1: 2012/05/08(火) 12:08:59.47 ID:0ojZfhnU0
P「いおりん!いおりんはいるかい!?」

伊織「はいはい、ここにいるわよ。どうかしたの?」

P「あっ、いおりん!一緒にご飯食べよっ!」

伊織「ご飯?まぁ別にかまわないわよ。どこで食べるの?」

P「屋上!屋上行こうよっ!!」

伊織「はぁ?屋上ってあんた、今日雨じゃないの」

P「でも春の雨だよ!春雨だよ!おいしいよっ!!」

伊織「おいしくないっ!なに酸性雨食べようとしてんのよ、あんたはっ!!」

P「いおりんは屋上で食べるのいやなの?」

伊織「嫌に決まってるでしょ!なんで雨に打たれながら、ご飯食べなきゃいけないのよっ!!」

P「そんなこと言うなんて、いおりんのわがままっ!いけずっ!分からず屋っ!でこっぱちーっ!!」

伊織「す、好き勝手言いやがってコイツ……前歯全部折ってやるわよっ!?」
ぷちます!(12) (電撃コミックスEX)
5: 2012/05/08(火) 12:21:50.39 ID:0ojZfhnU0
P「ひ、ひどいっ!今からご飯を食べようって時に前歯全部折るなんて、そんなのってないよっ!!」

伊織「折られたくなかったら、その減らず口をなんとかしなさい!」

P「ま、まさかいおりんに減らず口って言われる日が来るなんて……」

伊織「ど、どういう意味よ?」

P「いおりんのほうが減らず口だよって意味だよっ!」

伊織「は、はっきり言いやがってコイツ……少しはオブラートに包みなさいよっ!」

P「い~お~り~ん~に~へ~ら~ず~ぐ~ち~って~」

伊織「それはビブラートよ、このバカっ!!」

6: 2012/05/08(火) 12:31:17.07 ID:0ojZfhnU0
P「ば、バカなんてひどい……」

伊織「あんなテンプレートなボケをかます、あんたが悪いんでしょうがっ!」

P「それでも言っていいことと悪いことがあるよっ!!」

伊織「バカにバカって言ってなにが悪いのよっ!?」

P「悪いよ。いおりんみたいに人にバカバカ言う人は、自分も他の人にバカって言われちゃうよ」

P「そうやってお互いに心を傷つけ合っちゃうんだよ。だからそんなこと言っちゃダメ」

P「それにそんなマイナスなことばっかり言っちゃうと、心までマイナスになっちゃうよ」

P「いおりんはとっても良い子だから、そんなマイナスな子になって欲しくないな」

P「だから、あんまり人にバカって言わないようにね?」

伊織「わ、分かったわよ……もう極力言わないようにするわ」

P「うんっ!偉いね、いおりんっ!!なでなでしてしんぜよう!」

伊織「そ、それはいいわよ別に……ていうか、なんで私が説教されてんのよっ!?」

10: 2012/05/08(火) 12:43:09.03 ID:0ojZfhnU0
伊織「もうやだ……コイツと話すとライブ以上に疲れる……」

P「そうだ、いおりん!ご飯食べよっ!!」

伊織「えっ、ご飯?……そうね、まだ結局食べてなかったし」

P「よしっ!それじゃあ早速屋上に行こーっ!!」

伊織「だから行かないって言ってるでしょ!?いい加減、屋上はあきらめなさいっ!!」

P「ぶーっ!じゃあもうここでいいよっ!いおりんったら、しかたないんだから!」

伊織「なによ、仕方ないって……で、なに食べるの?私、お弁当なんて持ってきてないわよ?」

P「そんなこともあろうかとっ!今日はPちゃんから揚げを作ってきましたーっ!!」

伊織「へぇー、美味しそうじゃない。ご飯は?」

P「いおりんごめんね!ご飯切らしてるんだっ!残念っ!!」

伊織「えっ?ご飯ないの?……だったら主食どうすんのよ?」

P「から揚げのおかずにから揚げを食べればいいんじゃないかなっ!?」

伊織「そんなのデブの食べ方じゃない!……でも、そうするしかなさそうね……」

11: 2012/05/08(火) 12:53:08.39 ID:0ojZfhnU0
P「から揚げおいしいねっ!」

伊織「そうね……あんたが料理出来るなんて驚いたわ」

P「好きだからねっ!それに料理ってアイドルのプロデュースと似てるからさっ!!」

伊織「そうなの?」

P「うんっ!亜美と真美の顔くらいそっくりだよっ!!」

伊織「それじゃあほとんど一緒じゃない!」

P「うんっ!もう同じと言ってもいいかもねっ!!」

伊織「あっ、ねぇ、料理とプロデュースが同じって言うなら、あんた料理上手いんだし、プロデュースも上手いの?」

P「えっ!?そ、それはどうなのかなー?あははー」

伊織「ちょっと!そこなんではぐらかすのよっ!嘘でもそうだって言うところでしょ!?」

15: 2012/05/08(火) 13:10:02.03 ID:0ojZfhnU0
貴音「なにやら面妖な香りがします……」

P「あっ、貴音!今日も面妖だねっ!!」

貴音「これはぷろでゅうさぁではございませんか。おはようございます」

P「うん、おはよう!どうかしたの?」

貴音「いえ、特に用事などはありません。わたくしはただ、このなんとも芳醇な香りに誘われて……」

P「芳醇な香り?なにそれ?」

伊織「これのことじゃないの?」

貴音「そのから揚げが……あの、わたくしもそのから揚げをいただいても……」

P「から揚げ食べたいの?それはいいけど……いおりんはもう大丈夫?」

伊織「いいわよ、私は。……ていうか、もう胸焼けがすごくて食べられそうにないわ……」

16: 2012/05/08(火) 13:23:57.31 ID:0ojZfhnU0
貴音「それでは、頂きます」

伊織「ってちょっと、鍋掴んでどうするつもり?」

貴音「こうするのですっ!はっ!」

P「わっ、すごいっ!!お鍋からそのままから揚げを流し込んでるっ!!」

伊織「どんな食べ方よ、それ!?味分かんの!?」

貴音「ふぅ……ごちそうさまでした」

P「わぁー……業務用のお鍋一杯だったから揚げが、もう一つも残ってないよ」

伊織「あんな食べ方したのに、なんでなんともないのよ……普通、喉にから揚げが詰まって氏ぬわよ……」

貴音「ぷろでゅさぁ、から揚げ、真、美味でございました」

P「うんっ、そう思ってくれたなら嬉しいよっ!ありがとうっ!!」

貴音「では……わたくしは二十郎へ行ってまいります。それではまた」

P・伊織「「えっ!?まだ食べるのっ!?」」

19: 2012/05/08(火) 13:35:54.49 ID:0ojZfhnU0
P「すごいね、貴音って……」

伊織「すごいというか、なんというか……アレはもうなんか違うわよ」

P「ちゃんとプロデュース出来るのかな……なんだかすごく不安だよ……」

伊織「あんなの見せられちゃあね……あんたの不安も分かる気がするわ……」

P「まぁなんとかなるかなっ!うんっ!!」

伊織「相変わらずやけにポジティブね……」

P「というか、いおりんどうかしたの?なんか元気ないよ?」

伊織「さっきのから揚げで胸焼けが……ついでに胃もたれも」

P「なんかいおりんおっさんみたいだねっ!」

伊織「だ、誰がおっさんよ、誰がっ!人よりちょっと胃腸が弱いだけなんだからねっ!!」

20: 2012/05/08(火) 13:45:45.92 ID:0ojZfhnU0
P「いおりん!いおりんはいるかい!?」

伊織「はいはい、ここにいるわよ。どうかしたの?」

P「今日一日いおりんのプロデュースをすることになったよっ!!」

伊織「えっ!?あ、あんたが私のプロデュースですって!?律子はどうしたのよっ!?」

P「なんか亜美とあーささんの仕事が大変で、いおりんにまで手が回らないんだって!」

P「だからこういうことになったの!よろしくねっ!!」

伊織「な、なによそれ……私に今日一日不安に悩まされろって言うの!?」

P「不安なんてしなくていいよっ!大船に乗った気持ちで大丈夫!!」

伊織「あんたがプロデュースとかそんなもん泥船じゃない!」

P「そんなことないもんっ!100人乗っても大丈夫だもんっ!」

伊織「それ物置でしょ!?なんでよりによってこんなやつに……」

P「他にプロデューサーいないしねっ!さぁ、いおりん!いい加減観念してプロデュースさせなさいっ!!」

伊織「今日は厄日だわ……あぁ、胃が痛い……」

22: 2012/05/08(火) 14:06:30.56 ID:0ojZfhnU0
P「さぁ、早速最初の仕事にレッツゴーだよっ!!」

伊織「今日の最初ってCDショップのイベントだっけ?」

P「うんっ、そうだねっ!なんだかドキドキしちゃうねっ!」

伊織「私はもう別の意味でドキドキしてるわよ……はぁ、ホントに大丈夫なのかしら……」

P「後悔先に立たずだよ!いおりん!」

伊織「なんで今それを言うのよ!?どういう意味か分かってるの!?」

P「うんっ、ちゃんと分かってるよ
!大丈夫大丈夫っ!!」

伊織「なんなのよ、その自信はっ!私はあんたが大丈夫って言う度に不安になるわ!」

P「ひどいよ、いおりん!なんでそんなこと言うのっ!?」

伊織「事実なんだから仕方ないでしょ!ていうか、早く向かわないと遅刻するわよっ!?」

P「あっ、ホントだ!早く行こっ、いおりん!!」

伊織「もうしっかりしなさいよ、ホントに……あぁ、胃薬どこにやったかしら……」

25: 2012/05/08(火) 14:24:37.99 ID:0ojZfhnU0
P「さぁ!無事にCDショップへ着いたよっ!」

伊織「なんとか間に合ったわね……」

P「もう、いおりんったら心配性なんだからっ!そんなんじゃダメだよっ!?」

伊織「誰が心配させてんのよ、誰がっ!?」

P「まぁまぁ、そう言わずにさ!やる気出していかないとねっ!!」

伊織「……そんなもんあんたに言われるまでもないわよ!」

P「さすがは、いおりん!それでこそいおりんだねっ!」

伊織「ふっ……褒めなさい!そうやって存分に褒めるがいいわっ!!」

P「まぁ戯れはこれくらいにして!早く仕事に入らないとねっ!」

伊織「ちょっと!戯れってどういうことよ、戯れって!」

26: 2012/05/08(火) 14:26:02.77 ID:0ojZfhnU0
P「それじゃあ気合い入れてこーっ!おーっ!!」

伊織「……言わないわよ」

P「おーっ!!」

伊織「絶対言わないからねっ!」

P「いおりん!おーっ!」

伊織「……お、おー……」

P「声が小さいっ!!おぉおおおぉぉおぉおおぉぉおぉぉぉぉ おーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

伊織「おぉおおおぉぉおぉおおぉぉおぉぉぉぉ おーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

P「うんっ!いおりん、良くできましたっ!!」

伊織「仕事前にこんな疲れることさせんじゃないわよっ!」

28: 2012/05/08(火) 14:37:08.90 ID:0ojZfhnU0
担当「あっ、おはようございます」

P「おはようございます、担当さん!ほら、いおりんも挨拶して!」

伊織「おはようございまーっす♪」

担当「あれ?今日は律子さんじゃないんですか?」

P「あっ、初めまして!りっこは今日他の仕事が入ってて来れないんで、代わりに来ましたっ!!」

担当「あー、そうだったんですか。それではよろしくお願いします」

P「はいっ!よろしくお願いしますっ!!」

伊織「プロデューサー!ちょっといいですかぁ?」

P「ん?どうしたの、いおりん?なにか分かんないところでもあるの?」

伊織「ちょっと!あんた人前でいおりんって言うのやめなさいよ!」

P「えっ?でもいおりんはいおりんでしょ?」

伊織「そうだけど、TPOくらい考えなさいよ!」

34: 2012/05/08(火) 15:06:07.16 ID:0ojZfhnU0
担当「あのー、そろそろイベントの説明に入りたいんですが……」

P「あっ、はい!分かりましたーっ!そういうことだからね、いおりんっ!」

伊織「分かったわよ、もう……今日だけ見逃してあげるわっ!」

P「うんっ!それでこそいおりんだよっ!あっ、すみません担当さん!お時間取らせちゃって!」

担当「いえ、お気になさらないでください。それでは説明に入りたいと思います」

P「はいっ!お願いしますっ!!」

伊織「お願いしまーす!」

36: 2012/05/08(火) 15:13:33.69 ID:0ojZfhnU0
担当「……というのが、大まかな流れになります」

P「はいっ!分かりましたっ!ご説明ありがとうございますっ!!」

伊織「ありがとうございまーす♪」

担当「それでは、質問等なにかございますか?」

P「いいえ、特には……いおりんはなにかある?」

伊織「私も特に質問はありませんよ」

担当「そうですか……ではイベントは1時間後なので、よろしくお願いします」

P「はいっ!こちらこそお願いしますっ!!」

伊織「お願いしまーっす!」

38: 2012/05/08(火) 15:35:17.97 ID:0ojZfhnU0
P「いやー!イベント大成功してよかったね!」

伊織「当たり前よっ!このスーパーアイドル伊織ちゃんに任せれば当然じゃない!」

P「うんっ!いおりんの猫かぶりも、流石の出来だねっ!!」

伊織「猫かぶりって……戦略って言いなさい、戦略って!」

P「いつもこんな感じなの?」

伊織「えっ?まぁそうね。大体こんな感じよ」

P「そっか。それなら良かったよ」

伊織「どうしたのよ?いつもとこんな感じって、そんなこと聞くなんて」

P「いやさ、ちゃんとプロデュース出来たのかなって思ってね」

伊織「なによ、あんだけのこと言っておきながら、不安だったわけ?」

P「そりゃあね。竜宮小町もりっこもすごいし、それの足を引っ張ることなんて出来ないからさっ」

伊織「……安心しなさいよ、あんただってちゃんとプロデュース出来てるんだから」

伊織「少なくとも、足を引っ張ってるなんて、そんなことは絶対にないわ」

P「……うんっ!いおりんにそう言われると安心するねっ!!流石竜宮小町のリーダーだよっ!!」

伊織「そうよ!もっと褒めるがいいわっ!」

41: 2012/05/08(火) 15:37:43.89 ID:0ojZfhnU0
P「まぁおだてるのはこれくらいにして、早く次の仕事に行かなきゃね!」

伊織「ちょっと!まだ褒め足りてないわよっ!せめて私があんたを褒めた分くらい褒めなさいよっ!!」

P「でも、いおりん褒めるとすぐ調子に乗っちゃうでしょ?ほどほどにしないとねっ!」

伊織「私は褒められて伸びるタイプなのっ!だからほどほどなんて気にしないのっ!」

P「それじゃあ……いおりん、すごいっ!すごいよっ、いおりん!……これでいい?」

伊織「心がこもってなさすぎるでしょ!もう……」

P「とにかく!早く次の仕事に行こっ!タイムイズマネーだよ、いおりんっ!!」

伊織「分かったわよ……次も気合い入れていくわよっ!」

P「うんっ!いおりんのプロデュースはまだ始まったばかりだもんねっ!!」

伊織「まぁ最初の仕事が終わっただけだものね。ていうか、なにそのセリフ?」

P「世界中にいおりん旋風を巻き起こすぞっ!さぁ、着いてこい助手よっ!!」

伊織「誰が助手よ、誰が!どっちかと言えば、あんたの方が助手じゃないのっ!」

42: 2012/05/08(火) 15:38:11.14 ID:0ojZfhnU0
これで終わり

いおりん難しい

43: 2012/05/08(火) 15:39:27.37 ID:4OP/Teae0
乙乙

44: 2012/05/08(火) 15:40:59.90 ID:hDWzCtE60

今度はまこちんと一緒に馬鹿やるのも見てみたいかなーって

引用元: 伊織「スーパーアイドル伊織ちゃん!」