1: 2013/04/19(金) 23:58:56.81 ID:KX9c7ZNR0
まつり「むしろ仕事が増えて働き詰めだったから、減っているかと思っていたのです」

まつり「とっても不思議なのです。まつりの身に起きたマジカル現象なのです」

まつり「このままではプロフィール詐称なのです。まつりが姫から詐欺師になってしまうのです」

まつり「きっと夏になったら水着の仕事もくるのです」

まつり「…………」

まつり「……マジっべーわ」ボソッ

アイドルマスター ミリオンライブ! ぬいぐるみ 徳川まつり Gift

2: 2013/04/19(金) 23:59:12.58 ID:KX9c7ZNR0
まつり「ないわー、……いやないわー」

まつり「さっぱり原因わかんね。人気が上がって、差し入れが増えて、食レポも増えて、お弁当も豪華で美味しくなったけど、さっぱり原因わかんねー」

まつり「うわー、グリマス話題ナンバー1のまつり姫がぽっちゃりとか、うわないわー」

まつり「この体重計こわれてんじゃね」

まつり「おらっ!」ガシッ

まつり「…………あう」

まつり「痛いのです!体重計蹴り飛ばしたら痛い痛いなのです!……ね」

まつり「はぁ……」

3: 2013/04/19(金) 23:59:48.37 ID:KX9c7ZNR0
まつり「やまだかつてない姫のピンチなのです」

まつり「昨日の夜からご飯を抜いてフラフラなのです、このまま大阪城が落ちる勢いなのです」

まつり「でも食べちゃダメなのです。兵糧攻めには負けないのです!」

まつり「さいわい今日の仕事は撮影だけ。その撮影もまつりの精神力で凌げたのです」

まつり「カメラマンさんに顔色を指摘されましたが、そこは演技力でカバーなのです」

まつり「……世間はランチのお時間なのです」グー

まつり「お腹ペコペコなのです。……でもまつりはファンのために痩せるのです!」

まつり「SR化を目指してえいえいおーなのです!」

4: 2013/04/20(土) 00:00:28.18 ID:kSWu3HkD0
奈緒「あらま、まつりちゃんやん」モグモグ

まつり「奈緒さん、こんにちはなのです」

奈緒「まつりちゃんも休憩中?」モグモグ

まつり「今日はもう上りなのです~」

奈緒「へえ~おつかれさんでした!」モグモグ

まつり「奈緒さん、いいもの食べているのです」

奈緒「ああ、このホットドック。うまいで」モグモグ

まつり「うぅ、においがこっちまで伝わってくるのです」

奈緒「ついあっちの出店で買ったんやけど、まつりも食べたい?案内しよか?」

まつり「遠慮しておくのです。まつりは、甘くてフワフワしたものしか口にしないのです」

5: 2013/04/20(土) 00:01:22.24 ID:kSWu3HkD0
奈緒「へえ。もうお昼すませたん?」

まつり「あ、いや。その~なのですー。……ね?」

奈緒「食べてないんやな。ちょうとウチもヒマしてたんやけど、いっしょにお昼食べにいこか」

まつり「え、もうすでに食べて……」

奈緒「こんなん別腹やん。腹の足しにもならへんわ」

まつり「ほ?……そ、そうなのです?」

奈緒「で、食べにく?」

まつり「……あ。はい、なのです」

奈緒「よっしゃ、決まりやな」

まつり「(まあ、誰かと話していたほうが空腹がまぎれるのです。……でも絶対に食べ物は口にしないのです)」

6: 2013/04/20(土) 00:02:01.50 ID:kSWu3HkD0
まつり「や、やっぱりちょっと満腹なのです。まつりはコーヒーをお願いするのです」

奈緒「え、そうなん?なんか悪いなあ」

まつり「おしゃれな茶店なのです、のんびりお茶できるのです。だから奈緒さんはまつりに遠慮しないでどんどん食べて欲しいのです」

奈緒「そか。じゃ遠慮なく」

店員「注文をどうぞ」

奈緒「この特製ビーフシチューと生ハムのフェットチーネ。サラダスティックと、飲み物はカプチーノ」

まつり「(すげえのです、しょっぱなから余裕の二人前なのです。コイツさっきもホットドック食ってたのに正気なのです?)」

奈緒「いやー、許してな。ここのレストラン気になっとったんやけどな、あまりにオシャレやから一人じゃ入りずらかったねん」

まつり「ま、まつりを気にせず、ばくばく食っちまえばいいのです。……ね?」

7: 2013/04/20(土) 00:02:28.53 ID:kSWu3HkD0
奈緒「まつりちゃんってさ、かわいいからどこでも気軽にいけるんやろ?うらやましいわー」ガツガツ

まつり「そうなのです?奈緒さんもかわいいのです」

奈緒「ありがとな。でもウチ、服がだらしないやん。こういうカッコウしか似合わへんのよね」バクバク

まつり「そういうのも素敵だと思うのです」

奈緒「まつりちゃんはええよね。普段は洋風ファッションやけど、和服も似合いそうやわ。似合わない服、あんまりあらへんやろ?」ジュルジュル

まつり「まあ。そうかもしれない、なのです……」

奈緒「ええなあ。こんど行きづらいどころがあったら、またまつりちゃんにお願いしてええかな」ゴックン

まつり「え、……ああ。かまわないのです。……ね」

奈緒「そか、おおきに!」

まつり「(人間バキュームなのです、清々しい食いっぷりなのです。うぅ、まつりもお腹すいた……)」

8: 2013/04/20(土) 00:03:35.01 ID:kSWu3HkD0
まつり「……ズズ。(空腹の胃袋にコーヒーの苦味が流れるのです、気持ち悪いのです)」

奈緒「あれ、まつりコーヒーってブラック派だったっけ」

まつり「(いつの間にかちゃん付けがなくなっているのです。この女、慣れ慣れしいのです)」

奈緒「この前、まつりが事務所でコーヒー飲んだとき、スティックシュガー5本入れてたやん」

まつり「ギクッ、よ、よく見てるのです」

奈緒「まつりは甘党なんやね」

まつり「そ、そんなこと、……あるのです」ガクッ

奈緒「じゃあなんでブラック飲んでるん」

まつり「今日はまつりのブラックデーなのです。……いろんな意味で」

奈緒「ふうん、そうなんや。まつり、もう一品頼んでええかな」

まつり「……ほ?」

奈緒「あ、店員さんこっちきてー」

9: 2013/04/20(土) 00:04:00.57 ID:kSWu3HkD0
奈緒「デミソースハンバーグと、食後にいちごタルト。アイスコーヒーも付けて」

まつり「(けっこう重いところ突っこんだのです、しかも一品じゃねえのです)」

奈緒「まつり、もうちょいウチにつき合ってね」

まつり「は、はいなのです。(コイツの胃袋は宇宙なのです)」

奈緒「はー、おいしいなあ」ニコニコ

まつり「な、奈緒さんはそんなに食べて太らないのです?」

奈緒「んー。なんていうかな」

まつり「…………」

奈緒「ウチ、がんばって食べないと、逆にガンガン痩せていくタイプやねん」

まつり「ほ?………………ほ?」

10: 2013/04/20(土) 00:05:11.30 ID:kSWu3HkD0
奈緒「んー、デリシャスや」

まつり「(まつりも、まつりもケーキ食べたいのです……)」

奈緒「ふぅー、ごちそうさま」

まつり「(うわー、けっきょく手を止めることなく完食したのです)」

奈緒「伝票借りるで」ヒョィ

まつり「あっ、お金……」

奈緒「ええで、ここはウチに任せとき。言うて、まつりの分はコーヒーたった一杯やけどな」

まつり「あ、ありがとなのです」

11: 2013/04/20(土) 00:07:29.13 ID:kSWu3HkD0
奈緒「んー、まだ夕方まで時間があるなあ」

まつり「(腹ペコで目が回ってきたのです、世界がメリーゴーランドなのです)」

奈緒「あ!ああああああ!!」

まつり「な、なにごとなのです?謀反なのです?」

奈緒「あ、あんなところに銭湯が?!」

まつり「戦闘なのです!?戦が始まるのです?!」

奈緒「まつり!寄っていっていい?!」

まつり「ほ?……ほ?」

奈緒「れっつごー!」

まつり「(強引に手を引かれて、……ああ空腹でもうなにも考えられないのです)」

15: 2013/04/20(土) 14:03:58.30 ID:kSWu3HkD0
まつり「(お湯屋さんに連れてこられちゃったのです)」

奈緒「やったわー事務所の近場に銭湯が。ほんまに嬉しい!」

まつり「(でも好都合かもしれないのです。ここで汗をかけば、きっと減量もできるのです)」

奈緒「よしよし、タオル買って、石鹸買って」

まつり「(手際がいいのです、若者のくせにお湯屋に場馴れしているのです)」

奈緒「うふふ、お風呂~」ヌギヌギ

まつり「…………ほっ?!」

16: 2013/04/20(土) 14:04:25.25 ID:kSWu3HkD0
奈緒「ふ~んふ~ん」

まつり「(に、肉が引きしまって、腕も足もお腹も美しいのです!)」

奈緒「お、まつりも早く脱ぎや」

まつり「……はいなのです」

奈緒「湯船はどれぐらい大きいのかな~っと」

まつり「(奈緒さんとはバストもヒップもそんなに変わらないのに。……まつりの身体はだらしないのです)」

ガラガラ

奈緒「おほ~、すいてるラッキー」

まつり「まあ、ハンパな時間ですし」

奈緒「あっ、まつり。湯船に入る前に身体洗わんといかんよ」

まつり「ほ?そうなのです?」

奈緒「基本的なマナーやで」

17: 2013/04/20(土) 14:04:51.44 ID:kSWu3HkD0
カポーン

奈緒「ふい~。生き返るわ~」

まつり「奈緒さん、おっさんみたいなのです」

奈緒「ぐへへへ、まつりええ身体しとるのお」

まつり「いやーん、なのです」

奈緒「ふへー、近場にこんな穴場があったなんてな。いつかプロデューサーさんといっしょにこよう……」

まつり「(髪を下ろした奈緒さん、色っぽいのです)」

奈緒「いい湯だな~ばばばん」

まつり「な、奈緒さん。ちょっとお腹さわってもいいのです?」

奈緒「ん?別にええけど?」

さわさわ

18: 2013/04/20(土) 14:05:18.73 ID:kSWu3HkD0
まつり「ほ?………ほ!」

奈緒「あははは、くすぐったいわ!」

まつり「(か、かたいのです!表面が筋肉でコーティングされているのです!)」

奈緒「あ!あかん、あかんって!」

まつり「(さっき大食いしたのに、下腹部がぜんぜん出ていないのです。くぅ、なんでなのです?!)」

奈緒「あははは、そっちがその気ならお返しや!」

まつり「ほ?!」

奈緒「うらうらうらうらあ!」

まつり「ほ!ほ!ほ!ほ!ほあー!」

19: 2013/04/20(土) 14:05:54.21 ID:kSWu3HkD0
奈緒「ぷにぷにして触り心地ええわ、まつり」プニプニ

まつり「………………」

奈緒「二の腕もぷるぷるやし」プルプル

まつり「…………」

奈緒「お腹もグニグニ……あはははは」グニグニ

まつり「…………ッチ」

奈緒「?!」

まつり「…………」

奈緒「…………」

まつり「あんまり姫の身体をベタベタ触っちゃいけないのです。……ね?」

奈緒「せ、せやな……」

20: 2013/04/20(土) 14:07:01.18 ID:kSWu3HkD0
まつり「うぅ、身体がアツくて頭が揺れるのです」

奈緒「ええ湯やったな~」

まつり「も、もう限界なのです。無事に帰宅できるかも危ういのです」

奈緒「風呂あがりは牛乳とあんぱんやな」チャリーン

まつり「ば、バスタオル姿なのに。また食ってるのです……」

奈緒「プハーッ、やっぱこれやわー」

まつり「あ、あんぱん。おいしそうなのでっ……」フラフラ

奈緒「ん、まつり?」

まつり「あう……」

バタッ

奈緒「ま、まつりーっ!」

21: 2013/04/20(土) 14:07:33.35 ID:kSWu3HkD0
奈緒「だ、だいじょうぶか?!のぼせてもうたん?」

まつり「お、お、……おなか減った」

奈緒「……は?」

まつり「まつりにも、ソレ……ね?」

奈緒「ソレ?あ、あんぱん?」

まつり「ね?」

奈緒「いや、ね?いわれても」

まつり「ね?」

奈緒「は、はい。どうぞ……」

22: 2013/04/20(土) 14:08:24.64 ID:kSWu3HkD0
まつり「はむっ!はむはむっ!はむっ!」

奈緒「も、もう一個食うか?」

まつり「食べるのです!姫は空腹なのです!」

奈緒「女の子が半裸であんぱんを全力食い……壮観やな」

まつり「あなたにだけは言われたくないのです!」

奈緒「あはは……」

まつり「ふぅ~、ようやく落ち着いてきました」

奈緒「お粗末さまでした」



まつり「…………あ。食っちまったなのです」

23: 2013/04/20(土) 14:09:20.75 ID:kSWu3HkD0
奈緒「えっと、あんぱんの袋の残骸が一枚、二枚、三枚……」

まつり「い、言うななのです!あーあー聞こえないのです!耳を塞ぐのです、なにも聞こえないのです!」

奈緒「なんで倒れるまで空腹を我慢してたん?」

まつり「うるさいなのです!食べないとガンガン痩せてくぽかぽかお日様ハッピー体質には分からない話なのです!」

奈緒「まつりはいまのままで調度ええと思うけどなあ」

まつり「まつりのお腹をぐにぐにして弄んだ人間のセリフじゃないのです!」

奈緒「ああ、正直ちょっとたるんで……あっ、いや、なんでもあらへんで!」

まつり「うわあああんなのです!痩せたいのです!まつり痩せたいのです!」

奈緒「でもまつり、ご飯はちゃんと食べないとだめやで。仕事中に集中できんかったり、倒れられたりしたら周りに迷惑やん」

まつり「うぅ……はいなのです」

奈緒「うーん、そうやなあ……」

……
…………

24: 2013/04/20(土) 14:09:52.96 ID:kSWu3HkD0
―翌日、事務所にて―

奈緒「ファイトファイトまつり!フレーフレーまつり!」

まつり「も、もうダメなのです。お腹がぴきぴきで上がらないのです……」

奈緒「まだいける!いけるって!腹筋50回ぐらい人間ならできるよ!」

まつり「人間にはできても、姫にはできないのです。……ね?」

奈緒「ね?じゃないがな!」

まつり「うぅ」

奈緒「ほら!横で応援しててあげるから、フレーフレー!」

まつり「うひい、なんでまつり姫はこんなに苦しいことをしているのです?」

奈緒「腹筋が終わったらランニングに行くで!とことんつきおうてあげるからさかい!」

まつり「ほ、ほ、ほー!」


おわりです。ありがとうございました!

28: 2013/04/21(日) 15:39:53.51 ID:FDoW+OFj0
亜利沙「今月はアイドルちゃんの7分の1フィギュア買って、ライブのチケット買って、DVDも買って、……ぐふっ、グフフフフ~」メモメモ

グリP「お、家計簿を書いているのか亜利沙」

亜利沙「はいです。最近は出費が激しいので」

グリP「激しい?どれどれ、ちょっと見せてくれ……」

亜利沙「どうぞどうぞ」サッ

グリP「(な、なんだこれ。フィギュアって1体2万もするの?それを4体も。チケットもしっかりS席の8000円。ライブ物販10万円って、その内訳は?まさかライブ当日のフィーリング?また別の新作のライブDVDで9000円を2本……)」

亜利沙「ありゃプロデューサーさん、絶句するほどですか?」

グリP「こ、このなんちゃって制服5万ってなに?」

亜利沙「ありさの私服でしゅ。制服みたいな私服、通称『なんちゃって制服』いまありさが着てる服もアイドルが実際にライブで着用したなんちゃって制服なんです。コレはプレミアで10万しました」

グリP「じゃ、じゃあ。メガネ20万、ってのは?」

亜利沙「同じく、アイドルがグラビアで着用した伊達メガネでしゅ。これは前々から欲しかったのですが、信頼できる友人のツテで発掘に成功したので思い切って購入しました」

29: 2013/04/21(日) 15:40:23.03 ID:FDoW+OFj0
グリP「ほかにもマグカップや音声時計、ガシャガシャにプロマイド……こ、コレもアレも……」

亜利沙「これでも選別してるです。ありさ、必要なものしか買ってません」

グリP「いや、ちょっと物欲高すぎだろ。むしろ全部いらないものじゃないか、コレ」

亜利沙「な、なんですと?!激怒プンプン丸でしゅ!」

グリP「こう言うのもなんだけど、とうてい亜利沙の給料では捌き切れないんじゃないのか」

亜利沙「そうですかね。案外なんとかなりますよ?」

グリP「そうか、そこまで言うなら……お~い千鶴!」

千鶴「なんですの?」

グリP「ちょっとこの家計簿を見てくれ、こいつをどう思う?」

千鶴「…………バタッ」

グリP「ほら、千鶴が気絶したぞ」

亜利沙「ま、まあ二階堂さんは、アレでしゅから……」

30: 2013/04/21(日) 15:40:49.38 ID:FDoW+OFj0
亜利沙「プロデューサーさん、心配ご無用です。ありさ、色々やって稼いでますから」

グリP「い、色々?」

亜利沙「ムフフ、知りたいでしゅか?」

グリP「ま、まさか。援助こ、ゴフッ!」

亜利沙「ちゃんと純潔は守っているでしゅ!そこはアイドルとしてのプライドなのでしゅ!」

グリP「じゃ、じゃあブルセr、ゴホォ!」

亜利沙「アイドルのプロデューサーやっているのに、そんな発想しか持てないんですか……なんだか、ありさのほうが情けなくなってきました!」

グリP「す、すまぬ」

31: 2013/04/21(日) 15:41:18.80 ID:FDoW+OFj0
グリP「じゃあ、一体なにを」

亜利沙「んー、そうでしゅね。まず一番大きな収入はゴーストライターですね」

グリP「ご、ゴースト?」

亜利沙「ほかの作家の名前を借りて記事を書くのです。いまは十代向けの流行雑誌2本と、芸能雑誌1本。どれもアイドルに関係する内容ですよ」

グリP「ま、まさか。アイドルのウラ情報を……」

亜利沙「ちゃんと分別を持って書いていますよ。そうじゃないと作家の名前なんて借りられませんでしゅ!」

グリP「そ、そうか。こういうのって嘘っぱちを書くイメージが」

亜利沙「ありもしない誹謗中傷は記さないです、そこはアイドル研究科としてのプライドでしゅ!」

グリP「プライドが多いな、亜利沙は」

亜利沙「ありさは矜持高く生きているのです」

32: 2013/04/21(日) 15:42:32.18 ID:FDoW+OFj0
グリP「で、ライター業でどれぐらい稼いでいるんだ?」

亜利沙「そうですね、安定してひと月30万ぐらいでしゅ」

グリP「け、けっこう貰ってるな」

亜利沙「いえ、ありさの情報はこんなに安くないです。でも出版社や作家さんにけっこう中抜きされちゃうんですよね」

グリP「いっそゴーストを止めたら?」

亜利沙「人の目もありますからね。書き手に興味を抱く人間は少なくないのです。ありさがゴーストを止めるときは、アイドルを辞めるときでしょう」

グリP「なるほど。別の作家の名前が隠れ蓑になるわけか……」

33: 2013/04/21(日) 15:43:23.15 ID:FDoW+OFj0
グリP「色々ってことは、ほかにもやっているんだろ」

亜利沙「そうですね。次に大きいのはアイドルデータベースのサイト収入です」

グリP「へえ、亜利沙はサイト運営もやっているのか」

亜利沙「実際にプログラミングしているのは別の人でしゅ。ほかにもデザイン科と科の人間がいます。ありさは立案および設立。そして情報収集を担当してます」

グリP「も、もうほとんど会社じゃないかよ」

亜利沙「そんなに立派なものじゃないんでしゅけれどね。科の人間がちょっと優秀で、いっぱい掲載の依頼を持ってくるんでしゅよ」

グリP「それが収入になるわけか」

亜利沙「あんまりデータベースに関係のないは掲載したくないんでしゅが。まあサーバー代もタダじゃないので、アイドル関係の宣伝を少しだけ置いています」

グリP「で、肝心の収入は?」

34: 2013/04/21(日) 15:43:54.04 ID:FDoW+OFj0
亜利沙「全体の収入金額はちょっとここでは言えないでしゅ」

グリP「え、そんなに大きいのか?!」

亜利沙「いえいえ、そんなことはないでしゅ。ただ、いろんな人が携わっているので口を軽くできないんです。まあ、ありさだけの分配収入で言えば、ひと月10万くらいですかね」

グリP「思ったより少ないな……」

亜利沙「ありさだけで10万も利益が出る時点でおかしいのでしゅ。もともとは親切心で始めたデータベースですからね」

グリP「ほ、ほう……」

亜利沙「ありさはもっとみんなにアイドルの魅力を知ってほしいのでしゅ!」

グリP「(こ、コイツ。俺よりもヤリ手かもしれん……)」

35: 2013/04/21(日) 15:44:23.15 ID:FDoW+OFj0
亜利沙「最後はタレコミでしゅね」

グリP「え、そんなアイドルを売るようなマネを?!」

亜利沙「以前、劇場の支配人とホテルから出てきたところを激写されてグループを抜けたアイドルがいましたよね」

グリP「ああ、いたいた」

亜利沙「アレを潰したのはありさでしゅ」

グリP「?!」

亜利沙「あれはアイドルじゃないです。わがままだし、仕事はドタキャンする。そのくせに歌もダンスも大したことないのです。その上に枕営業なんて悲惨なのです。ありさがタレコミしなくても、いずれ干されていたと思います」

グリP「こ、怖っ」

亜利沙「あんまり目障りだったので、早めにこの世界から辞退してもらったでしゅ」

グリP「…………」

亜利沙「大丈夫ですよ、プロデューサーさん。ウチの事務所はみんなクリーンなのです。それはアイドル研究科のありさが保証するです」

グリP「そ、そうか。安心したよ」ドキドキ

36: 2013/04/21(日) 15:45:52.12 ID:FDoW+OFj0
グリP「た、タレコミ料も毎月?」

亜利沙「そんなわけないです。でも、たまに週刊誌やテレビ局から謝礼が勝手に送りつけられてくるのです」

グリP「……なるほどなあ。亜利沙が気ままに買い物できる裏にはこんな事情があったんだ」

亜利沙「気ままじゃないです!ありさはいつでも真剣でしゅ!」

グリP「これで浪費癖がなかったら大富豪だよな」

亜利沙「浪費じゃないでしゅ、ありさが生きるための実費でしゅ!」

グリP「まあ、しかし。あんまり周りのアイドルを脅かすようなことは……あれ?いつのまにかみんな事務所に帰ってきてる?」

765アイドル「………………」

亜利沙「みんな帰ってきているなら言ってくださいよ」

グリP「なんか、どいつもこいつもよそよそしくないか?」

37: 2013/04/21(日) 15:46:20.05 ID:FDoW+OFj0
―翌日―

亜利沙「おはようございますです!」

アイドル「ビクッ」

亜利沙「あれ、おはようでしゅ!」

アイドル「おっ、おっ、おはよ……」ササッ

亜利沙「お?どうしたんでしゅか。急に逃げて」

アイドル「ヒッ……」

亜利沙「な、なんかみんな怯えているでしゅ!」

アイドル「そ、そんなことないよ」ビクビク

グリP「どうやらみんなに聞かれちゃったみたいだな、昨日の話……」


おわりです。ありがとうございました!

引用元: まつり「ほ?体重が増えているのです」