1: 2020/02/02(日) 06:00:18.38 ID:T8TkhEmX.net
璃奈「ノートが落ちてる!」

璃奈「デスノート? 直訳で氏のノート…」

ペラっ

璃奈「how to use…… 使い方? 全部英語…辞書がなきゃ訳せない…」

パララララ

璃奈「表紙と次のページ以外は普通のノートみたい。新品だし…璃奈ちゃんボードのページそろそろなくなるから、新しい璃奈ちゃんボードにしよう」

カバンにしまう

璃奈「帰ろうっと…」

2: 2020/02/02(日) 06:12:13.60 ID:T8TkhEmX.net
璃奈「この黒い表紙は取っちゃおう」

ジョキジョキ

璃奈「これでよし」

璃奈「何パターンか顔描いておこう…」

カキカキ

璃奈「よし、これで明日から使える!」

3: 2020/02/02(日) 06:18:20.90 ID:T8TkhEmX.net
璃奈「みんな、今日も部活がんばろう!璃奈ちゃんボード ファイト!」

歩夢「璃奈ちゃん、こんにちは」

かすみ「あれ?リナ子?璃奈ちゃんボード新しくした?スケッチブックだったのに」

璃奈「ページがなくなっちゃったから、新しいノートにしたの」

果林「毎日何ページも表情を描いてるんだから、ノートの消費もバカにならないわね」

璃奈「そうなの、使えるものは使わないと」

6: 2020/02/02(日) 06:26:23.86 ID:T8TkhEmX.net
---1週間後---

あなた「ねぇかすみちゃん、今度μ'sとAqoursが何人かスクールアイドルフェスティバルの打ち合わせで、ここに来ることになってたよね? あれ、誰が来るんだっけ?」

かすみ「えーっとですね、あ?あれ? 先輩~かすみん忘れちゃいました~」

あなた「えぇ…聞いたのかすみちゃんだけだよね…」

かすみ「ごめんなさ~い!すぐ確認しますぅ!」

プルルルル

海未「もしもし、園田ですが」

かすみ「あ、海未先輩!かすみんです!」

海未「どうしました?かすみ」

かすみ「実は、今度の打ち合わせに虹ヶ咲に来るメンバーをまた教えて欲しいなって思ってぇ…」

海未「忘れたのですか?まったく、ちゃんとメモを取って下さい。言いますよ」

かすみ「ちょ、ちょっと待って下さい! えーと書くもの書くもの…」

7: 2020/02/02(日) 06:32:45.21 ID:T8TkhEmX.net
かすみ「!!あ、リナ子。ちょっとだけボード貸して!」

璃奈「あ、なにするの!!」

海未「それでは言いますよ、μ'sからは高坂穂乃果、絢瀬絵里、東條希の3人。」

かすみ「えーっと 高坂穂乃果、綾瀬絵里、東條希…」カキカキ

海未「Aqoursからは松浦果南、小原鞠莉の二人です」

かすみ「松浦果南、小原…まり、まり 小原マリっと」カキカキ

海未「以上の5名です。ちゃんとメモは取りましたか?」

かすみ「ばっちりです!ありがとうございました~」

10: 2020/02/02(日) 06:37:46.95 ID:T8TkhEmX.net
かすみ「ごめんリナ子。ノート返すね」

璃奈「もう!璃奈ちゃんボードはメモ帳じゃない」

かすみ「書くものがなかったの~ごめんね~」

しずく「かすみさん、用意してから電話しようね」

あなた「まぁちゃんと聞けたみたいだし、えらいえらい」

かすみ「あーん、先輩スキスキ~」

12: 2020/02/02(日) 06:48:44.29 ID:T8TkhEmX.net
---30分後---

せつ菜「み、みなさん大変です!!!」

彼方「どうしたのせつ菜ちゃん…」

せつ菜「μ'sの…μ'sの穂乃果さんと希さんが……亡くなったそうです…」(涙)

9人「えっ!!」

愛「な、なんで?二人一緒になんて…事故?」

せつ菜「それが…ひっく…真姫さんの話だと…二人とも急に倒れたらしく、病氏なんだとか…ひっく」

果林「二人同時に病氏なんておかしいわ…」

歩夢「真姫ちゃんが連絡してきたの?」

せつ菜「普通だったら、海未さんか絵里さんが連絡してくれるとこれですが、二人ともひどく取り乱しているようで…」

あなた「無理もないよ…」

13: 2020/02/02(日) 06:54:36.99 ID:T8TkhEmX.net
あなた「と、とにかく音ノ木坂に行こう!大勢で行ったら迷惑かもしれないから、何人かで!」

しずく「そうですね…」

プルルルルル

あなた「あ、電話。梨子さんからだ!きっとμ'sのことだよ」

あなた「もしもし…」

梨子「もしもし……」

あなた「Aqoursもμ'sのこと聞いたの?穂乃果さんとのぞ…」

梨子「氏んじゃったの…」

あなた「え?」

梨子「果南ちゃんが氏んじゃったの…グズ…急に倒れて…そのまま息を引き取って…」

あなた「ええ!?」

14: 2020/02/02(日) 07:01:16.15 ID:T8TkhEmX.net
かすみ「先輩…? Aqoursなんて言ってました?」

あなた「あ、Aqoursでも一人…果南さんが亡くなったって…」

歩夢「えぇ?! Aqoursでも…」

エマ「絶対おかしいよ、こんなの」

せつ菜「一体なんなんですか?! 酷すぎます、こんなの!」

愛「普通じゃ…ないよね…」

15: 2020/02/02(日) 07:12:15.78 ID:T8TkhEmX.net
あなた「お通夜とかあるだろうから、今日はみんな帰って準備しようか…」

果林「そうね…そうしましょう…」

璃奈「………」

---帰宅---

璃奈「3人も亡くなって…悲しい…」

璃奈「こんな時どんな顔すればいいのかわからない。お通夜やお葬式で璃奈ちゃんボードは失礼かな…やっぱり」

ペラ

璃奈「?! かすみちゃんが璃奈ちゃんボードに書いた名前、絵里さんの漢字が違う。鞠莉さんもカタカナで書いてる。そして、氏んだ3人の名前は合ってる…」

璃奈「……デスノート」

璃奈「まさかそんな…」

ゴミ箱に目をやる

璃奈「使い方が書いていたページはもう処分されちゃってる…」

璃奈「そんな、ノートに名前を書いただけで氏ぬわけない。偶然のはず… 試してみようかな…でも誰の名前を書けば……」

三船栞子 カキカキ

璃奈「馬鹿馬鹿しい。そんなことあるわけない。もう寝よう」

31: 2020/02/02(日) 10:02:16.05 ID:T8TkhEmX.net
---次の日---

せつ菜「みなさん、大変です!!」

しずく「また、何かあったんですか?」

エマ「もしかして、誰か亡くなったんじゃ…」

せつ菜「そうなんです!三船さんが昨夜自宅で亡くなっていたそうです」

かすみ「三船栞子…そんな…」

愛「ねぇまた病氏?おかしくない?こんなに知り合いばっかりさ…」

璃奈「………」

あなた「大丈夫?璃奈ちゃん、震えてるみたいだけど」

璃奈「!?」

32: 2020/02/02(日) 10:14:32.53 ID:T8TkhEmX.net
璃奈「あの……」

かすみ「怖いよね、リナ子。わかるよ。」ギュ

璃奈「うん…」

彼方「伝染病ってことはないよね…」

せつ菜「わかりませんが、これだけ知人が急氏するとなると、偶然以外の理由はありそうですね…」

あなた「そうだ、今日は3人のお通夜なんだけど、どうしようか」

せつ菜「明日も学校なので沼津のお通夜に行くのは難しそうですね。穂乃果さんと希さん、虹ヶ咲から5人ずつ参列しましょうか」

あなた「そうだね。そうしようか」

36: 2020/02/02(日) 10:28:09.85 ID:T8TkhEmX.net
---帰宅---

璃奈「お通夜、みんな泣いてた…」

璃奈「三船栞子も…やっぱりこのノート…」

リューク「クックックッ」

璃奈「え?キャーーー!!!」

リューク「4人頃したみたいだな。落書き帳にされた時はどうしようかと思ったぜ」

璃奈「な、何?お化け?」

リューク「俺は死神のリュークだ。そのノートを人間界に落とした」

璃奈「こ、このノートを取りにきたの?」

リューク「いや、そのノートは拾ったやつのもんだ。つまりお前のものだな」

璃奈「い、いらないこんなノート。返す!」

リューク「返すって言われてもな。いらなきゃ他のやつに回せ。その時はお前のノートに関する記憶だけ消させてもらう」

璃奈「記憶を…」

37: 2020/02/02(日) 10:36:50.09 ID:T8TkhEmX.net
リューク「使い方をせっかく書いててやったのに、捨てちまったみたいだな クックックッ」

璃奈「……私がちゃんと読んでいれば…みんな氏ななかった……」(涙)

リューク「クックックッ そうだな。おや…」

璃奈「なに…?」

リューク「お前、表情を作るのが苦手なんだろ?でも今はちゃんと怯えた表情ができてるぜ」

璃奈「う、うわあああああああぁぁぁぁぁんんん」

39: 2020/02/02(日) 10:45:53.09 ID:T8TkhEmX.net
---数分後---

リューク「落ち着いたか?」

璃奈「うん、あ、あの…」

リューク「なんだ?」

璃奈「みんなどうやって氏んだの?氏因は?」

リューク「心臓麻痺だ。氏因を書かなきゃみんなそうなる」

璃奈「心臓麻痺…苦しそう…」

リューク「まあそうだろうな。ところで心臓麻痺と聞いてなにか思い浮かばないのか? キラとか…」

璃奈「キラ…聞いたことある。昔有名な犯罪者を頃してた人だっけ…」

リューク「その程度しか知らないのか…」

リューク(まぁ月が氏んだのは2010年だったか。もう10年前だし、こいつが知らなくても無理ないか)

71: 2020/02/03(月) 12:42:58.00 ID:vzgDtmdB.net
---警視庁---

相沢「松田、ちょっといいか?」

松田「なんです?相沢さん。次長がわざわざ」

相沢「模木と井出を集めて次長室に来てくれ」

松田「はい…いいっすけど」

相沢「至急頼む」


---次長室---

模木「相沢さん。私も話があったところです」

相沢「お前も気付いていたか」

松田「なんなんッスか~いったい」

相沢「松田、お前スクールアイドルって知ってるか?」

松田「もちろんですよ!今プロのアイドルよりも人気があって、伝説のμ'sなんか、全盛期のミサミサに匹敵する人気なんスから!」

松田「なら話は早いな。実は芸能ニュースで見たんだが、そのμ'sのメンバーが二人。同時刻に変氏したらしい。心臓麻痺だそうだ」

72: 2020/02/03(月) 12:53:36.03 ID:vzgDtmdB.net
松田「え!ええ!!嘘ですよね!だ、誰なんですか!?」

模木「確か高坂、東條という名前だったと思います」

松田「そ、そんな…穂乃果ちゃんとのんたんが…」

井出「松田…お前いい年して女子高生相手にのんたんって…」

松田「いいじゃないスか!別に!」

相沢「とにかくだ!全く同時刻に同じグループに所属するまだ若い女子高生二人が心臓麻痺。これはもう殺人ノートに間違いない」

模木「自分もそう思っていました」

松田「そんな…μ'sが二人も欠けちゃうなんて… ってえ!!」

相沢「どうした松田?」

松田「いや、今ネットでスクールアイドルファンサイトを見てたんですけど、Aqoursの果南ちゃんも亡くなったみたいです」

井出「なんだ?アクアというのは?」

松田「μ'sと同じく大人気のスクールアイドルグループですよ!活動拠点が沼津なので、関東での人気知名度はμ'sほどではないですが…」

相沢「なるほど、そっちはニュースになってなかったな」

76: 2020/02/03(月) 13:07:09.89 ID:vzgDtmdB.net
相沢「同時にスクールアイドルが3人心臓麻痺。いや、他にもいるのかもしれんが、把握できただけで3人か」

井出「松田、この2グループに接点はあるのか?」

松田「仲良くやってるみたいですよ。この間も合同ライブをしてましたし」

相沢「交流があるのか…ふむ」

相沢「殺人ノートを持つものを新キラと仮称するとして、新キラの狙いはまだ読めんな。スクールアイドルそのものを狙ったのなら、メンバーの一部だけを頃すのはおかしいし、単に嫌いな子を頃すにしても、同時に心臓麻痺は杜撰すぎる」

模木「とにかく自分は被害者の交友関係について調べてみます」

井出「俺も聞き込みに行ってくるよ」

相沢「相手は目を持っているかもしれん。細心の注意を払え」

81: 2020/02/03(月) 23:04:47.44 ID:vzgDtmdB.net
---次の日---

璃奈「みんな、こんにちは」

かすみ「お疲れ…ってリナ子!璃奈ちゃんボードはどうしたの?!」

璃奈「璃奈ちゃんボードは…やめる… 今日はこの後お葬式だし…」

しずく「そうか…そうだよね」

璃奈(あんな危険なノート、もう学校に持って来れないし、別のノートを使う気にもなれない…)

せつ菜「全員揃いましたね。それじゃあお葬式に行きましょうか。まずは希さんのお宅へ…」

あなた「行こうか…」

歩き出す10人。最後尾を歩く璃奈

璃奈(どんな顔してお葬式に出ればいいんだろう…)

バサバサ

リューク「クックック 氏んだ原因が自分にある葬式に参加するのはどんな気持ちだ?」

璃奈「リューク!!なんでここに?」

リューク「俺はノートの所有者についてなきゃいけないんでな。心配しなくても、俺の声も姿もノート所有者のお前にしか見えないから安心しろ」

83: 2020/02/03(月) 23:10:22.22 ID:vzgDtmdB.net
璃奈「そう、ならいいけど」

リューク「ノート、家に放ったらかしでいいのか?」

璃奈「大丈夫…だと思う…」

リューク「クックック あ!」

璃奈「どうしたの?」

リューク「そういえば、ノートに触った人間には俺の姿が見えるんだったな…」

璃奈「えぇ!じゃあかすみちゃんが振り返ったらダメ!どっか行って、早く」

リューク「お、おう。なるべく離れてるよ」

かすみ「ねぇリナ子!」くるっ

璃奈「な……何?」

かすみ「どうしたの?慌てて」

璃奈「な…なんでもない」

リューク「ふぅ、危ない危ない」

85: 2020/02/03(月) 23:27:50.07 ID:vzgDtmdB.net
---沼津---

井出「さて、沼津に来たはいいがどう聞き込みするか?」

松田「やっぱりAqoursメンバーに聞くのが1番早いんじゃないスか?」

井出「バカっ!お前それは直球すぎるだろ!Aqoursメンバーの中に新キラがいる可能性だってあるんだぞ」

松田「いやいや井出さん、それは無いっすよ!」

井出「なんでそう言い切れるんだ?」

松田「だってAqours9人はみんな仲良しで固い友情で結ばれてるんですよ!メンバーを頃すなんて絶対ありえません!」

井出「あのなぁ…お前、そんな根拠で…」

松田「それに相沢さんは新キラは目を持ってる可能性があるって言ってましたけど、僕はその可能性は低いと思いますね」

井出「なんでだ?」

松田「スクールアイドルって殆どの子が本名顔出しで活動してますから、スクールアイドルだけを狙う新キラなら目の必要性は低いと思うんです」

井出「確かにそれはそうだな…しかし今のご時世にしては危機管理の無い活動だな、スクールアイドルとは」

松田「さらに、スクールアイドル絡みのイザコザが原因なら、新キラもやっぱり女子高生の可能性は高いと思うんです。人生まだまだ長い女子高生にとって、残りの寿命の半分って相当リスキーですよ」

井出「しかし弥 海砂だって若くして目の取引してたじゃないか」

松田「それはミサミサがキラの狂信者だったからですよ!」

86: 2020/02/03(月) 23:36:20.29 ID:vzgDtmdB.net
松田「とにかく、仮にAqoursメンバーの中に新キラがいたとしても、偽名さえ名乗っておけば大丈夫だと思います」

井出「……松田に説得されたようでシャクだが、確かにそうだな。よし、丁度葬式をやってるはずだ。聞き込みに行くか」


---火葬場---

千歌「果南ちゃん!!果南ちゃーーん!!」(号泣)

鞠莉「嫌よ、果南を燃やすなんて絶対嫌ぁぁぁーー!!」

ダイヤ「鞠莉さん…棺を離して…離さないと…」

鞠莉「嫌よぉぉぉ!!!」

ルビィ「うぇーーーーん、うぇーーーん」


松田「見てられないスッね…」

井出「聞き込みは式が終わるまで待つか」

101: 2020/02/05(水) 00:12:23 ID:NZIdblSV.net
松田「すみません。ちょっとよろしいですか?」

伊出「我々こういうものでして」

ダイヤ「刑事さん…ですの?」

梨子「刑事さんがどうして?果南ちゃんは病気ですけど」

伊出「持病のない方が突然亡くなったりした時は、一応警察が捜査することになっていてね。なに、少しお聞きしたいことがあるだけですよ」

曜「お葬式終わったばっかりですよ…」

松田「ごめんね。すぐ終わるからさ」

伊出「亡くなった松浦さんだけど、同じ日に亡くなったμ'sの高坂さんと東條さんとは親しかったのかな?」

善子「特別親しいっていうか…まぁグループ同士みんな仲いいわよねぇ。特にその中でも抜きん出て親しい組み合わせってわけじゃないけど…」

伊出「そうか。以前μ'sとは合同ライブをしているんだったね。今後もそんな予定はあったのかな?」

鞠莉「何…とても病氏の捜査とは思えないわ。何か疑ってるの?」

松田「い、いや。別に…」

102: 2020/02/05(水) 00:25:36.96 ID:NZIdblSV.net
花丸「もしかして…キラずら?」

千歌「キラ…キラってあの教科書にのってる?戦争とか犯罪を減らしたって人? それくらいしか知らないけど…」

ルビィ「なんでそんな人が関係あるの?」

花丸「マル、キラ事件に関する本を読んだことがあるんだ。それで…同時に心臓麻痺といえばキラなんじゃないかって…」

松田「その年でそこまで知ってるなんて詳しいね…」

鞠莉「キラなの!果南を頃したのって!キラって奴なの!」

伊出「あ、いや。まだそうと決まったわけでは…」

鞠莉「果南を…果南を返してよ……」

ダイヤ「鞠莉さん……」

伊出「それで、さっきの質問に話を戻したいんだが…」

曜「あ、はい。今は合同ライブじゃなくって、虹ヶ咲学園の子たちと一緒にスクールアイドルフェスティバルを計画していて…」

梨子「本当なら明日は果南ちゃんと鞠莉ちゃんの二人は打ち合わせで虹ヶ咲学園に行く予定だったのよね」

松田「虹ヶ咲学園…あぁ最近人気が出てきた同好会のある学校か」

伊出「詳しいな、お前」

103: 2020/02/05(水) 00:41:06.14 ID:NZIdblSV.net
プルルルルル

模木「次長、大変です!!」

相沢「どうした、模木。お前は東條希の葬儀場でμ'sメンバーに聞き込みの予定だったな?」

模木「そのつもりで、東條宅から少し離れた場所から様子を見ていたんですが……いるんですよ」

相沢「何がだ?」

模木「死神です。死神リュークです」

相沢「な、なに?見えるのか死神が!」

模木「はい、遥か上空にですが…たしかに東條宅の上を死神リュークが飛んでいます… 私もたまたま上を見上げたから気がつきましたが、気付けたのは幸運でした」

相沢「これで死神リュークが新たなノートを持ち込んだことは確定したな。我々は…以前リュークが持ち込んだノートに触れているからリュークの姿が見えるということなのか…?」

模木「次長…どうすれば…」

相沢「リュークは模木に気付いているのか」

模木「いえ、あまり下は見ていませんね。ぷかぷか浮いて退屈そうにしています」

相沢「リュークは誰に取り憑いている?特定できそうか?」

模木「いえ、それが…葬儀の参列者の数が尋常ではありません。敷地内に入れず公道まで列ができている状態でして… 地域住民、学校生徒、全国から集まったμ'sのファン…」

相沢「特定は困難か…」

105: 2020/02/05(水) 02:08:54.57 ID:NZIdblSV.net
相沢「とにかく、リュークから目を離すな!死神が見えるのは我々だけだ!俺もすぐ現場に向かうからそれまで一人で見張っていてくれ」

模木「了解しました」




あなた「絵里さん、にこさん、それに真姫ちゃん…」

絵里「あ…みんな来てくれたのね。ありがとう、今お茶でも…」

ふらっ

にこ「ああ、ちょっと、ダメよあんたは座ってなさい。ろくに寝れてないんでしょ!」

絵里「ごめんなさい…」

真姫「みんな来てくれてありがとう。お線香あげてくれたのね…」

愛「う、うん…」

せつ菜「あの、この度は本当にご愁傷様で…」

真姫「畏まらなくていいわよ。ホント、いきなりでビックリよね…」

彼方「真姫ちゃん…」

真姫「この後穂乃果の方にも行ってくれるの?」

エマ「もちろんだよ…」

真姫「そう、よろしくね。そっちにはことり達がいるから。私たちはいいのよ。せいぜい一年そこらの付き合いなんだから…でもことりと海未は…幼なじみで……きっと私らの何倍も辛くて……うぅ…」

果林「そんなことないわよ真姫ちゃん。悲しいのはみんな同じよ。差なんて無いわ…」

真姫「うぅ……うぇぇぇん」

璃奈「……………」

112: 2020/02/06(木) 00:31:59.93 ID:NNSF4ilv.net
あなた「それじゃそろそろ、行こうか」

歩夢「そうだね。行こう…」

絵里「来てくれてありがとうね…」

リューク「お、出発か」 バサバサッ



模木(!! リュークが動く! どうする?死神から目を離さないべきか? 式場から出ていく者を調べるべきか)

模木(ダメだ。相変わらず入り口は人の山。それもほとんど女子高生!)

模木(やはりリュークか!)


リューク「そういや、お供えにリンゴあるはずだな。……もうかすみは式場の外に出たし、ちょっとぐらいいいだろ」


模木(?? リュークが式場に引き返した? そして天井を擦り抜け中に… これでは中に入らなければリュークの様子がわからない… どうすれば…)

113: 2020/02/06(木) 00:36:50.19 ID:NNSF4ilv.net
璃奈(あれ?リュークがいない……)

愛「リナリーどうしたの?ぼーっと空見て」

璃奈「な、何でもない…」

せつ菜「歩いてもそんなに距離はないはずです。急ぎましょう!穂乃果さんのお葬式が終わってしまいます…」

璃奈「う、うん」



模木「駄目だ。中に踏み込んでみたものの、もうリュークはいない。壁や床を擦り抜けて移動したのか?完全に見失ってしまった… すみません、次長…」

114: 2020/02/06(木) 00:46:29.50 ID:NNSF4ilv.net
---夜 璃奈の部屋---

璃奈「ことりさんと海未さん、辛そうで見てられなかった」

リューク「なぁ…お前、もうノートは使わないのか?」

璃奈「使わない!こんなノート…いらない」

リューク「なら他の奴に渡せばいいだろう。ずっと使わない奴に持っていられても退屈で困るんだがなぁ」

璃奈「それは駄目…渡した人がノートを悪いことに使うかもしれない… ねぇこのノート燃やしたりしてもいいの?」

リューク「その時は所有権を失った時と同じだ。ノートに関する記憶が消えて、俺も見えなくなる」

璃奈「それ、かすみちゃんは?」

リューク「ん?かすみがなんだ?」

璃奈「ノートを燃やしたら、かすみちゃんも記憶がなくなって死神が見えなくなる?」

リューク「いや、所有権を得ていない人間は関係なく見え続けるな…」

璃奈「そう…それじゃ駄目…」

リューク「何考えてるんだ?」

115: 2020/02/06(木) 00:56:04.36 ID:NNSF4ilv.net
璃奈「………」

リューク「そうか、わかったぜ。お前、かすみが今後デスノートの存在を知った時のことを考えているな」

璃奈「……うん」

リューク「例えこのノートを燃やして処分したとしても、また俺が次に人間界へ新しいノートを持ち込まないとも限らない。そう思ってるんだろう?」

璃奈「持ち込まない?」

リューク「クックックッ いや持ち込むかもな」

璃奈「そうなった時、今度はデスノートが公の存在になるかもしれない… そしたらかすみちゃんは…」

リューク「自分が名前を書き込んで三人頃しちまったことに気づくかもな。なにせ何故か自分には死神が見えるんだから  クックックッ」

璃奈「そうならないように、かすみちゃんの記憶も消したい…」

117: 2020/02/06(木) 01:02:19.45 ID:NNSF4ilv.net
リューク「難しいな。まずはお前が所有権を放棄して所有権をかすみに移す。そのあとかすみが所有権を放棄すればノートに関する記憶も消え、俺のことも見えなくなる」

璃奈「でもそれだと私の記憶も消えてるから、結果がわからない…」

リューク「うーん……あ、ライト…じゃない!前のノートの所有者が使ってた手口なんだがな。ノートのページを破って肌身離さず持っていればその間は所有権を手放しても記憶を維持できるぞ」

璃奈「それだ!」

119: 2020/02/06(木) 01:18:19.91 ID:NNSF4ilv.net
---警察 次長室---

相沢「みんな、ご苦労だった」

松田「沼津まで日帰りは疲れるッスね…」

相沢「まず模木が死神リュークを目撃した!」

伊出「何?死神?」

松田「マジッスか!模木さん!」

模木「はい。残念ながら誰に取り憑いているのか特定までは出来ませんでしたが、東條希葬儀の参列者の中にリュークからノートを得た人間がいることは間違いありません」

相沢「参列者のリストは既に手に入れている。あとで分析するが大半が女子高生で全国から集まっている。なかなかの数だ」

松田「ちくしょう!新キラの野郎!!のんたんを頃しておいてのうのうと葬儀に参列するだなんて、許せませんよ!」

相沢「次にμ'sとAqoursの接点についてだが…」

松田「はい!μ'sとAqoursは最近では他に虹ヶ咲学園というお台場にある高校のスクールアイドル同好会とも組んで、スクールアイドルの文化祭のようなイベントを計画していました」

120: 2020/02/06(木) 01:35:55.38 ID:NNSF4ilv.net
相沢「そうだ。その虹ヶ咲という学校…沼津にいる松田たちから連絡を受けて今まで調べていたんだが、そうしたら…」

松田「なんです?」

相沢「3人が氏んだ日の深夜、虹ヶ咲の生徒会長 三船栞子も自宅で氏んでいた。心臓麻痺だ」

伊出「生徒会長が心臓麻痺… その生徒会長というのはスクールアイドルでは…」

相沢「スクールアイドル同好会には所属していないそうだ」

模木「スクールアイドル以外にも犠牲者が…」

相沢「その生徒会長は最近選挙に勝ち、新たに就任したばかりだそうだ。しかも、スクールアイドル同好会を解散に追い込もうとしていたらしい」

松田「つまり、スクールアイドル同好会からすれば邪魔な存在だったってワケッスね!」

相沢「うむ… それでな、一人気になる部員がいるんだが」

松田「誰なんです?」

モニターに虹ヶ咲9人を映して

相沢「虹ヶ咲学園の生徒名簿と照らし合わせても、この優木せつ菜という人物は学園に在籍していないんだ」

伊出「名前が名簿にない…?偽名で活動しているのか?」

相沢「しかもこの顔、似てると思わないか…この氏んだ三船栞子に選挙で負け生徒会長の座を引き下ろされた、前生徒会長の中川菜々に…!」

松田「似てる…なんてもんじゃない同一人物ですよ!これは!」

127: 2020/02/06(木) 20:12:42.64 ID:NNSF4ilv.net
松田「新生徒会長である三船栞子に、生徒会長の座も、スクールアイドルとしての地位も奪われようとしていた、この優木せつ菜こそ新キラで間違いないですよ!」

伊出「確かに動機の面では1番怪しいが…」

相沢「あくまでもまだ状況証拠だ。三船栞子頃しの動機というなら、同好会メンバーならだれでも当てはまる」

松田「そっかあ…」

相沢「模木、虹ヶ咲メンバーは東條希の葬儀には参列しているか?」

模木「確認します………あ、していますね。リストに名前があります。同好会10人分!」

相沢「来ていたか… ますます怪しいな…」

松田「やっぱり決まりですよ、決まり!少なくとも虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の誰かがノート所有者です」

相沢「うむ……」

松田「案外、ネットに上がってる動画にリュークが映ってたりして… 見てみます? トキランの動画でいいか…ポチッと」

128: 2020/02/06(木) 20:22:09.66 ID:NNSF4ilv.net
伊出「ほう…素人集団にしてはしっかりしたパフォーマンスじゃないか」

松田「そりゃ今急上昇中のグループですからね!スクールアイドルはレベル高いんスよ!遊びじゃないんですから」

伊出「お前……」

模木「顔を隠したメンバーがいますが…」

相沢「…か、かなり個性的な子もいるようだな…」

松田「ははは…この子はえーっと…天王寺璃奈ちゃんッスね。人とコミュニケーションを取るのが苦手で、ダンス中は顔をLEDパネルで覆ってるらしいです」

伊出「こんなんで前が見えるのか…?」

松田「あ、曲が終わってここからはPVのメイキングっスね。校内の様子もわかるかもしれません」


歩夢「動画をご覧の皆さんこんにちは」

せつ菜「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会です!」

かすみ「これから、かすみんたちの学校を紹介しちゃいま~す!」

璃奈「璃奈ちゃんボード ファイト」



模木「……!?次長!これは…」

相沢「ノート…」

129: 2020/02/06(木) 20:25:22.82 ID:NNSF4ilv.net
松田「まさか、これが殺人ノートだったりして…」

伊出「あっはっはっは まさかそれはないだろう」

相沢「いきなりノートを出されて、虚を疲れたが、いくらなんでも殺人ノートではないだろう」

模木「こんな使い方をするはずありませんよ」


あっはっはっはっは

132: 2020/02/06(木) 20:32:05.17 ID:NNSF4ilv.net
---次の日---

璃奈「かすみちゃん、話があるの」

かすみ「何?リナ子…」

璃奈「10分後に理科室まで来て欲しい。そこで待ってる」

かすみ「いいけど…どうしたの?」

璃奈「来てくれたらわかる。それじゃ…」

かすみ「あ、ちょっと! 行っちゃった…」


---理科室---

ビリビリ

璃奈「よし、1ページ破っておいて…これにカキカキと…」

リューク「いいか、所有権を手放したあと、かすみが所有権を得るまでの間はそのページに触っちゃダメだぞ。また所有権がお前に戻っちまうからな」

璃奈「わかってる。じゃリューク。私は一部屋隣の教室で待機するから合図して!」

リューク「わかった。俺も壁に隠れて見つからないように監視すればいいんだな」

133: 2020/02/06(木) 20:40:00.76 ID:NNSF4ilv.net
ガラガラ

かすみ「リナ子ー!いるのー?」

かすみ「誰もいない…リナ子のやつ!わざわざ何なの?」

机の上に置いてあるノートを見つける

かすみ「あれ、これ璃奈ちゃんボード?」

リューク「かすみが手に取った!今だ!」

璃奈「ノートの所有権を放棄する」

リューク「よし、わかった」

かすみ「いっぱい顔書いてるなぁ~ あれ、これ…あの時のメモだ。そういえば時間的に先輩たちが亡くなったのはあの電話の直後だったんだよね… ここに名前が載ってる人ばっかり…え……?」


璃奈「あれ?私何してたんだっけ? あれ?ナニコレ」

目の前の机にノートが1ページ置かれている」

【璃奈、これを持て】

璃奈「持てって書いてある……あ!! 記憶が戻った」

134: 2020/02/06(木) 20:49:49.85 ID:NNSF4ilv.net
かすみ「私が正しく名前を書いた人だけが亡くなってる…どういう…」

リューク「クックックッ…」

かすみ「キャーーー、な、なに!なんですか?」

リューク「そう慌てるな、俺は死神のリュークだ」

かすみ「し、死神…」

リューク「だいたい察しはついてるんだろ、そのノートがどういうものか…」

かすみ「な、名前を書き込まれたら氏んじゃう…?」

リューク「クックックッ 正解だ!」

かすみ「じゃ、じゃあ3人の先輩が氏んじゃったのは……氏んじゃったのは…かすみんが…」

リューク「お前が名前を書いたからだ」

かすみ「…………!!??」

リューク「だが安心しろ…綺麗さっぱりそのことは忘れられる」

かすみ「??」

リューク「ノートの所有権を放棄すればいい。そうすればノートに関することは全部忘れられる。名前を書き込んだことも、罪悪感も何もかも消える。」

かすみ「うぅ……(涙)」

リューク「さあ、どうする? クックックッ」

135: 2020/02/06(木) 20:58:33.86 ID:NNSF4ilv.net
璃奈「静かになった…終わったのかな…」

璃奈「もう入っていっても…大丈夫?」

ガラガラ

リューク「おう、璃奈。終わったぜ」

璃奈「リューク…かすみちゃんは……え?」

リューク「なんでわざわざこんなことをするのか俺にはよくわからないな… クックックッ」

璃奈「か、かすみちゃん… かすみちゃんしっかりして! 何があったのリューク?!」

リューク「ノートの所有権を放棄すれば全て忘れられると説明したんだがな……かすみの奴、泣き叫びながら自分の名前をノートに書き込んじまった」

璃奈「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!!」

璃奈「なんで…どうして……!!!こんなつもりじゃ…!!!かすみちゃん… かすみちゃーーん!!」

リューク「クックックッ やっぱ人間って面白っ!」

159: 2020/02/09(日) 01:47:43.52 ID:/wK7n5KN.net
璃奈「かすみちゃん… かすみちゃん…ごめんなさい… ごめんなさい…」

リューク「クックックッ いつまで氏体を抱きしめてるつもりだ?璃奈」

璃奈「ごめんなさい…ごめんなさい…」

コツコツ

璃奈「!?だ、誰か来る…!?」

リューク「隠れなきゃマズイんじゃないのか?」

璃奈「うんしょ、うんしょ…」

かすみの遺体を長机の下に押し込み自分も机の下に隠れる璃奈

せつ菜「璃奈さん!!部活に遅れますよ!!!って…おかしいですね!入っていくのが見えたんですが!!」

璃奈「せつ菜ちゃん…」(小声)

せつ菜「おや?これは… 璃奈ちゃんボードじゃないですか!」

璃奈「あっ!…」(小声)

リューク「起きっぱなしだったな… クックックッ」(小声)

璃奈「リュークも机の下に隠れててよ」(小声)

リューク「へいへい」(小声)

161: 2020/02/09(日) 01:53:57.65 ID:/wK7n5KN.net
せつ菜「やっぱり璃奈ちゃんボードですね。璃奈さん、昨日から使わなくなったのに… 置き忘れですかね…」

ノートを手に持ち

せつ菜「よし、私が預かっておきましょう!!」

スタスタ 部屋を出る



璃奈「あ……持っていっちゃった…」

リューク「ヤバイんじゃないのか…」

璃奈「………ん。あれ?リューク、せつ菜さんについていかなくていいの?」

リューク「ん、ああ。かすみが氏んだ瞬間。ノートを1ページ持っていたお前に所有権が移ったからな。今所有権があるのは璃奈、お前だ」

璃奈「じゃあ、せつ菜さんにはまたリュークが…」

リューク「見えるってことだな。しかも所有権は無い」

璃奈「振り出しに戻っちゃった…」

リューク「クックックッ」

162: 2020/02/09(日) 02:00:59.50 ID:/wK7n5KN.net
リューク「どうする?せつ菜を追わなくていいのか…?」

璃奈「追わなきゃ、でも…」

机の下のかすみを見る

リューク「氏んじまったモンはしょうがないだろうや

璃奈「ごめんね、かすみちゃん」

璃奈も部屋を出る



---生徒会長室---

せつ菜「また暫定的に生徒会長になってしまいました… 少し仕事を片付けてから部室に行きましょうかね!!」

ペラペラ

せつ菜「しかし璃奈さんは絵が上手いですねー!」

ペラペラ

せつ菜「ん?このページだけ、絵じゃなく名前が書いてありますね。5人の名前と… 下の方に三船さん 次のページには大っきくかすみさんの名前が…」

せつ菜「メモか何かに使ったんですね!!!」

164: 2020/02/09(日) 02:06:54 ID:/wK7n5KN.net
せつ菜「あれ、この名前……」

せつ菜「絵理さんと鞠莉さんの名前が間違ってますね!!!」

せつ菜「このメモを元にして手紙等を間違えたら大変です!訂正しておきましょう!」

綾瀬絵理 小原マリ を二重線で消す

絢瀬絵里 小原鞠莉  カキカキ


せつ菜「これでよしと!」

171: 2020/02/09(日) 02:21:12 ID:/wK7n5KN.net
せつ菜「んーー。やっぱり……」

せつ菜「一応全員分書いておいてあげましょうか!!間違いがあってはいけませんし!!」

南ことり
園田海未
星空凛
西木野真姫
小泉花陽
矢澤にこ

高海千歌
桜内梨子
黒澤ダイヤ
渡辺曜
津島善… カキカキ

バタン

璃奈「はぁはぁはぁ、やめてーー!!!」

せつ菜「璃奈さん!どうしたんですか?」

璃奈「はぁ、はぁ、はぁ」

ノートをぶんどる

璃奈「あぁ……そんな……」

せつ菜「???」

178: 2020/02/09(日) 02:30:23 ID:/wK7n5KN.net
璃奈「リューク、今すぐ名前を消しても…」

リューク「一度書き込まれた名前は消そうが何しようが無駄だな」

せつ菜「うわ!!!!なんですか!この黒い人……コスプレですね!!凄いクオリティです!!」

璃奈「せめてまだ40秒経ってない人だけでも…」


桜内梨子 安楽氏
黒澤ダイヤ 安楽氏
渡辺曜 安楽氏   カキカキ
津島善


璃奈「意味ある…?」

リューク「ああ、後から氏因を書き加えても氏ぬ前なら大丈夫なはずだ」

せつ菜「誰なんですか…このコスプレ……」

璃奈「せつ菜さん…」

184: 2020/02/09(日) 02:44:37.90 ID:/wK7n5KN.net
せつ菜「何というアニメのコスプレなんですかー?」

リューク「い、いや俺は…」

璃奈(みんなが氏んだこと。氏んだのがせつ菜さんがノートに書いた名前と一致すること。せつ菜さんもいずれ気づく…そうなったら)

カキカキ

璃奈「………ごめんね、せつ菜さん」

せつ菜「なんですか?璃奈さん?」

璃奈「リューク、氏因を書いたらどれだけ時間があるの?」

リューク「あ?氏因を書いたら、そのあと6分40秒の詳しい氏の状況を書く時間が与えられる」

璃奈「そう……」

せつ菜「なんですかー?何の話ですか?」

せつ菜に抱きつく

せつ菜「うわ、なんですか?璃奈さん…」

璃奈「せつ菜さん…うぅ…うぅ……(泣)」

せつ菜「璃奈さん…どうしたんですか?……最近人が氏にすぎですよね…でも大丈夫ですよ。虹ヶ咲は9人…いや部長も入れて10人。絶対なにがあっても一緒です!」

璃奈「うぅ……ごめんね…ごめんね…」

せつ菜「泣き止んでください、璃奈さん。もう何分も…」

ドサッ

机に突っ伏して倒れるせつ菜


中川菜々 安楽氏



璃奈「ごめんね…せつ菜さん。でもこうするしか…」(泣)

リューク「クックックッ」

205: 2020/02/10(月) 00:59:40.77 ID:p99zfI7x.net
リューク「しかし璃奈、お前もなかなかやるじゃないか」

璃奈「え?」

リューク「このまませつ菜を生かしていたら、デスノートを持っていたことがバレるからな」

璃奈「違うよリューク…せつ菜さんを頃したのは…そんな理由じゃない…」

リューク「じゃなんだ?」

璃奈「せつ菜さんは、たとえ知らなかったとはいえ、自分がこんなに多くの人を頃してしまったってわかったら……きっと耐えられない…」

リューク「また所有権を渡して、ノートの記憶を消してやれば良かったじゃないか」

璃奈「それも無理。かすみちゃんでも上手くいかなかったけど、せつ菜さんはかすみちゃん以上に正義感が強い…多分… きっと自分が記憶を無くしておしまい、なんてことで納得するとは思えない」

リューク「ほぉ~なるほどな」

璃奈「だから…真相を知る前に……せめて苦しまないように」

リューク「仲間を想うが故に頃すか。初めて見るノート使い方だな クックックッ」

206: 2020/02/10(月) 01:04:28.71 ID:p99zfI7x.net
璃奈「ごめんね、せつ菜さん……」

リューク「それで、これからどうするんだ?」

璃奈「決めたよリューク。今すぐ家に帰って、ノートを燃やす」

リューク「燃やしちまうのか…そいつは残念だが、まぁ自分のノートをどうしようがお前の勝手だ。好きにしろ」

璃奈「燃やしたら記憶は無くなっちゃうんだよね…」

リューク「そうだな、元の平穏な暮らしに戻れ」

璃奈「…………」

リューク(もっとも、もうニアや警察の捜査が迫ってるかもしれんがな)

226: 2020/02/13(Thu) 01:16:04 ID:3IeWdTQU.net
---1日後---

相沢「大変なことになってしまったな…」

模木「我々がもう少し早くキラに迫れていたら…残念です」

松田「μ'sが全滅…くそぉ!許せませんよ、キラの野郎」

伊出「しかし…キラの目的がさっぱりわからないな」

相沢「新キラは虹ヶ咲学園の誰かかと思われていたが、虹ヶ咲学園のスクールアイドルにも犠牲者がでた」

伊出「やはり、スクールアイドル皆頃しが目的なのか?しかしAqoursは三人生き残っているし、虹ヶ咲で氏んだのは二人だけ…」

松田「優木せつ菜も氏んじゃいましたしね…」

228: 2020/02/13(木) 01:30:20.87 ID:3IeWdTQU.net
プルルルル

松田「Lからです!」

ニア「Mr.相沢 日本警察のみなさん、久しぶりですね。Lです」

相沢「L、あなたもついに事件に気がついたようですね」

松田「流石にこれだけ氏んだら、アメリカでもわかりますか」

ニア「いえ、私も最初の犠牲者三人が出た時点で新たなノートが人間界に持ち込まれたことには気付いていましたよ」

伊出「そうなのか?」

ニア「えぇ、世界中のどこでも、心臓麻痺で複数人が同時に氏ぬことがあれば情報が私の所へ届くように手配していましたから」

模木「さすがLですね…」

松田「だったらなんで今まで行動してなかったんだ!」

ニア「実は…今回の一連の騒動を私は事件だとは思っておらず、興味もありませんでした。 あえてキラという呼称は使わずノート所有者と表現しますが… 」

相沢「キラとは呼ばない…」

ニア「そうです。キラとは殺人ノートを使い社会に影響を与えようとする人物、およびその信奉者、模倣犯。いずれにせよ、明確な意思が存在します。ですが今回の一件ではその意思を感じない」

相沢「それでノート所有者と…」

ニア「そうですね」

230: 2020/02/13(木) 01:50:31.35 ID:3IeWdTQU.net
ニア「今回の件はノート所有者が引き起こした事故のようなもの。いずれ日本警察だけで解決するだろうと思っていました…昨日まではですが」

相沢「事故のようなものとは…いったい」

ニア「例えばですね。私利私欲のために殺人ノートを使おうとしたら、どのようにノートを使いますか?」

松田「どのように…って、やっぱりバレないように…」

ニア「殺人ノートの1番有用な点は氏因や氏の状況を操れる点です。普通、私利私欲や私怨でノートを使おうと思ったら事故氏や病氏を使い、誰の目にも不自然でないよう頃します。 同時に三人心臓麻痺はありえません」

相沢「それは私も違和感を覚えていた…」

ニア「故意に心臓麻痺を使うのは、キラを模倣するか、社会に何かを訴えたい場合のみです。そうではなくノートを使いたい場合、心臓麻痺だけは避けるでしょう。
無駄にキラと関連づけられてしまう。仮に社会ではなく身近なコミュニティ内での警告のつもりでも、やはり心臓麻痺は避けます」

伊出「だが実際に心臓麻痺で氏んでいる…」

ニア「だから事故なんです。頃すつもりではなかったはずの氏。ノートの持ち主は殺人ノートの効力を信じていないか知らないか、とにかく偶然名前が書かれてしまった。 
その夜もう一人女子高生が氏んでいるのは、ノート所有者がノートの効力を疑い身近な人間で試し書きをしたのでしょう」

松田「なるほど…それなら確かに筋は通る」

ニア「もともとノートの使い方は死神リュークが書き加えたものらしいですからね、今回持ち込まれたノートに使い方が書いているとも限らない」

模木「いえ、それが…今回の死神もリュークです」

ニア「死神を確認したんですか?」

模木「はい、この目で確認しました!」

231: 2020/02/13(木) 02:10:48.38 ID:3IeWdTQU.net
ニア「今回の死神もリューク… ただ、所有者はおそらく女子高生でしょうから英語が読めなかった可能性も十分にある」

松田「月くんみたいに頭のいい子ばかりじゃないっすからね…」

ニア「危険性はない所有者…だと思っていたんですがね。突然昨日の大量氏です。私はアメリカにいますので、詳しいお話を聞きたくてこうして日本警察に電話したわけです」

相沢「なるほど、そういうわけか」

ニア「なんでも、全員同時に氏んだわけではないそうですね?氏因も心臓麻痺だけではないそうですが」

模木「はい。μ'sは全員氏んでしまいましたから状況が不確かなのですが、こちらは全員心臓麻痺。少し変わっているのが沼津のAqoursです」

松田「当時、Aqours8人は淡島という島に建つホテルにいたそうなのですが…」

ニア「あのオハラグループの娘の家ですね」

松田「そうです。傷心の小原鞠莉を励ますためそこに集まっていたようなのですが、突然小原鞠莉が苦しみだし倒れました。
すぐ病院へ運ぶため、ホテルの従業員とAqoursメンバーが倒れた鞠莉を持ち上げようとした時、高海千歌も苦しみだし倒れました。二人をなんとかホテル外に運び出したところ…
千歌の氏から6~7分後に桜内梨子、黒澤ダイヤ、渡辺曜の3人もすっと倒れたそうです。この3人は全く苦しまなかったようですね」

伊出「以上の話はホテル従業員の証言だ。生き残ったAqours3人は、ちょっと話ができる状態じゃなかったんでな…」

ニア「なるほど、タイムラグが6~7分。これは氏因が書き込まれていますね…安楽氏でしょうか」

232: 2020/02/13(Thu) 02:20:31 ID:3IeWdTQU.net
相沢「次に虹ヶ咲だが… 生徒会長が氏に、暫定的に生徒会長に復権していた優木せつ菜、本名中川菜々が生徒会長室で氏んでいるのが発見された」

ニア「こちらは氏んだ状況の目撃者はいないのですね」

相沢「あぁ…司法解剖の結果、心臓に異常はみられなかった」

ニア「安楽氏…」

相沢「もう一人は中須かすみ。この子だけ少し氏に方がおかしい。氏因は心臓麻痺だが、理科室の机の下に遺体が押し込まれていた。明らかに氏後動かされている」

ニア「それは興味深いですね…」

相沢「我々は優木せつ菜が怪しいのではないかと思っていたんだが、Lはどう思う?」

ニア「私は、中須かすみの方が注目すべきだと思いますね。明らかにノート所有者と接触している」

ニア(中須かすみがノートの所有者だったが、何者かに奪われ殺されたのか? いや違うか…)

233: 2020/02/13(Thu) 02:29:26 ID:3IeWdTQU.net
ニア「まぁ何にせよ、死神がリュークというのならあまり難しく考えることはない。あなた方が虹ヶ咲学園を見張っていれば、いずれノート所有者に取り憑いているリュークが見つかるはずです。それでノート所有者は簡単に割り出せるでしょう」

松田「まぁ確かに…」

ニア「生き残ったスクールアイドルを個別に事情聴取して下さい。そんなに知能犯とも思えない、ボロを出すはずです」

相沢「うむ、やはりそれしかないか」

234: 2020/02/13(木) 02:42:38.65 ID:3IeWdTQU.net
ニア「おそらく、ノート所有者の特定は簡単でしょう。ですが…既に手遅れの可能性もある…」

松田「??」


---2日後 早朝---

相沢「天王寺璃奈さんだね?」

璃奈「そうですけど…」

模木「家宅捜索だ。失礼するよ」

璃奈「あ、ちょっと…何…?怖い…」

相沢「徹底的に探せ!」

伊出「リビング、何もありません」

松田「両親の寝室、怪しいものはないですね」

模木「天王寺璃奈の部屋…こちらもノートと言っても普通の学習ノートばかりですね…ゴミ箱のこれ以外は」

松田「これは、燃えかすですね。何かを燃やした…」

相沢「天王寺璃奈さん、これは何を燃やしたのかね?」

璃奈「え…知らない、そんなことしてない」

相沢「君の部屋のゴミ箱だぞ?」

璃奈「…し、知らない。なんで…?」

相沢「………」

松田「L、聴こえていますか? 天王寺璃奈の部屋からノートの燃えかすのようなものを発見。本人は知らないの一点張りです」

ニア「………やはり手遅れだったようですね。 死神はいますか?」

相沢「いや、事前の監視通り、やはり死神はいない」

ニア「そうですか。ご苦労様でした」

236: 2020/02/13(木) 02:58:22.41 ID:3IeWdTQU.net
---捜査本部---

ニア「結果は徒労でしたが、みなさんお疲れ様でした」

松田「徒労ということも無いんじゃないですか?天王寺璃奈の部屋から見つかった燃えかす。鑑識の結果、殺人ノートと同じ成分だそうです」

ニア「そうでしょうね。ノートを燃やし記憶を失ったのでしょう。死神も去り、名前の書かれたページも消失し、本人も覚えていない。これでは捜査は手遅れと言うほかありません」

伊出「せっかく生徒会長室のドアノブや中須かすみの服に付いた指紋から、ノート所有者を天王寺璃奈に断定できたというのに…ここまでか…」

松田「μ'sを頃した奴なんですよ!何とか罪に問えないんスかね!」

相沢「松田、天王寺璃奈にかかった容疑は優木せつ菜と中須かすみ殺害だけで、後は別人かもしれん。それももう今となっては立証不可能だろう…」

ニア「一応、燃やしたのはノートの一部で我々の目を誤魔化すフェイクの可能性もあります…まずないでしょうが。 1週間ほど監視を続け、死神と接触をしていなければ捜査を終了しても構わないでしょう」

相沢「残念だが、そうするしかないか…」

237: 2020/02/13(木) 03:04:53.63 ID:3IeWdTQU.net
---2週間後---

死神界

モブ死神「おい、リューク。死神大王(じじい)が呼んでるぜ」

リューク「あ、何だろうな?」

モブ死神「またノート落としたのか?」

リューク「いや、こないだ落としたノートは人間が燃やしちまったよ」


---数分後---

モブ死神「おい、リュークどうだった?」

リューク「いや、取り憑くべき人間がまだいるのに死神界に帰ってくるのは何事か!って怒られちまった…」

モブ死神「なんだお前、ノートほったらかして帰ってきてたのか?」

リューク「いや…?ノートは確かに俺の目の前で璃奈が燃やしたんだが… そのあと俺のことも見えなくなったみたいだから帰ってきたんだが…」

リューク「まさか…あいつ……」

239: 2020/02/13(木) 03:14:49.56 ID:3IeWdTQU.net
---天王寺家---

リューク「クックック おい、璃奈」

璃奈「リューク……戻ってきたんだ」

リューク「俺を騙すとはな… ノートを燃やしたように見えたが…いったい何をした…?」

璃奈「ノートを燃やす前に、ページの端っこをとっても小さくちぎって丸めて爪の間に入れてた」

リューク「なるほど…って、爪の間に隠すほどのノートなんか、誰の名前も書き込めないだろう。なんのためにそんなことした?」

璃奈「記憶を消さずにノートを処分するため…」

リューク「記憶を消したくないのか…なんでだ?」

璃奈「大勢氏んだ原因は私…そんな私が全部忘れてのうのうと生きるなんて…そんなのダメ…」

リューク「クックック 無表情だから騙されちまったぜ。
ページの切れ端とはいえノートはノート。所有権はまだ璃奈にあるってわけか。
人間が得た死神の目は、ノート所有者の寿命が見えないが、死神自身の死神の目にはノート所有者の寿命も見えて差がないのでな、所有権をまだ持ってることに気がつかなかったぜ」

璃奈「なんの話?」

リューク「いや、なんでもない」

リューク「しかしよく家宅捜索でみつからなかったな」

240: 2020/02/13(木) 03:24:43.19 ID:3IeWdTQU.net
璃奈「ページの切れ端は、勉強机の下に放っておいた。どこからどう見てもただの紙屑」

リューク「なるほどな。確かに捜査する側も、名前を書き込めるサイズのものしか探そうとは思わないわな。使えないデスノートを持っていても仕方ない。」

璃奈「リュークは10年くらい前のキラ事件の時に警察の人に見えるようになってるんでしょ? だからしばらく離れてもらった」

リューク「お前、捕まりたくはないのか」

璃奈「私が捕まったら、みんなの氏が同好会メンバーが原因だって知ったら、虹ヶ咲のみんながもっとショックを受けちゃう。それに、かすみちゃんが最初のきっかけだってみんな気づいちゃう…」

リューク「ほお、なるほどね」

リューク(なかなか頭が回るじゃないか璃奈。しかし困ったな。こいつはもうノートの所有権だけあってノートが使えない状態か…そんなこいつにずっと憑いてなきゃいけないのは退屈だぜ…)

リューク「ま、ここまでかな」

璃奈「なにするの?リューク」

リューク「悪く思うな、ノートを燃やしたお前が悪いんだぜ」

リューク、自分のノートを取り出す


天王寺璃奈 カキカキ

リューク「さよならだ。璃奈」

265: 2020/02/15(土) 00:35:00.42 ID:8H1jfkIb.net
璃奈「私の名前書いたの…?」

リューク「ああ、あと10秒ぐらいか…」

璃奈「………」

リューク「………ん?なんで氏なないんだ?」

璃奈「…………」

リューク「さてはお前、ノートを燃やす前に自分の名前を書き込んだな?」

璃奈「……うん」

リューク「何のためにそんなことをしたんだ?まだ生きてるってことは、わざわざ時間指定までして…。氏にたかったならその場で氏ねばよかっただろう」

璃奈「それだと私の手元にノートが残る。警察は私が犯人として公表するかもしれない…」

リューク「ああそうか、要するにお前は自分や、かすみや、せつ菜が原因だと虹ヶ咲の他のメンバーに知られたくないんだったな」

璃奈「そう…それで、ノートを燃やして記憶も無くしたふりをすればもう捜査はされないと思った… リュークも騙して帰ってもらった。そうしないと警察にリュークが見えちゃうから…」

リューク「確かに身内が原因だったと知ったらショックを受けるだろうが… だがお前が氏んでもショックだと思うぜ」

璃奈「それはそうだけど…でもさすがに私はもう生きていられない……」

268: 2020/02/15(土) 00:44:36.09 ID:8H1jfkIb.net
リューク「ノートになんて書き込んだんだ?」

璃奈「【天王寺璃奈 事故氏 3週間後の放課後、下校途中に氏亡】」

リューク「3週間というのは?」

璃奈「警察の捜査がそれくらいなら終わってるかもって… 事故氏にしたのは、なるべくノートが原因の氏だと思われたくなかったから…」

リューク「安楽氏と書けば楽だったのに… 自分を罰する意味もあるのか? まぁ3週間後に氏ねば、氏因はどうあれ警察やニアはノートによる氏だと疑うだろうが……そこまでだな。
どんなに疑っても偶然の事故氏である可能性は消せない。まぁ捜査は終わりだろう」

璃奈「多分そうなると思う…」

リューク「しかし3週間…21日後か…偶然だろうがラッキーだったな」

璃奈「何が…?」

リューク「デスノートで操れるのは23日までだ。それ以上先の日を設定していたら、その場で氏んでたぞ」

璃奈「そうだったの…?それは知らなかった…危ない…」

リューク「ま、ノートを使って散々検証しないと普通はわからないルールだ」

270: 2020/02/15(土) 00:48:51.80 ID:8H1jfkIb.net
リューク「一応言っておくが、ノートを燃やしたからといって書きこんだ内容は変わりないぞ」

璃奈「わかってる…」

リューク「なかなか肝が座っているじゃないか。最初に会った時とは見違えたぜ。もう2週間経ったから…あと1週間だぞ」

璃奈「それまでに、やらなきゃいけないことをやる!」

リューク「やらなきゃいけないこと?」

璃奈「うん!」

272: 2020/02/15(土) 00:59:29.27 ID:8H1jfkIb.net
---次の日---

璃奈「みんな、今日こそ練習を再開したいと思うんだけど…」

あなた「璃奈ちゃん…1週間前にも言ったけど、まだ早いんじゃないかな… みんな部室には自然と集まっちゃうけど…気持ちの整理が…」

璃奈「部長がそんなことでどうするの!」

歩夢「璃奈ちゃん…」

璃奈「部長が来る前からここを一人で守ってたのはだれ? かすみちゃんだよね… かすみちゃんは確かに氏んじゃったけど… かすみちゃんにとって1番嫌なのはスクールアイドル同好会が無くなっちゃうことだと思う」

果林「そうね…璃奈ちゃんの言う通りかもしれないわね…」

愛「かすみんとせっつー、二人ともスクールアイドルが大好きだったもんね…」

しずく「確かに、あの二人ならきっとどんなことがあってもスクールアイドルを辞めたりしませんね」

あなた「うん…そうだね。確かにそうだよ…」

エマ「天国の二人に届くように頑張らなくちゃ!」

彼方「璃奈ちゃんに元気貰っちゃったな」

璃奈「みんな…!」

あなた「よし、早速練習再開だ!」

274: 2020/02/15(土) 01:10:16.69 ID:8H1jfkIb.net
リューク「やらなきゃいけないことってこれか…」

璃奈「うん、たとえ私が氏んでもみんなにはスクールアイドル続けて欲しい。誰かが続けようって言い出さなきゃ、多分自然消滅しちゃう…そんな気がして…」

リューク「やっぱりお前、自分の名前は書かない方がよかったんじゃないか?」

璃奈「そしたらリュークに殺されてた…」

リューク「あ、確かにそうだな クックック」


---数日後 天王寺宅---

璃奈「今日も練習疲れた」

リューク「毎日楽しそうじゃないか…わかってんのか。タイムリミットは…」

璃奈「わかってる。明日の放課後…」

プルルルルル

璃奈「誰だろう?番号が表示されない… もしもし…」

ニア「天王寺璃奈さんですね。はじめまして、Lです」

璃奈「L…あの世界的な名探偵の?」

リューク「何?ニア!?」

璃奈、リュークにシーーっと黙るよう促すジェスチャー

ニア「はい、そのLです。少しお話ししたいことがありお電話させていただきました」

璃奈(どうしよう…ごまかさなきゃ)

璃奈「Lさんが…なんですか?」

ニア「あなたが今でも記憶を保持している可能性は…かなり低いと思いますが、まぁ私の言っていることの意味がわからなければわからないで聞き流してください。すぐ済みますので…」

璃奈「は…はい…?」

276: 2020/02/15(土) 01:21:07.66 ID:8H1jfkIb.net
ニア「ノートは燃えてしまいましたので、誰が誰の氏にどうかかわったのかの詳細は流石に私にもわかりません。ですが、最終所有者のあなたが危険な人物ではないことはわかります。
おそらく最後に氏んだであろう者が安楽氏をしている。 逃れられぬ氏から、せめて苦しみだけでも救ったのでしょう。」

璃奈「何を言っているのかさっぱり…」

ニア「あなたはおそらく、人類史上ノートを自分のために使わず処分できた唯一の人間です。そのことに敬意を表し、一言だけ送らせて下さい。」

璃奈「………」

ニア「お疲れ様でした。」

璃奈「……!?」

ニア「もうすぐ23日経ちますからね…私の推測ではおそらく… いえ、これで失礼します」

ブチッ

璃奈「………見逃してくれたってこと…?」

リューク「何だったんだ…?」

277: 2020/02/15(土) 01:33:16.23 ID:8H1jfkIb.net
---次の日---

愛「りなりー今日も練習頑張ろうね!」

璃奈「うん…」

あなた「みんな集まったね。じゃあ練習始めようか」

璃奈「ちょっと待って!」

エマ「何?璃奈ちゃん」

璃奈「みんなこの1週間ですごく立ち直った、でも…でももしまた誰かいなくなっても…それでもまだスクールアイドルは続けるよね」

あなた「璃奈ちゃん、そんなこと考えちゃ…」

しずく「もちろんだよ!」

あなた「しずくちゃん…」

しずく「もちろん続けます。みなさんもそうですよね?」

彼方「うん、たとえ彼方ちゃん一人になったとしても、絶対やめない」

果林「そうね、その通りだわ」

歩夢「あなたもそう思うよね?」

あなた「え?う、うん。そうだね!何があっても絶対スクールアイドル同好会は不滅だよ!」

璃奈「みんな… よかった」

愛「あれ?りなりー、すごい可愛い笑顔!」

エマ「ホントだ!璃奈ちゃん笑えてる」

璃奈「え…あ、本当だ」

しずく「よかったね、璃奈さん」

璃奈「みんなありがとう。みんなに会えて良かった…」



リューク「今日の帰り道で氏ぬってのに…とてもそうは見えないな… まぁ最後に笑えて良かったじゃないか璃奈。
俺には理解できねーけど、ま、そういうとこがやっぱ人間って、面白!」



278: 2020/02/15(土) 01:33:46.45 ID:8H1jfkIb.net
ご愛読ありがとうございました

279: 2020/02/15(土) 01:35:18.61 ID:CzvQYhRR.net
お疲れ様

引用元: 璃奈「デスノート?直訳で死のノート…」