137: 2018/07/21(土) 20:50:22.50 ID:NEnjp6wvo

138: 2018/07/21(土) 20:54:37.94 ID:NEnjp6wvo
美穂「ほっ、本当ですか!?」

武内P「はい、本当です」

美穂「本当に、本当に、本当ですか!?」

武内P「本当に、本当に、本当です」

美穂「……ふぅ~、良かったですぅ」


美穂「ぬいぐるみに、プロデューサーさんの名前をつけてるなんて……」

美穂「はぁ……聞かれて無くて、本当に良かったぁ~」ニコッ!


武内P「……」

139: 2018/07/21(土) 20:57:47.00 ID:NEnjp6wvo
武内P「それでは……私は、これで」

美穂「はいっ、お疲れ様でしたぁ~」

武内P「お疲れ様でした」

美穂「……」


美穂「本当は、聞いてましたよね?」

美穂「私が、この子に話しかけるの、聞いてましたよね?」


武内P「……」

武内P「……はい、すみません」

140: 2018/07/21(土) 21:04:34.77 ID:NEnjp6wvo
美穂「呼んでた名前に、聞き覚えもありますよね?」

武内P「……小日向さんの担当プロデューサーの名前、ですね」

美穂「ふええっ! やっぱり、全部聞かれちゃってたんですね!?」

武内P「……申し訳、ありません」

美穂「絶対! 絶対、誰にも言わないでくださいねっ!?」

武内P「はい、勿論です」

美穂「二人だけの、約束ですよっ!」


卯月「……二人だけの、約束?」


武内P「っ!? 島村さん!?」

美穂「うっ、卯月ちゃん!?」

141: 2018/07/21(土) 21:12:01.01 ID:NEnjp6wvo
美穂「いっ、いつからそこに……!?」

卯月「全部聞かれちゃってた……からだよ、美穂ちゃん」

卯月「それで……ええと」

卯月「二人だけの約束って、何ですか?」

美穂「なっ、何でも無い! 何でも無いですよね、ねっ!?」

武内P「え、ええ……はい」

卯月「えっ? えっ? あれあれっ?」


卯月「隠し事……ですか?」


武内P・美穂「……」

142: 2018/07/21(土) 21:17:02.09 ID:NEnjp6wvo
卯月「二人だけ、って……他の誰にも言わない、って事ですよね?」

武内P「……そ、そう……ですね」

卯月「美穂ちゃんとプロデューサーさんは、そういう約束をしたんだ?」

美穂「うっ……うん」

卯月「……えへへっ!」ニコッ!

美穂「……あ、あははっ!」ニコッ!

武内P「……」


卯月「そっ、そういうの! 良くないと思います!」


武内P・美穂「っ!?」

143: 2018/07/21(土) 21:24:15.03 ID:NEnjp6wvo
美穂「うっ、卯月ちゃん!?」

卯月「美穂ちゃん! そういう、内緒事って良くないよっ!?」

武内P「待ってください、島村さん!」

卯月「美穂ちゃんだけ、何か新しい事を始めるんですか!?」

美穂「えっ、えっ!? どうしてそう思うの!?」

卯月「だって! 未央ちゃんと、凛ちゃんの時もそうだったもん!」

武内P「っ!?」


卯月「それとも! 担当さんの事が好きだってバレたとかですか!?」


美穂「っ!?」

武内P「待ってください! 島村さん、止まってください!」

144: 2018/07/21(土) 21:29:30.50 ID:NEnjp6wvo
卯月「違うなら、何なんですか!?」

美穂「すっすすすす、すきすきすきききっ!?///」

武内P「し、島村さんも小日向さんも、落ち着いてください!」

卯月「それとも!」


卯月「ぬいぐるみに名前を付けて、おやすみのチューしてる事が!?」

卯月「服選びのセンスが無いからって、担当さんを買い物デートに誘おうか迷ってるとか!?」

卯月「――そういう事が、バレたんですか!?」


美穂「は――っ!?/// ほわぁ――っ!?///」

武内P「お願いです、島村さん! 追加情報は流さないでください!」

146: 2018/07/21(土) 21:36:27.79 ID:NEnjp6wvo
武内P「聞かなかった事に、出来なくなりますから!」

卯月「ねえ、どうなの美穂ちゃん!」

美穂「どっ、どうなのって、何が!?///」

卯月「何を内緒にするって、プロデューサーさんと約束したの!?」

美穂「え、えっと……ぬ、ぬいぐるみ……///」


卯月「っ!? 担当さんにあげたぬいぐるみに、カメラを仕込んでるのが!?」

美穂「そっ、そっちは大丈夫! 全然気づいてないよ!」


武内P「小日向さ――んっ!?」

147: 2018/07/21(土) 21:43:35.30 ID:NEnjp6wvo
卯月「そっ、そうだよね! プロデューサーさんも、気づいてないもん!」

武内P「えっ?」

美穂「あっ、この前話してたように、ぬいぐるみ渡したんだ?」

武内P「確かに、先日……小さなぬいぐるみをいただきましたが」

卯月「あっ」

武内P「……島村さん?」


卯月「――美穂ちゃん、帰りにどこか寄って帰ろうっ♪」ニコッ!

美穂「――うんっ! お仕事頑張ったし、甘い物が食べたいよね♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔――では、ありませんよ!?」

武内P「笑い事ではないと、そう、思います!」

149: 2018/07/21(土) 21:50:54.55 ID:NEnjp6wvo
武内P「小日向さんは、担当を盗撮されているのですか!?」

美穂「そ、その……えっと、顔を合わせて見続けるのが、恥ずかしくて……///」

卯月「ふふっ! 美穂ちゃん、可愛いなぁ~!」

美穂「もっ、も~っ!/// からかわないで、卯月ちゃん!///」

武内P「ほんわか出来る話ではありませんよ!?」

美穂「それに……それを言うなら、卯月ちゃんだって!」

卯月「ああっ、お返し~!?/// 美穂ちゃんったら、もうっ!///」


卯月・美穂「……えへへっ♪」ニコニコッ


武内P「……!?」

151: 2018/07/21(土) 21:59:04.34 ID:NEnjp6wvo
卯月「でも……ぬいぐるみに担当さんの名前を付けてるって、バレちゃったんだ」

美穂「うぅ……モフモフに集中しすぎて、ノックの音が聞こえなかったの……」

卯月「しょうがないよ~。だって、美穂ちゃん本当に幸せそうだもん♪」

美穂「……はうぅ///」


武内P「あの……島村さん、小日向さん」

武内P「盗撮の件に関して……お話をお聞きしたいのですが」


卯月・美穂「……」

卯月「あ、あははっ、何の話だろうね? ねっ、美穂ちゃん」

美穂「そ、そうだよねっ、わからないね? ねっ、卯月ちゃん」


武内P「……」


卯月・美穂「……」

152: 2018/07/21(土) 22:03:21.25 ID:NEnjp6wvo
武内P「それに、それ以外の事に関しても……」


卯月・美穂「……」

卯月「……後頭部……強く……」ヒソヒソ

美穂「案外……頑丈……」ヒソヒソ

卯月「……記憶……飛ばす……」ヒソヒソ

美穂「連携……協力……」ヒソヒソ


武内P「不穏!」

武内P「あ、あのっ!? お二人とも、何をしようとしているのですか!?」

153: 2018/07/21(土) 22:07:48.76 ID:NEnjp6wvo
卯月「えっ、ええと……あ、あはははは~……!」

武内P「笑っても、誤魔化せませんよ!?」

卯月「え、えっと、美穂ちゃんに教わったんです!」

武内P「……教わった、ですか?」


卯月「もしも都合が悪いことが起こったら、ですね?」

卯月「こう……えいっ! って、やると良い、って!」

卯月「そうすれば、リセット出来るんです!」


武内P「小日向さんから、学ぶ事は多いと言いはしましたよ!?」

武内P「しかし! 貴女は、何を学んだのですか!?」

154: 2018/07/21(土) 22:13:34.16 ID:NEnjp6wvo
卯月「大丈夫! 大丈夫です、プロデューサーさん!」

武内P「何がですか!?」

卯月「何回かやって、全部成功してますから! 大丈夫です!」

武内P「あの……何回か、私の記憶を飛ばしているのですか!?」

武内P「小日向さん!? 島村さんに何を教え――」

武内P「……居ない?」


「チュッチュッチュッチュッ――」


武内P「っ!?」

サッ!

美穂「――チュワッ!」

ガシイッ!

武内P「う、おっ……!?」


卯月・美穂「……ガードした!?」


武内P「ハモって言わないで頂けますか!?」

155: 2018/07/21(土) 22:22:46.15 ID:NEnjp6wvo
美穂「やっぱり……卯月ちゃんの言ってた通りだね」

卯月「うん……普段は、三人がかりでやっとだもん」


武内P「いつも!? 三人がかり!?」


卯月「でも……美穂ちゃん! 私達なら、やれるよ!」

美穂「うん……卯月ちゃん! 頑張ろうね!」

卯月・美穂「えいえい……おーっ!」


武内P「……とても、息が合っていますね」

武内P「お二人は……掛け声をしても揃わないと、そう、思っていました」


卯月・美穂「頑張ります!」


武内P「出来ることなら……こんな状況でなく……」

武内P「もっと、普通の状況で、そのお姿を見たかったです」

156: 2018/07/21(土) 22:27:13.71 ID:NEnjp6wvo
卯月「――アイドルになるのが、夢だったんです」

グッ…グッ…!

卯月「――キラキラして、輝いてて」

トンッ……トンッ……!

卯月「――島村卯月、頑張ります」

…スウッ

卯月「……笑顔だけは――」

ピタッ!

卯月「――自信があります」ニコッ!


武内P「……」

武内P「良い、笑顔です」

157: 2018/07/21(土) 22:35:29.43 ID:NEnjp6wvo
  ・  ・  ・

武内P「……ん」

武内P「――っ!?」

卯月「あっ、目が覚めましたか?」

武内P「し、島村さん……? あの、ここは……?」

武内P「それに……私は、一体……?」

卯月「プロデューサーさん、楽屋で寝ちゃってたんですよ」

武内P「……楽屋で? それに、この体勢は……」


卯月「え、えへへっ/// う……卯月の、膝枕ですっ///」


武内P「すっ、すみません! すぐに、どきますので!」

卯月「そっ、そうですか? もうちょっとだけ……なっ、な~んて///」

武内P「……」

158: 2018/07/21(土) 22:46:15.25 ID:NEnjp6wvo
美穂「卯月ちゃん……だ、大胆だなぁ~///」

卯月「し、島村卯月……頑張ってます///」


響子「わ、私も膝枕……し、したいなぁ~///」


武内P「貴女は……五十嵐さん?」

響子「あっ、おはようございます!」

卯月「響子ちゃんも、最近、仲良くしてもらってるんです♪」

武内P「そう……なのですか?」

卯月「はいっ♪ 三人共、息ピッタリなんですよ♪」


卯月・美穂・響子「ねーっ♪」


武内P「……」

159: 2018/07/21(土) 22:53:57.20 ID:NEnjp6wvo
美穂「響子ちゃんはしっかりしてて――」

美穂「――‘色々と’助けられてるんです!」


武内P「……成る程」


卯月「はいっ♪ 本当に――」

卯月「――‘色々と’助かってます♪」


武内P「そう……なのですね」


響子「そっ、そんなぁ! それを言うなら、私の方こそ――」

響子「――‘色々と’助けられてるよ!」


卯月・美穂・響子「……」

卯月・美穂・響子「えへへっ♪」ニコニコッ


武内P「……良い、笑顔です」

160: 2018/07/21(土) 23:06:49.93 ID:NEnjp6wvo
  ・  ・  ・

武内P「――と、言うような事がありまして」

ちひろ「あら、卯月ちゃんに膝枕されたのが、そんなに嬉しかったんですか?」

武内P「あの……そちらではなく」

ちひろ「ふふっ、冗談ですよ!」

武内P「小日向さんと、五十嵐さんの担当と相談し、島村さんと三人でユニットを」

武内P「……彼女達三人ならば、より、輝けると……そう、思いました」

ちひろ「あっ、その話をするなら……」

ちひろ「今日しても、意味がないかも知れませんよ?」

武内P「えっ?」

161: 2018/07/21(土) 23:13:32.98 ID:NEnjp6wvo
ちひろ「だって、プロデューサーさんは、卯月ちゃんに膝枕されたんですよね?」

武内P「えっ、ええ……そう、ですね」

ちひろ「美穂ちゃんと響子ちゃんの担当は、今日出勤ですし……」

武内P「……はあ」


ちひろ「今日話しても、忘れちゃうかも知れないわよね?」


武内P「? あの……千川さん?」

武内P「何故、島村さんから頂いたぬいぐるみに、話しかけて……?」

ちひろ「……ふふっ!」

武内P「……?」


ちひろ「全部聞いてるんですよ」



おわり

162: 2018/07/21(土) 23:30:05.92 ID:LSBINH6B0


久々にホラー

引用元: 武内P「『次はお前だ』」