652: 2018/08/06(月) 22:04:03.87 ID:fLkM7tp8o

653: 2018/08/06(月) 22:06:12.81 ID:fLkM7tp8o
みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

武内P「そう……言われましても」

みりあ「お願いお願い! 教えて、プロデューサー!」

武内P「……」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「赤城さん、何故目を閉じたのですか!? 赤城さん!?」

654: 2018/08/06(月) 22:07:55.83 ID:fLkM7tp8o
みりあ「えっ? だって、キスする時は目をつぶるんだよね?」

武内P「そ、そうだとしても……あの」

みりあ「でしょでしょ! みりあ、間違ってないよね!」

武内P「……」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「いえっ、ですから! あのっ! 赤城さん!?」

655: 2018/08/06(月) 22:10:22.67 ID:fLkM7tp8o
みりあ「もー! どうしたの、プロデューサー!」

武内P「すみません、私には……赤城さんが目を閉じている理由が、よく」

みりあ「えっ? キスの味を教えてって言ったよね?」

武内P「え……ええ、そうですね」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「しませんよ!? あの、目を開けてください! 赤城さん!」

656: 2018/08/06(月) 22:12:46.19 ID:fLkM7tp8o
みりあ「えーっ!? なんでなんでー!?」

武内P「理由は……おわかりだと思いますが」

みりあ「……ふーんだっ! もう良いもん!」プイッ!

武内P「……」


みりあ「……知らないもーん」…スッ


武内P「……」

武内P「!?」

武内P「待ってください! 仲直りのキスも、しませんよ!?」

657: 2018/08/06(月) 22:15:52.69 ID:fLkM7tp8o
みりあ「ぶーっ! プロデューサーの意地悪!」

武内P「……赤城さん」

みりあ「ねえねえ! キスの味、教えてよーっ!」

武内P「……すみません」


武内P「私は……アイドルではないので」

武内P「アイドルの方が感じるキスの味は、わからないのです」


みりあ「えっ!? それ、どういう事!?」

武内P「……」

658: 2018/08/06(月) 22:19:50.49 ID:fLkM7tp8o
みりあ「アイドルになると、キスの味が変わるの!?」

武内P「その様な例も、あるような……無いような」

みりあ「でもでも、プロデューサーがキスしてくれたらわかるよね!」

武内P「そうですね……ですが――」


武内P「この世の物とは思えない味がする可能性も、無くはありません」

武内P「赤城さん……貴女は、アイドルですから」


みりあ「っ!? そ、そうなの……!?」

武内P「……」

659: 2018/08/06(月) 22:24:10.94 ID:fLkM7tp8o
みりあ「す~っごく、美味しいかもしれないって事!?」

武内P「……逆に、生きているのが辛く感じる程、不味い可能性もあります」

みりあ「ええっ!?」

武内P「赤城さん……私は、貴女にそのような思いは、させたくありません」

みりあ「……プロデューサー」

武内P「わかって……いただけましたか?」

みりあ「……うん、わかった」

武内P「……」ホッ!


みりあ「じゃあ! 知ってそうな人に、聞いてくるね!」

ガチャッ!


武内P「えっ!? あの、赤城さん!?」


みりあ「行ってきま――す!」

バタンッ!


武内P「待ってください! 赤城さん!」

武内P「赤城さ――んっ!!」

660: 2018/08/06(月) 22:29:42.60 ID:fLkM7tp8o
  ・  ・  ・

奏「へぇ……それで、私の所に?」

みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

奏「ふふっ、今の私のキスの味は、はカフェオレを飲んでるから――」


奏「とっても甘くて、ほんの少しだけ苦いかな」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「それは、奏さんとキスした相手が感じる味だよね!?」


奏「……」

奏「……え、ええ……そうね」

661: 2018/08/06(月) 22:34:11.53 ID:fLkM7tp8o
奏「私が、キスした時に感じる味の話よね……うん」

みりあ「うんっ! 奏さん、教えて教えてー!」

奏「そうねぇ、キスは相手が居るものでしょう?」


奏「相手によって、甘くも……刺激的にもなるの」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「ねえねえ、甘いって、どんな甘さなの!?」

みりあ「砂糖!? ハチミツ!? それとも、チョコレート!?」

みりあ「それに、刺激的って、どんな味!?」

みりあ「刺激っていうくらいだから……あっ! わたパチ味!?」


奏「……」

奏「……ええ、そうよ!」

662: 2018/08/06(月) 22:42:19.76 ID:fLkM7tp8o
奏「……もう、わかったかな?」

みりあ「じゃあじゃあ、奏さんが一番最近したキスの味は!?」

奏「えっ? そ、そうね……」


奏「……味噌味」ニコリ


みりあ「えっ!?」

みりあ「それって、クローネの合宿の時の!?」

みりあ「晩御飯の後、メンバーでふざけてたら、偶然しちゃった時の!?」

みりあ「お味噌汁の、味噌味だよね!?」

みりあ「ねえねえ! それもカウントするの!? ねえねえ!」


奏「……ふふっ」

奏「……」

奏「助けて!」

663: 2018/08/06(月) 22:46:42.48 ID:fLkM7tp8o
  ・  ・  ・

美嘉「へ、へぇ……そんなコトがあったんだ」

みりあ「うん! ねえねえ、どんな味がするの!?」

美嘉「うーん……そうだねぇ」


美嘉「みりあちゃんには、まだ早いんじゃないかな★」ニコリ


みりあ「わーっ!」

みりあ「やっぱり、美嘉ちゃんはカリスマJKだーっ!

みりあ「みりあに早いってことは、美嘉ちゃんは知ってるんだよね!?」

みりあ「そうだよね! ねっ、ねっ!」キラキラッ!


美嘉「っ……!?」

664: 2018/08/06(月) 22:50:19.82 ID:fLkM7tp8o
美嘉「まあ、その……何て言えばいいのかなー」

みりあ「えっ? もしかして……知らないの?」

美嘉「へっ!? えっ、あ、いや……」


美嘉「――トーゼン、知ってるよ★」ニコッ

美嘉「アタシは、カリスマJKアイドル……城ヶ崎美嘉だからね★」ビシッ!


みりあ「わーっ!」

みりあ「やっぱり、美嘉ちゃんってオトナだーっ!」

みりあ「凄い凄い! 美嘉ちゃん、すっごーい!」

みりあ「ねえねえ! キスって、どんな味がするの!?」キラキラッ!


美嘉「……」

665: 2018/08/06(月) 22:55:00.06 ID:fLkM7tp8o
  ・  ・  ・

武内P「……成る程」

武内P「赤城さんは……速水さんと、城ヶ崎さんに」

武内P「しかし、ですが……あの」


美嘉・奏「……ん」…スッ


武内P「目を! 目を開けてください、お二人とも!」

武内P「しませんよ!? しないので、目を開けてください!」

666: 2018/08/06(月) 23:01:22.83 ID:fLkM7tp8o
美嘉「レッスンが終わったらね、って!」

美嘉「そう言って、時間を稼いでるだけなんだよ!?」

美嘉「だから、ホラ! キスのレッスン! 早く!」

武内P「待ってください!」

武内P「いえ、あの……レッスン!? レッスンとは!?」

奏「ねえ、落ち着いて考えて」

奏「最後のキスの味を聞かれて、味噌味って答えて終われる?」

奏「終われないわよね? 貴方も、そう思うでしょう?」

武内P「待ってください!」

武内P「ですから、その……味噌味!? 味噌味とは!?」


美嘉・奏「……ん!」…スッ


武内P「待ってください!」

武内P「何故、少しムッとしているのですか!?」

669: 2018/08/06(月) 23:13:13.71 ID:fLkM7tp8o
  ・  ・  ・

みりあ「あのねあのね! キスの味、わかったよ!」

武内P「……そう、ですか」

みりあ「うん! 美嘉ちゃんと、奏さんが教えてくれたの!」

武内P「……」


みりあ「キスって、スタドリの味がするんだって!」


武内P「……」

武内P「そう、ですか」

670: 2018/08/06(月) 23:19:52.64 ID:fLkM7tp8o
みりあ「美嘉ちゃんはね――」

  ・  ・  ・

美嘉『マジ、チョースタドリの味がするんだよ★』

美嘉『……えっ? す、スタドリの味がどんなか?』

美嘉『そ、それは……アイツに聞くのが、一番早いよ★』ニコリ

  ・  ・  ・

みりあ「それで、奏さんはね――」

  ・  ・  ・

奏『ふふっ……私の最後のキスは、スタドリの味、かな』

奏『……えっ? さ、最初のキスの味?』

奏『う、え……え……エナドリ味よ』ニコリ

  ・  ・  ・

みりあ「――だから、お願い!」

みりあ「教えて教えて、プロデューサー!」


武内P「……」

671: 2018/08/06(月) 23:24:27.34 ID:fLkM7tp8o
みりあ「ねえねえ、スタドリって、エナドリって、どんな味!?」

みりあ「どっちも、キスの味がするんだよね!?」

みりあ「ねえねえ! 教えて~、ねえねえねえねえ!」

武内P「っ……!?」


みりあ「……ん」…スッ


武内P「……申し訳ありません、赤城さん」

武内P「その味をお教えする事は、出来ません」


みりあ「……」

みりあ「えっ?」

672: 2018/08/06(月) 23:30:39.98 ID:fLkM7tp8o
武内P「今の私は……仕事が恋人です」

武内P「そして、スタドリもエナドリも……仕事には、欠かせないものです」

武内P「赤城さん。もし、貴女に恋人が居たとして」

武内P「その恋人が、貴女とのキスの味を言いふらしていたら……」

武内P「……どう、思われますか?」


みりあ「……うーん……ちょっと、恥ずかしいかも」


武内P「……はい」


みりあ「でも! 恋人だったら、許しちゃうかも!」


武内P「……なるほど」

武内P「……」

武内P「……もしもし、千川さん? すみません、助けてください」

673: 2018/08/06(月) 23:42:15.23 ID:fLkM7tp8o
  ・  ・  ・

ちひろ「まあ……お年頃の、女の子ですもんね」

武内P「どう、言ったら良いものか……はい」

ちひろ「次からは、ちゃんと答えを考えておいてくださいね?」

武内P「……はい」


ガチャッ!

莉嘉「Pくーん! 教えて欲しいコトがあるんだケド!」

莉嘉「キスって、どんな味がするの!?」

莉嘉「スタドリとかエナドリの味がするって、ホント!?」


武内P「……」

674: 2018/08/06(月) 23:49:05.83 ID:fLkM7tp8o
武内P「す、すみません……その件に関しましては、はい」

武内P「現在……その、企画中でして」

莉嘉「えっ!? そうなの!?」

莉嘉「キスの味を教える企画を考えてるの!?」

武内P「せ……千川さん……!」

ちひろ「……はあ」


ちひろ「――はい、莉嘉ちゃん」

…コトリ

ちひろ「エナジードリンクよ」


莉嘉「うん」

莉嘉「ねえ、Pくん! キスって、どんな味なの?☆」


武内P「えっ!? いえ、あの……!?」オロオロ


ちひろ「……」

675: 2018/08/06(月) 23:52:59.40 ID:fLkM7tp8o
武内P「こ、こちらのエナドリが、キスの味に……なります」

莉嘉「へー! そうなんだ!」

武内P「は、はい」


莉嘉「……ん」…スッ


武内P「!?」

武内P「城ヶ崎さん!? あの、何故、目を閉じて!?」


莉嘉「く・ち・う・つ・し☆」


武内P「……!?」

ちひろ「……」

676: 2018/08/07(火) 00:02:03.17 ID:fltK2/C6o
武内P「待ってください、城ヶ崎さん……!」


莉嘉「んーっ☆」


武内P「せ、千川さん……!」

ちひろ「……教えてあげれば良いんじゃないですか?」

武内P「お願いします! 見捨てないでください!」

ちひろ「ふふっ! 良かったですね♪」

武内P「何がですか!?」


ちひろ「キスをせがまれるなんて、幸せそうで!」


武内P「とても、辛いですよ!」



おわり

678: 2018/08/07(火) 00:09:43.34 ID:7RVxfW4V0

楓さんは知ってそう(小並感)

679: 2018/08/07(火) 00:25:31.82 ID:/MkIsAZ8O
そのキスの味たるや
スタイリッシュでドリーミィ

引用元: 武内P「『次はお前だ』」