41: 2018/06/21(木) 21:16:54.18 ID:Xdvg6LEvo

42: 2018/06/21(木) 21:20:15.11 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「そう★ シンデレラプロジェクトの★」

武内P「はあ……しかし、何故、突然そのような事を?」

凛「ほら、この間は父の日だったでしょ?」

武内P「はい、つい先日の日曜日が、そうでしたね」

美嘉「それで、集まった時に話してたんだよねー★」

凛「プロデューサーは、プロジェクトのお父さんかな、って」

武内P「……」

43: 2018/06/21(木) 21:22:28.08 ID:Xdvg6LEvo
武内P「しかし……お父さん、ですか」

凛「まあ、ちょっと頼りないところもあるけど」

美嘉「でもさ、イザって時は頼りになるし★」

武内P「そう、でしょうか?」

凛「本当に、いざっていう時だけね」

美嘉「アハハ! 凛ってば、ハッキリ言い過ぎ!」

武内P「……」

44: 2018/06/21(木) 21:25:51.04 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「それで、どう? 14人の可愛い娘を持った感想は★」

武内P「突然そう言われましても……すみません、よく、わかりません」

凛「……へえ、わからないんだ」

美嘉「ホラホラー★ ハッキリ言わないから、娘がグレてるよー★」

武内P「……そう、ですね」

武内P「もしも皆さんが娘だとしたならば……」

凛「……」


武内P「私には勿体無い、良い娘達だと……」

武内P「……そう、思います」


凛「……ふーん、まあ、悪くないかな」

45: 2018/06/21(木) 21:30:54.61 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「何ー? 凛、もしかして照れてるのー?」

凛「違うって……もう、そんなんじゃないから」

武内P「……」


ちひろ「――こーら、二人共」

ちひろ「あんまり、プロデューサーさんのお仕事の邪魔しちゃダメよ?」


武内P「千川さん」

凛・美香「……はーい」

ちひろ「ふふっ! でも、今の話……」

ちひろ「プロデューサーさんがお父さんなら――」


ちひろ「――私は、お母さんですかね?」ニコッ


武内P「……は、はあ」

凛・美香「……」


凛・美香「待って」

46: 2018/06/21(木) 21:36:32.32 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「ちひろさんがお母さんって言うのは……どう、かなー?」

ちひろ「美嘉ちゃん?」

凛「ちひろさんは、お母さんってイメージじゃないかも」

ちひろ「凛ちゃん?」

美嘉「ちひろさんは、ちひろさんだよね」

凛「うん。ちひろさんは、ちひろさん」


凛・美香「シンデレラプロジェクトの、お母さんじゃないかな」


ちひろ「……もうっ! 二人共ー?」

武内P「渋谷さん、城ヶ崎さん……あの、そろそろ仕」


ちひろ「――ちょっと、冷静に話し合いましょうか」


武内P「事を……あの……」

武内P「……」

47: 2018/06/21(木) 21:43:03.61 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「冷静って……アタシ達、冷静だよ★」

ちひろ「美嘉ちゃん、真面目な話をする時は★は仕舞っておいてね」

凛「話し合う必要なんて、無いと思うけど」

ちひろ「でもね、プロデューサーさんは、お父さんなのよね」

美嘉「……まあ、そうだよね」

ちひろ「お父さん一人だと、14人も娘が居たら大変だと思わない?」

凛「大丈夫だよ。そうでしょ? プロデューサー」

武内P「えっ!? ええと、その……」


凛・美嘉・ちひろ「……」


武内P「……頑張ります」


凛・美香・ちひろ「……」


一同「……」

48: 2018/06/21(木) 21:48:45.37 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「……まあでも、お母さんポジションは必要かもね」

凛「そうだね。今の話の流れで、そんな気がしてきた」

ちひろ「でしょう? だから、私がお母さんで良いと思うの」

美嘉「ねえ、アンタは、ちひろさんがお母さんだと思う?」

武内P「えっ!?」

ちひろ「美嘉ちゃん、その聞き方はちょっとズルいと思うわ!」

凛「ちひろさんは、ちひろさん。お母さんとは、別でしょ?」

武内P「……そう、ですね」


武内P「千川さんは……はい、千川さんですね」


ちひろ「そんなっ!? プロデューサーさん!?」

凛「……まあ、当然の――」

美嘉「――結果、ってカンジ★」

ちひろ「……!」

49: 2018/06/21(木) 21:54:35.43 ID:Xdvg6LEvo
ちひろ「じゃっ、じゃあ、聞きますけど!」

美嘉「何ー?」

ちひろ「プロデューサーさんが、お父さんで!」

武内P「……」

ちひろ「お母さんが別にいるなら、私の位置は……何!?」

凛「ちひろさんは、ちひろさんだって」

美嘉「お父さん、お母さん、そして、ちひろさん。オッケー?」

ちひろ「ノー! 家庭環境が複雑すぎよ、それ!」

凛「大丈夫。ちひろさんなら、お母さんとも上手くやれるから」

ちひろ「ねえ、その位置は何!? ちひろさんって、何!?」

武内P「……」

52: 2018/06/21(木) 22:03:24.02 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「それで、お母さんの話なんだケド、さ?」

武内P「……城ヶ崎さん?」

ちひろ「もう……ちひろさんで固定なんですね」


美嘉「娘達とさ、仲が良いって重要だよね★」


武内P「それは……はい、そうですね」

美嘉「それで、アンタって引っ張ってくれる人の方が、その……良くない?」

武内P「それは……考えた事は、ありませんでしたね」

美嘉「そっ、そうなんだ! あ、アハハハハ――」


凛「城ヶ崎さん」


美嘉「――ハ……はっ? 城ヶ崎さん?」

武内P「あの……し、渋谷さん……?」

53: 2018/06/21(木) 22:11:16.30 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「り、凛? 急にどうしたの?」

凛「例え城ヶ崎さん相手でも、先輩アイドルは敬わなきゃと思ってさ、です」

美嘉「なんか、チョー失礼な言い方じゃないそれ!?」

ちひろ「ダメよ凛ちゃん、お客様相手にそんな事言っちゃ」

美嘉「お客様!?」

凛「そうだね、はるばる訪ねてきてくれてるんだし」

美嘉「はるばるって言う程の距離でも無いケド!?」


凛「プロデューサー、お母さんは……近くに居た方が良いよね?」

ちひろ「美嘉ちゃんは、お母さんポジションじゃないですよね?」


武内P「……はあ、そうです……ね」


美嘉「いやいやいやいや! はいっ!?」

54: 2018/06/21(木) 22:18:19.00 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「アタシ、結構な頻度で居ると思うんだケド!」

凛「でもほら、プロジェクトとは直接の関係は無いし」

ちひろ「そうねぇ……良くて、近所のお姉さん、って所かしら?」

美嘉「もっと近いって! 他所の家の人って、それはひどくない!?」

凛「……まあ、確かに。私のデビューの時も、お世話になったし」

美嘉「でしょ!? 近所の人は、そこまでしないっしょ!★」

ちひろ「そうね……美嘉ちゃん、ニュージェネの皆の事、紹介してたものね」

美嘉「そう! そうそうそう!」


美嘉「アタシの妹分って! それ程、近い仲だか――……」


凛「つまり、美嘉は、娘の私の姉貴分って事で……」

ちひろ「お母さんじゃ、ないわよね♪」


美嘉「っ……!」


武内P「……」

55: 2018/06/21(木) 22:26:38.60 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「じゃ、じゃあ! お母さんは、誰なの!?」

凛「そりゃ、プロジェクトのメンバーじゃないの。知らないけど」

ちひろ「凛ちゃん? どうしてそう思うのかしら?」

凛「他に選択肢が無いんだから、それ以外無いと思う。知らないけど」

凛「知らないけど、美波はリーダーだから、長女だよね」

凛「だから、お母さんポジションは、美波以外の誰かだよね、プロデューサー?」

武内P「は……はあ」

美嘉「じゃあ、みりあちゃんってコト!?」

凛「ゴメン、美嘉はちょっと黙ってて」

57: 2018/06/21(木) 22:33:57.53 ID:Xdvg6LEvo
ちひろ「凛ちゃん? メンバーは、娘のはずよね?」

凛「だけど、血の繋がりは無いから、大丈夫」

武内P「あ、あの、渋谷さん? 仰っている意味が、よく……」


凛「逃げないでよ!」


武内P「っ!?」

凛「……まあ、私なら、こんな感じで、うまくやっていくと思う」

美嘉「恐怖が支配する家庭じゃん!」

ちひろ「私も、ちひろさんとして、認める訳にはいきません!」

58: 2018/06/21(木) 22:40:43.41 ID:Xdvg6LEvo
凛「二人がそう思ってても、大事なのはプロデューサーの意見だから」

武内P「えっ!?」

美嘉「ねえ!? 安らぎのない家庭は、アンタも嫌でしょ!?」

ちひろ「プロデューサーさん! お父さんと、ちひろさんだけじゃダメですか!?」

武内P「いえ、あの……その前に、一つだけ」


凛・美嘉・ちひろ「?」


武内P「私は、本当にお父さんポジションなのでしょうか……?」


凛・美嘉・ちひろ「……」

凛・美嘉・ちひろ「はい?」

59: 2018/06/21(木) 22:48:10.59 ID:Xdvg6LEvo
武内P「皆さんのお話を聞いていて、考えてみたのですが……」

凛「待って。それじゃあ、娘とも思えないって事?」

武内P「いっ、いえ! それ程大切に思っているという事実に、変わりはありません!」

美嘉「でもさ……アンタはお父さんじゃないなら、何?」

武内P「はい……よく、考えてみたのですが」

ちひろ「もしかして……プロデューサー、ですか?」

凛「納得出来ない。お父さん、お母さん、プロデューサー、ちひろさん?」

美嘉「それはちょっと……複雑すぎでしょ」

武内P「……」


武内P「私のポジションは……お母さんなのでは、と」


凛・美嘉・ちひろ「……」

凛・美嘉・ちひろ「はっ?」

61: 2018/06/21(木) 22:57:23.20 ID:Xdvg6LEvo
凛「納得出来ない、ちゃんと説明して」

武内P「シンデレラプロジェクトの……生みの親、で」

凛「……お願い、美嘉! 納得しそう! はやく!」

美嘉「あっ、アタシ!? えっと、シングルマザーは大変じゃない!?」

武内P「メンバーの皆さんは、とてもしっかりなさっているので……はい」

美嘉「ちひろさーん! ヤバイ! はやーく!」

ちひろ「せ、性別! 性別が、そもそも違って苦労しますよ!」

武内P「その点に関しましては、千川さんが居らっしゃるので……」

ちひろ「このタイミングで頼らないでください! ダメッ、頼られてちょっと嬉しい!」


武内P「……私がお母さんポジションで、よろしいですか?」


凛・美嘉・ちひろ「……!」

凛・美嘉・ちひろ「……」コクリ

62: 2018/06/21(木) 23:06:35.75 ID:Xdvg6LEvo
武内P「それでは……仕事の続きをさせて頂きますね」


凛「駄目……PCを操作してるのに、洗濯物を畳んでるように見える」

美嘉「いや、違うでしょ。晩御飯の、下ごしらえしてるって、アレ」

ちひろ「上から押さえつけず、決して怒鳴らない……良い、お母さんですよね」

凛「……邪魔しちゃ、悪いよね」

美嘉「そうだね……お小遣い、減らされちゃうような気になる」

ちひろ「私が……ちひろさんが経理なので、削れる部分は削りますよ」


武内P「……あの、皆さん……仕事を」

63: 2018/06/21(木) 23:20:39.83 ID:Xdvg6LEvo
凛「ねえ、私にも何か手伝える事、ないかな?」

武内P「渋谷さん? あの、そろそろレッスンの時間では……」

美嘉「ホラ、凛。後は、お姉ちゃんに任せなー★」

武内P「その、城ヶ崎さんも、いつまで此処に……」

ちひろ「お父さんはいませんけど、二人三脚で頑張りましょうね!」

武内P「千川さん、足と口はともかく、先程からずっと手が止まって……」


凛「遠慮しないで、何でも言って」

美嘉「そうそう★ 一人じゃ、大変だろうしね★」

ちひろ「もっと、私達を頼ってくださいね!」


武内P「あの、そのやる気は仕事に向けて頂けますか!?」

64: 2018/06/21(木) 23:51:24.86 ID:Xdvg6LEvo
  ・  ・  ・

武内P「――皆さん、お疲れ様でした」

CPアイドル達「ただいまっ!」

武内P「……とても良い、LIVEでした」

CPアイドル達「ありがとう、お母さん!」

武内P「……皆さんは、いつまで私をそう呼ぶつもりなのでしょうか」


美嘉「な~に言ってるの!★ ずっとに決まってるじゃん★」

ちひろ「はい。だって、お母さんは、いつまでもお母さんですから♪」


CPアイドル達「お母さんっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……あの、もう諦めましたので、せめて外ではプロデューサーと呼んでください」

武内P「本当に……どうか、お願いします……!」


凛「まあ……公私の区別は、つけないとね」


武内P「今は公で、そもそも――」


武内P「私は、お母さんでは、ありません!」



おわり

65: 2018/06/21(木) 23:57:45.15 ID:57sPeGUSO
つまり義母か

引用元: 武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」