ様は、"私が考えた最強の神"よ!」
希「"わたしがかんがえたさいつよのゴッド"…」
にこ「……絵里に頼ろうとした私がバカだったわ。大人しく勉強しよーっと」
絵里「ちょ、ちょっと待って!私の話は最後まで聞くものよ!?」
絵里「チカチカ様は、牛の頭蓋骨を被ってて、黒いローブを羽織ってて…」
絵里「………あと、カントリーマアムが好きなのよ!」
にこ「どうでもいい情報を被せなくていいわよ」
絵里「特にバニラがお好みよ!!」
にこ「だからどうでもいいわよ!」
絵里「そうすれば、テストで良い点を取れるようになるわよ!」
にこ「………」
希「エリチ…。一応聞いておくけど、チカチカ様って何なの…?」
絵里「よくぞ訊いてくれたわ!
チカチカ様は、"私が考えた最強の神"よ!」
希「"わたしがかんがえたさいつよのゴッド"…」
にこ「……絵里に頼ろうとした私がバカだったわ。大人しく勉強しよーっと」
絵里「ちょ、ちょっと待って!私の話は最後まで聞くものよ!?」
絵里「チカチカ様は、牛の頭蓋骨を被ってて、黒いローブを羽織ってて…」
絵里「………あと、カントリーマアムが好きなのよ!」
にこ「どうでもいい情報を被せなくていいわよ」
絵里「特にバニラがお好みよ!!」
にこ「だからどうでもいいわよ!」
12: 2017/03/31(金) 18:00:20.87 ID:DtssE+db.net
教室
穂乃果「………」
海未「………」
穂乃果「……な、何?」
海未「……いえ、別に…」
穂乃果「……そう」
海未(……近頃、穂乃果との距離が離れていくのを感じます)
海未(最近の穂乃果はどこか素っ気なく、私に対して冷たい気が…)
海未(それに………)
穂乃果「………」
海未「………」
穂乃果「……な、何?」
海未「……いえ、別に…」
穂乃果「……そう」
海未(……近頃、穂乃果との距離が離れていくのを感じます)
海未(最近の穂乃果はどこか素っ気なく、私に対して冷たい気が…)
海未(それに………)
13: 2017/03/31(金) 18:01:12.60 ID:DtssE+db.net
海未「……穂乃果。シャーペンの中に、何か入ってますよ?」
穂乃果「……うん、そうだね」
海未「ああ、中に紙が入ってるんですね」
穂乃果「……別にいいじゃん」
海未「何か、文字が書いてあるみたいですが…。何が書いてあるのでしょう…」
穂乃果「海未ちゃんには関係ないもん」
海未「……そうですか」
穂乃果「………」
海未(最近の穂乃果は、どこか変です)
海未(いつもの穂乃果なら、隙を見せれば『海未ちゃんー!』と言いながら飛びついて、チュッチュしてくるはずなのに…)
海未(近頃はご無沙汰です。嗚呼、唇が寂しいです)
穂乃果「……うん、そうだね」
海未「ああ、中に紙が入ってるんですね」
穂乃果「……別にいいじゃん」
海未「何か、文字が書いてあるみたいですが…。何が書いてあるのでしょう…」
穂乃果「海未ちゃんには関係ないもん」
海未「……そうですか」
穂乃果「………」
海未(最近の穂乃果は、どこか変です)
海未(いつもの穂乃果なら、隙を見せれば『海未ちゃんー!』と言いながら飛びついて、チュッチュしてくるはずなのに…)
海未(近頃はご無沙汰です。嗚呼、唇が寂しいです)
14: 2017/03/31(金) 18:28:45.44 ID:cQQ+GpZ4.net
翌日
海未「ことり。おはようございます」
ことり「海未ちゃんおはよ~」
海未「………」
ことり「穂乃果ちゃんなら、今朝は先に学校に行くって連絡あったよ」
海未「え…?そうなのですか…」
ことり「……寂しい?」
海未「そ、そんなわけありません!
ことり!私たちも学校に行きましょうか!」
海未「ことり。おはようございます」
ことり「海未ちゃんおはよ~」
海未「………」
ことり「穂乃果ちゃんなら、今朝は先に学校に行くって連絡あったよ」
海未「え…?そうなのですか…」
ことり「……寂しい?」
海未「そ、そんなわけありません!
ことり!私たちも学校に行きましょうか!」
15: 2017/03/31(金) 18:29:37.74 ID:cQQ+GpZ4.net
校門
海未「………」
ことり「……海未ちゃん?どうかしたの?」
海未「い、いえ…。何でもありません」
ことり「そう?」
海未「………」
海未(校門に、黄色いリボンが結ばれています…)
海未(あのリボン、いつも穂乃果が着けているものに似ているような…)
海未「………」
ことり「……海未ちゃん?どうかしたの?」
海未「い、いえ…。何でもありません」
ことり「そう?」
海未「………」
海未(校門に、黄色いリボンが結ばれています…)
海未(あのリボン、いつも穂乃果が着けているものに似ているような…)
16: 2017/03/31(金) 18:30:24.53 ID:cQQ+GpZ4.net
教室
穂乃果「……あ、おはよう」
ことり「おはよう!穂乃果ちゃん、髪型変えたんだね~!」
穂乃果「うん。リボンを取っただけなんだけどね」
ことり「今の髪型もかわいいよ!」
穂乃果「えへへ。ありがと」
ことり「……海未ちゃんも、かわいいと思うよね?」
海未「……そうですね」
穂乃果「…」
海未(この日の帰り、校門に結ばれていたリボンはなくなっていました)
海未(きっと、足早に帰っていった穂乃果が、自分のリボンを取って行ったのでしょう)
海未(……しかし何故、校門にリボンを結んでいたのでしょうか…)
穂乃果「……あ、おはよう」
ことり「おはよう!穂乃果ちゃん、髪型変えたんだね~!」
穂乃果「うん。リボンを取っただけなんだけどね」
ことり「今の髪型もかわいいよ!」
穂乃果「えへへ。ありがと」
ことり「……海未ちゃんも、かわいいと思うよね?」
海未「……そうですね」
穂乃果「…」
海未(この日の帰り、校門に結ばれていたリボンはなくなっていました)
海未(きっと、足早に帰っていった穂乃果が、自分のリボンを取って行ったのでしょう)
海未(……しかし何故、校門にリボンを結んでいたのでしょうか…)
17: 2017/03/31(金) 18:31:12.19 ID:cQQ+GpZ4.net
【リボンのおまじない】
にこ「どんな願い事でも叶えてくれるおまじない、特別に教えてあげるにこ♪」
真姫「バカね。おまじないなんかで願いが叶うわけないじゃない」
凛「そう言う真姫ちゃんも、一時期おまじないに心酔してたにゃ」
真姫「……私、気づいたのよ。
おまじないなんて無くても、μ'sは9人一緒なんだって。
だから、もう何も怖くないわ」
花陽「真姫ちゃん…」
凛「泣かせてくれるにゃ…」
にこ「………」
にこ「朝学校の校門にリボンを結び付けて、放課後までリボンが残っていたら願いが叶う、っていうおまじない…」
真姫「そんなことで願いが叶うわけないでしょ」
花陽「神龍呼んできてよ!神龍!」
にこ「夢見る少女じゃいられない…」
にこ「どんな願い事でも叶えてくれるおまじない、特別に教えてあげるにこ♪」
真姫「バカね。おまじないなんかで願いが叶うわけないじゃない」
凛「そう言う真姫ちゃんも、一時期おまじないに心酔してたにゃ」
真姫「……私、気づいたのよ。
おまじないなんて無くても、μ'sは9人一緒なんだって。
だから、もう何も怖くないわ」
花陽「真姫ちゃん…」
凛「泣かせてくれるにゃ…」
にこ「………」
にこ「朝学校の校門にリボンを結び付けて、放課後までリボンが残っていたら願いが叶う、っていうおまじない…」
真姫「そんなことで願いが叶うわけないでしょ」
花陽「神龍呼んできてよ!神龍!」
にこ「夢見る少女じゃいられない…」
18: 2017/03/31(金) 18:31:51.45 ID:cQQ+GpZ4.net
【???のおまじない】
穂乃果「……そうすれば、本当に願いが叶うの…!?」
「ええ、本当よ」
穂乃果「そっか…。これでようやく、私の願いが…!」
「……ただし、絶対に失敗しないこと」
「失敗すれば、その願い事は二度と叶わなくなるわ」
穂乃果「え…」
「……あなたには、それだけの覚悟があるかしら?」
穂乃果「………」
穂乃果「……そうすれば、本当に願いが叶うの…!?」
「ええ、本当よ」
穂乃果「そっか…。これでようやく、私の願いが…!」
「……ただし、絶対に失敗しないこと」
「失敗すれば、その願い事は二度と叶わなくなるわ」
穂乃果「え…」
「……あなたには、それだけの覚悟があるかしら?」
穂乃果「………」
19: 2017/03/31(金) 18:32:37.80 ID:cQQ+GpZ4.net
部室
絵里「みんな、おはよー!」
8人「………」
絵里「……あ、あれ…?部屋、間違えたかしら…」
海未「部室はここで合ってますよ」
穂乃果「絵里ちゃん…。早くドア閉めて」
絵里「え?う、うん…」
絵里「みんな、おはよー!」
8人「………」
絵里「……あ、あれ…?部屋、間違えたかしら…」
海未「部室はここで合ってますよ」
穂乃果「絵里ちゃん…。早くドア閉めて」
絵里「え?う、うん…」
20: 2017/03/31(金) 18:33:37.14 ID:cQQ+GpZ4.net
絵里「………えー、おほん。これからミーティングを始める…わけだけど…」
穂乃果「………」
絵里「……ねえ穂乃果。部屋の電気を点けちゃダメなの…?」
穂乃果「ダメ」
絵里「絶対?」
穂乃果「絶対」
にこ「何なのよ、この部屋…。
電気は点いてないし、机の上にはお菓子が円形に並べられてるし…」
希「魔法陣やね。悪魔を召喚するときに使う陣形や」
花陽「悪魔ヨンジャウノォ!?」
真姫「なんだか、寒気がする…」
凛「それはプラシーボ効果にゃ。
……あ、でも本当に寒くなってきた…」
ことり「あー!クーラーが動いてるよ!」
絵里「寒いわ!すぐにクーラーを止めて…」
穂乃果「………みんな、うるさいよ。儀式の邪魔」
絵里「穂乃果、今はミーティング中なんだけど…?」
穂乃果「絵里ちゃん、静かにしてよ」
絵里「ええ!?なんで私が…」
穂乃果「………」
絵里「……ねえ穂乃果。部屋の電気を点けちゃダメなの…?」
穂乃果「ダメ」
絵里「絶対?」
穂乃果「絶対」
にこ「何なのよ、この部屋…。
電気は点いてないし、机の上にはお菓子が円形に並べられてるし…」
希「魔法陣やね。悪魔を召喚するときに使う陣形や」
花陽「悪魔ヨンジャウノォ!?」
真姫「なんだか、寒気がする…」
凛「それはプラシーボ効果にゃ。
……あ、でも本当に寒くなってきた…」
ことり「あー!クーラーが動いてるよ!」
絵里「寒いわ!すぐにクーラーを止めて…」
穂乃果「………みんな、うるさいよ。儀式の邪魔」
絵里「穂乃果、今はミーティング中なんだけど…?」
穂乃果「絵里ちゃん、静かにしてよ」
絵里「ええ!?なんで私が…」
21: 2017/03/31(金) 18:34:30.81 ID:cQQ+GpZ4.net
絵里「……というわけで、次の曲のセンターは穂乃果に任せたいんだけど…」
穂乃果「……主よ、願いを叶え給へ…」
絵里「おーい、穂乃果ー?」
穂乃果「……主よ、我を救い給へ…」
絵里「……あの、穂乃果さんー?」
穂乃果「……我の望みを…」
にこ「ちょっと、穂乃果!いい加減にしなさいよ!」
希「にこっち…」
にこ「止めないで!先輩として、ここでガツンと言ってやらなきゃダメなのよ!」
穂乃果「……主よ、願いを叶え給へ…」
絵里「おーい、穂乃果ー?」
穂乃果「……主よ、我を救い給へ…」
絵里「……あの、穂乃果さんー?」
穂乃果「……我の望みを…」
にこ「ちょっと、穂乃果!いい加減にしなさいよ!」
希「にこっち…」
にこ「止めないで!先輩として、ここでガツンと言ってやらなきゃダメなのよ!」
22: 2017/03/31(金) 18:35:44.37 ID:cQQ+GpZ4.net
にこ「穂乃果、あんた近頃どこかおかしいわよ。突然訳のわからないこと言い出すし、部室で変な儀式をやってるし…」
穂乃果「………」
にこ「やる気を感じられないわ。はっきり言って邪魔よ」
穂乃果「………」
にこ「……あんたは何のために、こんな儀式をしてるのよ?」
穂乃果「……願いを、叶えたいんだ」
にこ「願い?」
穂乃果「この儀式を成功させて、私の願いを叶えるんだ…!」
にこ「………」
にこ「ふんっ!」バクッ!
穂乃果「!?」
穂乃果「………」
にこ「やる気を感じられないわ。はっきり言って邪魔よ」
穂乃果「………」
にこ「……あんたは何のために、こんな儀式をしてるのよ?」
穂乃果「……願いを、叶えたいんだ」
にこ「願い?」
穂乃果「この儀式を成功させて、私の願いを叶えるんだ…!」
にこ「………」
にこ「ふんっ!」バクッ!
穂乃果「!?」
23: 2017/03/31(金) 18:37:16.07 ID:cQQ+GpZ4.net
にこ「なにが儀式よ!」パクパクパクパク
にこ「こんなの、所詮おまじないよ!」モグモグモグモグ
にこ「おまじないが願いを叶えてくれるわけないじゃない!」ムシャムシャムシャムシャ
にこ「願いっていうのは、自分で叶えるもんでしょ………」
にこ「……だから、こんな魔法陣、私が全部食べてやるわ!」パクパクモグモグムシャムシャ
海未「自分が食べたいだけなのでは…?」
にこ「うるさーい!あんたたちも手伝って!
あほのかに、おまじないなんてまやかしに過ぎないってことを証明してやるのよ!」
花陽「不肖ながら、頑張ります!」パクパク
凛「食べろ食べろー!」モグモグ
絵里「穂乃果のお菓子は美味しいな~!」ムシャムシャ
穂乃果「……………………ぃた……」
にこ「こんなの、所詮おまじないよ!」モグモグモグモグ
にこ「おまじないが願いを叶えてくれるわけないじゃない!」ムシャムシャムシャムシャ
にこ「願いっていうのは、自分で叶えるもんでしょ………」
にこ「……だから、こんな魔法陣、私が全部食べてやるわ!」パクパクモグモグムシャムシャ
海未「自分が食べたいだけなのでは…?」
にこ「うるさーい!あんたたちも手伝って!
あほのかに、おまじないなんてまやかしに過ぎないってことを証明してやるのよ!」
花陽「不肖ながら、頑張ります!」パクパク
凛「食べろ食べろー!」モグモグ
絵里「穂乃果のお菓子は美味しいな~!」ムシャムシャ
穂乃果「……………………ぃた……」
24: 2017/03/31(金) 18:38:23.56 ID:cQQ+GpZ4.net
穂乃果「儀式が、失敗した…」
穂乃果「もうダメだ…、私は………」
海未「穂乃果?」
ことり「穂乃果ちゃん…?」
絵里「ちょっと、穂乃果!どこに行くの!?これから練習が…」
穂乃果「」
絵里「!?」
凛「行っちゃった…」
にこ「あのバカ…」
絵里「……穂乃果、今までに見たことのない顔をしてたわ…」
花陽「怖かったよ…」
希「………」
穂乃果「もうダメだ…、私は………」
海未「穂乃果?」
ことり「穂乃果ちゃん…?」
絵里「ちょっと、穂乃果!どこに行くの!?これから練習が…」
穂乃果「」
絵里「!?」
凛「行っちゃった…」
にこ「あのバカ…」
絵里「……穂乃果、今までに見たことのない顔をしてたわ…」
花陽「怖かったよ…」
希「………」
25: 2017/03/31(金) 18:39:28.28 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「……どう、しましょう?」
ことり「え?」
海未「今日の練習は、8人でやりますか?それとも今日は休み…」
ことり「海未ちゃん何言ってるの!?
穂乃果ちゃんを追いかけなきゃ!」
海未「………」
希「海未ちゃん。穂乃果ちゃんを追いかけてあげて」
海未「………ですが。私には…、穂乃果がわからないんです…」
海未「穂乃果を捕まえたとして、何と声をかければいいのか、わからないんです…」
ことり「そんなの今考えることじゃないよ!」
真姫「海未。あなたは穂乃果のスーパー幼馴染なんでしょ?だったら、自分に自信を持ちなさい」
海未「………」
ことり「え?」
海未「今日の練習は、8人でやりますか?それとも今日は休み…」
ことり「海未ちゃん何言ってるの!?
穂乃果ちゃんを追いかけなきゃ!」
海未「………」
希「海未ちゃん。穂乃果ちゃんを追いかけてあげて」
海未「………ですが。私には…、穂乃果がわからないんです…」
海未「穂乃果を捕まえたとして、何と声をかければいいのか、わからないんです…」
ことり「そんなの今考えることじゃないよ!」
真姫「海未。あなたは穂乃果のスーパー幼馴染なんでしょ?だったら、自分に自信を持ちなさい」
海未「………」
27: 2017/03/31(金) 18:40:09.96 ID:cQQ+GpZ4.net
ことり「私は外を捜すから、海未ちゃんは穂乃果ちゃんが学校にいないか捜して!」
海未「はい…」
ことり「………」
ことり「見つけたら、すぐに連絡してね」
海未「……わかりました」
海未「はい…」
ことり「………」
ことり「見つけたら、すぐに連絡してね」
海未「……わかりました」
28: 2017/03/31(金) 18:41:29.93 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「……穂乃果、いませんかー…?」
海未「………」
海未(宛てもなく校舎を徘徊していますが、穂乃果は見つかりません)
海未(やはり、もう帰ってしまったのでしょう)
海未(……)
「海未ちゃん」
海未「え…?」
海未(声が、聴こえたような気がします…)
海未(……まさか、穂乃果…?)
海未「………」
海未(宛てもなく校舎を徘徊していますが、穂乃果は見つかりません)
海未(やはり、もう帰ってしまったのでしょう)
海未(……)
「海未ちゃん」
海未「え…?」
海未(声が、聴こえたような気がします…)
海未(……まさか、穂乃果…?)
29: 2017/03/31(金) 18:42:32.31 ID:cQQ+GpZ4.net
ガラララ
穂乃果「………」
海未「………穂乃果」
海未(穂乃果が居たのは、私たちのHR教室でした)
海未(穂乃果は窓辺の席に座って、外の風景を眺めていました)
海未(窓の外では、野球部や他の部活が練習に勤しんでいます)
穂乃果「……本当だ。海未ちゃんは私を見つけてくれた」
穂乃果「………」
海未「………穂乃果」
海未(穂乃果が居たのは、私たちのHR教室でした)
海未(穂乃果は窓辺の席に座って、外の風景を眺めていました)
海未(窓の外では、野球部や他の部活が練習に勤しんでいます)
穂乃果「……本当だ。海未ちゃんは私を見つけてくれた」
30: 2017/03/31(金) 18:43:14.53 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「……穂乃果。そんな所で何してるんですか?」
穂乃果「……」
海未「穂乃果…?」
穂乃果「ごめんね、海未ちゃん。迷惑ばかりかけちゃって」
海未「え?……どうしたんですか、藪から棒に。
穂乃果が謝るなんて変ですよ」
穂乃果「……今日は、謝りたい気分だったの」
海未「……そうですか」
穂乃果「ごめんね、海未ちゃん…。私のこと嫌いになったよね…」
海未「………」
穂乃果「……」
海未「穂乃果…?」
穂乃果「ごめんね、海未ちゃん。迷惑ばかりかけちゃって」
海未「え?……どうしたんですか、藪から棒に。
穂乃果が謝るなんて変ですよ」
穂乃果「……今日は、謝りたい気分だったの」
海未「……そうですか」
穂乃果「ごめんね、海未ちゃん…。私のこと嫌いになったよね…」
海未「………」
31: 2017/03/31(金) 18:44:21.03 ID:cQQ+GpZ4.net
穂乃果「最近の私、よく変なことしてたでしょ」
海未「……そうですね。あれは何をしていたんですか?」
穂乃果「……実はね、おまじないをしていたの」
海未「おまじない、ですか…?」
穂乃果「そう。おまじない」
穂乃果「アテもツテもないおまじないを、盲信して猛進してたの」
穂乃果「ほんとバカだよね。笑っちゃうよ」
海未「……そうですね。あれは何をしていたんですか?」
穂乃果「……実はね、おまじないをしていたの」
海未「おまじない、ですか…?」
穂乃果「そう。おまじない」
穂乃果「アテもツテもないおまじないを、盲信して猛進してたの」
穂乃果「ほんとバカだよね。笑っちゃうよ」
32: 2017/03/31(金) 18:45:52.13 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「おまじない…」
海未「穂乃果には、叶えたい願い事があったんですね。だから、おまじないに頼った」
穂乃果「……そう、願いを叶えたかったんだ。『叶え、私の夢!』ってね」
海未「穂乃果の願い事は何だったんですか?何を叶えたかったんですか?」
穂乃果「………」
穂乃果「知りたい?それなら勝負をしよう」
海未「え?」
穂乃果「今から紙飛行機を作って、どちらが遠くまで飛ばせるかを競うの。
この窓から同時に投げて、相手よりも遠くへ飛ばせた方が勝ち」
海未「な、何ですか!何故いきなり勝負をする流れに…!?」
穂乃果「私の願い事が何か、知りたいんだよね?
別に教えてもいいんだけど、タダでっていうのは癪だからさ」
海未「……私が勝負に勝てば、穂乃果の願い事を教えてもらえるんですね?」
穂乃果「うん、そうだね。そういうこと」
海未「穂乃果には、叶えたい願い事があったんですね。だから、おまじないに頼った」
穂乃果「……そう、願いを叶えたかったんだ。『叶え、私の夢!』ってね」
海未「穂乃果の願い事は何だったんですか?何を叶えたかったんですか?」
穂乃果「………」
穂乃果「知りたい?それなら勝負をしよう」
海未「え?」
穂乃果「今から紙飛行機を作って、どちらが遠くまで飛ばせるかを競うの。
この窓から同時に投げて、相手よりも遠くへ飛ばせた方が勝ち」
海未「な、何ですか!何故いきなり勝負をする流れに…!?」
穂乃果「私の願い事が何か、知りたいんだよね?
別に教えてもいいんだけど、タダでっていうのは癪だからさ」
海未「……私が勝負に勝てば、穂乃果の願い事を教えてもらえるんですね?」
穂乃果「うん、そうだね。そういうこと」
33: 2017/03/31(金) 18:47:02.66 ID:cQQ+GpZ4.net
穂乃果「………海未ちゃんは、叶えたい願い事ってある?」
海未「え…?」
穂乃果「ああ、言わなくていいよ。その願い事を紙に書いてほしいんだ」
海未「紙に、ですか?」
穂乃果「私も自分の願い事を紙に書くから。
そして、その紙を使って紙飛行機を作るの」
海未「……なるほど。紙飛行機を遠くに飛ばせなければ、その紙に書いてある願い事を先に相手に読まれてしまうわけですか」
穂乃果「うん。これくらいのスリルはないとね!」
海未「……いいでしょう、受けて立ちます!」
海未(ふふふ…私に紙飛行機で勝負を挑むとは…。
抜かりましたね、穂乃果!)
海未(園田家に伝わる紙飛行機奥義を、披露してみせましょう!)
海未「え…?」
穂乃果「ああ、言わなくていいよ。その願い事を紙に書いてほしいんだ」
海未「紙に、ですか?」
穂乃果「私も自分の願い事を紙に書くから。
そして、その紙を使って紙飛行機を作るの」
海未「……なるほど。紙飛行機を遠くに飛ばせなければ、その紙に書いてある願い事を先に相手に読まれてしまうわけですか」
穂乃果「うん。これくらいのスリルはないとね!」
海未「……いいでしょう、受けて立ちます!」
海未(ふふふ…私に紙飛行機で勝負を挑むとは…。
抜かりましたね、穂乃果!)
海未(園田家に伝わる紙飛行機奥義を、披露してみせましょう!)
34: 2017/03/31(金) 18:48:13.65 ID:cQQ+GpZ4.net
穂乃果「海未ちゃん、準備はいい?」
海未「はい!」
海未(私は特に願い事も無かったので適当に書いておきました。
まあ、私が勝つので、これを読まれることはありませんがね)
海未(……それより、この勝負に勝って穂乃果の願い事を拝見させてもらいます!)
海未(手加減無用ですよ!覚悟してください、穂乃果!
このスーパーファイナリアリティウルトラドリーム号が火を吹きますよー!)
穂乃果「それじゃあ、いっせーのーせで投げるよ?」
海未「はい!」
穂乃果「いくよー!」
「いっせーのーせ!」
海未「はい!」
海未(私は特に願い事も無かったので適当に書いておきました。
まあ、私が勝つので、これを読まれることはありませんがね)
海未(……それより、この勝負に勝って穂乃果の願い事を拝見させてもらいます!)
海未(手加減無用ですよ!覚悟してください、穂乃果!
このスーパーファイナリアリティウルトラドリーム号が火を吹きますよー!)
穂乃果「それじゃあ、いっせーのーせで投げるよ?」
海未「はい!」
穂乃果「いくよー!」
「いっせーのーせ!」
35: 2017/03/31(金) 18:49:32.80 ID:cQQ+GpZ4.net
ビューン
海未(見てください!私のスーパーファイナリアリティウルトラアルティメットぷんぷんドリーム号はぐんぐんと伸びています!!)
海未(園田流紙飛行奥義『愛矢殺』!
この奥義を使えば、紙飛行機は半無限に揚力を受け、永久機関であるかの如く飛び続けるのです!)
海未(見ましたか穂乃果!これが、私の本気…)
海未「………え?」
海未「何、してるんですか…?」
穂乃果「…」
海未「何故、穂乃果は紙飛行機を飛ばしていないのですか…?」
穂乃果「…」
海未「……私と、勝負をするのではなかったのですか…?」
穂乃果「……ごめん」
海未「……どうして、謝るんですか…!」
穂乃果「……だって」
海未(見てください!私のスーパーファイナリアリティウルトラアルティメットぷんぷんドリーム号はぐんぐんと伸びています!!)
海未(園田流紙飛行奥義『愛矢殺』!
この奥義を使えば、紙飛行機は半無限に揚力を受け、永久機関であるかの如く飛び続けるのです!)
海未(見ましたか穂乃果!これが、私の本気…)
海未「………え?」
海未「何、してるんですか…?」
穂乃果「…」
海未「何故、穂乃果は紙飛行機を飛ばしていないのですか…?」
穂乃果「…」
海未「……私と、勝負をするのではなかったのですか…?」
穂乃果「……ごめん」
海未「……どうして、謝るんですか…!」
穂乃果「……だって」
36: 2017/03/31(金) 18:50:31.87 ID:cQQ+GpZ4.net
「おい!園田ぁ!」
海未「え…!?せ、先生が、私の紙飛行機を…!」
「お前か!これを飛ばしたのはぁ!今すぐ降りてこいぃ!」
海未「なっ…!何故こんなことに…」
穂乃果「……ぷぷっ。いってらっしゃい、海未ちゃん」
海未「……ほ、穂乃果?」
穂乃果「ほら、早く行かないと、怒られちゃうよ~?」
海未「なっ…!?」
海未(嗚呼、抜かりました!)
海未(私はまんまと、穂乃果の罠にはめられていたのですね…)
海未「え…!?せ、先生が、私の紙飛行機を…!」
「お前か!これを飛ばしたのはぁ!今すぐ降りてこいぃ!」
海未「なっ…!何故こんなことに…」
穂乃果「……ぷぷっ。いってらっしゃい、海未ちゃん」
海未「……ほ、穂乃果?」
穂乃果「ほら、早く行かないと、怒られちゃうよ~?」
海未「なっ…!?」
海未(嗚呼、抜かりました!)
海未(私はまんまと、穂乃果の罠にはめられていたのですね…)
38: 2017/03/31(金) 18:52:18.48 ID:cQQ+GpZ4.net
説教中
「園田…。どうしてお前がこんなことをしたんだ」
海未「すみません…」
「紙飛行機を飛ばすことも問題だが、この紙に書かれている内容も問題だ。
『幼馴染とチュッチュしたい。』だと!?不純異性交友は校則違反だ!わかってるのか?」
海未「はい…」
「……こういう問題行動は内申に響くからな。二度と校舎の窓から紙飛行機を飛ばしたりするなよ。いいな?」
海未「はい。すみませんでした…」
海未(……教室の窓から、穂乃果がこちらを見ています)
海未(……グラウンドからではよく見えませんが、嘲笑われてるような気がします)
海未(教室に戻ったら、今度は私が説教をする番みたいですね…!)
「園田…。どうしてお前がこんなことをしたんだ」
海未「すみません…」
「紙飛行機を飛ばすことも問題だが、この紙に書かれている内容も問題だ。
『幼馴染とチュッチュしたい。』だと!?不純異性交友は校則違反だ!わかってるのか?」
海未「はい…」
「……こういう問題行動は内申に響くからな。二度と校舎の窓から紙飛行機を飛ばしたりするなよ。いいな?」
海未「はい。すみませんでした…」
海未(……教室の窓から、穂乃果がこちらを見ています)
海未(……グラウンドからではよく見えませんが、嘲笑われてるような気がします)
海未(教室に戻ったら、今度は私が説教をする番みたいですね…!)
39: 2017/03/31(金) 18:53:31.21 ID:cQQ+GpZ4.net
教室
海未「穂乃果ぁぁぁ!」
シーン
海未「くっ!やはり逃げられましたか…!」
海未(私が紙飛行機を投げ先生に怒られている間に、穂乃果はそそくさと帰って行ったのですね…!)
海未(……穂乃果は最初から、自分の願い事を私に教えるつもりなんて、さらさら無かったんです!)
海未「私が紙飛行機好きなのを知っていて、あのような勝負を持ちかけてきたのですか…!」
海未「許すまじ…」
海未「穂乃果ぁぁぁ!」
シーン
海未「くっ!やはり逃げられましたか…!」
海未(私が紙飛行機を投げ先生に怒られている間に、穂乃果はそそくさと帰って行ったのですね…!)
海未(……穂乃果は最初から、自分の願い事を私に教えるつもりなんて、さらさら無かったんです!)
海未「私が紙飛行機好きなのを知っていて、あのような勝負を持ちかけてきたのですか…!」
海未「許すまじ…」
40: 2017/03/31(金) 18:54:40.91 ID:cQQ+GpZ4.net
海未(教室から出ようとした私は、そこで、黒板に描かれている絵を見つけました)
海未(それは相合傘の絵で、片側には『ほのか』と書かれています)
海未(もう片側には何も書かれておらず、空白でした)
海未「………」
海未(私はその落書きを消してから、部室に戻りました)
海未(それは相合傘の絵で、片側には『ほのか』と書かれています)
海未(もう片側には何も書かれておらず、空白でした)
海未「………」
海未(私はその落書きを消してから、部室に戻りました)
42: 2017/03/31(金) 18:56:00.54 ID:cQQ+GpZ4.net
海未(明日、穂乃果に会ったら、まずは説教をしましょう)
海未(穂乃果が泣いて謝ってきたら、その時は快く許し、仲直りしましょう)
海未(…そうです。私たちの関係は、こうなんです)
海未(明日、すべてを元に戻しましょう…!)
この日から穂乃果は姿を消した。
海未(穂乃果が泣いて謝ってきたら、その時は快く許し、仲直りしましょう)
海未(…そうです。私たちの関係は、こうなんです)
海未(明日、すべてを元に戻しましょう…!)
この日から穂乃果は姿を消した。
43: 2017/03/31(金) 18:57:05.33 ID:cQQ+GpZ4.net
一週間後
絵里「………穂乃果、今日も学校に来てないのね」
ことり「あの日から、家に帰ってないそうだし…」
凛「携帯に連絡も取れないもんね…」
花陽「……やっぱり、誰かに誘拐されたとか…」
真姫「縁起でもないこと言わないで」
花陽「ご、ごめん」
にこ「まったく…。どこに消えたのよ、アホのか!」
海未「………」
絵里「………穂乃果、今日も学校に来てないのね」
ことり「あの日から、家に帰ってないそうだし…」
凛「携帯に連絡も取れないもんね…」
花陽「……やっぱり、誰かに誘拐されたとか…」
真姫「縁起でもないこと言わないで」
花陽「ご、ごめん」
にこ「まったく…。どこに消えたのよ、アホのか!」
海未「………」
44: 2017/03/31(金) 18:58:22.42 ID:cQQ+GpZ4.net
希「みんな、おはよーさん」
海未「……おはようございます」
希「ねえ海未ちゃん。ちょっと来てもらってもいいかな?」
海未「え…どうしてですか?」
希「ちょっとね。二人だけで話したいことがあるんよ」
海未「………」
ことり「海未ちゃん」
海未「……わかりましたよ」
希「……おおきにな」
海未「……おはようございます」
希「ねえ海未ちゃん。ちょっと来てもらってもいいかな?」
海未「え…どうしてですか?」
希「ちょっとね。二人だけで話したいことがあるんよ」
海未「………」
ことり「海未ちゃん」
海未「……わかりましたよ」
希「……おおきにな」
45: 2017/03/31(金) 18:59:29.24 ID:cQQ+GpZ4.net
屋上
希「……海未ちゃん、落ち着いて聞いてな?」
海未「はい」
希「見つかったよ、穂乃果ちゃん」
海未「!?」
海未「どこですか!?今穂乃果はどこにいるんですか!!」
希「……海未ちゃん」
海未「うっ……す、すみません。取り乱してしまいました…」
希「いいんよ。海未ちゃんは悪くない」
海未「………」
希「……海未ちゃん、落ち着いて聞いてな?」
海未「はい」
希「見つかったよ、穂乃果ちゃん」
海未「!?」
海未「どこですか!?今穂乃果はどこにいるんですか!!」
希「……海未ちゃん」
海未「うっ……す、すみません。取り乱してしまいました…」
希「いいんよ。海未ちゃんは悪くない」
海未「………」
46: 2017/03/31(金) 19:01:07.40 ID:cQQ+GpZ4.net
希「穂乃果ちゃんが失踪してから、うちは学校内で聴き込みを続けてたんよ」
海未「学校内で…?」
希「うん。穂乃果ちゃんはまだ、この学校から出てないと思ってね」
希「そして、ついに昨日、穂乃果ちゃんの目撃証言がとれた。
オカルト研究部の部室から出てくる穂乃果ちゃんが目撃されたんや」
海未「オカルト研究部、ですか…?どうして穂乃果が、そんな所に…」
希「うちも不思議に思ってな。ついさっきオカ研の部室を見に行ったんよ。
……でも、そこには穂乃果ちゃんどころか、誰もおらんかった」
海未「そうでしたか…」
海未「学校内で…?」
希「うん。穂乃果ちゃんはまだ、この学校から出てないと思ってね」
希「そして、ついに昨日、穂乃果ちゃんの目撃証言がとれた。
オカルト研究部の部室から出てくる穂乃果ちゃんが目撃されたんや」
海未「オカルト研究部、ですか…?どうして穂乃果が、そんな所に…」
希「うちも不思議に思ってな。ついさっきオカ研の部室を見に行ったんよ。
……でも、そこには穂乃果ちゃんどころか、誰もおらんかった」
海未「そうでしたか…」
47: 2017/03/31(金) 19:02:20.00 ID:cQQ+GpZ4.net
希「……穂乃果ちゃんはオカ研の部室にいる。
だから海未ちゃん。穂乃果ちゃんを迎えに行ってあげて」
海未「え…?部室には誰もいなかったのでは…?」
希「いや、おるよ。ぎょーさんな」
希「でもな、うちじゃ会われへんのよ」
海未「えっと…。すみません、理解が追いつかないのですが…」
希「理解なんてしなくていいから、とにかく、穂乃果ちゃんを助けてあげて!」
希「これは海未ちゃんにしかできないことなんや!」
海未「私にしか、できない…」
希「海未ちゃんなら、穂乃果ちゃんに会えるはずだから!頼んだよ!」
海未「は、はい…」
だから海未ちゃん。穂乃果ちゃんを迎えに行ってあげて」
海未「え…?部室には誰もいなかったのでは…?」
希「いや、おるよ。ぎょーさんな」
希「でもな、うちじゃ会われへんのよ」
海未「えっと…。すみません、理解が追いつかないのですが…」
希「理解なんてしなくていいから、とにかく、穂乃果ちゃんを助けてあげて!」
希「これは海未ちゃんにしかできないことなんや!」
海未「私にしか、できない…」
希「海未ちゃんなら、穂乃果ちゃんに会えるはずだから!頼んだよ!」
海未「は、はい…」
48: 2017/03/31(金) 19:03:38.31 ID:cQQ+GpZ4.net
海未(希の言っていることはよくわかりませんでしたが、穂乃果はオカルト研究部にいるということは確かなようです)
海未(…しかし、穂乃果は何故、そこに入り浸っているのでしょうか?)
海未(穂乃果…。あなたはもう、私の知っている穂乃果ではないのですか…?)
スタスタ…
海未「……………………穂乃果……?」
穂乃果「……あれ。海未ちゃんだ…」
海未(…しかし、穂乃果は何故、そこに入り浸っているのでしょうか?)
海未(穂乃果…。あなたはもう、私の知っている穂乃果ではないのですか…?)
スタスタ…
海未「……………………穂乃果……?」
穂乃果「……あれ。海未ちゃんだ…」
49: 2017/03/31(金) 19:05:02.82 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「……穂乃果!!何やってるんですか、こんな所で…!」
穂乃果「えっと…どうして海未ちゃんがここに…?」
海未「あなたを連れ戻しに来たんですよ!」
穂乃果「私を…?」
海未「ほら、行きますよ!部室でメンバーが待ってます!」
海未「何があったのかは知りませんが、帰りましょう!」
海未「迷惑をかけた人たちに謝りに行きましょう!私も付き添います!だから…」
穂乃果「ダメだよ」
海未「……何故ですか?穂乃果には、帰るべき場所が…」
穂乃果「とにかく、ダメなの…」
海未「どうしてですか!?」
穂乃果「………」
穂乃果「えっと…どうして海未ちゃんがここに…?」
海未「あなたを連れ戻しに来たんですよ!」
穂乃果「私を…?」
海未「ほら、行きますよ!部室でメンバーが待ってます!」
海未「何があったのかは知りませんが、帰りましょう!」
海未「迷惑をかけた人たちに謝りに行きましょう!私も付き添います!だから…」
穂乃果「ダメだよ」
海未「……何故ですか?穂乃果には、帰るべき場所が…」
穂乃果「とにかく、ダメなの…」
海未「どうしてですか!?」
穂乃果「………」
50: 2017/03/31(金) 19:05:05.21 ID:cQQ+GpZ4.net
海未「……穂乃果!!何やってるんですか、こんな所で…!」
穂乃果「えっと…どうして海未ちゃんがここに…?」
海未「あなたを連れ戻しに来たんですよ!」
穂乃果「私を…?」
海未「ほら、行きますよ!部室でメンバーが待ってます!」
海未「何があったのかは知りませんが、帰りましょう!」
海未「迷惑をかけた人たちに謝りに行きましょう!私も付き添います!だから…」
穂乃果「ダメだよ」
海未「……何故ですか?穂乃果には、帰るべき場所が…」
穂乃果「とにかく、ダメなの…」
海未「どうしてですか!?」
穂乃果「………」
穂乃果「えっと…どうして海未ちゃんがここに…?」
海未「あなたを連れ戻しに来たんですよ!」
穂乃果「私を…?」
海未「ほら、行きますよ!部室でメンバーが待ってます!」
海未「何があったのかは知りませんが、帰りましょう!」
海未「迷惑をかけた人たちに謝りに行きましょう!私も付き添います!だから…」
穂乃果「ダメだよ」
海未「……何故ですか?穂乃果には、帰るべき場所が…」
穂乃果「とにかく、ダメなの…」
海未「どうしてですか!?」
穂乃果「………」
51: 2017/03/31(金) 19:06:17.05 ID:cQQ+GpZ4.net
穂乃果「会えば、わかると思うよ」
海未「会う…?」
穂乃果「そこの部室にいるの。オカルト研究部の部室なんだけどね、そこに行けば会えるよ」
海未「オカルト研究部…」
海未「あの部屋には一体、誰がいるんですか…?」
穂乃果「………」
穂乃果「チカチカ様だよ」
海未「会う…?」
穂乃果「そこの部室にいるの。オカルト研究部の部室なんだけどね、そこに行けば会えるよ」
海未「オカルト研究部…」
海未「あの部屋には一体、誰がいるんですか…?」
穂乃果「………」
穂乃果「チカチカ様だよ」
52: 2017/03/31(金) 19:06:58.91 ID:cQQ+GpZ4.net
探索編 おわり
53: 2017/03/31(金) 20:01:09.20 ID:Qp9CYccg.net
続き気になる
63: 2017/04/02(日) 14:26:34.58 ID:Tk5amlYP.net
究明編
64: 2017/04/02(日) 14:27:28.33 ID:Tk5amlYP.net
オカルト研究部部室
穂乃果「ただいま~」
シーン
海未(……穂乃果の挨拶に対し返事がありません)
海未(穂乃果は、誰に話しかけたのでしょうか…?)
穂乃果「ただいま~」
シーン
海未(……穂乃果の挨拶に対し返事がありません)
海未(穂乃果は、誰に話しかけたのでしょうか…?)
65: 2017/04/02(日) 14:28:39.66 ID:Tk5amlYP.net
穂乃果「……海未ちゃん、入っていいよ」
海未「はい。……っ!?」
海未(な、何ですか!このおどろおどろしい部屋は…!?)
海未(息が苦しい…。この部屋には途轍もない圧迫感があります)
海未(私たちの他に数人いるようですが…、暗くて顔がよく見えません)
海未(……この人たちは、この禍々しい部屋で、一体何を行なっているのでしょうか…?)
海未「はい。……っ!?」
海未(な、何ですか!このおどろおどろしい部屋は…!?)
海未(息が苦しい…。この部屋には途轍もない圧迫感があります)
海未(私たちの他に数人いるようですが…、暗くて顔がよく見えません)
海未(……この人たちは、この禍々しい部屋で、一体何を行なっているのでしょうか…?)
66: 2017/04/02(日) 14:29:27.28 ID:Tk5amlYP.net
穂乃果「…」
海未「穂乃果…?何をしてるんですか?」
穂乃果「買ってきたカントリーマアムをお供えしてるんだよ」
海未「カントリー、マアム…!?」
穂乃果「……バニラだよっ」
海未「バニラ…!?」
海未(そう言うと穂乃果は、カーテンの前にある祭壇にカントリーマアムを並べ始めました)
海未(……よく見ると、部屋は途中でカーテンに仕切られ、奥が見えないようになっています)
海未「穂乃果…?何をしてるんですか?」
穂乃果「買ってきたカントリーマアムをお供えしてるんだよ」
海未「カントリー、マアム…!?」
穂乃果「……バニラだよっ」
海未「バニラ…!?」
海未(そう言うと穂乃果は、カーテンの前にある祭壇にカントリーマアムを並べ始めました)
海未(……よく見ると、部屋は途中でカーテンに仕切られ、奥が見えないようになっています)
67: 2017/04/02(日) 14:30:04.36 ID:Tk5amlYP.net
海未「………あのカーテンの奥には、何があるんですか…?」
穂乃果「あそこは、チカチカ様の居間だよ」
海未「チカチカ様…」
海未(穂乃果が帰ろうとしない理由。それはチカチカ様に会えばわかると言っていました)
海未(そして、その当人が、カーテンを挟んだすぐそこにいます)
海未(チカチカ様…。得体の知れない存在ですが、私がそのベールを破ってみせます…!)
海未(私は、床に座っている人たちを掻き分け、カーテンの所へと進んでいきます)
穂乃果「あそこは、チカチカ様の居間だよ」
海未「チカチカ様…」
海未(穂乃果が帰ろうとしない理由。それはチカチカ様に会えばわかると言っていました)
海未(そして、その当人が、カーテンを挟んだすぐそこにいます)
海未(チカチカ様…。得体の知れない存在ですが、私がそのベールを破ってみせます…!)
海未(私は、床に座っている人たちを掻き分け、カーテンの所へと進んでいきます)
68: 2017/04/02(日) 14:30:52.01 ID:Tk5amlYP.net
アア…シュヨ……
海未「………え…?」
ワレヲスクイタマエ……
海未「北村先生…?」
海未「……こんな所で、何をしているんですか…?」
カミヨ…ワレニチカラヲ……
海未「……何故、行方不明になっていた先生が、こんな所にいるんですか!?」
海未「………え…?」
ワレヲスクイタマエ……
海未「北村先生…?」
海未「……こんな所で、何をしているんですか…?」
カミヨ…ワレニチカラヲ……
海未「……何故、行方不明になっていた先生が、こんな所にいるんですか!?」
69: 2017/04/02(日) 14:31:43.83 ID:Tk5amlYP.net
ドロッ
海未「っ!?」
海未(何ですか!?足に伝わってくる、この感触は…!)
海未(……ゆ、床が溶けて、沼みたいに!?)
海未(か、身体が、呑み込まれる…!!)
海未「た、助けて、穂乃果…!」
穂乃果「………」
海未「穂乃果…うぅっ!助けてください…!!」
穂乃果「………」
海未「ほのk……………ゴボボボッ!!?」
海未(呑まれる…)
海未(闇に、呑み込まれるっ!!)
海未(いやだ…、いやだいやだいやだいやだいやだいやだ!!!)
海未「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
海未「っ!?」
海未(何ですか!?足に伝わってくる、この感触は…!)
海未(……ゆ、床が溶けて、沼みたいに!?)
海未(か、身体が、呑み込まれる…!!)
海未「た、助けて、穂乃果…!」
穂乃果「………」
海未「穂乃果…うぅっ!助けてください…!!」
穂乃果「………」
海未「ほのk……………ゴボボボッ!!?」
海未(呑まれる…)
海未(闇に、呑み込まれるっ!!)
海未(いやだ…、いやだいやだいやだいやだいやだいやだ!!!)
海未「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
70: 2017/04/02(日) 14:32:59.14 ID:Tk5amlYP.net
ことり「海未ちゃん!?どうしたの…?」
海未「………………え?……こと、り…?」
ことり「そうだよ、ことりだよ!海未ちゃん大丈夫!?」
海未「………ここは…?」
にこ「アイドル研究部部室前よ」
海未「な、なんで…」
真姫「……海未。自分の名前を言ってみなさい」
海未「園田海未…」
真姫「私の名前は?」
海未「まきちゃん…」
真姫「……うん。頭には問題ないようね」
海未「………………え?……こと、り…?」
ことり「そうだよ、ことりだよ!海未ちゃん大丈夫!?」
海未「………ここは…?」
にこ「アイドル研究部部室前よ」
海未「な、なんで…」
真姫「……海未。自分の名前を言ってみなさい」
海未「園田海未…」
真姫「私の名前は?」
海未「まきちゃん…」
真姫「……うん。頭には問題ないようね」
71: 2017/04/02(日) 14:33:51.85 ID:Tk5amlYP.net
海未「ど、どうして、私はここにいるのですか…?」
海未「さっきまで、オカルト研究部の部室にいたはずなのに…!」
ことり「オカルト研究部?どうしてそんなところにいたの?」
海未「それは、穂乃果を迎えに…」
海未「………………」
海未「……うぅ!!私は、最低です…!ようやく穂乃果を見つけたのに、連れて帰ることができませんでした…!」
凛「えっ!穂乃果ちゃんを見つけたの!?」
海未「私は最低です…!うぅ…穂乃果の親友失格です…!」
希「海未ちゃん!落ち着いて!」
海未「うぅ…。穂乃果ぁ…穂乃果ぁ………」
海未「さっきまで、オカルト研究部の部室にいたはずなのに…!」
ことり「オカルト研究部?どうしてそんなところにいたの?」
海未「それは、穂乃果を迎えに…」
海未「………………」
海未「……うぅ!!私は、最低です…!ようやく穂乃果を見つけたのに、連れて帰ることができませんでした…!」
凛「えっ!穂乃果ちゃんを見つけたの!?」
海未「私は最低です…!うぅ…穂乃果の親友失格です…!」
希「海未ちゃん!落ち着いて!」
海未「うぅ…。穂乃果ぁ…穂乃果ぁ………」
72: 2017/04/02(日) 14:34:55.47 ID:Tk5amlYP.net
花陽「オカルト研究部…」
真姫「そこに、穂乃果がいるのね…」
にこ「なんで穂乃果がそんな所にいるのかは知らないけど、今すぐ殴り込みに行くわよ!」
一年組「オー!」
ことり「わ、私も…」
希「ことりちゃん。穂乃果ちゃんが心配なのはわかるけど、それよりもまず、海未ちゃんを家まで送ってあげよう」
ことり「……うん、わかった」
絵里「私も一緒に送るわ」
希「……ほな、行こか」
真姫「そこに、穂乃果がいるのね…」
にこ「なんで穂乃果がそんな所にいるのかは知らないけど、今すぐ殴り込みに行くわよ!」
一年組「オー!」
ことり「わ、私も…」
希「ことりちゃん。穂乃果ちゃんが心配なのはわかるけど、それよりもまず、海未ちゃんを家まで送ってあげよう」
ことり「……うん、わかった」
絵里「私も一緒に送るわ」
希「……ほな、行こか」
73: 2017/04/02(日) 14:35:59.18 ID:Tk5amlYP.net
園田家
海未「………すみません…。混乱して皆さんに迷惑をかけてしまい…」
ことり「迷惑なんかじゃないよ。海未ちゃんは穂乃果ちゃんの為に頑張ってるって、みんな知ってるよ」
希「そうそう。今日はゆっくり休んでな。海未ちゃんが頑張りすぎて倒れたら元も子もないからね」
海未「すみません…」
絵里「もう、謝らなくていいわよ。それじゃ、私たちはもう帰るわね」
海未「はい…。家まで送っていただき、ありがとうございました」
絵里「ええ、また明日」
海未「………すみません…。混乱して皆さんに迷惑をかけてしまい…」
ことり「迷惑なんかじゃないよ。海未ちゃんは穂乃果ちゃんの為に頑張ってるって、みんな知ってるよ」
希「そうそう。今日はゆっくり休んでな。海未ちゃんが頑張りすぎて倒れたら元も子もないからね」
海未「すみません…」
絵里「もう、謝らなくていいわよ。それじゃ、私たちはもう帰るわね」
海未「はい…。家まで送っていただき、ありがとうございました」
絵里「ええ、また明日」
74: 2017/04/02(日) 14:37:47.33 ID:Tk5amlYP.net
海未「……絵里!」
絵里「え!な、何…!?」
海未「………」
絵里「え!な、何…!?」
海未「………」
75: 2017/04/02(日) 14:39:14.38 ID:Tk5amlYP.net
翌日
絢瀬家
ガチャ
亜里沙「行ってきまーす!」
絵里「行ってらっしゃい」
亜里沙「お姉ちゃんも早くしないと遅刻しちゃうよ~?」
絵里「ふふ、私は大丈夫よ。亜里沙こそ、早く行った方がいいわ」
亜里沙「うん!」
キイイイイイイイイイイイイイイン!!
海未「………おはようございます」
絵里「おはよう。さ、入って」
絢瀬家
ガチャ
亜里沙「行ってきまーす!」
絵里「行ってらっしゃい」
亜里沙「お姉ちゃんも早くしないと遅刻しちゃうよ~?」
絵里「ふふ、私は大丈夫よ。亜里沙こそ、早く行った方がいいわ」
亜里沙「うん!」
キイイイイイイイイイイイイイイン!!
海未「………おはようございます」
絵里「おはよう。さ、入って」
76: 2017/04/02(日) 14:40:58.14 ID:Tk5amlYP.net
リビング
絵里「海未は炭酸飲料が苦手だったわよね」
海未「はい、そうですけど…?」
絵里「炭酸以外ならバヤリース、ポンジュース、Qoo、果汁100%があるけど、何飲む?」
海未「……バヤリースで」
絵里「奇遇ね。私もバヤリース好きなのよ」
絵里「お菓子はカントリーマアムしかないんだけど、バニラとココア、どっちがいい?」
海未「……バニラで」
絵里「またまた奇遇ね。私もバニラの方が好きよ」
海未「………」
絵里「海未は炭酸飲料が苦手だったわよね」
海未「はい、そうですけど…?」
絵里「炭酸以外ならバヤリース、ポンジュース、Qoo、果汁100%があるけど、何飲む?」
海未「……バヤリースで」
絵里「奇遇ね。私もバヤリース好きなのよ」
絵里「お菓子はカントリーマアムしかないんだけど、バニラとココア、どっちがいい?」
海未「……バニラで」
絵里「またまた奇遇ね。私もバニラの方が好きよ」
海未「………」
77: 2017/04/02(日) 14:42:39.59 ID:Tk5amlYP.net
絵里「……で、私から何の話が聞きたいの?」
絵里「わざわざ学校をサボってまで訊かなきゃいけないような話、なのよね?」
海未「はい。……穂乃果の件なんですが…」
海未(絵里に、昨日オカ研の部室で起きたことを話しました)
絵里「………」
海未「チカチカ様は、前に絵里が話していた神様ですよね?」
絵里「……そうよ。私が考えた最強の神よ」
絵里「でも、まさか…。実在しているなんて…」
海未「私もその姿を見たわけではないのですが、確かに、あの部屋の中にいました」
絵里「………」
絵里「ちょっと待ってて。いま持ってくるわ」
海未「?」
絵里「わざわざ学校をサボってまで訊かなきゃいけないような話、なのよね?」
海未「はい。……穂乃果の件なんですが…」
海未(絵里に、昨日オカ研の部室で起きたことを話しました)
絵里「………」
海未「チカチカ様は、前に絵里が話していた神様ですよね?」
絵里「……そうよ。私が考えた最強の神よ」
絵里「でも、まさか…。実在しているなんて…」
海未「私もその姿を見たわけではないのですが、確かに、あの部屋の中にいました」
絵里「………」
絵里「ちょっと待ってて。いま持ってくるわ」
海未「?」
78: 2017/04/02(日) 14:44:08.80 ID:Tk5amlYP.net
『100』
海未「…」
『100』
海未「……何ですか、この100点の数々は」
絵里「私の答案用紙よ」
海未「くっ!」
絵里「……その紙の裏、見てみなさい」
海未「裏、ですか…?」
海未(答案用紙の裏、右下の隅に、それはいました)
海未(仮面のようなものを被り、黒いローブを纏ったそれは、仰々しく『チカチカ様』と名前が書かれています)
海未「これが、チカチカ様…」
絵里「そう、私の神様よ。『テストで良い点を取らせてくれる神様』」
絵里「……いや、違うわね」
絵里「チカチカ様は、『願いを叶えてくれる神様』なのよ」
海未「願いを、叶える…」
絵里「ええ。まあ、飽くまで設定なんだけど」
海未「…」
『100』
海未「……何ですか、この100点の数々は」
絵里「私の答案用紙よ」
海未「くっ!」
絵里「……その紙の裏、見てみなさい」
海未「裏、ですか…?」
海未(答案用紙の裏、右下の隅に、それはいました)
海未(仮面のようなものを被り、黒いローブを纏ったそれは、仰々しく『チカチカ様』と名前が書かれています)
海未「これが、チカチカ様…」
絵里「そう、私の神様よ。『テストで良い点を取らせてくれる神様』」
絵里「……いや、違うわね」
絵里「チカチカ様は、『願いを叶えてくれる神様』なのよ」
海未「願いを、叶える…」
絵里「ええ。まあ、飽くまで設定なんだけど」
79: 2017/04/02(日) 14:45:04.61 ID:Tk5amlYP.net
海未「他の答案にも、チカチカ様の設定が書かれてありますね…」
『チカチカ様。』
『わたしがかんがえたさいつよのゴッド。』
海未「………」
『牛のスカルを頭にかぶり、黒いローブをまとっている。』
『人の願いを叶えてくれる。』
海未「段々と設定が増えていきますね…」
『チカチカ様の好物はカントリーマアムのバニラ。』
海未「………え?」
『人の心も好物である。』
『チカチカ様。』
『わたしがかんがえたさいつよのゴッド。』
海未「………」
『牛のスカルを頭にかぶり、黒いローブをまとっている。』
『人の願いを叶えてくれる。』
海未「段々と設定が増えていきますね…」
『チカチカ様の好物はカントリーマアムのバニラ。』
海未「………え?」
『人の心も好物である。』
81: 2017/04/02(日) 14:46:36.29 ID:Tk5amlYP.net
海未「人の心が好物…?」
海未「チカチカ様は、人の心を食べているのですか!?」
絵里「……そうかもしれないわね」
海未「なっ…!?ちょっと無責任過ぎませんか?この神様は、あなたが産み出したものでしょう!!」
絵里「た、確かに、産み出したのは私よ」
絵里「……でも、それを創り出したのは、私じゃないのよ」
海未「どういうことですか?」
絵里「………その紙の表側を見て」
海未「……数学のテストですね」
絵里「ええ、去年の数IIの答案よ」
絵里「昨年私のクラスの数IIを担当していた教師は、北村先生なのよ」
絵里「そして、北村先生はオカルト研究部の顧問でもあるわ」
海未「それが、どうかしたんですか?」
絵里「……チカチカ様の話は、今まで誰にも話したことはなかったの。もちろん希にもね」
絵里「だから、チカチカ様の名称や設定を知っているのは、私のテストを採点した先生方だけなのよ」
絵里「つまり、チカチカ様という偶像を現実に創り上げたのは…」
海未「ま、まさか…!」
絵里「……北村先生よ」
海未「チカチカ様は、人の心を食べているのですか!?」
絵里「……そうかもしれないわね」
海未「なっ…!?ちょっと無責任過ぎませんか?この神様は、あなたが産み出したものでしょう!!」
絵里「た、確かに、産み出したのは私よ」
絵里「……でも、それを創り出したのは、私じゃないのよ」
海未「どういうことですか?」
絵里「………その紙の表側を見て」
海未「……数学のテストですね」
絵里「ええ、去年の数IIの答案よ」
絵里「昨年私のクラスの数IIを担当していた教師は、北村先生なのよ」
絵里「そして、北村先生はオカルト研究部の顧問でもあるわ」
海未「それが、どうかしたんですか?」
絵里「……チカチカ様の話は、今まで誰にも話したことはなかったの。もちろん希にもね」
絵里「だから、チカチカ様の名称や設定を知っているのは、私のテストを採点した先生方だけなのよ」
絵里「つまり、チカチカ様という偶像を現実に創り上げたのは…」
海未「ま、まさか…!」
絵里「……北村先生よ」
82: 2017/04/02(日) 14:47:34.88 ID:Tk5amlYP.net
海未「チカチカ様はオカ研の顧問によって創り出され、オカ研の部室に存在している…」
海未「……なるほど。辻褄は合っているような気もしますね」
絵里「チカチカ様は願いを叶える神様。その部屋に集まった人たちには、どうしても叶えたい願い事があったんでしょうね」
海未「穂乃果も前々から、叶えたい願い事があると言っていました。チカチカ様はそこに漬け込んだのですね」
絵里「……それは違うわ」
海未「え…?」
絵里「チカチカ様は、能動的には願いを叶えてくれないはずよ」
絵里「仏や他の神に頼らず、生け贄を払うことで、初めて願いを叶えてくれるのよ」
海未「……穂乃果は、自ら望んでチカチカ様の元に下った、ということですか…?」
絵里「……そうなるわね」
海未「………」
海未「……なるほど。辻褄は合っているような気もしますね」
絵里「チカチカ様は願いを叶える神様。その部屋に集まった人たちには、どうしても叶えたい願い事があったんでしょうね」
海未「穂乃果も前々から、叶えたい願い事があると言っていました。チカチカ様はそこに漬け込んだのですね」
絵里「……それは違うわ」
海未「え…?」
絵里「チカチカ様は、能動的には願いを叶えてくれないはずよ」
絵里「仏や他の神に頼らず、生け贄を払うことで、初めて願いを叶えてくれるのよ」
海未「……穂乃果は、自ら望んでチカチカ様の元に下った、ということですか…?」
絵里「……そうなるわね」
海未「………」
83: 2017/04/02(日) 14:48:40.45 ID:Tk5amlYP.net
海未「……穂乃果は、既に心を食べられてしまってたのでしょうか」
絵里「どうかしら…?それは穂乃果が何を願ったかによるわ」
絵里「チカチカ様が好きなのは、欲深い人間の心なのよ。だから可愛らしいお願い事なら問題ないと思うけど…」
海未「可愛らしい願いとは?」
絵里「穂乃果のことだから…『パンをいっぱい食べたい』とか?」
海未「……そんな願いなら、神ではなく親に頼みますよ」
絵里「………」
絵里「穂乃果が今、どこまで蝕まれているか…。それを調べるためにも、もう一度オカ研の部室に行く必要があるわね」
海未「もう一度…」
絵里「……何してるのよ?早く行きましょう」
海未「え…?」
絵里「今から学校に行って、オカ研に突入するわよ!」
海未「ええ!今からですか!?」
絵里「当然よ♪」
絵里「どうかしら…?それは穂乃果が何を願ったかによるわ」
絵里「チカチカ様が好きなのは、欲深い人間の心なのよ。だから可愛らしいお願い事なら問題ないと思うけど…」
海未「可愛らしい願いとは?」
絵里「穂乃果のことだから…『パンをいっぱい食べたい』とか?」
海未「……そんな願いなら、神ではなく親に頼みますよ」
絵里「………」
絵里「穂乃果が今、どこまで蝕まれているか…。それを調べるためにも、もう一度オカ研の部室に行く必要があるわね」
海未「もう一度…」
絵里「……何してるのよ?早く行きましょう」
海未「え…?」
絵里「今から学校に行って、オカ研に突入するわよ!」
海未「ええ!今からですか!?」
絵里「当然よ♪」
87: 2017/04/03(月) 00:36:21.66 ID:dtB+HXwt.net
学校
絵里「着いたわ!」
海未「ここまで堂々と遅刻するのは初めてですよ…」
絵里「海未はμ'sの部室で待っててちょうだい」
絵里「私は少し調べ物をしてから行くわ」
海未「はい。わかりました」
絵里「着いたわ!」
海未「ここまで堂々と遅刻するのは初めてですよ…」
絵里「海未はμ'sの部室で待っててちょうだい」
絵里「私は少し調べ物をしてから行くわ」
海未「はい。わかりました」
88: 2017/04/03(月) 00:38:11.09 ID:dtB+HXwt.net
学校
絵里「着いたわ!」
海未「ここまで堂々と遅刻するのは初めてですよ…」
絵里「海未はμ'sの部室で待っててちょうだい」
絵里「私は少し調べ物をしてから行くわ」
海未「はい。わかりました」
絵里「着いたわ!」
海未「ここまで堂々と遅刻するのは初めてですよ…」
絵里「海未はμ'sの部室で待っててちょうだい」
絵里「私は少し調べ物をしてから行くわ」
海未「はい。わかりました」
89: 2017/04/03(月) 00:39:17.27 ID:dtB+HXwt.net
部室
ガチャ
海未「………」
真姫「海未!?」
海未「え…?皆さん、何やってるんですか!?」
にこ「それはこっちのセリフよ」
凛「海未ちゃん、今日は学校休んでたんじゃなかったの?」
海未「……それは、色々とありまして…というより何で知ってるんですか」
花陽「ことりちゃんが教えてくれたの」
海未「ことりが…?」
にこ「……あんたも穂乃果のことが心配なんでしょうけど、ことりにも気を配ってやりなさいよ?」
海未「はい…。気をつけます」
ガチャ
海未「………」
真姫「海未!?」
海未「え…?皆さん、何やってるんですか!?」
にこ「それはこっちのセリフよ」
凛「海未ちゃん、今日は学校休んでたんじゃなかったの?」
海未「……それは、色々とありまして…というより何で知ってるんですか」
花陽「ことりちゃんが教えてくれたの」
海未「ことりが…?」
にこ「……あんたも穂乃果のことが心配なんでしょうけど、ことりにも気を配ってやりなさいよ?」
海未「はい…。気をつけます」
90: 2017/04/03(月) 00:39:57.64 ID:dtB+HXwt.net
海未「………で、皆さんは何してるんですか?いま授業中ですよね?」
凛「サボりにゃ」
海未「そこまで堂々と言われるとは思いませんでしたよ」
真姫「………」
花陽「………」
海未「……どうしたんですか?」
にこ「……昨日、私たちもオカルト研究部の部室に行ったのよ」
海未「!?」
にこ「……そこで、私たちは恐ろしいものを見たわ…」
海未「まさか…、チカチカ様を…!」
凛「サボりにゃ」
海未「そこまで堂々と言われるとは思いませんでしたよ」
真姫「………」
花陽「………」
海未「……どうしたんですか?」
にこ「……昨日、私たちもオカルト研究部の部室に行ったのよ」
海未「!?」
にこ「……そこで、私たちは恐ろしいものを見たわ…」
海未「まさか…、チカチカ様を…!」
91: 2017/04/03(月) 00:40:42.10 ID:dtB+HXwt.net
花陽「部屋の中には、大量のゴミが落ちてたんだ…!」
凛「それも全部、カントリーマアムのバニラの空袋…!」
真姫「……怖くない?」
海未「あなたたちの方が怖いですよ。早く授業に出てください」
一年組「きゃー」
にこ「……オカ研の部室には、誰もいなかったわ」
にこ「希曰く、私たちじゃ今の穂乃果には会えないんですって」
海未「……そうですか」
にこ「……私たちも、穂乃果を助けたい思いは同じなのに…」
海未「にこ…」
凛「それも全部、カントリーマアムのバニラの空袋…!」
真姫「……怖くない?」
海未「あなたたちの方が怖いですよ。早く授業に出てください」
一年組「きゃー」
にこ「……オカ研の部室には、誰もいなかったわ」
にこ「希曰く、私たちじゃ今の穂乃果には会えないんですって」
海未「……そうですか」
にこ「……私たちも、穂乃果を助けたい思いは同じなのに…」
海未「にこ…」
92: 2017/04/03(月) 00:41:17.83 ID:dtB+HXwt.net
にこ「……もし、私たちにできることがあるなら、何でも言ってちょうだい」
凛「凛たちが全力でお供するよ!」
花陽「迷惑かけないよう、頑張ります!」
真姫「……ちょっとくらいなら手伝ってあげてもいいわ」
海未「ありがとうございます…!」
ガチャ
絵里「海未ー!おまたせ………って、何やってるのよ!」
にこ「げっ!絵里!!」
一年組「逃げろー!」
ビューン
絵里「こらー!ちゃんと授業を受けなさーい!」
海未「……今の私たちが言えた口ではないですよ」
絵里「……確かにね」
凛「凛たちが全力でお供するよ!」
花陽「迷惑かけないよう、頑張ります!」
真姫「……ちょっとくらいなら手伝ってあげてもいいわ」
海未「ありがとうございます…!」
ガチャ
絵里「海未ー!おまたせ………って、何やってるのよ!」
にこ「げっ!絵里!!」
一年組「逃げろー!」
ビューン
絵里「こらー!ちゃんと授業を受けなさーい!」
海未「……今の私たちが言えた口ではないですよ」
絵里「……確かにね」
93: 2017/04/03(月) 00:42:24.09 ID:dtB+HXwt.net
海未「絵里の用事はもう済みましたか?」
絵里「うん。生徒会室に行って、この学校で行方不明になった人たちについて調べてたのよ」
絵里「そしたらなんと、北村先生が失踪してから7人もの行方不明者が出てるのよ」
海未「7人も!?」
絵里「今回の穂乃果を含めると、行方不明者は計9人」
海未「……そんなに人がいなくなっていたのに、理事長や教職員は何をしてるんですか!」
絵里「……いや、誰も気づけなくて当然だったのよ」
絵里「行方不明者本人がチカチカ様に願えば、この日常から自然にフェイドアウトすることは容易だもの」
海未「…!」
絵里「うん。生徒会室に行って、この学校で行方不明になった人たちについて調べてたのよ」
絵里「そしたらなんと、北村先生が失踪してから7人もの行方不明者が出てるのよ」
海未「7人も!?」
絵里「今回の穂乃果を含めると、行方不明者は計9人」
海未「……そんなに人がいなくなっていたのに、理事長や教職員は何をしてるんですか!」
絵里「……いや、誰も気づけなくて当然だったのよ」
絵里「行方不明者本人がチカチカ様に願えば、この日常から自然にフェイドアウトすることは容易だもの」
海未「…!」
94: 2017/04/03(月) 00:42:56.24 ID:dtB+HXwt.net
絵里「………でも、不思議よね」
絵里「海未は、穂乃果を見つけることができた」
海未「……それは、つまり」
絵里「穂乃果は、『海未に自分を見つけて欲しい』と願ったのよ」
絵里「穂乃果が求めるのなら、今日も、穂乃果に会えるはずよ」
海未「………」
絵里「海未は、穂乃果を見つけることができた」
海未「……それは、つまり」
絵里「穂乃果は、『海未に自分を見つけて欲しい』と願ったのよ」
絵里「穂乃果が求めるのなら、今日も、穂乃果に会えるはずよ」
海未「………」
95: 2017/04/03(月) 00:44:01.64 ID:dtB+HXwt.net
海未「……これは何ですか?」
絵里「行方不明者に関する情報よ。顔写真付きでまとめておいたから」
絵里「もしチカチカ様がいるオカ研に辿り着けたら、そこにいる人たちが行方不明者の人かどうか、調べてほしいのよ」
海未「いいですけど、どうしてこの資料を私に渡すんですか?絵里が持っていれば…」
絵里「……私は、向こう側に行けないわ」
海未「どうしてですか?」
絵里「………」
絵里「白馬の王子様は、2人も必要ないのよ」
絵里「行方不明者に関する情報よ。顔写真付きでまとめておいたから」
絵里「もしチカチカ様がいるオカ研に辿り着けたら、そこにいる人たちが行方不明者の人かどうか、調べてほしいのよ」
海未「いいですけど、どうしてこの資料を私に渡すんですか?絵里が持っていれば…」
絵里「……私は、向こう側に行けないわ」
海未「どうしてですか?」
絵里「………」
絵里「白馬の王子様は、2人も必要ないのよ」
96: 2017/04/03(月) 00:44:28.23 ID:dtB+HXwt.net
オカルト研究部前
絵里「ここが、オカルト研究部…」
海未「……準備はいいですか?中に入りますよ」
絵里「ええ、私はいつでもだいじょ
絵里「ここが、オカルト研究部…」
海未「……準備はいいですか?中に入りますよ」
絵里「ええ、私はいつでもだいじょ
97: 2017/04/03(月) 00:45:04.15 ID:dtB+HXwt.net
海未「………」
海未「絵里…?」
海未「え…。どこに消えたんですか…?」
海未「つまらない悪戯はやめましょうよ!絵里?」
海未「………」
ガチャ…ギィィィィィ……
海未(……ドアが、勝手に開いた…)
海未(中に入れ、ということですか…)
海未「絵里…?」
海未「え…。どこに消えたんですか…?」
海未「つまらない悪戯はやめましょうよ!絵里?」
海未「………」
ガチャ…ギィィィィィ……
海未(……ドアが、勝手に開いた…)
海未(中に入れ、ということですか…)
98: 2017/04/03(月) 00:45:29.49 ID:dtB+HXwt.net
チカチカ様の部屋
海未「うっ…」
海未(やはりこの空気には慣れませんね…)
シュヨ…ネガイヲ……
海未「………」
海未(絵里の読みが当たりましたね)
海未(行方不明者は全員、ここにいます…!)
海未「うっ…」
海未(やはりこの空気には慣れませんね…)
シュヨ…ネガイヲ……
海未「………」
海未(絵里の読みが当たりましたね)
海未(行方不明者は全員、ここにいます…!)
99: 2017/04/03(月) 00:46:00.68 ID:dtB+HXwt.net
海未「……チカチカ様」
海未「あなたの産みの親から話は聞きましたよ」
海未「人の心を食べて、逃げ出さないように捕えているそうですね」
海未「私があなたを成敗します!さあ、覚悟してください!」
穂乃果「……海未ちゃん」
海未「!?」
海未「あなたの産みの親から話は聞きましたよ」
海未「人の心を食べて、逃げ出さないように捕えているそうですね」
海未「私があなたを成敗します!さあ、覚悟してください!」
穂乃果「……海未ちゃん」
海未「!?」
100: 2017/04/03(月) 00:46:49.78 ID:dtB+HXwt.net
穂乃果「海未ちゃんだよ。私の幼馴染で、大親友なんだ」
穂乃果「うん。小さい頃からずっと仲良しで…」
海未「……何ですか?」
海未「穂乃果は、誰に話かけているんですか…!?」
穂乃果「うん。ことりちゃんも幼馴染なんだ」
海未「穂乃果…?」
穂乃果「私とことりちゃんと海未ちゃんと三人で…」
海未「穂乃果ぁ!」
「もー!私と穂乃果が話しているのに、横槍を刺さないでよ」
海未「………誰、ですか…?」
「この部屋の主、と言えばわかるかな?」
海未「……あなたが、チカチカ様…!」
「うんっ!ようやく話せたね、海未ちゃん♪」
穂乃果「うん。小さい頃からずっと仲良しで…」
海未「……何ですか?」
海未「穂乃果は、誰に話かけているんですか…!?」
穂乃果「うん。ことりちゃんも幼馴染なんだ」
海未「穂乃果…?」
穂乃果「私とことりちゃんと海未ちゃんと三人で…」
海未「穂乃果ぁ!」
「もー!私と穂乃果が話しているのに、横槍を刺さないでよ」
海未「………誰、ですか…?」
「この部屋の主、と言えばわかるかな?」
海未「……あなたが、チカチカ様…!」
「うんっ!ようやく話せたね、海未ちゃん♪」
101: 2017/04/03(月) 00:47:45.09 ID:dtB+HXwt.net
海未「……あなたは何故、こんなことをしているんですか?」
「こんなことってどんなこと?」
海未「とぼけないでください!」
海未「あなたが、願いを叶えると言って誘惑し洗脳し、ここにいる行方不明者たちを監禁しているんでしょう!!」
「いやだなー。人聞き悪いよ、海未ちゃん」
「私はただ願いを叶えてあげてるだけだよ。そして、それを望んだのは他でもない、彼女たちなんだ」
海未「しかし!だからと言って心を食べる必要はないはずですよ!」
「いやいや、それはできないよ。代償無しには願いを叶えられない」
「おまじないなんかでもそうだよ。無償でお願い事が叶うなんて、そんな夢物語あるわけないじゃん」
海未「………」
「こんなことってどんなこと?」
海未「とぼけないでください!」
海未「あなたが、願いを叶えると言って誘惑し洗脳し、ここにいる行方不明者たちを監禁しているんでしょう!!」
「いやだなー。人聞き悪いよ、海未ちゃん」
「私はただ願いを叶えてあげてるだけだよ。そして、それを望んだのは他でもない、彼女たちなんだ」
海未「しかし!だからと言って心を食べる必要はないはずですよ!」
「いやいや、それはできないよ。代償無しには願いを叶えられない」
「おまじないなんかでもそうだよ。無償でお願い事が叶うなんて、そんな夢物語あるわけないじゃん」
海未「………」
102: 2017/04/03(月) 00:48:37.60 ID:dtB+HXwt.net
穂乃果「………」
海未「穂乃果…」
「そんなに穂乃果のことが可愛い?」
海未「……はい。穂乃果は私の、大切な人なんです」
海未「………」
「……ん?」
海未「チカチカ様…。穂乃果を、返してください…」
海未「穂乃果には、μ'sのセンターという大事な役割があるんです」
海未「穂乃果は、私たちに必要な存在なんです」
海未「どうかお願いします。穂乃果を、返してください…!」
「………」
「いいよ。返してあげる」
海未「!?」
海未「穂乃果…」
「そんなに穂乃果のことが可愛い?」
海未「……はい。穂乃果は私の、大切な人なんです」
海未「………」
「……ん?」
海未「チカチカ様…。穂乃果を、返してください…」
海未「穂乃果には、μ'sのセンターという大事な役割があるんです」
海未「穂乃果は、私たちに必要な存在なんです」
海未「どうかお願いします。穂乃果を、返してください…!」
「………」
「いいよ。返してあげる」
海未「!?」
103: 2017/04/03(月) 00:50:21.08 ID:dtB+HXwt.net
海未「本当ですか!?二言はありませんね!?」
「うんうん。ほんとほんと」
海未「……これでようやく、元の生活に戻れます…!」
「でもさ、無駄だと思うよ」
海未「……何がですか」
「断言するよ。いま連れ戻したとしても、穂乃果はまたすぐここに戻ってくる」
海未「そ、そんなこと、ありません…」
「根本的に解決しない限り、穂乃果は私から抜け出せないよ」
海未「根本的に…?」
「穂乃果の願いが叶わない限り、呪いから逃れられないってこと」
「うんうん。ほんとほんと」
海未「……これでようやく、元の生活に戻れます…!」
「でもさ、無駄だと思うよ」
海未「……何がですか」
「断言するよ。いま連れ戻したとしても、穂乃果はまたすぐここに戻ってくる」
海未「そ、そんなこと、ありません…」
「根本的に解決しない限り、穂乃果は私から抜け出せないよ」
海未「根本的に…?」
「穂乃果の願いが叶わない限り、呪いから逃れられないってこと」
104: 2017/04/03(月) 00:51:36.02 ID:dtB+HXwt.net
「………あ、そっかー!海未ちゃんは穂乃果の願いを知らないんだったね!」
海未「!」
「ぷぷぷ、残念!穂乃果の願いを知らない海未ちゃんは、絶対に穂乃果を連れて帰ることはできないのだー!」
海未「………」
海未(私は、カーテンの元へと歩み寄ります)
「え…。なんでこっちに近づいてくるの…?ちょっと!暴力禁止だよ!?」
海未「安心してください。すぐに済みます」
「無事じゃ済まないんでしょ!?ま、待った!タイムー!」
海未「……観念しなさい!!」
海未「!」
「ぷぷぷ、残念!穂乃果の願いを知らない海未ちゃんは、絶対に穂乃果を連れて帰ることはできないのだー!」
海未「………」
海未(私は、カーテンの元へと歩み寄ります)
「え…。なんでこっちに近づいてくるの…?ちょっと!暴力禁止だよ!?」
海未「安心してください。すぐに済みます」
「無事じゃ済まないんでしょ!?ま、待った!タイムー!」
海未「……観念しなさい!!」
106: 2017/04/03(月) 00:52:56.17 ID:dtB+HXwt.net
海未(私は勢いよく、部屋を間切るカーテンを取り払いました)
海未「………あなたがチカチカ様…。絵里が書いた絵にそっくりですね」
「くっ…!」
海未(チカチカ様は、萎縮しているのか、とても小さく見えます)
海未(その場にしゃがみ込み、頭に被った骨をプルプルと震わせ、怯えています)
海未(もしや、チカチカ様の中に入っているのは子どもなのですか…?)
海未「……ですが、相手が子どもだろうと、容赦しませんよ!」
「………」
海未「覚悟っ…!」
「……ぷぷっ」
「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ」
海未「………あなたがチカチカ様…。絵里が書いた絵にそっくりですね」
「くっ…!」
海未(チカチカ様は、萎縮しているのか、とても小さく見えます)
海未(その場にしゃがみ込み、頭に被った骨をプルプルと震わせ、怯えています)
海未(もしや、チカチカ様の中に入っているのは子どもなのですか…?)
海未「……ですが、相手が子どもだろうと、容赦しませんよ!」
「………」
海未「覚悟っ…!」
「……ぷぷっ」
「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ」
107: 2017/04/03(月) 00:54:10.19 ID:dtB+HXwt.net
海未「………」
海未「何故、笑うのですか…!?」
「まったく海未ちゃんは、おめでたい人だなぁ、って」
海未「!?」
海未(チカチカ様の予想外の様相に、私は動揺を隠せませんでした)
海未「うわあああああ!!!その顔を見せなさーい!!!」
海未(そして私は、チカチカ様が被っている牛の頭蓋骨を、取りました)
海未「何故、笑うのですか…!?」
「まったく海未ちゃんは、おめでたい人だなぁ、って」
海未「!?」
海未(チカチカ様の予想外の様相に、私は動揺を隠せませんでした)
海未「うわあああああ!!!その顔を見せなさーい!!!」
海未(そして私は、チカチカ様が被っている牛の頭蓋骨を、取りました)
108: 2017/04/03(月) 00:54:53.31 ID:dtB+HXwt.net
海未「」
海未(そこには、何もありませんでした)
海未(チカチカ様の中身は、空っぽでした)
海未(チカチカ様と思われた"それ"は、しわくちゃに萎れています)
海未「………どういう、ことですか…」
海未「私はさっきまで、誰と話をしていたのですか…!?」
海未(そこには、何もありませんでした)
海未(チカチカ様の中身は、空っぽでした)
海未(チカチカ様と思われた"それ"は、しわくちゃに萎れています)
海未「………どういう、ことですか…」
海未「私はさっきまで、誰と話をしていたのですか…!?」
109: 2017/04/03(月) 00:55:33.17 ID:dtB+HXwt.net
「私とお話してたんでしょ?忘れちゃったの?」
海未「っ!?」
海未「この声は、どこから聞こえるんですか…?!」
「ここだよ、ここ」
海未「どこですか!!」
「………」
「海未ちゃんの、心の中だよ」
海未「なっ…!?」
海未「っ!?」
海未「この声は、どこから聞こえるんですか…?!」
「ここだよ、ここ」
海未「どこですか!!」
「………」
「海未ちゃんの、心の中だよ」
海未「なっ…!?」
110: 2017/04/03(月) 00:56:57.30 ID:dtB+HXwt.net
「人は皆、心の中に神様を飼ってるんだよ」
「何かを決断する時、天の神様に祈ったりするでしょ?実はその時、心の中にいる神様が天の神様に代わって働いているんだ」
「そんな心の中の神様を具現化したものが、チカチカの正体なんだよ」
「つまり、チカチカ様はみんなの心の中にいるんだ」
海未「………何ですか、それ…」
「えー、こちら、海未ちゃんの心の中から中継を繋いでおります」
「現在、海未ちゃんの心の中は大荒れです!まさにストーム!」
「海未ちゃんは、突然の展開に動揺している模様!色んなものが飛び交っていて、とても危険な状態です!」
海未「………」
「……あれ?放送席の海未ちゃん、聴こえてますかー?おーい、海未ちゃん~?」
海未「」
「何かを決断する時、天の神様に祈ったりするでしょ?実はその時、心の中にいる神様が天の神様に代わって働いているんだ」
「そんな心の中の神様を具現化したものが、チカチカの正体なんだよ」
「つまり、チカチカ様はみんなの心の中にいるんだ」
海未「………何ですか、それ…」
「えー、こちら、海未ちゃんの心の中から中継を繋いでおります」
「現在、海未ちゃんの心の中は大荒れです!まさにストーム!」
「海未ちゃんは、突然の展開に動揺している模様!色んなものが飛び交っていて、とても危険な状態です!」
海未「………」
「……あれ?放送席の海未ちゃん、聴こえてますかー?おーい、海未ちゃん~?」
海未「」
111: 2017/04/03(月) 00:57:47.00 ID:dtB+HXwt.net
海未「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
海未(私はわけもわからず走りました)
海未(兎にも角にもその場から逃げ出したかったのです)
海未「うううああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
海未(ああ、そうです。思い出しました)
海未(初めてオカ研の部室に来た時も、私はこうやって逃げ出したんです)
海未(大切な穂乃果を置いて、一人逃げたんです)
海未(私は、本当に最低な人間なんです)
海未(私はわけもわからず走りました)
海未(兎にも角にもその場から逃げ出したかったのです)
海未「うううああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
海未(ああ、そうです。思い出しました)
海未(初めてオカ研の部室に来た時も、私はこうやって逃げ出したんです)
海未(大切な穂乃果を置いて、一人逃げたんです)
海未(私は、本当に最低な人間なんです)
112: 2017/04/03(月) 00:58:17.00 ID:dtB+HXwt.net
海未「はあ、はあ、はあ………」
海未「……うぅっ!おぇ…」
海未「はぁ…はぁ…はぁ………」
海未(気づけば、私は学校近くの公園にまで来ていました)
海未「うぅ…ううぅぅうっ………」
チリリリリリン
海未「………」
海未「……うぅっ!おぇ…」
海未「はぁ…はぁ…はぁ………」
海未(気づけば、私は学校近くの公園にまで来ていました)
海未「うぅ…ううぅぅうっ………」
チリリリリリン
海未「………」
113: 2017/04/03(月) 00:58:46.45 ID:dtB+HXwt.net
チリリリリリン
チリリリリリン
海未「電話…?」
海未(その音は、公衆電話から聴こえてきました)
海未(誰かがこの公衆電話に、電話をかけているみたいです)
チリリリリリン
海未「電話…?」
海未(その音は、公衆電話から聴こえてきました)
海未(誰かがこの公衆電話に、電話をかけているみたいです)
114: 2017/04/03(月) 01:00:01.39 ID:dtB+HXwt.net
チリリリリリン
チリリリリリン
海未「………」
海未(私は電話ボックスに押し入り、受話器を取りました)
ガチャ
『もしもし?うちや、うち』
海未「……この声…。希、ですか…?」
『そうそう、希や。実は車で事故起こしちゃって、示談金に500万必要になんよ。何とか工面してくれへんかな?』
海未「………」
チリリリリリン
海未「………」
海未(私は電話ボックスに押し入り、受話器を取りました)
ガチャ
『もしもし?うちや、うち』
海未「……この声…。希、ですか…?」
『そうそう、希や。実は車で事故起こしちゃって、示談金に500万必要になんよ。何とか工面してくれへんかな?』
海未「………」
115: 2017/04/03(月) 01:06:11.08 ID:dtB+HXwt.net
『……いや、冗談やって…。そんなに怒らなくてもいいやん…?』
海未「………」
『もしもし?海未ちゃん?』
海未「………」
海未「ううぅ……ひぐっ…。のぞみぃ………」
『海未ちゃん…。もしかして泣いてるん?』
海未「うぅ…泣いてませんよ…!」
『……そっか』
海未「………」
『もしもし?海未ちゃん?』
海未「………」
海未「ううぅ……ひぐっ…。のぞみぃ………」
『海未ちゃん…。もしかして泣いてるん?』
海未「うぅ…泣いてませんよ…!」
『……そっか』
116: 2017/04/03(月) 01:17:09.64 ID:dtB+HXwt.net
海未「………すみません。恥ずかしいところをお見せしてしまい…」
『いいんよ。泣きたいなら好きなだけ泣いたらいい。うちが慰めてあげるから』
海未「ありがとうございます…」
『……海未ちゃんもスッキリしたことだし、そろそろ本題に入ろうか』
『海未ちゃんはさっき、オカルト研究部に行ってきたんよね?』
海未「え…何故それを知ってるんですか?」
『エリチから話は聞いてるよ。チカチカ様に関する話や、オカ研で海未ちゃんが見たものについて』
『で、さっきも行ってきたんでしょ?』
海未「………」
『また辛いことを思い出させてしまうかもしれへんけど、話してくれる?』
海未「……はい」
海未(希に、今日のオカ研での出来事を話しました)
『いいんよ。泣きたいなら好きなだけ泣いたらいい。うちが慰めてあげるから』
海未「ありがとうございます…」
『……海未ちゃんもスッキリしたことだし、そろそろ本題に入ろうか』
『海未ちゃんはさっき、オカルト研究部に行ってきたんよね?』
海未「え…何故それを知ってるんですか?」
『エリチから話は聞いてるよ。チカチカ様に関する話や、オカ研で海未ちゃんが見たものについて』
『で、さっきも行ってきたんでしょ?』
海未「………」
『また辛いことを思い出させてしまうかもしれへんけど、話してくれる?』
海未「……はい」
海未(希に、今日のオカ研での出来事を話しました)
118: 2017/04/03(月) 01:26:57.59 ID:dtB+HXwt.net
『………』
海未「……どうですか?何かわかりましたか?」
『そうやね。解決の糸口がつかめそうやと思ったんだけど、糸はかなり複雑に絡み合ってるみたいや…』
海未「そうですか…」
海未「……恥ずかしい話なのですが、私にはもう、何をすればいいのかわからないんです」
海未「こうやって、他人に頼る他、できることがないんです…」
『……それでいいんよ』
海未「え…?」
『一人で何でも解決しようと思わず、みんなに頼ればええやん!』
『みんなで協力すれば、穂乃果ちゃんは助けられる!』
海未「希…。はい、そうですね。ありがとうございます」
海未「……どうですか?何かわかりましたか?」
『そうやね。解決の糸口がつかめそうやと思ったんだけど、糸はかなり複雑に絡み合ってるみたいや…』
海未「そうですか…」
海未「……恥ずかしい話なのですが、私にはもう、何をすればいいのかわからないんです」
海未「こうやって、他人に頼る他、できることがないんです…」
『……それでいいんよ』
海未「え…?」
『一人で何でも解決しようと思わず、みんなに頼ればええやん!』
『みんなで協力すれば、穂乃果ちゃんは助けられる!』
海未「希…。はい、そうですね。ありがとうございます」
119: 2017/04/03(月) 01:44:30.33 ID:dtB+HXwt.net
『………ねえ、海未ちゃん。プラシーボ効果って知ってる?』
海未「……確か、思い込みで風邪が治った…という話ですよね」
『そうそう。それ』
『うちの推理では、チカチカ様の本当の正体は、プラシーボ効果だと思うんよ』
海未「え…どういうことですか!?」
『思い込みや。海未ちゃんや行方不明の人たちは、みんな思い込みでチカチカ様を創り出したんや』
『そして、自分で創り出したチカチカ様によって苦しめられ…』
海未「ちょ、ちょっと待ってください!それはおかしいですよ!」
海未「チカチカ様は、確かに存在していたんです!」
『……強く思い込めば、"存在しないもの"でもそこにいるような気がする、存在していると錯覚する』
『それこそが、プラシーボ効果』
『海未ちゃんは穂乃果ちゃんに、チカチカ様に会うように言われオカ研の部室に入った。だから海未ちゃんはチカチカ様がいると思い込み、そして存在を錯覚したんや』
海未「………」
海未「……確か、思い込みで風邪が治った…という話ですよね」
『そうそう。それ』
『うちの推理では、チカチカ様の本当の正体は、プラシーボ効果だと思うんよ』
海未「え…どういうことですか!?」
『思い込みや。海未ちゃんや行方不明の人たちは、みんな思い込みでチカチカ様を創り出したんや』
『そして、自分で創り出したチカチカ様によって苦しめられ…』
海未「ちょ、ちょっと待ってください!それはおかしいですよ!」
海未「チカチカ様は、確かに存在していたんです!」
『……強く思い込めば、"存在しないもの"でもそこにいるような気がする、存在していると錯覚する』
『それこそが、プラシーボ効果』
『海未ちゃんは穂乃果ちゃんに、チカチカ様に会うように言われオカ研の部室に入った。だから海未ちゃんはチカチカ様がいると思い込み、そして存在を錯覚したんや』
海未「………」
120: 2017/04/03(月) 02:00:02.26 ID:dtB+HXwt.net
『オカ研の部室がおどろおどろしい雰囲気だったのも、海未ちゃんの精神状態が反映されてたんじゃないかな?』
『海未ちゃんが恐怖を感じることにより、現実に恐ろしいことが起きたような錯覚に襲われたんや。つまり、すべては幻ってことやね』
海未「………」
『どう?うちの推理に異論はある?』
海未「……いえ、ありません」
海未「希の言う通り、あの部屋で恐ろしいことが起きたのは、私が恐怖を感じた後でした」
海未「私がチカチカ様を攻め立てた時は、私の中で勝ち誇った気持ちが高まっていたので、チカチカ様がとても小さく弱々しく見えたのでしょう」
海未「……しかし、心の中には常に恐怖や不安が渦巻いており、その気持ちに煽られ、自ら悪い想像を膨らましていたのでしょうね」
『まあ、仕方ないよ。うちがその場にいても、たぶん怖くておかしくなってたと思うし』
海未「希もですか?」
『うん。海未ちゃんはすごいと思うよ。うちだったらすぐにチカチカ様の配下に就いてるだろうから』
海未「ふふふ…。これ以上、行方不明者を増やさないでくださいね?」
『はい、気を付けます』
『海未ちゃんが恐怖を感じることにより、現実に恐ろしいことが起きたような錯覚に襲われたんや。つまり、すべては幻ってことやね』
海未「………」
『どう?うちの推理に異論はある?』
海未「……いえ、ありません」
海未「希の言う通り、あの部屋で恐ろしいことが起きたのは、私が恐怖を感じた後でした」
海未「私がチカチカ様を攻め立てた時は、私の中で勝ち誇った気持ちが高まっていたので、チカチカ様がとても小さく弱々しく見えたのでしょう」
海未「……しかし、心の中には常に恐怖や不安が渦巻いており、その気持ちに煽られ、自ら悪い想像を膨らましていたのでしょうね」
『まあ、仕方ないよ。うちがその場にいても、たぶん怖くておかしくなってたと思うし』
海未「希もですか?」
『うん。海未ちゃんはすごいと思うよ。うちだったらすぐにチカチカ様の配下に就いてるだろうから』
海未「ふふふ…。これ以上、行方不明者を増やさないでくださいね?」
『はい、気を付けます』
122: 2017/04/03(月) 02:10:32.43 ID:dtB+HXwt.net
『さて、そろそろ結論を出そうか』
海未「えっと、穂乃果が思い込むチカチカ様という妄想を、消し去ればいいんですよね?」
『うん、そうやね。それ自体はそんなに難しいことじゃないと思う』
海未「そうですか!これで穂乃果を助けられるんですね!」
『………』
海未「……希?どうかしましたか?」
『……なあ、海未ちゃん。うちからのお願い、聞いてもらってもいいかな?』
海未「はい、何ですか…?」
『……穂乃果ちゃん以外の行方不明者の人たちも、助けてあげて欲しい』
海未「……穂乃果以外の人も…?」
『これはうちの偽善であり、我儘なんだけど…』
『……でも、これ以上被害を増やさないためにも、こうするべきなんや』
海未「えっと、穂乃果が思い込むチカチカ様という妄想を、消し去ればいいんですよね?」
『うん、そうやね。それ自体はそんなに難しいことじゃないと思う』
海未「そうですか!これで穂乃果を助けられるんですね!」
『………』
海未「……希?どうかしましたか?」
『……なあ、海未ちゃん。うちからのお願い、聞いてもらってもいいかな?』
海未「はい、何ですか…?」
『……穂乃果ちゃん以外の行方不明者の人たちも、助けてあげて欲しい』
海未「……穂乃果以外の人も…?」
『これはうちの偽善であり、我儘なんだけど…』
『……でも、これ以上被害を増やさないためにも、こうするべきなんや』
123: 2017/04/03(月) 02:18:39.37 ID:dtB+HXwt.net
海未「みんなを助ける…。そんな方法があるんですか…?」
『うん、一つだけね』
『一見複雑そうに見える問題でも、根本を正せば、うまく解決できると思うんよ』
海未「……一体、何をするつもりなんですか…?」
『………』
『神頃しや』
『うん、一つだけね』
『一見複雑そうに見える問題でも、根本を正せば、うまく解決できると思うんよ』
海未「……一体、何をするつもりなんですか…?」
『………』
『神頃しや』
124: 2017/04/03(月) 02:23:23.78 ID:dtB+HXwt.net
次で終わります
129: 2017/04/04(火) 22:26:30.01 ID:SBkAmZMs.net
究明編2
130: 2017/04/04(火) 22:27:08.36 ID:SBkAmZMs.net
10年前
ことり『ねえねえ、うみちゃん!』
うみ『なんですか?』
ほのか『うみちゃんは、ことりちゃんとほのか、どっちが好き?』
うみ『なっ…!?好きって、ええっ!?いきなりそんなこと言われても…』
ほのか『うみちゃん~!』
ことり『うみちゃん~!』
うみ『……え、えっと。私は………』
海未(あの時の私は、何と答えたのだったでしょうか…?)
ことり『ねえねえ、うみちゃん!』
うみ『なんですか?』
ほのか『うみちゃんは、ことりちゃんとほのか、どっちが好き?』
うみ『なっ…!?好きって、ええっ!?いきなりそんなこと言われても…』
ほのか『うみちゃん~!』
ことり『うみちゃん~!』
うみ『……え、えっと。私は………』
海未(あの時の私は、何と答えたのだったでしょうか…?)
131: 2017/04/04(火) 22:28:01.88 ID:SBkAmZMs.net
オカルト研究部前
海未「………」
海未(もう退きません)
海未(もう屈しません)
海未(もう諦めません)
海未(覚悟は、決めました)
海未(これで、終わりにします…!)
ガチャ
海未「………」
海未(もう退きません)
海未(もう屈しません)
海未(もう諦めません)
海未(覚悟は、決めました)
海未(これで、終わりにします…!)
ガチャ
133: 2017/04/04(火) 22:28:39.48 ID:SBkAmZMs.net
海未「………」
「うぷぷ。また来たんだね、海未ちゃん♪」
海未「はい。私たちは、穂乃果を助けなければならないので」
「まだそんなこと言ってるの?無理だよ、海未ちゃんには!」
「大切な幼馴染を置いて逃げ出しちゃう海未ちゃんには、穂乃果を助けることなんてできないよ!!」
海未「………」
「うぷぷ。また来たんだね、海未ちゃん♪」
海未「はい。私たちは、穂乃果を助けなければならないので」
「まだそんなこと言ってるの?無理だよ、海未ちゃんには!」
「大切な幼馴染を置いて逃げ出しちゃう海未ちゃんには、穂乃果を助けることなんてできないよ!!」
海未「………」
134: 2017/04/04(火) 22:29:32.25 ID:SBkAmZMs.net
海未「……チカチカ様。今日ですべては終わりです」
海未「これから、あなたを頃します」
「………え?海未ちゃんが、私を頃すって…?」
「ぶひゃひゃひゃひゃ!!!バカ言わないでよ!海未ちゃんみたいなヘタレ王子が、私を殺せるわけないじゃん!」
海未「……確かに私一人では、あなたを倒すことはできません」
海未「………ですが、私はもう一人じゃありません!」
海未「これから、あなたを頃します」
「………え?海未ちゃんが、私を頃すって…?」
「ぶひゃひゃひゃひゃ!!!バカ言わないでよ!海未ちゃんみたいなヘタレ王子が、私を殺せるわけないじゃん!」
海未「……確かに私一人では、あなたを倒すことはできません」
海未「………ですが、私はもう一人じゃありません!」
135: 2017/04/04(火) 22:30:16.89 ID:SBkAmZMs.net
希「全隊突撃ー!」
凛「うおおおおお!」
にこ「とりゃー!」
海未「……私には、例え授業中でも呼び出せばすぐに集まってくれる、仲間がいるんです!」
ことり「授業をサボるのなんて久しぶりかも♪」
絵里「まあ仕方ないわよね。今日だけは特別に許すわ」
花陽「うんうん、今日だけだもんね」
真姫「今日だけ今日だけ」
絵里「本当かしら…?」
凛「うおおおおお!」
にこ「とりゃー!」
海未「……私には、例え授業中でも呼び出せばすぐに集まってくれる、仲間がいるんです!」
ことり「授業をサボるのなんて久しぶりかも♪」
絵里「まあ仕方ないわよね。今日だけは特別に許すわ」
花陽「うんうん、今日だけだもんね」
真姫「今日だけ今日だけ」
絵里「本当かしら…?」
136: 2017/04/04(火) 22:30:46.86 ID:SBkAmZMs.net
希「μ's、再び集結やね!」
海未「希…。皆さんを集めてくださり、ありがとうございます」
希「海未ちゃんは一人じゃ頼りないからね!みんなで支えてあげないと♪」
海未「なっ…!」
希「ふふ、冗談や!」
海未「希…。皆さんを集めてくださり、ありがとうございます」
希「海未ちゃんは一人じゃ頼りないからね!みんなで支えてあげないと♪」
海未「なっ…!」
希「ふふ、冗談や!」
137: 2017/04/04(火) 22:31:25.54 ID:SBkAmZMs.net
「………どうして…」
「どうして、他の人間がいるの!!」
「この部屋に入れるのは、海未ちゃんだけだったはずなのに…!?」
海未「……どこかの誰かが、願ったのでしょう」
海未「『また、μ'sのみんなに会いたい』…と!」
「!?」
「どうして、他の人間がいるの!!」
「この部屋に入れるのは、海未ちゃんだけだったはずなのに…!?」
海未「……どこかの誰かが、願ったのでしょう」
海未「『また、μ'sのみんなに会いたい』…と!」
「!?」
138: 2017/04/04(火) 22:32:13.40 ID:SBkAmZMs.net
海未「………白馬の王子様一人では、コーサカ姫を眠りから覚ますことはできませんでした」
海未「しかし今は!七人の小人たちが、私を支えてくれています!」
海未「ここにいる皆さんは、私が考え得る中で最高の仲間です…!!」
海未「………さあ、フィナーレですよ!」
絵里「海未。私たちは何をすればいいのかしら?」
海未「………」
海未「ここにあるカントリーマアムを食べ尽くし、チカチカ様などいないことを証明してください!!」
にこ「………お安いご用よー!」
海未「しかし今は!七人の小人たちが、私を支えてくれています!」
海未「ここにいる皆さんは、私が考え得る中で最高の仲間です…!!」
海未「………さあ、フィナーレですよ!」
絵里「海未。私たちは何をすればいいのかしら?」
海未「………」
海未「ここにあるカントリーマアムを食べ尽くし、チカチカ様などいないことを証明してください!!」
にこ「………お安いご用よー!」
139: 2017/04/04(火) 22:32:43.05 ID:SBkAmZMs.net
にこ「うおおおおおおおお!!!」バクバクバクバクバクバクバクバクッ
凛「うめえにゃ!うめえにゃあああああ!!!」ズルズルズルズルズルズルズルズルッ
花陽「ごはんとの相性が抜群です…!」ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクッ
ことり「マカロンみたいで美味しい~♪」アームッ
真姫「こんなに食べたら絶対糖尿病になるわ…」モシャモシャ
希「あー、胃が凭れてきたわー!あはははは!!」ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズッ
絵里「これ賞味期限とか大丈夫なのかしら…?私そういうとこ結構気にするタイプなんだけど…」パクモグペロリ
凛「うめえにゃ!うめえにゃあああああ!!!」ズルズルズルズルズルズルズルズルッ
花陽「ごはんとの相性が抜群です…!」ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクッ
ことり「マカロンみたいで美味しい~♪」アームッ
真姫「こんなに食べたら絶対糖尿病になるわ…」モシャモシャ
希「あー、胃が凭れてきたわー!あはははは!!」ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズッ
絵里「これ賞味期限とか大丈夫なのかしら…?私そういうとこ結構気にするタイプなんだけど…」パクモグペロリ
140: 2017/04/04(火) 22:33:11.88 ID:SBkAmZMs.net
海未「」モグモグモグモグ
「や、やめて…」
海未「」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
「……お願いだから………」
海未「」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
「やめてえええええ!!!」
「や、やめて…」
海未「」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
「……お願いだから………」
海未「」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ
「やめてえええええ!!!」
141: 2017/04/04(火) 22:33:43.28 ID:SBkAmZMs.net
チカチカサマガ!
アア! キエテシマウ!
チカチカサマ…!!
穂乃果「………」
アア! キエテシマウ!
チカチカサマ…!!
穂乃果「………」
142: 2017/04/04(火) 22:34:33.84 ID:SBkAmZMs.net
にこ「ふう、食べたわね…」
凛「お腹いっぱいにゃぁ…」
花陽「眠くなってきちゃった…」
穂乃果「………」
海未「穂乃果」
穂乃果「……海未ちゃん」
海未「ほら、帰りますよ?」
穂乃果「…」
凛「お腹いっぱいにゃぁ…」
花陽「眠くなってきちゃった…」
穂乃果「………」
海未「穂乃果」
穂乃果「……海未ちゃん」
海未「ほら、帰りますよ?」
穂乃果「…」
143: 2017/04/04(火) 22:36:03.71 ID:SBkAmZMs.net
穂乃果「ダメだよ…」
穂乃果「……私の我が儘で、みんなにいっぱい迷惑かけちゃった…」
穂乃果「今更どのツラ下げて帰ればいいのか、わかんないよ…」
海未「……何言ってるんですか」
穂乃果「え…?」
海未「穂乃果に迷惑をかけられるのなんていつものことです。みんな慣れっこですよ」
穂乃果「で、でも…」
海未「………穂乃果。これは私の我が儘です」
海未「私はこれからもずっと、穂乃果と一緒にいたいんです!」
穂乃果「海未ちゃん…」
海未「だから、帰りましょう。毎日笑って過ごしたあの日々に」
穂乃果「………」
穂乃果「……私の我が儘で、みんなにいっぱい迷惑かけちゃった…」
穂乃果「今更どのツラ下げて帰ればいいのか、わかんないよ…」
海未「……何言ってるんですか」
穂乃果「え…?」
海未「穂乃果に迷惑をかけられるのなんていつものことです。みんな慣れっこですよ」
穂乃果「で、でも…」
海未「………穂乃果。これは私の我が儘です」
海未「私はこれからもずっと、穂乃果と一緒にいたいんです!」
穂乃果「海未ちゃん…」
海未「だから、帰りましょう。毎日笑って過ごしたあの日々に」
穂乃果「………」
144: 2017/04/04(火) 22:36:34.21 ID:SBkAmZMs.net
穂乃果「………うんっ!」
145: 2017/04/04(火) 22:37:17.06 ID:SBkAmZMs.net
呪いは、解けました。
行方不明になっていた人たちも次第に元の生活へと戻っていき、
「チカチカ様など最初からいなかったのでは?」
………と錯覚してしまうほど平穏な日常が再び訪れました。
行方不明になっていた人たちも次第に元の生活へと戻っていき、
「チカチカ様など最初からいなかったのでは?」
………と錯覚してしまうほど平穏な日常が再び訪れました。
146: 2017/04/04(火) 22:39:41.30 ID:SBkAmZMs.net
数日後
にこ「………ねえ、知ってる?好きな人を毎日指で突けば、その人を振り向かせられるっていう呪いがあるそうよ…!」
凛「にこちゃん…。おまじないの次は、呪いに手を出したの…?」
花陽「ひぇ…こいつ狂ってるよ…」
にこ「ちょっと!そんな言い方はないでしょ!」
にこ「………ねえ、あんたたち知ってた?『呪い』という漢字は、『まじない』とも読めるのよ!」
凛「え、そうなの?」
真姫「確かに、そういう読みもできるわね」
花陽「呪いとおまじないは紙一重ってこと…?」
真姫「そういうことね。どちらも神様の力が作用してるのだけど…」
真姫「人に災いをもたらすのが呪いで、人に力を与えるのが、おまじないよ」
にこ「………ねえ、知ってる?好きな人を毎日指で突けば、その人を振り向かせられるっていう呪いがあるそうよ…!」
凛「にこちゃん…。おまじないの次は、呪いに手を出したの…?」
花陽「ひぇ…こいつ狂ってるよ…」
にこ「ちょっと!そんな言い方はないでしょ!」
にこ「………ねえ、あんたたち知ってた?『呪い』という漢字は、『まじない』とも読めるのよ!」
凛「え、そうなの?」
真姫「確かに、そういう読みもできるわね」
花陽「呪いとおまじないは紙一重ってこと…?」
真姫「そういうことね。どちらも神様の力が作用してるのだけど…」
真姫「人に災いをもたらすのが呪いで、人に力を与えるのが、おまじないよ」
147: 2017/04/04(火) 22:40:49.00 ID:SBkAmZMs.net
にこ「くっ…!よくもにこが仕入れてきたネタを奪ったわね!」
真姫「はあ!?イミワカンナイ!」
にこ「テストで赤点取ってまで手に入れたネタなのに…」
海未「ほう。にこは今回のテストで赤点を取ったのですか」
にこ「う、海未!?いつの間に…!」
海未「穂乃果の件で有耶無耶になっていましたが、赤点を取った人には、厳しい罰を与えなければなりませんね…」
海未「希!」
希「任しとき!わしわしー!」
にこ「ぐぁっ!?」
希「ついでに海未ちゃんも!」
海未「ぐはぁっ!何故に!?」
真姫「はあ!?イミワカンナイ!」
にこ「テストで赤点取ってまで手に入れたネタなのに…」
海未「ほう。にこは今回のテストで赤点を取ったのですか」
にこ「う、海未!?いつの間に…!」
海未「穂乃果の件で有耶無耶になっていましたが、赤点を取った人には、厳しい罰を与えなければなりませんね…」
海未「希!」
希「任しとき!わしわしー!」
にこ「ぐぁっ!?」
希「ついでに海未ちゃんも!」
海未「ぐはぁっ!何故に!?」
148: 2017/04/04(火) 22:43:11.47 ID:SBkAmZMs.net
ワーワーキャーキャー!
穂乃果「……楽しそうだね」
絵里「ふふ。だったら穂乃果もあの輪の中に入れば?」
穂乃果「それは遠慮しておくよ…」
絵里「………穂乃果は、これでよかったの?」
穂乃果「どういう意味…?」
絵里「チカチカ様が消えて、穂乃果の願いは結局叶わずじまいに終わってしまったじゃない」
絵里「穂乃果は願いが叶わなくて、残念だと思ったりしてない?」
穂乃果「ううん。そんなこと思わないよ」
穂乃果「………私の願いはもう叶ったもん」
絵里「え…?」
穂乃果「……楽しそうだね」
絵里「ふふ。だったら穂乃果もあの輪の中に入れば?」
穂乃果「それは遠慮しておくよ…」
絵里「………穂乃果は、これでよかったの?」
穂乃果「どういう意味…?」
絵里「チカチカ様が消えて、穂乃果の願いは結局叶わずじまいに終わってしまったじゃない」
絵里「穂乃果は願いが叶わなくて、残念だと思ったりしてない?」
穂乃果「ううん。そんなこと思わないよ」
穂乃果「………私の願いはもう叶ったもん」
絵里「え…?」
149: 2017/04/04(火) 22:43:58.11 ID:SBkAmZMs.net
海未「ふぅ…危うく胸を取られるところでした」
穂乃果「あ、海未ちゃん」
絵里「………」
絵里「あー、私はお邪魔虫みたいね。それじゃあにこいじりにでも行こーっと」
ニコー!ムネモマセナサーイ!
ギャー!ジブンノムネデモモンデロー!
穂乃果「………」
海未「………」
穂乃果「あ、海未ちゃん」
絵里「………」
絵里「あー、私はお邪魔虫みたいね。それじゃあにこいじりにでも行こーっと」
ニコー!ムネモマセナサーイ!
ギャー!ジブンノムネデモモンデロー!
穂乃果「………」
海未「………」
150: 2017/04/04(火) 22:44:40.44 ID:SBkAmZMs.net
海未「………あの、穂乃果」
穂乃果「な、何!?」
海未「……ことりは、まだ部室に来てないみたいですね…?」
穂乃果「え…、うん。教室の掃除当番だから、遅れるそうだよ」
海未「そ、そうですか…」
穂乃果「………」
穂乃果「えいっ!」
プニッ
海未「……何故、私の頬を突くのですか…?」
穂乃果「えへへ~。照れる海未ちゃんもかわいいよ~?」
海未「もう!そう言って誤魔化さないでください!」
穂乃果「な、何!?」
海未「……ことりは、まだ部室に来てないみたいですね…?」
穂乃果「え…、うん。教室の掃除当番だから、遅れるそうだよ」
海未「そ、そうですか…」
穂乃果「………」
穂乃果「えいっ!」
プニッ
海未「……何故、私の頬を突くのですか…?」
穂乃果「えへへ~。照れる海未ちゃんもかわいいよ~?」
海未「もう!そう言って誤魔化さないでください!」
151: 2017/04/04(火) 22:45:22.46 ID:SBkAmZMs.net
海未「………あ、そうです!結局、穂乃果が叶えたかった願い事とは何だったのですか?」
穂乃果「願い事?」
海未「私は紙飛行機勝負で勝ったのですから、教えてもらう権利はありますよね!?」
穂乃果「あー、そういえばそんな勝負もしたね~」
海未「さあ、教えてください!穂乃果の願いを!!」
穂乃果「………海未ちゃん。耳貸して」
海未「……はい」
穂乃果「………………内緒だよっ♪」
穂乃果「願い事?」
海未「私は紙飛行機勝負で勝ったのですから、教えてもらう権利はありますよね!?」
穂乃果「あー、そういえばそんな勝負もしたね~」
海未「さあ、教えてください!穂乃果の願いを!!」
穂乃果「………海未ちゃん。耳貸して」
海未「……はい」
穂乃果「………………内緒だよっ♪」
152: 2017/04/04(火) 22:45:58.37 ID:SBkAmZMs.net
海未「……はあ!?」
穂乃果「私は紙飛行機を投げてないから、勝負は無効だよ!」
海未「なっ…!!卑怯ですよ!また逃げるつもりですか!?」
穂乃果「……きゃー。海未ちゃんに襲われる~。希ちゃん絵里ちゃん助けて~」
希「お?わしわしして欲しい娘はどこにおるんや~?」
絵里「たっぷりかわいがってあげるわよ♡」
海未「!?……穂乃果!今度という今度は絶対に許しませんからね!!」
穂乃果「にししし♪」
海未「くっ………」
「穂乃果あああああーーー!!!」
穂乃果「私は紙飛行機を投げてないから、勝負は無効だよ!」
海未「なっ…!!卑怯ですよ!また逃げるつもりですか!?」
穂乃果「……きゃー。海未ちゃんに襲われる~。希ちゃん絵里ちゃん助けて~」
希「お?わしわしして欲しい娘はどこにおるんや~?」
絵里「たっぷりかわいがってあげるわよ♡」
海未「!?……穂乃果!今度という今度は絶対に許しませんからね!!」
穂乃果「にししし♪」
海未「くっ………」
「穂乃果あああああーーー!!!」
153: 2017/04/04(火) 22:48:16.65 ID:SBkAmZMs.net
教室
ことり「………さーて、早くお掃除を終わらせて部室に行かないと~」
カサッ
ことり(ん…?)
ことり(掃除用ロッカーの裏に、何か落ちてるみたい)
ガサゴソ
ことり(これは…紙飛行機?)
ことり(誰かがこの教室で飛ばしてたのかな…?)
ことり(………あれ?紙に何か書いてある)
ことり(これは…)
ことり「………さーて、早くお掃除を終わらせて部室に行かないと~」
カサッ
ことり(ん…?)
ことり(掃除用ロッカーの裏に、何か落ちてるみたい)
ガサゴソ
ことり(これは…紙飛行機?)
ことり(誰かがこの教室で飛ばしてたのかな…?)
ことり(………あれ?紙に何か書いてある)
ことり(これは…)
154: 2017/04/04(火) 22:49:21.16 ID:SBkAmZMs.net
ことり「………」
ことり「………」
ことり「ふふっ♪」
ことり「………」
ことり「ふふっ♪」
155: 2017/04/04(火) 22:50:14.69 ID:SBkAmZMs.net
156: 2017/04/04(火) 22:56:25.54 ID:CuC+sPWR.net
おつ
なかなか面白い展開でよかった
なかなか面白い展開でよかった
引用元: 穂乃果「恋のお呪い」


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