1: 2017/03/31(金) 22:10:07.97 ID:gCG+Kf3m.net
前回
千歌「第三回、桜内梨子レO被害報告会を始めます」

前回を読んだ方が話の流れは分かりやすいと思います。
第一回、第二回はありません。

4: 2017/03/31(金) 22:11:30.95 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「んー……!」

鞠莉「っふぅ」

鞠莉「……寝ちゃってたのね」

鞠莉「知らない間に疲れが溜まってるのかしら」

鞠莉「ホテルのマッサージ、使わせてもらいましょう」

鞠莉「あ、果南とダイヤも誘ってみよ♪」

7: 2017/03/31(金) 22:12:32.67 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「ふふっ、ダイヤにはぁ……」

鞠莉「足つぼゴリゴリコース!」

鞠莉「痛がる様子が目に浮かぶわぁ~」

鞠莉「昔みたいに泣きながら……鞠莉ちゃーんって泣きついてくれたら」

鞠莉「……キャー♪」

鞠莉「早速連絡……ん?」

鞠莉「Oh、誰かから連絡入ってるわ」

鞠莉「……ワッツ!?」

8: 2017/03/31(金) 22:13:30.48 ID:gCG+Kf3m.net
曜「えーっ!?」

曜「この前もそう言って……」

曜「はいはい、分かったよーだ」

曜「パパが帰ってきたら言いつけるからね!」

曜「ママがお手伝いばっかりさせるんだーって」

曜「ちょ、ちょっとそれはパパには秘密って言ったでしょ!?」

曜「ちぇーっ。調子良いんだからー」

9: 2017/03/31(金) 22:14:34.70 ID:gCG+Kf3m.net
曜「まったく……あれ?」

曜「ママ、ごま油どこ置いた?」

曜「えー!?今から買ってくるの!?」

曜「もー、お使いまで!」

曜「はいはい、よーそろよーそろ」

曜「行けばいいんでしょ!……ん?」

曜「ちょっとスマホ弄るくらい待ってくれていいじゃん!」

曜「まったく……誰からかな?」

曜「……え``!?」

10: 2017/03/31(金) 22:15:32.74 ID:gCG+Kf3m.net
果南「こんにちはー」

千歌「はーい……あ!果南ちゃん!」

果南「おっす、千歌。お姉ちゃん達いる?」

千歌「いるよー」

果南「じゃあ、これ。いつものお裾分け」

千歌「また干物~?」

果南「むっ。いいでしょ、美味しいんだから」

千歌「たまには東京限定プリンとかさー」

11: 2017/03/31(金) 22:16:35.17 ID:gCG+Kf3m.net
果南「そんな事言う子には食べさせてあげないよ」

千歌「うっ……それは」

果南「聞いてるよ~?毎朝美味しそうに食べてるって」

千歌「ちょ、また美渡姉でしょ!?」

果南「素直じゃないんだから。ほい」

千歌「あ、ありがと」

果南「じゃ、また明日ね」

千歌「え!?もう帰るの?」

果南「そうだけど?」

13: 2017/03/31(金) 22:17:41.65 ID:gCG+Kf3m.net
千歌「たまには上がっていきなよー」

果南「えー?でも、もうすぐ晩御飯でしょ?」

千歌「だって最近、果南ちゃん私とあんまり遊んでくれないし……」

果南「……ふふっ、だーかーら」ギュッ

千歌「わぷっ!?」

果南「素直になりなってば。寂しかったんでしょ」

千歌「……うー」

果南「あはは、可愛いやつめ♪」

14: 2017/03/31(金) 22:18:49.89 ID:gCG+Kf3m.net
千歌「離してよー!」

果南「よし、じゃあちょっとお邪魔しようかな」

千歌「ほんと!?」

果南「ちょっとだけね」

千歌「全然いいよ!早く行こ!」

果南「待って、遅くなるって家に連絡するから」

果南「あれ、誰かから連絡来てる」

千歌「ふーん……?あれ、千歌も来てる」

千歌・果南「……!!」

千歌・果南「こ、これは……!?」

15: 2017/03/31(金) 22:19:44.08 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「……。」ムグムグ

ルビィ「どう?花丸ちゃん」

花丸「……120点ずら!」

ルビィ「ほんと!?良かったぁ~」

花丸「うん、ルビィちゃん頑張ってたから」

花丸「とーっても美味しいずら」

ルビィ「えへへ……梨子さんの誕生日、来月だから」

ルビィ「ケーキあげたいなぁって」

16: 2017/03/31(金) 22:20:38.01 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「ルビィちゃんの気持ちだけでも十分なのに」

花丸「こんな美味しいケーキ……」

花丸「まるも早く誕生日こないかなぁ」

ルビィ「は、花丸ちゃんの誕生日にも焼いてあげるよ!」

花丸「ほんとずら!?」

ルビィ「うん!」

花丸「今から楽しみずら~」

花丸「……と、その前に梨子さんの誕生日が終わったら」

花丸「すぐルビィちゃんの誕生日ずら」

17: 2017/03/31(金) 22:21:32.47 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「楽しみにしててね♪」

ルビィ「うん!」

ルビィ「……って、もうこんな時間!」

花丸「あ!?」

花丸「夢中になりすぎたずら!早く帰らないと……!」

ルビィ「ま、間に合わないよ~!お姉ちゃんに連絡を……ん?」

花丸「まるも電話……ずら?」

ルビィ「……。」

花丸「……。」

ルビィ「ぴぎゃ!?」

花丸「ずらぁ!?」

18: 2017/03/31(金) 22:23:28.83 ID:gCG+Kf3m.net
善子「はぁ」トボトボ

善子「何で私だけ補習なのよ」

善子「そりゃ、不登校だったのは悪いけど」

善子「迷惑かけたくないけど……ずら丸とルビィに今度教えてもらお」

善子「うーん、それともダイヤに」

善子「……間違えたら怒られそうだし、ダイヤはナシ」

善子「千歌と曜は無いとして……」

善子「果南はよく分からないわね」

19: 2017/03/31(金) 22:24:27.00 ID:gCG+Kf3m.net
善子「リリーとマリーは……」

善子「まぁ、リリーは普通に勉強できるだろうし」

善子「マリーも頭良いはず」

善子「だけど、マリーってナチュラルに地頭良さそうだし」

善子「教えるのには向いてるのかしら?」

善子「わっつ!?どうして分からないのかワカリマセーン!」ウラゴエ

善子「……なんてね」

善子「一人で何言ってんのかしら」

20: 2017/03/31(金) 22:25:20.77 ID:gCG+Kf3m.net
善子「はぁー、とにかく平均点は取らないと」

善子「とりあえず馬鹿のレッテルは貼られたくないわ」

善子「勉強できたら……クラスの子にもいろいろ聞かれるだろうし」

善子「ふふっ……教えてあげようか?って」

善子「うん、頭が良いのもリア充への近道かも!」

善子「よーし。リア中にぃー、私はな」

ピロリン

善子「る……っと、何よ人がテンション上げてる時に」

善子「ん?メッセージ……じゃなくて、グループへの招待?」

善子「……。」

善子「……え!?」

21: 2017/03/31(金) 22:26:49.61 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「……。」

ダイヤ「また、この時が来ましたわ」

ダイヤ「気は進みませんが……次回の進行役に選ばれた以上」

ダイヤ「この会の開催を通達するのは私の役目」

ダイヤ「仕方の無いことなのです……」

ダイヤ「……送信」






『チカ、YOU、松浦果南、マリー☆、✝堕天使ヨハネ✝、はなまる、ルビィを第四回桜内梨子レO被害報告会に招待しました』

22: 2017/03/31(金) 22:27:35.11 ID:gCG+Kf3m.net
善子「う、嘘……!?第四回桜内梨子レO被害報告会ですって!?」

25: 2017/03/31(金) 22:29:15.22 ID:gCG+Kf3m.net
 ━翌日━

ダイヤ「皆さん、よくお集まり頂きました」

ダイヤ「第四回桜内梨子レO被害報告会」

ダイヤ「本日の進行を務めさせていただきます、黒澤ダイヤです」

千歌「副進行の高海千歌です。よろしく」

鞠莉「書記のマリーよ♪シャイニー☆」

善子「……。」

ルビィ「ついに……第四回」

花丸「第三回の時と比べて、結構間が空いたずら」

26: 2017/03/31(金) 22:31:50.12 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「そうですね」

ダイヤ「前回から約三週間」

ダイヤ「私としても、二度と開催されない事を祈っていましたが……」

ダイヤ「非常に無念ですわ」

善子「ちょ、ちょっといい?」

ダイヤ「何でしょう?」

善子「この会の開催に……間違いはないの?」

果南「……善子、気持ちは分かるけど」

曜「ダイヤさんが間違えるとは、考えられないよ」

28: 2017/03/31(金) 22:34:14.24 ID:gCG+Kf3m.net
善子「うっ……じゃあ、開催理由は!?」

ダイヤ「桜内梨子レO被害報告会条例、開催規定」

ダイヤ「第二条、開催理由の項目より」

ダイヤ「会員からの被害が、48時間以内に2件以上報告された場合」

ダイヤ「これによる……緊急開催となります」

ルビィ「うゅ……?つまり」

曜「三日前から昨日にかけて、2人のメンバーが被害にあったってわけだね」



ダイヤ「……3人、ですわ」

7人「!?」

30: 2017/03/31(金) 22:36:47.09 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「つまり、四日前までの被害件数は」

ダイヤ「0です」

果南「え!?じゃあ、ここ3週間くらいは大人しかったのに」

果南「三日前から、急にまた暴れ出したってこと?」

ダイヤ「そういうことになります」

鞠莉「Wow!!Lez! ZERO to THREEね!」

ダイヤ「私からの報告を含めば、今日は4件です」

千歌「うむ、今回の報告も楽しみにしていますよ、ダイヤ進行係」

31: 2017/03/31(金) 22:37:53.74 ID:gCG+Kf3m.net
ルビィ「ま、またキャラ作ってる……」

曜「どうせボロ出るからやめとこ?」

千歌「えぇ!?そんなことないよ!」

果南「もう出てるし」

千歌「……やめる」

花丸「まるは好きです、そのキャラ」

千歌「は、花丸ちゃ~ん!!」

花丸「冗談ずら♪」

千歌「うえぇぇ!?」

ワイワイ ガヤガヤ

33: 2017/03/31(金) 22:39:07.76 ID:gCG+Kf3m.net
善子(そ、そんな……!!)

善子(リリーに取り憑いていた悪魔は完全に消滅させたはず!)

善子(もう一人のヨハネも、それは認めてた!)

善子(それなのに……)

善子(どうしてなの!?リリー!)

ルビィ「善子ちゃん、大丈夫?」

善子「えっ?あ、あぁ……平気よ」

花丸「善子ちゃん梨子さんの事大好きだから、被害受けた人に嫉妬してるずら?」

善子「ちょ、ちょっとやめてよね!!///」

34: 2017/03/31(金) 22:40:40.63 ID:gCG+Kf3m.net
善子「なんで私がリリーの事なんか!」

善子「……ちょ、もぉー!///」

善子「リリーよ!?あのリリー!!」

善子「……。///」

善子「ないない!!」

善子「変な事言わないでよね!!///」

ダイヤ(これは……)

鞠莉(Oh……)

果南(あちゃー)

千歌(まさか)

曜(よーしこー……)

ルビィ(ぴぎぃ)

花丸(堕ちてるずら)

35: 2017/03/31(金) 22:42:36.47 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「おほん」

ダイヤ「まぁとにかく、今回の開催もまぎれもない事実」

ダイヤ「この昼休み中に終わらせるためにも」

ダイヤ「ちゃっちゃと始めますわよ」

鞠莉「レッツビギン♪じゃあちょっとプリント配りますよー」

鞠莉「隣の人に回していってね。はい、果南」

果南「ほい」

善子(……確かに、三日前くらいからリリーとはあまり接してないから)

善子(その間の行動を把握できてるわけじゃない)

36: 2017/03/31(金) 22:44:49.41 ID:gCG+Kf3m.net
善子(第三回の報告会以来、変な動きはしてなかったから)

善子(完全に、安心しきっていた……!)

ルビィ「はい、善子ちゃん」

善子「ありがと」

善子(とにかく、この報告会で見極めるしかないわ!)

善子(また悪魔に取り憑かれているなら、何度でも助ける!)

善子(クレイジーサイコレOがリリーの素だったら……)

善子(……。)

善子(……その時はその時考える!)

善子(よし、まずは報告会よ!)

37: 2017/03/31(金) 22:46:23.37 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「それでは、今回は私から始めさせていただきます」

ダイヤ「これは被害報告ではなく、ちょっとしたデータ報告ですので」

ダイヤ「まぁ気を張らずに聞いてもらって構いません」

ダイヤ「ではお手元のプリントを見て下さい」

曜「なになに……?あれ、これって」

ルビィ「この前皆でやったアンケート?」

果南「その結果みたいだね」

鞠莉「Yes!お察しの通り」

鞠莉「アンケートの結果と、自由記述の皆の意見をまとめたものでーす」

38: 2017/03/31(金) 22:47:24.58 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「これが報告したいことずら?」

ダイヤ「いえ、今回の報告会で使うのは5ページからですわ」

果南「5ページ……っと」

果南「? こ、これって」

善子「リリーの……自由記述だけを取り上げてるの?」

千歌「あれ?このアンケート、匿名じゃなかった?」

ダイヤ「ふふっ……生徒会長たるもの、メンバーの筆跡くらい識別できますわ」

千歌「す、すごい!……というよりちょっと恐い、かも」

善子(げっ!私ダイヤの文句書きまくってたのに!)

40: 2017/03/31(金) 22:48:57.05 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「梨子さん以外のアンケート結果は後日追求するとして」ジロッ

善子「」ビクッ

ダイヤ「早速、始めましょう」

鞠莉「OK!!じゃあまずは最初の設問ね」


Q.あなたが尊敬するチームメイトと、その理由を答えて下さい


ダイヤ「これに対する梨子さんの答えは……ダイヤさん、ですわ」

千歌「え~!?」

曜「ダイヤさん、ただの自慢じゃないですか!」

ルビィ「さすがお姉ちゃん!」

花丸「いや、でも……理由を聞かないと評価できないずら」

41: 2017/03/31(金) 22:50:00.38 ID:gCG+Kf3m.net
果南「それもそうだね」

果南「ダイヤ、その理由の方は?」

ダイヤ「……。」

果南「……ダイヤ?」

ダイヤ「……鞠莉さん、お願いいたします」

鞠莉「ワッツ?」

ダイヤ「私には、とても……。」

鞠莉「……OK、しょうがないわね」

鞠莉「それじゃ、何故ダイヤをリスペクトするのか。その理由は」

42: 2017/03/31(金) 22:52:38.86 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「『ダイヤさんの普段と歌う時のギャップが凄いから。
いつもは真面目でちょっとお堅い感じがするのに、歌う時はそれを微塵も感じさせないような可愛らしい声で心を揺さぶってくる。
特に夏祭りの時の未熟DREAMERの『そう言葉すら足りない 故にすれ違って離れて』の時のダイヤさんの儚げな表情……』」





鞠莉「『濡れるずら』」

花丸「ずらっ!?」

43: 2017/03/31(金) 22:54:06.13 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「『それと、トリコリコPLEASE!!の『トリコリコに絶対っ』のところ。
普段からあんな猫なで声でまる達の事を叱ってくれるなら喜んで叱られます。
叱って下さい。ずら』」

花丸「ちょ、ちょちょっと待ってください!!」

鞠莉「『というか、歌い方が全体的にえっろいずら』」

花丸「まるじゃないずら!陰謀ずら!無罪放免ずら!!」

千歌「花丸ちゃん落ち着いて!」

果南「分かってるよマル!」

44: 2017/03/31(金) 22:55:03.82 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「……。///」プルプル

鞠莉「と、これが理由ね」

曜「こ、これってつまり」

ルビィ「なりすまし……ってこと?」

千歌「そんな安直な……ずらってつけてるだけだよ?」

花丸「ま、まるは文面にまでずらなんて……!」

善子「たまにつけるでしょ」

花丸「……たまにつけちゃうけど」

ダイヤ「」バン!!

7人「」ビクッ

46: 2017/03/31(金) 22:56:13.41 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「問題はそこじゃありませんわ!」

曜「そ、そうなんだ……」

ダイヤ「わ、私の……」

ダイヤ「私の歌い方が破廉恥ですってぇ!?」

果南「ダイヤも落ち着いて!」

ダイヤ「私はただ、かのエリーチカのように!」

ダイヤ「クールで!時にはキュートに!歌い分けているだけですわぁ!」

ルビィ「お姉ちゃん……」

47: 2017/03/31(金) 22:57:52.14 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「はいはい、カームダウンカームダウン♪」

ダイヤ「……くっ」

曜「でも、ちょっと分かるかも」

ダイヤ「なぁ!?」

果南「曜!?」

曜「だ、だって!ダイヤさんの歌声……なんか、色っぽいし」

ダイヤ「よ、曜さんまで……!!」

曜「悪い意味じゃないよ!ただ普段とのギャップとかは……分かるかも」

千歌「確かに、その点は……」

49: 2017/03/31(金) 22:59:00.25 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「み、皆さん私をそんな目で見ていたんですの!?」

鞠莉「勘違いしないの、ダイヤ」

善子「そうよ、曜も悪い意味じゃないって言ってたでしょ」

ダイヤ「ですが……!!」

鞠莉「聞きなさいってば。マリー達、みーんなダイヤの歌声好きよ?」

果南「そうだよ。捉え方が梨子ちゃんはその……ちょっと、いや大分おかしいだけで」

果南「魅力的な歌声、ってところは皆同意見だよ」

ダイヤ「果南さん……」

50: 2017/03/31(金) 22:59:49.02 ID:gCG+Kf3m.net
ルビィ「ルビィも!」

ルビィ「ルビィも、お姉ちゃんの歌声聞いたら……うっとりする」

ダイヤ「ルビィ……!」ジーン

鞠莉「Do you understand?良かったわね、ダイヤ」

果南「ルビィに言われちゃ、ダイヤも信じるしかないでしょ」

ダイヤ「はい……!!」

千歌「ほらほら進行係!進めて下さい!」

51: 2017/03/31(金) 23:00:49.09 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「分かってますわ……」

ダイヤ「……と言うか、論点は梨子さんですわ!!」

善子「いや、騒ぎ出したのはダイヤでしょ?」

ダイヤ「」ギロッ

善子「ひっ!?」

ダイヤ「花丸さんになりすました上での私への辱め!」

ダイヤ「非常に悪質ですわ!」

52: 2017/03/31(金) 23:01:55.80 ID:gCG+Kf3m.net
千歌「でも、実害があったわけじゃないし」

千歌「これは許してあげてもいいんじゃない?」

果南「んー、これくらいはね~」

ダイヤ「……まぁ、これは被害報告ではありませんから」

ダイヤ「とりあえず、次に進みましょう」

善子(え?特に言及しないんだ……)

花丸(回を増すごとに皆の感覚がおかしくなってる気が……)

ダイヤ「じゃあ次の設問。鞠莉さん、お願いします」

53: 2017/03/31(金) 23:02:59.61 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「ラジャー♪次の設問ね」


Q.あなたが好きな歌詞の一部、またはワンフレーズなどを教えて下さい


曜「これ、私結構迷ったな~」

千歌「チカも!これが一番時間かかったかも!」

ルビィ「ルビィも、好きな歌いっぱいあって……」

果南「自分が作詞したのを選びたい気持ちもあるんだけど、ちょっと恥ずかしくてさー」

ダイヤ「はい静粛に!」

ダイヤ「皆さんのアンケート結果についてはまた別の日を設けます」

鞠莉「そうね、じゃあこれに対するリコのアンサーは……」

55: 2017/03/31(金) 23:04:25.97 ID:gCG+Kf3m.net
『 大胆なのは生まれつきなのさ そういうことにしておけば

  本能まかせ それしかないね さぁこっち来て? 』



鞠莉「……ギルキスの、Guilty Night , Guilty kiss!より」

56: 2017/03/31(金) 23:05:17.76 ID:gCG+Kf3m.net
曜「うわっ……」

花丸「なんか、一気に歌の印象が……」

千歌「ギルキスって……そういうユニットだったの?」

善子「ちょっと!風評被害も甚だしいわよ!」

鞠莉「そうよチカっち!それは聞き捨てならないわ!」

善子「言ってやってマリー!!」

鞠莉「私以外がそっち系なだけで、私は断じてそっち系ではありません!!」

善子「マリー!?」

58: 2017/03/31(金) 23:07:07.60 ID:gCG+Kf3m.net
善子「私も違うから!何で自分だけ逃げるのよ!」

鞠莉「最近ユニットでの練習が恐怖でしかないのでーす!」

善子「えぇ!?」

鞠莉「だってリコは……リコだし!」

善子「それは……!うん。だけど私は!?」

鞠莉「ヨシコもヨシコで最近リコといちゃいちゃしてるし!」

鞠莉「二人がいつ意気投合して私に襲いかかってくるか分かったものじゃないわ!」

善子「ヨハネよ!私がそんなことするわけないでしょ!」

60: 2017/03/31(金) 23:09:01.79 ID:gCG+Kf3m.net
善子「大体、私が最近リリーと仲が良いのは」

善子「リリーが改心したからよ!」

鞠莉「へぇ~。改心ねぇ~?」

善子「な、なに?」

鞠莉「じゃあ何でこのミーティングが開かれてるんですかぁ?」

善子「うぐっ……それは」

果南「こーら、その辺にしときなよ」

曜「善子ちゃんが言うことも分かるよ、本当に三日前くらいまではずっと大人しかったし」

62: 2017/03/31(金) 23:10:47.78 ID:gCG+Kf3m.net
千歌「とにかく喧嘩はやめ!」

花丸「善子ちゃんも鞠莉さんも落ち着くずら」

果南「そうだよ。それに鞠莉も私にいつも襲いかかってるでしょ」

鞠莉「Wow!!果南ったら、あれはスキンシップでしょ♪」

果南「……鞠莉が一番、梨子ちゃんに近いのかもね」

鞠莉「ワイ!?なぜ!?」

果南「自覚が無いってとこが似てる」

鞠莉「オーマイガァッ!嫌よ果南!嫌いにならないで!」

果南「はぁ……。」

果南「じゃあ、善子に謝りなさい」

鞠莉「はい……。」

63: 2017/03/31(金) 23:12:26.22 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「ヨシコ?」

善子「……。」

鞠莉「……ヨハネちゃん?」

善子「なに?」

鞠莉「私……」

鞠莉「……のこと、襲わないでね♪」

善子「ムキィーーー!!!」

鞠莉「いやーん♪」

果南「もう……。」

64: 2017/03/31(金) 23:13:55.94 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「いい加減になさい!」

鞠莉「Oh!ヨシコ、ダイヤがプンプンアングリーよ?」

善子「主にマリーのせいでしょ!」

ルビィ「つ、次に行こう!?ね、お姉ちゃん!」

ダイヤ「えぇ、そこの二人は暫く発言しなくて構いません」

鞠莉「しょうがないわねー。一緒に黙ってましょうか、ヨシコ」

善子「だからマリーのせいでしょ……」

65: 2017/03/31(金) 23:16:14.83 ID:gCG+Kf3m.net
ダイヤ「では次の設問ですわ」

ダイヤ「鞠莉さん……は、黙ってるので」

ダイヤ「千歌さん、お願いします」

千歌「了解!えーっと、設問は」


Q.これからAqoursが売り出していくべき魅力は何か?


千歌「です!それに対する梨子ちゃんの答えは……」

千歌「……これ、チカが読まないと駄目?」

ダイヤ「副進行なのですから、責務は果たしなさい」

千歌「うぅ……。」

66: 2017/03/31(金) 23:18:14.79 ID:gCG+Kf3m.net
千歌「じゃあ……」

千歌「『かなパイ、ずらパイ、まりパイだと思うヨーソローなぁ!』」

曜「!?」ビクッ

千歌「『まずかなパイ!これは言わずともしれたAqours随一のプロポーションの持ち主、果南ちゃんの伝家の二振り!
そしてずらパイ、一見控えめに見える花丸ちゃん……そんな花丸ちゃんの最も自己主張が激しいチャームポイント!未来ずら!どえらいずらぁ!
そしてアメリカンの血を引き継いだ一級品のナショナルまりパイ!この三人でユニットを組めば人気も急上昇であります!
全速前進ヨーソロー!渡辺です』」

曜「雑ッ!雑だよ梨子ちゃん!」

67: 2017/03/31(金) 23:22:10.03 ID:gCG+Kf3m.net
曜「とりあえずヨーソロー付けときゃ私っぽいみたいな浅はかな考えが見え見えだよ!」

曜「それに何さ最後の渡辺ですって!」

曜「逆に隠す気無いよね!?」

千歌「ま、まだ終わってないよ曜ちゃん」

曜「えっ!?」

千歌「『ちなみに、3人のユニット名はスリーぱいレーツでどうよそろ?』」

曜「梨子ちゃんじゃん!センスの無さでバレバレじゃん!ダサすぎるよ!」

69: 2017/03/31(金) 23:27:20.16 ID:gCG+Kf3m.net
花丸「曜さん、冷静に……」

果南「皆分かってるから、曜」

曜「いや、これで少しでも私を疑われてたらそれこそショックだよ……」

千歌「ほんとに曜ちゃんじゃないんだよね……?」

曜「千歌ちゃん!?」

鞠莉「ぶっちゃけトーク、する場ですよここは?」

曜「うぁああああ!!」ビタンビタン

千歌「じょ、冗談だってば!!机の上で前逆宙返り3回半抱え型するの止めて~!!」

曜「ふぅ、ふう……」

70: 2017/03/31(金) 23:28:52.51 ID:gCG+Kf3m.net
果南「おちょくるんじゃないの千歌。鞠莉も黙ってなさい!」

鞠莉「てへぺろ♪」

千歌「ごめんごめん!曜ちゃんがあんなに慌ててるの珍しかったから……」

果南「そうでもないでしょ」

千歌「うーん……そうかも」

曜「さりげにディスられてるような……」

千歌「とにかく、これも梨子ちゃんなんですよね?ダイヤさん」

ダイヤ「えぇ、私の筆跡鑑定の結果、間違いありませんわ」

71: 2017/03/31(金) 23:31:49.70 ID:gCG+Kf3m.net
鞠莉「質問用紙は一つだけど、回答用紙は複数だったから」

鞠莉「一枚毎になりすます人物をチェンジしてたのね~」

ダイヤ「今挙げた三つ以外にも、まぁいろいろとありますが」

ダイヤ「今回はこの辺にしておきましょう」

ルビィ「ま、まだあるんだ……」

花丸「氷山の一角ずら……」

千歌「じゃあ、被害報告に移ろうと思います!」

ダイヤ「そうですね。順番はこちらで決めさせていただきますわ」

72: 2017/03/31(金) 23:35:42.17 ID:gCG+Kf3m.net
善子(くっ……!)

善子(どうしよう……。)

善子(リリーを擁護できるような雰囲気が微塵も無いじゃない!)

善子(このアンケートをやったのは5日前くらい……)

善子(あの時のリリーは、確か……)

73: 2017/03/31(金) 23:57:20.50 ID:gCG+Kf3m.net
梨子『アンケート、かぁ……』

梨子『正直に答えなきゃダメだよ?よっちゃん』

善子『ふーん?』

善子『じゃあ、一番好きなメンバーを聞かれたらリリーは何て答えるの?』

梨子『えぇっ!?///』

梨子『そ、それ今言ったらアンケートの意味が……』

善子『聞かれないわよ、こんな事。ほらほら!』

梨子『うぅ~……』

梨子『……っちゃん』

74: 2017/03/31(金) 23:58:12.28 ID:gCG+Kf3m.net
善子『え?聞こえな』

梨子『よっちゃんに決まってるでしょ!』

善子『……。』

梨子『な、何か反応してよ……』

善子『……へへ』ニヘラ

梨子『もう!はい、今度はよっちゃんだよ!』

善子『私?私もリリーに決まってるじゃない』

善子『当たり前でしょ?』

梨子『……ずるいよ、よっちゃん』

76: 2017/04/01(土) 00:00:28.86 ID:/SaaI/tW.net
善子(なーんて甘い会話してたのに!)

善子(どういう事!?リリー!)

善子(あの会話の後にナショナルまりパイとか書いてたの!?)

善子(……信じないわよ!)

ルビィ「善子ちゃん、大丈夫?」

善子「えっ、う、うん。大丈夫よ」

ルビィ「ずっと下向いてたから……何かあったら言ってね?」

善子「うん……ヨハネね?」

ルビィ「ふふっ、大丈夫そうだね♪」

90: 2017/04/01(土) 21:14:25.48 ID:/SaaI/tW.net
善子(落ち着くのよ津島善子)

善子(とりあえず、今日の放課後いの一番にリリーに会いに行きましょう)

善子(自分の目で確かめるまでは、諦めないわ!!)

ダイヤ「では、まず最初は……曜さん」

鞠莉「曜、ご指名入りまーす♪」

曜「ちょ、ちょっと休ませてほしかったけど……仕方ないか」

曜「では私から、発表させてもらいます」

曜「あれは私が久々に、水泳部の練習に顔を出した時の話だよ……」

93: 2017/04/01(土) 21:17:40.27 ID:/SaaI/tW.net
曜『ぷはーッ』

『おー、さすが曜』

『体力は落ちてないみたいだねー』

曜『スクールアイドルだって体力必要だからさ』

曜『逆にスタミナ上がったかもね』

『よく兼部できるもんだ』

『でも最近こっちに全然来ないよねー』

曜『たはは……』

95: 2017/04/01(土) 21:21:32.95 ID:/SaaI/tW.net
 『じゃ、そろそろ高飛びいきますか!』

曜『うーん、何だかんだ久々だからなぁ』

曜『最初は軽く……』

 『お?びびってるの?』

 『スクールアイドルで度胸はつかないのかー』

曜『ちょ、ちょっとー!今怪我するわけにはいかないんだってば!』

 『本選が近いんだっけ?』

曜『いや、まだ結果待ちだけど……』

 『冗談だよ!怪我されたらこっちも困るし』

96: 2017/04/01(土) 21:23:35.94 ID:/SaaI/tW.net
 『曜がこっちこない間に皆も上達してるからねー?』

曜『お!負けないぞー!』

 『全速ぜんしーん?』

曜『ヨーソロー!!』


━━━
━━



 ━シャワー室━

曜『やっぱり疲れるな~』

曜『スクールアイドルとはまた違う疲れだ……』

曜『さ、シャワー浴びて早く帰ろーっと』

97: 2017/04/01(土) 21:27:50.62 ID:/SaaI/tW.net
ガラッ

ピシャ

曜『?』

ヒタヒタ

曜(誰か来た……?)

曜(水泳部の皆はもうあがってるはず……他の部の人かな?)

ヒタヒタ……

曜(わ、私が入ってる個室の前で止まった?)

曜(なんか恐い……かも)

ヒタヒタ

曜(歩き出したぁ)ホッ

シャー

曜(隣のシャワー使ってる……)

98: 2017/04/01(土) 21:29:12.79 ID:/SaaI/tW.net
~♪

曜(鼻歌歌ってる……)

曜(ここのシャワー、水泳部以外でどこが使ってたっけ?)

曜(んー……思い出せない)

曜(ま、いっか)

曜(私もさっさと浴びよ)

シャー

曜(千歌ちゃん達はもう練習終わってるよなぁ)

曜(今日は一人で帰るのか……)

曜(最近じゃ善子ちゃんと帰るのが習慣になってるし、少し寂しいかも)

99: 2017/04/01(土) 21:30:50.67 ID:/SaaI/tW.net
曜(今からダッシュで行けば間に合うかな?)

曜(むむ……どうしよう)

曜(まぁ、善子ちゃんも寂しがってるだろうし?)

曜(仕方ない、一肌脱ぎますか!)

曜(もう裸だけどね~)テヘヘ

シャー……

ガチャッ

曜(あ、隣の人が出てきたみたい)

曜(知らない人だったらなんか気まずいし、この人が出たら私も出よーっと)

100: 2017/04/01(土) 21:31:40.03 ID:/SaaI/tW.net
ヒタヒタ

曜(終バスまではまだ時間あるし)

曜(もしかしたら皆まだ部室で喋ってるかも)

曜(よーし、早く着替えて行くぞ~)

ピタッ……

コンコン

曜『?』

曜(あ、あれ……?)

曜(今、私の個室……ノックした?)

101: 2017/04/01(土) 21:32:53.98 ID:/SaaI/tW.net
曜(いや……聞き間違いだよね?)

コンコン

曜『!』

曜(聞き間違いじゃない!)

曜(ノックされてる……でも、どうして?)

曜(返事したらいいのかな?)

曜『は、入ってまーす』



コンコン

曜『……?』

曜(何がしたいんだろう……?)

102: 2017/04/01(土) 21:34:03.50 ID:/SaaI/tW.net
曜『すいませーん』

曜『実はタオルそっちに置き忘れてて』

曜『今ちょっと裸なんで……外で待っててもらっていいですか?』

 『……ッ!!』ゴクリ

曜(な、なんか生唾を飲み込むような音が……。)






ドンドンドンドンドンガタン!!!

曜『!?』

曜(え!?何なに!?)

ゴンゴン!!ガタガタッ!!

曜(ひぇええ!?)

曜(ちょ、ちょっと何なのさー!!?)

104: 2017/04/01(土) 21:35:48.28 ID:/SaaI/tW.net
ガンガンガンガン!!

曜(ひぃいいいい!!)

曜(や、やばい人だ!どうしよう!)

曜(やめてよぉ!!)

ガンガン!!ドンドンドン……!

曜『や、やめて下さい!!』

ガンガンガンガンガン!!


ゴンゴンゴンゴン!


ドンドン…!


コン……


……


曜(……?)

曜(音が、止んだ?)

105: 2017/04/01(土) 21:37:15.64 ID:/SaaI/tW.net
ガララ……

ピシャッ

曜(あ、出入口の扉の音……)

曜(出て行った……のかな?)

曜(まだ恐い……)

曜(ちょっと様子を伺ったほうがいいかな……?)



シーーン……


曜(……いない、みたいだ)

曜(鍵を開けて、ちょっとだけ外を見てみよう)

曜(そーっと……)


ギギ……

106: 2017/04/01(土) 21:38:33.60 ID:/SaaI/tW.net
『ッ!!』

ドンドンドンドンドン!!

曜『!?』


ガン!ガン!!


曜(鍵を完全に外す前に無理やりこじ開けようとしてきた!)

曜(ってことは……)

曜(鍵を外す音が聞こえるように、ずっと聞き耳立ててたってこと!?)ゾーッ

曜(もうやだぁ!!)

107: 2017/04/01(土) 21:40:10.65 ID:/SaaI/tW.net
ドンドン!!

ガンガンガンガン!


 『……チッ』

曜『!!』

曜(舌打ちしてるッ!!)

曜(わ、私が狙いなんだ!)

曜『あ、あの!』

曜『何がしたいんですか!?』

 『……。』

曜(返事がない……。)

曜(で、でも出る勇気はない……)

110: 2017/04/01(土) 21:41:15.18 ID:/SaaI/tW.net
ド ン !!

曜『!』ビクッ

ヒタヒタヒタ


ガラッ


ピシャッ

曜(ま、また扉の音!)

曜(でも、今度も本当に出て行ったのかは……)


ガラッ


曜(え!?入ってきた!?)

112: 2017/04/01(土) 21:43:11.36 ID:/SaaI/tW.net
 『ヨウチャーン』

曜『!』

曜(こ、この声は……!)

曜『千歌ちゃん!?』

 『ヨウチャーン』

曜『千歌ちゃん、今来るとき誰かとすれ違わなかった!?』

 『ヨウチャーン』

曜『……千歌ちゃん?』

 『ヨウチャーン』

曜『……?』

曜(な、なんかおかしい!)

114: 2017/04/01(土) 21:44:40.98 ID:/SaaI/tW.net
 『ヨウチャーン』

曜(よく聞くと……)

曜(若干、ノイズが入ってる……!)

 『ヨウチャーン』

曜(つまり……録音した声!?)

 『ヨウチャーン』

曜(え!?どういうこと!?)

曜(こんな事できるの……)

曜(多分……わ、私の知ってる人……だよね?)

117: 2017/04/01(土) 21:46:18.05 ID:/SaaI/tW.net
曜『ち、千歌ちゃーん?』

 『ヨウチャーン』

曜『今日の練習、どうだったー?』

 『ヨウチャーン』

曜(……いや)

曜(アウトだよ!)

曜(全然受け答えできてないし!!)

曜(駄目だ!やっぱりさっきの人!)

 『ヨウ…ブチッ

曜(再生の途中で切っちゃったし!)


 ドンドンドン!!


曜(まただぁああ!!)

118: 2017/04/01(土) 21:47:25.58 ID:/SaaI/tW.net
 『……チッ!チッ!』


ヒタヒタ


ガララッ


ピシャンッ!!


曜(……今度こそ、帰ったかな?)

曜(駄目だ、恐いよ……)

曜『うぅ……。』

120: 2017/04/01(土) 21:48:52.05 ID:/SaaI/tW.net
~30分後~

曜(さ、さすがにもう大丈夫だよね……?)

曜(いつまでもここにいるわけにもいかないし)

曜(皆と帰るどころじゃなくなっちゃったな……)

曜(……ちょっと鍵の音鳴らしてみよう)


ギギ……


曜(どうだ……!?)


シーン……


曜(よしッ!!)

曜(もう出よう……!)

123: 2017/04/01(土) 21:50:32.41 ID:/SaaI/tW.net
曜(大事なのは勢い大事なのは勢い大事なのは勢い)

曜(だ、誰かいたら、すぐにパパ直伝の一本背負い!)

曜(行くよ……!!)

曜『全速前進……』


ガチャッ


曜『ヨウソオリャァァアアア!!!!!』ガバッ

曜『か、かかってこいやぁ!!!』

曜『かかって……』

曜『……。』


シーン

124: 2017/04/01(土) 21:51:41.56 ID:/SaaI/tW.net
曜『……あー!もう!』

曜『何だったんだぁーもー!』

曜『びっくりしたなぁ……』

曜『……恐かった』グスン

曜『さっさと着替えて帰ろ……』フキフキ

曜『……っていうか、これ中々の悪質ないたずらじゃ』

曜『隣のシャワー室……何か痕跡残ってないかな?』チラッ

曜『んー……特に何も……』

曜『……あ』

127: 2017/04/01(土) 21:53:26.47 ID:/SaaI/tW.net
曜『排水溝に、髪の毛?』

曜『……これ』

曜『赤っぽい色で……私よりずっと長い』

曜『こ、この辺で赤っぽくて長い髪の毛と言えば』

曜『り、梨子ちゃ……!?』





ガタン!ガタン!!!


曜『!?』

曜『な、何の音!?』

159: 2017/04/02(日) 21:06:35.12 ID:4xiBFcZB.net
曜『排水溝に……髪の毛』

曜『……これ』

曜『赤っぽい色で……私よりずっと長い』

曜『こ、この辺で赤っぽくて長い髪の毛と言えば』

曜『り、梨子ちゃ……!?』




ガタン!ガタン!!!


曜『!?』

曜『な、何の音!?』

160: 2017/04/02(日) 21:07:27.23 ID:4xiBFcZB.net
ガタン!ガシャン!


曜「何処どこ!?」

曜『う、上から……?』

曜『……排気口の中を何かが動いてる!?!?』


ズリッ……ズリッ


曜『排気口の出口は……』

曜『わ、私がさっき入ってた個室の真上……!!』


ガン!ガン!


曜『ひっ……』

曜『ひゃああああああ!!!!』ズドドドド

161: 2017/04/02(日) 21:09:24.13 ID:4xiBFcZB.net
━━━
━━



曜「……と、いうことがあったであります!」ビシッ

千歌「あったであります!じゃないよ曜ちゃん!」

花丸「ちょっとしたホラーずら!」

ダイヤ「ルビィが気を失ってますわ!」

ルビィ「」

鞠莉「Oh……」

果南「ちょっと鞠莉!鞠莉くらいは明るい反応しなよ!」

鞠莉「無茶言わないでよ!」

162: 2017/04/02(日) 21:12:42.56 ID:4xiBFcZB.net
千歌「その日って、普通に梨子ちゃんも練習参加してたよね?」

果南「そうだね……最後までいたし」

曜「千歌ちゃんと一緒に帰らなかったの?」

千歌「うん、確か用事があるとか何とか言ってたような」

花丸「用事……梨子さんにとっては、大事な用事ずらね」

鞠莉「Yes! ヨウったら、リコにとっても思われてるのね♪」

曜「あ、あはは……」

善子「ちょ、ちょっと待ってよ」

曜「?」

164: 2017/04/02(日) 21:19:12.63 ID:4xiBFcZB.net
善子「曜も、リリーをちゃんと見たわけじゃないんでしょ?」

花丸「善子ちゃん……こればっかりは残念だけど」

ダイヤ「そうですわ。赤みがかったロングヘアーと言えば、この学園では……」

鞠莉「ルビィも似たような色だけど、そこまで長くはないですしね?」

善子「そ、そうだけど……」

果南「それに、千歌の音声録音できるくらい千歌に近しい人間に絞られるし」

千歌「あ、果南ちゃん、今のは千歌のチカと近しいのチカを」

果南「千歌、もう誰もそのキャラ望んでないから。やめとこ?」

千歌「えぇっ!!?」

165: 2017/04/02(日) 21:22:59.15 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ「まぁ、とは言ったものの」

鞠莉「結局、また未遂で終わってるわね~」

果南「梨子ちゃんらしいと言うかなんと言うか……」

曜「恐さだけは相当なものだったけどね……」

ルビィ「はッ……!?うゅ、ルビィはなにを……?」

ダイヤ「ルビィも目覚めたことですし、先に進みましょう」

善子(えっ、これも不問にするの?)

花丸(なんか皆のレO耐性が上がってきてるずら……)

166: 2017/04/02(日) 21:27:32.89 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ「では次に進みますわよ。千歌さん」

千歌「はい。次は……果南ちゃん!」

曜「よっ!最多勝!」

果南「その言い方やめてよ……」

花丸「でも、第一回と第二回だけで4件も報告してるし」

鞠莉「確かに、果南の魅力はマリーもメロメロにしちゃうぐらいだしね~」

鞠莉「だからと言ってリコを肯定するつもりもありませんが……」ゴゴゴ

ルビィ「ま、鞠莉さん、果南さんの報告の時だけ恐い顔してる……」

167: 2017/04/02(日) 21:32:55.45 ID:4xiBFcZB.net
果南「まぁ私の報告はいつも、梨子ちゃんを鞠莉って置き換えて話しても」

果南「あんまり不思議じゃないけど……」

鞠莉「Are you fucking kidding me!?」

曜「ひぇっ!」

善子「落ち着きなさいよマリー!」

ダイヤ「果南さん!今のは少し無礼ですわよ!」

果南「もう、冗談だよ鞠莉」

鞠莉「果南!いくら果南でも言っていいことと悪いことがあるわよ!」

花丸「でも言い得て妙ずら」

鞠莉「NOooooo!!!」

168: 2017/04/02(日) 21:38:05.74 ID:4xiBFcZB.net
果南「鞠莉も少しは懲りなよ?」

鞠莉「そ、そうね……さすがにリリー&マリーになんてなったら洒落にならないわ……」

善子(リリーの扱い酷過ぎない?)

ダイヤ「さ、果南さん。そろそろ始めてもらってもよろしいですか?」

果南「そうだね。いっつも最後の方はバタバタしちゃうし」

ルビィ「前回は梨子さん来ちゃいましたしね」

花丸「あれは心臓に悪かったずら……」

果南「じゃ、始めるよ。あれは一昨日の日曜」

果南「練習終わりに、千歌の家にお邪魔した時の話だよ」

169: 2017/04/02(日) 21:40:15.56 ID:4xiBFcZB.net
━━━
━━



果南『はい、じゃあここまでにしよっか』

花丸『つーかーれーたーずーらー』グデー

ルビィ『今日もハードだったねぇ……』

果南『皆大分良い感じになってきたよ』

千歌『だよねだよね!』

ダイヤ『なんと言うか……グループとして、まとまってきた感じですわ』

曜『うん!これは本選も期待できますなー』

善子『その前に、地区予選の結果でしょ』

170: 2017/04/02(日) 21:46:20.31 ID:4xiBFcZB.net
鞠莉『じゃあ、今日はもう解散ってことかしら』

果南『だね。ほらほら、立ってマル』

果南『最後にストレッチしてあがるよー』

花丸『はーい』

果南『いっち、にーさんしー……』




果南『温泉?』

千歌『うん、温泉!』

171: 2017/04/02(日) 21:47:09.81 ID:4xiBFcZB.net
果南『それって……千歌の家のってことだよね?』

千歌『そうだよ』

千歌『皆で温泉入って、疲れを落とそうよ!』

鞠莉『それはナイスアイディアだけど』

善子『今日日曜日よ?忙しいんじゃないの』

千歌『それが、今日帰るお客さんが多くてさ』

千歌『丁度、お客さんとお客さんの合間っていうの?』

千歌『今日の夜はあんまり人がいないんだって』

172: 2017/04/02(日) 21:52:30.23 ID:4xiBFcZB.net
曜『それで使ってもいいって?』

千歌『そう!美渡姉達に聞いてみたら、オッケーもらえたの!』

花丸『うーん、嬉しいお誘いですけど、マルは今日行けないずら~』

千歌『えーッ!?』

善子『私もやらないといけない事あるから、パスね』

千歌『ちょーッ!?』

鞠莉『私も厳しいわね』

千歌『なんでさーッ!』

曜『わ、私も』

千歌『曜ちゃんまで!?』

173: 2017/04/02(日) 21:55:25.08 ID:4xiBFcZB.net
果南『……結局、5人になっちゃったけど』

梨子『仕方ないですよ』

ダイヤ『たまにはいいものでしょう、こんな組み合わせも』

ルビィ『うゅ……温泉、楽しみです♪』

千歌『はーい、いらっしゃーい!』

果南『お邪魔しまーす』

ダイヤ『千歌さんの家にあがるのは久しぶりですわ』

ルビィ『お、お邪魔します!』

梨子『お邪魔します♪』

174: 2017/04/02(日) 21:56:35.79 ID:4xiBFcZB.net
『わふっ』

梨子『!!?』ビクッ

しいたけ『ハッハッ……』

梨子『……。』

しいたけ『……バウッ』

ダイヤ『どうしたんですの、梨子さん』

梨子『い、いえ……何でも』

しいたけ『バウッ!!バウッ!!!』

梨子『ひゃぁあ!!』

ダイヤ『は、早く中に入りましょう!』

175: 2017/04/02(日) 21:58:11.20 ID:4xiBFcZB.net
━━━
━━



千歌『じゃあ早速入ろっか!』

ダイヤ『その前にお姉さま方にご挨拶を』

千歌『そんなの後でいいですよ!ほらほら!』グイッ

ダイヤ『あ、ちょっと千歌さん!?』

果南『あらら……』

梨子『私達も行きましょう?』

ルビィ『温泉、温泉!』

176: 2017/04/02(日) 21:59:41.71 ID:4xiBFcZB.net
カポーン

ルビィ『うわぁー!』

ルビィ『ルビィ達以外、誰もいないですね!』

ダイヤ『ルビィ、あまりはしゃぐんじゃありませんよ』

果南『相変わらず広いねー』

梨子『……。』ウズウズ

千歌『どうかした?梨子ちゃん』

梨子『い、いや、何でも……』

千歌『そう?よーし、じゃあ皆で背中流しっこしよ!』

177: 2017/04/02(日) 22:05:20.83 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ『いくらなんでもそれはちょっと……』

果南『ねぇ?恥ずかしいよ』

千歌『もう!私達チームメイトなんだから!』

千歌『たまにはこーいう裸の付き合いも必要だよ!』

梨子『そ、そうですよ!エッセンシャルですよ!』

ルビィ『ルビィはお姉ちゃんとたまにしてます』

ダイヤ『こ、こらルビィ!』

ルビィ『ぴぎっ!』

千歌『ほほう?』ニヤッ

178: 2017/04/02(日) 22:06:12.76 ID:4xiBFcZB.net
果南『相変わらず仲が良いみたいだねぇ』

ダイヤ『た、たまーにですわよ!たまーに!』

千歌『ルビィちゃんとはできて、チカとはできないんだ……』オヨヨ

ダイヤ『千歌さん、泣き崩れる真似はいいですけど前を隠しなさい!』

梨子『』ガンミ

千歌『ダイヤさんは、チカのことが嫌いなんだ……』

ダイヤ『あーもう!いいですわ!やりますわよ!』

ダイヤ『ほら!そこに座りなさい!』

千歌『やったぁー!』パッ

179: 2017/04/02(日) 22:07:34.07 ID:4xiBFcZB.net
果南『ダイヤもちょろいなぁ』

ダイヤ『果南さんもやるに決まってるでしょう!』

果南『えぇッ!?』

ダイヤ『当たり前ですわ!五人全員でやるのです!』

ダイヤ『皆さん縦に一列で並んで座るのです!』

ルビィ『じゃあルビィ、千歌さんの後ろで、お姉ちゃんの前ー!』

ダイヤ『ふふふ……では果南さんは私の後ろですわ』

果南『やれやれ……』

梨子『じゃあ私は』

千歌『梨子ちゃんは一番前ね!』

梨子『えっ、なんで?』

180: 2017/04/02(日) 22:09:03.13 ID:4xiBFcZB.net
千歌『梨子ちゃんは……ほら、作詞とかもあって疲れてるだろうから』

千歌『洗われる側に専念していいよ!』

梨子『は?』

ダイヤ『ですわね』

ルビィ『はい』

果南『そうだね』

梨子『で、でもこういうのって最終的に逆向きになってまた洗い合うよね?』

果南『私は自分で洗うからいいよ』

梨子『そう……って、そういうわけにもいかないわ!』

梨子『果南さんは、私が後で洗ってあげますね♪』

181: 2017/04/02(日) 22:10:04.72 ID:4xiBFcZB.net
千歌『じゃあそうしよっか』

千歌(ごめんね果南ちゃん)

ダイヤ『良かったですわね、果南さん』

ダイヤ(ルビィが矛先になる前に誰かを切り捨てますわ)

ルビィ『い、いいなぁ……』

ルビィ(果南さんなら大丈夫……だよね?)

果南(こいつら……)

果南『……じゃあお願いするよ』

梨子『はい♪』

184: 2017/04/02(日) 22:12:15.94 ID:4xiBFcZB.net
カポーン

千歌『あ``あ``あ``あ``~』

ダイヤ『はふう``う``ぅぅ……』

果南『二人とも、仮にもアイドルが出すような声じゃないでしょ』

千歌『気持ちいいから仕方ないよ~』

ダイヤ『やはり日本人は温泉ですわぁ~』

ルビィ『家のお風呂とはやっぱり違いますぅ……』

果南『そう?二人の家のお風呂も中々広いけどね』

ダイヤ『そうかもしれませんが、やはり露店風呂には敵いませんわ~……』

186: 2017/04/02(日) 22:13:34.00 ID:4xiBFcZB.net
果南『まぁ、確かにね~』

梨子『んふぅ……』

果南(……意外だったなぁ)

果南(梨子ちゃん、体洗う時に何かしてくるかと思ったけど)

果南(手つきがイヤらしいだけで、特に何もなかった)

千歌『皆で潜水対決しよー!』

ダイヤ『一人でやってなさいな』

梨子『小学生じゃないんだから……』アハハ

188: 2017/04/02(日) 22:16:12.78 ID:4xiBFcZB.net
果南(確か、ダイヤの論文でクレイジーサイコレO化と生理周期の関連を押してたっけ)

果南(……いや、他人の生理周期なんて知らないよ)

果南(ダイヤもちょっとおかしいところがあるからなぁ)

千歌『むぅ!えいッ!水鉄砲~!』

梨子『わぷッ!? え、それどうやってお湯飛ばしてるの?』

千歌『え?これはね~、手をこういう形にして……』

果南(でも皆で温泉入るくらいだし、今日は生理中じゃないよね?)

果南(……疑い過ぎるのも悪いよね。普通にリラックスしよーっと)

果南『あ~、良い湯だ……』

189: 2017/04/02(日) 22:20:13.41 ID:4xiBFcZB.net
千歌『そうそう、それで思いっきり閉じるの』

梨子『こうかな……えいっ』プシュッ

果南『おわっ!?』バシャ

梨子『あっ!ご、ごめんなさい果南さん!』

果南『……やったなぁ、梨子ちゃん!』

梨子『え!?えっ!?』

千歌『果南ちゃんが怒ったー!逃げろ!』バシャバシャ

果南『こらー!』

ダイヤ『ああ、もう……』

ダイヤ『果南さんまで!やめなさい!』

190: 2017/04/02(日) 22:22:20.77 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ『他のお客さんが来たら』バシャッ

千歌『あはは!チカの水鉄砲は命中率は負けないよ!』

梨子『えいっ』プシュッ

ダイヤ『だから』バシャッ

千歌『もういっちょ!』プシュッ

ダイヤ『やめ』バシャッ

果南『よっ』プシュッ

ダイヤ『ちょ』バシャッ

ダイヤ『……もう許しませんわぁ!!!』

果南『ダイヤが怒ったぁ!』

千歌『逃げろーッ!』

192: 2017/04/02(日) 22:23:53.77 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ『三人ともまとめて成敗ですわ!』ガシッ

梨子『わっ!?』

千歌『うぎゃ!』

果南『あちゃー、三人とも一気に捕まっちゃった……』

ダイヤ『ふふふ、同じ方向に逃げるからですわ』

ダイヤ『それよりも!あんなに騒いでは……』

千歌『むうぅぅ!!』ジタバタ

ダイヤ『ち、千歌さん!そんなに暴れては……』グラッ

四人『あっ』




バシャーン

ルビィ『ピギィ!?』

193: 2017/04/02(日) 22:26:43.97 ID:4xiBFcZB.net
...0.04秒

果南(もぉ~千歌のせいで皆バランス崩しちゃった……)

果南(まったく……)

モミッ

...0.39秒

果南(!?)

果南(い、今誰か私の体を……)サワッ

果南(!? や、やっぱり誰かこのどさくさに紛れて)

...0.45秒

果南(早く上がろう!)ガシッ

果南(え!? あ、足を掴まれた!?)

194: 2017/04/02(日) 22:27:55.43 ID:4xiBFcZB.net
...0.56秒

果南(く!振りほどけない!)

果南(力が……強い!!)

サワサワッ

果南(ちょ!?)

果南(へ、変なとこ触らないでよ!)

...0.69秒

果南(くっ……!お湯が白濁色だから姿が見えない!)モミッ

果南(ひっ!)

果南(見えないはずなのに、なんで的確に胸を触れるの!?)

197: 2017/04/02(日) 22:29:27.36 ID:4xiBFcZB.net
...0.78秒

果南(足を離してよ~!)

果南(だ、駄目だ!並大抵の力じゃ振り切れない!)モミモミ

果南(んん……!)

...0.84秒

果南(この手を振りほどくより、無理やり上がったほうが早い!)

果南(くううぅぅ!)

ムニュッ

果南(ち、力が抜けるから触らないでよ~!)

...0.95秒

果南(いけぇぇえええ!!)グググッ

199: 2017/04/02(日) 22:31:02.66 ID:4xiBFcZB.net
...1.00秒

果南『ぷはぁっ!!』ザパンッ

果南『はぁ、はぁ……』

ダイヤ『ぷはっ!』ザパンッ

千歌『ふぅ!』ジャプン

梨子『けほっ!』ザプンッ

ダイヤ『コホッコホッ……もう!千歌さんのせいですわよ!』

千歌『あはは!楽しいー!』

ダイヤ『反省してるんですの!?』

梨子『あはは……』

200: 2017/04/02(日) 22:32:14.78 ID:4xiBFcZB.net
果南『……。』ゼェゼェ

果南(三人とも、私の後から出てきた)

果南(みんな可能性はあるけど……)

梨子『うっ、ふぅ……』

果南(……梨子ちゃん、だよね)

果南(触り方がえOちぃし……千歌とダイヤはあり得ないし)

果南(やっぱり油断できないや……)

201: 2017/04/02(日) 22:34:23.69 ID:4xiBFcZB.net
ルビィ『だ、大丈夫ですか!?』

ダイヤ『大丈夫ですよ、ルビィ』

千歌『ルビィちゃんも一緒に潜ろ~!』

ダイヤ『いい加減になさい!もう少し浸かったら上がりますわよ!』

千歌『えぇ~!?』

ダイヤ『えぇーじゃありません!』

梨子『……ふふっ』ニヤ

果南(……!)ゾクッ

203: 2017/04/02(日) 22:36:55.35 ID:4xiBFcZB.net
━━━
━━



ダイヤ『ふぅ……では果南さん、私と梨子さんも先に上がりますよ?』

果南『うん、私もすぐ上がるよ』

梨子『それじゃ、お先です♪』

ダイヤ『はぁ、あんなにはしゃいでた千歌さんがルビィと一緒に真っ先に上がるんですから』

ダイヤ『ほんと、子供ですわ……』クスッ

梨子『あはは……』

ダイタイチカサンハイツモー……

果南『……。』

204: 2017/04/02(日) 22:38:37.93 ID:4xiBFcZB.net
果南『……一人っきり、か』

果南『やっと落ち着けるよ~』

果南『はふぅ~……』

果南『と言っても、私もそろそろのぼせそうだなぁ』

果南『上がりますか……』バシャッ







果南『私のブラどこいった?』

205: 2017/04/02(日) 22:40:19.92 ID:4xiBFcZB.net
果南『うそッ!?』

果南『ちょ、ちょっとそれはまずいってー!』

果南『えぇ~!?』

果南『無い!無い……!!』

果南『確かにここに置いてたのに!!』

果南『どーしよ……制服だし……』

果南『さ、さすがにブラ無しはバレる可能性が……』

果南『うぅ……と、とりあえず千歌の部屋まで行こう』

207: 2017/04/02(日) 22:42:54.41 ID:4xiBFcZB.net
果南『……。///』スタスタ

果南(スースーするよ……)

果南(パンツじゃなかっただけマシか……)

果南(いや、90と100くらいの違いしかないけど)

志満『あら果南ちゃん、今上がったの?』

果南『』ビクッ

果南『あ、志満さん……』

208: 2017/04/02(日) 22:44:42.73 ID:4xiBFcZB.net
志満『千歌が部屋で待ってるわよ?』

果南『……。』ジー

志満『え?ど、どうしたの?』

志満『私の胸……何かついてる?』

果南『あ、あの……志満さん』

志満『はい?』

果南『その……ブラジャー、貸してもらえませんか?』

志満『えっ』

209: 2017/04/02(日) 22:45:55.52 ID:4xiBFcZB.net
果南「いやー、あれは恥ずかしかったなぁ」アハハ

千歌「人の姉に何頼んでんのさ果南ちゃん!」

ダイヤ「笑いごとではありませんわ!」

果南「しかも千歌の部屋に行ったら梨子ちゃんいないしさ」

果南「結局志満さんのブラ借りて帰ったよ」

ルビィ「梨子さん、急に用事思い出したって言ってすぐ帰りましたもんね……」

211: 2017/04/02(日) 22:48:35.44 ID:4xiBFcZB.net
千歌「だから皆が帰った後、志満姉」

千歌「『果南ちゃんって……虐められてたりしないよね?』って聞いてきたのかぁ」

果南「んー……まぁ、端から見たらブラ隠されたのかなって思う人もいるかもね」

ダイヤ「で、結局下着は見つかったんですの?」

果南「いや、見つかってないよ。探しても無駄だろうし」

花丸「まる達、行かなくて正解だったずら?」

曜「あはは……楽しそうっちゃ楽しそうだけどね」

212: 2017/04/02(日) 22:52:02.14 ID:4xiBFcZB.net
鞠莉「ちょっと待ってよ!じゃあリコは今果南のブラ持ってるわけ!?」

果南「まぁ、そういうことになるのかな?」

鞠莉「な、なんてうらや……けしからん!!」グギギ

ダイヤ「鞠莉さんも下心見え見えですわよ」

鞠莉「だって果南のブラよ!?」

鞠莉「内浦の守るべきWorld Heritageでしょ!?」

果南「……私、ちょっと本気で鞠莉が恐くなってきたかも」

213: 2017/04/02(日) 22:53:33.90 ID:4xiBFcZB.net
花丸「第一回松浦果南プレゼンツ小原鞠莉レO被害報告会もそう遠くないずら」

鞠莉「ちょっと、それはガチでへこむわよ」

果南「マ、マル……本人の前で言っちゃ駄目だよ」

花丸「あっ……な、何でもないずら」

鞠莉「え?冗談よね?」

7人「……。」

鞠莉「……。」

鞠莉「」ウルウル

果南「じょ、冗談だってば鞠莉!ほらハグしよハグ!」

鞠莉「グスッ……かな~ん!」ギュッ

曜(果南ちゃんがちょろいのか鞠莉ちゃんがちょろいのか……)

214: 2017/04/02(日) 22:58:21.01 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ「はぁ……相変わらずですわ」

千歌「も~、鞠莉ちゃん書記なんだから、それらしい事してよー」

鞠莉「♪」スリスリ

花丸「聞いてないずら……」

ルビィ「幸せそう……」

ダイヤ「ほっときましょう、お馬鹿年長組は」

果南「だから何で私まで含まれてるのさー」

曜「自覚が無いって点は果南ちゃんも同じなのかもね」

果南「えぇっ……」

215: 2017/04/02(日) 23:00:18.39 ID:4xiBFcZB.net
善子「……。」

善子(な、なによ……リリーったら!)

善子(本当にただのクレイジーサイコレOなの!?)

善子(で、でもまた悪魔がついてるだけかもしれないし……)

善子(うぅ……何を信じていいのか分からない……)

善子(リリーを信じたい!けど)

善子(何がリリーの真実なのか……)

善子(リリーに会いたい……)

216: 2017/04/02(日) 23:01:23.92 ID:4xiBFcZB.net
ダイヤ「では、昼休みも終わりに近づいてきたことですし」

ダイヤ「最後の方に報告してもらいましょう」

千歌「はい!では最後はダイヤさん!」

ルビィ「お姉ちゃん!?」

曜「最後の方ってダイヤさん自分なんですか!?」

ダイヤ「ふふ、少し引っ張ってみただけですわ」

果南「時間無いんだよ、ダイヤ」

ダイヤ「分かってます。では、始めますわ」

ダイヤ「あれは、私が」




ガラッ

8人「!!?」

220: 2017/04/02(日) 23:04:50.53 ID:4xiBFcZB.net
梨子「あ、あれ……!?」

梨子「どうしたの皆……?8人で部室に集まって」

千歌「いや、これは!」

果南「あ、あのー……そのー……!」

鞠莉「♪」スリスリ

ルビィ「ぴぎぃ……」

曜「よーそろー……」

ダイヤ「え、えぇっとですね……!」

花丸「ずずずらら」

222: 2017/04/02(日) 23:06:22.96 ID:4xiBFcZB.net
梨子「何をしてたのかは分からないけど……」

梨子「わ、私だけ呼ばれてない……の?」

梨子「……たまたま、だよね?」ウルウル


千歌(や、やばいよこれは!!)

果南(上手い言い訳が浮かばない……!!)


梨子「あ、じゃ、邪魔……だよね」

梨子「ごめんなさい!……すぐ……出て…」

梨子「……グスン」


花丸(ずららららららら!!!)

曜(うわぁああああ)ビタンビタン

223: 2017/04/02(日) 23:07:47.04 ID:4xiBFcZB.net
千歌(だ、誰か早く上手い言い訳を……!!)





善子「リリー!!」

7人「!!」

梨子「……よっちゃん?」グスン

善子「リリー……これは、その」

善子「……あんまり言いたくないけど」

梨子「うん……」

善子「……来月、リリーの誕生日があるでしょ?」

梨子「!!」

7人「!!」

224: 2017/04/02(日) 23:09:18.32 ID:4xiBFcZB.net
善子「これは、その為の会で……」

善子「後は、察してくれるかしら?」

梨子「……!!」

梨子「や、やだっ!私ったら……」

梨子「皆、私のために……///」

ダイヤ「そ、そうなんですの!」

花丸「ずら!」

果南「ごめんね梨子ちゃん!私達、隠し事が下手でさ」

曜「そうそう!駄目だなー!私達!」

225: 2017/04/02(日) 23:13:01.44 ID:4xiBFcZB.net
梨子「……あの」

梨子「ごめんなさい!///」

梨子「み、見なかったことにするね!!」

梨子「それじゃあ!///」ガラッ

パタパタパタ…


7人「……。」

千歌「グッジョブ!グッジョブだよ善子ちゃん!」

曜「よーしこー!さいこーだよ!」

果南「あー……ほんと、心臓に悪い……」

ルビィ「心臓が飛び出るかと思いました……」

ダイヤ「な、なんとか危機は免れましたわ」

239: 2017/04/03(月) 00:18:57.00 ID:r7WCf7eW.net
善子「……。」

善子(リリーに、嘘ついちゃった)

善子(……なんか、モヤモヤする)

花丸「ちょっと、もう続ける気分じゃなくなりました……」

果南「そうだね。昼休み終わっちゃうし、もう戻ろうか」

鞠莉「♪」スリスリ

果南「鞠莉、教室戻るよ?」

ダイヤ「はぁ……第五回も、そう遠くはなさそうですわ」

240: 2017/04/03(月) 00:19:45.10 ID:r7WCf7eW.net
千歌「次回の進行役どうする?」

曜「今度は一年生にまかせようよ」

ルビィ「えぇ……あんまり、自信ないです」

花丸「まるも……」

果南「じゃあくじ引きにでもする?」

ダイヤ「その話はまたいつかしましょう。残りの時間で決まるとは思えませんわ」

千歌「そうですね。じゃあ行こっか、曜ちゃん」

曜「うん。お先に失礼しまーす」

千歌「また放課後ねー!」ガラッ

241: 2017/04/03(月) 00:20:39.77 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「では私達も行きましょうか」

果南「そだね」

鞠莉「じゃあまたね、三人とも」

花丸「はい。また」

ルビィ「お疲れ様でした」

善子「また、放課後……」

ガラッ

花丸「まる達も行く?」

ルビィ「うん。善子ちゃん、行こ?」

242: 2017/04/03(月) 00:21:25.84 ID:r7WCf7eW.net
善子「……先に行ってて」

花丸「え?」

ルビィ「善子ちゃん?」

善子「ごめん。ちょっと考えたいことがあって」

花丸「……分かったずら。先に行ってるね」

ルビィ「遅れちゃ駄目だよ?」

善子「分かってる。すぐ行くわ」

花丸「じゃあ」

ルビィ「うゅ……」

ガラッ

パタン

243: 2017/04/03(月) 00:23:10.84 ID:r7WCf7eW.net
善子「……。」

善子(……分からない)

善子(リリーに、レOの気があるのは事実)

善子(もう一人のヨハネが言う事だし)

善子(間違ってるとは思えない)

善子(……でも、それなら)

善子(第三回目以降、すぐに被害が出なかったのは何故?)

244: 2017/04/03(月) 00:25:08.11 ID:r7WCf7eW.net
善子(私を欺くための計画的なこと?)

善子(……駄目だ)

善子(私一人じゃ分からないわ)

善子「お願い、もう一人のヨハネ」

善子「力を貸して!!」

ヨハネ(もういるわよ)

善子「」ビクッ

善子「きゅ、急に出てこないでよ!!」

ヨハネ(どっちよ)

256: 2017/04/03(月) 22:52:17.71 ID:r7WCf7eW.net
善子「はぁ……話、聞いてた?」

ヨハネ(えぇ)

ヨハネ(リコって子がまたやらかしたんでしょ?)

善子「うっ……まだ決まったわけじゃ」

ヨハネ(……そうね、まだ確定じゃない)

善子「!!」

善子「どういう事!?」

257: 2017/04/03(月) 22:53:03.02 ID:r7WCf7eW.net
ヨハネ(あなたが言ってた通りよ)

ヨハネ(リコって子の犯行現場を直接見たわけじゃないわ、誰も)

善子「じゃあ……!!」

ヨハネ(悪魔で確率論よ。可能性があるだけ)

善子「……。」

ヨハネ(悪魔でね。堕天使だけど)

善子「……。」

ヨハネ(なんか言いなさいよ)

258: 2017/04/03(月) 22:58:57.56 ID:r7WCf7eW.net
ヨハネ(はぁ……それにあなた)

ヨハネ(リコのこと、好きなんでしょ?)

善子「は、はぁ!?」

善子「好きとかそういうのじゃ……!」

ヨハネ(あー、はいはい)

ヨハネ(好きじゃなくてもいいから。信じたいことに変わりはないんでしょ?)

善子「まぁ……それは、そうよ」

ヨハネ(だったら信じて行動なさい)

ヨハネ(神を信じるより、好きな人を信じるほうが人間らしいわ)

259: 2017/04/03(月) 22:59:30.73 ID:r7WCf7eW.net
善子「ヨハネ……あなた」

善子「まさか、本当のことがもう分かってるんじゃ」

ヨハネ(さあね。でも、ヒントをあげる)

善子「ヒント?」

ヨハネ(リコって子からは、まったく魔力を感じなかったわ)

ヨハネ(少なくとも悪魔が憑いてるわけじゃない)

善子「!!」

260: 2017/04/03(月) 23:03:39.50 ID:r7WCf7eW.net
善子「えっ……見ただけで分かるの?」

ヨハネ(ちょーっと本気出せば分かるわ)

ヨハネ(私の魔眼を舐めないでほしいわね)

善子「じゃあなんでこの前はすぐ教えてくれなかったのよ!?」

ヨハネ(怒らないでよ)

ヨハネ(この前は悪魔絡みだなんて思ってなかったから、魔眼なんて使ってなかったのよ)

善子「もう……」

261: 2017/04/03(月) 23:04:44.93 ID:r7WCf7eW.net
善子「と、とにかく……悪魔が憑いてないってことは」

善子「最悪のケースもあるわけね……」

ヨハネ(そうね、リコは普段から舌なめずりしながらあなたの事見てるのかも)

善子「言い方!!」

ヨハネ(意味は合ってるでしょ)

善子「……でも」

善子「悪魔のせいじゃないなら、どうやって調べれば」

262: 2017/04/03(月) 23:05:32.62 ID:r7WCf7eW.net
ヨハネ(……手間がかかる相棒だわ)

ヨハネ(良い?すくーるあいどる?の練習、今日もあるんでしょう?)

善子「え、えぇ……」

ヨハネ(あなた以外の8人が集まるなら、よく周りに目を向けてみなさい)

ヨハネ(見えてくるものもあるはずよ)

善子「周りを見る……?」

善子「それで、何か分かるの?」

263: 2017/04/03(月) 23:10:49.85 ID:r7WCf7eW.net
ヨハネ(教えるのはここまで)

ヨハネ(じゃあ私はひと眠りするとしましょ)

善子「ちょ、ちょっと?」

ヨハネ(安心なさい。悪魔絡みなら力を貸すことは惜しまないわ)

ヨハネ(もう一人の私の頼みだしね)

ヨハネ(それじゃ……)

善子「あっ……!もう」

善子「悪魔絡みならって、リリーに悪魔憑いてないんでしょ?」

264: 2017/04/03(月) 23:11:18.85 ID:r7WCf7eW.net
善子「周りを見る……」

善子「皆をよく見るってこと?」

善子「それで何か分かるの……?」

善子「……。」

善子「とにかく、やってみるしかないわ」

善子「皆の被害にあった時の状況も洗い直しましょう」

善子「リリーを信じて、行動あるのみよ」

265: 2017/04/03(月) 23:12:37.92 ID:r7WCf7eW.net
━━━
━━


 ━放課後━

千歌「はい、じゃあ今日はここまでにしよ!」

曜「今日も良い汗かいたぁー!」

梨子「ふぅ……」

花丸「お腹減ったぁ~」

果南「運動後のタンパク質は大事だけど、食べ過ぎちゃ駄目だよマル?」

花丸「運動したらお腹が減るのは仕方ないずら」

ルビィ「うーん、最後のステップが……」

鞠莉「ルビィ、そこはもうちょっと余裕持っていいのよ」

ダイヤ「そうですわね、ワンテンポ遅らせて……」

ワイワイ

266: 2017/04/03(月) 23:13:36.78 ID:r7WCf7eW.net
善子「……。」

梨子「どうかした?よっちゃん」

善子「いや……ちょっと、気が重いことがあって」

梨子「気が重い?」

善子「まぁ……リリーには関係ないから」

善子「別に心配しなくていいわ」

梨子「えぇ?何かあるなら、相談してよ」

善子「ふふっ……ありがと、リリー」

善子「……やっぱり、好きよ」

梨子「ふぇっ!?///」

267: 2017/04/03(月) 23:14:12.04 ID:r7WCf7eW.net
善子(ヨハネには、好きじゃないからって言っちゃったけど)

善子(どういう意味の好きかは別として)

善子(やっぱり好きっていう言葉が一番しっくりくる)

梨子「よっちゃん?」

善子「あぁ、ごめんなさい。何でもないわ」

梨子「そう……?ならいいけど」

梨子「あっ、そうだ。昨日ね、上手くケーキが焼けたんだけど……」

梨子「帰りに家に寄っていかない?」

268: 2017/04/03(月) 23:14:50.74 ID:r7WCf7eW.net
善子「ごめんね、今からちょっと用事があるの」

梨子「用事?今から?」

善子「うん。だから、明日でもいいかしら?」

梨子「そっか……じゃあ、また今日作っておくね!」

善子「ありがと、リリー」

善子「……。」

果南「じゃあストレッチするよー!」

7人「はーい!」

梨子「行こ?よっちゃん」

善子「……えぇ」

善子(リリーを、信じたい)

271: 2017/04/03(月) 23:22:21.72 ID:r7WCf7eW.net
━━━
━━


 ━部室━

善子「……皆いなくなると、静かね」

善子「急に引き留めてごめんなさい」

善子「時間は取らせないわ、正直に答えてくれるなら」

  「……。」

善子「そうね……」

善子「聞きたいのは、今日の報告会のこと」

272: 2017/04/03(月) 23:23:25.22 ID:r7WCf7eW.net
善子「曜と果南、そしてダイヤ」

善子「二人の被害報告と、ダイヤからのアンケートの結果を振り返って」

善子「私、気付いたことがあるの」

  「……何に?」

善子「まず曜。曜があった被害は……言ってしまえば誰でもできるわ」

善子「リリーの髪の毛なんて、手に入れる方法なんていくらでもある」

善子「そして土曜日の練習終わり……確かにリリーはすぐ帰ったけど」

善子「それに続いて、皆も残らずにさっさと帰っていったわ」

274: 2017/04/03(月) 23:25:09.07 ID:r7WCf7eW.net
善子「つまり曜の被害は、正直誰でも可能」

善子「私と一緒に帰ったずら丸、ルビィは除外」

  「……。」

善子「そして果南の報告」

善子「まず温泉に行かなかったマリー、曜も除外」

善子「そして……果南が被害にあってる時、見ていただけのルビィも除外」

善子「残るは……千歌、ダイヤ」

  「けれど」

善子「えぇ、分かってる」

275: 2017/04/03(月) 23:26:19.14 ID:r7WCf7eW.net
善子「これはリリーが犯人じゃない前提の話」

善子「リリーにも可能な事に変わりはない」

善子「それに、もし犯人が千歌、ダイヤでもなく……」

善子「かく乱目的の、被害報告自体が犯人による嘘だった場合」

善子「曜の被害報告が嘘なのはあり得ない」

善子「曜が犯人なら、果南の被害現場に居合わせないのはおかしい」

善子「問題なのは果南の報告が嘘の場合」

善子「曜の被害は誰にでも可能だから、こっちは否定できないわ」

276: 2017/04/03(月) 23:27:49.52 ID:r7WCf7eW.net
善子「結局、分からないことだらけのまま」

善子「ただし……!!」

  「……。」

善子「アンケートは別よ」

  「!!」

善子「あのアンケートがリリー以外の犯人によるものなら」

善子「偽物のリリーの回答と、本物のリリーの回答」

善子「リリーの回答が二つ出てくるはず」

277: 2017/04/03(月) 23:30:01.77 ID:r7WCf7eW.net
善子「当然、そんな事があったら誰かに気付かれる」

善子「だけど、誰にも気づかれずに可能に出来る人物がいるわ……」

善子「それは、アンケートの回答を集め、記録した」

善子「たった一人の人物……」

善子「勿論、これも犯人がリリーじゃない前提でしか成り立たない話」

善子「リリーを信じる事で、違う人を疑う事にはなるけど」

善子「リリーが犯人じゃない可能性があることは分かってもらえたわよね?」

善子「アンケートの回答をまとめた……」





善子「ダイヤ」

ダイヤ「……。」

278: 2017/04/03(月) 23:31:27.89 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「……ふぅ」

善子「……。」

ダイヤ「何を言い出すかと思えば、そんな事ですの」

ダイヤ「確かに……興味深い話ですわ」

ダイヤ「全ての辻褄が合うような人物は、私と梨子さんだけ」

ダイヤ「それは認めましょう」

善子「……そう」

ダイヤ「ですが」

279: 2017/04/03(月) 23:37:05.32 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「証拠はあるんですの?」

善子「それは……」

ダイヤ「無いでしょうね」

ダイヤ「私がもし犯人なら、本当の梨子さんの回答なんて既に処分しているはず」

ダイヤ「そうなると、物的証拠はもう何も無いでしょう?」

善子「……。」

ダイヤ「私が、やってないと言えば、結局犯人は絞れませんわ」

善子「えぇ、そうね……」

善子「物的証拠が、リリーの本当の回答だけならね」

ダイヤ「!?」

280: 2017/04/03(月) 23:38:07.46 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「な、何を言ってるんです!?」

ダイヤ「ま、まさかシャワー室についた指紋だとでも言うわけじゃありませんよね?」

ダイヤ「生徒会長たるもの、学校の巡回をする時に隅々まで調べますわ」

ダイヤ「この学校のどこに指紋がついていてもおかしくない」

善子「そんな分かりづらい証拠じゃない」

善子「もっと、決定的な証拠よ!」

ダイヤ「な、何ですの……!?」

281: 2017/04/03(月) 23:39:39.88 ID:r7WCf7eW.net
善子「今日の話の中で、まだ行方が分からないものが一つある」

善子「ダイヤなら、分かるわよね?」

ダイヤ「そんなもの、ありませんわ!」

善子「いいえ……確かにあるわ」

ダイヤ「だから何だって言うのです?」

善子「一体何処にいっちゃったのかしら……」




善子「果南のブラは?」

ダイヤ「!!」

283: 2017/04/03(月) 23:45:23.09 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「か、果南さんの……下着?」

善子「えぇ」

ダイヤ「み、見つけたんですか?」

善子「いえ……見つかってはいないわ」

ダイヤ「は……?」

ダイヤ「そ、それなら状況は何も変わらないじゃないですか!」

ダイヤ「私のカバンに入っていた等ならともかく!」

善子「ある場所の見当はついてる」

ダイヤ「!?」

285: 2017/04/03(月) 23:46:20.00 ID:r7WCf7eW.net
善子「もしもダイヤが犯人なら」

善子「日曜に果南のブラを取って、今日まで」

善子「捨てるタイミングは難しい……家には会員のルビィがいる」

善子「学校に来る間も、家に置いておけば、サイズの違うブラが見つかれば怪しまれる」

善子「それに家に隠しておいても、もしルビィに見つかったら……?」

善子「わざわざ危険を冒して取ったブラをすぐに捨てるわけもない」

善子「考えるのは……常に肌身離さず持っていること」

286: 2017/04/03(月) 23:46:59.07 ID:r7WCf7eW.net
善子「私……今日の練習中、あることに気付いたの」

善子「悪いけど、ずっとダイヤの事見てたから」

ダイヤ「な、何ですの?」

善子「今日はやけに、ブラのずれを気にしてたじゃない……?」

善子「踊ってる最中、よくずれてたみたいだけど?」

ダイヤ「!!」

289: 2017/04/03(月) 23:48:24.80 ID:r7WCf7eW.net
善子「もう言いたい事は分かるわよね?」

ダイヤ「ば、馬鹿なことを言わないでください!」

善子「じゃあ上を脱ぎなさいよ」

ダイヤ「はぁ!?」

善子「脱げるわけがないわ」

善子「だってダイヤが今着けているブラは!」

善子「83cmなんて逆サバを読んでる、あのかなパイのブラなんだから!!」

ダイヤ「ッ……!!!」

295: 2017/04/03(月) 23:54:41.31 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「……くくっ」

ダイヤ「ふふふ……あはは!!」ゴゴゴ

善子「な、なに……!?」

ヨハネ(やっと正体を表すみたいよ)

善子「わっ!?ヨ、ヨハネ!?」

善子「正体って……どういうこと!?まさか、悪魔なの!?」

ヨハネ(えぇ、そういう事ね)

善子「で、でも悪魔は憑いてないって!!」

ヨハネ(リコには、って言ったでしょ?)

善子「紛らわしい!!」

296: 2017/04/03(月) 23:56:03.73 ID:r7WCf7eW.net
善子「って言うか、魔眼を使ってリリーを見た時」

善子「ついでに気付かなかったの!?」

ヨハネ(気付かなかったわ……)

ヨハネ(私の魔眼を持ってしても、気配を完全に消せる悪魔)

ヨハネ(この前の夢魔とはレベルが違うかもね)

善子「!!」

ダイヤ「ククク……」

ダイヤ「……ふう」

ダイヤ「バレたなら仕方ないわね」

ダイヤ「そう……あの二人への行為は私がやったことよ」

297: 2017/04/03(月) 23:56:47.62 ID:r7WCf7eW.net
善子「!!」

善子「あなた……何者なのよ!」

ダイヤ「ヨハネを出しなさい」

善子「え!?」

善子「な、何でヨハネのこと知って……!?」

ヨハネ(……体、借りるわよ)

善子「ちょぉっ!?」クラッ

ヨハネ「……。」

ヨハネ「ふぅ……こんばんは、でいいのかしら?」

善子(また勝手にぃ!)

298: 2017/04/03(月) 23:57:25.72 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「ふふ……久しぶりね、ヨハネ」

ヨハネ「……誰よ、あなた」

ダイヤ「覚えてないのね……私を封印したくせに!!」

ヨハネ「一々封印した悪魔のことなんて覚えてらんないわ」

ダイヤ「忘れたとは言わせないわよ!」

ダイヤ「この魔王マーラの娘、ラガを!」

ヨハネ「……誰?」

善子(えぇ!?)

299: 2017/04/03(月) 23:57:54.38 ID:r7WCf7eW.net
善子(マーラって言ったら、仏教にも出てくる魔神じゃない!)

善子(あなたその娘を封印してたの!?)

ヨハネ「そんな有名人なの?」

善子(わ、私はそういう話に興味があるから……)

ヨハネ「ふーん……そのラガが、何の用なのよ」

ダイヤ「私は……!!貴方に封印されてから数十年!」

ダイヤ「ずっと貴方の事を忘れたことは無かったのに!」

ヨハネ「……復讐、ってわけね」

300: 2017/04/03(月) 23:58:49.51 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「あなたが天界を追放されたと聞いた時は驚いたわ」

ダイヤ「まぁ、そのおかげで封印の力は弱まり」

ダイヤ「私はこうしてまた出てこれたわけだけど……」

ヨハネ「どうして、私がここにいると?」

ダイヤ「人間界で言う、三週間程前かしら……あなたの力を感じたの」

ダイヤ「ずっと探してた……」

ヨハネ「夢魔の時か……天界にバレてないかしら」

301: 2017/04/03(月) 23:59:38.75 ID:r7WCf7eW.net
ダイヤ「貴方のことをずっと思っていた」

ヨハネ「やろうってなら容赦はしないわ」

ダイヤ「やっと会えた……!!」

ダイヤ「私の!!」

ダイヤ「私の愛しい天使!!」

ヨハネ「は?」

302: 2017/04/04(火) 00:00:55.44 ID:4kPNcoK/.net
ダイヤ「私が封印された時……」

ダイヤ「最後に見た光景……!!」

ダイヤ「貴方の性的過ぎる腋……ッ!!」

ダイヤ「目の前に広がるわき、ワキ、腋ッ!!!」

ヨハネ「……。」

ダイヤ「あんなの見せられたら……我慢できないじゃない!!」

ダイヤ「数十年ムラムラしながら封印されてた私の気持ちが分かるの!?」

ヨハネ「いや……分からんけども」

304: 2017/04/04(火) 00:02:18.05 ID:4kPNcoK/.net
ダイヤ「貴方が融合している人間に目星をつけるまでのムラムラ発散として」

ダイヤ「何人かの女子に手を出しちゃったけど……まったく収まらなかった」

善子(悪魔ってこんなんばっかりなの……?)

ダイヤ「だけどもうその必要はないわ。見つけたもの」

ダイヤ「ふふ……天使の貴方はもういない」

ダイヤ「人間風情と融合した貴方なら、私ならどうとでも出来る!」

ダイヤ「その人間もろとも!私のものとしてあげるわ!」

306: 2017/04/04(火) 00:05:20.19 ID:4kPNcoK/.net
ヨハネ「……残念だけど」

ヨハネ「この体を渡すわけにはいかないわ」

善子(ヨハネ……?)

ヨハネ「仮にも命の恩人だからね……」

善子(……。)

ダイヤ「どうでもいいわそんなこと!」

ダイヤ「貴方さえ手に入るのなら!」

ヨハネ「やめておきなさい」

307: 2017/04/04(火) 00:06:31.29 ID:4kPNcoK/.net
ダイヤ「……?」

ヨハネ「私の封印術、そこらの天使と一緒にしないでくれる?」

ヨハネ「自分がどれだけ弱ってるのかも分からないなんて、魔王の娘が聞いてあきれるわ」

ダイヤ「……はぁ?何を言ってるの?」

ヨハネ「魔眼でも捉えられないなんて……」

ヨハネ「どんな上級悪魔かと思えば」

ヨハネ「ただ単に魔力が低すぎるだけじゃない」

ダイヤ「!?」

308: 2017/04/04(火) 00:09:19.31 ID:4kPNcoK/.net
ダイヤ「馬鹿な事を言うんじゃないわ!」

ダイヤ「私が低級だと!?」

ダイヤ「封印が解いた後、十分に回復したのよ!!」

ヨハネ「えぇそうね……人間一人を操るだけで、魔力が空になるくらいだけどね」

ダイヤ「舐めるな!私の魔力がその程度で……!!」

ヨハネ「思い出したの……貴方の事と、貴方にかけた封印術」

ヨハネ「魔力を吸い続ける術じゃない。上限を下げ続ける術よ」

ダイヤ「そ、そんな術があるわけ……!!」

309: 2017/04/04(火) 00:10:31.27 ID:4kPNcoK/.net
ヨハネ「仮にも最も神に近いと謳われた大天使よ」

ヨハネ「舐めすぎてたのは貴方みたいね……!」ゴゴゴ

ダイヤ「くッ……!認めない!認めないわよ!」バッ

ヨハネ「触れたいなら触れなさい」

ダイヤ「うおぉぉぉお!!」ガバッ

ヨハネ「貴方はもう、私の腋に触れることすら敵わないんだから……」

ダイヤ「嘘!!嘘よ!!!」

ダイヤ「こ、ここまでの力の差が……ある……」

ダイヤ「わけ……」シュウゥゥゥゥ……

ダイヤ「……。」ドサッ

善子(ダイヤ!?)

310: 2017/04/04(火) 00:11:16.59 ID:4kPNcoK/.net
ヨハネ「ふぅ……」

善子(ちょ、ちょっとダイヤはどうなったの!?)

ヨハネ「寝てるだけよ。前と一緒」

善子(ほんとに……?)

ヨハネ「本当よ。ただ、あいつに憑かれてからの記憶は無いか」

ヨハネ「あるにしても、混濁して思い出し辛くなってるはずね」

善子(そっか……良かった)

311: 2017/04/04(火) 00:14:00.23 ID:4kPNcoK/.net
ヨハネ「さて、と」

善子(?)

ヨハネ「ここからはあなたの仕事ね。戻るわよ」

善子(わっ!?だから急に……)

善子「……。」

善子「ぷはっ!?ちょ、ちょっとヨハネ!?」

ヨハネ(おやすみぃー……)

善子「あっ……もう」

善子「すぐ引っ込むんだから……」

312: 2017/04/04(火) 00:15:21.89 ID:4kPNcoK/.net
善子「ダイヤを椅子に座らせて……っと」

善子「ふぅ、軽いわね」

善子「また起きるまで待つのか……」

善子「そう言えば、私の仕事って……?」

  「よっちゃん……?」

善子「!!」

善子「リ、リリー!?」

梨子「どうしたの……?ダイヤさん、寝てるみたいだけど」

313: 2017/04/04(火) 00:22:40.55 ID:4kPNcoK/.net
善子「えぇっと……その」

善子「これは……」

梨子「?」

善子「って言うか、何でリリーがここに?」

梨子「私?私はその……やっぱり、よっちゃんの事が気になって」

梨子「ご、ごめんね?」

善子「……私も。ごめんなさい」

梨子「え?」

善子「私……リリーを疑っちゃったの」

梨子「どういう事……?」

329: 2017/04/04(火) 22:18:38.10 ID:4kPNcoK/.net
梨子「また悪魔が……」

善子「うん……」

梨子「それで、ダイヤさんは大丈夫なの?」

善子「取り憑かれてからの記憶は無いかもだけど、とりあえず大丈夫だって」

梨子「そっか……もう一人のよっちゃんも、大変だったね」

善子「あー……良いのよ。あいつ普段から寝てばっかりだし」

善子「それに今回はもう一人のヨハネを狙って来たんだから、原因はあいつにもあるわ」

梨子「ふふっ……勿論よっちゃんも、お疲れ様」

善子「私は別に……」

330: 2017/04/04(火) 22:19:39.75 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━



梨子「また悪魔が……」

善子「うん……」

梨子「それで、ダイヤさんは大丈夫なの?」

善子「取り憑かれてからの記憶は無いかもだけど、とりあえず大丈夫だって」

梨子「そっか……もう一人のよっちゃんも、大変だったね」

善子「あー……良いのよ。あいつ普段から寝てばっかりだし」

善子「それに今回はもう一人のヨハネを狙って来たんだから、原因はあいつにもあるわ」

梨子「ふふっ……勿論よっちゃんも、お疲れ様」

善子「私は別に……」

331: 2017/04/04(火) 22:20:11.28 ID:4kPNcoK/.net
梨子「それにしても、やっぱりまだ私も疑われちゃうんだなぁ」

善子「でっ、でも、リリーは結局犯人じゃなかったんだし」

善子「皆にそのことを伝えたら……」

梨子「ううん……それだと、ダイヤさんが犯人って事になっちゃうし」

梨子「そもそももう一人のよっちゃんの事も伝えないと」

梨子「説明するのは難しいわ」

善子「うっ……それは」

梨子「だからいいの。私は慣れてるし」

善子「リリー……」

332: 2017/04/04(火) 22:26:02.70 ID:4kPNcoK/.net
梨子「それに、何だかんだ言って」

梨子「今回被害にあったって言う曜ちゃんや果南さんだって」

梨子「私に良くしてくれてる」

梨子「皆優しいから……」

善子「……リリーも、優しいのね」

梨子「信頼を取り戻すのに時間がかかるのは当たり前よ」

梨子「悪魔に負けた私の心がいけなかったんだから」

梨子「これくらいは当然の罰」

善子「ッ……!」

333: 2017/04/04(火) 22:26:55.18 ID:4kPNcoK/.net
善子「私は……!」

梨子「?」

善子「み、みんながリリーのことちょっと誤解してても」

善子「私は、ちゃんと分かってるから!」

善子「リリーは自分以外の人のために、自分を犠牲にできるような」

善子「強い人だって、分かってるから……!!」

梨子「……ふふっ」

梨子「やっぱり……一番優しいのは、よっちゃんだね」

334: 2017/04/04(火) 22:27:47.70 ID:4kPNcoK/.net
善子「そ、そんなことない!」

梨子「謙遜なんかしないで。本当の事」

梨子「皆は私のことを疑ってたかもしれないけど……」

梨子「よっちゃんは、最後まで私の事を信じて」

梨子「動き続けてくれたんだもんね?」

善子「そんな大層なことしたわけじゃ」

梨子「ううん、違うよ」

梨子「誰か一人でも、自分を信じ続けてくれる人がいるのって、幸せなこと」

335: 2017/04/04(火) 22:34:34.91 ID:4kPNcoK/.net
善子「私は当然の事をしたまでで……」

梨子「それを当然って言えるのが、凄いんだよ?」

梨子「それだけで、私も救われるんだ」

善子「……。」

梨子「やっぱりよっちゃんは」

梨子「善い子のよっちゃんだ♪」

善子「そ、その言い方は恥ずかしいわ……」

337: 2017/04/04(火) 22:41:56.31 ID:4kPNcoK/.net
梨子「……よっちゃん」

善子「え?」

梨子「何でよっちゃんは、私の事を信じてくれたの?」

善子「そっ、それは……」

善子「……うぅー」

梨子「本当に、嬉しかった……だから」スッ

善子「……!?」

善子「えっ、ちょっとリ」

梨子「ありがとう」



チュッ

善子「!!!」

338: 2017/04/04(火) 22:42:50.75 ID:4kPNcoK/.net
梨子「……えへへ///」

善子「!!」

善子「!?!?」

梨子「……よっちゃん、何か反応してくれると嬉しいんだけど」

善子「!!!??」

善子「い、いや……そのー、あの」

善子「……///」ボフッ

善子「わ、私ちょっとトイレ行ってくるぅうーー!!!///」ヒューーン

梨子「あっ!!」

梨子「……もぉー」

341: 2017/04/04(火) 22:48:49.16 ID:4kPNcoK/.net
梨子「……。」

梨子「……くふっ」

梨子「ふふっ……ふふふ……」

梨子「可愛い……可愛過ぎるよ、よっちゃん……♪」

梨子「あぁー……、我慢よ、桜内梨子」

梨子「もう少しでよっちゃんを堕とせるわ……」

梨子「それまでの我慢……ふぅ」

梨子「私は一途なレOなんだから……」

342: 2017/04/04(火) 22:49:36.28 ID:4kPNcoK/.net
  (ぐっ……)

梨子「……?」

ラガ(くっ……あ、あなた……あの時の……)

梨子「へぇ……驚いた」

梨子「まだ生きてたの?」

ラガ(約束よ……あなたに分けた、私の魔力を返して!)

ラガ(私が傷を負った時は返すって言ったでしょ……!)

梨子「……。」

343: 2017/04/04(火) 22:52:43.99 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━


 ━五日前━


梨子『……あなたは?』

ラガ(私の名はラガ)

ラガ(あなた……あの天使の匂いがするわね)

梨子『もしかして……ヨハネって名前の天使のこと?』

ラガ(!!)

ラガ(あなた、ヨハネのことを知ってるの!?)

梨子『えぇ……私も、ヨハネの事を狙ってるの』

ラガ(……人間が、面白いこと言うじゃない)

344: 2017/04/04(火) 22:53:26.69 ID:4kPNcoK/.net
ラガ(取引をしない?)

梨子『……取引?』

ラガ(私を見ても驚かないあたり、少しは知識と経験があるようだし)

ラガ(あなたに私の魔力を半分貸すわ)

梨子『へぇ……それで?』

ラガ(私は自分の魔力を誰かに分け与えておくことで)

ラガ(自分が傷を負った時、その魔力を返してもらうことで回復することができる)

ラガ(そして回復する度に力は増大していくの……)

345: 2017/04/04(火) 22:54:01.56 ID:4kPNcoK/.net
梨子『つまり……あなたはヨハネに挑んで負けたとしても』

梨子『私がいる限り何度でも蘇られるのね』

ラガ(そう……そして、私がヨハネに勝ったあかつきには、魔力は返さなくていい)

梨子『最終的に、魔力を半分貰える……』

ラガ(えぇ、くれてやるわ)

ラガ(どうかしら?悪い条件じゃないでしょ……?)

梨子『……そうね』

梨子『いいわ、やりましょう』

346: 2017/04/04(火) 22:55:00.99 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━



ラガ(あなたの言う通りに、この女に取り憑いて……!)

ラガ(ヨハネを討つ機会を待った!)

ラガ(だけど結局……力の差がありすぎたのよ!)

梨子「それは残念だったわね……」

ラガ(さぁ、魔力を一度返して!!)

梨子「……。」

梨子「イヤですよ」

ラガ(……!?)

347: 2017/04/04(火) 22:59:45.01 ID:4kPNcoK/.net
ラガ(な、何を言ってる!?)

梨子「……貴方なんて、生かしておく理由が無いわ」

ラガ(!? 今更ちっぽけな正義感が芽生えたとでも言うの!?)

梨子「そんなものない……あなたはただの踏み台」

梨子「私とよっちゃんの……果てしなく続くバージンロードのね」

ラガ(わ、わけの分からないことを……!!)

梨子「もう用済みよ……消えなさい」シュウゥゥ

ラガ(!?)

348: 2017/04/04(火) 23:00:19.17 ID:4kPNcoK/.net
ラガ(に、人間如きが私の魔力を使いこなすだと!?)

梨子「消えかけのあなたなんて、わけないわね」

ラガ(い、いやだ!やめて!)

梨子「ふふっ……良かったね♪」

梨子「悪魔が人間の役に立てたよ?」

ラガ(ああぁああぁ……!!!)

ラガ(……。)

ラガ( )

梨子「さよなら、悪魔さん」

350: 2017/04/04(火) 23:01:01.96 ID:4kPNcoK/.net
梨子「……ふぅ」

梨子「これで、終わったわね」

梨子「……。」

梨子「私もまだまだだなぁ……よっちゃん一筋って決めたのに」

梨子「欲を抑えきれないなんて」

梨子「あの悪魔が現れなかったら、どうなってたかな……」

355: 2017/04/04(火) 23:07:47.90 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━


 ━五日前(アンケートの日)━

ダイヤ『はい、ではアンケートを配りますわよ』

鞠莉『ひゅー!』

ダイヤ『何でそんなにテンション高いんですの……』

ルビィ『はい、善子ちゃん』

善子『ヨハネだってば!』

花丸『善子ちゃん早く用紙まわしてよー』

善子『だからぁ!』

梨子『……。』

356: 2017/04/04(火) 23:09:07.98 ID:4kPNcoK/.net
千歌『じゃあ皆正直に答えようね!』

曜『よりよいグループにするために!』

ダイヤ『だからと言って匿名にするのはどうかと思いますが……』

果南『とにかく一回やってみようよ。この皆なら大丈夫でしょ』

ダイヤ『……そうですわね』

ダイヤ『じゃあ回答の目安は30分で。始めますわよ』

8人『はーい』

357: 2017/04/04(火) 23:09:53.87 ID:4kPNcoK/.net
梨子(アンケート……)

梨子(匿名、なんだ)

梨子(……何書いてもばれないよね?)

梨子(最近よっちゃんしか見てないから、他のメンバーに対する想いが……)

梨子(えーっと……最初は、尊敬する人?)

梨子(……ダイヤさん、かな)

梨子(なんか歌い方えっろいし……)

梨子(特に未熟DREAMERの時の表情なんて……///)

358: 2017/04/04(火) 23:11:10.17 ID:4kPNcoK/.net
梨子(次は……Aquorsの売り出していくべき魅力?)

梨子(そんなの、かなパイずらパイまりパイに決まってるじゃない!)

梨子(皆そう思ってるんでしょ!?)

梨子(そうね……あの三人でユニットを組むべきだわ!)

梨子(ユニット名は……スリーぱいレーツ!!)

梨子(あああ!!駄目!)

梨子(書き出したらどんどん欲望が出るぅぅうう!)

梨子(止まらない!筆が止まらないわ!!)カキカキカキカキカキ






ダイヤ『ではそこまで。書けたところまでで良いので集めますわよ』

梨子『』

359: 2017/04/04(火) 23:13:04.04 ID:4kPNcoK/.net
梨子『私の馬鹿ぁ!!』

梨子『うぁあああ!どうしよう!』

梨子『最後あたり、我に返って』

梨子『とりあえず語尾にずらとかヨーソローとかつけといたけど』

梨子『多分ばれる……!!』

梨子『ぐうぅぅ……!!ダイヤさん、ダイヤさんからどうにかしてアンケート用紙を回収しないと……!!』





ラガ(……見つけた)

梨子『!!』

361: 2017/04/04(火) 23:14:31.21 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━



ラガ『ふふ、交渉成立ね……』

梨子『えぇ……よろしくお願いします』

ラガ『じゃあ、最初はどうしようかしら?』

梨子『そうですね……』

梨子『じゃあまずは』




梨子『ダイヤっていう女の子に、取り憑いてもらえますか?』

363: 2017/04/04(火) 23:16:52.33 ID:4kPNcoK/.net
━━━
━━



梨子『ふぅ~……これで、最終的には』

梨子『全ての悪行をダイヤさんに被せられるわ』

梨子『……って事は、それまでは私もやりたい放題?』

梨子『い、いいえ!!』

梨子『駄目よ桜内梨子!!』

梨子『よっちゃん一筋って決めたのに……!』

梨子『……。』

梨子『……でも、少しだけなら』

梨子『一瞬だから、大丈夫』

梨子『……だよね』

368: 2017/04/04(火) 23:30:09.13 ID:4kPNcoK/.net
 ━三日前━

果南『今日の帰り、どっか寄らない?』

鞠莉『Oh!!果南から誘ってくるなんて珍しい!』

果南『そうかなぁ~』

千歌『むむっ……曜ちゃん!私達も……って』

千歌『そっかぁ、今日水泳の練習でいないんだった……』

梨子(水泳!?)

梨子(……スク水の曜ちゃん!?)

果南『ダイヤも……って、ありゃ?ダイヤ、もう帰っちゃったのかな?』

369: 2017/04/04(火) 23:31:23.18 ID:4kPNcoK/.net
鞠莉『じゃあマリーと二人っきりね~♪』

果南『仕方ないなぁ……』

千歌『梨子ちゃん!チカと一緒に……』

梨子『ご、ごめんなさい!今日は用事があるの!』スタタタタタ

梨子(スク水ヨーソロー!!!)

千歌『えぇ……は、早い』

370: 2017/04/04(火) 23:32:16.19 ID:4kPNcoK/.net
梨子(水泳部の練習場所はもちろんプール!!)バッ

梨子(くっ……もう誰も泳いでない!!)

梨子(諦めるのは早いわ桜内!!)

梨子(シャワー室、部室!!)

梨子(部室はもう着替えてる可能性が高い……!!)

梨子(賭けるならシャワー室……ッ!)

スタタタタ

371: 2017/04/04(火) 23:33:13.75 ID:4kPNcoK/.net
ガラッ

梨子『!!』パッ

梨子(……思わず隠れちゃったけど)

梨子(シャワー室から出てきたあの人は……?)

ダイヤ『チッ……』

梨子(悪魔憑きダイヤさん……)

梨子(あの人も曜ちゃんを見に……?)

梨子(!! こうしてる場合じゃないわ!)

梨子(早くしないと!!)

372: 2017/04/04(火) 23:34:13.36 ID:4kPNcoK/.net
梨子『曜ちゃんがいつも使うシャワーの個室は』

梨子『入口から入って、左側の真ん中』

梨子『そしてそこに通じる唯一の排気口……ッ!!』

梨子『お願い、信じてるわよ曜ちゃん!』

梨子『なんなら全裸でも構わない!これはそういう賭け!!』

梨子『行くわよ……!!』

373: 2017/04/04(火) 23:35:04.44 ID:4kPNcoK/.net
梨子『うんしょ、うんしょ……』

梨子『お、思ったより狭いわね……』


ガタン!ガタン!!!


梨子(!!)

梨子(足がつっかえたわ!)


ガタン!ガシャン!


梨子(ふぅ、何とか大丈夫……もう少しよ、桜内梨子!!)


ズリッ……ズリッ


梨子『こ、ここを開ければ……!!』


ガン!ガン!


曜『ひゃああああああ!!!!』

梨子『えっ……!?』

梨子『……あ、曜ちゃんもういない……』シュン

379: 2017/04/04(火) 23:46:24.63 ID:4kPNcoK/.net
梨子(あとは、温泉の時に)

梨子(普通に果南さんの体をイヤらしく触ったり)

梨子(皆の裸を目に焼き付けてたけど……)

梨子(それは不可抗力だから、しょうがないわ)

梨子「一度離れて分かったけど……」

梨子「やっぱり一番はよっちゃん♪」

梨子「もうひと押しで……よっちゃんは私のもの」

382: 2017/04/04(火) 23:49:58.59 ID:4kPNcoK/.net
梨子「二人だけのセカイで」

梨子「他には何もいらないってくらい」

梨子「好きって言わせたい……」

梨子「私は正直だよ?」

梨子「見つめ合いながら」

梨子「強く愛し合おうね、よっちゃん……♪」






善子「キ、キス……!!またリリーとキスしちゃった……!!///」

ヨハネ(この子大丈夫かしら……)



|c||^.- ^||  おわりですわ。

383: 2017/04/04(火) 23:50:37.65 ID:IuYprGwl.net
おつ
この梨子はやっぱ一回痛い目合わなあかん(確信)

385: 2017/04/04(火) 23:53:39.68 ID:4kPNcoK/.net
だらだらと続けてすみませんでした。
また良い案があれば書きますが多分難しいです。
ありがとうございました。

引用元: 善子「う、嘘……!?第四回桜内梨子レズ被害報告会ですって!?」