善子「梨子は何しに来たの？」

梨子「新学期も始まるし、文房具買い揃えに来たのよ」

善子「ここ文房具屋じゃないんだけど」

梨子「善子ちゃんが見えたから」

善子「…まあ、リトルデーモンとしてはいい心掛けなんじゃないの」

梨子「それはどうも」

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梨子「ノート、スタイルフィット、消しゴム…」

善子「雑巾買ったの？」

梨子「あ、そうだったわ。ありがとう」

善子「小学校じゃあるまいし、私立なんだから業者雇ってほしいわ…」

梨子「鞠莉さんに頼んでみる？」

善子「『これも青春の１ページよ！シャイニー!!』とか言いそう」

梨子「プール掃除もノリノリだったもんね」

梨子「…」

梨子「ねえ、最近新しくカフェできたでしょ？お会計が終わったら一緒にお茶しない？」

善子「あぁ2階のやつでしょ、いいわよ」

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「ご注文はお決まりでしょうか？」

梨子「今日のケーキとオレンジジュースで、善子ちゃんは？」

善子「私は、ティラミスとカプチーノで」

「ご注文は以上でしょうか…はい、かしこまりました。それではごゆっくり」

善子「それで、今日はどうしたの」

梨子「え？」

善子「何か思いついたからここに来たんじゃないの？」

梨子「善子ちゃんと雑談したかっただけよ？」

善子「…考察したかったの間違いでしょ」

梨子「そんなに考察したいのならいいけど、じゃあ今日のテーマは『渡辺曜という人の危うさ』でいこうか」

善子「したくないわよ！明日のバスどんな顔して乗ったらいいのよ!!」

「お待たせいたしました、こちらティラミスとカプチーノになります」


善子「そういえば、なんでメンバー全員の家調べてたの？」ﾊﾟｸｯ

梨子「好きな人を知るって大事なことじゃないかな」

善子「だからって友達の家特定する人はいないでしょ」

善子「好きな人のこと知りたいって言うなら千歌の家だけ知ってればいいじゃない」

梨子「そんなこと言ってるから、二次創作で童Ｏ曜ちゃんの舎弟にされるのよ。その人が逃げそうな所とかも知っておくべきよ」

善子「うわぁ…千歌も大変ね。隣家にストーカーがいるんだから」

梨子「監視カメラなんかは仕掛けてないんだから、むしろ『開けてー、窓開けてお話しよー』って毎晩言ってくる千歌ちゃんの方がストーカーよ」

善子「いや、その理屈はおかしい」

梨子「とにかく、夢を叶えたかったら思いつくこと全部やらないといけないと思うの」

善子「狙い定めたら逃がさないっていってもねぇ」

梨子「恋する乙女は大変なのよ」

善子「全国の乙女に謝りなさい」

梨子「善子ちゃんはそういう話ないの？」

善子「堕天使が人間風情に恋するわけないでしょ」

梨子「即答ね」

善子「じゃあ、今日は楽しかったよ、また明日」

梨子「ええ、また明日学校で」

善子「明日って入学式あったっけ？」

梨子「ないんじゃない？」

梨子「今思い出したけど、また2年生なのよね」

善子「いいじゃない、去年不登校だった分4月と5月は楽しむの！」

善子「ヨハネ、清明の浦の星女学院高校に降～臨！」ｷﾞﾗﾝｯ

梨子「はいはい」ｸｽｯ



ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ

梨子「あっ、バスが来ちゃってるから行くね、じゃあね」

善子「寝過ごすんじゃないわよー!!」

ﾖｼｺﾁｬﾝｼﾞｬﾅｲｶﾗﾀﾞｲｼﾞｮｰﾌﾞﾖｰ

善子「ちょっとそれどういう意味！」

善子「ふぅ」

善子「明日から学校なのよねー、今年はクラスどころか学年も変わらないけど」

善子「そういえば一昨年は落第したのよね」

善子「学年も堕天するなんてヨハネは生まれながらの堕天使なのね！」ｸｯｸｯｸｯｸ

善子「あーっはっはっは！あーはっはっはっはは!!」

バス内

梨子「うわっ」

梨子 (善子ちゃん独り言大きいなー、高い盗聴器って高い音もよく拾うからダメね)

梨子 (あっ家に着いたのかな？)

梨子 (文句も言わずに晩ご飯のお手伝いかー、いい子ね)

梨子 (家に帰ったら監視カメラも確認しないと…絶対かわいい)

梨子 (今日は直接話せて大収穫だったわね)

梨子 (情報集めも直にするのが１番早いってね)

梨子 (それにしても、善子ちゃんの無防備なこと。いつ誰に狙われて食べられてもおかしくないわよ)

梨子 (そんなことになる前に私が迎えに行ってあげなきゃ、だから…)


梨子「待っててね、My Target」

おわり