278: 2018/07/25(水) 20:14:03.01 ID:Ggs7H59Ho

279: 2018/07/25(水) 20:16:11.11 ID:Ggs7H59Ho
ちひろ「はいっ♪ 似合ってますよね?」

武内P「そう、ですね」

ちひろ「サイズもピッタリなんですよ♪」

武内P「しかし……何故、メイドなのですか?」


武内P「……渋谷さん」


凛「……そんなにジロジロ見ないで」

280: 2018/07/25(水) 20:19:58.78 ID:Ggs7H59Ho
ちひろ「スカート丈は長いけど、良いですよね?」

武内P「渋谷さんにあの服を着せたのは、千川さんですか?」

ちひろ「ええ!」

武内P「理由を説明して頂けますか?」

ちひろ「プロデューサーさんの、お手伝いがしたいそうなんです」

武内P「えっ?」


ちひろ「お手伝いと言ったら、メイドさんですよ♪」

ちひろ「ねっ、凛ちゃん?」

凛「……まあ、そういう事だから」


武内P「……はあ」

281: 2018/07/25(水) 20:23:09.42 ID:Ggs7H59Ho
ちひろ「今日は一日、凛ちゃんはオフなのよね」

凛「うん。レッスンも無いかな」

武内P「それなのに、私の手伝いをしようと?」

凛「やっぱり、迷惑……かな?」

武内P「いっ、いえ! そのような事は、決して!」


ちひろ「ふふっ! じゃあ、決まりですね!」

ちひろ「今日は、凛ちゃんが一日メイドデーです♪」


武内P「……はあ」

282: 2018/07/25(水) 20:25:11.04 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ねえ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「何か、手伝い事とか無いの?」

武内P「いえ……特には」

凛「ふーん……そう、なんだ」

武内P「はい」

凛「……何かあったら、言って」

武内P「わかりました」

283: 2018/07/25(水) 20:27:31.91 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ねえ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「私がメイドって、やっぱり似合ってない?」

武内P「いえ、そんな事は無いと思います」

凛「そう? 本当に、そう思ってる?」

武内P「はい。とても、良く似合っています」

凛「……わかった、ありがと」

武内P「いえ、思っている事を言っただけですので」

凛「……///」

284: 2018/07/25(水) 20:30:36.63 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……あのさ」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「ずっとPCの画面を見てて、疲れないの?」

武内P「どう……でしょうか?」

凛「ふふっ、何それ? 自分の事でしょ?」

武内P「皆さんの活動に関する事ですので……はい」

凛「ふ、ふーん……それだけ集中してるって事?」

武内P「はい」

凛「……わかった、続けて」

285: 2018/07/25(水) 20:34:02.53 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「ん」

凛「! 何、どうしたの!? 出番!?」

武内P「あっ、いえ……ミスを発見しまして」

凛「ミスって事は、疲れてるって事じゃない!?」

武内P「いえ、私のミスではなく……ですね」

凛「……そ、そう」

武内P「渋谷さんは、疲れていませんか?」

凛「私は、まだ平気」

武内P「そうですか。ですが、あまり無理はなさらないでください」

凛「……わかった」

286: 2018/07/25(水) 20:41:06.45 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……ちょっと良い?」

武内P「? どうか、されましたか?」

凛「プロデューサー、いつも頑張ってくれてるよね」

武内P「それは……プロデューサーとして、当然の事です」

凛「だから、今日一日くらいは何か手伝おうかな、って思ったの」

武内P「はい……そのお気持ちだけで、とても嬉しく思います」

凛「うん」


凛「ねえ、何か無いの!?」

凛「私、わざわざメイドの格好してる!」

凛「それなのに、立ってるだけなんだけど!?」


武内P「っ!?」

287: 2018/07/25(水) 20:48:32.24 ID:Ggs7H59Ho
凛「本当は、この格好するのも恥ずかしかったんだからね!?」

武内P「で、では……着替えを」

凛「そういう事言ってるんじゃない! アンタ、全然わかってない!」

武内P「ま、待ってください! 何が、ご不満なのですか!?」

武内P「ご希望があれば、仰ってください!」

凛「それはこっちの台詞!」

武内P「で、では……仕事に戻っても、良いでしょうか?」

凛「メイドに、そんな許可を取る!? 何なの!?」

武内P「……!?」

288: 2018/07/25(水) 20:52:43.75 ID:Ggs7H59Ho
凛「良いから、何か手伝わせて!」

武内P「そ、そう言われましても……!?」

凛「何か命じるまで、許さないから!」

武内P「で、では……そうですね」

凛「……!」

武内P「静かにしていただく……というのは?」

凛「! わかった! 静かにしてる! それだけ?」

武内P「ええ……ひとまずそれで、お願いします」

凛「もう……最初から、そうやって言ってくれれば良かったのに」

武内P「……」

凛「……♪」

289: 2018/07/25(水) 20:59:00.05 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ!

武内P「っ!? どうか、されましたか!?」

凛「違うでしょ!? 手伝うって、そうじゃないから!」

武内P「いえ、静かにして頂いている間は……とても仕事が捗りました」

凛「ねえ、それ……どういう意味?」

武内P「えっ? そのままの……意味ですが」


凛「何もせず、静かにしてるのが一番の手伝いって事?」


武内P「……」

武内P「申し訳、ありません」


凛「……」

290: 2018/07/25(水) 21:03:40.57 ID:Ggs7H59Ho
凛「からかわれて、茶化されたんだけど」

武内P「は……はあ」

凛「でも、メイドの格好をしたらきっと喜ぶだろう、って」

武内P「そう……ですか」

凛「缶コーヒーじゃなく、紅茶を淹れたりとか! 考えたり!」

武内P「あっ、で、では! 紅茶を淹れていただけますか?」

凛「! 喉が渇いたの!? ねえ、紅茶が飲みたいの!?」

武内P「い、いえ……そんなには」

凛「じゃあ、言わないでくれない!?」

武内P「……す、すみません」

291: 2018/07/25(水) 21:10:11.37 ID:Ggs7H59Ho
凛「ねえ、アイドルがメイドの格好してるんだよ!?」

武内P「はい、とてもよく似合っています」

凛「本当にそう思ってるの!? いい加減な事言ってない!?」

武内P「そんな事はありません」

武内P「黒を基調とした、スカート丈の長いメイド服」

武内P「それが、涼やかな渋谷さんの雰囲気に、とてもマッチしています」

武内P「白いフリルにより、華やかさも損なわれず――」

凛「そんなにジロジロ見なくていいから!///」

武内P「す、すみません……つい」

凛「もう……なんなの……!///」

武内P「……」

凛「……///」

292: 2018/07/25(水) 21:14:25.38 ID:Ggs7H59Ho
武内P「渋谷さん、聞いてください」

凛「……何?」

武内P「貴女のそのメイド姿は、とても似合っています」

凛「……それで?」

武内P「そんな、素晴らしいメイドに相応しくあろうと……」

凛「……うん」

武内P「……より一層、仕事に集中しようと、そう、思います」

凛「なら……ちゃんと見てる」


凛「サボったりなんかしたら、承知しないから」ニコッ!


武内P「良い、笑顔です」

293: 2018/07/25(水) 21:19:10.63 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

凛「……」

武内P「……」

凛「……」


凛「ふざけないでよ! この状況は何なの!?」


武内P「えっ!? し、仕事中ですが!?」

凛「そんなの、見てたからわかってるから!」

武内P「え、ええ……視線は、感じていました」


凛「私が! メイドの! 格好! してる!」

凛「なのに! 結局! 見てる! だけ!」


武内P「そ、その……語呂が良い、抗議です」


凛「ふうううぅぅぅ――んっ!!」ジタバタ!

294: 2018/07/25(水) 21:27:32.82 ID:Ggs7H59Ho
凛「何かあるでしょ!? ねえ、プロデューサー!」

武内P「いえ……特に」

凛「何!? ご主人様って呼ばないと、命令一つ出来ないの!?」

武内P「あっ、あの! 本当に、特に何も無いのです!」

凛「何か手伝うって言ってるでしょ! ねえ、ご主人様!」

武内P「しっ、渋谷さん!?」


凛「……ご、ご主人様は……さすがに、照れるかな///」モジモジ

凛「ね、ねえ……この呼び方、どう思う?///」モジモジ


武内P「っ!?」

武内P「で、では……その呼び方は、やめてください!」


凛「はあっ!? どうして!?」

凛「メイドなのに、ご主人様って呼んじゃ駄目なの!?」


武内P「お願いします! 聞く耳を持ってください!」

295: 2018/07/25(水) 21:34:54.38 ID:Ggs7H59Ho
凛「私じゃ、メイドにふさわしくないって事!?」

凛「似合ってるって褒めてたのに……あれは何だったの!?」

武内P「落ち着いてください、渋谷さん! お願いします!」

凛「納得できない!」

凛「何か手伝うまで、落ち着けるわけない!」


武内P「で、では……昼食を買って来て頂けますか!?」


凛「ふざけないでよ! アンタ、私を馬鹿にしてるの!?」

凛「そうやって、追い払おうとしてるんでしょ!?」

凛「わかるんだから! ねえ、そうでしょ!?」


武内P「………………そんな事は、決して!」


凛「その間は何なの!?」

296: 2018/07/25(水) 21:42:13.26 ID:Ggs7H59Ho
武内P「で、では! お聞きしても、宜しいでしょうか!?」

凛「何!?」

武内P「具体的には、どのような手伝いをして頂けるのでしょうか!?」

凛「それは……肩を揉んだり、とか」

武内P「! プランを練っておいでだったのですね!?」

武内P「ほ、他には何かありますか!?」

凛「ひ……ひっ……膝枕、とか///」

武内P「なっ、成る程……他には、何か?」

凛「……えっ」

武内P「えっ?」


凛「エOチなのは駄目だから!/// 駄目だから――っ!///」


武内P「っ!? 落ち着いてください、渋谷さん!」


凛「いくらメイドだからって、エOチなのは駄目!///」

凛「エOチな命令なんて、そんなの聞けないから――っ!///」


武内P「声が! 声が大きすぎます、渋谷さん!」

武内P「静かにしてください、渋谷さ――んっ!」

297: 2018/07/25(水) 21:49:30.20 ID:Ggs7H59Ho
  ・  ・  ・

武内P「……」

ちひろ「あ、あはははは」

武内P「千川さん」

ちひろ「ちょ、ちょっと冗談で言っただけですって!」

ちひろ「メイドだから、ちょっとエOチな命令をされちゃうかもね……な~んて」

武内P「……一点だけ」


アーニャ「プロデューサー! メイド服、似合っていますか?」

アーニャ「アーニャは、ちょっとエOチな命令も、アー……///」

アーニャ「……アー……ニェート……アー……///」


武内P「何とかしてください」


武内P「業務命令です」



おわり

引用元: 武内P「『次はお前だ』」