371: 2018/07/27(金) 22:18:02.87 ID:DmdmaQuwo

372: 2018/07/27(金) 22:23:31.20 ID:DmdmaQuwo
武内P「間違いありません」


美波A「新田美波、19歳です」

美波A「シンデレラプロジェクトの、リーダーを任されています」

美波A「いやらしいのは……ええと、そうですね」

美波A「こういったお仕事をしてる以上、仕方ないとは思います」

美波A「ちょっと苦手ですけど……でも、精一杯頑張ります!」


武内P「この新田さん! この新田さんで、お願いします!」

武内P「湖に落ちてしまったのは、こちらの新田さんです!」

楓「まあまあ」

武内P「まってください! せめて、夢の中でだけでも!」

373: 2018/07/27(金) 22:30:17.44 ID:DmdmaQuwo
楓「それとも、貴方が落としてしまったのは……」

武内P「Aで! Aで、お願いします!」

楓「こっちの、美波ちゃんですか?」

武内P「お願いします! 話を聞いてください!」


美波B「新田美波、19歳です」

美波B「シンデレラプロジェクトの、リーダーを任されています」

美波B「いやらしいのは……本当は、とても嫌です」

美波B「ファンの人の笑顔のためとは……わかっているんですけど」

美波B「でも、プロデューサーさんが言うなら……精一杯頑張ります」


武内P「!?」

武内P「いや……これは……しかし……!?」

楓「貴方が落としたのは、どっちですか?」

武内P「ま、待ってください! 少し、考える時間を!」

374: 2018/07/27(金) 22:35:42.25 ID:DmdmaQuwo
武内P「し、質問しても、宜しいですか?」

楓「はーい、どうぞ」

武内P「に……新田さんに、質問です」


美波A・B「はい」


武内P「きわどい水着の撮影などは、如何ですか?」

武内P「勿論、嫌でしたら、拒否していただいて構いませんので」


美波A・B「そうですね……はい」

美波A・B「それが、プロデューサーさんの方針でしたら」

美波A・B「美波、精一杯頑張ります!」


武内P「……」

武内P「どちらも頂くということは、出来ませんか?」

楓「ダメでーす♪」

武内P「……」

375: 2018/07/27(金) 22:40:19.49 ID:DmdmaQuwo
武内P「……では」

…スッ

武内P「最初の方の、新田さんです」

楓「Aの美波ちゃんの方で、良いんですか?」


美波A「……! 嬉しい……!」

美波A「プロデューサーさんは、私を選んでくれるんですね!」

美波A「私……とっても、嬉しいです!」


武内P「はい。これからも、宜しくお願いします」


美波B「そっ、そんなっ!? どうしてですか!?」

美波B「プロデューサーさん! 私じゃ、駄目なんですか!?」

美波B「お願いします! 捨てないでください、お願いします!」ポロポロッ!


武内P「っ!?」

376: 2018/07/27(金) 22:45:47.91 ID:DmdmaQuwo
武内P「ちっ、違います! そういう意味では、決して!」


美波B「い、いやらしいのは本当は嫌って言ったからですか!?」ポロポロッ!

美波B「そうですよね!? それ以外、一緒ですもんね!」ポロポロッ!

美波B「私……私、頑張りますから!」ポロポロッ!

美波B「ちょっとえOちなお仕事でも、しっかりやってみせますから!」ポロポロッ!

美波B「だからっ! だからどうか、見捨てないでください!」ポロポロッ!

美波B「お願いします……! お願いします……!」ポロポロッ!


武内P「ご、誤解です!」

楓「はーい♪ それじゃあ、Aの美波ちゃんで――」

武内P「待ってください! 少し、待ってください!」

377: 2018/07/27(金) 22:51:04.06 ID:DmdmaQuwo
武内P「貴女の決意は……伝わってきました」


美波B「……でもっ!?」ポロポロッ!

美波B「私じゃ、駄目なんですよね!?」ポロポロッ!


武内P「いえ、そんな事はありません」

武内P「ただ……無理をさせてしまうのではと、そう、思いまして」

武内P「アイドルというのは、肌を露出する仕事もする場合があります」

武内P「貴女は……その時でも、笑顔でいられますか?」


美波B「……それは……まだ、わかりません」

美波B「でも……プロデューサーさんと、一緒なら」

美波B「この先、どんな事があっても……笑顔でいられます」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

378: 2018/07/27(金) 22:56:16.89 ID:DmdmaQuwo
楓「えっと、それじゃあ……Bの美波ちゃんに?」

武内P「……そうですね」

武内P「彼女を放っては……おけませんから」


美波B「も、もうっ!/// 子供扱いしないでください!///」


武内P「……」


美波A「……えっ、と」

美波A「プロデューサーさんは、そっちの私が、良いんですね」

美波A「……で、でも! しょうがないですよね!」

美波A「そっちの私、放っておけないと思いますし!」…ポロッ

美波A「あ……あれっ? や、やだ……!」ポロポロッ!


武内P「っ!?」

379: 2018/07/27(金) 23:03:29.11 ID:DmdmaQuwo
武内P「あっ、あのっ!?」


美波A「ごっ、ごめんなさい! 泣くつもりなんて、なかったんです!」ポロポロッ!

美波A「私も、プロデューサーさんの立場なら、そっちの私を選びますから!」ポロポロッ!

美波A「放っておけないし、え、えOちなのも、駄目ですもんね!」ポロポロッ!

美波A「だから、だから……その、ええと……うっ、うぅっ……!」ポロポロッ!

美波A「そっ、そっちの私、と……! 仲良っく、う、ふううっ……!」ポロポロッ!

美波A「頑張って……頑張って、くださ……いねっ……!」ポロポロッ!


武内P「頑張り辛いです!」

楓「はーい♪ それじゃあ、Bの美波ちゃんで――」

武内P「待ってください! 少し、待ってください!」

380: 2018/07/27(金) 23:09:59.66 ID:DmdmaQuwo
武内P「貴女は……自分を犠牲にしすぎです」


美波A「……い、良いんです!」ポロポロッ!

美波A「そっちの私の方を選んでください!」ポロポロッ!


武内P「……そう、考えていました」

武内P「しかし、貴女はやはり、新田さんです」

武内P「周囲の人間のために頑張る……頑張りすぎてしまう」

武内P「そんな貴女もまた……放っては置けませんから」


美波A「……プロデューサーさん」

美波A「私が頑張れるのは、皆と……プロデューサーさんが居るからなんですよ」

美波A「だから……どんな辛い時でも、笑顔で頑張れるんです」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

381: 2018/07/27(金) 23:17:39.48 ID:DmdmaQuwo
楓「ええと……結局、どちらになさるんですか?」

武内P「……」


美波A・B「……」


武内P「今の私には……選ぶことが、出来ません」

武内P「Aの新田さんが、一見、正しい方に見えます」

武内P「しかし、Bの新田さんが、間違っている方だとも思えないのです」

武内P「……何より」


武内P「私は、彼女達……どちらの新田さんの笑顔も見たい、と」

武内P「……そう、思います」


美波A・B「……!」

美波A・B「はいっ!」

382: 2018/07/27(金) 23:26:29.08 ID:DmdmaQuwo
楓「ええと……選んでいただかないと、困るんですけど」


武内P「落としてしまったのなら……また、拾えば良いのです」

武内P「そして、プロデューサーの手は、アイドルの手を引くためにあります」

武内P「……幸い、AとBの二人しか、居ませんから」

武内P「彼女達二人の手を取るという選択をしたいと、そう、思います」

武内P「新田さんの……素晴らしい、笑顔のために」

スッ…


美波A・B「プロデューサーさんっ!」

ぎゅっ!

美波A・B「そんな事を言われたら――」


美波A・B「――美波、イキますっ♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください」

武内P「待ってくださ――いっ!」

383: 2018/07/27(金) 23:34:49.21 ID:DmdmaQuwo
  ・  ・  ・

武内P「――っ!?」

ガバッ!

武内P「……ああ……目が、覚めてくれたようですね」

武内P「私は……何という、申し訳ない夢を……」


「ど、どんな夢だったんですか?」


武内P「綺麗な新田さんと、綺麗過ぎる新田さんの……はい」

武内P「手を握ったら……その、大変な事になってしまい、ですね」


美波「大変な事って?」


武内P「……」

武内P「いえ、なんでもありません」

384: 2018/07/27(金) 23:43:37.04 ID:DmdmaQuwo
美波「大変な事って、何ですか?」

武内P「いえ、大したことでは、ありません」

美波「夢の中に、私が出てきたんです……よね?」

武内P「……」

美波「……もうっ! そんなに、申し訳無さそうな顔しないでください!」

武内P「に、新田さん……?」


美波「……大変な事が何かはわかりませんけど」

美波「でも……ふふっ! ちょっと、恥ずかしいですね!」

美波「夢に出る程……大切に思われてたなんて」

美波「恥ずかしいけど……でも、嬉しいですよ、プロデューサーさん♪」


武内P「……!」

385: 2018/07/27(金) 23:52:37.24 ID:DmdmaQuwo
武内P「やはり……新田さんは、そのままが一番ですね」

美波「え、ええっ!? どうしたんですか、急に?」

武内P「いえ、夢の中に、新田さんが二人出てきまして」

美波「私が、二人?」

武内P「諸事情により、二人の手を握った瞬間……すみません」

美波「手を握った瞬間?」

ぎゅっ!

武内P「新田さん?」


美波「ふふっ♡ こんな感じですか?♡」ビクビクーンッ!


武内P「……」

武内P「待ってください」

386: 2018/07/27(金) 23:58:56.85 ID:DmdmaQuwo
武内P「に、新田さん!? 何故、体が震えているのですか!?」

美波「えっ?♡」ビクーンッ!

武内P「手を! 手を離してください、新田さん!」

美波「どっ、どうしてそんなに焦ってるんですか?♡」ビクーンッ!

武内P「むしろ、貴女は何故冷静なのですか!?」

美波「ふふっ♡ だって、私は――」ビクビクッ…


美波「シンデレラプロジェクトの、リーダーですから♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください!」

武内P「このタイミングでのその発言は、誤解を招きます!」

387: 2018/07/28(土) 00:09:45.23 ID:rP5StrYbo
美波「それにしても……手を握ってるだけですよ?♡」ビクーンッ!

武内P「それは、完全にこちらの台詞だと、そう、思います!」

美波「でも、こんなの初めて……美波、イキますっ♡」ビクーンッ!

武内P「何を言っているのですか!?」

美波「ごめんなさいっ♡ イってますっ♡」ビクビクーンッ!

武内P「そういう事を言っているのでは、ありません!」

美波「勝手にイっちゃ駄目なんて……♡」ビクビクッ…


美波「もうっ♡ いやらしいのはダメですよっ♡」ビクーンッ!


武内P「待ってください!」

武内P「お願いします! 私を巻き込まないでください!」

388: 2018/07/28(土) 00:15:33.76 ID:rP5StrYbo
  ・  ・  ・

武内P「――っ!?」

ガバッ!

武内P「……」

武内P「何という……悪夢を……!」


「あ、悪夢?」


武内P「新田さんが……イってしまう夢です」

武内P「私の言葉を聞き入れては貰えず……はい」

武内P「……恐ろしくて、たまらない夢でした」


美波「……私は、どこにも行きませんよ」


武内P「……」

武内P「……に、新田さん?」

389: 2018/07/28(土) 00:22:47.43 ID:rP5StrYbo
武内P「あ、貴女は……ちゃんと、新田さんですか?」

美波「ふふっ! ちゃんと、って……変なプロデューサーさん!」

武内P「す、すみません……まだ、少し寝ぼけていたようです」

美波「最近、忙しくて……お疲れみたいですもんね」

武内P「……」

美波「えっ、と……さっきの夢の話なんですけど」


美波「私は、何と言われても……どこへも行きませんからね!」

美波「だって、プロデューサーさんには――」

美波「――私がアイドルとして成長する姿を見守ってて貰いたいですから♪」ニコッ!


武内P「……はい」

武内P「良い……笑顔です」

390: 2018/07/28(土) 00:40:21.86 ID:rP5StrYbo
武内P「新田さん……これからも、宜しくお願いします」

美波「はいっ、こちらこそ宜しくお願いします」

美波「あっ、でも……セクシーな衣装ばっかりは、やめてくださいね?」

武内P「それは……はい、検討します」

美波「もうっ! 実は、凄く恥ずかしいんですからね!」

美波「信頼してるからこそ、方針をお任せしてるんですから!」

武内P「……はい」

武内P「私も……貴女を信頼していますので」


美波「……信頼を胸に――」ビクビクッ…

美波「――美波、イキますっ♡」ビクーンッ!


武内P「はい、その新田さんです」


武内P「お願いします、いかないでください」



おわり

392: 2018/07/28(土) 05:45:22.42 ID:YrYSxerwo
うーんこの平常運転

393: 2018/07/28(土) 10:05:10.92 ID:pfbtMEnSO
袋小路

引用元: 武内P「『次はお前だ』」